JP3211382B2 - プリプレグの製造方法および電気用積層板 - Google Patents

プリプレグの製造方法および電気用積層板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリプレグの製造方法、
及びこの製造方法で得たプリプレグを用いた電気用積層
板に関し、一例をあげれば、電気機器・電子機器、産業
機器等に搭載される紙基材電気用積層板に有用なもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年のエレクトロニクスの急速な発展に
ともなって、電気機器・電子機器、産業機器等に用いら
れるプリント配線板は、高密度化の要求が高まってい
る。この要求にともなって、紙を基材とした汎用のフェ
ノール積層板も例外ではなく、高密度化に対応すべく電
気絶縁性、及び耐湿性のさらなる一層の向上が求められ
ている。
【0003】従来のこの種の紙を基材としたフェノール
積層板においては、電気絶縁性の向上のために、ワニス
を多量に含有させる必要性から、含浸する際には、一次
ワニスAで一次含浸し、さらに、二次ワニスBで二次含
浸を行う方法が用いられる。しかしながら、一次含浸処
理後の加熱により、一次含浸に使用した一次ワニスAを
半硬化させているために、二次含浸において二次ワニス
Bの基材表面へのなじみがわるく、二次ワニスBが基材
の表面層から内部に浸透するに時間がかかる。つまり基
材の紙の原料であるセルロースとセルロースの間まで二
次ワニスBが充分に浸透出来ないという欠点があった。
この二次ワニスBの浸透が不充分なために、プリプレグ
の樹脂含有量が不足し、このプリプレグを用いた電気用
積層板は電気絶縁性および耐湿性が劣る欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の欠点を
解消するためになされたもので、その目的とするところ
は、水に対して膨潤性を有する基材に一次ワニスを一次
含浸した後に乾燥して一次プリプレグとし、この一次プ
リプレグに二次ワニスを二次含浸して半硬化させるプリ
プレグにおいて、このプリプレグを用いて得られる電気
用積層板の電気絶縁性及び耐湿性の向上をねらったプリ
プレグを製造する方法および電気用積層板を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プリプレグの製造方法は、水に対して膨潤性を有する基
材に一次ワニスAを一次含浸した後に乾燥して一次プリ
プレグとし、この一次プリプレグに二次ワニスBを二次
含浸して半硬化させるプリプレグの製造方法において、
上記乾燥から二次含浸までの間に、上記一次プリプレグ
に水を浸透させることを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係るプリプレグの製造
方法は、上記基材としてセルロースを有する基材を用い
ることを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に係る電気用積層板は、
請求項1または請求項2記載のプリプレグを用いて樹脂
を完全に硬化した状態であることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明では、一次含浸後の乾燥から二次含浸ま
での間で、基材に水を浸透させることにより、水により
基材の表面および内部の基材に含まれる膨潤性物質が膨
潤し、その結果二次ワニスBが基材内部まで迅速に且つ
充分に浸透する。二次ワニスBの充分なる浸透により、
二次ワニスの浸透を促し、その結果樹脂の含有量が増加
でき、上述のプリプレグを用いた電気用積層板は電気絶
縁性及び耐湿性が向上する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、基材としては水に対して膨潤する基材が用いら
れ、具体的にはクラフト紙、リンター紙、その他セルロ
ースを成分としたクラフト紙又はリンター紙に無機物ま
たは有機物を混入した紙基材が使用できるし、またセル
ロースを混入したガラス不織布等でもよい。ワニスを構
成する樹脂としては、各種のものが使用でき、フェノー
ル樹脂、クレゾール樹脂等の単独、変性物、混合物等が
用いられる。これらの樹脂に各種難燃剤、例えばテトラ
ブロムビスフェノールA、メラミン樹脂等を用いること
ができる。さらに必要に応じて、無機、有機の充填剤、
溶剤およびその他水等の添加物を配合してワニスとす
る。一次含浸するワニスと二次含浸するワニスは同一の
ワニスを用いてもよいし、別のワニスを用いてもよい。
通常においては一次含浸用のワニスは水又は溶剤により
希釈された粘度の低いものが用いられ、二次含浸用のワ
ニスは粘度の高いものが用いられる。一次含浸後に乾燥
が行われる。この乾燥は一次ワニスを半硬化するため
で、温度は100〜150℃で60〜180秒行われ
る。
【0010】本発明においては、一次含浸後の乾燥と二
次含浸までの間に水を浸透する。この水としては、水1
00%のみを意味するものでなく水を成分として有する
ものならばよい。一例をあげれば、水とメタノールとの
混合溶液、あるいはメラミン樹脂等をごく少量含み、水
とメタノールで希釈したものがあげられる。また浸透方
法としては、基材を直接浸漬する方法、浸漬したロール
と基材とを接触させることにより基材に浸透させる方
法、または、蒸気または霧により満たされた空間内に基
材を通過させる方法等、適宜に使用される。この水の含
浸量は、紙基材に対し1〜40重量%(以下%と記す)
であり、5〜25%が好ましい。
【0011】上述の含浸方法により、基材にワニスを含
浸し、樹脂を半硬化してプリプレグを得る。このプリプ
レグ数枚と、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、亜鉛等
の金属箔を重ね合わせ、加熱成形により基材中の樹脂を
完全に硬化させ電気用積層板を得る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を挙げる。
【0013】実施例1 フェノール100重量部(以下部と記す)、ホルマリン
(固形分37%)70部を反応させてレゾール型フェノ
ール反応生成物Aを得た。また、メラミン100部、ホ
ルマリン(固形分37%)100部を反応させてメラミ
ン反応生成物Bを得た。このレゾール型フェノール反応
生成物A50部とメラミン反応生成物B50部の混合物
を、水とメタノールを1対1で混合したメタノール水溶
液で希釈し、固形分15%の一次ワニスAを得た。水に
対して膨潤性を有する基材として、重量126g/m2
のクラフト紙を用い、この一次ワニスAをクラフト紙に
一次含浸し、135℃の乾燥機で30秒処理し、樹脂が
半硬化した状態である一次プリプレグAを得た。この一
次プリプレグA中の一次ワニスAの樹脂含有率は15%
であった。
【0014】次に飽和水蒸気により満たされた浸透ゾー
ンを10秒、一次プリプレグAを通過させた。この一次
プリプレグAに含浸した水の量はクラフト紙に対して8
%であった。
【0015】フェノール100部、ホルマリン(固形分
37%)80部を反応させた桐油変性レゾール型フェノ
ール反応生成物に、テトラブロムビスフェノールAを2
0%添加し、難燃系フェノール樹脂である二次ワニスB
を調整した。
【0016】この二次ワニスBを用いて前記水を含浸し
た一次プリプレグAに二次含浸をし、155℃の乾燥機
で100秒間処理し、樹脂が半硬化した状態であるプリ
プレグBを製造した。このプリプレグB中における、一
次含浸ワニスと二次含浸ワニス両方合わせた樹脂含有率
は52%であった。
【0017】次に、前記プリプレグBを8枚重ね、最上
層に厚さ0.035mmの銅箔を接着剤を介して圧力10
0kg/cm2、温度160℃で60分間成形し、本発明の
電気用積層板を得た。この電気用積層板の性能を評価し
た。電気絶縁性はJIS−C6481にしたがい、温度
20℃、相対湿度65%の雰囲気で96時間放置し常態
の絶縁抵抗を測定し、さらに煮沸した高温水中に2時間
浸漬して処理後の絶縁抵抗を測定した。耐湿性は吸湿後
の半田耐熱性と吸水率を測定した。吸湿後の半田耐熱性
は温度60℃、相対湿度94%の雰囲気で24時間放置
後、260℃の半田にフロートし、ふくれ発生までの時
間を測定した。また吸水率の測定は銅箔をエッチングに
より全面除去し、温度50℃の雰囲気で24時間放置し
た試験片で吸水処理前として重量を測定し、その後温度
23℃の水中に24時間浸漬した試験片の吸水処理後の
重量を測定する。この試験片の吸水処理前の重量に対す
る吸水処理後と吸水処理前の重量変化率で吸水率を計算
した。
【0018】その結果は表1に示した通り、電気絶縁
性、耐湿性とも良好な電気用積層板であることが確認さ
れた。
【0019】実施例2 実施例1で得られた一次プリプレグAを用いた。この一
次プリプレグAを水槽中に浸漬した、回転ロールと接触
させながら通過させ、水を浸透させた。この一次プリプ
レグAに浸透した水の量はクラフト紙に対して24%で
あった。
【0020】以下、実施例1と同様に二次ワニスBを用
い二次含浸を行いプリプレグBを製造した。このプリプ
レグB中における、一次含浸ワニスと二次含浸ワニス両
方合わせた樹脂含有率は52%であった。次に実施例1
と同様にこのプリプレグBを用いて加圧加熱成形を行い
電気用積層板を得た。この電気用積層板を実施例1と同
様にして性能を測定した。その結果は表1に示した通
り、電気絶縁性、耐湿性とも良好な電気用積層板である
ことが確認された。
【0021】比較例 実施例1で得られた一次プリプレグAに、一次含浸と二
次含浸の間で水等を浸透することなく、二次ワニスBを
用い二次含浸を行いプリプレグCを得た。このプリプレ
グC中における、一次含浸ワニスと二次含浸ワニス両方
合わせた樹脂含有率は47%であった。次に実施例1と
同様にこのプリプレグCを用いて加圧加熱成形を行い電
気用積層板を得た。この電気用積層板を実施例と同様に
して性能を測定した。その結果は表1に示した通り、実
施例1、2の電気用積層板と比べて電気絶縁性及び耐湿
性が劣っていた。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明のプリプレグの製造方法による
と、電気絶縁性および耐湿性の向上した電気用積層板が
得られる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−118829(JP,A) 特開 昭60−32662(JP,A) 特開 昭58−55216(JP,A) 特開 昭56−95628(JP,A) 特開 平3−195744(JP,A) 特開 平3−195743(JP,A) 特開 昭59−9020(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29B 11/16 B32B 5/28 H05K 1/03

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に対して膨潤性を有する基材に一次ワ
    ニスAを一次含浸した後に乾燥して一次プリプレグと
    し、この一次プリプレグに二次ワニスBを二次含浸して
    半硬化させるプリプレグの製造方法において、上記乾燥
    から二次含浸までの間に、上記一次プリプレグに水を浸
    透させることを特徴としたプリプレグの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記基材としてセルロースを有する基材
    を用いる請求項1記載のプリプレグの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のプリプレ
    グを用いて樹脂を完全に硬化した状態である電気用積層
    板。
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