JPH08235931A - Lsiチップ接続用導電性組成物及び接続してなる回路基板 - Google Patents

Lsiチップ接続用導電性組成物及び接続してなる回路基板

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JPH08235931A
JPH08235931A JP7036916A JP3691695A JPH08235931A JP H08235931 A JPH08235931 A JP H08235931A JP 7036916 A JP7036916 A JP 7036916A JP 3691695 A JP3691695 A JP 3691695A JP H08235931 A JPH08235931 A JP H08235931A
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JP
Japan
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resin
silver
circuit board
lsi chip
conductive
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Withdrawn
Application number
JP7036916A
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English (en)
Inventor
Akinori Yokoyama
明典 横山
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPH08235931A publication Critical patent/JPH08235931A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives

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  • Wire Bonding (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Multi-Conductor Connections (AREA)
  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 LSIチップのバンプの基板電極接続用に、
高電流密度が得られ、耐環境性が良く、電極間での絶縁
性において高信頼性を有する接続用導電性組成物および
回路基板を提供する。 【構成】 AgxCu1-x (0.001≦X≦0.4、
Xは原子比)で表され、且つ粉末表面の銀濃度が表面で
高く、表面近傍で表面に向かって銀濃度が増加する領域
を有し、且つシャープな粒径分布を有する導電粉末、有
機バインダーからなるLSIチップのバンプを基板電極
に接続するための導電性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSIチップのバンプ
を被接続基板電極に直接実装する場合の接続用導電性組
成物に関するものであり、液晶パネル、液晶テレビ、液
晶デスプレイ、液晶ビデオカメラ、サーマルヘッド、太
陽電池、電卓、ファミリーコンピューター、水晶振動
子、ハイブリッドIC導体回路基板、プリント回路基
板、低温焼成用多層基板の外層チップ実装、フレキシブ
ルプリント回路基板の導体回路基板との接続、プリント
樹脂多層基板、MCM−L,D,C(マルチチップモジ
ュール)等に適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来から、LSIチップはワイヤーボン
ディングを用いて接続し、さらに樹脂モールドされたパ
ッケージをプリント配線板や液晶パネル電極に半田付け
技術を用いて実装されてきた。最近、高密度実装が進む
中で、LSIチップの直接実装(ベアチップ実装)が必
要になってきている。LSIを直接実装する方法として
は、銀のダイボンディングペーストと上記のワイヤーボ
ンディングを用いる方法、LSIチップと被接続基板の
間に光硬化性樹脂を注入し、樹脂の硬化収縮力だけでL
SIチップのバンプと被接続用基板上の電極を電気的に
接続する方法、導電粒子を有機バインダー中に分散させ
フィルム状にした異方導電性フィルムをLSIチップと
被接続基板との間に貼り合わせて加圧、加熱してLSI
チップのバンプと被接続基板電極方向にのみ電極間に介
在する導電粒子で電気的接続を得る方法、導電性ペース
トをバンプに転写して熱硬化、光硬化でバンプと被接続
基板電極の電気的接続をとる方法が公知である。
【0003】この導電性ペーストをバンプに転写し、硬
化してバンプと被接続基板電極の電気的接続をとる方法
とは、先ず導電性ペーストを薄くコートしたところに、
LSIチップのバンプ側をフェイスダウンで塗布する。
LSIチップのバンプにのみ導電性ペーストが転写され
る。導電性ペーストがバンプに転写されたLSIチップ
を被接続用基板電極に位置合わせして接続する。接続に
は、加熱あるいは乾燥して硬化する。硬化状態で、有機
バインダー中の導電粒子どうしが充分に接点を有し、バ
ンプと被接続基板電極間に導通が得られる。
【0004】LSIチップのバンプと被接続基板電極間
に用いられている導電性ペーストに使われている導電粒
子としては、数μmから数十μmのポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、エポキシ等の樹脂粒子の表
面に金、ニッケルあるいはニッケルと金をメッキした粒
子等や(例えば、特開平3−129607号公報、特開
平4−242010号公報)、はんだ粉末、ニッケル粉
末、金メッキニッケル粉、銀−パラジウム粉、銀粉、銀
メッキ銅粉(例えば、特開平6−275678号公報)
が公知である。
【0005】有機バインダーとしては、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレンブタジエ
ン樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂など公知の
熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂が用いられてきた。
【0006】
【発明が解決しようとするための課題】LSIチップの
バンプの基板への接続用に用いられている公知の方法と
して、本発明者が着目したLSIチップのバンプに導電
性ペーストを転写法にて塗布し、被接続基板電極に位置
合わせして接続し、加熱硬化あるいは加熱加圧硬化し
て、図1に示すようにバンプとの導通を確保しているも
のがある。
【0007】この方法で用いられている導電粒子は以下
の問題点を含んでいる。金メッキ樹脂粒子、ニッケルメ
ッキ樹脂粒子、ニッケル−金メッキ樹脂粒子などの金属
メッキした樹脂粉を用いた場合には、メッキされた金属
成分の金、ニッケルが付着力が弱いため樹脂粒子表面か
ら剥がれ落ちが生じる。特に、接続の時の圧力がかかっ
た時に粒子のうち変形するものが多くあることから、金
メッキ層、ニッケルメッキ層の剥がれ落ちがひどくなり
電極間での導通の確保が困難になる。また、メッキの場
合には、完全に樹脂粒子表面を覆うことが困難であり不
良な電極が発生したりする。また、樹脂粒子を用いてい
る場合には、導電性が粒子表面のメッキした部分でしか
なく、導電性が不足になり易くピッチ間隔が狭くなると
対応できなくなる。
【0008】銀粉、銀−パラジウム粉の場合には、銀粉
ではピッチが狭い電極間での銀マイグレーションによる
電極短絡現象、銀−パラジウム粉では抵抗値が高く、フ
ァインピッチに対応できないなどの問題を抱えている。
銀メッキ銅粉の場合でもやはりメッキ銀がマイグレーシ
ョンを引き起こし易い。また、ニッケル粉末、はんだ粉
末などの金属粉の場合、ニッケル粉を用いた時には、ニ
ッケル粉の表面に酸化ニッケルの絶縁膜を作り易く粒子
−粒子あるいは粒子−電極接点の抵抗値が高い。はんだ
粉を用いた場合には、変形しやすく接点も取れ易いがす
ずの酸化物が表面にできやすく接点抵抗が増加する。金
メッキニッケル粉では剥がれが生じる。
【0009】銅粉を用いた場合には、接点での耐環境性
が悪く、電極間の抵抗値が増加する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のとおり
である。 1. 一般式Agx Cu1-x (ただし、0.001≦x
≦0.4、xは原子比)で表され、且つ下記(1)構造
を有し、平均粒子径2〜40μm、該平均粒子径±2μ
m範囲の粒子の含有率が40体積%以上である導電粉末
1重量部に対して、有機バインダー0.03〜10重量
部を含有することを特徴とする、LSIチップのバンプ
と被接続用基板電極間を接続するLSIチップ接続用導
電性組成物。 (1)粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度より高く、且つ
粒子表面近傍で銀濃度が表面に向かって増加する領域を
有する。 2. 導電粉末が、含有酸素量7000ppm以下であ
る上記1のLSIチップ接続用導電性組成物。 3. 有機バインダーが熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、
光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、及び光熱硬化性樹脂
から選ばれた1種類以上である上記1のLSIチップ接
続用導電性組成物。 4. 被接続用基板電極が銅、アルミニウム、すず、す
ずメッキ銅、すずメッキアルミニウム、金、銀、白金、
パラジウム、銀−パラジウム、すず−鉛、すず−鉛−ビ
スマス、金−白金、モリブデン、ニッケル、金メッキニ
ッケル、銅−銀合金、銀−白金、すず−鉛はんだめっき
銅、すず−鉛はんだメッキアルミニウム、クロム、IT
O、IO、クロム−ITO、ルミニウム−ITOから選
ばれた1種以上から構成される上記1、2又は3のLS
Iチップ接続用導電性組成物。 5. 上記項1、2、3又は4のLSIチップ接続用導
電性組成物を用いてLSIチップが被接続基板電極に接
続してなる回路基板。 6. 上記5の回路基板を用いてなる液晶デスプレイ。 7. 上記5の回路基板を用いてなるプリント回路基
板。 8. 上記5の回路基板を用いてなるフレキシブルプリ
ント回路基板。
【0011】本発明で用いる導電粉末は、すでに、本出
願人により出願されている特開平2−282401号公
報に開示されている方法で作製される導電粒子を用いて
調製されるのが好ましい。調製前の導電粒子の作製法は
特開平2−282401号公報の開示内容によれば、不
活性ガスアトマイズ法を用いるのが良い。不活性ガスア
トマイズ法としては、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素
などのガスあるいは、これらから選ばれた2種類以上の
混合ガスを本発明で用いる組成の銅、銀の融液に対して
断熱膨張により発生した高速気流を噴出し、融液を微粉
末化するものである。断熱膨張前の圧力は5kg/cm
2 G以上が好ましく、さらに、15kg/cm2 G以上
が好ましい。かかる組成の融液をアトマイズする際、1
100℃以上の温度であることが好ましい。アトマイズ
するときのガス/融液質量速度比は0.2以上が好まし
い。
【0012】本発明で用いる導電粉末は、銀含有量0.
001〜0.4(原子比:Ag/(Ag+Cu))であ
るが、0.001未満であると電極間での粉末の酸化に
よる接点抵抗が増加しやすく、0.4を越える場合には
隣合う電極あるいはマトリックス中の隣合う端子間での
銀のマイグレーションで絶縁不良が起こり液晶デスプレ
イに用いる場合などはマトリックス中の不良となり易
い。好ましくは、0.01〜0.35である。
【0013】また、本発明で用いる導電粉末は、表面の
銀濃度が平均の銀濃度より高く、表面近傍で銀濃度が表
面に向かって増加する領域を有するが、表面の銀濃度が
平均の銀濃度より高いことで銅の耐酸化性、電極接点で
の導電性を向上でき、また、銀濃度が表面近傍で濃度勾
配を有していることで、銀のマイグレーションによる隣
合う電極間での絶縁不良を防止できる。また、ニッケル
表面の金メッキ粉などのように、ニッケルと金との接合
性が余りないため剥がれ落ちるが、本発明で用いる導電
粉末は、表面より銀が剥がれ落ちることがなく銅とある
程度固溶しているために粒子表面の安定性が良い。表面
の銀濃度が平均の銀濃度の1.5倍より高いことが好ま
しく、2倍以上70倍以下がより好ましく、2.1倍以
上40倍以下が最も好ましい。
【0014】導電粉末表面の銀濃度の測定は、XPS
(X線光電子分光分析装置:XSAM800、KRAT
OS社製)を用いて測定した値である。測定条件を以下
に示す。導電粉末を試料台上に全面を覆うように導電性
カーボン両面テープで接着し、以下の測定、エッチング
条件で測定した。測定、エッチングを5回繰り返し行
い、最初の2回の測定値の平均値を粉末表面の銀濃度A
g/(Ag+Cu)(原子比)とした。 測定条件:マグネシウムKα線(電圧12keV 電流
10mA)、10-8torrアルゴン雰囲気 取り出し角9
0度 エッチング条件:アルゴンイオンガス 10-7torr 加速電圧 2keV 5分間 Cu2p,Ag3d電子のメインピークの面積値から求
めた。
【0015】平均の銀濃度Ag/(Ag+Cu)、平均
の銅濃度Cu/(Cu+Ag)(原子比)は、ICP
(高周波誘導結合型プラズマ発光分析計:セイコー電子
製、JY38P2)により求めた。本発明で用いる導電
粉末は、平均粒子径が2〜40μmであるが、平均粒子
径が2μm未満であると、粉末どうしの接触抵抗が増加
し、充分な導電性が得られない。平均粒子径が40μm
を超える場合には、バンプと対向電極間に存在する粒子
が大きすぎて加圧加熱での接続で粒子が大きく変形して
隣の電極との電気的短絡を起こし易い。平均粒子径は、
好ましくは2〜35μm、さらに好ましくは2〜26μ
mである。
【0016】また、本発明で用いる導電粉末は、平均粒
子径±2μm以内の粒子の存在率が40体積%以上であ
ることが必要である。40体積%未満であると、粒子分
布が広すぎて(いろいろな粒子径の粒子が多すぎて)、
バンプに塗布される少量のペーストの中に含まれる粒子
の数にばらつきが生じ、バンプと接続される対向電極と
の組み合わせの中で導通不良な組み合わせが生じてしま
う。好ましくは50体積%以上、より好ましくは60体
積%以上である。
【0017】本発明で用いる導電粉末の平均粒子径及び
粒子の体積存在率の測定は、レーザー回折型測定装置R
ODOS SR型(SYMPATEC HELOS&R
ODOS)を用いて測定した。吹き出し圧力は、0.2
5MPa、サンプル量は0.1〜1gで行った。平均粒
子径は、体積積算の50%積算時の粒子径を用いた。ま
た体積存在率は、平均粒子径から2μm低い値から平均
粒子径から2μm高い値までの間の粒子即ち平均粒子径
±2μmの範囲の粉末の積算体積%より求めた。
【0018】また、本発明で用いる導電粉末の形状は、
球状あるいは球状に近い形状のものが好ましい。ただ
し、不定形の粉末も用いることもできる。例えば、鱗片
状粉末や樹枝状粉末も用いることができる。鱗片状粉を
用いる場合などは、球状粉などを湿式あるいは乾式のボ
ールミル、アトライターなどで展延して用いることが好
ましい。
【0019】本発明で用いる導電粉末は、粉末含有酸素
濃度が7000ppm以下であることが好ましい。含有
酸素濃度とは、EMGA−650(堀場製作所製)で測
定した値を用いた。測定はニッケル管に粉末サンプルを
0.2〜0.4g充填して行った。粉末含有酸素濃度が
7000ppmを超える場合には、粉末の耐酸化性が悪
いのと接点での導電性が悪くなり、好ましくない。より
好ましくは4000ppm以下であり、特に好ましくは
2000ppm以下である。
【0020】本発明で用いる導電粉末は、さらにチタ
ン、シリコンから選ばれた1種類以上の成分を0.1〜
10000ppm含有しているのが好ましい。前記不活
性ガスアトマイズで得られた導電粒子を、さらに処理し
て作製されるのが好ましい。本発明で用いることのでき
るチタン成分というのは、チタン金属、チタン合金、チ
タン化合物(有機チタン化合物、無機チタン化合物)と
して存在するチタン成分の合計量を示すものである。中
でも、有機チタン化合物が好ましい。
【0021】例えば、有機チタン化合物としては、R1
−Ti−(R2 3 (式中R1 は炭素数1〜4、好まし
くは、炭素数1〜3のアルコキシ基、R2 は炭素数2〜
20、好ましくは、炭素数2〜18のカルボン酸エステ
ルが挙げられる。例えば、イソプロピルトリイソステア
リルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネ
ート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェ
ート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチ
ル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス
(ジトリデシルホスフェート)チタネート、テトラ
(2、2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス
(ジトリデシル)ホスフェートチタネート、ビス(ジオ
クチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネー
ト、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)エチレン
チタネート、イソプロピルジメタアクリルイソステアロ
イルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアク
リルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフ
ェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニル
チタネート、テトロイソプロピルビス(ジオクチルホス
フェート)チタネートなどから選ばれた1種類以上であ
る。
【0022】シリコン成分としては、シリコン金属、シ
リコン化合物(有機シリコン化合物、無機シリコン化合
物)、シリコン酸化物等で存在するシリコン成分の合計
である。有機シリコン化合物としては、例えばシランカ
ップリング剤が挙げられるが、シランカップリング剤と
しては、分子中に2個以上の異なった反応基を持つ有機
シリコン単量体であり、これらの反応基の中一つは、ガ
ラス、金属、シリコンなどの無機質と化学結合する反応
基(メトキシ基、エトキシ基、シラノール基、ハライド
基、アルコキサイド基、アシロキシ基)、もう一つは、
種々の合成樹脂を構成する有機質材料と化学結合する反
応基(例えば、ビニール基、エポキシ基、メタアクリル
基、アミノ基、メルカプト基、ジアミノ基、脂肪族エポ
キシ基)を有するもので、例えば、ビニルトリクロロシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピル
トリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジクロ
ロシラン、γ−クロロプロピルジメトキシシラン、γ−
クロロプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−
アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられ
る。また、アルコキシシラン、クロロシランなども用い
ることができる。
【0023】不活性ガスアトマイズ法で得られた導電粒
子を処理して用いる場合には、例えば前記記載の有機チ
タン、有機シリコンを用いる場合には、有機チタン、有
機シリコンを有機溶剤に溶解あるいは分散させた溶液中
に導電粒子を浸漬し充分撹拌した後固液分離し、さら
に、乾燥して作製されるのが好ましい。チタン、シリコ
ンの無機塩を用いる場合には、無機塩を溶解する水溶
液、有機溶剤中に分散させて同様に固液分離、乾燥して
作製される方法もとることができる。
【0024】チタン、シリコン成分としては導電粉末表
面に存在するのが好ましい。例えば、有機チタン化合物
として導電粉末表面に含有することで、有機バインダー
とのなじみが良くなり、分散性が良くなる。特に、バン
プ程度の数十μmでのばらつきが重要であるため、充分
な分散性が必要になる。チタン、シリコン成分から選ば
れた1種類以上を0.1〜10000ppm含有するの
が好ましい。0.1ppm未満の場合には、有機バイン
ダー中の導電粉末の分散性が劣り凝集し易く、バンプ単
位での接続導電体の導電性が低下し、好ましくない。1
0000ppmを超える場合には、チタン、シリコン成
分の酸化で導電粒子どうしの接点での導電性がかえって
悪くなり易く好ましくない。より好ましくは0.5〜3
00ppm含有することであり、特に好ましくは1〜1
00ppm含有することである。
【0025】この場合、調製された導電粉末のチタン、
シリコン成分含有量は、導電粉末を濃硝酸に完全に溶解
し、ICP高周波誘導結合型プラズマ(セイコー電子工
業製JY38P2)で測定した値である。また、本発明
で用いる導電粉末は、抵抗値増加に影響が無い程度であ
れば、Pb、Sn、Zn、B、Fe、In、Pd、A
u、Pt、Re、C、Ni、Co、K、Na、Mg、P
d、Al、Mn、Cr、P、Sm、Ndなどの元素を導
電粉末に対して、5重量%まで含有していても構わな
い。
【0026】本発明は、導電粉末1重量部に対して、有
機バインダー0.03〜10重量部含有してなるLSI
チップのバンプと被接続用基板電極間接続用導電組成物
を提供するものであるが、本発明で用いる有機バインダ
ーは、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂、電子線硬化型樹
脂、熱可塑性樹脂、光熱硬化型から選ばれた1種類以上
を用いることができる。
【0027】熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化型アクリル樹脂
などが挙げられる。エポキシ樹脂としては、ビスフェノ
ールA型、脂環式エポキシ、鎖状式エポキシ、エポキシ
アクリレート、エポキシノボラック型、ビスフェーノー
ルF型、ブロム化ビスフェノールA型、脂肪酸変性エポ
キシ、ポリアルキレンエーテル型、ジグリシジルエステ
ル型、異節環型エポキシなどが挙げられる。また、必要
に応じて、公知の反応性希釈剤を用いることもできる。
例えば、ジグリシジルエーテル、エチレングリコールジ
グリシジルエーテル、1,3ブタンジオールジグリシジ
ルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテ
ルなどを混合して用いることもできる。必要に応じて、
公知の硬化剤を用いることができ、例えば、脂肪族ジア
ミン(エポキシと脂肪族ポリアミン付加重合物)、ポリ
アミン及び芳香族ジアミン(メタフェニレンジアミン、
ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルサルフ
ォン、)、酸無水物(メチルナジック酸無水物、ヘキサ
ヒドロ酸無水物、ピロメリット酸無水物、ルイス酸錯化
合物)、コリア、フェノール、メラミン、フェノール樹
脂や、反応促進剤としては、酸無水物硬化の場合には、
三級アミン、アミン塩、イミダゾール系硬化剤、アミン
系硬化には、カルボン酸化合物が使用できる。ジシアン
ジアミド、ベンゾグアナミンなどもある。
【0028】シリコーン樹脂としては、−(R2 Si
O)n−:Rはメチルあるいはフェニル基の構造式で表
される樹脂である。フェノール樹脂としては、レゾール
型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂を用い
ることができるが、レゾール型フェノール樹脂として
は、フェノールホルムアルデヒド型レゾール樹脂、アル
キルフェノールレゾール型、キシレン樹脂変性レゾール
型、ロジン変性フェノール樹脂などが挙げられる。
【0029】ポリイミド樹脂としては、縮合型ポリイミ
ドやビスマレイド系樹脂、付加型ポリイミド樹脂が挙げ
られる。ポリウレタン樹脂としては、ウレタンを形成す
るウレタンプレポリマーを用いるのが好ましい。好まし
くは、末端活性イソシアネート基を活性水素化合物でブ
ロックしたブロックイソシアヌレートを主体に用いたも
のが好ましい。
【0030】熱可塑性樹脂としては、熱可塑性アクリル
樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹
脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ふっそ樹
脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルイ
ミド樹脂、ポエイエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリ
アリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポ
リエチレンテレフタレト樹脂、ポリアミドイミド樹脂、
変性ポリフェニレンオキシド樹脂、AAS樹脂、AES
樹脂、ACS樹脂、AS樹脂などが挙げられる。
【0031】光硬化型樹脂としては、光重合性オリゴマ
ー、光重合性モノマーを用い、必要に応じて、光開始
剤、光開始助剤を用いて硬化されるものである。光重合
性オリゴマーとしては、低分子量反応性分子(数百から
数千)で、ポリエステル、エポキシ、ウレタンなどの骨
格に官能基としてアクリル基、メタアクリル基が2つ以
上付加したものであり、例えば、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレートが挙げられる。光重合性
モノマーとしては、アクリロイル基(CH2 =CHCO
−)またはメタアクリロ基(CH2 =C(CH3 )CO
−)を1分子当たり1個または2個以上持つものであ
り、1個持つ単官能(メタ)アクリレート、2個以上持
つ多官能(メタ)アクリレート、その他ビニル基(CH
2 =CH−)を持つものが好ましい。単官能アクリレー
トとしては、例えば、アリルアクリレート、アリルメタ
アクリレート、ベンジルアクリレート(メタ)、イソボ
ニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート(メ
タ)、N,Nージメチルアミノエチルアクリレート、グ
リシジルメタアクリレート、ラウリルアクリレート、ポ
リエチレンアクリレート90メタアクリレート、トリフ
ロロエチルメタアクリレートなどがある。多官能アクリ
レートとしては、例えば、1,4ブタンジオールジアク
リレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールアクリレート、ポリエチレングリコール400ジ
アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレー
ト、ビスフェノールAジエトキシジアクリレート、テト
ラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレートなどが挙げられる。ビニル基を有する反応
性モノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエ
ン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドンなどが挙げられ
る。
【0032】上記光重合性オリゴマー、光重合性モノマ
ーとともに用いる光開始剤としては、紫外線を吸収して
ラジカルを発生しやすい物質が好ましく、アセトフェノ
ン系、チオキサントン系、ベンゾイン系、パーオキサイ
ド系の公知の物質を用いることができる。例えば、ジエ
トキシアセトフェノン、4ーフェノキシジクロロアセト
フェノン、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタ
ール、ベンゾフェノン、4ーフェニルベンゾフェノン、
アクリル化ベンゾフェノン、チオキサントン、2ーエチ
ルアンスラキノンなどが挙げられる。また、光開始助剤
としては、光開始助剤と用いると光開始剤単独よりも開
始反応が促進され、硬化反応を効率的にするものであ
り、脂肪族、芳香族のアミンなどの公知の光開始助剤を
使用できる。例えば、トリエタノールアミン、N−メチ
ルジエタノールアミン、ミヒラーケトン、4,4−ジエ
チルアミノフェノンなどがある。
【0033】また、必要に応じて、酸化防止剤(例え
ば、高級脂肪酸、リノレン酸、パルミチン酸、オレイン
酸、ステアリン酸、リノール酸及びこれらの銅塩、ベン
ゾトリアゾール、トリルトリアゾール等のトリアゾール
化合物、重合燐酸塩、アルカノールアミン)、チキソ剤
分散剤(シランカップリング、アルミカップリング、ジ
ルコニウムカップリング剤)などを添加することもでき
る。また、公知の可塑剤を用いることもできる。この場
合、導電粉末100重量部に対して、0.0001〜1
5重量部添加して用いると効果がある。
【0034】図1に示す、本発明のLSIチップのバン
プと被接続用基板とを接続する接続用導電体は、接続用
導電性組成物をペ−スト状で塗布した後、硬化あるいは
乾燥して作製されるのが好ましい。特に無溶剤のペース
トで用いるのが形成される導電体のボイドが少なくなる
ことから好ましいが、必要に応じて少量の溶剤を用いる
ことができる。溶剤は、ペ−ストに充分な粘度とチキソ
性を与えるものであり、公知な溶剤で構わない。
【0035】LSIチップのバンプと被接続用電極との
接続用導電体の作製は、先ず適度なチキソ性と粘度を有
するペ−ストを一度展開し、バンプが形成されているL
SIチップをフェースダウンで塗布して置き、バンプに
ペーストを塗布した後、バンプに塗布されているLSI
チップをフェースダウンあるいはフェースアップで被接
続用基板電極に位置合わせして接続する。
【0036】さらに、常温あるいはやや高い温度で放置
した状態でLSIチップのバンプと被接続基板電極との
間のある程度の導通を検査する。この時、絶縁だった
り、規格値を超える接続抵抗値のチップに付いては、か
るく熱を加えて新しいLSIチップに取り替える。合格
品については、さらに、光照射や加熱して完全に硬化す
る。この時、必要に応じて加圧する。加熱温度として
は、熱可塑性樹脂のバインダーを用いた場合では、室温
から180℃程度の温度、熱硬化性樹脂を用いた場合で
は、室温から250℃程度の温度で硬化させるのが良
い。加圧する場合には、一個のバンプ当たり数gから数
十kgの圧力が有れば充分である。さらに、LSIチッ
プと基板との間に電極−電極間の隙間を充填さらに必要
に応じて導電性組成物の外部を保護するように絶縁性の
樹脂を注入または塗布する。これは、LSIチップと基
板との強度を補強するためと、電極−電極間での絶縁性
を確保するためと、導電性組成物の耐環境性のために用
いられ、公知の絶縁樹脂を用いることができるが、例え
ば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エポキシアクリレ
ート樹脂などがある。絶縁樹脂を用いる場合にも、熱や
光硬化を用いることができる。
【0037】LSIチップのバンプは、半田、アルミニ
ウム、金、金メッキ銅などの公知のバンプをもちいるこ
とができ、形成方法としては公知の蒸着、メッキ、ワイ
ヤーボンダーの組み合わせなどの方法を用いることがで
きる。公知のスタッドバンプなどを用いることもでき
る。LSIチップのバンプと被接続用基板電極とが電気
的導通を得るための接続用導電体において、被接続用基
板は、紙フェノール樹脂、ガラスエポキシ樹脂、ガラ
ス、ポリイミド、ガラスポリイミド、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレ
ート、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエチレン、
アルミナ、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリスルフォン、ポリフェニレンエーテル、ポリエ
ーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリ
レート、テトロフルオロエチレン、エポキシ、チッ化ア
ルミ、ムライト、コージェライト、アモルファスシリコ
ン、カドミウム酸化物、結晶質シリコン、BTレジン、
シリコンの1種類以上から選ばれた硬質あるいはフレキ
シブルな基板を用いることが好ましい。
【0038】液晶デスプレイの場合には、被接続用基板
はガラス基板が好ましい。ガラスとしては、公知のガラ
ス材料が使用できるが、アルカリ亜鉛ホウケイ酸、ナト
リウムホウケイ酸、ソーダライム、低アルカリホウケイ
酸、、バリウムホウケイ酸、ホウケイ酸、アルミノホウ
ケイ酸、アルミノケイ酸、96%ケイ酸、溶融石英ガラ
ス、合成石英ガラスなどが挙げられる。
【0039】基板の厚さは、0.002〜40mmのも
のが好ましい。基板は多層で有っても良く、2〜20層
までの基板が用いられる。被接続用基板電極は、銅、ア
ルミニウム、すず、すずメッキ銅、はんだメッキ銅、す
ずメッキアルミニウム、金、銀、白金、パラジウム、銀
−パラジウム、すず−鉛、すず−鉛−ビスマス、金−白
金、モリブデン、ニッケル、金メッキニッケル、銅−銀
合金、銀−白金、すず−鉛はんだめっき銅、すず−鉛は
んだメッキアルミニウム、クロム、ITO、IO、クロ
ム−ITO、アルミニウム−ITOから選ばれた1種以
上であることが好ましい。
【0040】液晶デスプレイのように被接続用基板がガ
ラスの場合には、前記被接続用基板電極の中、ITO
(インジウム−スズ−酸化物)、IO(インジウム酸化
物)、酸化すずなどをベースにした被接続用基板電極も
用いることができる。この場合、ITO上にクロム、ア
ルミなどを導電性を高めるために予めコートしたクロム
−ITO、アルミニウム−ITOを用いるのがさらに好
ましい。
【0041】上記被接続用基板電極の作製は、スパッタ
リング、蒸着、スクリーン印刷による導電性ペースト焼
結あるいは硬化、基板上に導体のエッチング等で回路形
成する公知の方法で作製される。被接続用基板電極の形
状は、6〜5000μm、好ましくは10〜1000μ
m程度の幅あるいは径の線、角、丸型、導体端子など公
知の形状で構わない。
【0042】被接続基板電極の厚さは特に指定はない
が、0.5〜200μm程度が好ましい。接続用導電性
組成物を用いて作製したLSIチップのバンプと被接続
基板電極との接続抵抗は、低い方が良く、30Ω以下が
好ましく、6Ω以下がより好ましい。
【0043】本発明は、さらに、LSIチップのバンプ
と被接続用基板電極間をかかる組成の導電性組成物を用
いて接続してなる回路基板を提供するが、本発明でいう
回路基板とは、LSIチップのバンプを本発明の接続用
導電性組成物で電気的に接続してなる導体が形成されて
いる基板を意味するものであり、基板上にはコンデンサ
ーや抵抗器、ICなどが実装されていても構わない。さ
らに、回路基板としては、液晶デスプレイ、プリント回
路基板の用途にも適応できる。
【0044】回路基板が液晶デスプレイ用に用いる場合
には、液晶の駆動方式としては、単純マトリックス駆動
方式、アクテイーブマトリックス駆動方式のものに利用
できる。また、表示方式としては、ツイストネマチック
方式TN式、スーパーツイストネマチック方式STN方
式、強誘電正液晶表示方式FLCあるいはSSFLC方
式、高分子分散液晶方式、相転移方式、ダイナミックス
キャッタリング方式、TN方式と組み合わせたTFT方
式、アクテイブマトリックス方式におけるスイッチング
素子としてダイオードを用いるMIM(METALーI
NSULATORーMETAL)でコントラストを挙げ
る方式も当然使用できる。当然、白黒、カラーにも充分
対応できる液晶デスプレイに用いられる。また、液晶デ
スプレイの電極接続ピッチは5〜1000μm程度の公
知のものに利用できる。
【0045】また、プリント回路基板としては、表面に
コンデンサー、抵抗器、ICなどの部品を実装した基板
でも良く、例えば、セラミックス基板ハイブリッドI
C、表面に銅箔エッチング処理を施し回路形成した樹脂
基板、導電性ペーストをスクリーン印刷法により回路形
成したセラミックあるいは樹脂基板、及び多層樹脂基板
(例えば2〜20層)などの硬質あるいはフレキシブル
なプリント回路基板を意味するものである。プリント基
板の接続電極へのLSIチップのバンプの接続において
も、必要に応じて加圧することができる。
【0046】以下に本発明のLSIチップのバンプ接続
用導電体の実施例を説明する。
【0047】
【実施例】先ず所定量比に配合した銅、銀、あるいは銅
銀合金粒子を黒鉛るつぼに入れ、1500℃以上の温度
に高周波誘導加熱を用いて不活性雰囲気中で溶融し、溶
融後、るつぼ先端より噴出したかかる組成の融液を、高
圧の不活性ガスを断熱膨張させた高速の不活性ガスで微
粉末化し、急冷凝固し、導電粒子を得た。作製条件と平
均銀濃度、平均銅濃度、粉末表面の銀濃度、銅濃度につ
いての結果を表1に示す。
【0048】表1で得られた導電粒子を気流分級機(T
C−15N;日清エンジニアリング社製)を用いて所定
の大きさで分級した。一部の導電粉末には、さらにチタ
ン、あるいはシリコンを含有する、イソプロピルトリイ
ソステアリルチタネート、γ−クロロプロピルメチルジ
エトキシシランの化合物で処理した。得られた導電粉末
の平均粒子径、平均粒子径±2μmの範囲の粉末の体積
存在率、含有酸素濃度、含有Si、Ti濃度(粉末作製
例1−A〜7−A)を表2に示す。比較のための導電粉
末を表3に示す。
【0049】
【実施例1〜33】表2に示された導電粉末を用いて作
製した接続用導電性組成物を表4、表5、表6に示す。
表4、表5、表6に示された接続用導電性組成物に適度
に溶剤を加えてペ−スト状にしたものを、ほぼLSIチ
ップと同等の大きさになるように約20μmの厚さにコ
ートした。さらに、LSIチップのバンプを下にして、
コートされているペーストの上に接触させ、バンプにの
みペースト状の接続用導電性組成物を塗布(転写)し
た。さらに、被接続用基板上に0.01〜5mmの幅で
少なくとも100本(あるいは100個)以上並んでい
る基板電極と、前記導電性組成物が塗布されているバン
プとが向き合う様に位置合わせして接続した。加圧する
場合は、10kg/cm2で行った。また、LSIチッ
プの良不良については、室温度で1時間放置後、抵抗値
が規格を満足している場合には、そのまま加熱あるいは
光による硬化、不良の場合には、リペアーして用いた。
良品について完全硬化して評価した。加熱硬化は、熱可
塑性樹脂を用いる場合には120〜150℃、熱硬化性
樹脂を用いた場合には、150〜200℃で硬化した。
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混合したものにおいて
は、140〜200℃の範囲で熱処理した。光硬化性樹
脂を用いた場合には、室温でUV硬化した。得られたL
SIチップのバンプ接続用電導体を表7、表8及び表9
に示す。
【0050】得られた良品のLSIチップのバンプ接続
導体の特性は、初期抵抗値、環境試験後の抵抗変化率
(−55〜125℃ 1000サイクル、125℃ 1
000時間放置、85℃ 85% 1000時間放置)
で初期抵抗値が100Ω以下10Ω以上を○、10Ω以
下を◎、100Ωを超える場合を×とした。また、環境
試験後、20%以内の変化率を合格◎とし、20%を超
える場合を×とした。また、被接続基板電極間の絶縁性
の試験は85℃ 85% 1000時間環境試験後に電
極間の絶縁抵抗が1011Ω以上の場合を◎とし、109
〜1010Ωを△、それ以下を×とした。また、パルス電
流値が300mA以上を◎、200〜300mAを△、
200mA以下を×とした。結果を表10、表11に示
す。
【0051】
【比較例1〜34】表2、表3で得られた導電粉末を用
いて、実施例と同様にして接続用導電性組成物を作製し
た。表12、表13及び表14に示す。これらの接続用
導電性組成物で接続してなるLSIチップと被接続用基
板電極接続導電体を表15、表16及び表17に示す。
接続導電体の特性を表18、表19に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】
【表7】
【0059】
【表8】
【0060】
【表9】
【0061】
【表10】
【0062】
【表11】
【0063】
【表12】
【0064】
【表13】
【0065】
【表14】
【0066】
【表15】
【0067】
【表16】
【0068】
【表17】
【0069】
【表18】
【0070】
【表19】
【0071】
【発明の効果】本発明のLSIチップのバンプ接続用導
電性組成物は、耐酸化性、耐銀マイグレ−ション性が良
いのみならず、分散性、電極との接合性(変形しやす
い)が良く、高い電流密度が得られる。また、リペアー
時の熱履歴に対しても充分な導通が確保できる。さら
に、銅−銀の合金であるため、長時間使用時での基板電
極成分の食われや拡散が少ない。そのため、液晶デスプ
レイなどのカラー化、高密度化に対応できる。また、プ
リント基板のファインピッチ電極での充分な導通が確保
でき、歩留まりが良く大いに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるLSIチップのバンプと被接続
用基板電極間の接続状態を示す概略図。
【符号の説明】
1 LSIチップ 2 接続用導電体 3 被接続用基板電極 4 LSIチップのバンプ 5 絶縁樹脂 6 被接続用基板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01R 9/09 9169−4M H01L 21/92 603C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式Agx Cu1-x (ただし、0.0
    01≦x≦0.4、xは原子比)で表され、且つ、下記
    (1)構造を有し、平均粒子径2〜40μm、該平均粒
    子径±2μm範囲の粒子の含有率が40体積%以上であ
    る導電粉末1重量部に対して、有機バインダー0.03
    〜10重量部を含有することを特徴とする、LSIチッ
    プのバンプと被接続用基板電極間を接続するLSIチッ
    プ接続用導電性組成物。 (1)粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度より高く、且つ
    粒子表面近傍で銀濃度が表面に向かって増加する領域を
    有する。
  2. 【請求項2】 導電粉末が、含有酸素量7000ppm
    以下である請求項1記載のLSIチップ接続用導電性組
    成物。
  3. 【請求項3】 有機バインダーが熱硬化性樹脂、熱可塑
    性樹脂、光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、及び光熱硬
    化性樹脂から選ばれた1種類以上である請求項1記載の
    LSIチップ接続用導電性組成物。
  4. 【請求項4】 被接続用基板電極が銅、アルミニウム、
    すず、すずメッキ銅、すずメッキアルミニウム、金、
    銀、白金、パラジウム、銀−パラジウム、すず−鉛、す
    ず−鉛−ビスマス、金−白金、モリブデン、ニッケル、
    金メッキニッケル、銅−銀合金、銀−白金、すず−鉛は
    んだめっき銅、すず−鉛はんだメッキアルミニウム、ク
    ロム、ITO、IO、クロム−ITO、ルミニウム−I
    TOから選ばれた1種以上から構成される請求項1、2
    又は3記載のLSIチップ接続用導電性組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のLSI
    チップ接続用導電性組成物を用いてLSIチップが被接
    続基板電極に接続してなる回路基板。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の回路基板を用いてなる液
    晶デスプレイ。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の回路基板を用いてなるプ
    リント回路基板。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の回路基板を用いてなるフ
    レキシブルプリント回路基板。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003068771A (ja) * 2001-07-18 2003-03-07 Abb Res Ltd 基板に電子部品を取付ける方法
JP2008012576A (ja) * 2006-07-07 2008-01-24 Fuji Electric Holdings Co Ltd ソルダーペースト組成物及びそれを用いたプリント配線基板への電子部品実装方法
JP2019009234A (ja) * 2017-06-22 2019-01-17 スタンレー電気株式会社 電子デバイスの製造方法、および、電子デバイスの製造装置
JP2019009235A (ja) * 2017-06-22 2019-01-17 スタンレー電気株式会社 電子デバイスの製造方法、および、電子デバイス製造装置

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