JPH0762038A - 熱可逆性高分子化合物およびその製造方法 - Google Patents

熱可逆性高分子化合物およびその製造方法

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JPH0762038A
JPH0762038A JP21450793A JP21450793A JPH0762038A JP H0762038 A JPH0762038 A JP H0762038A JP 21450793 A JP21450793 A JP 21450793A JP 21450793 A JP21450793 A JP 21450793A JP H0762038 A JPH0762038 A JP H0762038A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、感温性に優れ、安全で、大量生産
可能な熱刺激に対して可逆的相転移現象を示す高分子化
合物の製造方法を確立することが目的である。 【構成】 式 【化1】 R=C2 〜C4 のアルキルで示されるビニル化合物を単
独重合させてなる、熱刺激に対して可逆的相転移性を有
する高分子化合物の製造方法、および架橋剤を含めた他
のビニル化合物と共重合させてなる熱刺激に対して可逆
的相転移現象を示す高分子化合物とその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な熱刺激に対して
可逆的相転移現象を示す高分子化合物、およびその製造
方法に関するものである。さらに詳しく言えば、メカノ
ケミカル材料、温度センサ−、遮光体、分離膜、玩具、
吸着剤、ディスプレイに利用されうる熱可逆性高分子化
合物、およびそれを効率よく製造する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】水溶液高分子化合物の中には、水溶液状
態においてある温度(転移温度、あるいは低臨界溶液温
度)以下では溶解透明化し、その温度以上では不溶白濁
化するという現象(相転移現象)を可逆的に繰り返すよ
うなものがある。この様な高分子は、一次構造の観点か
らは親水性部と疎水性部から成っている一種の両親媒性
物質であり、一般に熱可逆性高分子と呼ばれている。ま
た、この様な高分子化合物を架橋してゲル化させること
により、転移温度以下で膨潤し、転移温度以上になると
急激に体積収縮するような非常に興味深い現象を持たせ
ることが可能であり、その体積変化も大きいもので収縮
前の約10分の1まで収縮する。現在、そのゲルを温度
依存性薬物放出剤や温度センサ−等の材料として利用す
る研究が盛んに行われている。
【0003】このような相転移現象を示す高分子化合物
としてはこれまで、ポリビニルメチルエ−テル、メチル
セルロ−ス、ポリエチレンオキシド、ポリビニルメチル
オキサゾリディノンやポリ(N−エチルアクリルアミ
ド)、ポリ(N−n−プロピルアクリルアミド)、ポリ
(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−シク
ロプロピルアクリルアミド)、ポリ(N,N−ジエチル
アクリルアミド)、ポリ(N−イソプロポキシプロピル
アクリルアミド)などのポリアクリルアミド誘導体等が
知られている。
【0004】これらの中でもポリアクリルアミド誘導体
は、水中で安定であり、製造コストも比較的低く、この
熱可逆性高分子の分野では有用な物質である。しかし、
これらは必ずしも毒性が低いとは言えず、原料である各
ビニル化合物は神経性被毒剤等としてさらに毒性が高い
ことは公知のことである。また、工業的に大量生産可能
なものは非常に少なく、用途に応じた転位温度の高分子
が得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】今回発明した高分子
は、感温性に優れ、安全で、大量生産可能な熱刺激に対
して可逆的相転移現象を示す高分子化合物である。ま
た、式(1)で示されるビニル化合物と架橋剤も含めた
他のビニル化合物との共重合体は、その用いる共重合ビ
ニル化合物によってその転移温度は容易に調節され、様
々な転移温度を持つ高分子が得られる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(1)
【化4】 (式中、R1 はC2 〜C4 のアルキル基を示す。)で示
されるビニル化合物50モル%以上99.99モル%未
満および式(2) CHR3 =CR2 X (2) (式中、R2 は水素原子またはメチル基を示し、R3
水素原子を示すときXはCOOH、COOM、COR
4 、COOR4 、COOR5 OH、COOR5 N(R
42 、COOR5+ (R43 ・Cl- 、CONH
2 、CONHR4 、CON(R42 、CONHR5
(R42 、CONHR5+ (R43 ・Cl- 、C
ONHR5 SO3 M、SO3 M、CN、NHCOH、N
HCOCH3 、OR4 、OCOR4 または2−ピロリド
ン−1−イルを示し、R3 がCOOH、COOM、CH
2 COOHまたはCH2 COOMを示すときXはCOO
HまたはCOOMを示す。但し、R4 はC1 〜C6 のア
ルキル基を示し、R5 はアルキル基で置換されていても
よいC1 〜C6 のアルキレン基を示し、Mはアルカリ金
属を示す。)で示されるビニル化合物0.01モル%以
上50モル%未満との共重合体または該共重合体が架橋
剤によって架橋されている共重合体である熱刺激に対し
て可逆的相転移性を有する熱可逆性高分子化合物、
【0007】式(1)
【化5】 (式中、R1 はC2 〜C4 のアルキル基を示す。)で示
されるビニル化合物50モル%以上99.99モル%未
満および式(2) CHR3 =CR2 X (2) (式中、R2 は水素原子またはメチル基を示し、R3
水素原子を示すときXはCOOH、COOM、COR
4 、COOR4 、COOR5 OH、COOR5 N(R
42 、COOR5+ (R43 ・Cl- 、CONH
2 、CONHR4 、CON(R42 、CONHR5
(R42 、CONHR5+ (R43 ・Cl- 、C
ONHR5 SO3 M、SO3 M、CN、NHCOH、N
HCOCH3 、OR4 、OCOR4 または2−ピロリド
ン−1−イルを示し、R3 がCOOH、COOM、CH
2 COOHまたはCH2 COOMを示すときXはCOO
HまたはCOOMを示す。但し、R4 はC1 〜C6 のア
ルキル基を示し、R5 はアルキル基で置換されていても
よいC1 〜C6 のアルキレン基を示し、Mはアルカリ金
属を示す。)で示されるビニル化合物0.01モル%以
上50モル%未満とを共重合させ、または架橋剤によっ
て架橋、共重合させることを特徴とする熱刺激に対して
可逆的相転移性を有する熱可逆性高分子化合物の製造方
法および
【0008】式(1)
【化6】 (式中、R1 はC2 〜C4 のアルキル基を示す。)で示
されるビニル化合物を重合させ、または架橋剤によって
架橋、共重合させることを特徴とする熱刺激に対して可
逆的相転移性を有する熱可逆性高分子化合物の製造方法
に関する。
【0009】本発明者らは、感温性に優れ、安全で、大
量生産可能な熱刺激に対して可逆的相転移現象を示す新
規な熱可逆性高分子化合物を得るため研究を重ね、ビニ
ル化合物(1)の単独重合、またはそれと架橋剤を含め
た他のビニル化合物と共重合させる方法によって、既存
しない全く新しい構造を持った熱可逆性高分子化合物の
合成に成功し、その高分子化合物が熱刺激に対して可逆
的相転移現象を示すことを発見した。
【0010】式
【化7】 で示される繰り返し単位からなる高分子化合物は、式
(1)で示されるビニル化合物の単独重合によって得ら
れる。置換基Rは、エチル、n−プロピル、iso−プ
ロピル、n−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチ
ル基であり、特に置換基Rがiso−プロピル基である
場合が最も感温性に優れている。
【0011】重合触媒には、通常のラジカル重合開始
剤、またはカチオン重合開始剤を用い、過硫酸アンモニ
ウム等の過硫酸塩類開始剤、過酸化物または過硫酸塩類
とテトラメチルエチレンジアミン、チオ硫酸ナトリウム
等の還元剤とを組み合わせて使用するレドックス開始
剤、アゾイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤等、一般
的に用いられるものであれば特に制限はなく、好ましく
は低温化で行われるレドックス開始剤を用いる。添加量
はモノマ−に対して0.0001〜10モル%加え、好
ましくは0.01〜1モル%加えて行う。
【0012】重合温度、重合時間は、用いる重合開始剤
の使用最適重合温度範囲内、それに対応した重合時間で
行うのが望ましく、主に−10〜80℃、1時間〜20
時間で行われる。しかし、余り重合温度が高すぎるとポ
リマ−の析出や、それによる分子量の低下等が生じる。
重合の形式については特に制限はないが、通常は一般に
実施されている溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の方法
によることが望ましい。
【0013】溶液重合の際の重合溶媒としては、水、ア
ルコ−ル類、ジメチルフォルムアミド等、重合時におい
て不活性であり、原料ビニル化合物を溶解する溶媒であ
れば特に制限はない。
【0014】精製は、一般的な再沈殿法によって行わ
れ、例えば重合溶媒を留去させて濃縮した反応溶液を、
再沈澱溶媒に滴下して再沈澱させ、未反応ビニル化合
物、開始剤等の不純物を除去する。再沈澱溶媒として
は、目的とする高分子化合物と不活性な溶媒で、さらに
非溶解性溶媒、または溶解性に乏しい溶媒であれば特に
制限はなく、シクロヘキサン、トルエン等が用いられ
る。透析操作により不純物を取り除いた後、溶媒を凍結
乾燥により取り除く方法等によっても精製は行える。
【0015】また、共重合によって得られる高分子化合
物は、前述の単独重合法と同じ操作方法で合成され、そ
の共重合させるビニル化合物の種類、共重合組成の比率
等によって、得られる高分子化合物の転移温度、ポリマ
−の強度、吸水率、吸水速度、熱安定性、紫外線安定
性、酸、塩基に対する安定性等、イオン性(カチオン、
アニオン、ノニオン、両性)をコントロ−ルすることが
可能であり、また使用目的及び原料ビニル化合物の入手
性、経済性などを勘案して、コモノマーの種類、量等を
自由に選択することも出来る。
【0016】共重合可能なビニル化合物としては、例え
ば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸金属塩、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレ−ト、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレ−ト、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレ−ト−メチルクロライド4級塩、N−
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド−メチ
ルクロライド4級塩、アクリロニトリル、酢酸ビニル、
ビニルエ−テル類、ビニルケトン類等のビニル化合物、
スルホン酸ビニルビニル金属塩、N−ビニル−2−ピロ
リドン、マレイン酸、マレイン酸金属塩、フマル酸、フ
マル酸金属塩、イタコン酸、イタコン酸金属塩等が挙げ
られる。
【0017】また共重合させるビニル化合物に架橋剤を
選択することによって、高分子ゲル化合物の合成も可能
となる。その際は、架橋剤を原料ビニル化合物(他のビ
ニル化合物も加える場合はそれも含む)に対して架橋剤
量/単量体の比が、モル比で70/30〜0.0001
/99.9999の範囲から選択して添加し、10/9
0〜0.0005/99.9995の範囲が特に好まし
い。架橋剤の添加量が多すぎると、得られる高分子化合
物の架橋密度が高くなりすぎ膨潤率が非常に小さくな
り、少なすぎるとゲル化せず架橋されない水溶性の高分
子化合物として生成物が得られる。
【0018】この高分子ゲル合成の際、式(1)で示さ
れるビニル化合物のみを架橋剤の存在下に重合させるて
も良いが、他のビニル化合物を更に加えて共重合させて
も良い。この場合、原料中に式(1)で示されるビニル
化合物が50モル%以上含まれることが重要である。
【0019】共重合可能な架橋剤には特に限定はない
が、例えば、N, N' −メチレンビスアクリルアミド、
エチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ジエチレ
ングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリエチレング
リコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト−ルトリ
(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルエ
ーテル、N,N−ブチレンビス−N−ビニルアセトアミ
ド等の、1分子中に不飽和基を2個以上有する化合物が
挙げられる。
【0020】この発明で用いた式(1)で示されるビニ
ル化合物は、例えばアセトアルデヒド、R1 CONH
2 、メタノ−ルから合成されるCH3 CH(OCH3)
NHCOR1 の熱分解によって、あるいはアルキル置換
したオキサゾリディノンのジイソプロピルアミドリチウ
ム塩および塩化アンモニウム存在下での反応(ジャ−ナ
ル・オブ・ケミカル・ソサイアティ、751頁、199
3年)によって容易に製造出来ることが広く知られてい
る。
【0021】今回発明した高分子化合物は、水溶液状態
において転移温度以下では溶解透明化し、転移温度以上
では不溶白濁化するという現象を可逆的に繰り返す高温
疎水基型熱可逆性高分子化合物であり、この高分子化合
物を架橋させた高分子ゲル化合物は、転移温度以下で膨
潤し、転移温度以上になると急激に体積収縮する熱応答
性ヒドロゲルであることが確認された。これらの高分子
化合物は、式(1)で示されるビニル化合物中の置換基
R1 の種類、共重合成分、その共重合組成等によって、
転移温度、ポリマ−の強度、吸水率、吸水速度、熱安定
性、紫外線安定性、酸、塩基に対する安定性、イオン性
を容易にコントロ−ルすることが可能であり、特に相転
移温度を容易に変えられるという点は注目されるところ
である。
【0022】本発明の高分子化合物は−C=O基、−N
2 基、−C−N−基、−CH3 基、−CH2 −基、−
CH<基を有するので、核磁気共鳴スペクトル分析、赤
外線吸収スペクトル分析等によって同定することができ
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳しく説明するが、
本発明は下記の例によって限定されるものではない。
【0024】実施例1 N−ビニルイソブチルアミド100gを900gの水に
溶解し、2Lの4ッ口フラスコに入れた。4ッ口フラス
コには窒素導入管、温度計、および排気管をセットし、
0〜4℃の恒温水中に浸した。窒素をフラスコ内でバブ
リングさせて溶在酸素を取り除いた後、50gの水に溶
かした過硫酸アンモニウム0.20gを加え、さらにそ
の後50gの水に溶かしたテトラメチルエチレンジアミ
ン0.10gを添加して4時間後撹拌した。その後、水
を留去させ濃縮した後シクロヘキサンに滴下して再沈殿
させ、未反応ビニル化合物、開始剤、コモノマ−等を取
り除いた。得られた物質は、核磁気共鳴スペクトル、赤
外線吸収スペクトル分析等を行い、ポリ(N−ビニルイ
ソブチルアミド)の生成を確認した。また、この高分子
化合物の水溶液中での温度変化に伴う光透過性を調べ
た。その結果、図1に示すように、温度上昇に伴う透過
率の低下が起こり、27〜28℃で相転移が確認され
た。これは得られた高分子が高温疎水型熱可逆性高分子
であることを証明している。
【0025】実施例2 N−ビニルイソブチルアミド100g、アクリル酸ナト
リウム9.2gを950gの水に溶解し、2Lの4ッ口
フラスコに入れた。4ッ口フラスコには窒素導入管、温
度計、および排気管をセットし、40〜60℃の恒温水
中に浸した。窒素をフラスコ内でバブリングさせて溶在
酸素を取り除いた後、50gの水に溶かした過硫酸アン
モニウム0.22gを加え、4時間後撹拌した。精製は
実施例1と同じ方法で行った。
【0026】実施例3 N−ビニルイソブチルアミド100g、N,N−ブチレ
ンビス−N−ビニルアセトアミド0.20g9.2gを
900gの水に溶解し、2Lの4ッ口フラスコに入れ
た。4ッ口フラスコには窒素導入管、温度計、および排
気管をセットし、40〜60℃の恒温水中に浸した。窒
素をフラスコ内でバブリングさせて溶在酸素を取り除い
た後、50gの水に溶かした過硫酸アンモニウム0.2
2gを加え、4時間後撹拌した。その後は実施例1と同
じ方法で開始剤添加、精製を行って高分子化合物を得
た。
【0027】
【発明の効果】本発明の高分子化合物は、文献未載の、
転移温度以下では溶解透明化、転移温度以上では非溶解
性白濁化する熱可逆性高分子化合物であり、従来知られ
ている熱可逆性アクリルアミド系高分子化合物より安全
性に優れており、大量生産も可能である。また、式
(1)で示されるビニル化合物中の置換基R1 の種類、
共重合成分、その共重合組成等によって、転移温度、ポ
リマ−の強度、吸水率、吸水速度、熱安定性、紫外線安
定性、酸、塩基に対する安定性、イオン性を容易にコン
トロ−ルすることが可能であり、メカノケミカル材料、
温度センサ−、遮光体、分離膜、玩具、吸着剤、ディス
プレイ等、幅広い分野への応用が期待される。特に、得
られる高分子ゲル化合物は、現在様々な分野で非常に注
目されている熱応答性、熱収縮性に優れた熱応答性ヒド
ロゲルであり、低温化で薬物を保持し、高温化で放出す
るドラッグデリバリ−システムや温度変化に伴う体積推
移の大きさと転移温度が重要である温度センサ−等、特
殊な分野への応用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリ(N−ビニルイソブチルアミド)
の水溶液中での温度(横軸:単位℃)と光透過性(縦
軸:500nmでの透過率%)の関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相沢 利行 大分県大分市大字中の洲2番地 昭和電工 株式会社大分研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、R1 はC2 〜C4 のアルキル基を示す。)で示
    されるビニル化合物50モル%以上99.99モル%未
    満および式(2) CHR3 =CR2 X (2) (式中、R2 は水素原子またはメチル基を示し、R3
    水素原子を示すときXはCOOH、COOM、COR
    4 、COOR4 、COOR5 OH、COOR5 N(R
    42 、COOR5+ (R43 ・Cl- 、CONH
    2 、CONHR4 、CON(R42 、CONHR5
    (R42 、CONHR5+ (R43 ・Cl- 、C
    ONHR5 SO3 M、SO3 M、CN、NHCOH、N
    HCOCH3 、OR4 、OCOR4 または2−ピロリド
    ン−1−イルを示し、R3 がCOOH、COOM、CH
    2 COOHまたはCH2 COOMを示すときXはCOO
    HまたはCOOMを示す。但し、R4 はC1 〜C6 のア
    ルキル基を示し、R5 はアルキル基で置換されていても
    よいC1 〜C6 のアルキレン基を示し、Mはアルカリ金
    属を示す。)で示されるビニル化合物0.01モル%以
    上50モル%未満との共重合体または該共重合体が架橋
    剤によって架橋されている共重合体である熱刺激に対し
    て可逆的相転移性を有する熱可逆性高分子化合物。
  2. 【請求項2】 式(1) 【化2】 (式中、R1 はC2 〜C4 のアルキル基を示す。)で示
    されるビニル化合物50モル%以上99.99モル%未
    満および式(2) CHR3 =CR2 X (2) (式中、R2 は水素原子またはメチル基を示し、R3
    水素原子を示すときXはCOOH、COOM、COR
    4 、COOR4 、COOR5 OH、COOR5 N(R
    42 、COOR5+ (R43 ・Cl- 、CONH
    2 、CONHR4 、CON(R42 、CONHR5
    (R42 、CONHR5+ (R43 ・Cl- 、C
    ONHR5 SO3 M、SO3 M、CN、NHCOH、N
    HCOCH3 、OR4 、OCOR4 または2−ピロリド
    ン−1−イルを示し、R3 がCOOH、COOM、CH
    2 COOHまたはCH2 COOMを示すときXはCOO
    HまたはCOOMを示す。但し、R4 はC1 〜C6 のア
    ルキル基を示し、R5 はアルキル基で置換されていても
    よいC1 〜C6 のアルキレン基を示し、Mはアルカリ金
    属を示す。)で示されるビニル化合物0.01モル%以
    上50モル%未満とを共重合させ、または架橋剤によっ
    て架橋、共重合させることを特徴とする熱刺激に対して
    可逆的相転移性を有する熱可逆性高分子化合物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 式(1) 【化3】 (式中、R1 はC2 〜C4 のアルキル基を示す。)で示
    されるビニル化合物を重合させ、または架橋剤によって
    架橋、共重合させることを特徴とする熱刺激に対して可
    逆的相転移性を有する熱可逆性高分子化合物の製造方
    法。
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JP2007126490A (ja) * 2005-11-01 2007-05-24 Univ Of Tokushima アミド基含有高分子化合物およびその製造方法
CN115413283A (zh) * 2021-03-29 2022-11-29 Tdk株式会社 共聚物、压电材料、压电膜及压电元件

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