JPH07500860A - ポリアミド/ポリオレフィンブレンドの調製方法 - Google Patents

ポリアミド/ポリオレフィンブレンドの調製方法

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JPH07500860A JP5508628A JP50862893A JPH07500860A JP H07500860 A JPH07500860 A JP H07500860A JP 5508628 A JP5508628 A JP 5508628A JP 50862893 A JP50862893 A JP 50862893A JP H07500860 A JPH07500860 A JP H07500860A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリアミド/ポリオレフィンブレンドの調製方法背景技術 本発明は、現在入手可能なポリアミド/ポリオレフィンブレンドに較べて、より 優れた靭性(toughness)と剛性(stfffness)を有するポリ アミド/ポリオレフィンブレンドを調製する方法に関する。
ポリアミド樹脂類(またはポリアミド類)は、当業界において周知の樹脂で、例 えば、エンジニアリング樹脂もしくは成形用樹脂、繊維形成用樹脂、および包装 材料におけるバリヤ用樹脂として多年にわたり用いられて来た。結晶性ポリアミ ド類、特にナイロン6やナイロン66等の短鎖モノマから調製されたものは、非 常に剛性に富み成形用樹脂に望ましいものであるが、湿気に過敏である。ポリエ チレンやポリプロピレン等の結晶性ポリオレフィン類を添加すると湿気過敏性は 低減するが、これら二種のポリマ間の不相溶性の難題に遭遇し、満足な最終用途 ブレンドは調製されない。
さらに、ポリアミド類は、各種の物品に加工するに適した引張強さや曲げ弾性率 等の良好な物理特性を有するものの、強靭であるとは思えない。これらのノツチ 付アイゾツト衝撃強さは、通常の試験条件下で低過ぎるか、または、温度、厚み 、延伸配向(orientatio口)あるいはノツチ半径を多少変えただけで 有意に減少する。従って、ポリアミド類の引張特性を有意に損なうこと無く機械 的な衝撃を吸収することができる軟質ゴム状ポリマ類をポリアミド樹脂類にブレ ンドし、ポリアミド類を強靭化することが工業界において慣用されている。しか し、これらの軟質ポリマ類は非常に低い剛性(あるいは曲げ弾性率)を有するの が通常であるので、熱可塑性樹脂類にこれらのポリマ類を添加すると、マトリッ クス樹脂単独より低い曲げ弾性率を有するブレンドを生じ、−特性を改善すると 他の特性を犠牲にするのが通常である。
かかるブレンド類を開示する技術文献が多く有るが、この分野で最も関連深い特 許は、エプスタイン(Epstein)の米国特許第4.174.358号であ り、各種の強化ポリマ類(toughening polymers)とポリア ミド類のブレンド類を開示している。エプスタインの発明は、特定のポリアミド マトリックス樹脂を、かなり低い引張弾性率を有しマトリックス樹脂に結合性の (adherent)部位を含む数多くの使用可能なポリマ類の少なくとも一種 と混合し、次いで剪断力を加えマトリックス樹脂中に0.01〜3ミクロンの粒 径に該ポリマを分散させ、該ポリマなマトリックス樹脂に結合させる(adhe res)ことを包含する多相熱可塑性組成物の調製方法を包含する。この特許明 細書と幾つ力)の実施例1によると、ブレンドは二元系でも三元系でもよしλ。
三元系ブレンドは、マトリ・ンクス樹脂、軟質・結合性ポリマ(soft、 a dherent polymer)および結合性部イ立(adherent 5 ites)を有しても有しなくてもよしA第三成分軟質ポリマを含み、この第三 成分軟質ボリマカS結合性部位を有しない場合は、これは直鎖状またCよ分岐多 頁状ポリエチレンである。このようなブレンド類(よ、一工程で調製することも でき、軟質ポリマ類をプレブレンドしくpreblended)、次いでマトリ ・ソクス樹脂と共に再押出して調製することもできる。この種の追カロ的な組成 物類は、三井石油化学工業株式会社の特開昭59−78256号公報および同5 9−149940号公報(共に1984年)に開示されている。
マシタ(Mashita)等の米国特許第4,780,505号にけ、無水マレ イン酸でグラフト化されたポリプロピレンをポリアミド/ポリプロピレンブレン ドに添加して該ブレンドの相溶性を改善する方法力S開示されてl/)る。この グラフト化ポリマを、無水マレイン酸でグラフト化されたゴムや無水マレイン酸 またはグリシジルメタクリレートコモノマを含むエチレンコポリマ等の他のポリ マで代替することもできるし、あるし)Gよ、上記の他のポリマと共に添加する こともできる。
プラスチック・エンジニアリング (PlasticsEngneering)  、7月号、1991年、37〜39頁におけるモジツク等(Modic et  al、)による最近の論文には、ナイロン66とポリプロピレンとの組み合わ せおよびナイロン6とポリプロピレンとの組み合わせの両者のそれぞれと高い衝 撃強さを有する相溶化剤、すなわち無水マレイン酸で機能化されたスチレン系ブ ロックコポリマ(styrenic block copolymer fun ctionalized withmaleic anhydride)とのブ レンド類が開示されている。この論文は、ナイロン/ポリプロピレン比が大きい 場合に転相の生じる可能性にも触れているが、ポリプロピレンがマトリックスと なり、ナイロンが分散相となる情況を主に論じている。
このように、成分ポリマA、BおよびCを適切に選び、これらの最適比でこれら を適当な条件下にブレンドすることにより望ましい機械的な特性を有する三元系 ブレンド類を調製することができることは公知である。三元系ブレンド類は、適 切に調製する場合は、二元系ブレンド類よりも望ましい特性バランスを提供する ことができるが、実際には「適切に」、「最適」および「適当な」といった用語 は、非常に広義かつ不確定である。熟練プラスチックエンジニアや化学者にとっ てさえ、このようなことは、どちらかと言うと秘術的な技術であり、満足できる 組成物を得る前に多大の実験を要する技術である。通常は、ビジネスのニーズに 従ってマトリックスポリマAを予め選定し、それから他の二成分BおよびCをそ れらの特性または量あるいは両者について変化させ、組成の変化と共に望ましい 特性の変化を反映させた一以上のプロット図(plot)または表を作成する。
通常、これらのプロット図や表は、組成が変化するにつれて、特性値の増大また は減少の傾向を示す。望ましい特性が得られたら、作業を成功と考え、商業目的 にブレンドを採用する。
特定のマトリックス樹脂では望ましい特性を得るのが困難ないし不可能と実験者 が見出す場合もあり、その際は、実験者は手持ちの物でできるもので調製するか 、そのマトリックス樹脂を他のマトリックス樹脂と取り換えて一連の実験を繰り 返すかの選択を行う。エプスタインの特許の指針に従い、「超強靭性(supe rtough) Jナイロン樹脂類を得ることができる場合もあるが、このこと は、本発明の目的からすれば、これらのノツチ付アイゾツト値が高々10 ft 、−1b/1nch(約534J101)であることを意味するにすぎない。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等の結晶性ポリオレ フィン類は、ポリアミドの靭性を改善すると共にポリアミドの剛性の低減を非晶 質ゴム状ポリオレフィン類よりも小さく抑えるので、ポリアミドとブレンドする のに適したポリマとしばしば考えられている。しかし、ポリアミド類と結晶性ポ リオレフィン類との二元系ブレンドは大幅に改善された靭性を示さない。第三成 分、すなわち相溶化剤を添加すると、より完全なブレンディングを可能とし、よ り良好な分散体を生じ、従って、得られるブレンドはかなり改善された靭性を有 する。以上のことは公知であるが、各ブレンド成分ならびにブレンディング条件 の適切な選択は、大きく実験者に委ねられており、数多くの予備試験の後に実験 者は満足な組成とプロセスに到達する。
一般的に言って、高剛性を有する超強靭性ポリアミドを調製するのは非常に困難 で、如何なる条件下で如何なる各成分を用いればかかる組成物を調製することが できるかを予測することさえ非常に困難である。
従って、特定の曲げ弾性率(各成分の曲げ弾性率から前もって計算することがで きる)をもってノツチ付アイゾツト衝撃強さの最大限の改善を得るために、所定 のブレンド条件下にマトリックスポリアミドAとブレンドすべき特定の結晶性ポ リオレフィンCに対する相溶化剤Bを前もって選定できることは非常に望ましい ことであり、また、最小限の実験でかかる改善を実際に得ることも非常に望まし いことである。
発明の要約 本発明によれば、ここに、数平均分子量Mnが約5、000〜35.000の少 な(とも一種のポリアミドAと、該ポリアミドAと不相溶性で数平均分子量Mn ’ が約10.000〜1.000.000の結晶性ポリオレフィンCとを、ガ ラス転移温度Tgが一20℃以下で該ポリアミドAおよび該結晶性ポリオレフィ ンCの両方と化学的または物理的に会合し得る相溶化ゴム状ポリマBの存在下で 、100〜200秒1の剪断速度で溶融ブレンドして約535J/mを越えるノ ツチ付アイゾツト衝撃強さを有する多相ブレンドを形成するに当り、処理温度( processtemperature)および100〜200秒−1の剪断速 度における該ポリアミドへの溶融粘度MVAの該ポリオレフィンCの溶融粘度M Veに対する比が約0.1〜1.2、好ましくは0.2〜1.0、特に0.4〜 0,8である溶融ブレンド方法において、 該ポリアミドAの重量パーセントをa%、該ゴム状ポリマBの重量パーセントを b%、該ポリオレフィンCの重量パーセントを0%として、 (1) a+b+c=100 ; (4) 1:1 <a/c <20:1;および(5) l:5 <b/c < 3:1 の各条件を満足し、 存在する結晶性ポリマ中で最高融解温度を示すもののその最高融解温度より高く 、かつ存在する非晶質ポリマ中で最高ガラス転移温度を示すもののその最高ガラ ス転移温度より高いが、何れかのポリマが有意に分解し始める最低温度よりは低 い処理温度で、該ポリアミドAが連続相を形成し、前記ポリマBおよびCが該連 続相中に分散された微粒子相を形成するような滞留時間と混合エネルギ条件下に おいて、該ポリアミドAと前記ポリマBおよびCとを溶融ブレンドする方法が提 供される。
図面の簡単な説明 第1図〜第5図は、ポリアミド/マレイック基(maleic group)含 有相溶化ゴム状ポリマ/ポリプロピレンの代表的多相ブレンドについてのノツチ 付アイゾツト衝撃強さ対104秒−1の剪断速度での溶融粘度のプロット図を表 す。これら全てのグラフにおいて、縦座標は単位J/mでのノツチ付アイゾツト 衝撃強さを表し、横座標は結晶性ポリオレフィンCに対するポリアミドAの溶融 粘度比を表す。
発明の詳細な説明 疋鳳:本開示および特許請求の範囲のために、「会合する(associati ng) Jおよび「会合(association)Jという用語は、化学的お よび物理的相互作用の両方を包含し、その例としては、化学反応、特にグラフト 化、水素結合およびイオン結合、さらには静電引力(electrostati c attraction)および磁気引力(magnetLc attrac tion)を挙げることができる。二つのポリマの会合は、両者間の低い界面張 力により助長されるか、両者間の低い界面張力を必ず必要とする。
相溶化ポリマは、ポリオレフィン類との相溶性を与える脂肪族鎖と、ポリアミド 類との相溶性を与える少なくとも一つの極性官能基とを有するのが通常であろう 。かかる官能基の典型例としては、カルボキシル、イオン性カルボキシレート( ionic carboxylate) 、エステルおよびケトン等のカルボニ ル含有基、さらにはヒドロキシル、チオン(thione)、アミンおよびアミ ドを挙げることができる。見込みのある相溶化ポリマBが企図された用途に適す るか否かを決定するためには、提案されたプロセス条件下で望ましい比率でポリ マBとポリアミドAとのブレンドおよびポリマBと結晶性ポリオレフィンCとの ブレンドを調製し、各々得られたブレンドのノツチ付アイゾツト強さを測定する という二つの実験を行う必要があるのみである。第一ブレンドのノツチ付アイゾ ツト値が対応するポリアミドのノツチ付アイゾツト値より高(、第二ブレンドの ノツチ付アイゾツト値が該ポリオレフィンのノツチ付アイゾツト値より高ければ 、その時は、選定されたポリマBは適当な相溶化剤である。
適切なブレンド条件は、特定の用途に依存する。ポリマAの存在下でのブレンド が、例えば、3マイクロメーター以下の小さな粒径の分散粒子を好ましくは有す る均一な分散体を生成するに充分なエネルギで行われる限り、各成分は、一工程 または二工程(最初にポリマBとCをプレブレンドしくpreblending ) 、次いで得られた材料をポリマAとブレンドする)で溶融状態で常にブレン ドされる。B成分とA成分とのプレブレンドは、一般に推奨されない。これは、 これらの二ポリマは、溶融処理する(melt process)のが困難ある いは不可能になるまで化学的に反応または架橋するかもしれないし、あるいは、 これらの粘度がA成分中のB成分とC成分の均一な分散体が得られ無くなる程高 くなるかもしれないからである。二軸スクリュー押出機中でのブレンドは、−貫 して満足かつ再現性ある結果をもたらすことが見出されたが、他のブレンド装置 も同様に許容できる結果をもたらすであろう。かかる他の装置の例としては、バ ス・ニーダ−(Buss Kneader)を挙げることができる。ブレンドは 、ブレンド用成分全てが溶融するが、各成分の何れも分解し始める程には高(な い温度で行われる。各ブレンド用ポリマは、ブレンド条件下で架橋の可能性が無 く、熱可塑性のままであるべきである。
典型的なマトリックスポリアミド類は、高結晶性または部分結晶性あるいは非晶 質であり得るが、それ自体結晶性と非晶質のポリマのブレンドであることもでき る。これらは、4〜12個の炭素原子を有する飽和脂肪族、芳香族または脂環式 ジカルボン酸と4〜12個の炭素原子を有する第一または第二脂肪族または脂環 式ジアミンとを実質的に等モル量縮合させることにより調製することができる。
代表的なジカルボン酸類としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ シン酸、J、12−ドデカン酸、1.4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフ タール酸、およびイソフタル酸等を挙げることができる。代表的なジアミン類と しては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ アミン、ドデカメチレンジアミン、および1.4−シクロヘキサンジアミン等を 挙げることができる。他の適当なポリアミド類は、5〜13個の環原子を有する ラクタム類の開環な伴った単独重合(ホモ重合)により調製することができる。
代表的なラクタム類としては、d−バレロラクタム、e−カプロラクタム、胃− ラウロラクタム等を挙げることができる。
適当なポリアミド類としては、同類の二以上の成分、例えば、二種のジカルボン 酸と一種のジアミン、二種のジアミンと一種のジカルボン酸、または一種のジア ミンと一種のジカルボン酸と一種のラクタムとを重縮合して調製されるポリアミ ド類、またはジカルボン酸の一部がテレフタル酸で他の部分がイソフタル酸であ るポリアミド等を挙げることができる。ポリアミド類が結晶性である場合、16 0℃を越える融点を有するのが好ましい。さらに、ポリアミド類は、90%ギ酸 水溶液中で測定して約20〜300の相対粘度を有するのが好ましい。特に好ま しいポリアミド類の例としては、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)、すなわち ナイロン66、ポリ(e−カプロラクタム)、すなわちナイロン6、ポリ(ヘキ サメチレンテレフタルアミド)、ナイロン12、ナイロン12.12等を挙げる ことができる。一種のポリアミドの代わりに二種以上のポリアミド類の相溶性ブ レンドを用いてブレンドのマトリックス成分を形成することもできる。満足なポ リアミドとしては、166J/mを越えるノツチ付アイゾツト衝撃強さおよび1 380MPaを越える曲げ弾性率を有するが、さらに望ましいポリアミドとして は、330J/!+1111を越えるノツチ付アイゾツト値および1170MP aを越える曲げ弾性率を有する。このさらに望ましい種類中の最適なポリアミド 類は、約555J/mを越えるノツチ付アイゾツト値を有する。
典型的な結晶性ポリオレフィン類としては、約345MPaを越える曲げ弾性率 を有するホモポリマ類およびランダムまたはブロックコポリマ類の両方を挙げる ことができる。適当な結晶性ポリオレフィン類の例としては、高密度および低密 度のランダム状および線状のポリエチレン、シンジオタクチックおよびアイソタ クチックのポリプロピレン、ポリ(ブテン−1)、ポリ(イソブチン)、ポリ( 2−メチルペンテン−1)、およびポリ(ヘキセン−1)等を挙げることができ る、マトリックスポリマAと不相溶性の結晶性ポリオレフィン類は、ポリマAと 反応または会合できる官能基を持たない。経済的な理由から、高い曲げ弾性率お よび高い加熱変形温度(heat distortiontemperatur e)を有する最も好ましい結晶性ポリオレフィンは、アイソタクチックポリプロ ピレンで、これは、高密度ポリエチレンの価格に匹敵する適度の価格で容易に入 手できる。
適当な相溶化ポリマ類は、軟質ポリマ類として通常知られているもので、すなわ ち、低い曲げ弾性率を有するものである。通常、これらは非晶質部分が大部分を 占める。これらのポリマ類の多くは、ポリアミド類を強靭化するために当業界に おいて従来から使用されてきたものである。適当な相溶化ポリマ類の例としては 、エチレン/エチルアクリレートコポリマおよびエチレン/メチルメタクリレー トコポリマ等のエチレンとアルキルアクリレート類およびメタクリレート類との コポリマ類;エチレン/ CO/ n−ブチルアクリレート、エチレン/CO/ メチルメタクリレートおよびエチレン/CO/エチルアクリレート等のエチレン とアルキルアクリレート類およびメタクリレート類と一酸化炭素とのターポリマ (三元共重合体)類;例えばエチレン/酢酸ビニル/グリシジルメタクリレート ターポリマおよびエチレン/n−ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレー トターポリマ等のエチレンとエポキシ基含存モノマと任意に添加される第三成分 モノマとのコポリマ類;カルボキシリック基(carboxylic grou p)またはエポキシ基を含むスチレン/エチレン−ブチレン/スチレンブロック コポリマ類;例えば、エチレン/アクリル酸コポリマ、エチ1/ン/メタクリル 酸コポリマ、エチレン/酢酸ビニル/アクリル酸コポリマ、エチレン/ブチルア クリレート/メタクリル酸コポリマおよびエチレン/酢酸ビニル/マレイン酸モ ノメチルエステルコポリマ類であってそれぞれ部分的に亜鉛、マグネシウム、カ ルシウム、ナトリウム、カリウムまたはリチウムイオンで中和されたもの等の、 エチレンとa、b−不飽和カルボン酸と任意に選択された第三成分コモノマとの 部分イオン化コポリマ類;さらには、例えば、無水マレイン酸でグラフト化され たエチレン/プロピレン/1.4−へキサジエンエラストマまたはエチレン/プ ロピレン/1.4−へキサジエン/ノルボルネンエラストマ、または無水マレイ ン酸またはグリシジルメタクリレートでグラフト化されたスチレン/エチレン− ブチレン/スチレンブロックコポリマ類などの無水マレイン酸またはグリシジル メタクリレートでグラフト化されたEPDMエラストマ、およびエチレン/酢酸 ビニル/無水マレイン酸ターポリマのようなエチレンと無水マレイン酸と他のモ ノマとのターポリマ等の、無水物基(anhydride group)含有ポ リマ類等を挙げることができる。好ましい相溶化ポリマ類は、側鎖無水物または グリシジル基(pendant anhydride or glycidyl groups)あるいは両方を有する。最も好ましい相溶化ポリマBは、グラフ ト化された無水マレイン酸およびグリシジルメタクリレート部分(maleic  anhydrideand glycidyl methacrylate  moieties)の少な(とも一つを有するEPDMエラストマで、しかも上 記各部分の量が全エラストマ重量の約0.2〜2%であるものである。ポリマA がナイロン6またはナイロン66であり、結晶性ポリオレフィンCがポリプロピ レンである場合、好ましくは下記の関係が成立し、 1:3 <b/c <3:1 相溶化ポリマの好ましい量は、ブレンドの5〜15%である。
ポリアミドAの好ましい重量パーセントは、50〜95%、特に60〜90%で ある。これらの範囲内では、どちらかというと広いMVA/MVc比の範囲内で 超強靭性ブレンドを得ることができる。このMvA1Mvc比は、本開示の目的 のために、以下時々rA/CMVRJと表される。
この表示は、第1図〜第5図において、ナイロン66とナイロン6(各々ボイア ミドAとして)、ポリプロピレン(ポリオレフィンC)および相溶化ポリマであ る無水マレイン酸でグラフト化されたEPDMゴム(ポリマB)を基礎とした5 種類の組成物ブレンドに対して表示しである。これらの図は、以下に述べる実施 例において説明される実験に基づいてプロットしたノツチ付アイゾツト衝撃強さ く ASTM標準規格D−256に従って測定)対Arc MVRのプロット図 である。これらの実験における、それぞれのA成分重量パーセントは、下表に示 す通りである。
A% 8% 0% 第1図 85 10 5 第2図 80 10 10 第3図 75 10 15 第4図 70 10 20 第5図 60 10 30 一定量のB成分に対してA成分とC成分の量を変えていった場合、超強靭性ブレ ンドが得られるA/CMVR範囲は、より多量のポリアミドAを含む組成物類に 対してより広くなることをこれらの図のグラフから見出すことができる。第1図 中のプロット図が、約0.35のA/CMVR領域において不規則性を有するこ とに注目されるが、これは偶発的なもので、意味の有るものでは無いと考えられ る。しかし、これらのプロット図によれば、約0.4に等しいA/CMVRの近 辺の何処かに極大値が見出されるのが通常である。ポリアミドとポリオレフィン の異なった選択に依存するであろう異なった粘度比に対しては、この極大値はグ ラフ上の別の所に位置することもあり得ようが、見込みのある樹脂を評価するに 有用であるように常に充分な精度をもって決定することができるであろう。極大 値の位置は各成分のそれぞれのパーセントと共に有意には変化しないので、実用 的な目的には、ポリマの一組当り一または二を越える組成物についてかかる決定 を行う必要は無いであろう。すなわち、かかる極大値の位置とその位置でのノツ チ付アイゾツト衝撃強さの値の両方を決めるのは溶融粘度比である。従って、何 らかの望ましい相溶化ポリマな用いて数多くのポリアミドとポリオレフィンに対 してかかるプロット図を将来参照するために前もって確立しておくことは、全く 実行可能かつ実用的なことである。
以下に示すように、本発明は、ブレンド中に少量のポリオレフィンを使用し、改 善された高い靭性と高い剛性を有する組成物を得ることを可能にするものであり 、一方、ブレンド中に多量のポリオレフィンを使用すれば、従来技術の強靭化さ れたポリアミドに匹敵する靭性および剛性特性を有する組成物を遥かに低コスト で得ることを可能にするものである。
一般的に言って、本発明の実施は、材料選択とプロセスパラメーター選択の両方 を伴う。材料選択は、ポリマA、BおよびCの選択と共に各ポリマの分子量の選 択を必要とする。全三種のポリマの選択が商業的または他の実用的考慮により強 制されている場合は、これらのポリマの特定の重量比で最適靭性を得ることがで きるが、組成が決定的で無い場合は、例えば、異なったポリマBまたは異なった ポリマCを選ぶことにより、靭性を最適化することも可能である0重量比が、例 えば、吸湿度や収縮度等の成る種の特性やコストの理由から前もって強制されて いる場合は、例えば、成る温度でAI/CIの組み合わせ、他の温度でA2/C 2の組み合わせという具合に特定温度での実施に対して適当なポリマの組み合わ せを選択することにより最適靭性を得ることができる。
プロセスの選択は、例えば、装置、スクリューデザイン、操作温度および剪断応 力(shear)の選択を包含し得る。本方法においては、二軸スクリュー押出 機を用いるのが好ましい、しかし、何らか他のプロセスパラメーターを用いる場 合、最終ブレンドの靭性は、主にポリマCに対するポリマAの溶融粘度比に依存 することが見出されている。選択されたポリアミドの融解温度および各ポリマ中 の何れかが分解する最低温度に従って、操作温度を選ぶ。実際的には、この温度 範囲は、約180〜300 ’Cである。一般的に、押出機が大きくなると、剪 断応力が小さくなる。特定の機械に対しては、スクリューの回転速度(−分間当 りの回転数)が高くなれば、剪断応力が高くなる。剪断応力はスクリューデザイ ンにも影響され、スクリューの過酷性(severity)が軽(なると、剪断 応力が小さくなる。上記の三要囚を念頭に置いて実験的に、各種条件および装置 デザインの基にポリマ類が受ける平均剪断応力は約100〜555秒−1である ことが決定された。しかし、実用的な目的には、剪断速度を例えば100秒弓に 固定するようにプロセス条件を確立すれば充分である。
幾つかの代表的実施態様の代表的実施例により本発明を以下に説明するが、これ らの実施例において、別の表示をする場合以外は、「部」、「割合」および「パ ーセント」は全て重量基準である。全実施例において、溶融粘度は104秒−1 の剪断速度で測定した。
弘ユヱ1 (ポリアミド類(ポリマA)) AI−RV(相対粘度) 約50〜55ノナイロン66A2−RV 約40〜4 3のナイロン66A3−RV 5g〜62のナイロン6 AIおよびA2は、イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニ ー (E、1. du Pont deNemours and Compan y)より登録商標「ザイデル(ZY置) Jで市販されている樹脂である。ナイ ロン6樹脂A3は、ナイロン・デ・メキシコ、ニス・ニー(NYLON de、  MEXICO,S、A、)より登録商標「デュラミダ6 (DURAMIDA 6) Jで販売されている。
(相溶化ゴム状ポリマ類(ポリマB))Blニジエル・カンパニー(Shell  Company)より登録商標「クラトンFG 1901X (KRATON  FG 1901X)J テ販売されている無水マレイン酸で約2パーセントグ ラフト化されたスチレン/エチレン−ブチレン/スチレンコポリマ B2:無水コハク酸基(無水マレイン酸、マレイン酸またはフマール酸)を与え るモノマで約1.5%グラフト化した、約0.12%の共重合ノルボルナジェン (norbornadiene)を含むEPDMゴムB3二無水コハク酸基(s uccinic anhydride groups)を与えるモノマで約2% グラフト化した、約0.12%の共重合ノルボルナジェン(norbornad iene)を含むEPDMゴム B2およびB3の両方とも、イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・ カンパニー (E、1. du Pont de Nemours and Company )の商業製品であるが、B3の方がB2より僅かに低い分子量を有する。
B4は、0.12%のノルボルナジェン(norbornadiene)を含む が無水コハク酸基(succinic anhydridegroups)を含 まないイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー(E、1.  du Pont deNemours and Company)で販売され ているEPDMゴムである。
一般的に言って、ポリマBの要件を満足する多くの相溶化ゴム状ポリマ類は、各 種のエンジニアリング樹脂用の強靭化剤(toughening agents )として過去に使用されてきたものであることに注目すべきである。
(結晶性ポリオレフィン(ポリマC))01〜C3:ヒモント社(HIMONT  Co、)より登録商標「プロファックス(PROFAX) Jで販売されてい るプロピレンのホモポリマで、C1から03の順に分子量が大きくなっており、 それぞれ6231.6323および6723の商業用等級が付されている。
C4:ヒモント社(旧MONT CO,)より登録商標[プロファックス 68 23 (PROFAX 6823)J テ販売すレテイルプロピレンとエチレン とのコポリマ。C4の分子量は、C3の分子量とほぼ同じである。
(追加的な相溶化ポリマ(ポリマD))DI : C2とほぼ同じ分子量を有す る無水マレイン酸で約0.8%グラフト化されたプロピレンのホモポリマ。
デュポン・カナダ(DIJ PONT CANADA)より登録商標[フサボン ド(FUSABOND) Jで販売されている。
(押出III) Ml:ウニルナ−・アンド・フレイプラー[Werner & Pfleide rer (W&P) ] 、二軸スクリュー、直径約28mm、 5つの加熱帯 および端部に真空吸引孔を有する三裂片(trilobal)混合スクリュー。
M2 : W&P 、二軸スクリュー、直径約30mm、4ツの加熱帯および端 部に真空吸引孔を有する二裂片(bilobal)混合スクリュー。
Mlスクリューの形状構成(screw configuration)が約2 倍過酷である(severe)以外はMlと類似。
M4:二軸スクリュー”ZSK″ W&P、直径約53IIlffi。9つの加 熱帯および端部に真空吸引孔を有する二裂片(trilobal)混合スクリュ ー。
(押出条件) 押出機に供給する前に全ポリマはペレットとしてドライミックスした。押出機M 1〜M3中における材料の全量は、約2〜3kgであった。 M4における量は 、約200kgであった。各組成物は、ストランド(strand)状に押し出 し、このストランドをベレット化し、次に射出成形し、テストサンプルとした。
全ての押出機において、全ての帯中の温度は同一レベルに設定した。この温度は 、剪断作用により追加的な熱が補給されるので、溶融処理温度(a+elt p rocessing temperature)より約20〜25℃低めに設定 した。
(成形条件) 押し出されたペレットは全て、夜通し90℃で乾燥した。これらのペレットを2 0/20 (秒/秒)のサイクル比で運転するエッチ・エム・ビー社(HMP  Company’l製公称6オンス(177ml)機械で射出成形した。ナイロ ン66の場合の処理温度は260℃に、ナイロン6の場合は全4帯に対して24 0℃に設定した。各タイプのナイロンの実際の融解温度は、設定温度より約20 ℃高かった。
金型温度は、約40〜60℃であった。成形試験片は、0.3175cmの厚み で、屈曲棒タイプ[flex bar type(1,27x 11.43cm )]かドツグボーンタイプ[dogbone type (1,27X 21. 6cm)であった。
(試験条件) (a)溶融粘度は、104秒−1の剪断速度でASTMD−3835−79に従 い、カイネス(KAYNESS)細管しオメーターにより測定した。
(b)曲げ弾性率は、ASTM D−790に従って測定した。
(c) ノツチ付アイゾツト衝撃強さは、ASTM D−256に従って測定し た。
(d)引張強さおよび破断点伸びは、ASTM D−638に従って測定した。
上記の(b)〜(d)の測定は成形した乾燥サンプルについて行った。
実施例1〜36においては、ポリマBは常に82であった。
(実施例1〜11) これらの実施例は、特定のポリマBおよびポリマA、BおよびCの特定の重量比 について、処理温度において測定した一定のA/CMVRに対して最適のノツチ 付アイゾツト値が得られたことを示す。特定のポリマBおよび特定の重量比(8 5/10/ 5 )について、曲げ弾性率の範囲は、1689〜2068MPa であった。下記の第1表は、操作条件と試験結果を纏めたものである。
0.17〜lのA/CMVR範囲内で最適ノツチ付アイゾツト値(535J/m より大きい)が得られたことを見出すことができる。衝撃強さ対溶融粘度比のプ ロット図は、第1図に示されており、この図は説明を要しないものである。
(実施例12〜19) た以外は、上に示したと同様の原理を示すものであさ対溶融粘度比のプロット図 は第2図に示されてお(実施例20〜25) この一連の実験において、A/B/C比は75/ 10/15であった。下記の 第3表および第3図に示すように、0.28〜0.8のA/CMVR範囲で最適 ノツチ付アイゾツト値が得られた。これらの実験における曲げ弾性率値は、14 48〜1586MPaの範囲にあった。
(実施例26〜32) ここでは、A/B/C比を70/ 10/ 20にしたブレンドについて同様の 原理が示されている。0.45〜0.50のA/CMVR範囲で最適ノツチ付ア イゾツト衝撃強さが得られた。0.40〜0.60の範囲内で超強靭性組成物が 得られるであろうと考えられが、この全範囲を支持する実験は行わなかった。実 験結果は、下記の第4表に提示され、さらに第4図にも示されている。これらの 実験についての曲げ弾性率値の範囲は、1413〜1.586MPaであった。
にあれば、B2に代えて83を使用すればこの値に僅かに影響するであろうが、 Arc MVRが最適範囲外であればノツチ付アイゾツト値の変化は著しいもの であり得る。第6表は、操作条件と結果を纏めたものである。
表に見られるように、各対の実験において、同−へ成分と同−C成分を用いたが 、B成分はB3とB2をそれぞれ用いた。実施例37および38においては、A rc MVRは最適範囲(第2図参照)にある0、45であった。そのために、 B3に代えて82を使用してもノツチ付アイゾツト値に有意に影響しなかったし 、両ブレンドは超強靭性であった。実施例39および40は異なった温度で実施 したが、いずれも最適範囲外のArc MVR、すなわち、0.17および0. 20であった。B3の代わりに82を使用することによりノツチ付アイゾツト値 の改善はあったが、いずれの場合もこれらのブレンドは超強靭性では無かった。
実施例40および41も最適範囲に入るが各場合でArc MVRが異なるよう に異なった温度で実施した。
B3に代えて82を使用してもノツチ付アイゾツト値には実質的に影響は無かっ た。
(実施例43〜46) これらの実施例は、ポリマBの化学構造および量の効果を示す。B成分の量を増 加させると衝撃強さも増加するが、曲げ弾性率は低下する。さらに、B2の代わ りに81を使用すると衝撃強さが低下する。これらの結果は、下記の第7表に纏 められている。
第7表 実施例 43 44 45 46 ボリマA A3 A3 A3 A3 ポリマB 82 B2 BI Bl ポリマCC3C3C3C2 ポリマBの量 % 10 15 15 10ポリマCの量 % 10 10 1 0 10押出機 A2 A2 A2 A2 押出温度 ’C260260260260押出回転数/分 110 110 1 10 110Aの溶融粘度 Pa、sec 120 120 120 120C の溶融粘度 Pa、sec 600 600 600 220A/CMVRO, 20,20,20,55ノフチ イ寸アイシフト J/m 534 1068  694 182曲げ弾性率 MPa 1586 1379 1448 1655 引張強さ MPa 50 45 50 59破断点伸び % 90 180 1 70 850.2のArc MVRは、B2の10%レベルについては最適範囲 に無いが(実施例43、第2図)、B2の15%レベルについては最適範囲にあ る(実施例44、第3図)ことに注目されたい。B2に代えてBlを使用すると 、ノツチ付アイゾツト値の有意な低下を生ずる。このことは、Blが82よりも 効果の少ない強靭化剤(tougheningagent)であること、Blの 使用の場合はB2の使用の場合より最適A/CMVR範囲が狭いことを示唆して いる。本質的に、これが意味することは、ノツチ付アイゾツト衝撃強さの絶対値 はポリマBの化学構造に依存するが、Arc MVRの値が最適範囲にあるとき に各ポリマBについて最高値が得られるであろうということである。かかるAr c MVR値の最適範囲はそれぞれ個別に決定することができる。
(実施例47〜52) これらの実施例は、最適条件下においては温度、剪断速度或いは押出機スクリュ ー過酷性(extruderscrew 5everity)が相対的に重要で は無いことを示すことを意図したものである。実験データと結果は、下記の第8 表に提示されている。これらの全実施例で、A/B/C比は70/ 10/ 2 0であった。A成分はA3、B成分はB2、C成分はC2であった。実施例47 および48ならびに実施例51および52から、Arc MVRが最適範囲に維 持されているときは(第4図参照)、温度を15℃上昇させても、軽度の過酷性 (mild 5everity)のスクリュー付きの押出機の場合と高度の過酷 性(highseverity)のスクリュー付きの押出機の場合の何れの場合 も、アイゾツト値に影響しなかったことが分かる。実施例48および49は、− 分間当りの回転数を150から250に増加させても、アイゾツト値が影響され なかったことを示している。最後に、実施例49〜51は、スクリューデザイン を軽度のものから過酷なものに(from m1ld to 5evere)に 変えても上記のことが同様に当てはまることを示すものである。これらの全実施 例において、ブレンド類は超強靭性であった。
(実施例53〜60) これらの実施例は、A/CMVRが最適範囲内に維持される限り、工業的生産速 度で工業的規模の機械で超強靭性ブレンドの生産を容易に達成できることを示す ものである。開発研究の通常の過程においては、実験室的な装置で運転されたプ ロセスを工業的規模の装置にまでスケールアップすると一貫しないか信頼性の無 い結果を生じ、時には、実験室的研究から誘導された理論が大規模実験では誤っ ていることが証明されることもある。しかし、本発明の場合は、実験室規模の結 果が大規模実験によっても確証された。実験条件と結果は、下記の第9表に提示 されている。実施例53および56は、対照実験である。全実験は、90〜14 0kg/hrの生産速度で53+nm押出機(M4)を運転することにより行っ た。実施例53のポリマB4の代わりに実施例54ではポリマC3を用いたが、 25℃でブレンドは超強靭性のままであった。ポリマB2の量を10%から実施 例55では15%に増加したが、25℃および0℃の何れにおいてもブレンドは 超強靭性のままであった。実施例56および57は、異なったポリアミドについ ての比較を提供し、実施例58〜60は、同一の結晶性ポリオレフィンC2およ び同一の相溶化ポリマB2をそれぞれ有する複数のポリアミドの選択されたブレ ンドについてのデータを提、供する。
(実施例61〜64) これらの実施例は、ポリアミドAと不相溶性の結晶性ポリオレフィンCを使用す る重要性を示すものである。この条件を満足しかつA/CMVRが最適範囲にあ る限り、相溶化ポリマB2の存在下に超強靭性ブレンドが得られる。しかし、ポ リアミドと反応または会合できるような官能基を結晶性ポリオレフィンCが有す るときは、超強靭性ブレンドは得られない。無水マレイン酸グラフト化ポリプロ ピレンをポリアミドとブレンドすると、そのようなポリプロピレンの量とは無関 係に、例えば、最初30J/aから恐ら< ll0J/mまでのノツチ付アイゾ ツト衝撃強さのささやかな改善が得られるのみであることは当業界において知ら れていることである。一方、本発明で相溶化ポリマBとして用いられるタイプの グラフト化エラストマは、これも知られているように、衝撃強さを相当に改善す ることができる。本発明者は、未グラフト化結晶性ポリオレフィンCを用いると 、Cと相溶化ポリマBが、Cをコア(core)としBをシェル(shell) とするコア/シェル構造を形成することができるものと考えている。大きなコア /シェル粒子がナイロンと相互作用し、Bとは独立に作用するグラフト化ポリプ ロピレンで可能な小さな改善とBのより小さな粒子で得られる漸増(incre mental)改善との合計より大きな程度に衝撃強さを改善する。恐らく一見 したところでは思いがけないことであろうが、これらの結果を下記の第10表に 示す。ここで、C3は未グラフト化ポリプロピレンであり、DIは上に説明した 無水マレイン酸でグラフト化されたポリプロピレンである。
第10表 実施例 61 62 63 64 ポリマA1 % 80 80 85 85ポリマB2 % 10 10 10  10ポリマC3% to O50 ポリマDi 0 10 0 5 押出部度 ’C2g0 280 280 280押出回転数/分 140 11 0 140 110Aの溶融粘度 Pa、sec 250 250 250 2 50Cの溶融粘度 Pa、sec 560 − 560 −DIの溶融粘度 P a、sec −125−125A/CMVRO,45−0,45− ハチ イ寸アイゾツト J/la 854 294 854 278曲げ弾性率  MPa 1827 1620 2103 1793引張強さ MPa 55  59 58 58破断点伸び % 150 85 80 70゜FIG、I A/CMVR FIG、2 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4A/CMVR FIG、3 A/CMVR A/CMVR FIG、5 A/CMVR 国際調査報告 国際調査報告 フロントページの続き (51) Int、 C1,’ 識別記号 庁内整理番号C08L 23102  LCV 7107−4J23/16 L CE 7107−4 J51106  L L E 7308−4 JI

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.数平均分子量Mnが約5,000〜35,000の少なくとも一種のポリア ミドAと、該ポリアミドAと不相溶性で数平均分子量Mn′が約10,000〜 1,000,000の結晶性ポリオレフィンCとを、ガラス転移温度Tgが−2 0℃以下で該ポリアミドAおよび該結晶性ポリオレフィンCの両方と化学的また は物理的に会合し得る相溶化ゴム状ポリマBの存在下に100〜200秒−1の 剪断速度で溶融ブレンドして約535J/mを越えるノッチ付アイゾット衝撃強 さを有する多相ブレンドを形成するに当り、処理温度および100〜200秒− 1の剪断速度における該ポリアミドAの溶融粘度MVAの該ポリオレフィンCの 溶融粘度MVCに対する比が約0.1〜1.2である溶融ブレンド方法において 、 該ポリアミドAの重量パーセントをa%、該ゴム状ポリマBの重量パーセントを b%、該ポリオレフィンCの重量パーセントをC%として、 (1)a+b+c=100; (2)b=3〜15; (3)b+c>10; (4)1:1<a/c<20:1;および(5)1:5<b/c<3:1 の各条件を満足し、 存在する結晶性ポリマ中で最高融解温度を示すもののその最高融解温度より高く かつ存在する非晶質ポリマ中で最高ガラス転移温度を示すもののその最高ガラス 転移温度より高いが、何れかのポリマが有意に分解し始める最低温度よりは低い 処理温度で、該ポリアミドAが連続相を形成し、前記ポリマBおよびCが該連続 相中に分散された微粒子相を形成するような滞留時間と混合エネルギ条件下で、 該ポリアミドAと前記ポリマBおよびCとを溶融ブレンドする方法。 2.該ポリアミドAが、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン1 2,12およびポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド)からなる群から選ばれ る請求の範囲第1項記載の方法。 3.該結晶性ポリオレフィンCが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(ブテ ン−1)およびポリ(2−メチルペンチン−1)からなる群から選ばれる請求の 範囲第1項記載の方法。 4.該相溶化ポリマBが、エチレンと少なくとも一種の他のエチレン性不飽和コ モノマとのコポリマであり、かつ無水物またはグリシジル側基を有する請求の範 囲第1項記載の方法。 5.MVA/VC比が約0.1〜1.2であるような条件下で実施する請求の範 囲第1項記載の方法。 6.MVA/VC比が約0.4〜0.8であるような条件下で実施する請求の範 囲第5項記載の方法。 7.二軸スクリュー押出機中で実施する請求の範囲第1項記載の方法。 8.該ブレンド中の該ポリアミドAの重量割合が50〜95%である請求の範囲 第1項記載の方法。 9.該ブレンド中の該ポリアミドAの重量割合が60〜90%である請求の範囲 第8項記載の方法。 10.請求の範囲第1項〜第9項の何れかの方法により得られるポリマブレンド 。 11.該ポリアミドAがナイロン6またはナイロン66でありかつ60〜90% の量存在し、該ポリマBがポリマBの0.2〜2%の各量で無水マレイン酸およ びクリシジルメタクリレートの少なくとも一つでグラフト化されたEPDMエラ ストマであり、該ポリオレフィンCがポリプロピレンであり、成分BおよびCの 量が1:3<b/c<3:1となるような条件を満足する請求の範囲第10項記 載のブレンド。
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