JPH0414135B2 - - Google Patents

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JPH0414135B2
JPH0414135B2 JP58001778A JP177883A JPH0414135B2 JP H0414135 B2 JPH0414135 B2 JP H0414135B2 JP 58001778 A JP58001778 A JP 58001778A JP 177883 A JP177883 A JP 177883A JP H0414135 B2 JPH0414135 B2 JP H0414135B2
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olefin copolymer
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low
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polyamide
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JP58001778A
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Mikio Nakagawa
Riichiro Nagano
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication of JPH0414135B2 publication Critical patent/JPH0414135B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、剛性、低温耐衝撃性、耐塩水性、外
観に優れ、かつ成形性に優れたポリアミド樹脂の
組成物に関する。 ポリアミド樹脂は、その優れた物性によりエン
ジニアリングプラスチツクとして大きな需要が期
待されている。しかし、低温耐衝撃性、耐水性、
耐塩水性などの性能が十分とは言えず、その改良
が望まれている。アイゾツト衝撃強度などの耐衝
撃性を改良する方法として、たとえば特公昭42−
12546号公報、特公昭55−44108号公報、特開昭55
−9661号公報、特開昭55−9662号公報などの先行
技術文献には、ポリアミド樹脂にα,β−不飽和
カルボン酸をグラフトしたエチレン・α−オレフ
イン共重合体などの変性α−オレフイン系弾性重
合体を配合する方法が提案されている。これらの
先行技術文献に提案された組成物はいずれもアイ
ゾツト衝撃強度などの耐衝撃性を改良すると、剛
性が大きく低下し、さらに低温での落錘衝撃強度
に関しても不十分であり、これら組成物では高剛
性でかつ高耐衝撃性の実成形品は得難いという欠
点がある。また、これらの組成物は溶融流動性が
低下し過ぎる場合が多く、成形法によつては成形
加工性が低下するという欠点もある。 またポリアミド樹脂の吸湿性などの耐水性ある
いは耐塩水性を向上させる方法として、特開昭53
−80014号公報、特開昭56−167751号公報、特開
昭56−109247号公報、特開昭56−157451号公報に
は、ポリアミド樹脂に1成分としてエチレン・
α,β−不飽和モノカルボン酸共重合体中和物
(アイオノマー樹脂)を配合する方法が提案され
ている。これらの先行技術文献に提案された組成
物は吸水性、耐塩水分解性などの耐水性を改善す
ることができても耐低温衝撃性の改良効果の点で
は劣つているという欠点がある。 また、前述のポリアミド樹脂組成物の剛性の低
下を改善する方法として、特開昭57−8246号公報
には結晶性ポリオレフインと低結晶性エチレン・
α−オレフイン共重合体との組成物のグラフト変
性物を配合する方法が提案されている。しかし、
この方法では架橋反応のためグラフト変性物中の
変性ポリオレフインと変性低結晶性エチレン・α
−オレフイン共重合体それぞれの溶融流動性の制
御が困難であり、その結果分散性の良好なポリア
ミド組成物が得られなくなり、耐衝撃性の改善温
度範囲が著しく狭くなり、その改善効果も小さ
く、とくに−20℃以下の低温アイゾツト衝撃強度
および落錘衝撃強度が著しく低下し、かつ組成物
の溶融流動性も低下するという欠点がある。 さらに、前記先行技術文献の中で、特開昭55−
36279号公報には、前述のようにポリアミドの耐
衝撃性を改善するために変性低結晶性エチレン・
α−オレフイン共重合体を配合する際に、さらに
未変性低結晶性エチレン・α−オレフイン共重合
体を一緒に配合すると、外観および色調に優れた
ポリアミド組成物が得られ、しかも高価な変性低
結晶性エチレン・α−オレフイン共重合体の使用
割合を低減させることができるので、経済的効果
にも優れていることが記載されている。しかしな
がら、該公開公報明細書の記載、とくにその実施
例および比較例の記載によれば、ポリアミドに配
合される変性低結晶性エチレン・α−オレフイン
共重合体と未変性低結晶性エチレン・α−オレフ
イン共重合体との組成を変化させた際に得られる
ポリアミド組成物の耐衝撃性の改善効果に関して
考察するならば、未変性低結晶性エチレン・α−
オレフイン共重合体を単独で配合した実験(比較
例1)にくらべて耐衝撃性の改善効果が認められ
るが、変性低結晶性エチレン・α−オレフイン共
重合体を単独で配合した実験(参考例)にくらべ
て、その耐衝撃性は変性低結晶性エチレン・α−
オレフイン共重合体の配合割合に比例して耐衝撃
性が改善されているに過ぎず、該変性低結晶性エ
チレン・α−オレフイン共重合体の使用量を低減
することによる経済的効果が達成されているに過
ぎない。さらに外観においては、光沢むらが発生
する欠点を有する。 本発明者らは、優れた性能のポリアミド組成物
の開発について検討した結果、変性低結晶性エチ
レン・α−オレフイン共重合体と低結晶性プロピ
レン・α−オレフイン共重合体とを特定の範囲と
なるような割合でポリアミドに配合して組成物と
することにより、該ポリアミド組成物の耐衝撃性
の改善効果に関して、該変性低結晶性エチレン・
α−オレフイン共重合体と低結晶性プロピレン・
α−オレフイン共重合体との配合に相乗効果が存
在し、単なる変性低結晶性エチレン・α−オレフ
イン共重合体の使用量の低減効果のみでないこと
を見出し、本発明に到達した。本発明によれば、
本発明のポリアミド組成物はアイゾツト衝撃強
度、低温での落錘衝撃強度などの耐衝撃性、耐ス
トレスクラツチ性が改善されかつ吸水、塩水条件
下における耐塩水分解性などの耐水性が著しく改
善され、外観すなわち光沢むらがなく、しかもこ
の組成物は溶融流動性の低下が少ないので成形加
工性に優れているという特徴を有している。 本発明を概説すれば、本発明は、ポリアミド
(A)、変性低結晶性エチレン・α−オレフイン共重
合体(B)および低結晶性プロピレン・α−オレフイ
ン共重合体(C)を含むポリアミド組成物であつて、 〔〕 該組成物中の各成分の組成が、該ポリア
ミド(A)100重量部に対して該変性低結晶性エチ
レン・α−オレフイン共重合体(B)が1ないし
100重量部の範囲にあり、該低結晶性プロピレ
ン・α−オレフイン共重合体(C)が1ないし100
重量部の範囲にあること、 〔〕 該変性低結晶性エチレン・α−オレフイ
ン共重合体(B)が、主成分のエチレン成分単位を
55ないし93モル%の量で含有する基剤低結晶性
エチレン・α−オレフイン共重合体100重量部
に対して不飽和カルボン酸またはその誘導体成
分単位を0.01ないし10重量部の範囲でグラフト
共重合してなり、その結晶化度が40%以下の範
囲にあり、かつ135℃のデカリン中における極
限粘度〔η〕が0.5ないし7dl/gの範囲にあ
ること、および 〔〕 該低結晶性プロピレン・α−オレフイン
共重合体(C)が、主成分のプロピレン成分単位を
50モル%を超えて、90モル%以下の量で含有す
るものであり、その結晶化度が40%以下の範囲
にありかつその135℃のデカリン中における極
限粘度〔η〕が0.5ないし7dl/gの範囲にあ
ること、 を特徴とするポリアミド組成物、を発明の要旨と
するものである。 本発明のポリアミド組成物において使用される
ポリアミド(A)は、成形品を生成するに充分な分子
量のものであり、4ないし12個の炭素原子を有す
る飽和有機ジカルボン酸と2ないし13個の炭素原
子を有する有機ジアミンとを等モル量縮合させる
ことによつて製造することができる。ここで、必
要に応じてジアミンをポリアミド中でカルボキシ
ル基末端よりもアミノ基末端が過剰となるように
使用することもできるし、逆にカルボキシル基が
過剰となるようにジカルボン酸を使用することも
できる。また、同様にエステル、酸塩化物、アミ
ン塩等の如き該アミンおよび酸を生成する誘導体
およびアミンを生成する誘導体からこれらのポリ
アミドを製造することもできる。ポリアミドを製
造するのに使用される代表的なジカルボン酸とし
てはアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバ
シン酸およびドデカン二酸がある。一方、代表的
なジアミンにはヘキサメチレンジアミンおよびオ
クタメチレンジアミンがある。さらに、ポリアミ
ドはラクタムの自己縮合によつてもまた製造し得
る。ポリアミドの例としては、ポリヘキサメチレ
ンアンジパミド(6.6ナイロン)、ポリヘキサメチ
レンアゼラアミド(6.9ナイロン)、ポリヘキサメ
チレンセバサミド(6.10ナイロン)およびポリヘ
キサメチレンドデカノアミド(6.12ナイロン)、
ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンド
デカノアミド、またはラクタム類の開環によつて
製造されるポリアミド、すなわちポリカプロラク
タム(6ナイロン)、ポリラウリツクラクタムま
たはポリ−11−アミノウンデカン酸がある。前記
のポリアミドを製造するのに使用される少なくと
も2種のアミンまたは酸の重合によつて製造され
るポリアミド、例えば、アジピン酸およびイソフ
タル酸およびヘキサメチレンジアミンから作られ
るポリマーを使用することも可能である。6.6ナ
イロンおよび6ナイロンの混合物の如きポリアミ
ドの配合物を使用することも可能である。本発明
において使用される縮合ポリアミドは、好ましく
は、ポリヘキサメチレンアジパミド(6.6ナイロ
ンおよびポリカプロラクタム(6ナイロン)であ
る。 本発明のポリアミド組成物に配合される変性低
結晶性エチレン・α−オレフイン共重合体(B)は、
エチレンを主成分とする基剤低結晶性エチレン・
α−オレフイン共重合体100重量部に対して不飽
和カルボン酸またはその誘導体成分単位を0.01な
いし10重量部の範囲でグラフト共重合してなり、
その結晶化度が40%以下の範囲にあり、かつ135
℃のデカリン中における極限粘度〔η〕Bが0.5な
いし7dl/gの範囲にあることが必要であり、さ
らにはエチレンを主成分とする基剤低結晶性エチ
レン・α−オレフイン共重合体100重量部対して
不飽和カルボン酸またはその誘導体成分単位を
0.05ないし5重量部の範囲でグラフト共重合して
なり、その結晶化度が1ないし30%の範囲にあ
り、かつ135℃のデカリン中における極限粘度
〔η〕Bが0.7ないし5dl/gの範囲にあることが好
ましい。さらに、該変性低結晶性エチレン・α−
オレフイン共重合体(B)の他の物性は、分子量分布
(w/n)が通常1.5ないし50、好ましくは2
ないし30の範囲にあり、ガラス転移点度が通常−
10℃以下、好ましくは−20℃以下の範囲にある。
該変性低結晶性エチレン・α−オレフイン共重合
体中の不飽和カルボン酸またはその誘導体成分単
位のグラフト割合が0.01重量部より小さくなる
と、ポリアミド組成物に対する相溶性が悪く、ポ
リアミド組成物の衝撃強度が低下し、10重量部よ
り大きくなると該グラフト変性物の架橋度が増大
して、ポリアミドに配合しても組成物の耐衝撃性
を改良する効果が低下するようになる。該変性低
結晶性エチレン・α−オレフイン共重合体の結晶
化度が40%より大きくなると、ポリアミド組成物
の衝撃強度が低下するようになり、またその極限
粘度が0.5dl/gより小さくなると、ポリアミド
組成物の衝撃強度が低下するようになり、7dl/
gより大きくなると分散不良による耐衝撃性の低
下および溶融流動性が低下するようになる。 該変性低結晶性エチレン・α−オレフイン共重
合体を構成する基剤重合体はエチレンとエチレン
以外のα−オレフインとの共重合体でありかつエ
チレンを主成分とする共重合体であり、晶性のエ
チレン・α−オレフイン共重合体である。そのエ
チレン含有率は93ないし55モル%の範囲にあり、
その結晶化度は通常40%以下、好ましくは30%以
下の範囲であり、その極限粘度〔η〕は通常0.5
ないし7dl/g、好ましくは0.7ないし5dl/g
の範囲にのガラス転移温度は通常−10℃以下、好
ましくは−20℃以下の範囲である。該低結晶性エ
チレン・α−オレフイン共重合体を構成するエチ
レン以外のα−オレフイン成分単位としては、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセンなどを例示するこ
とができる。 該変性低結晶性エチレン・α−オレフイン共重
合体(B)を構成するグラフトモノマー成分の不飽和
カルボン酸またはその誘導体成分単位としては、
たとえばアクリル酸、メタクリル酸、α−エチル
アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン
酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、メチ
ルテトラフヒドロフタル酸、エンドシス−ビシク
ロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカル
ボン酸(ナジツク酸 )、メチル−エンドシス−
ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,3−
ジカルボン酸(メチルナジツク酸 )などの不飽
和ジカルボン酸、該不飽和ジカルボン酸の酸ハラ
イド、アミド、イミド、酸無水物、エステルなど
の不飽和ジカルボン酸の誘導体が挙げられ、具体
的には、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイ
ン酸、無水シトラコン酸、マイレン酸モノメチ
ル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエート
などが例示される。これらの中では、不飽和ジカ
ルボン酸またはその酸無水物が好適であり、とく
にマレイン酸、ナジツク酸またはこれらの酸無水
物が好適である。 該不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ば
れるグラフトモノマーを低結晶性エチレン・α−
オレフイン共重合体にグラフト共重合して前記変
性低結晶性エチレン・α−オレフイン共重合体を
製造するには、従来公知の種々の方法を採用する
ことができる。たとえば低結晶性エチレン・α−
オレフイン共重合体を溶融させグラフトモノマー
を添加してグラフト共重合させる方法あるいは溶
媒に溶解させグラフトモノマーを添加してグラフ
ト共重合させる方法がある。いずれの場合にも前
記グラフトモノマーを効率よくグラフト共重合さ
せるためには、ラジカル開始剤の存在下に反応を
実施することが好ましい。グラフト反応は通常60
ないし350℃の温度で行われる。ラジカル開始剤
の使用割合は低結晶性エチレン・α−オレフイン
共重合体100重量部に対して通常0.01ないし20重
量部の範囲である。ラジカル開始剤としては有機
ペルオキシド、有機ペルエステル、アゾ化合物な
どを使用することができる。 本発明のポリアミド組成物に配合される低結晶
性プロピレン・α−オレフイン共重合体(C)は、プ
ロピレンとプロピレン以外のα−オレフインとの
共重合体であり、プロピレンを主成分とする低結
晶性プロピレン・α−オレフイン共重合体であ
り、その結晶化度が40%以下の範囲にありかつそ
の135℃のデカリン中における極限粘度〔η〕が
0.5ないし7dl/gの範囲にあることが必要であ
り、さらにはその結晶化度が30%以下の範囲にあ
りかつ135℃のデカリン中における極限粘度〔η〕
が0.7ないし5dl/gの範囲にあることが好まし
い。該低結晶性プロピレン・α−オレフイン共重
合体の物性に関しては、プロピレン成分単位の含
有率は50モル%を超えて90モル%以下、好ましく
は50モル%を超えて80モル%以下の範囲にあり、
α−オレフイン成分単位の含有率は10モル%以上
50モル%未満、好ましくは20モル%以上50モル%
未満の範囲にあり、そのガラス転移温度は通常−
5℃以下、好ましくは−20℃以下の範囲にあり、
その結晶化度は通常40%以下、好ましくは30%以
下の範囲にある。該低結晶性プロピレン・α−オ
レフイン共重合体の極限粘度〔η〕が0.5dl/g
より小さくなると、ポリアミド組成物の耐衝撃性
が低下するようになり、7dl/gより大きくなる
と、耐衝撃性ならびに溶融粘度が低下するように
なる。該低結晶性プロピレン・α−オレフイン共
重合体を構成するプロピレン以外のα−オレフイ
ンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどを
例示することができる。 本発明のポリアミド組成物において、該変性低
結晶性エチレン・α−オレフイン共重合体(B)およ
び該低結晶性プロピレン・α−オレフイン共重合
体(C)をポリアミド(A)に配合する際に、両者の135
℃のデカリン中における極限粘度〔η〕の比、 〔η〕B/〔η〕C の値は通常0.1ないし10の範囲に調整され、さら
には0.2ないし5の範囲に調整される。 本発明のポリアミド組成物において、前記ポリ
アミド(A)の100重量部に対する前記変性低結晶性
エチレン・α−オレフイン共重合体(B)の配合割合
は1ないし100重量部の範囲にあることが必要で
あり、さらに好ましくは5ないし80重量部、とく
に好ましくは5ないし50重量部の範囲にある。前
記変性低結晶性エチレン・α−オレフイン共重合
体の配合割合が100重量部より大きくなると、ポ
リアミド組成物の剛性および溶融流動性が低下す
るようになり、1重量部より少なくなると、ポリ
アミド組成物の耐衝撃性、耐ストレスクラツチ性
および耐水性が低下するようになる。また、前記
ポリアミド(A)100重量部に対する前記低結晶性プ
ロピレン・α−オレフイン共重合体(C)の配合割合
は1ないし100重量部の範囲にあることが必要で
あり、さらに好ましくは5ないし80重量部、とく
に好ましくは5ないし50重量部の範囲にある。前
記低結晶性プロピレン・α−オレフイン共重合体
の配合割合が100重量部より多くなると、ポリア
ミド組成物の剛性および溶融流動性が低下するよ
うになり、1重量部より少なくなると、ポリアミ
ド組成物の耐衝撃性、耐水性が低下し、さらに光
沢むらの改善効果が低下するようになる。また本
発明のポリアミド組成物において、前記変性低結
晶性エチレン・α−オレフイン共重合体(B)100重
量部に対する前記低結晶性プロピレン・α−オレ
フイン共重合体(C)の配合割合は通常5ないし2000
重量部、好ましくは10ないし1500重量部の範囲で
ある。さらに、本発明のポリアミド組成物におい
て、前記変性低結晶性エチレン・α−オレフイン
共重合体(B)および前記低結晶性プロピレン・α−
オレフイン共重合体(C)の合計量に対するグラフト
共重合した前記不飽和カルボン酸またはその誘導
体成分単位の割合は通常0.02ないし7重量%、好
ましくは0.05ないし5重量%の範囲である。 本発明のポリアミド組成物には、前記必須の三
成分の他に必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光保護剤、亜燐酸塩安定剤、過酸化物分解
剤、塩基性補助剤、増核剤、可塑剤、潤滑剤、帯
電防止剤、難燃剤、顔料、染料、カーボンブラツ
ク、アスベスト、ガラス繊維、チタン酸カリウイ
スカー、雲母、カリオン、タルク、シリカ、シリ
カアルミナなどの充填剤を配合することも可能で
ある。さらに、本発明の組成物には、その物性を
損わない範囲において他の重合体を配合すること
もできる。これらの添加剤の配合割合は適宜の範
囲である。 本発明のポリアミド組成物は、種々の方法で溶
融混合することにより調整される。たとえば必須
の二成分を予備混合した後に、残りの成分と混合
したり、同時に必須の三成分と必要に応じて加え
られる他の残りの成分とを混合する方法があげら
れる。また、これらの任意の段階で必要に応じて
前記梁加剤、たとえば酸化防止剤などを添加する
こともできる。 本発明のポリアミド組成物はその剛性、耐衝撃
性、耐水性などの諸性質に優れている。その中で
も、組成物を製造するに際して、(B)成分および3
成分を予備的に溶融混合した予備混合物に、ポリ
アミド(A)成分を溶融混合することによつて得られ
る組成物はとくにその性能が優れている。 本発明の組成物の溶融流動性〔メルトフローレ
ート(MFR、235℃、1000g荷重)〕は、通常0.1
ないし500g/10min、好ましくは0.2ないし100
g/10minの範囲である。 本発明のポリアミド組成物は、従来から公知の
種々の溶融成形法により、種々の形状に成形され
る。たとえば射出成形、押出成形、圧縮成形、発
泡成形などの方法が挙げられ、自動車用部品、電
機器具、電機部品をはじめとする広い用途に利用
される。 次に、本発明を実施例によつて具体的に説明す
る。なお、実施例および比較例において、結晶化
度および極限粘度〔η〕は次の方法で測定した。 結晶化度:23℃でX線回折法により求めた。 極限粘度〔η〕:135℃のデカリン中にて求めた。 実施例 1 無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重
合体〔プロピレン含量20モル%、〔η〕2.45dl/
g、密度0.86g/cm3、結晶化度14%、無水マレイ
ン酸単位含量、基剤共重合体100重量部に対して
1.0重量部〕とプロピレン・エチレン共重合体
〔エチレン含量40モル%、〔η〕1.53dl/g、密度
0.85g/cm3、結晶化度5%〕を表1に示す割合の
様に、30mmφ押出機(L/D=28、230℃)によ
り予備混合した。つづいて、この予備混合物とナ
イロン6〔東レ(株)製、アミランCM1021XF、
MFR3.74g/10min、Q条件〕を表1に示す割合
になる様に混合し、2種のペレツトからなるドラ
イブレンド物を調製した。さらに、260℃に設定
した一軸押出機(L/D28,30mmφ)に供給し、
メルトブレンド物(ペレツト状)を調製した。該
ペレツトを100℃で1昼夜真空乾燥したのち、下
記条件で射出成型を行い、物性測定用スペシメン
を作成した。 60℃ 射出圧力 650Kg/cm2 射出時間 10sec 続いて、下記の方法により物性評価を行つた。 MFR測定;ASTM D−1238−79 Q条件で
MFRを測定した。 曲げ試験;1/8″厚みの試験片を用い、ASTM D
−790−80により曲げ弾性率FM(Kg/cm2)、
曲げ降伏強度FS(Kg/cm2)を測定した。な
お、試験片の状態調節は23℃、50%RHの恒
温恒湿室で3日行つた。 落錘衝撃強度;−60℃において水平に置いた試験
片(直径50mmφ、厚み1.2mm)に90cmの高さか
ら一定形状の錘を落下させ、錘の重量を変化さ
せることにより、一定枚数の試験片の50%が破
壊するに要する錘の重量(g)にて落錘衝撃強
度を評価した。なお、試験片の状態調節は23
℃、50%RHの恒温恒湿室で3日行つた。 アイゾツト衝撃強度;1/8″厚みの試験片を用い、
ASTM D256により−40℃ノツチ付アイゾツ
ト衝撃強度を測定した。試験片の状態調節は23
℃、50%RHの恒温恒湿室で3日行つた。 吸水試験;ASTMD570に従い、試験片(直径2
インチ、厚み1/8インチ)を100℃で24時間
乾燥後、50℃水中で48時間吸水試験を行い、試
験片の重量変化率から吸水率(%)を求めた。 光沢むら;射出成形品の光沢むらを目視にて判定
した。 結果を表1に示した。 実施例2ないし11、比較例1ないし5 表1に示した変性低結晶エチレン・α−オレフ
イン共重合体(B)および低結晶性プロピレン・α−
合体(C)を表1に示した割合で用いる他は実施例1
と同様の方法でブレンド物を調製し、物性を測定
した。その結果を表1に示した。なお、変性低結
晶性エチレン・α−オレフイン共重合体(B)および
低結晶性プロピレン・α−オレフイン共重合体(c)
を配合しなかつた場合のポリアミドの物性をも表
1に示した(比較例1)。
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリアミド(A)、変性低結晶性エチレン・α−
    オレフイン共重合体(B)および低結晶性プロピレ
    ン・α−オレフイン共重合体(C)を含むポリアミド
    組成物であつて、 [] 該組成物中の各成分の組成が、該ポリア
    ミド(A)100重量部に対して該変性低結晶性エチ
    レン・α−オレフイン共重合体(B)が1ないし
    100重量部の範囲にあり、該低結晶性プロピレ
    ン・α−オレフイン共重合体(C)が1ないし100
    重量部の範囲にあること、 [] 該変性低結晶性エチレン・α−オレフイ
    ン共重合体(B)が、主成分のエチレン成分単位を
    55ないし93モル%の量で含有する基剤低結晶性
    エチレン・α−オレフイン共重合体100重量部
    に対して不飽和カルボン酸またはその誘導体成
    分単位を0.01ないし10重量部の範囲でグラフト
    共重合してなり、その結晶化度が40%以下の範
    囲にあり、かつ135℃のデカリン中における極
    限粘度[η]が0.5ないし7dl/gの範囲にあ
    ること、および [] 該低結晶性プロピレン・α−オレフイン
    共重合体(C)が、主成分のプロピレン成分単位を
    50モル%を超えて90モル%以下の量で含有する
    ものであり、その結晶化度が40%以下の範囲に
    あり、かつその135℃のデカリン中における極
    限粘度[η]が0.5ないし7dl/gの範囲にあ
    ること、 を特徴とするポリアミド組成物。
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