JPH0749411B2 - 5−又は6−アルコキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレンおよびその製造法 - Google Patents

5−又は6−アルコキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレンおよびその製造法

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JPH0749411B2
JPH0749411B2 JP63067581A JP6758188A JPH0749411B2 JP H0749411 B2 JPH0749411 B2 JP H0749411B2 JP 63067581 A JP63067581 A JP 63067581A JP 6758188 A JP6758188 A JP 6758188A JP H0749411 B2 JPH0749411 B2 JP H0749411B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C255/00Carboxylic acid nitriles

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なテトラキス(アルコキシカルボニル)
金属ナフタロシアニンの合成中間体として有用な5−又
は6−アルコキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレ
ン及びその製造法に関する。
〔従来の技術〕
近年、レーザー光を光源とし、電子写真感光体を用いた
レーザービームプリンタ等では、半導体レーザーを光源
に用いることが種々試みられており、この場合、該光源
の波長は800nm前後であることから、800nm前後の近赤外
光を吸収する有機発生材料を有する電子写真感交体が強
く要求されている。
近赤外光を吸収する有機色素としては、従来シアニン色
素がよく知られており、またオキシムやチオールの金属
錯体,アミノ化されたキノン誘導体も近赤外光を吸収す
る色素として知れている〔有機合成化学協会誌,43巻,33
4頁(1985年),色材協会誌,53巻,197頁(1980年),色
材協会誌,58巻,220頁(1985年)〕。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、シアニン色素は耐光堅牢性が極めて低い
ので、これを使用する場合には、多くの制約を受けざる
を得ない。また、オキシムやチオールの金属錯体もある
種の媒体中では錯体から金属が脱離して近赤外光の吸収
能力が消失する欠点がある。アミノ化されたキノン誘導
体は、近赤外光を吸収する能力が極めて低い問題があ
る。
一方、耐光堅牢性の高い半導体レーザー発振領域800nm
前後に感度を有する感光体として、電荷発生層に真空蒸
着法によつて周期律表のIII族若しくはIV族の金属を中
心金属に持つ金属フタロシアニンの薄膜を形成した後、
シフト化剤溶液中に浸漬するか若しくはその上記に接触
させることによつて本来700nm前後の吸収帯を800nm前後
にシフトさせ長波長感度を発現させている(特開昭61−
45249号公報,特開昭60−260054号公報)。しかしなが
ら、この場合、電荷発生層として用いられている周期律
表のIII族若しくはIV族の金属を中心金属に持つ金属フ
タロシアニン薄膜は、本質的に半導体レーザー発振領域
800nm前後に吸収がなく、シフト化剤で処理しない限
り、この薄膜を用いて形成した感光体は、800nm前後の
光に対して感度を有しないか又は低感度であるという重
大な問題がある(特開昭58−158649号公報参照)。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、近赤外光吸収性色素における上記した問題
を解決するために、ナフタロシアニン誘導体に着目し、
これを形成するナフタレン環にアルコシカルボニル基を
置換することにより、近赤外光あるいは、中心金属を変
化させることで可視光をも吸収する能力に著しくすぐれ
るのみならず、種々の有機溶媒への溶解性にもすぐれる
新規なナフタロシアニン誘導体を得るための新規な合成
中間体を見出して、本発明に至つたものである。
すなわち、本発明は、一般色(I) (ただし、式中Rは、炭素数1〜22個のアルキル基を示
す)で表わされる5−又は6−アルコキシカルボニル−
2,3−ジシアノナフタレンに関する。
一般式(I)で表わされる5−又は6−アルコキカルボ
ニル−2,3−ジシアノナフタレンは、金属あるいは、金
属塩と反応させて、芳香族系溶媒及びハロゲン系溶媒に
可溶であり、これを用いて用意に精製し純度を向上でき
るテトラキス(アルコキシカルボニル)金属ナフタロシ
アニンを高収量で合成することができる。
上記芳香族系溶媒としては、ベンゼン,トルエン,キシ
レン,クロロベンゼン,ジクロロベンゼン,1,2,4−トリ
メチルベンゼン,1,2,3−トリメチルベンゼン,1−クロロ
ナフタレン,1−ブロモナフタレン,キノリン等があり、
上記ハロゲン溶媒としては塩化メチレン,クロロホル
ム,四塩化炭素,トリクロロエタン等がある。
また、本発明は、一般式(I)で表わされる5−又は6
−(アルコキシカルボニル)−2,3−ジシアノナフタレ
ンの製造法に関する。
その一つは、一般式(II) (ただし式中Rは、炭素数1〜22個のアルキル基を示
す)で表わされる2,3−又は3,4−ジメチル安息香酸アル
キルを式(III) で表わされるN−ブロモこはく酸イミドと反応させ一般
式(IV) (ただし式中Rは炭素数1〜22個のアルキル基を示す)
で表わされる化合物を得、次にこれを式(V) で表わされるフマロニトリルと反応させて上記の一般式
(I)で表わされる5−又は6−アルコキシカルボニル
−2,3−ジシアノナフタレンを合成する方法である。
他の一つは、上記により合成した一般式(I) (ただし式中Rは、前記に同じ)で表わされる5−又は
6−アルコキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン
を一般式(VI) R1OH (VI) (ただし、式中R1はRと異なる炭素数1〜22個のアルキ
ル基を示す)で表わされるアルコールと反応させて、 一般式(I′) (ただし、式中R1は一般式(VI)におけると同じ)で表
わされる5−又は6−アルコキシカルボニル−2,3−ジ
シアノナフタレンを合成する方法である。
一般に、一般式(II)で表わされる2,3−又は、3,4−ジ
メチル安息香酸アルキルと式(III)で表わされるN−
ブロモこはく酸イミドとの反応は、2,3−又は3,4−ジメ
チル安息香酸アルキル0.2molとN−ブロモこはく酸イミ
ド0.8molを高圧水銀燈照射下、光照射に対して不活性な
溶媒中で、4〜12時間加熱還流することにより行うこと
ができる。反応は、光反応開始剤として、ラジカル発生
剤である過酸化物を添加する必要がある。過酸化物とし
ては、過酸化ベンゾイル,過酸化オクタノイル,過酸化
シクロヘキサノン,過酸化イソブチリル,過酸化2,4−
ジクロロベンゾイル,過酸化メチルエチルケトンなどが
挙げられ、通常、溶媒500mlに対して500mg〜2gの範囲で
使用される。また光照射に対して不活性な溶媒として
は、クロロホルム,四塩化炭素などのハロゲン系溶媒、
または、ベンゼン,クロロベンゼンなどの芳香族系溶媒
から適宜選択される。
また、次の一般式(IV)で表わされる化合物と式(V)
で表わされるフマロニトリルとの反応は、一般式(IV)
で表わされる化合物1molに対して式(V)で表わされる
フマロニトリルを1〜2molの比で共存させ反応温度は70
℃〜100℃とし反応時間は5〜10時間とすることが好ま
しい。溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N
−ジメチルアセトアミド,ジメチルスルホキシド,N,N−
ジエチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド等の
極性有機溶媒が好ましい。
一般式(II)で表わされる2,3−または3,4−ジメチル安
息香酸アルキルは、下記式(A)の経路により製造する
ことができる。
すなわち、2,3−または3,4−ジメチル安息香酸〔式(VI
I)〕1mol当りアルコール〔ROH、ただしRは、炭素数1
〜22個のアルキル基を示す〕を1mol以上共存させ溶媒の
存在下または、存在しない条件下、触媒としてルイス酸
を、使用する2,3−または3,4−ジメチル安息香酸25〜50
モル%共存させ、加熱して脱水することにより、2,3−
または3,4−ジメチル安息香酸アルキル〔一般式(I
I)〕を得ることができる。ここで、上記溶媒として
は、ベンゼン,トルエン,キシレン,クロロベンゼン,
ジクロロベンゼン,トリメチルベンゼン,1−クロロナフ
タレン等が好ましく、触媒としては、硫酸,p−トルエン
スルホン酸,ベンゼンスルホン酸等が好ましく、反応温
度は、80〜240℃の範囲で行うのが好ましく、反応時間
は1〜10時間が好ましい。
ある一般式(I)(ただし、式中Rは、炭素数1〜22個
のアルキル基を示す)で表わされる5−または6−アル
コキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン1molに対
して一般式(VI)で表わされるアルコール1mol以上を、
溶媒の存在下または、存在しない条件下、触媒としてル
イス酸を、原料の5−または6−アルコキシカルボニル
−2,3−ジシアノナフタレンと等モル以上共存させ、加
熱還流してエステル交換反応を行わせることにより、別
の5−または6−アルコキシカルボニル−2,3−ジシア
ノナフタレンを得ることができる。ここで、上記溶媒と
しては、ベンゼン,トルエン,キシレン,クロロベンゼ
ン,ジクロロベンゼン,トリメチルベンゼン,1−クロロ
ナフタレン等が好ましく、触媒としては、硫酸,p−トル
エンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸等が好ましく、反
応温度は、80〜240℃が好ましく、反応時間は1〜50時
間が好ましい。
一般式(I)又は一般式(I′)で表わされる5−また
は6−アルコキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレ
ンの反応混合物からの単離精製は、反応混合物をクロロ
ホルムで抽出後、再結晶法,カラムクロマトグラフイー
法などによつて行うことができる。
一般式(I)又は一般式(I′)で表わされる5−又は
6−アルコキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン1
molに対して前記した金属又は金属塩を0.1〜1mol共存さ
せて加熱反応させてテトラキス(アルコキシカルボニ
ル)金属ナフタロシアニンを得ることができる。この場
合、反応温度は150〜300℃が好ましく、反応時間は30分
〜10時間が好ましい。このためには、溶媒なしで反応さ
せるか、あるいは、溶媒として、尿素,テトラリン,キ
ノリン,1−クロロナフタレン,1−ブロモナフタレン,1,
2,4−トリメチルベンゼン,1,2,3−トリメチルベンゼ
ン,ジクロロベンゼン,トリクロロベンゼン等を使用す
るのが好ましい。上記金属又は金属塩としては、Mg,Zn,
AlCl3,InCl3,SiCl4,GeCl4,SnCl2,PbCl2,TiCl4,VCl3,CrC
l2,MoCl2,Mn(O・COCH32,FeCl3,CoCl2,NiCl2,PtCl2,
PdCl2等がある。
テトラキス(アルコキシカルボニル)金属ナフタロシア
ニンの反応混合物からの単離,精製は、反応混合物を希
塩酸で洗浄後,水,アルコール,アセトンなどの前記ナ
フタロシアニンの貧溶媒で充分に洗浄し、ハロゲン系溶
媒または芳香族系溶媒に溶ける可溶物を濃縮乾固して固
体を採取する方法などによって行うことができる。
上記テトラキス(アルコキシカルボニル)金属ナフタロ
シアニンは、一般式(I) [ただし、式中Rは、炭素数1〜22個のアルキル基であ
り、4個のRは同一でも相異してもよく、MはCuなどの
I b族金属、MgなどのII a族近族、ZnなどのII b族金
属、Al,ClAl,HOAl,In,ClInなどのIII a族の金属、金属
のハロゲン化物又は金属の水酸化物、Si,Clsi,(HO)2S
i,Ge,Cl2Ge,(HO)2Ge,Sn,Cl2Sn,(HO)2Sn,PbなどのIV
a族の金属、金属のハロゲン化物又は金属の水酸化物、
Ti,OTiなどのIV b族の金属又は金属酸化物、OVなどのV
b族の金属酸化物、Cr,MoなどのVI b族の金属、Mn,ClMn
などのVII b族の金属又は金属のハロゲン化物又はFe,Cl
Fe,Co,Ni,Pt,PdなどのVIII族の金属又は金属のハロゲン
化物の中の一種を示す]で表わされる。
テトラキス(アルコキシカルボニル)金属ナフタロシア
ニンは、電子写真感光体の電子写真感光材料(電荷発生
物質)に有用である。電子写真感光材料として用い、電
子写真感光体を製造するには、次のようにされる。
すなわち、テトラキス(アルコキシカルボニル)金属ナ
フタロシアニンと電荷搬送物質とを混在した単一層を導
電体層の上に光導電体層として構成することができる。
また、電荷発生物質と電荷搬送物質とを別個の層として
形成し、いわゆる2層構造を導電体層の上に光導電体層
として構成することもできる。
単一層構造を採る場合、概電荷発生物質に対する電荷搬
送物質の配合量は前者1重量部当り、後者1〜50重量部
が一般的である。また、光導電体層全体の厚さとしては
5〜100μmとするのが一般的である。一方、2層構造
を採る場合、電荷発生層の厚さは0.1〜5μm、電荷搬
送層の厚さは5〜30μmの範囲とするのが一般的であ
る。しかし、いずれの場合も最終的には光感度即ち帯電
特性を損わないように配慮して決定するのが望ましい。
光導電層の厚さがあまり厚くなりすぎると層自体の可撓
性が低下する惧れがあるので注意を要する。
上記の電荷搬送物質としては、ピラゾリン誘導体,ヒド
ラゾリン誘導体,トリフエニルメタン誘導体,オキサジ
アゾール誘導体,オキサゾール誘導体,カルバゾール誘
導体,スチルベン誘導体などが挙げられる。光導電体層
には既知の結合剤を適用することができる。結合剤は線
状飽和ポリエステル樹脂,ポリカーボネート樹脂,アク
リル系樹脂,ブチラール樹脂,ポリケトン樹脂,ポリウ
レタン樹脂,ポリ−N−ビニルカルバゾール,ポリ−
(p−ビニルフエニル)アントラセンなどから選ばれ
る。結合剤の使用料は単一層構造の光導電体の場合に
は、電荷発生物質1重量部に当り1〜50重量部が適当で
ある。また、二層構造の光導電体の場合には少なくとも
電荷搬送物質からなる層に加えるべきであり、この場
合、電荷搬送物質1重量部当り結合剤は1〜50重量部が
適当である。導電体層には、アルミニウム,真ちゆう,
銅,金などが用いられる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、何
らこれらに限定されるものではない。
合成例1 〔3,4−ジメチル安息香酸メチルの合成〕 3,4−ジメチル安息香酸47.6g(0.317mol)をメタノール
200ml中に加え、約6mlの濃硫酸存在下、モレキユラーシ
ーブス3A(和光純薬工業(株)製乾燥剤)で脱水しなが
ら、約4時間還流した。放冷後、水約600mlを加え、ベ
ンゼン約200mlを用いて3回抽出した。ベンゼン溶液を
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回、続いて水で3回
洗浄後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。ベンゼ
ン溶液を濃縮後、減圧下蒸留すると、沸点133〜134℃/3
0mmHgで49.4gの無色液体を得た。下記の分析結果から、
この液体は3,4−ジメチル安息香酸メチルであることを
確認した。
(1)元素分析値: C H 計算値(%) 73.15 7.37 実測値(%) 73.13 7.46 (2)核磁気共鳴(NMR)スペクトル値(NMRスペクトル
を第1図に示す):CDCl3溶媒 δ値 7.81(1H,br−s) 7.76(1H,dd,J=7.93,1.53Hz) 7.18(1H,d,J=7.93Hz) 3.89(3H,s) 2.30(6H,s) (3)赤外吸収(IR)スペクトル(塗布法)を第2図に
示す。約1710cm-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰
因する吸収を有する。
合成例2 〔3,4−ジメチル安息香酸n−アミルの合成〕 3,4−ジメチル安息香酸60g(0.4mol),n−アミルアルコ
ール43ml(0.4mol)、p−トルエンスルホン酸・1水和
物22g(0.116mol)をベンゼン150ml中に加え、デイーン
スターク、続いてモレキユラーシーブス3Aで脱水しなが
ら、約6時間還流した。放冷後、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液100mlで、反応混合物を3回洗浄後、水で3回
洗浄した。反応混合物のベンゼン溶液を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下濃縮した。油状物を減圧下蒸留
すると、145〜148℃/8mmHgで77gの無色液体を得た。下
記の分析結果から、この液体は3,4−ジメチル安息香酸
n−アミルであることを確認した。
(1)元素分析値: C H 計算値(%) 76.33 9.15 実測値(%) 76.22 9.25 (2)NMRスペクトル値(NMRスペクトルを第3図に示
す)CDCl3溶媒 δ値 7.81(1H,br−s) 7.77(1H,dd,J=7.94,1.98Hz) 7.18(1H,d,J=7.94Hz) 4.29(2H,t,J=6.72Hz) 2.30(6H,s) 1.76(2H,quintet,J=6.72Hz) 1.40(4H,m) 0.93(3H,t,J=6.72Hz) (3)IRスペクトル(塗布法)を第4図に示す。約1710
cm-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
合成例3 〔3,4−ジメチル安息香酸n−オクチルの合成〕 3,4−ジメチル安息香酸40g(0.27mol),n−オクタノー
ル100ml(0.635mol),p−トルエンスルホン酸・1水和
物22g(0.116mol)をベンゼン100ml中に加え、デイーン
スターク、続いてモレキユラーシーブス3Aで脱水しなが
ら、約6時間還流した。放冷後、反応混合物を合成例2
と同様に処理し、減圧下蒸留すると、沸点148〜152℃/3
mmHgで60.5gの無色液体を得た。下記の分析結果からこ
の液体は、3,4−ジメチル安息香酸n−オクチルである
ことを確認した。
(1)元素分析値: C H 計算値(%) 77.82 9.99 実測値(%) 77.21 10.07 (2)NMRスペクトル値(NMRスペクトルを第5図に示
す)CDCl3溶媒 δ値 7.81(1H,br−s) 7.77(1H,dd,J=7.63,1.83Hz) 7.19(1H,d,J=7.63Hz) 4.29(2H,t,J=6.72Hz) 2.31(6H,s) 1.76(2H,quintet,J=6.72Hz) 1.1〜1.5(10H,m) 0.88(3H,t,J=6.72Hz) (3)IRスペクトル(塗布法)を第6図に示す。約1710
-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を有
する。
実施例1 〔6−メトキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン
の合成〕 3,4−ジメチル安息香酸メチル33.8g(0.2mol)及びN−
ブロモこはく酸イミド142.4g(0.8mol)の四塩化炭素50
0ml溶液に過酸化ベンゾイル1gを加え内部照射管中で還
流しながら8〜12時間高圧水銀灯(100W)により光照射
した。放冷後、析出した白色結晶を吸引ろ過して除き、
母液の四塩化炭素溶液を減圧下濃縮した。得られた固体
をヘキサン/塩化メチレンより再結晶すると無色の結晶
として3,4−ビス(ジブロモメチル)安息香酸メチル79g
を得た。3,4−ビス(ジブロモメチル)安息香酸メチル
の物性は下記に示すものであつた。
(1)融点99.5〜100.5℃ (2)元素分析値: C H Br 計算値(%) 25.03 1.68 66.62 実測値(%) 25.07 1.54 65.72 (3)NMRスペクトル値(NMRスペクトルを第7図に示
す):CDCl3溶媒 δ 8.29(1H,br−s) 8.03(1H,dd,J=8.24,1.53Hz) 7.81(1H,d,J=8.24Hz) 7.18(1H,br−s) 7.09(1H,br−s) 3.96(3H,s) (4)IRスペクトル(KBr法)を第8図に示す。約1705c
m-1付近にエステルC=O伸縮振動に帰因する吸収を有
する。
次に、得られた3,4−ビス(ジブロモメチル)安息香酸
メチル48g(0.1mol),フマロニトリル13.5g(0.173mo
l)の無水N,N−ジメチルホルムアミド400ml溶液に、よ
くかくはんしながらヨウ化ナトリウム100g(0.67mol)
を加え、窒素雰囲気下約75℃で約7時間かくはんした。
反応後、内容物を約2kgの氷中へ注ぎ出した。赤かつ色
水溶液が淡黄色になるまで徐々に亜硫酸水素ナトリウム
を加え、わずかに過剰量亜硫酸水素ナトリウムを加え、
しばらくかくはんした後、室温下一晩放置した。析出し
た淡黄色固体を吸引ろ過し充分に水、次にメタノールで
洗浄した。淡黄色固体をアセトン/メタノールから再結
晶することによつて無色針状晶が13.9g得られた。この
結晶は、下記の分析結果から6−メトキシカルボニル−
2,3−ジシアノナフタレンであることを確認した。
(1)融点264〜265℃ (2)元素分析値 C H N 計算値(%) 71.18 3.41 11.86 実測値(%) 71.21 3.37 11.87 (3)NMRスペクトル値(NMRスペクトルを第9図に示し
た)CDCl3溶媒 δ値 8.72(1H,br−s) 8.47(1H,s) 8.41(1H,s) 8.38(1H,dd,J=8.55,1.53Hz) 8.06(1H,d,J=8.55Hz) 4.04(3H,s) (4)IRスペクトル(KBr法)を第10図に示す。約1700c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
実施例2 〔6−(n−アミロキシカルボニル)−2,3−ジシアノ
ナフタレンの合成〕 3,4−ジメチル安息香酸n−アミル44.1g(0.2mol)及び
N−ブロモこはく酸イミド142.4g(0.8mol)の四塩化炭
素500ml溶液に過酸化ベンゾイル1gを加え内部照射管中
で還流しながら約11時間、高圧水銀灯(100W)により光
照射した。放冷後、析出した白色結晶を吸引ろ過して除
き、母液の四塩化炭素溶液を減圧下充分に濃縮した。得
られた、淡かつ色油状物を、無水N,N−ジメチルホルム
アミド800mlに溶かし、フマロニトリル27g(0.346mol)
次いで、よくかくはんしながらヨウ化ナトリウム200g
(1.34mol)を加え、窒素雰囲気下75℃で約7時間かく
はんした。反応後、内容物を約4kgの氷中へ注ぎ出した
赤かつ色の水溶液が淡黄色になるまで徐々に亜硫酸水素
ナトリウムを加え、わずかに過剰量亜硫酸水素ナトリウ
ムを加えしばらくかくはんした後、室温下一晩放置し
た。析出した淡黄色固体を吸引ろ過し、充分に水洗した
後、数回メタノールで洗浄した。淡黄色固体を約500ml
のクロロホルムに溶かし、クロロホルム層を水層と分離
後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。クロロホルム
溶液を減圧下濃縮後、クロロホルム/エタノールから2
度再結晶することによつて、無色針状結晶が20g得られ
た。この結晶は、下記の分析結果から6−(n−アミロ
キシカルボニル)−2,3−ジシアノナフタレンであるこ
とを確認した。
(1)融点150〜152℃ (2)元素分析値: C H Br 計算値 73.95 5.52 9.58 実測値 73.82 5.38 9.51 (3)NMRスペクトル値:CDCl3溶媒 δ値 8.70(1H,br−s) 8.49(1H,s) 8.41(1H,s) 8.38(1H,dd,J=8.55,1.53Hz) 8.06(1H,d,J=8.55Hz) 4.43(2H,t,J=6.72Hz) 1.84(2H,quintet,J=6.72Hz) 1.44(4H,m) 0.96(3H,t,J=6.72Hz) (4)IRスペクトル(KBr法)を第11図に示す。約1700c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
実施例3 〔6−(n−オクチロキシカルボニル)−2,3−ジシア
ノナフタレンの合成〕 3,4−ジメチル安息香酸n−オクチル52.5g(0.2mol)、
及びN−ブロモこはく酸イミド142.2g(0.8mol)の四塩
化炭素500ml溶液に過酸化ベンゾイル1gを加え内部照射
管中で還流しながら約11時間高圧水銀灯(100W)により
光照射した。放冷後、反応混合物を実施例2と同様に処
理し、フマロニトリルと反応させ処理した後、クロロホ
ルム/エタノールから数回再結晶することによつて無色
針状結晶が約7g得られた。この結晶は、下記の分析結果
から6−(n−オクチロキシカルボニル)−2,3−ジシ
アノナフタレンであることを確認した。
(1)融点142〜144℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 75.42 6.63 8.38 実測値(%) 75.20 6.41 7.99 (3)NMRスペクトル値:CDCl3溶媒 δ値 8.70(1H,br−s) 8.49(1H,s) 8.42(1H,s) 8.38(1H,dd,J=8.55,1.52Hz) 8.06(1H,d,J=8.55Hz) 4.42(2H,t,J=6.72Hz) 1.83(2H,quintet,J=6.72Hz) 1.2〜1.6(10H,m) 0.89(3H,t,J=6.72Hz) (4)IRスペクトル(KBr法)を第12図に示す。約1700c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
比較例1 〔テトラ(n−ブトキシ)バナジルナフタロシアニンの
合成〕 6−n−ブトキシ−2,3−ジシアノナフタレン25g(0.1m
ol)、三塩化バナジウム6g(0.035mol)及び尿素75gを1
95〜200℃の温度で2時間反応させた。冷却した後、固
化した反応生成物を5%塩酸500mlに加え、80℃で30分
間かくはんした後、固形物をろ取し、再度5%塩酸500m
lで処理し、湯洗した。
次いで、ろ取したケーキを10%水酸化ナトリウム水溶液
300mlに加えて、80℃にて30分間かくはんした後、固形
物をろ取し、再度10%水酸化ナトリウム水溶液300mlで
処理し、湯洗した。
この後、このケーキをメタノール300mlに加えて、還流
した後、固形物をろ取し、乾燥して、粗製物15gを得
た。この粗製物をトルエン500mlに溶解し、不溶物をろ
別した後、カラムクロマトグラフイーにて精製し、精製
物6gを黄緑色粉末として得た。
比較例2 〔テトラ−tert−アミルバナジルナフタロシアニンの製
造〕 6−tert−アミル−2,3−ジシアノナフタレン15g,三塩
化バナジウム3.8gおよび尿素70gを195〜200℃で2時間
反応した。冷却後、固化した反応物に5%塩酸300mlを
添加、50℃に加熱すると固化物が次第にほぐれて来る。
50℃で30分かくはん後、不溶分をろ取し、ろ過ケーキを
再度5%塩酸300mlで処理後湯洗した。次いでろ過ケー
キを10%カセイソーダ200mlと70℃に3分かくはん後、
不溶分をろ取した。ろ過ケーキを再度10%カセイソーダ
200mlで処理したのち、充分湯洗した。次いでろ過ケー
キをメタノール200mlと30分加熱還流後、不溶分をろ
取、乾燥して粗生成物10gを得た。次いで粗生成物をト
ルエン300mlと80℃で30分かくはん後不溶分をろ取し、
トルエン溶液をシリカゲル上カラムクロマトグラフイー
にかけ、精製品2.4gを得た。
実施例4 〔6−(n−オクタデシロキシカルボニル)−2,3−ジ
シアノナフタレンの合成〕 6−メトキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン3.1
4g(13.3m mol)、1−オクタデカノール3.6g(13.3m m
ol)をベンゼン40ml中、p−トルエンスルホン酸・1水
和物2.2g(11.6m mol)存在下、モレキユラーシーブス3
Aで脱水,脱メタノールしながら、約6時間還流した。
放冷後、クロロホルム約150mlを加え、クロロホルム溶
液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回、水で3回洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。クロロホルム溶
液を濃縮後、ベンゼンを展開溶媒として、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフイーにより精製した。得られた無色
固体をエタノール/クロロホルムから再結晶することに
より、無色針状晶が0.68g得られた。下記の分析結果か
らこの無色針状晶は、6−(n−オクタデシロキシカル
ボニル)−2,3−ジシアノナフタレンであることを確認
した。
(1)融点139〜140℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 78.44 8.92 5.90 実測値(%) 78.52 9.05 5.87 (3)NMRスペクトル値(NMRスペクトルを第13図に示
す):CDCl3溶媒 δ値 8.71(1H,br−s) 8.49(1H,s) 8.42(1H,s) 8.38(1H,dd,J=8.55,1.53Hz) 8.06(1H,d,J=8.55Hz) 4.42(2H,t,J=6.72Hz) 1.83(2H,quintet,J=6.72Hz) 1.25(30H,br−s) 0.88(3H,t,J=6.72Hz) (4)IRスペクトル(KBr法)を第14図に示す。約1700c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
実施例5 〔6−(n−テトラデシロキシカルボニル)−2,3−ジ
シアノナフタレンの合成〕 6−メトキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン236
mg(1m mol)、1−テトラデカノール10.72g(50m mo
l)をベンゼン100ml中、p−トルエンスルホン酸・1水
和物1.94g(10m mol)存在下、モレキユラーシーブス3A
で脱水,脱メタノールしながら、約12時間還流した。放
冷後、ベンゼンを留去し、トルエン/クロロホルム(体
積比1:1の溶媒)を展開溶媒として、シリカゲルカラム
クロマトグラフイーにより精製した。
さらに、アセトン/メタノールから再結晶することによ
り無色結晶が103mg得られた。下記の分析結果からこの
無色結晶は、6−(n−テトラデシロキシカルボニル)
−2,3−ジシアノナフタレンであることを確認した。
(1)融点142.0〜142.5℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 77.48 8.19 6.69 実測値(%) 77.53 8.11 6.67 (3)NMRスペクトル値(NMRスペクトルを第15図に示
す):CDCl3溶媒 δ値 8.68(1H,br−s) 8.47(1H,s) 8.39(1H,s) 8.36(1H,dd,J=8.55,1.52Hz) 8.04(1H,d,J=8.55Hz) 4.40(2H,t,J=6.71Hz) 1.81(2H,quintet,J=6.71Hz) 1.25(22H,br−s) 0.87(3H,t,J=6.71Hz) (4)スペクトル(KBr法)を第16図に示す。約1710cm
-1付近に、エステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
実施例6 〔6−(n−ヘキサデシロキシカルボニル)−2,3−ジ
シアノナフタレンの合成〕 6−メトキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン236
mg(1m mol),1−ヘキサデカノール12.12g(50m mol)
をベンゼン100ml中、p−トルエンスルホン酸・1水和
物1.94g(10m mol)存在下、モレキユラーシーブス3Aで
脱水、脱メタノールしながら、約12時間還流した。放冷
後、ベンゼンを留去し、トルエン/クロロホルム(体積
比1:1の溶媒)を展開溶媒として、シリカゲルカラムク
ロマトグラフイーにより精製した。さらに、アセトン/
メタノールから再結晶することにより無色結晶が247mg
得られた。下記の分析結果からこの無色結晶は、6−
(n−ヘキサデシロキシカルボニル)−2,3−ジシアノ
ナフタレンであることを確認した。
(1)融点 140.5〜142.0℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 77.99 8.58 6.27 実測値(%) 78.07 8.51 6.19 (3)NMRスペクトル値(NMRスペクトルを第17図に示
す):CDCl3溶媒 δ値 8.69(1H,br−s) 8.47(1H,s) 8.39(1H,s) 8.37(1H,dd,J=8.55,1.53Hz) 8.04(1H,d,J=8.55Hz) 4.41(2H,t,J=6.72Hz) 1.81(2H,quintet,6.72Hz) 1.25(26H,br−s) 0.87(3H,t,J=6.72Hz) (4)IRスペクトル(KBr法)を第18図に示す。約1710c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
実施例7 〔6−(n−エイコシロキシカルボニル)−2,3−ジシ
アノナフタレンの合成〕 6−メトキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン236
mg(1m mol),1−エイコサノール15.63g(50m mol)を
ベンゼン100ml中、p−トルエンスルホン酸・1水和物
1.94g(10m mol)存在下、モレキユラーシーブス3Aで脱
水、脱メタノールしながら、約28時間還流した。放冷
後、ベンゼンを留去し、トルエン/n−ヘキサン(体積比
4/1の溶媒)を展開溶媒として、シリカゲルカラムクロ
マトグラフイーにより精製した。さらに、アセトン/メ
タノールから再結晶することにより、無色結晶が166mg
得られた。下記の分析結果からこの無色結晶は、6−
(n−エイコシロキシカルボニル)−2,3−ジシアノナ
フタレンであることを確認した。
(1)融点 138.0〜138.5℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 78.84 9.22 5.57 実測値(%) 78.89 9.31 5.52 (3)NMRスペクトル値(NMRスペクトルを第19図に示
す):CDCl3溶媒 δ値 8.70(1H,br−s) 8.48(1H,s) 8.41(1H,s) 8.38(1H,dd,J=8.55,1.52Hz) 8.05(1H,d,J=8.55Hz) 4.42(2H,t,J=6.71Hz) 1.83(2H,quintet,J=6.71Hz) 1.25(34H,br−s) 0.88(3H,t,J=6.71Hz) (4)IRスペクトル(KBr法)を第20図に示す。約1710c
m-1付近に、エステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収
を有する。
実施例8 〔6−(n−ドコシロキシカルボニル)−2,3−ジシア
ノナフタレンの合成〕 6−メトキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン236
mg(1m mol),1−ドコサノール16.33g(50m mol)をベ
ンゼン100ml中、p−トルエンスルホン酸・1水和物1.9
4g(10m mol)存在下、モレキユラーシーブス3Aで脱
水、脱メタノールしながら、約28時間還流した。放冷
後、ベンゼンを留去し、トルエン/n−ヘキサン(体積比
4/1の溶媒)を展開溶媒として、シリカゲルカラムクロ
マトグラフイーにより精製した。さらに、アセトン/メ
タノールから再結晶することにより無色結晶が162mg得
られた。下記の分析結果からこの無色結晶は、6−(n
−ドコシロキシカルボニル)−2,3−ジシアノナフタレ
ンであることを確認した。
(1)融点 135.0〜136.5℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 79.20 9.49 5.28 実測値(%) 79.12 9.57 5.14 (3)NMRスペクトル値(NMRスペクトルを第21図に示
す):CDCl3溶媒 δ値 8.70(1H,br−s) 8.48(1H,s) 8.41(1H,s) 8.37(1H,dd,J=8.55,1.53Hz) 8.05(1H,d,J=8.55Hz) 4.42(2H,t,J=6.72Hz) 1.83(2H,quintet,6.72Hz) 1.25(38H,br−s) 0.88(3H,t,J=6.72Hz) (4)IRスペクトル(KBr法)を第22図に示す。約1710c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例1 〔テトラキス(n−アミロキシカルボニル)バナジルナ
フタロシアニンの合成〕 6−(n−アミロキシカルボニル)−2,3−ジシアノナ
フタレン1.46g(5m mol、三塩化バナジウム0.32g(2.01
m mol)、モリブデン酸アンモニウム10mgおよび尿素5g
を約220℃で約2.5時間よくかきまぜながら反応させた。
放冷御、固化した反応混合物に5%塩酸40mlを加え、あ
る程度ほぐした後、約50℃で30分間よくかくはんした。
かくはん後、不溶物を吸引ろ過し、水,メタノール、次
いで、アセトンで充分に洗浄した。得られた固体をソツ
クスレー抽出器で、溶媒としてメタノール/アセトン
(1/1)の混合溶媒を用いて、約50時間不純物の抽出を
行なつた。次に、溶媒をクロロホルムに変更して、ソツ
クスレー抽出を20時間行なつた。得られた濃緑色クロロ
ホルム溶液を熱時吸引ろ過した後減圧下濃縮乾固し、光
沢のある黒色結晶を861mg得た。この結晶は、下記の分
析結果から、テトラキス(n−アミロキシカルボニル)
バナジルナフタロシアニンであることを確認した。
(1)融点>300℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 69.95 5.22 9.06 実測値(%) 70.13 5.14 9.33 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第23図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第24図に示す。約1710c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例2 テトラキス(n−アミロキシカボニル)銅ナフタロシア
ニンの合成 6−(n−アミロキシカルボニル)−2,3−ジシアノナ
フタレン1.46g(5m mol)、塩化第二銅・2水和物273mg
(1.6m mol)モリブデン酸アンモニウム10mgおよび尿素
5gを約220℃で約2.5時間よくかきまぜながら反応させ
た。放冷後、反応混合物を応用例1と同様に処理するこ
とによつて、光沢のある黒色結晶を987mg得た。この結
晶は下記の分析結果から、テトラキス(n−アミロキシ
カルボニル)銅ナフタロシアニンであることを確認し
た。
(1)融点>300℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 70.14 5.23 9.09 実測値(%) 69.45 5.20 9.17 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第25図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第26図に示す。約1700c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例3 テトラキス(n−アミロキシカルボニル)亜鉛ナフタロ
シアニンの合成 6−(n−アミロキシカルボニル)−2,3−ジシアノナ
フタレン1.46g(5m mol)、粉末亜鉛105mg(1.6m mol)
モリブデン酸アンモニウム10mgおよび尿素5gを約220℃
で約2.5時間よくかきまぜながら反応させた。放冷後、
反応混合物を応用例1と同様に処理することによつて、
光沢のある黒色結晶を937mg得た。この結晶は、下記の
分析結果からテトラキス(n−アミロキシカルボニル)
亜鉛ナフタロシアニンであることを確認した。
(1)融点>300℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 70.04 5.22 9.08 実測値(%) 69.35 5.22 9.08 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第27図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第28図に示す。約1700c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例4 テトラキス(n−オクチロキシカルボニル)バナジルナ
フタロシアニンの合成 6−(n−オクチロキシカルボニル)−2,3−ジシアノ
ナフタレン1.67g(5m mol)、三塩化バナジウム0.32mg
(1.6m mol)、モリブデン酸アンモニウム10mgおよび尿
素5gを約220℃で約2.5時間よくかきまぜながら反応させ
た。放冷後、反応混合物を応用例1と同様に処理するこ
とによつて、光沢のある黒色結晶を1.33g得た。この結
晶は、下記の分析結果からテトラキス(n−オクチロキ
シカルボニル)バナジルナフタロシアニンであることを
確認した。
(1)融点>300℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 71.83 6.31 7.98 実測値(%) 71.99 6.18 8.29 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第29図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第30図に示す。約1700c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例5 テトラキス(n−オクチロキシカルボニル)銅ナフタロ
シアニンの合成 6−(n−オクチロキシカルボニル)−2,3−ジシアノ
ナフタレン1.67g(5m mol)、塩化第二銅・2水和物273
mg(1.6m mol)、モリブデン酸アンモニウム10mgおよび
尿素5gを約220℃で約2.5時間よくかきまぜながら反応さ
せた。放冷後、反応混合物を応用例1と同様に処理する
ことによつて、光沢のある黒色結晶を1.39g得た。この
結晶は下記の分析結果からテトラキス(n−オクチロキ
シカルボニル)銅ナフタロシアニンであることを確認し
た。
(1)融点>300℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 72.00 6.33 8.00 実測値(%) 71.95 6.08 8.14 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第31図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第32図に示す。約1700c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例6 〔テトラキス(n−テトラデシロキシカルボニル)バナ
ジルナフタロシアニンの合成〕 6−(n−テトラデシロキシカルボニル)−2,3−ジシ
アノナフタレン42mg(0.1m mol)、三塩化バナジウム6m
g(4.0×10-2m mol)、モリブデン酸アンモニウム0.2mg
および尿素100mgを約220℃で約2.5時間よくかきまぜな
がら反応させた。放冷後、反応混合物を応用例1と同様
に処理することによつて、光沢のある黒色結晶を21mg得
た。この結晶は、下記の分析結果から、テトラキス(n
−テトラデシロキシカルボニル)バナジルナフタロシア
ニンであることを確認した。
(1)軟化点 210〜212℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 74.50 7.87 6.44 実測値(%) 74.66 7.96 6.32 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第33図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第34図に示す。約1720c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例7 〔テトラキス(n−テトラデシロキシカルボニル)銅ナ
フタロシアニンの合成〕 6−(n−テトラデシロキシカルボニル)−2,3−ジシ
アノナフタレン42mg(0.1m mol)、塩化第二銅・2水和
物5mg(3.2×10-2m mol)、モリブデン酸アンモニウム
0.2mgおよび尿素100mgを約220℃で約2.5時間よくかきま
ぜながら反応させた。放冷後、反応混合物を応用例1と
同様に処理することによつて光沢のある黒色結晶を21mg
得た。この結晶は、下記の分析結果から、テトラキス
(n−テトラデシロキシカルボニル)銅ナフタロシアニ
ンであることを確認した。
(1)軟化点 168〜171℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 74.64 7.89 6.45 実測値(%) 74.82 7.76 6.37 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第35図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第36図に示す。約1720c
m-1付近に、エステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収
を有する。
応用例8 〔テトラキス(n−ヘキサデシロキシカルボニル)バナ
ジルナフタロシアニンの合成〕 6−(n−ヘキサデシロキシカルボニル)−2,3−ジシ
アノナフタレン45mg(0.1m mol)、三塩化バナジウム6m
g(4.0×10-2m mol)、モリブデン酸アンモニウム0.2mg
および尿素100mgを約220℃で約2.5時間よくかきまぜな
がら反応させた。放冷後、反応混合物を応用例1と同様
に処理することによつて、光沢のある黒色結晶を13mg得
た。この結晶は、下記の分析結果から、テトラキス(n
−ヘキサデシロキシカルボニル)バナジルナフタロシア
ニンであることを確認した。
(1)軟化点 151〜154℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 75.17 8.27 6.05 実測値(%) 75.26 8.19 6.13 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第37図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第38図に示す。約1720c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例9 〔テトラキス(n−オクタデシロキシカルボニル)銅ナ
フタロシアニンの合成 6−(n−オクタデシロキシカルボニル)−2,3−ジシ
アノナフタレン200mg(0.42m mol)、塩化第二銅・2水
和物23mg(0.13m mol)、モリブデン酸アンモニウム1mg
および尿素0.42gを約220℃で約2.5時間よくかきまぜな
がら反応させた。放冷後、反応混合物を応用例1と同様
に処理することによつて光沢のある黒緑色結晶として、
テトラキス(n−オクタデシロキシカルボニル)銅ナフ
タロシアニンを160mg得た。この結晶は、下記の分析結
果からテトラキス(n−オクタデシロキシカルボニル)
銅ナフタロシアニンであることを確認した。
(1)軟化点 119〜121℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 75.90 8.63 5.71 実測値(%) 75.63 8.51 5.66 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第39図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第40図に示す。約1720c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例10 〔テトラキス(n−エイコシロキシカルボニル)バナジ
ルナフタロシアニンの合成〕 6−(n−エイコシロキシカルボニル)−2,3−ジシア
ノナフタレン52mg(0.1m mol)、三塩化バナジウム6mg
(4.0×10-2m mol)、モリブデン酸アンモニウム0.2mg
および尿素100mgを約220℃で約2.5時間よくかきまぜな
がら反応させた。放冷後、反応混合物を応用例1と同様
に処理することによつて、光沢のある黒色結晶を26mg得
た。この結晶は、下記の分析結果から、テトラキス(n
−エイコシロキシカルボニル)バナジルナフタロシアニ
ンであることを確認した。
(1)軟化点 83〜85℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 76.30 8.93 5.39 実測値(%) 76.92 8.87 5.28 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第41図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第42図に示す。約1720c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例11 〔テトラキス(n−エイコシロキシカルボニル)銅ナフ
タロシアニンの合成〕 6−(n−エイコシロキシカルボニル)−2,3−ジシア
ノナフタレン52mg(0.1m mol)、塩化第二銅・2水和物
5mg(3.2×10-2m mol)、モリブデン酸アンモニウム0.2
mgおよび尿素100mgを約220℃で約2.5時間よくかきまぜ
ながら反応させた。放冷後、反応混合物を応用例1と同
様に処理することによつて光沢のある黒色結晶を36mg得
た。この結晶は、下記の分析結果から、テトラキス(n
−エイコシロキシカルボニル)銅ナフタロシアニンであ
ることを確認した。
(1)軟化点 67〜70℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 76.43 8.94 5.40 実測値(%) 76.62 8.78 5.61 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第43図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第44図に示す。約1720c
m-1付近にエステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収を
有する。
応用例12 〔テトラキス(n−オクタデシロキシカルボニル)バナ
ジルナフタロシアニンの合成〕 6−(n−オクタデシロキシカルボニル)−2,3−ジシ
アノナフタレン650mg(1.37m mol)、三塩化バナジウム
88mg(1.6m mol)、モリブデン酸アンモニウム3mgおよ
び尿素1.37gを約220℃で約2.5時間よくかきぜながら反
応させた。放冷後、反応混合物を応用例1と同様に処理
することによつて光沢のある黒色結晶として、テトラキ
ス(n−オクタデシロキシカルボニル)バナジルナフタ
ロシアニンを556mg得た。この結晶は、下記の分析結果
からテトラキス(n−オクタデシロキシカルボニル)バ
ナジルナフタロシアニンであることを確認した。
(1)軟化点 135〜138℃ (2)元素分析値: C H N 計算値(%) 75.77 8.61 5.70 実測値(%) 75.25 8.51 6.17 (3)電子スペクトル(CHCl3溶液)を第45図に示す。
(4)IRスペクトル(KBr法)を第46図に示す。約1700c
m-1付近に、エステルのC=O伸縮振動に帰因する吸収
を有する。
試験例1 テトラキス(n−オクチロキシカルボニル)バナジルナ
フタロシアニン2.5g、シリコーン樹脂(信越化学工業
(株)商品名、KR255)5.0g、テトラヒドロフラン92.5g
を配合し、この溶液をボールミル(日本化学陶業製3寸
ポツトミル)で5時間混練した。得られた顔料分散液を
アプリケータによりアルミニウム板(導電体)上に塗工
し、90℃で40分間乾燥して厚さ1μmの電荷発生層を形
成した。
次に電荷搬送材であるジメチルアミノ(o−エトキシ)
ベンズアルデヒドジフエニルヒドラゾン10g、結合剤と
してポイカーボネート樹脂(ユーピロンS−2000,三菱
瓦斯化学社製)10g並びに塩化メチレン40g及び1,1,2−
トリクロロエタン40gを均一に溶解し、上記電荷発生層
を上にアプリケータにより塗工し90℃で40分間乾燥して
厚さ15μmの電角搬送層を形成して電子写真感光体を得
た。
このようにして作成した電子写真感光体につき、静電記
録試験装置(川口電機(株)商品名SP−428)を用いて
電子写真特性を測定した。この場合、負5KVのコロナ放
電を10秒間行なつて帯電させ、30秒間暗所に放置後、タ
ングステン灯で、表面が2ルクスになるように露光し、
この時の表面電位の減衰及び時間を記録し、光照射前の
表面電位が1/2になるまでの時間t(秒)と照度(ルク
ス)の積で感度を評価したところ、3.0ルクス・秒と良
好な感度を得た。
試験例2 テトラキス(n−オクチロキシカルボニル)銅ナフタロ
シアニンについて試験例1と同様に電子写真感光体を作
製し測定を行なつたところ、2.3ルクス・秒と良好な結
果を得た。
試験例3 テトラキス(n−アミロキシカルボニル)バナジルナフ
タロシアニンについて試験例1と同様に電子写真感光体
を作製し測定を行なつたところ、2.8ルクス・秒と良好
な結果を得た。
試験例4 テトラキス(n−アミロキシカルボニル)銅ナフタロシ
アニンについて試験例1と同様に電子写真感光体を作製
し測定を行なつたところ、2.1ルクス・秒と良好な結果
を得た。
試験例5 テトラキス(n−アミロキシカルボニル)亜鉛ナフタロ
シアニンについて試験例1と同様に電子写真感光体を作
製し測定を行なつたところ、2.6ルクス・秒と良好な結
果を得た。
〔発明の効果〕
本発明に係る一般式(I)で表わされる5−又は6−
(アルコキシカルボニル)−2,3−ジシアノナフタレン
は新規化合物であり、これは種々の金属あるいは金属塩
と反応させることにより約600〜850nmの望みの位置に吸
収を持つテトラキス(アルコキシカルボニル)金属ナフ
タロシアニンを高収量で合成できる。このテトラキス
(アルコキシカルボニル)金属ナフタロシアニンは、芳
香族系およびハロゲン系溶媒に可溶で、容易に精製で
き、高純度のものが得られる。さらに、テトラキス(ア
ルコキシカルボニル)金属ナフタロシアニンは、金属を
変えることで、可視〜近赤外光を吸収する能力を著しく
すぐれるものであることから電子写真感光材料等として
有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は3,4−ジメチル安息香酸メチルのNMRスペクトル
である。第2図は、3,4−ジメチル安息香酸メチルのIR
スペクトルである。第3図は、3,4−ジメチル安息酸n
−アミルのNMRスペクトルである。第4図は、3,4−ジメ
チル安息香酸n−アミルのIRスペクトルである。第5図
は、3,4−ジメチル安息香酸n−オクチルのNMRスペクト
ルである。第6図は、3,4−ジメチル安息香酸n−オク
チルのIRスペクトルである。第7図は3,4−ビス(ジブ
ロモメチル)安息香酸メチルのNMRスペクトルである。
第8図は3,4−ビス(ジブロモメチル)安息香酸メチル
のIRスペクトルである。第9図は、6−メトキシカルボ
ニル−2,3−ジシアノナフタレンのNMRスペクトルであ
る。第10図は、6−メトキシカルボニル−2,3−ジシア
ノナフタレンのIRスペクトルである。第11図は、6−
(n−アミロキシカルボニル)−2,3−ジシアノナフタ
レンのIRスペクトルである。第12図は、6−(n−オク
チロキシカルボニル)−2,3−ジシアノナフタレンのIR
スペクトルである。第13図は、6−(n−オクタデシロ
キシカルボニル)−2,3−ジシアノナフタレンのNMRスペ
クトルである。第14図は、6−(n−オクタデシロキシ
カルボニル)−2,3−ジシアノナフタレンのIRスペクト
ルである。第15図は、6−(n−テトラデシロキシカル
ボニル)−2,3−ジシアノナフタレンのNMRスペクトルで
ある。第16図は、6−(n−テトラデシロキシカルボニ
ル)−2,3−ジシアノナフタレンのIRスペクトルであ
る。第17図は、6−(n−ヘキサデシキシカルボニル)
−2,3−ジシアノナフタレンのNMRスペクトルである。第
18図は、6−(n−ヘキサデシロキシカルボニル)−2,
3−ジシアノナフタレンのIRスペクトルである。第19図
は、6−(n−エイコシロキシカルボニル)−2,3−ジ
シアノナフタレンのNMRスペクトルである。第20図は、
6−(n−エイコシロキシカルボニル)−2,3−ジシア
ノナフタレンのIRスペクトルである。第21図は、6−
(n−ドコシロキシカルボニル)−2,3−ジシアノナフ
タレンのNMRスペクトルである。第22図は、6−(n−
ドコシロキシカルボニル)−2,3−ジシアノナフタレン
のIRスペクトルである。第23図は、テトラキス(n−ア
ミロキシカルボニル)バナジルナフタロシアニンの電子
スペクトルである。第24図は、テトラキス(n−アミロ
キシカルボニル)バナジルナフタロシアニンのIRスペク
トルである。第25図は、テトラキス(n−アミロキシカ
ルボニル)銅ナフタロシアニンの電子スペクトルであ
る。第26図は、テトラキス(n−アミロキシカルボニ
ル)銅ナフタロシアニンのIRスペクトルである。第27図
は、テトラキス(n−アミロキカルボニル)亜鉛ナフタ
ロシアニンの電子スペクトルである。第28図は、テトラ
キス(n−アミロキシカルボニル)亜鉛ナフタロシアニ
ンのIRスペクトルである。第29図は、テトラキス(n−
オクチロキシカルボニル)バナジルナフタロシアニンの
電子スペクトルである。第30図は、テトラキス(n−オ
クチロキシカルボニル)バナジルナフタロシアニンのIR
スペクトルである。第31図は、テトラキス(n−オクチ
ロキシカルボニル)銅ナフタロシアニンの電子スペクト
ルである。第32図は、テトラキス(n−オクチロキシカ
ルボニル)銅ナフタロシアニンのIRスペクトルである。
第33図は、テトラキス(n−テトラデシロキシカルボニ
ル)バナジルナフタロシアニンの電子スペクトルであ
る。第34図は、テトラキス(n−テトラデシロキカルボ
ニル)バナジルナフタロシアニンのIRスペクトルであ
る。第35図は、テトラキス(n−テトラデシロキシカル
ボニル)銅ナフタロシアニンの電子スペクトルである。
第36図は、テトラキス(n−テトラデシロキシカルボニ
ル)銅ナフタロシアニンのIRスペクトルである。第37図
は、テトラキス(n−ヘキサデシロキシカルボニル)バ
ナジルナフタロシアニンの電子スペクトルである。第38
図は、テトラキス(n−ヘキサデシロキシカルボニル)
バナジルナフタロシアニンのIRスペクトルである。第39
図は、テトラキス(n−オクタデシロキシカルボニル)
銅ナフタロシアニンの電子スペクトルである。第40図
は、テトラキス(n−オクタデシロキシカルボニル)銅
ナフタロシアニンのIRスペクトルである。第41図は、テ
トラキス(n−エイコシロキシカルボニル)バナジルナ
フタロシアニンの電子スペクトルである。第42図は、テ
トラキス(n−エイコシロキシカルボニル)バナジルナ
フタロシアニンのIRスペクトルである。第43図は、テト
ラキス(n−エイコシロキシカルボニル)銅ナフタロシ
アニンの電子スペクトルである。第44図は、テトラキス
(n−エイコシロキシカルボニル)銅ナフタロシアニン
のIRスペクトルである。第45図は、テトラキス(n−オ
クタデシロキシカルボニル)バナジルナフタロシアニン
の電子スペクトルである。第46図は、テトラキス(n−
オクタデシロキシカルボニル)バナジルナフタロシアニ
ンのIRスペクトルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (ただし、式中Rは、炭素数1〜22個のアルキル基を示
    す)で表わされる5−又は6−アルコキシカルボニル−
    2,3−ジシアノナフタレン。
  2. 【請求項2】一般式(II) (ただし、式中Rは、炭素数1〜22個のアルキル基を示
    す)で表わされる2,3−又は3,4−ジメチル安息香酸アル
    キルを 式(III) で表わされるN−ブロモこはく酸イミドと反応させ一般
    式(IV) (ただし、式中Rは、炭素数1〜22個のアルキル基を示
    す)で表わされる化合物を得、次にこれを式(V) で表わされるフマロニトリルと反応させて、一般式
    (I) (ただし、式中Rは、炭素数1〜22個のアルキル基を示
    す)で表わされる5−又は6−アルコキシカルボニル−
    2,3−ジシアノナフタレンを合成すること又は一般式
    (I)で表わされる化合物を、一般式(VI) R1OH (VI) (ただし、式中R1はRとは異なる炭素数1〜22個のアル
    キル基を示す)で表わされるアルコールと反応させて、 一般式(I′) (ただし、式中R1は一般式(VI)におけると同じ)で表
    わされる5−又は6−アルコキシカルボニル−2,3−ジ
    シアノナフタレンを合成することを特徴とする5−又は
    6−アルコキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレン
    の製造法。
JP63067581A 1987-03-23 1988-03-22 5−又は6−アルコキシカルボニル−2,3−ジシアノナフタレンおよびその製造法 Expired - Fee Related JPH0749411B2 (ja)

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