JPH0742172B2 - 圧電セラミツクスの製造方法 - Google Patents

圧電セラミツクスの製造方法

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JPH0742172B2
JPH0742172B2 JP61245737A JP24573786A JPH0742172B2 JP H0742172 B2 JPH0742172 B2 JP H0742172B2 JP 61245737 A JP61245737 A JP 61245737A JP 24573786 A JP24573786 A JP 24573786A JP H0742172 B2 JPH0742172 B2 JP H0742172B2
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JP
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density
piezoelectric ceramics
piezoelectric ceramic
hip
piezoelectric
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朋一 山口
忠良 牛島
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、フィルター,発振子,発音体などの電子部品
に用いられる圧電セラミックスの製造方法に関するもの
である。
従来の技術 近年、熱間静水圧プレス(以下、HIPという)法を用い
て高密度の焼結体を得る試みが注目を浴びている。この
HIP法を圧電セラミックスの製造方法に応用する場合、
従来次のような方法を用いることが通常である。すなわ
ち、通常の窯業的手法で得られた圧電セラミック粉末材
料を所望の形に成形焼成処理して理論密度の85%〜96%
の予備焼成体1を得る。これを不活性ガス6を圧力媒体
としてHIP処理して圧電セラミックスの焼結体を得る。
さらに、これを空気中で熱処理を行なって目的の圧電セ
ラミックスを得るというものであった。
発明が解決しようとする問題点 このような従来の方法では、HIP処理の圧力媒体にN2やA
rなどの不活性ガスを使用するため、HIP処理によって圧
電セラミックスが還元される。そのためHIP処理後に酸
化雰囲気中で熱処理を行なうことが必要であり、量産性
が悪かった。又、この酸化雰囲気の熱処理によって、HI
P処理により圧縮された閉空孔が再び膨張するため、極
めて高密度の圧電セラミックスが得られないという問題
があった(第3図参照)。
本発明はこのような問題点を解決するもので、量産性よ
く、高密度,高性能の圧電セラミックスを得ることを目
的とするものである。
問題点を解決するための手段 この問題を解決するために本発明は、HIP処理の圧力媒
体に酸素ガスを少なくとも10容量%以上含む不活性ガス
を酸素ガスとの混合ガスを使用することを提供するもの
である。
作用 HIP処理の圧力媒体に酸素ガスを少なくとも10容量%以
上含む不活性ガスと酸素ガスとの混合ガスを用いること
により、圧電セラミックス表面の還元が防止され、HIP
処理後の酸化雰囲気中での熱処理が必要なくなる。これ
により、高密度の圧電セラミックスをHIP処理によって
得る時間は従来の70%に短縮される。さらに、HIP後の
熱処理が必要なくなるため、閉空孔の膨張がなく極めて
高密度の圧電セラミックスが得られる。
なお、圧力媒体中の酸素ガス含有量を不活性ガスとの混
合ガスにおいて少なくとも10容量%以上としたのは、10
容量%未満ではHIP処理時に圧電セラミックスが還元さ
れるためである。また、予備焼成体の密度を理論密度の
85〜96%としたのは、予備焼成体の密度が85%未満では
予備焼成体中の気孔のほとんどが開気孔であり、HIP処
理によって気孔の減少および密度の上昇が顕著にみられ
ず、高密度の圧電セラミックスが得られないためであ
る。予備焼成体の密度が96を超えると、HIP処理の意味
が薄らぐためである。さらにHIP処理時の最高温度を、
圧電セラミックスが理論密度の85%となる焼成温度より
も200℃低い温度から96%となる焼成温度までとしたの
は、理論密度の85%となる焼成温度より200℃低い温度
未満の温度では、HIP処理時に焼結反応が起こらず、高
密度の圧電セラミックスが得られないためである。他
方、理論密度の95%となる温度より高い温度ではHIP処
理時に大きな粒成長が起こり、低温焼成というHIPの一
つの意味が薄らぐためである。すなわち、高密度のセラ
ミックスでは破壊の開始となる固有傷の大きさが、その
セラミックスの粒径とほぼ同じ大きさであることがいわ
れており、粒成長を招くことは、セラミックスの強度低
下をきたすおそれがあるためである。
実施例 圧電セラミック材料としてチタン酸ジルコン酸鉛系材料
(以下原料という)を選んだ。この原料粉末を直径25m
m、高さ30mmの円柱状に成形し、この成形体を直径80mm
の管状炉中で1150℃2時間の予備焼成を行なった。な
お、この予備焼成時に環状炉内の空気を純酸素で置換し
た後1/分の流量で酸素ガスを管状炉内に流し、酸素
雰囲気とした。得られた予備焼成体の密度は理論密度の
87%であった。
第1図に示すように、この予備焼成体1を原料粉末3と
共に耐火物のさや4に入れ、HIP装置内に仕込んだ。さ
らにアルゴンガスと酸素ガスの体積比が90:10からなる
混合ガス2を圧力媒体にして、最高温度1100℃、最高圧
力1000気圧の条件で2時間のHIP処理を行い、圧電セラ
ミックスを得た。得られた圧電セラミックスは変色もな
く、還元も認められなかった。
得られた圧電セラミックスの研磨表面の観察の様子を第
2図に示す。さらに、得られた圧電セラミックの電気的
特性を下表に示す。なお、比較のために、従来法による
圧電セラミックスの特性も併記する。
第2図から明らかなように、本実施例で得られた圧電セ
ラミックスでは従来法で得られた圧電セラミックス(第
3図)に比べて著しく気孔が小さくなり、高密度の圧電
セラミックスが得られることがわかる。又、表から明ら
かなように、この実施例によれば、圧電セラミックスの
還元が認められないばかりでなく、圧電セラミックスの
密度がほぼ理論密度に近くなり、電気特性が10〜20%近
く向上した。従って、本発明によりHIP処理後の酸化雰
囲気での熱処理が必要なくなるため、HIP処理後の気孔
の膨張がなくなり、従来法に比べて密度及び電気特性が
向上する。
なお、上記実施例において、HIP処理時の圧力媒体に酸
素とアルゴンの混合ガスを選んだが、アルゴンのかわり
にN2などの他の不活性ガスやそれらの混合ガスを用いて
もよい。また、圧電セラミックスとしてチタン酸ジルコ
ン酸鉛系材料を選んだが、他の圧電セラミックスについ
ても効果が認められることはいうまでもない。さらに、
本実施例では圧電セラミックスの予備焼成を酸素雰囲気
中で行なった。これには、予備焼成中に形成される閉気
孔中の空気が酸素に置換され、HIP処理中に酸素分子が
圧電セラミックスの結晶格子間に拡散して空孔を消滅さ
せるために、空気中で予備焼成する場合に比べて高密度
の圧電セラミックスが得られるという利点がある。
発明の効果 以上のように本発明によれば、圧電セラミックスの予備
焼成体を酸素ガスを少なくとも10容量%含む不活性ガス
と酸素ガスの混合ガスを圧力媒体にしてHIP処理するこ
とにより、HIP処理中の圧電セラミックスの還元が防が
れ、HIP処理後の酸化雰囲気中での熱処理が不必要とな
る。従って、高密度高性能の圧電セラミックスを量産性
よく得ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるHIP処理装置の概略
図、第2図は本発明の一実施例により得られた圧電セラ
ミックスの研磨面を示す図、第3図は従来法により得ら
れた圧電セラミックスの研磨面を示す図である。 1……圧電セラミックス予備焼成体、2……圧力媒体、
3……圧電セラミックス粉、4……耐火物のさや、5…
…発熱体、6……圧力容器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電セラミック材料を理論密度の85〜96%
    に予備焼成した後、酸素ガスを少なくとも10容量%含む
    不活性ガスと酸素ガスとの混合ガスを圧力媒体として、
    最高温度が前記圧電セラミック材料の密度が理論密度の
    85%となる焼成温度よりも200℃低い温度から、前記圧
    電セラミック材料の密度が理論密度の96%となる焼成温
    度までの温度範囲で、最高圧力が500〜3000気圧の条件
    下で1時間以上熱間静水圧プレスして圧電セラミックス
    を得ることを特徴とする圧電セラミックスの製造方法。
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JPH03109272A (ja) * 1989-09-20 1991-05-09 Ngk Insulators Ltd 高誘電率材料の製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61289287A (ja) * 1985-06-18 1986-12-19 三菱重工業株式会社 熱間静水圧加圧処理装置

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