JPH0242792B2 - - Google Patents
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- JPH0242792B2 JPH0242792B2 JP56050303A JP5030381A JPH0242792B2 JP H0242792 B2 JPH0242792 B2 JP H0242792B2 JP 56050303 A JP56050303 A JP 56050303A JP 5030381 A JP5030381 A JP 5030381A JP H0242792 B2 JPH0242792 B2 JP H0242792B2
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
本発明は高温強度が高く、高密度を有する非酸
化物すなわち窒化物や炭化物のセラミツクス焼結
体の製造方法に関するものである。 <従来技術とその問題点> 最近、セラミツクス材料特に耐熱性材料として
のセラミツクスの開発が盛んに行なわれており、
なかでも高温において安定な耐熱性物質である共
有結合性化合物、特に窒化珪素(Si3、N4)炭化
珪素(SiC)が非常にすぐれた材料であることが
知られている。 一般にセラミツクスは、原料セラミツクス粉末
を成形焼結して使用されるものであるが、
Si3N4、SiCなどの場合は、一般の酸化物セラミ
ツクスと異なり、難焼結性物質であるため、単独
組成たとえばSi3N4粉末のみを焼結しても緻密な
焼結体を得ることは困難である。 このためSi3N4粉末の場合などにはMgO、
Al2O3、Y2O3、CeO2、BeOなどの酸化物粉末を
焼結助剤として添加して焼結することが行なわれ
ている。 焼結助剤を加えた粉末を使用して通常行なわれ
ているプレス成形をして真空あるいは常圧で加熱
焼結する方法は、焼結コストが低く工業的に用い
ることができるが、Si3N4の場合焼結しても孔は
そのまま残存するのでこの方法では低密度な焼結
体しか得ることができない。 これに対し、高温下で加圧しながら焼結するホ
ツトプレス法によれば、より緻密な焼結体を得る
ことができるが、この焼結体は高温において強度
低下が生ずる欠点があり、また焼結コストも高く
なる。 この高温における強度低下は、焼結助剤の添加
によりSi3N4の粉末界面に低融点物質が生成する
ことによるものであると考えられ、焼結助剤を使
用する場合は不可避である。 さらに焼結助剤の混合割合を減少し、あるいは
焼結助剤を添加せずに高圧ガス雰囲気下で焼結し
たり、爆発成型などで粉末に瞬時的に高圧を加え
て粉砕したのち、焼結するなどの方法が試みられ
ているが、何れの方法も焼結コストが高く、また
高温強度の低下現象が残る欠点があり、工業的な
方法として成功していない。上記の問題はSiCの
場合にも同様である。 本発明者らは、非晶質、結晶質のSi3N4、SiC
粉末に焼結助剤として各種金属酸化物を添加し、
プレス成形したのち、真空、常圧あるいは高圧な
どの各種の雰囲気および温度など焼結条件を変化
させて焼結を行なつて試験を繰返したが、高温特
性において良好な焼結体を得ることができなかつ
た。 しかしながら焼結体を細かく観察した結果、そ
の原因が例えば「粉末および粉末冶金」第18巻、
第18号、第338頁に所載の論文(原 昭夫著)に
示されるような窒化物粉末の表面酸化現象による
ものであることが推定できた。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らは、高密度でかつ高温特性にも優れ
た焼結体を得るべく、さらに種々の実験を繰返し
た結果本発明に至つたものである。 即ち本発明は、焼結助剤としてのSiO2以外の
Al2O3、MgO、TiO2などの金属酸化物を添加し
た非酸化物セラミツクス粉末の成形体を、その焼
結に先立つて非酸化物セラミツクスの酸化現象に
よつて生じている酸化層を除去するためにH2、
COなどの還元性ガスの減圧雰囲気に一旦保持す
る活性化処理を施した後に焼結せしめる方法であ
り、これによつて前記焼結体特性の欠点即ち、高
温特性の劣化を解消し、高密度で高温強度にすぐ
れた焼結体が得られるのである。 酸化層が除去された粉末の表面は非常に活性化
し、焼結を促進するものと考えられる。 <作用> 以下非酸化物セラミツクスとしてSiCを例にし
て詳細に説明する。 SiC表面には前記酸化現象により、水酸化物が
生成しており、焼結時の昇温過程においてSiO2
が生成していると考えられる。そしてこのSiO2
層を除去するために10-6〜10-7atm以下という高
真空状態にすると、次式 SiO2→SiO2↑+1/2O2↑ に従つて、SiO2層が分解し、ガス化して除去す
ることができる。 しかしながら成形体においては、成形体内部で
発生したこれらガスは、ミクロン以下の細孔を通
つてでてくる。 高真空下ではガスの平均自由行程が大きくなつ
ているのでガスがでにくい。従つて高真空下で長
時間を要するという欠点がある。 また常圧(1atm)以下でH2やCOなどのガス
を用いた場合には、次式 SiO2+H2→SiO↑+H2O↑ SiO2+CO→SiO↑+CO2↑ となつてSiO2が除去できる。 この反応の自由エネルギー変化は、 △G=△G0+RTlnK それぞれの反応におけるKは P H2O P SiO/P H2 P CO2 P SiO2/P CO であるから、これらの反応進行は各反応系のガス
分圧によつて支配されると考えられる。 従つて反応系内のP H2、P COを上げ、P
H2O、P CO2、P SiO2を下げることが反応
を進めることになる。 しかしながら細孔内では投入H2やCOガスと、
発生するSiO2、H2O、CO2ガスとの間に相互拡散
がおこる。ガスの拡散係数Dは D∝1/P(P:分圧) なる係数があるので、今度は低圧の方がのぞまし
い。 即ち、細孔内での換言反応速度は上記したガス
の平均自由行程とガス拡散係数の両者の影響をう
けるので、ある圧力範囲で最も悪くなる。 従つて1atmでの反応は、むしろ圧力の高い減
圧下の反応より遅いという欠点を有しているので
ある。 このような欠点を解消するため検討を重ねた結
果、減圧下ではH2、COなどのガスを用いた場合
には1.3×10-4atm〜0.8atmの範囲が実験的に求
められた。 次に本発明における成形体の処理温度として
は、焼結温度以下に限定される。 これは焼結温度以上で前記処理を行なうと、酸
化層除去と同時に焼結が進行して成形体全体の均
一な酸化層除去が困難となるためである。 以上のような処理を焼結前に行ない、成形体内
部の粉末表面を活性化したのち、直ちに次の焼結
工程に移すのである。 また焼結助剤としてはSiO2以外の金属酸化物
であれば、すべて前記処理の効果を有する。 即ち、Li、Be、Mg、Al、Ti、Ca、Y、Zr、
Ba、Ceなどの酸化物の1種あるいは2種以上が
特に良好である。 これら酸化物はSiO2より安定であり、前記処
理により、焼結助剤への影響がないためである。 以上はSiCについて説明したが、Si3N4の場合
も同様である。 次に焼結工程について説明する。 SiCの場合には非酸化性の雰囲気で、しかも雰
囲気内酸素が少ないことが条件である。 即ち、焼結前の処理により、成形体を活性化し
たが、焼結時の雰囲気が悪いと、活性化処理の効
果が消滅するためである。この場合、高純度の
Ar、He、H2、N2などのガス雰囲気下でもよい。 特に、1.3×10-4atm以下の真空の方が良好であ
ることが実験的に求められた。 焼結温度としては、1600〜2300℃の範囲が適当
である。そのような範囲に限定するのは、1600℃
未満では十分な緻密化が得られず、また2300℃よ
り高いとSiC自体の分解反応が著しくなり、気孔
が残存してやはり十分な緻密化が得られないため
である。 次にSi3N4の場合には、Si3N4の分解反応を抑
えるため1atm以上の高圧N2ガス雰囲気とするこ
とが好ましい。 焼結温度とその雰囲気圧力とは関連性があり、
1600〜2300℃で1atm〜3×103atmのN2ガス雰囲
気圧力で焼結することが適当である。 このように焼結温度範囲を限定するのは、1600
℃未満ではSiCの場合と同様に緻密化が十分でな
く、また2300℃以上ではSi3N4の分解反応が激し
くなつて緻密化が十分でないためである。 また本発明において用いる非酸化物セラミツク
ス粉末の粒径は0.5μ以下、好ましくは0.2μ以下が
緻密化を促進するうえで良好である。 以下本発明を実施例により詳細に説明する。 実施例 1 α型を85%含むSi3N4(英国アトバンスドマテ
リアルエンジニアリング社製)100gに対して
MgO5gをボールミルで混合し粉砕を行なつた。 この粉末の酸素分析をしたところ5.1重量%で
あつた。 この粉末を2ton/cm2の圧力で長さ40mm、幅40
mm、厚さ10mmの板に成形したのち、焼結炉内に装
填した。 そして炉内を真空(真空度3×10-5atm)にし
たのち昇温をはじめ1300℃に達したところでこの
温度を保持してCOガスを導入し、0.15atmとし
て排気バルブを調整し、この圧力に1時間保持し
た。 その後炉内を再度真空にしたのち炉内に高純度
のN2ガス(純度99.999%)を導入した。 そして炉内圧力を30atmにしたのち、昇温し
1800℃に2時間保持して焼結を行なつた。 比較として同じ成形板を1300℃の処理をせずに
直接焼結した。炉を十分に冷却後焼結体を炉から
取出し、酸素含有量や曲げ強さなどのテストを行
なつたところ第1表の結果を得た。
化物すなわち窒化物や炭化物のセラミツクス焼結
体の製造方法に関するものである。 <従来技術とその問題点> 最近、セラミツクス材料特に耐熱性材料として
のセラミツクスの開発が盛んに行なわれており、
なかでも高温において安定な耐熱性物質である共
有結合性化合物、特に窒化珪素(Si3、N4)炭化
珪素(SiC)が非常にすぐれた材料であることが
知られている。 一般にセラミツクスは、原料セラミツクス粉末
を成形焼結して使用されるものであるが、
Si3N4、SiCなどの場合は、一般の酸化物セラミ
ツクスと異なり、難焼結性物質であるため、単独
組成たとえばSi3N4粉末のみを焼結しても緻密な
焼結体を得ることは困難である。 このためSi3N4粉末の場合などにはMgO、
Al2O3、Y2O3、CeO2、BeOなどの酸化物粉末を
焼結助剤として添加して焼結することが行なわれ
ている。 焼結助剤を加えた粉末を使用して通常行なわれ
ているプレス成形をして真空あるいは常圧で加熱
焼結する方法は、焼結コストが低く工業的に用い
ることができるが、Si3N4の場合焼結しても孔は
そのまま残存するのでこの方法では低密度な焼結
体しか得ることができない。 これに対し、高温下で加圧しながら焼結するホ
ツトプレス法によれば、より緻密な焼結体を得る
ことができるが、この焼結体は高温において強度
低下が生ずる欠点があり、また焼結コストも高く
なる。 この高温における強度低下は、焼結助剤の添加
によりSi3N4の粉末界面に低融点物質が生成する
ことによるものであると考えられ、焼結助剤を使
用する場合は不可避である。 さらに焼結助剤の混合割合を減少し、あるいは
焼結助剤を添加せずに高圧ガス雰囲気下で焼結し
たり、爆発成型などで粉末に瞬時的に高圧を加え
て粉砕したのち、焼結するなどの方法が試みられ
ているが、何れの方法も焼結コストが高く、また
高温強度の低下現象が残る欠点があり、工業的な
方法として成功していない。上記の問題はSiCの
場合にも同様である。 本発明者らは、非晶質、結晶質のSi3N4、SiC
粉末に焼結助剤として各種金属酸化物を添加し、
プレス成形したのち、真空、常圧あるいは高圧な
どの各種の雰囲気および温度など焼結条件を変化
させて焼結を行なつて試験を繰返したが、高温特
性において良好な焼結体を得ることができなかつ
た。 しかしながら焼結体を細かく観察した結果、そ
の原因が例えば「粉末および粉末冶金」第18巻、
第18号、第338頁に所載の論文(原 昭夫著)に
示されるような窒化物粉末の表面酸化現象による
ものであることが推定できた。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らは、高密度でかつ高温特性にも優れ
た焼結体を得るべく、さらに種々の実験を繰返し
た結果本発明に至つたものである。 即ち本発明は、焼結助剤としてのSiO2以外の
Al2O3、MgO、TiO2などの金属酸化物を添加し
た非酸化物セラミツクス粉末の成形体を、その焼
結に先立つて非酸化物セラミツクスの酸化現象に
よつて生じている酸化層を除去するためにH2、
COなどの還元性ガスの減圧雰囲気に一旦保持す
る活性化処理を施した後に焼結せしめる方法であ
り、これによつて前記焼結体特性の欠点即ち、高
温特性の劣化を解消し、高密度で高温強度にすぐ
れた焼結体が得られるのである。 酸化層が除去された粉末の表面は非常に活性化
し、焼結を促進するものと考えられる。 <作用> 以下非酸化物セラミツクスとしてSiCを例にし
て詳細に説明する。 SiC表面には前記酸化現象により、水酸化物が
生成しており、焼結時の昇温過程においてSiO2
が生成していると考えられる。そしてこのSiO2
層を除去するために10-6〜10-7atm以下という高
真空状態にすると、次式 SiO2→SiO2↑+1/2O2↑ に従つて、SiO2層が分解し、ガス化して除去す
ることができる。 しかしながら成形体においては、成形体内部で
発生したこれらガスは、ミクロン以下の細孔を通
つてでてくる。 高真空下ではガスの平均自由行程が大きくなつ
ているのでガスがでにくい。従つて高真空下で長
時間を要するという欠点がある。 また常圧(1atm)以下でH2やCOなどのガス
を用いた場合には、次式 SiO2+H2→SiO↑+H2O↑ SiO2+CO→SiO↑+CO2↑ となつてSiO2が除去できる。 この反応の自由エネルギー変化は、 △G=△G0+RTlnK それぞれの反応におけるKは P H2O P SiO/P H2 P CO2 P SiO2/P CO であるから、これらの反応進行は各反応系のガス
分圧によつて支配されると考えられる。 従つて反応系内のP H2、P COを上げ、P
H2O、P CO2、P SiO2を下げることが反応
を進めることになる。 しかしながら細孔内では投入H2やCOガスと、
発生するSiO2、H2O、CO2ガスとの間に相互拡散
がおこる。ガスの拡散係数Dは D∝1/P(P:分圧) なる係数があるので、今度は低圧の方がのぞまし
い。 即ち、細孔内での換言反応速度は上記したガス
の平均自由行程とガス拡散係数の両者の影響をう
けるので、ある圧力範囲で最も悪くなる。 従つて1atmでの反応は、むしろ圧力の高い減
圧下の反応より遅いという欠点を有しているので
ある。 このような欠点を解消するため検討を重ねた結
果、減圧下ではH2、COなどのガスを用いた場合
には1.3×10-4atm〜0.8atmの範囲が実験的に求
められた。 次に本発明における成形体の処理温度として
は、焼結温度以下に限定される。 これは焼結温度以上で前記処理を行なうと、酸
化層除去と同時に焼結が進行して成形体全体の均
一な酸化層除去が困難となるためである。 以上のような処理を焼結前に行ない、成形体内
部の粉末表面を活性化したのち、直ちに次の焼結
工程に移すのである。 また焼結助剤としてはSiO2以外の金属酸化物
であれば、すべて前記処理の効果を有する。 即ち、Li、Be、Mg、Al、Ti、Ca、Y、Zr、
Ba、Ceなどの酸化物の1種あるいは2種以上が
特に良好である。 これら酸化物はSiO2より安定であり、前記処
理により、焼結助剤への影響がないためである。 以上はSiCについて説明したが、Si3N4の場合
も同様である。 次に焼結工程について説明する。 SiCの場合には非酸化性の雰囲気で、しかも雰
囲気内酸素が少ないことが条件である。 即ち、焼結前の処理により、成形体を活性化し
たが、焼結時の雰囲気が悪いと、活性化処理の効
果が消滅するためである。この場合、高純度の
Ar、He、H2、N2などのガス雰囲気下でもよい。 特に、1.3×10-4atm以下の真空の方が良好であ
ることが実験的に求められた。 焼結温度としては、1600〜2300℃の範囲が適当
である。そのような範囲に限定するのは、1600℃
未満では十分な緻密化が得られず、また2300℃よ
り高いとSiC自体の分解反応が著しくなり、気孔
が残存してやはり十分な緻密化が得られないため
である。 次にSi3N4の場合には、Si3N4の分解反応を抑
えるため1atm以上の高圧N2ガス雰囲気とするこ
とが好ましい。 焼結温度とその雰囲気圧力とは関連性があり、
1600〜2300℃で1atm〜3×103atmのN2ガス雰囲
気圧力で焼結することが適当である。 このように焼結温度範囲を限定するのは、1600
℃未満ではSiCの場合と同様に緻密化が十分でな
く、また2300℃以上ではSi3N4の分解反応が激し
くなつて緻密化が十分でないためである。 また本発明において用いる非酸化物セラミツク
ス粉末の粒径は0.5μ以下、好ましくは0.2μ以下が
緻密化を促進するうえで良好である。 以下本発明を実施例により詳細に説明する。 実施例 1 α型を85%含むSi3N4(英国アトバンスドマテ
リアルエンジニアリング社製)100gに対して
MgO5gをボールミルで混合し粉砕を行なつた。 この粉末の酸素分析をしたところ5.1重量%で
あつた。 この粉末を2ton/cm2の圧力で長さ40mm、幅40
mm、厚さ10mmの板に成形したのち、焼結炉内に装
填した。 そして炉内を真空(真空度3×10-5atm)にし
たのち昇温をはじめ1300℃に達したところでこの
温度を保持してCOガスを導入し、0.15atmとし
て排気バルブを調整し、この圧力に1時間保持し
た。 その後炉内を再度真空にしたのち炉内に高純度
のN2ガス(純度99.999%)を導入した。 そして炉内圧力を30atmにしたのち、昇温し
1800℃に2時間保持して焼結を行なつた。 比較として同じ成形板を1300℃の処理をせずに
直接焼結した。炉を十分に冷却後焼結体を炉から
取出し、酸素含有量や曲げ強さなどのテストを行
なつたところ第1表の結果を得た。
【表】
上表から本発明の焼結体は比較の焼結体より、
酸素含有量がはるかに減少し、高温特性も殆んど
劣化しない焼結体が得られた。 これは本発明により焼結体内のSiO2を除去で
きたためと考えられる。 実施例 2 重量比でSiO2粉末(平均粒径12mμ)1、C
粉末(平均粒径29mμ)0.6の配合割合で混合し
た粉末をボールミルで均一に混合したのち、この
粉末を反応炉内に入れ、1800℃で5時間H2ガス
中で熱処理を行ないSiC粉末を合成した。次いで
このSiC粉末100gにAl2O3を4g焼結助剤として
添加し、ボールミルで混合粉砕を行なつた。 得られた粉末の酸素分析を行なつたところ酸素
量は4.4重量%であつた。 この粉末を3ton/cm2の圧力で長さ40mm、幅40
mm、厚さ10mmの板に成形したのち、焼結炉内に装
填した。 そして炉内を4×10-5atmの真空にしたのち昇
温を行ない、1400℃に達してからCOガスを導入
し、排気バルブを調整して0.026atmに1時間保
持した。 その後炉内を真空にして昇温し、2100℃に2時
間保持して焼結を行なつた。 比較のために同じ成形板を用いてCOガスによ
る処理をしないで焼結を行なつた。 次いで炉を十分に冷却したのちに焼結体を取出
し、試験したところ、このSiC焼結体においても
実施例1と同様に本発明の方法による焼結体が良
い結果を得た。 その結果は第2表の通りである。
酸素含有量がはるかに減少し、高温特性も殆んど
劣化しない焼結体が得られた。 これは本発明により焼結体内のSiO2を除去で
きたためと考えられる。 実施例 2 重量比でSiO2粉末(平均粒径12mμ)1、C
粉末(平均粒径29mμ)0.6の配合割合で混合し
た粉末をボールミルで均一に混合したのち、この
粉末を反応炉内に入れ、1800℃で5時間H2ガス
中で熱処理を行ないSiC粉末を合成した。次いで
このSiC粉末100gにAl2O3を4g焼結助剤として
添加し、ボールミルで混合粉砕を行なつた。 得られた粉末の酸素分析を行なつたところ酸素
量は4.4重量%であつた。 この粉末を3ton/cm2の圧力で長さ40mm、幅40
mm、厚さ10mmの板に成形したのち、焼結炉内に装
填した。 そして炉内を4×10-5atmの真空にしたのち昇
温を行ない、1400℃に達してからCOガスを導入
し、排気バルブを調整して0.026atmに1時間保
持した。 その後炉内を真空にして昇温し、2100℃に2時
間保持して焼結を行なつた。 比較のために同じ成形板を用いてCOガスによ
る処理をしないで焼結を行なつた。 次いで炉を十分に冷却したのちに焼結体を取出
し、試験したところ、このSiC焼結体においても
実施例1と同様に本発明の方法による焼結体が良
い結果を得た。 その結果は第2表の通りである。
【表】
実施例 3
実施例1における酸化物除去のための活性化処
理雰囲気をCOガスからH2ガスにかえ、さらに雰
囲気圧力を0.01にかえたほかは実施例1と同様の
条件で焼結体を得た。これを実施例1と同じよう
にテストしたところ、第3表に示すようにCOガ
スをH2ガスに代えても実施例1と同じ結果が得
られた。
理雰囲気をCOガスからH2ガスにかえ、さらに雰
囲気圧力を0.01にかえたほかは実施例1と同様の
条件で焼結体を得た。これを実施例1と同じよう
にテストしたところ、第3表に示すようにCOガ
スをH2ガスに代えても実施例1と同じ結果が得
られた。
【表】
実施例 4
実施例2のSiC粉末を用いた焼結における焼結
温度をかえた以外は全ての条件を実施例2と同じ
にして焼結を行なつたところ第1図に示す結果を
得、1600〜2300℃範囲(斜線部分)が焼結の最適
範囲であることが確認された。そして図示省略し
たがSi3N4についても同じ結果が得られた。 またこの焼結温度とN2ガス雰囲気における圧
力との関係をしらべたところ第2図のように1600
〜2300℃の範囲が好ましいという結果を得た。
温度をかえた以外は全ての条件を実施例2と同じ
にして焼結を行なつたところ第1図に示す結果を
得、1600〜2300℃範囲(斜線部分)が焼結の最適
範囲であることが確認された。そして図示省略し
たがSi3N4についても同じ結果が得られた。 またこの焼結温度とN2ガス雰囲気における圧
力との関係をしらべたところ第2図のように1600
〜2300℃の範囲が好ましいという結果を得た。
第1図は本発明の一実施例における焼結温度と
密度の関係を示す図表、第2図は同じく本発明の
一実施例としてのSi3N4の焼結温度とN2ガス雰囲
気圧力との関係を示す図表である。
密度の関係を示す図表、第2図は同じく本発明の
一実施例としてのSi3N4の焼結温度とN2ガス雰囲
気圧力との関係を示す図表である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 珪素以外の金属酸化物の1種または2種以上
を焼結助剤として添加した非酸化物セラミツク粉
末の成形体を該成形体の焼結温度以下、還元性ガ
スの減圧雰囲気下で活性化処理したのち、非酸化
性雰囲気下にて焼結することを特徴とする非酸化
物セラミツクスの製造法。 2 還元性ガスがCOおよび/またはH2であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の非酸
化物セラミツクスの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56050303A JPS57166370A (en) | 1981-04-02 | 1981-04-02 | Manufacture of non-oxide ceramics |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56050303A JPS57166370A (en) | 1981-04-02 | 1981-04-02 | Manufacture of non-oxide ceramics |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57166370A JPS57166370A (en) | 1982-10-13 |
JPH0242792B2 true JPH0242792B2 (ja) | 1990-09-26 |
Family
ID=12855123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56050303A Granted JPS57166370A (en) | 1981-04-02 | 1981-04-02 | Manufacture of non-oxide ceramics |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57166370A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4829027A (en) * | 1987-01-12 | 1989-05-09 | Ceramatec, Inc. | Liquid phase sintering of silicon carbide |
JPH0811713B2 (ja) * | 1987-02-20 | 1996-02-07 | エヌオーケー株式会社 | セラミツクス焼結体の製造方法 |
JP4795588B2 (ja) * | 2001-01-12 | 2011-10-19 | 株式会社東芝 | 窒化けい素製耐摩耗性部材 |
-
1981
- 1981-04-02 JP JP56050303A patent/JPS57166370A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57166370A (en) | 1982-10-13 |
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