JPH05325180A - ハードディスク用基板及びその製造方法 - Google Patents

ハードディスク用基板及びその製造方法

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JPH05325180A
JPH05325180A JP4158582A JP15858292A JPH05325180A JP H05325180 A JPH05325180 A JP H05325180A JP 4158582 A JP4158582 A JP 4158582A JP 15858292 A JP15858292 A JP 15858292A JP H05325180 A JPH05325180 A JP H05325180A
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aluminum oxide
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日出人 上赤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化チタン又は酸化アルミニウム焼結体で形
成したセラミック基板からなるハードディスク用基板及
びその製造方法を提供すること。 【構成】 「3μm径以上のポアー数が100個/mm2
下の酸化チタン基板又は酸化アルミニウム基板からなる
ハ−ドディスク用基板」であり、該基板は、高純度酸化
チタン微粉末又は高純度酸化アルミニウムを大気、不活
性雰囲気又は還元雰囲気中で焼成し(前者は1100〜1300
℃、後者は1200〜1400℃)、HIP処理して製造する。 【効果】 ハードディスク用基板として、その基板表面
に3μm径以上ポア−が極めて少ない酸化チタン又は酸
化アルミニウム基板を用いることにより、高容量化を可
能とするハードディスクを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハードディスク用基板
及びその製造方法に関し、特に酸化チタン又は酸化アル
ミニウム焼結体で形成したセラミックス基板からなるハ
ードディスク用基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】記録用磁気ディスク円板に非磁性金属円
板を使用する磁気ディスク記憶装置(ハードディスク)
の代表例として、ウインチェスターディスクが従来より
知られている。このウインチェスターディスクは、取り
外し不可能な、あるいは、密閉されているディスクパッ
クで特徴づけられるディスク記憶装置であり、記録用磁
気ディスク及びこのディスク面上に浮上させて配置した
読書きヘッドを備えたものである。
【0003】上記記録用磁気ディスクは、平滑な基板
(ハードディスク用基板)を用い、この基板上に情報を
記録する磁性体層が形成されている。そして、この種ハ
ードディスク用基板としては、従来からアルミ又はアル
ミ合金等の金属基板が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、今日、この
種ハードディスクの高容量化に対する研究開発が盛んに
行われており、そして、この高容量化を達成するために
は、前記したヘッドの浮上量を小さくすることが不可欠
である。このヘッドの浮上量を小さくするためには、デ
ィスク用基板の平坦度を小さくすることが必要である
が、従来から使用されているアルミ又はアルミ合金等の
金属基板では、限界にきており、より平坦な基板を作製
することが困難である欠点を有している。
【0005】平坦度については、金属基板よりもセラミ
ック基板のほうがより容易に作製することができるた
め、セラミックからなるハードディスク用基板の出現が
要望されている。しかしながら、セラミック基板では、
平坦な基板を作製することができるが、その表面に3μ
m径以上の大径のポアーが多数生成するという欠点があ
り、表面にポアーが存在しないセラミック基板が得られ
ないという問題があった。
【0006】そこで、本発明は、基板表面に3μm径以
上の大きな径のポア−が極めて少ないセラミック製のハ
ードディスク用基板及びその製造方法を提供することを
目的とし、ハードディスクの高容量化を可能とするハー
ドディスク用基板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、(1)
セラミック製のハードディスク用基板として、酸化チタ
ン製基板又は酸化アルミニウム製基板からなり、その表
面に3μm径以上のポア−が100個以下/mm2のハード
ディスク用基板を特徴とし、また、(2) 該基板を製造す
る方法として、特定の平均粒径及び特定の純度を有する
酸化チタン又は酸化アルミニウム粉末を原料とし、特定
焼成条件で焼成することを特徴とするものである。
【0008】即ち、(1)本発明のハードディスク用基板
は、「基板表面に存在する3μm径以上のポアー数が1
mm2当り100個以下である酸化チタン又は酸化アルミニ
ウム基板からなることを特徴とするハ−ドディスク用基
板。」を要旨とするものである。
【0009】また、(2)上記基板を製造する方法とし
て、酸化チタン基板の製造法は、「(A) 平均粒径1μm
以下で純度99%以上の酸化チタン粉末を成形した後、11
00〜1300℃で大気雰囲気、不活性雰囲気又は還元雰囲気
中で焼成すること、(B) 得られた焼結体をさらに500k
g/cm2以上の圧力下でHIP処理すること、(C) H
IP処理後、さらに700〜900℃で加熱処理すること、を
特徴とする酸化チタン基板のハードディスク用基板の製
造方法。」を要旨とし、また、酸化アルミニウム基板の
製造法は、「(A) 平均粒径1μm以下で純度99%以上の
酸化アルミニウム粉末を成形した後、1200〜1400℃で大
気雰囲気、不活性雰囲気又は還元雰囲気中で焼成するこ
と、(B) 得られた焼結体をさらに500kg/cm2以上の
圧力下でHIP処理すること、を特徴とする酸化アルミ
ニウム基板のハードディスク用基板の製造方法。」を要
旨とするものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
者等は、表面にポア−を有しないセラミック基板の製造
法について、鋭意研究した結果、上記(2)の製造法によ
れば上記(1)に記載した「表面にポア−が極めて少ない
酸化チタン又は酸化アルミニウム焼結体」が得られるこ
とを見出し、本発明を完成したものである。即ち、本発
明者等は、上記(2)の製造法によると、粒界にポア−が
集積して顕在化することなく、極めて微細なポア−とし
て結晶粒内に留めることができることを見出し、上記し
た(1)及び(2)の本発明を完成したものである。
【0011】本発明において、原料として使用する酸化
チタン粉末又は酸化アルミニウム粉末としては、99%以
上の高純度のものを用いるのが好ましい。99%未満で
は、本発明で目的とする“表面にポアーが極めて少ない
基板(3μm径以上のポアー数が100個/mm2以下の基
板)”が得られ難いので、好ましくない(後記比較例
5、6、13、14参照)。上記原料粉末の平均粒子径として
は、1μm以下のものを用いるのが好ましい。1μmをこ
えると、同じく本発明で目的とする“表面にポアーが極
めて少ない基板”が得られ難いので、好ましくない(後
記比較例7、8、15、16参照)。
【0012】本発明で使用する原料粉末について更に詳
記すると、純度が99%未満の場合、また、平均粒子径が
1μmより粗い場合、後記するように、低温易焼結の性
質が失われてしまい、充分に焼結密度が上がらない。一
方、焼結密度を上げるために高温で焼結すると、粒成長
が生じ、ポアーが粗大化してしまう(後記比較例1〜16
参照)。
【0013】従って、本発明において、原料として使用
する酸化チタン粉末又は酸化アルミニウム粉末として
は、99%以上の高純度で1μm以下の平均粒子径のもの
を用いるのが好ましく、99.8%以上の高純度で0.5μm
以下の平均粒子径の酸化チタン粉末又は酸化アルミニウ
ム粉末を用いるのがより好ましい。
【0014】本発明において、上記原料粉末をドクター
ブレイド法又は押出法等により成形し、セラミックグリ
ーンシート化する。得られたグリーンシートを必要に応
じ脱バインダー処理した後、焼成条件を制御しながら焼
成する。この焼成温度条件は、酸化チタン基板と酸化ア
ルミニウム基板では異なり、酸化チタン基板では、1100
〜1300℃で焼成し、酸化アルミニウム基板では、1200〜
1400℃で焼成する。
【0015】上記焼成温度として、1100℃未満(酸化チ
タン基板の場合)又は1200℃未満(酸化アルミニウム基
板の場合)の焼成では、焼結自体進行しにくくそれぞれ
の焼結体が得られ難く、一方、1300℃(酸化チタン基板
の場合)又は1400℃(酸化アルミニウム基板の場合)を
こえる焼成温度では、本発明で目的とする“表面にポア
ーが極めて少ない基板”が得られ難いので、好ましくな
い。
【0016】上記焼成温度について更に説明すると、本
発明では、チタニアセラミック及びアルミナセラミック
で通常採用されている焼成温度(前者では1350℃程度、
後者では1500〜1600℃)よりも低温である「1100〜1300
℃」及び「1200〜1400℃」で焼成するものであり、1300
℃(酸化チタン基板の場合)及び1400℃(酸化アルミニ
ウム基板の場合)を越える温度では、粒成長(結晶成
長)が著しく、ポアーの粒界相への移動と粒成長に伴う
ポアーの粗大化が生じるので、好ましくない。本発明で
は、このような低温での焼結を容易に行わせるため(低
温易焼結性を発揮させるため)、前記した99%以上の高
純度で1μm以下の平均粒子径の酸化チタン粉末又は酸
化アルミニウム粉末を原料として使用するものである。
【0017】本発明において、表面のポアーをより少な
くするため、上記焼成条件で得られた酸化チタン又は酸
化アルミニウム焼結体に対しさらにHIP処理(例えば
カ−ボンヒ−タを有するHIP炉での処理)を施すこと
ができる。このHIP処理としては、粒成長によるポア
ーの粗大化を生じさせないという点から、焼成温度より
もいくぶん低温で行うのが好ましく、また、圧力として
は、500kg/cm2以上が好ましく、より好ましくは15
00kg/cm2以上である。なお、HIP処理条件は、
酸化チタンの場合と酸化アルミニウムの場合では異な
り、前者では、具体的には800〜1100℃の温度で1500k
g/cm2の圧力で行うのが好ましく、後者では、1000
〜1400℃未満で1800kg/cm2の圧力で行うのが好ま
しい。
【0018】前記焼成時における雰囲気としては、酸化
チタン、酸化アルミニウムのいずれの場合も大気、不活
性雰囲気(例えばアルゴン雰囲気)又は還元雰囲気(例
えばカ−ボンヒ−タ等の使用による窒素雰囲気)中で焼
成することができる。上記雰囲気のうち還元雰囲気中で
焼成する場合、酸化チタン基板では、酸化アルミニウム
基板と異なり、焼成時に酸化チタンが半導体化する。ま
た、酸化チタン基板の場合、前記したHIP処理(例え
ばカ−ボンヒ−タを使用したHIP処理)を施した場合
でも酸化アルミニウム基板の場合と異なり、半導体化し
た基板が得られる。
【0019】ハードディスク用基板表面には、磁性材料
がスパッタ等により形成されるが、このように形成され
る磁性膜の性状は、基板の表面状態の違いにより異なる
場合が生ずる。そこで、もし必要な場合には、この半導
体化した表面をさらに700〜900℃で大気雰囲気中で加熱
処理し、絶縁体化して使用することもできる。このよう
にして得られた酸化チタン基板又は酸化アルミニウム基
板に必要に応じその表面を平面研削やラップ処理を施す
こともできる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明をより詳細に説明する。 (実施例1〜4)平均粒径0.25μm、純度99.8%の酸化
チタン粉末にポリビニルブチラールとエチルアルコール
を加えて混合しスラリー化した後、ドクターブレイド法
によりグリーンシートを作製した。
【0021】このグリーンシートを脱バインダー処理し
た後、表1に示す常圧焼結条件(温度1200℃、大気又は
窒素雰囲気)で焼成し、さらに実施例2、4では、表1
に示すHIP処理条件(1000℃、1500kg/cm2の圧
力)でアルゴン雰囲気中でカ−ボンヒ−タを有するHI
P炉でHIP処理した。次に、実施例1を除いて実施例
2〜実施例4では、700〜900℃で大気雰囲気中で加熱処
理を行った。
【0022】得られた各酸化チタン基板について、1μ
m径以上のポアー数を測定し、その結果を表1に示し
た。なお、該基板の表面に30μm径以上のポアーが認め
られなかった。上記基板表面のポアーの径及び個数は、
走査型電子顕微鏡で観察し、得られた像の写真を使用し
て測定した。
【0023】(実施例5)平均粒径0.7μm、純度99.2
%の酸化チタン粉末にポリビニルブチラールとエチルア
ルコールを加えて混合し、スラリー化した後、ドクター
ブレイド法によりグリーンシートを作製した。
【0024】このグリーンシートを脱バインダー処理し
た後、表1に示す常圧焼結条件(温度1200℃、大気雰囲
気)で焼成し、さらに表1に示すHIP処理条件でアル
ゴン雰囲気中でHIP処理(前記実施例2、4と同様の
HIP処理)を行い、その後700〜900℃で大気雰囲気中
で加熱処理した。得られた酸化チタン基板について、実
施例1〜4と同様ポアー数を測定し、その結果を表1に
示した。なお、この基板の表面に30μm径以上のポアー
が皆無であった。
【0025】(実施例6〜9)平均粒径0.25μm、純度
99.9%の酸化アルミニウム粉末にポリビニルブチラール
とエチルアルコールを加えて混合し、スラリー化した
後、ドクターブレイド法によりグリーンシートを作製し
た。
【0026】このグリーンシートを脱バインダー処理し
た後、表1に示す常圧焼結条件(温度1400℃、大気又は
窒素雰囲気)で焼成し、さらに実施例7、9では、表1
に示すHIP処理条件(1350℃、1800kg/cm2の圧
力)でアルゴン雰囲気中でHIP処理を行った。得られ
た酸化アルミニウム基板について、実施例1〜4と同様
ポアー数を測定し、その結果を表1に示した。なお、該
基板の表面に30μm径以上のポアーが皆無であった。
【0027】(実施例10)平均粒径0.6μm、純度99.
2%の酸化アルミニウム粉末にポリビニルブチラールと
エチルアルコールを加えて混合し、スラリー化した後、
ドクターブレイド法によりグリーンシートを作製した。
このグリーンシートを脱バインダー処理した後、表1に
示す常圧焼結条件(温度1400℃、大気雰囲気)で焼成
し、さらに表1に示すHIP処理条件(1350℃、1800k
g/cm2の圧力)でアルゴン雰囲気中でHIP処理を
行った。得られた酸化アルミニウム基板について、実施
例1〜4と同様ポアー数を測定し、その結果を表1に示
した。なお、この基板の表面に30μm径以上のポアーが
皆無であった。
【0028】
【表1】
【0029】(比較例1〜8)表2に示す純度及び平均
粒径の酸化チタン粉末を用い、前記実施例1〜4と同様
の方法でグリ−ンシ−トを作製し、脱バインダ−した
後、表2に示す常圧焼結条件、HIP処理条件で焼成
し、さらに比較例1、5、7を除いて前記実施例と同様の
加熱処理を行った。得られた各酸化チタン基板につい
て、実施例1〜4と同様ポアー数を測定し、その結果を
表2に示した。
【0030】(比較例9〜16)表2に示す純度及び平
均粒径の酸化アルミニウム粉末を用い、前記実施例6〜
9と同様の方法でグリ−ンシ−トを作製し、脱バインダ
−した後、表2に示す常圧焼結条件、HIP処理条件で
焼成した。得られた各酸化アルミニウム基板について、
実施例1〜4と同様ポアー数を測定し、その結果を表2
に示した。
【0031】
【表2】
【0032】前記表1から明らかなように、平均粒径0.
25μm、純度99.8%の酸化チタン粉末を成形した後、大
気又は窒素中で1200℃で焼成した実施例1、3では、ポア
ー数が70個/mm2のものが得られ、また、この実施例
1、3で得られた焼結体をさらにHIP処理を行った実施
例2、4では、34個/mm2、38個/mm2のものが得られ
た。このことからHIP処理をさらに行うことにより基
板表面に存在するポアーが極めて少なくなり、ハ−ドデ
ィスク用基板としてより好適であることが理解できる。
【0033】同様に、平均粒径0.25μm、純度99.9%の
酸化アルミニウム粉末を成形した後、大気又は窒素中で
1400℃で焼成した実施例6、8では、ポアー数が85個/m
2、82個/mm2のものが得られ、また、この実施例
6、8で得られた焼結体をさらにHIP処理を行った実施
例7、9では、48個/mm2、40個/mm2のものが得られ
た。このことから、上記酸化チタン基板と同様、酸化ア
ルミニウム基板においてもHIP処理をさらに行うこと
により、基板表面に存在するポアーが極めて少なくな
り、ハ−ドディスク用基板としてより好適であることが
理解できる。
【0034】また、平均粒径0.7μm、純度99.2%の酸
化チタン粉末(実施例2よりも平均粒径が大であり、低
純度の原料であるが、いずれも本発明の範囲内の原料)
を使用した実施例5及び平均粒径0.6μm、純度99.2%の
酸化アルミニウム粉末(実施例7よりも平均粒径が大で
あり、低純度の原料であるが、いずれも本発明の範囲内
の原料)を使用した実施例10では、ポアー数が実施例2
及び実施例7より多いけれども、いずれも本発明で意図
する100個以内の92個/mm2及び96個/mm2のものが
得られ、ハ−ドディスク用基板として使用可能なもので
ある。
【0035】上記実施例1〜10に対して、前記表2から
明らかなように、原料粉末として、本発明で規定する平
均粒径(1μm以下)、純度(99%以上)の範囲内のも
のを使用しても、本発明で同じく規定する焼成温度(焼
結温度、酸化チタン粉末にあっては1100〜1300℃、酸化
アルミニウム粉末にあっては1200〜1400℃)の範囲外、
特にその上限を越える1600℃で焼成した比較例1〜4及び
9〜12では、HIP処理を行なったとしても、少なくと
も500個/mm2近くから1000個/mm2程度のポアーが
その表面に存在するものが得られ、ハ−ドディスク用基
板として不適であった。
【0036】更に、比較例5、6及び比較例13、14で見ら
れるように、99%未満の純度の原料粉末を使用すると、
また、比較例7、8及び比較例15、16で見られるように、
1μmを越える平均粒径の原料粉末を使用すると、本発
明で規定する焼成温度を越えて焼成しなければならず、
その結果として、多数のポアーがその表面に存在し、こ
れまたハ−ドディスク用基板として不適であった。
【0037】以上表1及び表2の対比から明らかなよう
に、本発明は、 原料粉末として、平均粒径1μm以下で純度99%以
上の高純度酸化チタン微粉末又は高純度酸化アルミニウ
ム微粉末を使用すること、 酸化チタン微粉末原料の場合は、1100〜1300℃で、
酸化アルミニウム微粉末原料の場合は、1200〜1400℃で
焼成すること、 により、はじめて目的とする表面にポアーが極めて少な
い酸化チタン製又は酸化アルミニウム製のハ−ドディス
ク用基板が得られ、更に、 HIP処理により、より一層ポアー数が少ない基板
が得られること、が理解できる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、セラミ
ック製のハードディスク用基板として、酸化チタン基板
又は酸化アルミニウム基板からなり、その表面に3μm
径以上の大径のポアーが100個以下/mm2という極めて
少ないハードディスク用基板を提供できる効果を有す
る。また、該基板を製造する方法として、高純度酸化チ
タン又は酸化アルミニウム微粉末を原料とし、特定焼成
条件で焼成することにより、大径のポアーを極めて少な
くし、かつ、該ポアー径を小さくすることができる効果
が生ずる。そして、本発明によりハードディスクの高容
量化を可能とするハードディスク用基板を提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 1/03 B 7011−4E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に存在する3μm径以上のポア
    ー数が1mm2当り100個以下である酸化チタン基板又は
    酸化アルミニウム基板からなることを特徴とするハ−ド
    ディスク用基板。
  2. 【請求項2】 平均粒径1μm以下で純度99%以上の酸
    化チタン粉末を成形した後、1100〜1300℃で大気雰囲
    気、不活性雰囲気又は還元雰囲気中で焼成することを特
    徴とする酸化チタン基板からなるハードディスク用基板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 平均粒径1μm以下で純度99%以上の酸
    化チタン粉末を成形した後、1100〜1300℃で大気雰囲
    気、不活性雰囲気又は還元雰囲気中で焼成し、さらに50
    0kg/cm2以上の圧力下でHIP処理することを特徴
    とする酸化チタン基板からなるハードディスク用基板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 平均粒径1μm以下で純度99%以上の酸
    化チタン粉末を成形した後、1100〜1300℃で大気雰囲
    気、不活性雰囲気又は還元雰囲気中で焼成し、500kg
    /cm2以上の圧力下でHIP処理し、さらに700〜900
    ℃で加熱処理することを特徴とする酸化チタン基板から
    なるハードディスク用基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 平均粒径1μm以下で純度99%以上の酸
    化アルミニウム粉末を成形した後、1200〜1400℃で大気
    雰囲気、不活性雰囲気又は還元雰囲気中で焼成すること
    を特徴とする酸化アルミニウム基板からなるハードディ
    スク用基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 平均粒径1μm以下で純度99%以上の酸
    化アルミニウム粉末を成形した後、1200〜1400℃で大気
    雰囲気、不活性雰囲気又は還元雰囲気中で焼成し、さら
    に500kg/cm2以上の圧力下でHIP処理することを
    特徴とする酸化アルミニウム基板からなるハードディス
    ク用基板の製造方法。
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DE1993625034 DE69325034T2 (de) 1992-05-26 1993-02-02 Unterdruckhaltevorrichtung für substrate mit keramischer vakuumspannplatte

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