JPH0738307Y2 - 板状被処理物の保持装置 - Google Patents

板状被処理物の保持装置

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JPH0738307Y2
JPH0738307Y2 JP6126090U JP6126090U JPH0738307Y2 JP H0738307 Y2 JPH0738307 Y2 JP H0738307Y2 JP 6126090 U JP6126090 U JP 6126090U JP 6126090 U JP6126090 U JP 6126090U JP H0738307 Y2 JPH0738307 Y2 JP H0738307Y2
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Chuo Seisakusho KK
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、プリント板等の板状被処理物にめっき処理等
の表面処理を施す場合において、該板状被処理物を吊持
するための保持装置に関する。
[従来技術] 従来、プリント板等の板状被処理物wの処理を行なう表
面処理装置において、該被処理物wをハンガーhに吊持
するには、第7図に示すように、連結軸bを中心に回動
可能に連結し、かつ発条cの作用によって連結軸bを中
心に接近方向に付勢してなる二片の挟持杆d,eからなる
保持装置aをハンガーhに固定し、挟持杆d,eの咬着端
間で被処理物wを挟持するようにしていた。
[考案が解決しようとする問題点] 上述の従来構成にあって、板状被処理物wの脱着を自動
で行う場合には、該被処理物wを側方から供給すること
が望ましい。このためには、連結軸bを中心に固定挟持
杆dに対して可動挟持杆eを大きく傾動させ、該可動挟
持杆eの咬着端の前方から、固定挟持杆dの咬着端を完
全に排除する必要がある。このため、挟持杆d,eの拡開
幅が大きくなり、これを可能とするスペースを確保する
ために、脱着位置の周囲から種々の部材を排除する必要
があって、表面処理装置の設計上の自由度が制限され、
かつ装置の大型化をもたらす欠点があった。
本考案は、可動挟持杆の拡開度を可及的に小さくでき、
かつ構造の大型化を招来しない構造の保持装置を提供す
ることを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本考案は、固定挟持杆に上下方向の摺動筒片を回動支軸
を介して傾動可能に支持し、該摺動筒片に可動挟持杆を
挿通して該可動挟持杆の下端に形成した咬着端を固定挟
持杆の咬着端に対向状に配置し、さらに固定挟持杆と摺
動筒片との間に、可動挟持杆の咬着端を固定挟持杆の咬
着端側に付勢する咬着ばねを配設すると共に、摺動筒片
の上端部に傾動レバーを回動可能に枢支し、その内端を
固定挟持杆の内面に当接する摺動端とし、その外端部に
長孔を形成して、該長孔に摺動筒片から突出する可動挟
持杆の上端に設けた連結軸を挿通したことを特徴とする
ものである。
[作用] 上記構成にあって、摺動筒片は、咬着ばねにより付勢さ
れ、該摺動筒片に支持されている可動挟持杆の咬着端が
固定咬着端の咬着端側に圧接して、該咬着端間で板状被
処理物wの上縁が保持される。
板状被処理物の脱着位置で、その脱着を行なうには次の
工程による。
挟持杆対の咬着端を開放するには、押圧シリンダ等の駆
動機構を用いるか手動により、摺動筒片の上端部を咬着
ばねに抗して押圧する。この押圧操作により摺動筒片が
回動支軸を中心として傾動して、可動挟持杆の咬着端が
固定挟持杆の咬着端から離間し、板状被処理物は、その
保持が解除される。さらに摺動筒片を傾動すると、傾動
レバーの摺動端は固定挟持杆の内面に当接して該内面に
沿って摺動し、これに伴い傾動レバーは支点を中心に回
動して、その後端部が上方へ移動する。そして傾動レバ
ーの長孔に連結軸を挿通している可動挟持杆は上方へ引
張られ、該可動挟持杆の咬着端は固定挟持杆の咬着端に
対して離間したまま上方へ移動することとなる。
この状態で、固定挟持杆の咬着端前方は開放されるか
ら、板状被処理物を固定挟持杆の咬着端に側方から当接
し、押圧操作を解除して、咬着ばねの付勢作用により摺
動筒片を復動する。これにより傾動レバーの摺動端は固
定挟持杆の内面との当接を解除されて、可動挟持杆に対
する引張力が失われ、該可動挟持杆の咬着端は下方突出
位置に復動し、さらに摺動筒片の傾動位置への復元に伴
い、可動挟持片の咬着端は板状被処理物に圧接する。而
して、咬着端対で該板状被処理物が挟持されることとな
る。
[実施例] 本考案の一実施例を添付図面に従って説明する。
第1図において、1は板状被処理物wを咬着する複数の
保持装置6を垂設したハンガーであって、その両側端に
は、フック2,2が立設されている。ハンガー1は、フッ
ク2,2をキャリアー(図示せず)の昇降フック3に係止
して、該キャリアーにより搬送され、適宜の処理槽Tの
側縁に形成した受台4,4に支持され、この位置でハンガ
ー1の保持装置6に保持した多数の板状被処理物wを処
理槽T内に浸漬するようにしている。
次に本考案の要部に係る保持装置6の構成について第2
〜6図で説明する。
7は、前記ハンガー1に固定される固定挟持杆であり、
該固定挟持杆7のハンガー1に固定されない中央部には
軸支片9,9が突設され、その下端には咬着端8が形成さ
れる。軸支片9,9間には断面矩形状の摺動筒片10に設け
た軸支片11を嵌着して回動支軸12を挿通することによ
り、前記摺動筒片10を回動支軸12を中心に固定挟持杆7
に対して傾動可能としている。この回動支軸12の上方に
あって固定挟持杆7と摺動筒片10との間には咬着ばね14
が介装され、第4図で示すように摺動筒片10を回動支軸
12を中心として、図中時計方向へ付勢している。
前記摺動筒片10には可動挟持杆16が挿通している。この
可動挟持杆16の下方部は摺動筒片10から下方に突出し、
その下端には固定挟持杆7の咬着端8に対向する円錐状
の咬着端17が突設されている。
また可動挟持杆16の上端は第2図で示すように二股状と
なっており、摺動筒片10の上端から突出して連結軸18を
幅方向に挿通している。そして該連結軸18の両突出端
と、摺動筒片10の側方に突設したばね掛け片20,20とに
上下方向の引張ばね19,19を掛けて可動挟持杆16を下方
に付勢している。
さらには前記摺動筒片10の固定挟持杆7に対向する面の
上部には軸支突片21が上方へ突出し、その上端で支軸22
によりへ字状の傾動レバー23を回動可能に枢支してい
る。
前記傾動レバー23は固定挟持杆7に対向する端部に摺動
ロール25を枢支し、その反対側に長孔26を形成し、該端
部を可動挟持杆16の二股状上端に内嵌して、前記連結軸
18を長孔26に挿通している。そして、前記引張ばね19,1
9の付勢作用により、その長孔26側端部を摺動筒片10の
上端に圧接して、前記可動挟持杆16の下方突出位置を規
定し、常態(第4図位置)で咬着端17を咬着端8に対向
させている。前記摺動ロール25は本考案の摺動端の一例
であって、該摺動ロール25を排して、後記する作動時に
傾動レバー23の先端を直接、固定挟持杆7の内面に接触
するようにしても良く、この場合には該先端が摺動端と
して把握される。
前記固定挟持杆7及び可動挟持杆16は板状被処理物wに
給電する導電路としての機能をも備え、所要電解槽上で
給電されるハンガー1と電気的に接続している。そして
所要電解槽内で板状被処理物wは咬着端8,17から給電さ
れて、めっき処理等が施される。
上述の保持装置6は表面処理装置の所定位置において、
板状被処理物wの脱着がなされるものであるが、その脱
着を自動で行う場合の動作を第4〜6図について説明す
る。
板状被処理物wの脱着位置には、咬着ばね14に抗して摺
動筒片10を回動させてほぼ垂直状態に保持する押圧シリ
ンダ30が、そのロッド31を図の左右方向とし、かつその
先端を摺動筒片10の右側面に対向させて配置される。
そして第4図の位置にあって、摺動筒片10側方の押圧シ
リンダ30のロッド31が伸出駆動し、その先端で該摺動筒
片10の右側面を咬着ばね14に抗して押圧すると、第5図
のように回動支軸12を中心に摺動筒片10及び可動挟持杆
16が図中反時計方向へ回動し、咬着端17が固定挟持杆7
の咬着端8に対して離間し、咬着端8,17で挟持していた
板状被処理物wが解放される。
さらにロッド31が伸出すると、第6図に示すように摺動
ロール25が固定挟持杆7の内面に接触し、摺動筒片10の
傾動に伴い、傾動レバー23が引張ばね19の付勢力に抗し
て支軸22を中心に回動して長孔26が上方に傾動し、該長
孔26に挿通している可動挟持杆16の連結軸18を上方に引
張する。このため可動挟持杆16は摺動筒片10内で上方移
動することとなる。
このように押圧シリンダ30の駆動に伴い、保持装置6は
第4図状態から第6図状態へ順次移行し、可動挟持杆16
の開放と上方移動とが連続的に生じ、摺動筒片10と共に
可動挟持杆16が垂直状となった位置(第6図位置)で、
固定挟持杆7の咬着端8の前方から咬着端17が除去され
る。そこで該咬着端8に板状被処理物wを矢線のように
側方から当てがう。そして前記押圧シリンダ30のエアー
供給方向を切り換えて、ロッド31を収縮させると、咬着
ばね14が復元して摺動筒片10が回動支軸12を中心に傾動
し、引張ばね19,19の付勢力により傾動レバー23が支軸2
2を中心として回動して可動挟持杆16が下方へ伸出し、
該傾動レバー23の後端部が摺動筒片10の上端に当接する
第4図位置に復動し、板状被処理物wは咬着端8と咬着
端17とで挟持されることとなる。
而して、保持装置6により板状被処理物wの離脱及び挟
持が自動的に行なわれることとなる。
上述の実施例にあって、引張ばね19を省略して、自重に
より可動挟持杆16を下方位置へ復帰可能とするようにし
ても良い。
[考案の効果] 本考案は上述のように、摺動筒片10を固定挟持杆7側へ
押付けるだけの操作により、可動挟持杆16の咬着端17を
固定挟持杆7の咬着端8に対して側方へ離間させ、かつ
上昇を生じさせる一連の作動を連続的に生じさせるよう
にしたものであるから、従来のように連結軸を中心に挟
持杆対を大きく開放する構成と異なり、可動挟持杆16の
傾動角度は挟持を解除する程度で良く、このため作動幅
を小さくでき、脱着位置での各種部材の配置設計が容易
となり、表面処理装置の小型化に貢献し得るとともに、
開放用の駆動源も単一で良く、開閉制御の自動化に最適
となる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1〜6図は本考案の一実施例を示し、第1図はハンガ
ー1等の正面図、第2図は保持装置1の拡大正面図、第
3図は同平面図、第4〜6図は開放作動を順次示す側面
図である。また第7図は従来装置の概要を示す側面図で
ある。 6……保持装置 7……固定挟持杆 8……咬着端 10……摺動筒片 12……回動支軸 14……咬着ばね 16……可動挟持杆 17……咬着端 18……連結軸 19……引張ばね 22……支軸 23……傾動レバー 25……摺動ロール 26……長孔 30……押圧シリンダ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定挟持杆に上下方向の摺動筒片を回動支
    軸を介して傾動可能に支持し、該摺動筒片に可動挟持杆
    を挿通して該可動挟持杆の下端に形成した咬着端を固定
    挟持杆の咬着端に対向状に配置し、さらに固定挟持杆と
    摺動筒片との間に、可動挟持杆の咬着端を固定挟持杆の
    咬着端側に付勢する咬着ばねを配設すると共に、摺動筒
    片の上端部に傾動レバーを回動可能に枢支し、その内端
    を固定挟持杆の内面に当接する摺動端とし、その外端部
    に長孔を形成して、該長孔に摺動筒片から突出する可動
    挟持杆の上端に設けた連結軸を挿通したことを特徴とす
    る板状被処理物の保持装置。
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