JPH0737695B2 - ミシン糸 - Google Patents

ミシン糸

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JPH0737695B2
JPH0737695B2 JP61003506A JP350686A JPH0737695B2 JP H0737695 B2 JPH0737695 B2 JP H0737695B2 JP 61003506 A JP61003506 A JP 61003506A JP 350686 A JP350686 A JP 350686A JP H0737695 B2 JPH0737695 B2 JP H0737695B2
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polyester
staple
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエステルスフ紡績糸から成るミシン糸
(以下、ポリエステルミシン糸という)に関し、特に高
速ミシンに好適に用いられるポリエステルミシン糸に関
する。
〔発明の背景〕
家庭用に対する工業用のミシン糸には、ポリエステルミ
シン糸が、縫製能に優れ、強力が大であり、染色堅牢度
も優れる等の理由から、多く用いられている。しかし、
ポリエステルミシン糸も、より高速のミシン、特にフラ
ツトシーマー等の多本針ミシンに用いた場合は、目とび
が発生し易いと言う問題がある。この問題を解消するた
めに、ポリエステルスフに低伸度のものを用いることが
特開昭57-161136号公報により提案されている。しか
し、この対策は、ポリエステルスフを低伸度化するのに
限界があり、実際に目とび問題を解消するには不十分で
ある。またポリエステルスフ紡績糸を緊張熱セツトする
ことによりポリエステルミシン糸を低伸度化して目とび
を防止することが特開昭54-46997号公報により提案され
ている。しかし、この対策も、ポリエステルミシン糸の
低伸度化には限界があつて、実際に目とびを十分防止す
るものとは言い難く、また紡績糸の緊張熱セツトはその
ための設備を要し、ポリエステルスフの低伸度化よりも
ポリエステルミシン糸の製造コストをはつきり上昇させ
る。
〔発明の目的〕
本発明は、ポリエステルミシン糸の上述の問題を解消す
るためになされたものであり、各種高速ミシンに用いて
も目とびの発生が少ない、紡績糸を緊張熱セツトするよ
りも安価に製造できるポリエステルミシン糸を提供する
ものである。
〔発明の構成〕
本発明は、ポリエステルミシン糸の紡績糸をポリエステ
ルスフにポリエステルスフの高圧染色温度で熱軟化乃至
は溶融するようなポリエステルスフを少量混用したもの
として、ポリエステルミシン糸の高圧染色等により混用
ポリエステルスフを熱軟化乃至は溶融させてポリエステ
ルミシン糸を曲げ剛性の高いものにすると、各種高速ミ
シンに用いても目とびが生じなくなることを知見してな
されたものであり、ポリエステルスフと該ポリエステル
スフよりも融点が低い共重合ポリエステルスフの混率が
0.2〜10.0重量%の混紡糸から成り、共重合ポリエステ
ルスフに熱軟化乃至は溶融による変形が生ぜしめられて
いて、曲げ剛性が10.0g・cm2/de×10-6以上であること
を特徴とするミシン糸にある。
本発明におけるポリエステルスフは、ポリエステル繊維
の通常の高圧染色温度では熱軟化や溶融したりすること
のないポリエステルスフであり、主たる繰返し単位の90
重量%以上がポリエチレンテレフタレートであるポリマ
ーのスフが好適に例示される。そして、ポリエステルス
フは、繊度0.5〜2.0de,繊維長25〜55mmのものが好まし
い。また、共重合ポリエステルスフは、ポリエステル繊
維の通常の高圧染色温度である120°以上の湿熱処理で
熱軟化乃至は溶融するものが好ましく、繊度,繊維長が
上記ポリエステルスフと同様のものが好ましい。
共重合ポリエステルは、テレフタル酸,イソフタル酸,
パラオキシ安息香酸,シクロヘキサジカルボン酸,ナフ
タリンジカルボン酸,アジピン酸,セバシン酸,コハク
酸等およびこれらの低級アルキルエステルを酸成分と
し、エチレングリコール,プロピレングリコール,1・4
−ブタンジオール,ジエチレングリコール,トリエチレ
ングリコール,テトラエチレングリコール,ネオペンチ
ルグリコール等をグリコール成分として、これらモノマ
ーの種類およびその共重合割合を種々組合せることによ
り、ガラス転移点および融点をかなり任意に変えること
ができる。例えば、テレフタル酸−イソフタル酸−1・
4−ブタンジオール共重合体,テレフタル酸−イソフタ
ル酸−エチレングリコール−1・4−ブタンジオール共
重合体,テレフタル酸−イソフタル酸−エチレングリコ
ール−ジエチレングリコール共重合体,テレフタル酸−
アジピン酸−エチレングリコール−1・4−ブタンジオ
ール共重合体等が前述のような共重合ポリエステルスフ
を作るものとして挙げられる。中でも、テレフタル酸,
イソフタル酸,1・4−ブタンジオールとポリエーテル以
外のグリコール成分とから成る共重合ポリエステルが、
溶融紡糸性,延伸性,接着性の点から、好適に用いられ
る。これら共重合ポリエステルは、ポリエステルを製造
する際の常法に準じて重合することにより得られる。し
かし、共重合ポリエステルを繊維化する条件は、通常の
ポリエステルすなわち、ポリエチレンテレフタレート系
ポリエステルの場合とは相当異なる。すなわち、通常の
ポリエステルにおいては、紡糸は融点Tmより10〜30℃高
い温度で行い、必要に応じて行われる延伸は60〜80℃の
温度で3〜6倍の延伸倍率を行うが、共重合ポリエステ
ルの場合は、その融点Tmより50〜150℃高い温度で紡糸
し、30〜60℃の温度で1.1〜3倍の延伸を行う。
以上のようなポリエステルスフと共重合ポリエステルス
フの混紡糸は、共重合ポリエステルスフの混率すなわち
混紡糸の重量に対する共重合ポリエステルスフの重量比
率が0.02〜10.0%であることを必要とする。共重合ポリ
エステルスフの混率が0.2重量%未満では、後に高圧染
色等の湿熱処理によつて共重合ポリエステルスフに熱軟
化乃至は溶融による変形を与え、それによりミシン糸の
曲げ剛性を高めて、高速ミシン等に用いても目とびの発
生しないミシン糸を得ることができなくなる。また、逆
に混率が10.0重量%を超えると、共重合ポリエステルス
フが表面に現われる量も多くなつて、高圧染色等の湿熱
処理において糸間に接着が生じ易くなり、以後の巻取り
工程等においてトラブルを発生させるようになる。
この混紡糸から成るミシン糸は、単糸から成るもので
も、双糸あるいはそれ以上の撚糸から成るものでもよ
い。双糸あるいはそれ以上の撚糸から成るものは、共重
合ポリエステルスフに熱軟化乃至は溶融による変形を与
える高圧染色または湿熱処理を紡績糸の段階で行つても
よいが、撚糸後に行うのが好ましい。そして、高圧染色
または湿熱処理は120℃以上の温度で行うのが好まし
い。これによつて混紡糸中の共重合ポリエステルスフ
は、熱軟化乃至は溶融してポリエステルスフと接着した
り、あるいは繊維間空隙を充填するように変形する。こ
の共重合ポリエステルスフの変形によつて、ミシン糸の
曲げ剛性を10.0gcm2/de×10-6以上に高めることがで
き、得られた曲げ剛性10.0gcm2/de×10-6以上のポリエ
ステルミシン糸は高速ミシン等に用いても目とびの発生
することが少ないと言う優れた性能を示す。染色または
湿熱処理温度が低かつたりして、共重合ポリエステルス
フの十分な変形が得られず、したがつて、曲げ剛性が1
0.0gcm2/de×10-6未満であるようなポリエステルミシン
糸は、高速縫製時における目とびの発生を十分紡糸する
ことができない。曲げ剛性は加藤鉄工所(株)製純曲げ
試験機を用いて測定される値である。この純曲げ試験機
は、「風合い評価の標準化と解析」(昭和55年7月10日
社団法人 日本繊維機械学会発行)に述べられている
方法のうち曲げ特性を測定するために開発されたもので
ある。
目とびは、ミシン針が布を貫通して最下点から上昇する
際に上糸のミシン糸が作るループを本縫の割合は剣先
が、環縫いの場合はルーパが捕捉して縫目の形成が行わ
れるが、このループが剣先やルーパで捕捉されるように
形成されないことによつて発生する。しかるに、本発明
のミシン糸は、紡績糸から成るため、フイラメント糸か
ら成るミシン糸のように針穴との摩擦で繊維が溶融した
り、ミシン針上昇の際に戻つてループが小さくなつたり
するようなことが起りにくく、共重合ポリエステルスフ
が熱軟化乃至は溶融して、曲げ剛性が10.0gcm2/de×10
-6となる熱処理を受けているため、ループの捩れが起こ
りにくく、したがつてループを剣先やループで捕捉され
易いエラスカカーブに近似した形状に形成するから、高
速での縫製に耐えて、目とびの発生することが少ない。
このことからも判るように、本発明ミシン糸における共
重合ポリエステルスフの熱軟化乃至は溶融による変形
は、撚糸ものでは撚糸後に、そして高圧染色や湿熱処理
によつて生じさせることが好ましいが、乾熱処理によつ
てもよい。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を示す。
常法に従い、テレフタル酸/イソフタル酸のモル比が60
/40,1・4−ブタンジオール/エチレングリコールのモ
ル比が97/3の共重合ポリエステルを製造した。次に、こ
のポリマーを孔数420の紡糸口金により紡糸温度250℃で
溶融紡糸して、フイラメントデニールが5deの未延伸糸
を得た。この未延伸糸を引揃えてトウとなし、延伸温度
50℃,延伸倍率4倍で延伸して、11山/25mmの押込捲縮
を付与した後、44mmのステーブルに切断した。得られた
共重合ポリエステルスフと、通常のポリエステルスフ1.
2de×44mmとを用いて、共重合ポリエステルスフの混率
が異なる綿番手64番のS撚混紡糸を紡績し、それぞれの
混紡糸について3本合せZ撚の撚糸を作製した。この撚
糸をチーズにした後、130℃の温度で30分の染色加工を
行い、最後にシリコン系油剤を付与してミシン糸とし
た。このミシン糸を3本針フラツトシーマーに用いて、
トリコツト編地2枚重ねを5000ステツチ/分の速度で1
分間ミシン掛けし、その間の目とび発生率%を測定し
た。用いたミシン糸の曲げ剛性を加藤鉄工所(株)製純
曲げ試験機により測定した。この測定は、ミシン糸を30
本平行に並べて測定した値から1本当りの曲げ剛性を求
める方法によつた。
以上の実施結果を第1表に纏めて示す。
〔発明の効果〕 本発明のミシン糸は、第1表に見るように、高速ミシン
等に用いて目とびの発生することが少なく、製造工程に
おけるトラブルの発生も少ないと言う優れた効果を奏す
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−89345(JP,A) 特開 昭61−138736(JP,A) 特開 昭60−81345(JP,A) 特開 昭57−161136(JP,A) 特開 昭56−73134(JP,A) 特開 昭54−46997(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルスフと該ポリエステルスフよ
    りも融点が低い共重合ポリエステルスフとから成る混紡
    糸の該共重合ポリエステルスフの混率が0.2〜10.0重量
    %の範囲となるようにし、該共重合ポリエステルスフを
    熱軟化により変形せしめて該混紡糸の繊維間空隙を充填
    せしめるようにするか、若しくは溶融して該ポリエステ
    ルスフ繊維を溶融接着せしめることにより曲げ剛性が1
    0.0g・cm2/de×10-6以上である特性を有することを特徴
    とするミシン糸。
  2. 【請求項2】前記共重合ポリエステルスフが120℃以上
    での湿熱処理で熱軟化乃至は溶融するものである特許請
    求の範囲第1項記載のミシン糸。
JP61003506A 1986-01-13 1986-01-13 ミシン糸 Expired - Fee Related JPH0737695B2 (ja)

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