JPH0730444Y2 - 車両の制動装置 - Google Patents

車両の制動装置

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JPH0730444Y2
JPH0730444Y2 JP6561792U JP6561792U JPH0730444Y2 JP H0730444 Y2 JPH0730444 Y2 JP H0730444Y2 JP 6561792 U JP6561792 U JP 6561792U JP 6561792 U JP6561792 U JP 6561792U JP H0730444 Y2 JPH0730444 Y2 JP H0730444Y2
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hydraulic
wheel
cylinder
pressure
hydraulic pressure
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俊介 川崎
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Mazda Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車輪の制動力を自動調
整しながら車両を方向安定性良く安全に停止させるよう
にした車両の制動装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭58−2021
42号公報等に開示されているように、車両制動時に車
輪のホイールシリンダに作用する流体圧を下げて車輪の
ロックを防止するアンチロック装置と、該アンチロック
装置の作動時に車輪のホイールシリンダから排出された
圧力流体をマスタシリンダに戻す戻しポンプとを備え、
車両の発進時には、マスタシリンダの圧力に代えて、上
記アンチロック装置のポンプ吐出圧を駆動輪のホイール
シリンダに加えることにより、駆動輪のスリップ率を自
動的に調整するようにした技術が知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、このように
マスタシリンダとは別個の圧力源により車輪に自動的に
制動力を加える技術を利用して、マスタシリンダでの発
生液圧が車輪のホイールシリンダに作用するよう構成し
た上で、この液圧の作用を上記圧力源の液圧に基づいて
阻止しながら、車輪のホイールシリンダへの液圧を自動
調整するようにすることにより、運転者によるブレーキ
制御と自動的なブレーキ制御とを行い得るようにし、圧
力源の作動不能時にもマスタシリンダでの発生液圧を各
車輪のホイールシリンダに作用させて、車両を安全かつ
確実に停止させるようにした車両の制動装置が考えられ
る。
【0004】ところが、この制動装置を実現するために
は、圧力源からの液圧によりマスタシリンダと各車輪の
ホイールシリンダとの連通を遮断し、それと同時にホイ
ールシリンダの液圧を上昇させるように作動するアクチ
ュエータが必要となる。
【0005】また、上記圧力源を別途に設ける場合、部
品点数が増加してコストの増大や配置スペースの増大を
招き、しかも圧力源から供給される液と制動系のブレー
キ液とが互いに混じらないようにシールする必要もあ
る。
【0006】本考案の目的は、上記の機能が要求される
アクチュエータを提供するとともに、圧力源を限定する
ことにより、圧力源及び制動系の液同士が混じり合って
も問題はなく、しかもコストダウン化及び省スペース化
を図れる車両の制動装置を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の考案では、マスタシリンダと車輪に制動
力を加えるホイールシリンダとを接続する液圧通路と、
この液圧通路に介在されたブレーキ制御アクチュエータ
と、上記ホイールシリンダへの液圧を制御して車輪のロ
ックを阻止するアンチスキッドブレーキ手段に具備さ
れ、かつ上記ブレーキ制御アクチュエータに液圧を作用
させる液圧ポンプとを設ける。
【0008】そして、上記ブレーキ制御アクチュエータ
を、シリンダと該シリンダ内に第1及び第2の2つの液
圧室を形成し、かつ第2液圧室側に付勢されたピストン
とからなし、上記第1液圧室はマスタシリンダ及びホイ
ールシリンダに連通させる一方、第2液圧室は液圧ポン
プに連通させる。
【0009】さらに、上記液圧通路に配置され、マスタ
シリンダとブレーキ制御アクチュエータの第1液圧室と
を連通又は連通遮断する開閉手段を設け、この開閉手段
がマスタシリンダとブレーキ制御アクチュエータの第1
液圧室との連通を遮断し、かつ液圧ポンプからの液圧の
第2液圧室への作用によりピストンが第1液圧室側に移
動したとき、ホイールシリンダに制動液圧が発生するよ
うに構成する。
【0010】
【作用】上記した構成により、本考案では、車両の制動
時、開閉手段がマスタシリンダとブレーキ制御アクチュ
エータの第1液圧室との連通を遮断し、かつ液圧ポンプ
からの液圧がブレーキ制御アクチュエータの第2液圧室
に作用して、ピストンがその付勢力に抗して第1液圧室
側に移動すると、このピストンの移動により第1液圧室
及び該第1液圧室に連通するホイールシリンダ内の液圧
が上昇し、このホイールシリンダ内の液圧上昇により車
輪が制動されるようになる。
【0011】この場合、上記液圧ポンプは車輪のロック
を阻止するアンチスキッドブレーキ手段に具備されたも
のであるので、この既存の液圧ポンプを利用して圧力源
を構成することができ、部品点数を低減して、制動装置
のコストダウン化、省スペース化を図ることができる。
【0012】また、上記アンチスキッドブレーキ手段は
ホイールシリンダへの液圧を制御するもので、その液は
マスタシリンダとホイールシリンダとの間の液圧通路に
充填される液と同じであるので、アクチュエータにおけ
るピストンのシール性の低下により液がリークして互い
に混じり合っても何等問題はない。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1において、1は、急制動時における車輪のス
キッドを防止するアンチスキッドブレーキシステムを備
えた車両のブレーキペダル、2は該ブレーキペダル1の
踏力を該踏力に応じた液圧に変換するマスタシリンダで
ある。
【0014】また、3a〜3dは前後左右の車輪であっ
て、該各車輪3a〜3dにはそれぞれ、液圧を受けて車
輪に制動力を加えるホイールシリンダ4a〜4dが備え
られている。そして、上記マスタシリンダ2と各ホイー
ルシリンダ4a〜4dとはそれぞれ液圧通路5a〜5d
を介して接続されており、ブレーキペダル1の踏操作に
基づいて各車輪3a〜3dに制動力を加えるようになさ
れている。
【0015】さらに、10はアンチスキッドブレーキ装
置であって、該アンチスキッドブレーキ装置10は、リ
ザーバ11内の流体を送給する液圧ポンプ12と、該液
圧ポンプ12からの液圧を貯えるアキュムレータ13
と、該アキュムレータ13からの液圧を受けてマスタシ
リンダ2からホイールシリンダ4a〜4dへの液圧を調
整するアンチスキッドモジュレータ14とからなる。こ
のアンチスキッドモジュレータ14は、図示しないがマ
スタシリンダ2からホイールシリンダ4a〜4dへの液
圧通路5a〜5dにそれぞれ介設されて該液圧通路5a
〜5dを開閉する4個の圧力調整弁と、上記アキュムレ
ータ13から該圧力調整弁への液圧の作用を許容もしく
は阻止し、又は該圧力調整弁からリザーバ11への液圧
の戻しを許容するように切り換える切換弁とを備えてお
り、各圧力調整弁による液圧通路5a〜5dの開閉制御
により、各ホイールシリンダ4a〜4dに作用する液圧
を増減調整して各車輪3a〜3dのロックを阻止し、そ
のスキッドを防止するようになされている。
【0016】そして、上記アンチスキッドブレーキ装置
10の圧力調整弁上流側の液圧通路5a〜5dには、本
考案の特徴としてのブレーキ制御アクチュエータ20a
〜20dが介在されている。該各ブレーキ制御アクチュ
エータ20a〜20dは互いに同一の構成であり、以
下、左側後輪3cに対応するものについて説明する。該
ブレーキ制御アクチュエータ20cは、図2に示す如
く、密閉型のシリンダ21と該シリンダ21内を往復動
するピストン22とからなり、該ピストン22によりシ
リンダ21内が第1及び第2の液圧室23,24に区画
形成されている。上記第1液圧室23には、ピストン2
2を第2液圧室24側に付勢するバネ25が縮装されて
いる。また、第1液圧室23におけるシリンダ21の略
中央部に第1ポート26が、またシリンダ21の端部に
第2ポート27がそれぞれ開口されており、上記第1ポ
ート26は液圧通路5cを介してマスタシリンダ2に連
通されている一方、第2ポート27は同様に液圧通路5
cを介して車輪3cのホイールシリンダ4cに連通され
ている。そして、上記第1ポート26は、ピストン22
の設定移動量によって遮断されるように設定されてい
る。つまり、この実施例では、各ブレーキ制御アクチュ
エータ20a〜20dにおけるピストン22が、液圧通
路5a〜5dに配置されかつ第1ポート26の開閉によ
りマスタシリンダ2とブレーキ制御アクチュエータ20
a〜20dの第1液圧室23とを連通又は連通遮断する
開閉手段を構成している。
【0017】一方、上記第2液圧室24には第3ポート
28が開口され、該第3ポート28には圧力導入通路2
9を介して上記アンチスキッドブレーキ装置10の液圧
ポンプ12が圧力源として接続されている。そして、液
圧ポンプ12からの液圧が第2液圧室24に作用しない
非制御時には、ピストン22がバネ23により図示の右
端位置に位置付けられて、第1及び第2ポート26,2
7が第1液圧室23を介して互いに連通することによ
り、マスタシリンダ2の液圧をホイールシリンダ4cに
作用させる。一方、液圧ポンプ12からの液圧が第2液
圧室24に作用した制御時には、該液圧ポンプ12から
の液圧によりピストン22がバネ23の付勢力に抗して
図中左方に移動し、該ピストン22の移動量が上記設定
量に達したときに、第1ポート26が閉じられることに
より、マスタシリンダ2とブレーキ制御アクチュエータ
20cの第1液圧室23とが連通遮断されて、マスタシ
リンダ2からホイールシリンダ4cへの液圧が遮断さ
れ、その後は、ピストン22のさらなる移動により第1
液圧室23の流体を第2ポート27からホイールシリン
ダ4cに作用させてホイールシリンダ4cへの液圧を上
昇させ、該ホイールシリンダ4c に制動液圧を発生させ
るように構成されている。
【0018】尚、74〜76はピストン22とシリンダ
21との間をシールするピストンカップである。また、
ピストン22中間部の外周とシリンダ21との間には第
3液圧室77が形成され、該第3液圧室77にはマスタ
シリンダ2に常時連通する第4ポート78が開口されて
いる。また、該第3液圧室77はピストン22に形成し
た連通孔79,79を介して上記第1液圧室23に連通
され、上記連通孔79,79は上記ピストンカップ74
により開閉されるように設けられており、ピストン22
の図で右方へのリターン移動時に、マスタシリンダ2内
の流体を第4ポート78、第3液圧室77及び連通孔7
9,79を介して第1液圧室23に供給することによ
り、第1液圧室23が負圧になるのを阻止してピストン
22のリターン速度を速めるようになされている。
【0019】上記液圧ポンプ12からブレーキ制御アク
チュエータ20a〜20dへの圧力導入通路29,29
には、それぞれ開閉弁よりなる前輪3a,3b及び後輪
3c,3d用の第1コントロールバルブ30,30が介
設されているとともに、該第1コントロールバルブ3
0,30下流側の圧力導入通路29,29から分岐して
リザーバ12に連通する圧力排出通路31,31には、
それぞれ上記と同様に開閉弁よりなる前輪用及び後輪用
の第2コントロールバルブ32,32が介設されてお
り、該両コントロールバルブ30,32はそれぞれCP
U等を備えたコントロールユニット33に信号の授受可
能に接続されていて、該コントロールユニット33によ
る第1及び第2のコントロールバルブ30,32の開閉
制御により液圧ポンプ12からブレーキ制御アクチュエ
ータ20a〜20dへの液圧を制御するようにしたコン
トローラ34を構成している。
【0020】上記コントロールユニット33には、各車
輪3a〜3dに加わる荷重(軸重)をそれぞれ検出する
軸重センサ40と、マスタシリンダ2の液圧を検出する
入力液圧センサ41と、各ホイールシリンダ4a〜4d
の液圧をそれぞれ検出する出力液圧センサ42と、ブレ
ーキペダル1の踏操作を検出するブレーキ操作スイッチ
43との各出力信号が入力されていて、車両の制動時に
は、予め前後車輪が同時にロック状態に移行するように
前輪制動力と後輪制動力との関係を求めた理想制動液圧
配分マップを前後車輪の荷重に応じて選択し、この選択
された理想制動液圧配分に基づいて前後輪に液圧を配分
するよう、後輪3c,3d側のブレーキ制御アクチュエ
ータ20c,20dを制御することにより、車両の方向
安定性を確保しつつ車両を安全に停止させるようになさ
れている。
【0021】また、上記コントロールユニット33に
は、各車輪3a〜3dの制動トルクをそれぞれ検出する
制動トルクセンサ44の出力信号が入力されていて、左
右輪の制動トルク間の差が許容範囲を越えた場合には、
ブレーキ制御アクチュエータ20a〜20dに基づきホ
イールシリンダ4a〜4dへの液圧を均一にするよう調
整することにより、ブレーキの片効き現象の発生や車両
のヨーモーメントを抑制して、制動安定性の向上を図る
ようになされている。
【0022】さらに、上記コントロールユニット33に
は、車輪3a〜3dの速度をそれぞれ検出する車輪速セ
ンサ45と、アクセルペダルの踏操作を検出するアクセ
ル操作スイッチ47との各出力信号が入力されていると
ともに、エンジンの吸気通路48に介設した吸入空気量
制御用のスロットル弁49を開閉制御するエンジン制御
アクチュエータ50が接続されていて、駆動輪と非駆動
輪との速度差つまりスリップ率が所定範囲内に収まるよ
うブレーキ制御アクチュエータ20a〜20d及び上記
エンジン制御アクチュエータ50を制御することによ
り、低μ路での発進を容易にするようになされている。
【0023】加えて、上記コントロールユニット33に
は、マスタシリンダ2の液圧に対するホイールシリンダ
4a〜4dの液圧の比(倍力比)を可変設定する制動効
力調整ダイヤル54と、車室内のステアリング周辺等に
設けられブレーキペダル1の代わりに手動操作される手
動ブレーキ(図示せず)の操作量を検出する手動ブレー
キ操作スイッチ56との各出力信号が入力されていて、
ブレーキ力の倍力比を大きく設定してブレーキペダル1
の踏力を軽減したり、ブレーキペダル1の踏操作に代え
て手動ブレーキの手動操作でもって車両を制動したりす
ることにより、運転者の疲労を軽減するようになされて
いる。
【0024】また、上記コントロールユニット33に
は、車速を計測するスピードメータ60と、車両前方の
障害物を検出する障害物センサ61と、定速走行したい
車速を設定する車速設定スイッチ62と、自己の望む車
間距離を設定する車間距離設定スイッチ63との各出力
信号が入力されていて、定速走行時又は定車間距離走行
時、スロットル弁49を全閉にしても上記定速走行状態
もしくは定車間距離走行状態を保持できないとき、又は
車両前方に車線変更する車両(障害物)が突然現われた
ときには、ブレーキ制御アクチュエータ20a〜20d
に基づきホイールシリンダ4a〜4dに液圧を強制的に
発生させて制動力を加えることにより、制御性及び安全
性の向上を図るようになされている。
【0025】さらに、上記コントロールユニット33に
は、車両停止時にこの車両停止状態を自動保持するため
のホイールシリンダ4a〜4dの液圧を設定する制動保
持液圧設定スイッチ64と、パーキングブレーキレバー
の引操作を検出するパーキングブレーキ操作スイッチ6
6との各出力信号が入力されていて、車両停止時、ホイ
ールシリンダ4a〜4dの液圧をブレーキ制御アクチュ
エータ20a〜20dに基づき上記制動保持液圧設定ス
イッチ64の設定値に自動保持するととともに、その後
の発進時には、パーキングブレーキレバーの解除操作に
基づき上記液圧の設定値保持を解除することにより、自
動変速機を装備した車両で車両が徐々に前進するいわゆ
るクリープ発進を防止したり、坂道発進を容易にするよ
うになされている。尚、図1中、80はアンチスキッド
ブレーキ装置10の液圧ポンプ12を駆動するモータで
ある。また、81はブレーキ制御アクチュエータ20a
〜20dの上流側に設けられたプロポーショニングバル
ブである。
【0026】したがって、上記実施例においては、ブレ
ーキペダル1の踏操作時、液圧ポンプ12が作動可能な
状態にある通常の場合には、各ブレーキ制御アクチュエ
ータ20a〜20dにおいて、その第2液圧室24には
液圧ポンプ12からの液圧がコントローラ34により調
整されつつ作用して、ピストン22が図2左方に移動す
る。そして、このピストン22が設定移動量移動する
と、ピストン22により第1ポート26が閉じられて、
マスタシリンダ2とブレーキ制御アクチュエータ20a
〜20dの第1液圧室23との連通がなくなり、マスタ
シリンダ2からホイールシリンダ4a〜4dへの液圧の
作用が遮断されるとともに、その後は、第2液圧室24
への液圧の作用によりピストン22の図中左方への移動
量に応じた分だけホイールシリンダ4a〜4dへの液圧
が増減して各車輪3a〜3dに適切な制動力が加わり、
その結果、車両が方向安定性良く安全に停止することに
なる。
【0027】一方、ブレーキペダル1の踏操作のみによ
る制動時や液圧ポンプ12が作動不能な状態になった異
常時の場合には、各ブレーキ制御アクチュエータ20a
〜20dのピストン22が図2右端位置に位置付けられ
て、第1ポート26と第2ポート27とが連通する。こ
のため、マスタシリンダ2での発生液圧が該各ブレーキ
制御アクチュエータ20a〜20dで遮断されずにその
まま各ホイールシリンダ4a〜4dに作用して各車輪3
a〜3dに制動力が加わり、車両は安全かつ確実に停止
することになる。よって、液圧ポンプ12の作動不能時
においても各車輪3a〜3dの制動力を確保して、走行
安全性の向上を顕著に図ることができる。
【0028】しかも、ブレーキ制御アクチュエータ20
a〜20dの圧力源として、アンチスキッドブレーキ装
置10の液圧ポンプ12が兼用されているので、その
分、低コスト化及び省スペース化が可能である。
【0029】また、上記アンチスキッドブレーキ装置1
0で用いられる液は、マスタシリンダ2及び各ホイール
シリンダ4a〜4d並びに両者間の液圧通路5a〜5d
に充填されるブレーキ液と同じであるので、各ブレーキ
制御アクチュエータ20a〜20dにおけるピストン2
2のシール性の低下により第1及び第2液圧室23,2
4の各々の液がリークして互いに混じり合っても何等問
題が生じることはない。
【0030】図3はブレーキ制御アクチュエータ20a
〜20dの変形例を示し、上記実施例ではピストン22
の移動により第1ポート26を閉じるようにしたのに代
え、第1ポートを開閉する開閉弁を設け、これをピスト
ンの移動により閉作動させるようにしたものである。
【0031】すなわち、図3のブレーキ制御アクチュエ
ータ20′において、ピストン22′の図中左方の第1
液圧室23′には該ピストン22′を右方に付勢する第
1バネ25′が縮装されているとともに、第1液圧室2
3′の側端部には第ポート26′が、また第1液圧室2
3′の下部側端には第2ポート27′がそれぞれ開口し
ている。一方、ピストン22′右方の第2液圧室24′
には液圧ポンプ12からの液圧が作用する。また、第1
液圧室23′には第1ポート26′を開閉する、本考案
における開閉手段としての開閉弁70が配置されてい
る。該開閉弁70は、第1ポート26′に連通する連通
路71の下流端に形成した弁座70aと、該弁座70a
に着座可能な弁体70bと、該弁体70bを該弁体70
bに連結したステム70cと共に着座方向に付勢する第
2バネ70dとからなる。該開閉弁70のステム70c
の後端は上記ピストン22′の図中左端に固着したバネ
座72に連係されていて、ピストン22′が第1バネ2
5′の付勢力により図示の右端位置に位置付けられたと
きには、上記第1バネ25′の付勢力によりバネ座72
を介して開閉弁70のステム70cを第2バネ70dの
付勢力に抗して図中右方に移動させて開閉弁70を開作
動させる一方、第2液圧室24′に液圧ポンプ12の液
圧が作用したときには、ピストン22′が第1バネ2
5′の付勢力に抗して図中左方に移動して、上記開閉弁
70のステム70cの右方移動が解除されることによ
り、弁体70bを第2バネ70dの付勢力でもって弁座
70aに着座せしめて閉作動させるとともに、第1液圧
室23′の縮小によりホイールシリンダ4a〜4dへの
液圧を上昇させるように構成されている。尚、図3中、
73はピストン22′の図中左方移動時に開閉弁70の
ステム70cが没入するようにピストン22′に形成し
たステム逃げ孔である。よって、この例では、上記実施
例と同様に、液圧ポンプ12の作動不能時においてもマ
スタシリンダ2からの液圧の作用により車輪3a〜3d
に制動力を加えて、走行安全性の向上を顕著に図ること
ができる。
【0032】
【考案の効果】以上の如く、本考案によれば、車両にお
けるマスタシリンダと各車輪のホイールシリンダとの間
の液圧通路に、アンチスキッドブレーキ装置で使用する
液圧ポンプからの液圧によって作動するブレーキ制御ア
クチュエータが介在され、該アクチュエータは、シリン
ダ内にピストンによって区画形成された2つの液圧室を
備えてなり、その一方がマスタシリンダ及びホイールシ
リンダに連通され、他方が液圧ポンプに接続され、マス
タシリンダとアクチュエータの一方の液圧室との連通を
遮断した状態で、液圧ポンプからの液圧の他方液圧室へ
の作用によりピストンが一方の液圧室側に移動して、こ
のピストンの移動によりホイールシリンダに制動液圧が
発生するように構成したことにより、ブレーキの自動制
御を行うことができるとともに、液圧ポンプの作動不能
時にもマスタシリンダでの発生液圧がホイールシリンダ
に作用して車輪に制動力を加えることができ、よって、
コストダウン化や省スペース化を図り得、かつアクチュ
エータにおけるピストンのシール性が低下しても支障の
ない簡易な構成でもって異常時における車両の走行安全
性の向上を顕著に図り得る車両の制動装置を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の全体概略構成図である。
【図2】左側後輪に対応するブレーキ制御アクチュエー
タの断面図である。
【図3】ブレーキ制御アクチュエータの変形例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 3a〜3d 車輪 4a〜4d ホイールシリンダ 5a〜5d 液圧通路 10 アンチスキッドブレーキ装置 12 液圧ポンプ 20a〜20d ブレーキ制御アクチュエータ 21,21′ シリンダ 22,22′ ピストン(開閉手段) 23,23′ 第1液圧室 24,24′ 第2液圧室 26,26′ 第1ポート 27,27′ 第2ポート 34 コントローラ 70 開閉弁(開閉手段)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダと車輪に制動力を加える
    ホイールシリンダとを接続する液圧通路と、 上記液圧通路に介在されたブレーキ制御アクチュエータ
    と、 上記ホイールシリンダへの液圧を制御して車輪のロック
    を阻止するアンチスキッドブレーキ手段に具備され、か
    つ上記ブレーキ制御アクチュエータに液圧を作用させる
    液圧ポンプとを備え、 上記ブレーキ制御アクチュエータはシリンダと、該シリ
    ンダ内に第1及び第2の2つの液圧室を形成し、かつ第
    2液圧室側に付勢されたピストンとからなり、上記第1
    液圧室はマスタシリンダ及びホイールシリンダに連通さ
    れている一方、第2液圧室は液圧ポンプに連通されてお
    り、 さらに、上記液圧通路に配置され、マスタシリンダとブ
    レーキ制御アクチュエータの第1液圧室とを連通又は連
    通遮断する開閉手段を備え、 上記開閉手段がマスタシリンダとブレーキ制御アクチュ
    エータの第1液圧室との連通を遮断し、かつ液圧ポンプ
    からの液圧の第2液圧室への作用によりピストンが第1
    液圧室側に移動したとき、ホイールシリンダに制動液圧
    が発生するように構成したことを特徴とする車両の制動
    装置。
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