JP2890961B2 - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

車両用ブレーキ液圧制御装置

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JP2890961B2
JP2890961B2 JP5204292A JP5204292A JP2890961B2 JP 2890961 B2 JP2890961 B2 JP 2890961B2 JP 5204292 A JP5204292 A JP 5204292A JP 5204292 A JP5204292 A JP 5204292A JP 2890961 B2 JP2890961 B2 JP 2890961B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンチスキッドブレー
キ制御とトラクションブレーキ制御とを共に行う車両用
ブレーキ液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アンチスキッドブレーキ制御とト
ラクションブレーキ制御とを共に行う車両用ブレーキ液
圧制御装置としては、例えば、特開平1−111558
号公報に記載のものが知られている。
【0003】上記従来公報には、図3に示すように、増
圧,減圧,保圧のブレーキ制御を行うアンチスキッド制
御とトラクション制御で共有の3位置電磁弁26,26
と、通常制動時やアンチスキッド制御時にマスタシリン
ダ14側に切り換え、トラクション制御時にトラクショ
ン制御用液圧源56側に切り換える液圧源切換弁52
と、3位置電磁弁26,26の2次側回路をリザーバタ
ンク58へ大気開放するための油路72と、該油路72
の途中に設けたリザーバカットバルブ74とを有する装
置が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術にあっては、アンチスキッド制御とトラクション
制御で3位置電磁弁26,26を共有とし、制御モード
に応じて液圧源切換弁52により液圧源を切り換えてい
る為、アンチスキッド制御での減圧は通常のブレーキ経
路によりマスタシリンダに戻すことが出来るが、トラク
ション制御での減圧はリザーバタンク58へ大気開放す
るための油路72を設け、途中にリザーバカットバルブ
74を設け、トラクション制御での減圧時にリザーバカ
ットバルブ74を開くことで行なわざるを得なく、下記
に列挙する問題がある。
【0005】(1) リザーバカットバルブ74の閉故障
(機械的故障) トラクション作動すると、2次側リザーバ30が液で満
たされ、その後、アンチスキッド作動すると、そのリザ
ーバ30に満たされている分だけ余計にマスタシリンダ
14に液が戻る為、マスタシリンダ14のシールカップ
がカップ喰われにより損傷する恐れがある。
【0006】(2) リザーバカットバルブ74の開故障
(機械的故障) アンチスキッド作動すると、ブレーキペダル10が奥に
入り込むか、或はABSポンプ32により液がリザーバ
タンク58から逆流し、マスタシリンダ14にオーバリ
ターンする為、マスタシリンダ14のシールカップがカ
ップ喰われにより損傷する恐れがある。
【0007】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、アンチスキッドブレーキ制御とトラクシ
ョンブレーキ制御とを共に行う車両用ブレーキ液圧制御
装置において、マスタシリンダのシールカップ損傷の解
消と、通常ブレーキの信頼性向上と、良好な車両搭載性
と、装置コストの低減とを同時に達成することを課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の車両用ブレーキ液圧制御装置では、独立のアン
チスキッド用液圧制御弁及びトラクション用液圧制御弁
を直列に設け、トラクション用液圧制御弁に液圧源切換
機能を持たせると共に、トラクション制御時の減圧をマ
スタシリンダに戻すことで行なうことで、液圧源切換弁
とリザーバカットバルブを廃止する手段とした。
【0009】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、ブレーキ操作部材aへの操作に応じてブレーキ液圧
を発生するマスタシリンダbと、ポンプ作動によりブレ
ーキ液圧を発生するトラクション制御用液圧源cと、ブ
レーキ液圧により車輪に制動力を付与するホイールシリ
ンダdと、制動時に車輪ロックを防止するべくマスタシ
リンダbからのブレーキ液圧を制御するアンチスキッド
液圧制御及び駆動輪スリップ時に駆動輪スリップを抑制
するべくトラクション制御用液圧源cからのブレーキ液
圧を制御するトラクション液圧制御が共に行なわれるブ
レーキ液圧制御アクチュエータeと、を備えた車両用ブ
レーキ液圧制御装置において、前記ブレーキ液圧制御ア
クチュエータeが、マスタシリンダbとホイールシリン
ダdとの間に直列に設けられ、マスタシリンダ側に連結
された独立のアンチスキッド用液圧制御弁fと、ホイー
ルシリンダ側に連結されたトラクション用液圧制御弁g
とからなり、前記アンチスキッド用液圧制御弁fのホイ
ール側ポートと前記トラクション用液圧制御弁gのマス
タシリンダ側ポートとを連通する連通液路jと、前記ト
ラクション制御用液圧源cとトラクション用液圧制御弁
gの液圧源側ポートとを直結する外部液圧路hと、前記
トラクション用液圧制御弁gのマスタシリンダ側ポート
とマスタシリンダbとを直結するリターン液路iとを有
して構成されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】通常時には、アンチスキッド用液圧制御弁fが
連通側に固定され、トラクション用液圧制御弁gがトラ
クション制御用液圧源cを遮断しマスタシリンダbから
のマスタシリンダ側ポートとホイールシリンダdへの出
力ポートをそのまま連通する側に固定される。
【0011】この状態で、ブレーキ操作部材aへ操作を
行なうと、ブレーキ操作に応じてマスタシリンダbでブ
レーキ液圧が発生し、連通側とされているアンチスキッ
ド用液圧制御弁f→連通液路j→トラクション用液圧制
御弁gを経過してホイールシリンダdに供給され、ブレ
ーキ液圧に応じて制動される。
【0012】このブレーキ時に車輪が制動ロック傾向と
なり、アンチスキッド制御が開始されると、アンチスキ
ッド用液圧制御弁fがコントローラからの指令に基づい
て、増圧位置,保圧位置,減圧位置のいずれかに切り換
えられ、制動ロックを抑制するようにブレーキ液圧が制
御される。
【0013】走行時に駆動輪スリップが発生し、トラク
ション制御が開始されると、トラクション用液圧制御弁
gがコントローラからの指令に基づいて、増圧位置,保
圧位置,減圧位置のいずれかに切り換えられ、駆動輪ス
リップを抑制するようにブレーキ液圧が制御される。
【0014】このトラクション用液圧制御弁gの増圧位
置では、トラクション制御用液圧源cから外部液圧路h
を介してホイールシリンダdにブレーキ液圧が供給され
ることで増圧制御が行われる。
【0015】また、トラクション用液圧制御弁gの減圧
位置では、ホイールシリンダdのブレーキ液がリターン
液路iを介して通常のブレーキ経路を通り、マスタシリ
ンダbに戻すことで減圧制御が行なわれる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】まず、構成を説明する。
【0018】図2は本発明実施例の車両用ブレーキ液圧
制御装置の回路図である。
【0019】実施例の車両用ブレーキ液圧制御装置は、
図2に示すように、アンチスキッド制御とトラクション
制御の両方を可能に構成されている。
【0020】1はブレーキ操作部材としてのブレーキペ
ダルであって、ブースタ2を介してマスタシリンダ3に
連結されている。マスタシリンダ3は2つの独立した加
圧室を備えたタンデム式であり、一方の加圧室に発生し
た液圧は液路4および5a,5bを経て前輪の左右ホイ
ールシリンダ6a,6bに、また他方の加圧室に発生し
た液圧は液路8,9(液路9は連通液路に相当)および
10a,10bを経て後輪のホイールシリンダ11a,
11bに供給される。ここで前輪を操舵輪、後輪を駆動
輪とする。
【0021】前記液路4は二股に分岐され、その分かれ
た液路4と液路5a,5bとの間には3位置ソレノイド
弁7a,7bが設けられている。前記液路8と液路9と
の間には、本発明のアンチスキッド用液圧制御弁に相当
する3位置ソレノイド弁12が設けられている。なお、
ここで13a,13bは逆止弁、14はリザーバ、15
はアンチスキッド用ポンプ、16a,16bはバイパス
通路を示すが、それらの構造は後輪側に設けられたもの
と同一なので後で詳しく述べる。
【0022】前記3位置ソレノイド弁12は、アンチス
キッド/トラクションコントローラ(以下、「コントロ
ーラ」という)17によって、後輪の左右ホイールシリ
ンダ11a,11bをマスタシリンダ3に連通させる増
圧位置と、リザーバ21に連通させる減圧位置と、いず
れにも連通させない保圧位置とに切り換え可能に構成さ
れ、また、3位置ソレノイド弁12の液圧源側ポート側
の液路8にはアンチスキッド用増圧オリフィス19が設
けられている。
【0023】減圧時、後輪のホイールシリンダ11a,
11bより液路20を介してリザーバ21に排出された
ブレーキ液は、アンチスキッド用ポンプ22により汲み
上げられて液路8に戻される。その際、マスタシリンダ
側ポートの液路20にはアンチスキッド用減圧オリフィ
ス23が設けられている。
【0024】アンチスキッド用ポンプ22を駆動するモ
ータ(図示せず)はコントローラ17により制御され
る。液路20,リザーバ21,アンチスキッド用ポンプ
22はアンチスキッド2次側液圧回路を構成する。
【0025】前記液路8と前記液路9との間には、3位
置ソレノイド弁12をバイパスするバイパス通路24
(リターン液路に相当)が設けられ、バイパス通路24
には液路9側から液路8側へのブレーキ液の流れは許容
するが、その逆向きの流れは阻止する逆止弁25が設け
られている。
【0026】前記コントローラ17には、スリップ状態
演算部が設けられており、左右前後輪の回転センサ26
a,26b,27a,27bからの信号に基づいて各車
輪の加速スリップ状態および減速スリップ状態を演算し
ている。このコントローラ17内のスリップ状態演算部
と各回転センサ26a,26b,27a,27bはスリ
ップ状態検出手段を構成している。
【0027】前記液路9と液路10a,10bとの間に
は、トラクション用液圧制御弁である3位置ソレノイド
弁28a,28bが設けられている。
【0028】前記3位置ソレノイド弁28a,28b
は、コントローラ17によって、後輪の左右ホイールシ
リンダ11a,11bを後述のトラクション制御用液圧
源Bに連通させる増圧位置と、マスタシリンダ3及びリ
ザーバタンク18に連通させる減圧位置と、いずれにも
連通させない保圧位置とに切り換えられる。
【0029】トラクション用ポンプ30はマスタシリン
ダ3にブレーキ液を供給するリザーバタンク18からブ
レーキ液を汲み上げており、この汲み上げられたブレー
キ液はアキュムレータ29に加圧下に蓄えられる。トラ
クション用ポンプ30を駆動するモータ31は圧力スイ
ッチ32の出力信号に基づいてコントローラ17により
制御される。これによりアキュムレータ29には一定液
圧下でブレーキ液が蓄えられる。33はリリーフ弁であ
って、アキュムレータ29の蓄圧が過大になることを防
止するために設けられている。
【0030】前記アキュムレータ29,トラクション用
ポンプ30,モータ31,圧力スイッチ33はトラクシ
ョン制御用液圧源Bを構成しており、この制御用液圧源
Bは液路34(外部液圧路に相当)を介して3位置ソレ
ノイド弁28a,28bに連通されている。液路34は
二股に分岐され、その分かれた液路にはトラクション用
増圧オリフィス35a,35bが設けられている。
【0031】そして、図中Aで囲まれる部分が、制動時
に車輪ロックを防止するべくマスタシリンダ3からのブ
レーキ液圧を左右前輪と後輪の3chで制御するアンチ
スキッド液圧制御及び左右後輪の駆動輪スリップ時に左
右後輪独立で駆動輪スリップを抑制するべくトラクショ
ン制御用液圧源Bからのブレーキ液圧を制御するトラク
ション液圧制御が共に行なわれるブレーキ液圧制御アク
チュエータを構成している。
【0032】そして、前記ブレーキ液圧制御アクチュエ
ータAの後輪側は、マスタシリンダ3とホイールシリン
ダ11a,11bとの間に直列に設けられた独立の3位
置ソレノイド弁12(アンチスキッド用液圧制御弁)及
び3位置ソレノイド弁28a,28b(トラクション用
液圧制御弁)と、前記トラクション制御用液圧源Bと3
位置ソレノイド弁28a,28bの液圧源側ポートとを
直結する液路34と、前記3位置ソレノイド弁28a,
28bのマスタシリンダ側ポートとマスタシリンダ3と
を直結するバイパス通路24とを有して構成されてい
る。
【0033】一方、トラクション制御は、ブレーキ制御
とスロットル制御との併用により行なうシステムとして
いて、スロットル制御は、メカスロットルである第1ス
ロットル弁36とはタンデム配置の第2スロットル弁3
9を開閉制御することで行なわれる。つまり、第1スロ
ットル弁36はアクセルペダル37により制御され、そ
の制御位置は第1スロットル位置センサ38の出力信号
としてエンジン/トランスミッションコントローラ42
に入力される。第2スロットル弁39はコントローラ1
7により制御されるステップモータ40により制御さ
れ、その制御位置は第2スロットル位置センサ41の出
力信号としてエンジン/トランスミッションコントロー
ラ42に入力される。
【0034】なお、43はトラクション表示ライト、4
4はトラクション遮断表示ライトであり、また、45ブ
レーキ液量警告スイッチであり、リザーバタンク18内
ブレーキ液量が一定以下になるとその信号をコントロー
ラ17に供給している。
【0035】次に、作用を説明する。
【0036】(イ)通常時 通常時には、図2に示すように、3位置ソレノイド弁1
2が連通側に固定され、また、3位置ソレノイド弁28
a,28bがトラクション制御用液圧源Bを遮断しマス
タシリンダ3からのマスタシリンダ側ポートとホイール
シリンダ11a,11bへの出力ポートをそのまま連通
する側に固定される。
【0037】(ロ)ブレーキ時 図2に示す通常の状態で、ブレーキペダル1の踏み込み
操作を行なうと、ブレーキ踏力に応じてマスタシリンダ
3でブレーキ液圧が発生し、液路8→3位置ソレノイド
弁12→液路9→3位置ソレノイド弁28a,28b→
液路10a,10bを経過してホイールシリンダ11
a,11bに供給され、ブレーキ液圧に応じて左右の後
輪が制動される。
【0038】このブレーキ時に後輪が制動ロック傾向と
なり、アンチスキッド制御が開始されると、3位置ソレ
ノイド弁12がコントローラ17からの指令に基づい
て、増圧位置,保圧位置,減圧位置のいずれかに切り換
えられ、制動ロックを抑制するようにブレーキ液圧が制
御される。
【0039】具体的に、アンチスキッド制御が開始され
ると、まず、3位置ソレノイド弁12が減圧位置に切り
換えられ、後輪のホイールシリンダ11a,11bから
リザーバ21へブレーキ液が排出され、後輪のホイール
シリンダ液圧は減圧される。リザーバ21に排出された
ブレーキ液はアンチスキッド用ポンプ22によりマスタ
シリンダ3に還流される。その際、オリフィス23によ
りブレーキ液圧のゲイン特性の調整が可能である。
【0040】そして、後輪の回転速度が回復すると、コ
ントローラ17が3位置ソレノイド弁12を保圧位置あ
るいは増圧位置へ切り換え、後輪のスリップ状態が適正
範囲内に保たれるように、各ホイーリシリンダ11a,
11b内のブレーキ液圧を制御する。その際、オリフィ
ス19によりブレーキ液圧のゲイン特性の調整が可能で
ある。
【0041】ブレーキペダル1の踏み込みが解除された
場合やアンチスキッド制御を終了した場合には、3位置
ソレノイド弁12が増圧位置に切り換えられる。また、
ブレーキペダル1の解除によってマスタシリンダ3の液
圧が低下し、各ホイーリシリンダ11a,11bからバ
イパス通路24を経て、ブレーキ液はマスタシリンダ3
に還流し、ブレーキ非作動状態に復帰する。
【0042】(ハ)トラクション制御時 走行時に左右後輪に駆動輪スリップが発生し、トラクシ
ョン制御が開始されると、3位置ソレノイド弁28a,
28bがコントローラ17からの指令に基づいて、増圧
位置,保圧位置,減圧位置のいずれかに切り換えられ、
駆動輪スリップを抑制するようにブレーキ液圧が制御さ
れる。
【0043】この3位置ソレノイド弁28a,28bの
増圧位置(液路34と液路10a,10bを連通する位
置)では、トラクション制御用液圧源Bから液路34→
3位置ソレノイド弁28a,28b→液路10a,10
bを介してホイールシリンダ11a,11bにブレーキ
液圧が供給されることで増圧制御が行われる。
【0044】また、3位置ソレノイド弁28a,28b
の減圧位置(図2に示す位置)では、ホイールシリンダ
11a,11bのブレーキ液が液路10a,10b→3
位置ソレノイド弁28a,28b→液路9→バイパス液
路24→液路8を介する通常のブレーキ経路を通り、マ
スタシリンダ3ないしリザーバタンク18に戻すことで
減圧制御が行なわれる。
【0045】その際、アンチスキッド2次側液圧回路と
トラクション液圧回路とは独立しているので、リザーバ
21へブレーキ液が溜ることはなく、アンチスキッドが
開始されても過多のブレーキ液がマスタシリンダ3に戻
ることはない。
【0046】以上説明してきたように、実施例の車両用
ブレーキ液圧制御装置にあっては、下記に列挙する効果
が同時に達成されることになる。
【0047】(1)アンチスキッド用液圧制御弁である
3位置ソレノイド弁12とトラクション用液圧制御弁で
ある3位置ソレノイド弁28a,28bとをマスタシリ
ンダ3と後輪の左右ホイーリシリンダ11a,11bと
の間で直列に設けて、アンチスキッド2次側液圧回路1
9,20,21とトラクション液圧回路9,10a,1
0b,32,26a,26bとを独立させた為、トラク
ション制御の減圧時にリザーバ21へブレーキ液が溜る
ことはなく、アンチスキッドが開始されても過多のブレ
ーキ液がマスタシリンダ3に戻ることはないので、マス
タシリンダ3のシールカップ損傷が解消される。
【0048】(2)トラクション制御の減圧時、後輪の
左右ホイールシリンダ11a,11bから排出されるブ
レーキ液はマスタシリンダ3に還流されるので、従来の
リザーバ側へ還流される大気開放のものと比べて通常ブ
レーキの信頼性が向上する。
【0049】(3)トラクション用液圧制御弁である3
位置ソレノイド弁28a,28bが従来装置の液圧源切
換弁を兼用するし、かつ、リザーバカットバルブを省略
出来る為、制御弁の数が従来装置より少なくて済み、こ
の種のブレーキ液圧制御装置の車両への搭載性が向上す
るし、また、装置コストも低減する。
【0050】(4)アンチスキッド液圧制御弁である3
位置ソレノイド弁12とトラクション用液圧制御弁であ
る3位置ソレノイド弁28a,28bとが独立している
為、各液路8,20,34に設けたオリフィス19,2
3,35a,35bのチューニングが個別に実施でき、
オリフィスチューニングの自由度が増えることになり、
例えば、アンチスキッド制御での最適特性とトラクショ
ン制御での最適特性が得られるようにオリフィスチュー
ニングすることで、アンチスキッド及びトラクション制
御の性能が向上する。
【0051】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0052】例えば、実施例では、後輪駆動車への適用
例を示したが、前輪駆動あるいは前後輪駆動の車両にも
適用可能である。
【0053】実施例では、マスタシリンダ側にアンチス
キッド用液圧制御弁を配置し、ホイールシリンダ側にト
ラクション用液圧制御弁を配置した例を示したが、逆
に、マスタシリンダ側にトラクション用液圧制御弁を配
置し、ホイールシリンダ側にアンチスキッド用液圧制御
弁を配置しても良く、この場合には、液路8がそのまま
リターン液路となる。
【0054】実施例では、左右後輪を1つの3位置ソレ
ノイド弁12で液圧制御する例を示したが、左右後輪を
2つのソレノイド弁で独立に液圧制御する2chアンチ
スキッド制御システムにも勿論適用出来る。
【0055】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、アンチスキッドブレーキ制御とトラクションブレー
キ制御とを共に行う車両用ブレーキ液圧制御装置におい
て、独立のアンチスキッド用液圧制御弁及びトラクショ
ン用液圧制御弁を直列に設け、トラクション用液圧制御
弁に液圧源切換機能を持たせると共に、トラクション制
御時の減圧をマスタシリンダに戻すことで行なうこと
で、液圧源切換弁とリザーバカットバルブを廃止する手
段とした為、マスタシリンダのシールカップ損傷の解消
と、通常ブレーキの信頼性向上と、良好な車両搭載性
と、装置コストの低減とを同時に達成することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用ブレーキ液圧制御装置を示すク
レーム対応図である。
【図2】本発明実施例の車両用ブレーキ液圧制御装置を
示す回路図である。
【図3】従来の車両用ブレーキ液圧制御装置を示す回路
図である。
【符号の説明】
a ブレーキ操作部材 b マスタシリンダ c トラクション制御用液圧源 d ホイールシリンダ e ブレーキ液圧制御アクチュエータ f アンチスキッド用液圧制御弁 g トラクション用液圧制御弁 h 外部液圧路 i リターン液路 連通液路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作部材への操作に応じてブレ
    ーキ液圧を発生するマスタシリンダと、 ポンプ作動によりブレーキ液圧を発生するトラクション
    制御用液圧源と、 ブレーキ液圧により車輪に制動力を付与するホイールシ
    リンダと、 制動時に車輪ロックを防止するべくマスタシリンダから
    のブレーキ液圧を制御するアンチスキッド液圧制御及び
    駆動輪スリップ時に駆動輪スリップを抑制するべくトラ
    クション制御用液圧源からのブレーキ液圧を制御するト
    ラクション液圧制御が共に行なわれるブレーキ液圧制御
    アクチュエータと、 を備えた車両用ブレーキ液圧制御装置において、 前記ブレーキ液圧制御アクチュエータが、マスタシリン
    ダとホイールシリンダとの間に直列に設けられた、マス
    タシリンダ側に連結された独立のアンチスキッド用液圧
    制御弁と、ホイールシリンダ側に連結されたトラクショ
    ン用液圧制御弁とからなり、 前記アンチスキッド用液圧制御弁のホイール側ポートと
    前記トラクション用液圧制御弁のマスタシリンダ側ポー
    トとを連通する連通液路と、 前記トラクション制御用液圧源とトラクション用液圧制
    御弁の液圧源側ポートとを直結する外部液圧路と、前記
    トラクション用液圧制御弁のマスタシリンダ側ポートと
    マスタシリンダとを直結するリターン液路とを有して構
    成されていることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御
    装置。
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