JPH073003B2 - 鮮明性ポリエステル繊維の製造法 - Google Patents
鮮明性ポリエステル繊維の製造法Info
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- JPH073003B2 JPH073003B2 JP62220513A JP22051387A JPH073003B2 JP H073003 B2 JPH073003 B2 JP H073003B2 JP 62220513 A JP62220513 A JP 62220513A JP 22051387 A JP22051387 A JP 22051387A JP H073003 B2 JPH073003 B2 JP H073003B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は鮮明性ポリエステル繊維の製造法に関し、更に
詳細には、繊維表面にアルカリ減量処理に因る多数の微
細孔が形成されている鮮明性ポリエステル繊維の製造法
に関する。
詳細には、繊維表面にアルカリ減量処理に因る多数の微
細孔が形成されている鮮明性ポリエステル繊維の製造法
に関する。
(従来技術) ポリエステルは多くの優れた特性を有するが故に合成繊
維として広く使用されている。
維として広く使用されている。
しかし、ポリエステル繊維は羊毛や絹の如き天然繊維,
レーヨンやアセテートの如き繊維素系繊維,アクリル系
繊維等に比較して、着色した際に色の深みがないため発
色性,鮮明性に劣る欠点を有している。
レーヨンやアセテートの如き繊維素系繊維,アクリル系
繊維等に比較して、着色した際に色の深みがないため発
色性,鮮明性に劣る欠点を有している。
かかる欠点を解消すべく、特開昭58-104215号公報に
は、特定のリン化合物とアルカリ土類金属とを添加して
得られる内部析出系微細粒子を分散含有しているポリエ
ステルから成る繊維をアルカリ減量することによって、
繊維表面に多数の微細孔を形成する方法が提案されてい
る。
は、特定のリン化合物とアルカリ土類金属とを添加して
得られる内部析出系微細粒子を分散含有しているポリエ
ステルから成る繊維をアルカリ減量することによって、
繊維表面に多数の微細孔を形成する方法が提案されてい
る。
確かに、この様にして得られる繊維は繊維表面に多数の
微細孔が形成されており、染色した際に優れた色の深み
(以下、深色性と称する)を呈することができる。
微細孔が形成されており、染色した際に優れた色の深み
(以下、深色性と称する)を呈することができる。
唯、実用性のある優れた深色性を呈する微細孔繊維を得
ようとすると、前記リン化合物とアルカリ土類金属化合
物とを、その合計量がポリエステルに対して0.5重量%
以上になるように添加して得られるポリエステルを用い
ることを要するため、下記の欠点を有する。
ようとすると、前記リン化合物とアルカリ土類金属化合
物とを、その合計量がポリエステルに対して0.5重量%
以上になるように添加して得られるポリエステルを用い
ることを要するため、下記の欠点を有する。
即ち、かかるポリエステルから成る微細孔繊維で構成さ
れている布帛の一部に摩擦等の外力を施すと、その部分
が外力を施さなかった他の部分と比較して大きく変色し
たり或いは大きな光沢の差、所謂摩擦変色を生じる。こ
の摩擦変色は高密度織物ほど著しくなる。
れている布帛の一部に摩擦等の外力を施すと、その部分
が外力を施さなかった他の部分と比較して大きく変色し
たり或いは大きな光沢の差、所謂摩擦変色を生じる。こ
の摩擦変色は高密度織物ほど著しくなる。
この様な摩擦変色を防止すべく、リン化合物とアルカリ
土類金属化合物との合計添加量の少いポリエステルを用
いると、得られる微細孔繊維の摩擦変色の程度を低減す
ることができるものの、深色性の程度が低下する欠点が
生じる。
土類金属化合物との合計添加量の少いポリエステルを用
いると、得られる微細孔繊維の摩擦変色の程度を低減す
ることができるものの、深色性の程度が低下する欠点が
生じる。
(発明の目的) 本発明の目的は、摩擦変色を著しく低減でき且つ優れた
深色性を呈することができる鮮明性ポリエステル繊維を
得ることができる製造法を提供することにある。
深色性を呈することができる鮮明性ポリエステル繊維を
得ることができる製造法を提供することにある。
(構成) 本発明者等は、前記目的を達成すべく検討した結果、微
細孔形成剤の合計添加量の少ないポリエステルから成る
微細孔繊維であっても、特定の繊維構造とすることによ
って深色性の低下を回避できることを見い出し、本発明
に到達した。
細孔形成剤の合計添加量の少ないポリエステルから成る
微細孔繊維であっても、特定の繊維構造とすることによ
って深色性の低下を回避できることを見い出し、本発明
に到達した。
即ち、本発明は、表面に多数の微細孔が形成されている
ポリエステル繊維を製造する際に、下記一般式 で表わされるリン化合物とアルカリ土類金属化合物と
を、その合計量がポリエステルに対して0.1〜0.3重量%
となるように添加して得られる内部析出系微細粒子を含
有するポリエステルから成り、且つ下記(i)〜(ii)
の繊維特性を同時に満足する高配向低収縮繊維をアルカ
リ減量処理することを特徴とする鮮明性ポリエステル繊
維の製造法である。
ポリエステル繊維を製造する際に、下記一般式 で表わされるリン化合物とアルカリ土類金属化合物と
を、その合計量がポリエステルに対して0.1〜0.3重量%
となるように添加して得られる内部析出系微細粒子を含
有するポリエステルから成り、且つ下記(i)〜(ii)
の繊維特性を同時に満足する高配向低収縮繊維をアルカ
リ減量処理することを特徴とする鮮明性ポリエステル繊
維の製造法である。
(i)(100)面の結晶サイズ(X); 40Å≦X (ii)非晶部配向度(Δna); 0.035≦Δna≦0.070 本発明で対象とするポリエステルは、テレフタル酸を主
たる酸成分とし、少なくとも1種のグリコール、好まし
くはエチレングリコール,トリメチレングリコール、テ
トラメチレングリコールから選ばれた少なくとも1種の
アルキレングリコールを主たるグリコール成分とするポ
リエステルである。
たる酸成分とし、少なくとも1種のグリコール、好まし
くはエチレングリコール,トリメチレングリコール、テ
トラメチレングリコールから選ばれた少なくとも1種の
アルキレングリコールを主たるグリコール成分とするポ
リエステルである。
また、テレフタル酸成分の一部を他の二官能性カルボン
酸成分で置換えたポリエステルであっても良く、及び/
又はグリコール成分の一部を主成分以外の上記グリコー
ル、若しくは他のジオール成分で置換えたポリエステル
であってもよい。
酸成分で置換えたポリエステルであっても良く、及び/
又はグリコール成分の一部を主成分以外の上記グリコー
ル、若しくは他のジオール成分で置換えたポリエステル
であってもよい。
ここで使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボン
酸としては、例えばイソフタル酸,ナフタレンジカルボ
ン酸,ジフェニルジカルボン酸,ジフェノキシエタンジ
カルボン酸,β−ヒドロキシエトキシ安息香酸,p−オキ
シ安息香酸,5−ナトリウムスルホイソフタル酸,アジピ
ン酸,セバシン酸,1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の
如き芳香族,脂肪族,脂環族の二官能性カルボン酸をあ
げることができる。また、上記グリコール以外のジオー
ル化合物としては、例えばシクロヘキサン−1,4−ジメ
タノール,ネオペンチルグリコール,ビスフェノールA,
ビスフェノールSの如き脂肪族,脂環族,芳香族のジオ
ール化合物およびポリオキシアルキレングリコール等を
あげることができる。
酸としては、例えばイソフタル酸,ナフタレンジカルボ
ン酸,ジフェニルジカルボン酸,ジフェノキシエタンジ
カルボン酸,β−ヒドロキシエトキシ安息香酸,p−オキ
シ安息香酸,5−ナトリウムスルホイソフタル酸,アジピ
ン酸,セバシン酸,1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の
如き芳香族,脂肪族,脂環族の二官能性カルボン酸をあ
げることができる。また、上記グリコール以外のジオー
ル化合物としては、例えばシクロヘキサン−1,4−ジメ
タノール,ネオペンチルグリコール,ビスフェノールA,
ビスフェノールSの如き脂肪族,脂環族,芳香族のジオ
ール化合物およびポリオキシアルキレングリコール等を
あげることができる。
かかるポリエステルは任意の方法によって合成したもの
でよい。例えばポリエチレンテレフタレートについて説
明すれば、通常、テレフタル酸とエチレングリコールと
を直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチル
の如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレン
グリコールとをエステル交換反応させるか又はテレフタ
ル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフ
タル酸のグリコールエステル及び/又はその低重合体を
生成させる第1段階の反応と、第1段階の反応生成物を
減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させ
る第2段階の反応によって製造される。
でよい。例えばポリエチレンテレフタレートについて説
明すれば、通常、テレフタル酸とエチレングリコールと
を直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチル
の如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレン
グリコールとをエステル交換反応させるか又はテレフタ
ル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフ
タル酸のグリコールエステル及び/又はその低重合体を
生成させる第1段階の反応と、第1段階の反応生成物を
減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させ
る第2段階の反応によって製造される。
本発明においては上記したポリエステルに下記一般式 で表わされるリン化合物とアルカリ土類金属化合物との
反応により析出した内部析出系の微細粒子を含有せしめ
る。ここでいう内部析出系とは、上記リン化合物とアル
カリ土類金属化合物とを予め反応させることなくポリエ
ステル反応系に添加し、該ポリエステル反応系内部で両
者を反応させて、ポリエステルに実質的に不溶性の微細
粒子を均一に析出せしめることをいい、予め外部で所望
の粒径に粒度調整した、ポリエステルに実質的に不溶性
の微細粒子を、好ましくはグリコール,アルコール又は
水等に分散させて、ポリエステル反応系に添加する外部
添加系とは区別される。
反応により析出した内部析出系の微細粒子を含有せしめ
る。ここでいう内部析出系とは、上記リン化合物とアル
カリ土類金属化合物とを予め反応させることなくポリエ
ステル反応系に添加し、該ポリエステル反応系内部で両
者を反応させて、ポリエステルに実質的に不溶性の微細
粒子を均一に析出せしめることをいい、予め外部で所望
の粒径に粒度調整した、ポリエステルに実質的に不溶性
の微細粒子を、好ましくはグリコール,アルコール又は
水等に分散させて、ポリエステル反応系に添加する外部
添加系とは区別される。
リン化合物を示す上記式中R1及びR2は1価の有機基であ
る。この1価の有機基は具体的にはアルキル基,アリー
ル基,アラルキル基又は (CH2)lO]kR3(但し、R3は水素原子,アルキル基,ア
リール基又はアラルキル基,lは2以上の整数,kは1以上
の整数)等が好ましく、 R1とR2とは同一でも異なっていてもよい。Mは1価の有
機基又は金属であり、1価の有機基としては上記R1,R2
における有機基の定義と同様であって、R1,R2と同一で
も異なっていてもよく、また金属としては特にアルカリ
金属,アルカリ土類金属が好ましく、なかでもLi,Na,K,
Mg1/2,Ca1/2,Sr1/2,Ba1/2がより好ましく、その中で
もCa1/2が特に好ましい。nは1又は0である。
る。この1価の有機基は具体的にはアルキル基,アリー
ル基,アラルキル基又は (CH2)lO]kR3(但し、R3は水素原子,アルキル基,ア
リール基又はアラルキル基,lは2以上の整数,kは1以上
の整数)等が好ましく、 R1とR2とは同一でも異なっていてもよい。Mは1価の有
機基又は金属であり、1価の有機基としては上記R1,R2
における有機基の定義と同様であって、R1,R2と同一で
も異なっていてもよく、また金属としては特にアルカリ
金属,アルカリ土類金属が好ましく、なかでもLi,Na,K,
Mg1/2,Ca1/2,Sr1/2,Ba1/2がより好ましく、その中で
もCa1/2が特に好ましい。nは1又は0である。
かかるリン化合物としては、例えばリン酸トリメチル,
リン酸トリエチル,リン酸トリブチル,リン酸トリフェ
ニル等の如きリン酸トリエステル,亜リン酸トリメチ
ル,亜リン酸トリエチル,亜リン酸トリブチル,亜リン
酸トリフェニル等の如き亜リン酸トリエステル、上記リ
ン化合物及び/又はリン酸ジメチル,リン酸ジエチル,
リン酸ジブチル,リン酸ジフェニル等の如きリン酸ジエ
ステル,亜リン酸ジメチル,亜リン酸ジエチル,亜リン
酸ジブチル,亜リン酸ジフェニル等の如き亜リン酸ジエ
ステルを諸定量のLi,Na,K等の如きアルカリ金属の化合
物又はMg,Ca,Sr,Ba等の如きアルカリ土類金属の化合物
等から選ばれた1種以上のリン化合物を用いることがで
きる。
リン酸トリエチル,リン酸トリブチル,リン酸トリフェ
ニル等の如きリン酸トリエステル,亜リン酸トリメチ
ル,亜リン酸トリエチル,亜リン酸トリブチル,亜リン
酸トリフェニル等の如き亜リン酸トリエステル、上記リ
ン化合物及び/又はリン酸ジメチル,リン酸ジエチル,
リン酸ジブチル,リン酸ジフェニル等の如きリン酸ジエ
ステル,亜リン酸ジメチル,亜リン酸ジエチル,亜リン
酸ジブチル,亜リン酸ジフェニル等の如き亜リン酸ジエ
ステルを諸定量のLi,Na,K等の如きアルカリ金属の化合
物又はMg,Ca,Sr,Ba等の如きアルカリ土類金属の化合物
等から選ばれた1種以上のリン化合物を用いることがで
きる。
上記リン化合物と併用するアルカリ土類金属化合物とし
ては、上記リン化合物と反応してポリエステルに不溶性
の塩を形成するものであれば特に制限はなく、アルカリ
土類金属の酢酸塩,蓚酸塩,安息香酸塩,フタル酸塩,
ステアリン酸塩の如き有機カルボン酸塩,硼酸塩,硫酸
塩,珪酸塩,炭酸塩,重炭酸塩の如き無機酸塩、塩化物
のようなハロゲン化物,エチレンジアミン4酢酸錯塩等
の如きキレート化合物、水酸化物,酸化物,メチラー
ト,エチラート,グリコレート等のアルコラート類,フ
ェノラート等をあげることができる。特にエチレングリ
コールに可溶性である有機カルボン酸塩,ハロゲン化
物,キレート化合物,アルコラートが好ましく、なかで
も有機カルボン酸塩が特に好ましい。又、アルカリ土類
金属としては、Caがなかでも特に好ましい。上記のアル
カリ土類金属化合物は1種のみ単独で使用しても、また
2種以上併用してもよい。
ては、上記リン化合物と反応してポリエステルに不溶性
の塩を形成するものであれば特に制限はなく、アルカリ
土類金属の酢酸塩,蓚酸塩,安息香酸塩,フタル酸塩,
ステアリン酸塩の如き有機カルボン酸塩,硼酸塩,硫酸
塩,珪酸塩,炭酸塩,重炭酸塩の如き無機酸塩、塩化物
のようなハロゲン化物,エチレンジアミン4酢酸錯塩等
の如きキレート化合物、水酸化物,酸化物,メチラー
ト,エチラート,グリコレート等のアルコラート類,フ
ェノラート等をあげることができる。特にエチレングリ
コールに可溶性である有機カルボン酸塩,ハロゲン化
物,キレート化合物,アルコラートが好ましく、なかで
も有機カルボン酸塩が特に好ましい。又、アルカリ土類
金属としては、Caがなかでも特に好ましい。上記のアル
カリ土類金属化合物は1種のみ単独で使用しても、また
2種以上併用してもよい。
上記リン化合物とアルカリ土類金属化合物とよりなる内
部析出系微細粒子を均一に分散含有するポリエステルを
製造するには、例えば前記したポリエステルの合成が完
了するまでの任意の段階で(a)上記リン化合物及び
(b)上記アルカリ土類金属化合物を(a)と(b)と
を予め反応させることなく且つ(a)と(b)との金属
の当量数の合計が(a)のリン化合物のモル数に対して
2.0〜3.2倍となるように添加し、しかる後ポリエステル
の合成を完了する方法を好ましくあげることができる。
部析出系微細粒子を均一に分散含有するポリエステルを
製造するには、例えば前記したポリエステルの合成が完
了するまでの任意の段階で(a)上記リン化合物及び
(b)上記アルカリ土類金属化合物を(a)と(b)と
を予め反応させることなく且つ(a)と(b)との金属
の当量数の合計が(a)のリン化合物のモル数に対して
2.0〜3.2倍となるように添加し、しかる後ポリエステル
の合成を完了する方法を好ましくあげることができる。
かかるポリエステルの製造の際に、リン化合物とアルカ
リ土類金属化合物とを、その合計量がポリエステルに対
して0.1〜0.3重量%となるように添加することが大切で
ある。
リ土類金属化合物とを、その合計量がポリエステルに対
して0.1〜0.3重量%となるように添加することが大切で
ある。
ここで、合計添加量が0.1重量%未満では、得られる微
細孔繊維の深色性,鮮明性が不充分であり、合計添加量
が0.3重量%を超えると、得られる微細孔繊維に摩擦変
色が発生し易くなる。
細孔繊維の深色性,鮮明性が不充分であり、合計添加量
が0.3重量%を超えると、得られる微細孔繊維に摩擦変
色が発生し易くなる。
本発明においては、この様にして得られるポリエステル
から成り、且つ下記(i)〜(ii)の繊維特性を同時に
満足する高配向低収縮繊維にアルカリ減量処理を施すこ
とが大切である。
から成り、且つ下記(i)〜(ii)の繊維特性を同時に
満足する高配向低収縮繊維にアルカリ減量処理を施すこ
とが大切である。
(i)(100)面の結晶サイズ(X); 40Å≦X (ii)非晶部配向度(Δna); 0.035≦Δna≦0.070 この様に、本発明では、通常の衣料用ポリエステル繊維
に比較して、結晶サイズが大きく且つ非晶部配向度が低
い繊維をアルカリ減量処理するため、得られる微細孔繊
維は高い染料吸着性を有することができ、優れた深色性
を呈することができるのである。
に比較して、結晶サイズが大きく且つ非晶部配向度が低
い繊維をアルカリ減量処理するため、得られる微細孔繊
維は高い染料吸着性を有することができ、優れた深色性
を呈することができるのである。
ここで、結晶サイズ(X)が40Å未満、或いは非晶部配
向度(Δna)が0.070を超える繊維をアルカリ減量処理
する場合には、得られる微細孔繊維の染料吸着性が低下
し優れた深色性を呈することができない。
向度(Δna)が0.070を超える繊維をアルカリ減量処理
する場合には、得られる微細孔繊維の染料吸着性が低下
し優れた深色性を呈することができない。
また、Δnaが0.035未満の繊維を用いる場合には、織編
工程で変形を受け易くなるため、最終的に得られる織編
物の品位が低下する。
工程で変形を受け易くなるため、最終的に得られる織編
物の品位が低下する。
本発明によって得られる微細孔繊維は、その全表面にわ
たってアルカリ減量処理に因る微細孔が形成されてお
り、繊維表面における鏡面反射を著しく低減することが
できるため、前述の深色性と相俟って優れた鮮明性を呈
することができる。
たってアルカリ減量処理に因る微細孔が形成されてお
り、繊維表面における鏡面反射を著しく低減することが
できるため、前述の深色性と相俟って優れた鮮明性を呈
することができる。
この微細孔は、繊維軸方向に配向し、度数分布の最大値
において繊維軸直角方向の幅が0.1〜0.3μの範囲であっ
て、繊維軸方向の長さが0.2〜3.0μのものが好ましい。
において繊維軸直角方向の幅が0.1〜0.3μの範囲であっ
て、繊維軸方向の長さが0.2〜3.0μのものが好ましい。
本発明においてアルカリ減量処理に供する繊維として
は、その構成ポリエステルの固有粘度([η]F)を0.
64〜0.8、特に0.65〜0.70とすることが、得られる微細
孔繊維の摩擦変色を著しく低減することができるため好
ましい。
は、その構成ポリエステルの固有粘度([η]F)を0.
64〜0.8、特に0.65〜0.70とすることが、得られる微細
孔繊維の摩擦変色を著しく低減することができるため好
ましい。
また、かかる高配向低収縮繊維が下記(iii)〜(v)
の繊維特性を同時に満足するものであることが、均斉で
且つソフト感を有する織編物を得ることができ好まし
い。
の繊維特性を同時に満足するものであることが、均斉で
且つソフト感を有する織編物を得ることができ好まし
い。
(iii)複屈折率(Δn);0.05<Δn (iv)熱応力ピーク温度(ST);100℃≦ST (v)沸水収縮率(BWS);BWS<15% ここで、Δnが0.05以下或いはBWSが15%以上であれ
ば、均染性の低下或いは収縮斑が発生し易くなる傾向に
あり、STが100℃未満であれば、得られる織編物の風合
が硬いものとなる傾向がある。
ば、均染性の低下或いは収縮斑が発生し易くなる傾向に
あり、STが100℃未満であれば、得られる織編物の風合
が硬いものとなる傾向がある。
かかる繊維特性において、特にΔnが0.08〜0.14,STが1
10〜130℃,及びBWSが5〜10%であることが好ましい。
10〜130℃,及びBWSが5〜10%であることが好ましい。
この様な繊維を得るには、前述した内部析出系微細粒子
を含有するポリエステル、即ち特定のリン化合物とアル
カリ土類金属とを、その合計量がポリエステルに対して
0.1〜0.3重量%となるように添加して得られる内部析出
系微細粒子を均一に含有するポリエステルを、第1図に
示す方法で紡糸速度4500m/分以上で溶融紡糸し、次いで
得られたポリエステル繊維をアルカリ減量処理すること
によって得ることができる。
を含有するポリエステル、即ち特定のリン化合物とアル
カリ土類金属とを、その合計量がポリエステルに対して
0.1〜0.3重量%となるように添加して得られる内部析出
系微細粒子を均一に含有するポリエステルを、第1図に
示す方法で紡糸速度4500m/分以上で溶融紡糸し、次いで
得られたポリエステル繊維をアルカリ減量処理すること
によって得ることができる。
第1図は、本発明において用いる繊維の製造方法を示す
略線図である。
略線図である。
第1図において、内部析出系微細粒子を含有するポリエ
ステルを紡糸口金(1)から溶融吐出し、冷却装置
(3)から吹き出す冷却風によって冷却固化せしめた
後、油剤付与装置(4)で給油してから第1ゴデットロ
ーラ(5)に引取り、引続きゴデットローラ(6)を通
過させてからワインダー(7)に巻取る。
ステルを紡糸口金(1)から溶融吐出し、冷却装置
(3)から吹き出す冷却風によって冷却固化せしめた
後、油剤付与装置(4)で給油してから第1ゴデットロ
ーラ(5)に引取り、引続きゴデットローラ(6)を通
過させてからワインダー(7)に巻取る。
この際、285〜300℃に保持されている溶融ポリマーを29
0〜300℃に加熱されている紡糸口金から、口金面下10mm
の位置で250〜300℃に加熱されている雰囲気中に吐出
し、引続き口金面下少なくとも90mmの地点から60cm以上
の長さにわたって冷却風を吹付けて冷却固化させた後、
ドラフト率150〜400で4500m/分以上(好ましくは4500〜
6000m/分)で引取ることによって、結晶サイズが40Å以
上で且つ非晶部配向度が0.035〜0.070のポリエステル繊
維を工業的に得ることができる。
0〜300℃に加熱されている紡糸口金から、口金面下10mm
の位置で250〜300℃に加熱されている雰囲気中に吐出
し、引続き口金面下少なくとも90mmの地点から60cm以上
の長さにわたって冷却風を吹付けて冷却固化させた後、
ドラフト率150〜400で4500m/分以上(好ましくは4500〜
6000m/分)で引取ることによって、結晶サイズが40Å以
上で且つ非晶部配向度が0.035〜0.070のポリエステル繊
維を工業的に得ることができる。
かかる溶融紡糸において、紡糸に供給するポリエステル
の固有粘度([η]C)を0.65〜0.85とすることが、得
られる繊維を構成するポリエステルの固有粘度([η]
F)を0.64〜0.8にすることができ好ましい。
の固有粘度([η]C)を0.65〜0.85とすることが、得
られる繊維を構成するポリエステルの固有粘度([η]
F)を0.64〜0.8にすることができ好ましい。
ここで、[η]Cが0.65未満のポリエステルを紡糸に供
すると、[η]Fが0.64未満となり易く、得られる微細
孔繊維に摩擦変色が生じ易くなる傾向があり、[η]C
が0.85を超えるポリエステルの場合には、高速紡糸性が
低下する傾向がある。
すると、[η]Fが0.64未満となり易く、得られる微細
孔繊維に摩擦変色が生じ易くなる傾向があり、[η]C
が0.85を超えるポリエステルの場合には、高速紡糸性が
低下する傾向がある。
更に、前記紡糸条件を調整して得られる繊維の繊維特性
が下記(a)〜(d)を同時に満足させることが好まし
い。
が下記(a)〜(d)を同時に満足させることが好まし
い。
(a)複屈折率(Δn);0.05<Δn≦0.12 (b)ヤング率(E);400<E<1200Kg/mm2 (c)沸水収縮率(BWS);BWS<15% また、第1図において、第1ゴデットローラ(5)と第
2ゴデットローラ(6)との間で1.4倍以下で延伸し、
第2ゴデットローラを加熱ローラとして熱処理を施して
から巻取る方法も好ましい。
2ゴデットローラ(6)との間で1.4倍以下で延伸し、
第2ゴデットローラを加熱ローラとして熱処理を施して
から巻取る方法も好ましい。
かかる方法における延伸倍率及び熱処理温度は、得られ
る繊維が下記(e)〜(g)の繊維特性を同時に満足す
る様に調整することが好ましい。
る繊維が下記(e)〜(g)の繊維特性を同時に満足す
る様に調整することが好ましい。
(e)複屈折率(Δn);0.1≦Δn (f)10%伸長時の強度(S10);2.0g/de≦S10 (g)沸水収縮率(BWS);5%≦BWS この様にして得られた繊維をアルカリ減量処理し繊維表
面に微細孔を形成する。この際のアルカリ減量が得られ
た繊維を織編成して織編物となした後、アルカリ化合物
の水溶液中で加熱するか又はアルカリ化合物の水溶液を
パッド/スチーム処理することによってその一部が除去
される。
面に微細孔を形成する。この際のアルカリ減量が得られ
た繊維を織編成して織編物となした後、アルカリ化合物
の水溶液中で加熱するか又はアルカリ化合物の水溶液を
パッド/スチーム処理することによってその一部が除去
される。
ここで使用するアルカリ化合物としては、水酸化ナトリ
ウム,水酸化カリウム,テトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイド,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等をあ
げることができる。なかでも水酸化ナトリウム,水酸化
カリウムが特に好ましい。
ウム,水酸化カリウム,テトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイド,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等をあ
げることができる。なかでも水酸化ナトリウム,水酸化
カリウムが特に好ましい。
また、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド,ラウ
リルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等の如き
アルカリ減量促進剤を適宜使用することができる。
リルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等の如き
アルカリ減量促進剤を適宜使用することができる。
このアルカリ減量処理によって減量する量は、繊維重量
に対して3重量%以上の範囲とすることが好ましく、3
重量%未満の減量率では満足すべき表面凹凸が形成され
ず充分な効果が得られない傾向がある。
に対して3重量%以上の範囲とすることが好ましく、3
重量%未満の減量率では満足すべき表面凹凸が形成され
ず充分な効果が得られない傾向がある。
尚、本発明において用いるポリエステル繊維には適宜公
知の深色化後加工や親水化後加工等を施すことができ
る。かかる深色化後加工としては、例えばジメチルポリ
シロキサン,テトラフルオロエチレン−プロピレン共重
合体の如きポリエステルよりも低い屈折率を有する重合
体でポリエステル繊維の表面を被覆する方法等が好まし
く採用できる。親水化後加工としては、例えばテレフタ
ル酸及び/又はイソフタル酸若しくはそれらの低級アル
キルエステル,低級アルキレングリコール及びポリアル
キレングリコールからなるポリエステルポリエーテルブ
ロック共重合体の水性分散液でポリエステル繊維を処理
する方法等が好ましく採用できる。
知の深色化後加工や親水化後加工等を施すことができ
る。かかる深色化後加工としては、例えばジメチルポリ
シロキサン,テトラフルオロエチレン−プロピレン共重
合体の如きポリエステルよりも低い屈折率を有する重合
体でポリエステル繊維の表面を被覆する方法等が好まし
く採用できる。親水化後加工としては、例えばテレフタ
ル酸及び/又はイソフタル酸若しくはそれらの低級アル
キルエステル,低級アルキレングリコール及びポリアル
キレングリコールからなるポリエステルポリエーテルブ
ロック共重合体の水性分散液でポリエステル繊維を処理
する方法等が好ましく採用できる。
また、本発明により得られるポリエステル繊維には、必
要に応じて任意の添加剤、例えば触媒,着色防止剤,耐
熱剤,難燃剤,蛍光増白剤,艶消剤,着色剤等が含まれ
ていてもよい。
要に応じて任意の添加剤、例えば触媒,着色防止剤,耐
熱剤,難燃剤,蛍光増白剤,艶消剤,着色剤等が含まれ
ていてもよい。
(作用) 本発明によって得られるポリエステル繊維は、内部析出
系微細粒子の含有量が少い微細孔繊維であるため、摩擦
変色の程度を著しく減少することができ、その際に内部
析出系微細粒子の含有量の低下に伴う深色性の低下を、
染料が吸収され易い繊維構造、即ち結晶サイズが大きく
且つ非晶部配向度が低い繊維構造とすることによって防
止することができる。
系微細粒子の含有量が少い微細孔繊維であるため、摩擦
変色の程度を著しく減少することができ、その際に内部
析出系微細粒子の含有量の低下に伴う深色性の低下を、
染料が吸収され易い繊維構造、即ち結晶サイズが大きく
且つ非晶部配向度が低い繊維構造とすることによって防
止することができる。
このため、本発明のポリエステル繊維は、摩擦変色を著
しく低減することができ且つ優れた深色性を併せ呈する
ことができるのである。
しく低減することができ且つ優れた深色性を併せ呈する
ことができるのである。
(発明の効果) 本発明によれば、従来の微細孔繊維では摩擦変色が顕著
になるために展開できなかった高密度織物分野にも適用
することができるようになった。
になるために展開できなかった高密度織物分野にも適用
することができるようになった。
(実施例) 以下に実施例をあげて更に説明する。実施例中の部及び
%は重量部及び重量%を示し、得られる織編物を染色し
た際の深色性及び耐摩擦変色性は以下の方法で測定し
た。
%は重量部及び重量%を示し、得られる織編物を染色し
た際の深色性及び耐摩擦変色性は以下の方法で測定し
た。
〈深色性〉 深色性を示す尺度としては、深色度(K/S)を用いた。
この値はサンプル布の分光反射率(R)を島津RC−330
型自記分光光度計にて測定し、次に示すクベルカームン
ク(Kubelka-Munk)の式から求めた。この値が大きいほ
ど深色効果が大きいことを示す。
この値はサンプル布の分光反射率(R)を島津RC−330
型自記分光光度計にて測定し、次に示すクベルカームン
ク(Kubelka-Munk)の式から求めた。この値が大きいほ
ど深色効果が大きいことを示す。
なお、Kは吸収係数,Sは散乱係数を示す。
〈耐摩擦変色性〉 摩擦堅牢度試験用の学振型平面摩耗機を使用して、摩擦
布としてポリエチレンテレフタレート100%よりなるジ
ョーゼットを用い、試験布を500gの荷重下で所定回数平
面摩耗して、変色の発生の程度を変褪色用グレースケー
ルで判定した。耐摩耗性が極めて低い場合を1級とし、
極めて高い場合を5級とした。実用上4級以上が必要で
ある。
布としてポリエチレンテレフタレート100%よりなるジ
ョーゼットを用い、試験布を500gの荷重下で所定回数平
面摩耗して、変色の発生の程度を変褪色用グレースケー
ルで判定した。耐摩耗性が極めて低い場合を1級とし、
極めて高い場合を5級とした。実用上4級以上が必要で
ある。
〈非晶部配向度(Δna)〉 非晶部配向度(Δna)は下記の式から求めた。
ここで、Δn;複屈折率 Xv;結晶化度(密度法) fc;結晶部配向度(X線屈折法) Δnc0;固有極限値0.212(ポリエステル) 〈結晶サイズ(X)〉 X線広角回折法によって測定した強度分布曲線におい
て、(010)(100)の半価巾を求め、シェラーの式を用
いて結晶サイズを算出した。
て、(010)(100)の半価巾を求め、シェラーの式を用
いて結晶サイズを算出した。
実施例1 テレフタル酸ジメチル100部,エチレングリコール60
部,酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸ジメチ
ルに対して0.066モル%)をエステル交換缶に仕込み、
窒素ガス雰囲気下4時間10分かけて140℃から230℃まで
昇温して生成するメタノールを系外に留去しながらエス
テル交換反応を行った。続いて得られた反応生成物に、
0.2部のリン酸トリメチル(テレフタル酸ジメチルに対
して0.25モル%)と0.35部の酢酸カルシウム1水塩(リ
ン酸トリメチルに対して1/2倍モル)とを6.8部のエチレ
ングリコール中で120℃の温度において全還流下60分間
反応せしめて調整したリン酸ジエステルカルシウム塩の
透明溶液に室温下0.06部の酢酸カルシスム1水塩(リン
酸トリメチルに対して0.9倍モル)を溶解せしめて得た
リン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混
合透明溶液を添加し、次いで三酸化アンチモン0.04部を
添加して重合缶に移した。次いで1時間かけて760mmHg
から1mmHg間で減圧し、同時に1時間25分かけて230℃か
ら285℃まで昇温した。1mmHg以下の減圧下、重合温度28
5℃で更に3時間5分、合計4時間30分重合した固有粘
度0.7,軟化点260℃のポリマーを得た。反応終了後ポリ
マーを常法に従いチップ化した。尚、この際に混合透明
溶液の添加量を、リン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸
カルシウムとの合計量がポリエステルに対して0.21%と
なるように調整した。
部,酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸ジメチ
ルに対して0.066モル%)をエステル交換缶に仕込み、
窒素ガス雰囲気下4時間10分かけて140℃から230℃まで
昇温して生成するメタノールを系外に留去しながらエス
テル交換反応を行った。続いて得られた反応生成物に、
0.2部のリン酸トリメチル(テレフタル酸ジメチルに対
して0.25モル%)と0.35部の酢酸カルシウム1水塩(リ
ン酸トリメチルに対して1/2倍モル)とを6.8部のエチレ
ングリコール中で120℃の温度において全還流下60分間
反応せしめて調整したリン酸ジエステルカルシウム塩の
透明溶液に室温下0.06部の酢酸カルシスム1水塩(リン
酸トリメチルに対して0.9倍モル)を溶解せしめて得た
リン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混
合透明溶液を添加し、次いで三酸化アンチモン0.04部を
添加して重合缶に移した。次いで1時間かけて760mmHg
から1mmHg間で減圧し、同時に1時間25分かけて230℃か
ら285℃まで昇温した。1mmHg以下の減圧下、重合温度28
5℃で更に3時間5分、合計4時間30分重合した固有粘
度0.7,軟化点260℃のポリマーを得た。反応終了後ポリ
マーを常法に従いチップ化した。尚、この際に混合透明
溶液の添加量を、リン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸
カルシウムとの合計量がポリエステルに対して0.21%と
なるように調整した。
得られたチップを常法により乾燥し、下記に示す条件で
第1図に示す方法で溶融紡糸した。
第1図に示す方法で溶融紡糸した。
紡糸口金温度;295℃ ポリマー温度;290℃ 口金下10mmの温度;280〜290℃ 冷却条件 冷却開始位置;口金下90mm 冷却風吹き出し長;60cm 冷却風量;0.3m/sec 紡糸ドラフト;185 紡糸引取速度[第1ゴデットローラ(5)の周速];第
1表No.1 尚、この際に第1ゴデットローラ(5)と第2ゴデット
ローラ(6)との間で実質的な延伸は行わなかった。
1表No.1 尚、この際に第1ゴデットローラ(5)と第2ゴデット
ローラ(6)との間で実質的な延伸は行わなかった。
次いで得られた糸条を生機密度50本/時の平織物を作成
した。この織物を常法によりヒートセット後3.5%の水
酸化ナトリウム水溶液で沸騰温度にて第1表No.1に示す
減量率で処理した。
した。この織物を常法によりヒートセット後3.5%の水
酸化ナトリウム水溶液で沸騰温度にて第1表No.1に示す
減量率で処理した。
このアルカリ減量処理後の布帛をDianix Black BG−FS
(三菱化成工業製品)15%owfで130℃で60分間染色後、
水酸化ナトリウム1g/l及びハイドロサルファイト1g/lを
含む水溶液にて70℃で20分間還元洗浄して黒色布を得
た。
(三菱化成工業製品)15%owfで130℃で60分間染色後、
水酸化ナトリウム1g/l及びハイドロサルファイト1g/lを
含む水溶液にて70℃で20分間還元洗浄して黒色布を得
た。
この黒色布の深色性,摩耗200回後の耐摩擦変色性を微
細孔形成剤の添加量,紡糸引取速度,及び減量率と共に
第1表のNo.1の欄に併せて示した。
細孔形成剤の添加量,紡糸引取速度,及び減量率と共に
第1表のNo.1の欄に併せて示した。
更に、微細孔形成剤の添加量及び微細孔形成剤の種類、
紡糸引取速度,及び減量率を第1表のNo.2〜11の欄に示
す如く変更し、その結果も第1表のNo.2〜11の欄に併せ
て示す。
紡糸引取速度,及び減量率を第1表のNo.2〜11の欄に示
す如く変更し、その結果も第1表のNo.2〜11の欄に併せ
て示す。
尚、No.9は紡糸後に通常の延伸機で3.4倍に延伸した。
また、No.10〜11は平均一次粒子径が15mμのシリカゲル
を添加して得られた固有粘度0.680のポリエチレンテレ
フタレートを用いた。
また、No.10〜11は平均一次粒子径が15mμのシリカゲル
を添加して得られた固有粘度0.680のポリエチレンテレ
フタレートを用いた。
実施例2 実施例1のNo.1において、第1図の第1ゴデットローラ
(5)と第2ゴデットローラ(6)との間で第2表に示
す延伸倍率で延伸し、第2ゴデットローラを第2表に示
す温度で熱セットした他は、実施例1のNo.1と同様に行
い、結果を第2表に併せて示した。
(5)と第2ゴデットローラ(6)との間で第2表に示
す延伸倍率で延伸し、第2ゴデットローラを第2表に示
す温度で熱セットした他は、実施例1のNo.1と同様に行
い、結果を第2表に併せて示した。
また、微細孔形成剤の種類,添加量,紡糸引取速度,延
伸倍率,熱セット温度,及び減量率を第2表の如く変更
し、結果を第2表に併せて示した。
伸倍率,熱セット温度,及び減量率を第2表の如く変更
し、結果を第2表に併せて示した。
第1図は本発明で用いる繊維の製造方法を示す略線図で
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 11/71 (72)発明者 長井 宏行 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山工場内 (72)発明者 藤田 正和 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山工場内 (72)発明者 中田 賢一 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山工場内 (72)発明者 山田 浙雄 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社繊維加工研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−104215(JP,A) 特開 昭56−68108(JP,A) 特開 昭60−259620(JP,A) 特開 昭54−131027(JP,A) 特公 昭59−47726(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】表面に多数の微細孔が形成されているポリ
エステル繊維を製造する際に、下記一般式 で表わされるリン化合物とアルカリ土類金属化合物と
を、その合計量がポリエステルに対して0.1〜0.3重量%
となるように添加して得られる内部析出系微細粒子を含
有するポリエステルから成り、且つ下記(i)〜(ii)
の繊維特性を同時に満足する高配向低収縮繊維をアルカ
リ減量処理することを特徴とする鮮明性ポリエステル繊
維の製造法。 (i)(100)面の結晶サイズ(X); 40Å≦X (ii)非晶部配向度(Δna); 0.035≦Δna≦0.070
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62220513A JPH073003B2 (ja) | 1987-09-04 | 1987-09-04 | 鮮明性ポリエステル繊維の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62220513A JPH073003B2 (ja) | 1987-09-04 | 1987-09-04 | 鮮明性ポリエステル繊維の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6468568A JPS6468568A (en) | 1989-03-14 |
JPH073003B2 true JPH073003B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=16752197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62220513A Expired - Lifetime JPH073003B2 (ja) | 1987-09-04 | 1987-09-04 | 鮮明性ポリエステル繊維の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH073003B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2726201B2 (ja) * | 1992-07-28 | 1998-03-11 | 帝人株式会社 | 強撚用鮮明性ポリエステル繊維の製造方法 |
JP2013119689A (ja) * | 2011-12-08 | 2013-06-17 | Teijin Ltd | 耐摩耗性ポリエステル繊維 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54131027A (en) * | 1978-03-27 | 1979-10-11 | Teijin Ltd | Crystalline polyester multifilament yarn |
JPS5668108A (en) * | 1979-11-01 | 1981-06-08 | Toyobo Co Ltd | Polyester fiber and its production |
JPS58104215A (ja) * | 1981-12-14 | 1983-06-21 | Teijin Ltd | 合成繊維の製造法 |
JPS60259620A (ja) * | 1984-06-06 | 1985-12-21 | Toyobo Co Ltd | 耐熱性高モジユラス低収縮ポリエステル繊維およびその製造方法 |
-
1987
- 1987-09-04 JP JP62220513A patent/JPH073003B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6468568A (en) | 1989-03-14 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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