JP2001164461A - ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents
ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステル繊維の製造方法Info
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Abstract
た色の深みと鮮明性を呈し、かつ弾性率、弾性回復率の
改善されたポリエステルよりなるポリエステル繊維の製
造方法を提供すること。 【解決手段】 脂肪族および/または脂環式ジカルボン
酸成分と含金属リン化合物とアルカリ土類金属化合物と
の三者を、含金属リン化合物とアルカリ土類金属とを予
め反応させることなく、ポリトリメチレンテレフタレー
ト系ポリエステル合成系内へ特定量添加して合成を完了
し、得られたポリマーを繊維化し、次いで、アルカリ化
合物の水溶液によって該繊維の一部を溶出させて、繊維
表面に微細孔を形成させる。
Description
の製造方法に関し、さらに詳しくは、特殊な微細孔を有
し、着色した際に改善された色の深みと鮮明性を呈し、
かつ弾性率および弾性回復率の改善されたポリエステル
よりなるポリエステル繊維の製造方法に関する。
化学的性能が優れているため、合成繊維として広く使用
されている。しかしながらポリエステル繊維は、羊毛や
絹のような天然繊維、レーヨンやアセテートのような半
合成繊維、アクリル系繊維と比較して、染色した際に色
に深みがないため、発色性、鮮明性に劣るという欠点が
ある。また、ポリエチレンテレフタレートに代表される
ポリエステル繊維は、弾性率が高く風合いが硬くなった
り、弾性回復率に乏しかったり、また低温染色性に劣る
といった欠点もある。
性を改良するために、染料の改善やポリエステルの化学
的な改質などが試みられており、各種の提案がなされて
いる。例えば、特公昭62−44064号公報では、特
定量の5価のリン化合物と、該リン化合物に対して特定
量比にあるカルシウム化合物とをポリエチレンテレフタ
レートに添加することによって、着色したときの色の深
みと鮮明性に優れ、かつ摩擦による変色が十分に小さ
く、耐フィブリル性にも優れたポリエステルが得られる
ことが報告されている。
テレフタレートを用いた繊維は、弾性率が高く風合いが
硬くなったり、弾性回復率に乏しいといった欠点があ
り、これらの点で更なる改良が望まれていた。
した際に改善された色の深みと鮮明性を呈し、かつ弾性
率、弾性回復率の改善されたポリエステル繊維の製造方
法を提供することにある。
進め、繊維を構成するポリエステルを、ポリトリメチレ
ンテレフタレート系ポリエステルとしたときに良好な弾
性率となることに着眼し、該ポリトリメチレンテレフタ
レートに微細孔を付与するため、鋭意検討を行った結
果、単にポリトリメチレンテレフタレートを用いただけ
では肝心の深色性が逆に低下してしまうことを見出し、
重ねて鋭意検討を行い、特定の酸成分を共重合させたポ
リトリメチレンテレフタレート系ポリエステル繊維に微
細孔を付与すれば、上述の従来技術が有していた問題点
を解消することができることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
リメチレングリコールとを主たる構成成分とするポリト
リメチレンテレフタレート系ポリエステルからなる繊維
を製造するに際し、該ポリトリメチレンテレフタレート
系ポリエステルの合成が完了する以前の任意の段階で、
該ポリエステルを構成する全酸成分を基準として0.1
〜10モル%の下記一般式(I)で示すジカルボン酸成
分と、該ポリエステルを構成する全酸成分を基準として
0.5〜1.8モル%の下記一般式(II)で表される
含金属リン化合物と、ポリトリメチレンテレフタレート
系ポリエステルを構成する全酸成分を基準として0.2
5〜3.6モル%のアルカリ土類金属化合物との三者
を、含金属リン化合物とアルカリ土類金属とを予め反応
させることなく、該ポリエステル合成系内へ添加した
後、合成を完了させて得られたポリエステルポリマーを
繊維化した後、アルカリ化合物の水溶液によって該繊維
の2〜40重量%を溶出させて、繊維表面に微細孔を形
成させることを特徴とする、ポリトリメチレンテレフタ
レート系ポリエステル繊維の製造方法により達成され
る。
アルキル基、R2およびR2’はそれぞれ同一もしくは異
なって、一価の有機基または水素原子である。)
る一価の有機基、Mはアルカリ金属およびまたはアルカ
リ土類金属であって、mはMがアルカリ金属の場合には
1、アルカリ土類金属の場合は1/2である。)
本発明において、ポリトリメチレンテレフタレート系ポ
リエステルとは、主たる構成成分がテレフタル酸とトリ
メチレングリコールとからなるポリエステルであって、
該ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステルは、
従来公知のいずれの方法を用いて合成しても良く、例え
ばポリトリメチレンテレフタレートの原料であるテレフ
タル酸のトリメチレングリコールエステルおよび/また
はその低重合体について説明すると、テレフタル酸とト
リメチレングリコールとを直接エステル化反応させる
か、テレフタル酸の低級アルキルエステルとトリメチレ
ングリコールとをエステル交換反応させるか、またはテ
レフタル酸にトリメチレンオキサイドを付加反応させる
第一段階の反応と、第一段階の反応生成物を減圧下加熱
して所望の重合度になるまで重縮合させる第二段階の反
応によって製造される。
準として、下記一般式(I)で示されるジカルボン酸が
0.1〜10モル%の範囲で、好ましくは0.5〜8%
の範囲で共重合する必要がある。
アルキル基、R2およびR2’はそれぞれ同一もしくは異
なって、一価の有機基または水素原子である。)
合による深色性向上効果が不充分であり、また10モル
%以上では染色性は向上されるものの、色の深みは逆に
低下するため好ましくない。
チレングリコールエステルおよび/またはその低重合体
には、本発明の効果が実質的に損なわれない範囲内、具
体的には全酸成分を基準として5モル%以下、好ましく
は3モル%以下の範囲でさらに他の成分を共重合しても
よく、該共重合成分として例えば、酸成分として、イソ
フタル酸成分、ナフタレンジカルボン酸成分などの芳香
族ジカルボン酸成分、グリコール成分として、例えば、
エチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール等の脂肪族ジオール化合物、1,4−シク
ロヘキサンジメタノールのような脂環式ジオール化合
物、ビスフェノールA、ビスフェノールSのような芳香
族のジオール化合物等を挙げることができ、さらに、ポ
リオキシアルキレングリコール、ヒドロキシカルボン酸
として、例えば、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、p
−オキシ安息香酸等を挙げることができる。これらは、
一種を単独で用いても、二種以上を併用しても問題は無
い。
記一般式(II)で示す含金属リン化合物を添加する必
要がある。
る一価の有機基、Mはアルカリ金属およびまたはアルカ
リ土類金属であって、mはMがアルカリ金属の場合には
1、アルカリ土類金属の場合は1/2である。)
あるが、具体的には、アルキル基、アリール基、アラル
キル基または−[(CH2)lO]kR4(ただし、R4は水
素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基、
lは2〜10の整数、kは1〜5の整数)であることが
好ましく、また、Mは、Li、Na、K、Mg、Ca、
Sr、Baとすることが好ましく、特にCa、Sr、B
aを用いることが好ましい。
代えてR3および/またはR3’が金属(特にアルカリ金
属、アルカリ土類金属)で置換されたリン化合物を使用
した場合には、得られるポリエステル繊維に生成する微
細孔が大きくなりすぎ、目的とする鮮明化効果が得られ
ず、また耐フィブリル性にも劣るようになる。
する正リン酸エステル(モノ、ジまたはトリ)と所定量
の対応する金属化合物とを溶媒の存在下加熱反応させれ
ば容易に得ることができる。なお、上記の溶媒として
は、ポリトリメチレンテレフタレートの原料である、ト
リメチレングリコールを用いることが望ましい。
記含金属リン化合物とともにアルカリ土類金属化合物を
も併用する必要があり、該アルカリ土類金属化合物とし
ては、上記含金属リン化合物と反応してポリエステルに
不溶の塩を形成するものである限り、いずれを用いても
よい。該アルカリ土類金属化合物としては、アルカリ土
類金属の酢酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩、フタル酸
塩、ステアリン酸塩のような有機カルボン酸塩、硫酸
塩、ケイ酸塩、炭酸塩、重炭酸塩のような無機塩類、塩
化物のようなハロゲン化物、エチレンジアミン四酢酸錯
塩のようなキレート化合物、水酸化物、酸化物、メトキ
シド、エトキシド、フェノキシド、グリコキシドなどの
アルコキシド類、等を挙げることができるが、なかでも
トリメチレングリコールに可溶性である有機カルボン酸
塩、ハロゲン化物、キレート化合物、アルコキシドを用
いることが好ましく、特に有機カルボン酸塩が好まし
い。上記のアルカリ土類金属塩は1種を単独で使用して
も、2種以上を併用してもどちらでも良い。
化合物とを併用する場合には、得られたポリトリメチレ
ンテレフタレート系ポリエステル繊維をアルカリ減量し
た際に、優れた色の深みとその摩擦耐久性を与えるため
に、含金属リン化合物の使用量および該リン化合物の使
用量に対するアルカリ土類金属化合物の使用量比を、本
発明の製造方法の通りにする必要がある。
の添加量はあまりに少ないと、アルカリ減量処理後の繊
維は色の深みが不充分になる。この量を多くするに従っ
て、色の深みは増加するものの、あまりに多くなると、
もはや色の深みは著しい向上を示さず、かえって耐摩擦
耐久性が悪化し、さらに、十分な重合度と軟化点とを有
するポリエステルポリマーを得ること自体が困難とな
り、紡糸時に断糸が多発するというトラブルが発生す
る。このため、含金属リン化合物の添加量はポリエステ
ルを構成する酸成分を基準として0.5〜3.0モル%
の範囲にすべきであり、特に0.6〜2.0モル%の範
囲とすることが好ましい。
ポリエステルを構成する全酸成分を基準として0.25
モル%よる少ない場合には、得られるポリエステル繊維
の色の深みが不十分であり、そのうえ重縮合速度が低下
して高重合度のポリエステルを得ることが困難となり、
また、生成ポリエステルの軟化点が大幅に低下するよう
になる。ポリエステルを構成する全酸成分を基準として
3.6モル%を越えると、ポリマー内部に粗大粒子が生
成し、色の深みが改善されるどころか、かえって視感濃
度が低下する。このため、アルカリ土類金属化合物の添
加量は、ポリエステルを構成する全酸成分を基準として
0.25〜3.6モル%の範囲とする必要があり、好ま
しくは0.35〜2.2モル%、特に0.4〜1.8モ
ル%とすることが好ましい。
には、上記含金属リン化合物とはあらかじめ反応させる
ことなくポリエステル合成系に添加する必要がある。合
成系内で、ポリエステルに不溶な塩が形成されることに
よって、不活性粒子をポリエステル中に均一な超微粒子
状態で分散させることができるようになる。
金属化合物の添加は、それぞれポリエステルの合成が完
了するまでの任意の段階において、任意の順序で行うこ
とができる。しかし、含金属リン化合物のみを第一段階
の反応終了前の段階で添加したのでは、第一段階の反応
の完結が阻害されることがあり、またアルカリ土類金属
化合物のみを第一段階の反応終了前に添加すると、該第
1段階の反応をエステル化反応とする場合には、この反
応中に粗大粒子が発生しやすく、エステル交換反応とす
る場合には、該エステル交換反応速度が異常に大きくな
って、突沸現象を引き起こすことがあるので、これらの
添加時期を選択する場合には、添加しようとする化合物
の全重量を基準として20重量%程度以下に留めておく
ことが好ましい。
類金属化合物の添加時期が、第二段階の反応があまりに
進行した段階では、粒子の凝集、粗大化が生じ易く最終
的に得られるポリエステル繊維の色の深みが不充分とな
る傾向があるので、第二段階の反応における反応混合物
の固有粘度が0.3に到達する以前に添加することが好
ましい。
金属化合物はそれぞれ一時に添加しても、2回以上に分
割しても、または連続的に添加しても良い。
の触媒を使用することができるが、上記アルカリ土類金
属化合物の中には、第一段階の反応、特にエステル交換
反応に対して触媒能を有するものが含まれており、該化
合物を使用する場合は別に触媒を使用することを要さ
ず、このアルカリ土類金属化合物を第一段階の反応開始
前または反応中に添加して、触媒として兼用することも
できるが、前述したように突沸現象を引き起こすことも
あるので、その使用量は添加しようとするアルカリ土類
金属化合物の全重量を基準として20重量%以下に留め
ることが好ましい。
属リン化合物とアルカリ土類金属化合物とをあらかじめ
反応させることなくポリエステル反応系に添加した後ポ
リエステルの合成を完了することによって、高重合度、
高軟化点および良好な製糸化工程通過性を有し、かつ最
終的に色の深みとその摩擦耐久性にともに優れた繊維を
与えることのできるポリエステルを得ることができる。
維化するには、格別な方法を採用する必要はなく、通常
のポリエステル繊維の溶融紡糸方法を任意に採用するこ
とができ、紡出する繊維は中空部を有しない中実繊維で
あっても、中空部を有する中空繊維であっても良い。ま
た、紡出する繊維の横断面形状や中空部の形状は、円型
であっても異型であっても良い。
ン化合物とアルカリ土類金属化合物とを添加したポリエ
ステルと添加しないポリエステルとを使用して、芯鞘
型、サイド・バイ・サイド、多層積層型の複合繊維とし
てもよい。
その一部を除去するには必要に応じて延伸熱処理または
仮撚加工などを施した後、または布帛となした後、アル
カリ化合物の水溶液を用いてアルカリ減量処理すること
により容易に行うことができる。ここで、使用するアル
カリ化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウムなどを挙げることができ、
なかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好
ましい。
は、採用するアルカリ化合物の種類、処理条件等によっ
て異なるが、通常0.01〜40重量%の範囲とするこ
とが好ましく、特に0.1〜30重量%の範囲とするこ
とが好ましい。
100℃程度と設定すればよく、処理時間は1分〜4時
間の範囲で通常行われる。また、このアルカリ化合物の
水溶液の処理によって溶出除去する量は、繊維重量を基
準として2〜40重量%の範囲にすべきである。
すことによって、繊維軸方向に平行に配列し、かつ度数
分布の最大値が繊維軸の直角方向の幅が0.1〜0.3
μの範囲であって、繊維軸方向の長さが0.1〜5μの
範囲になる大きさを有する微細孔を繊維表面およびその
近傍に多数形成せしめることができ、染色した際に優れ
た色の深みを呈するようになる。
ステル繊維には、必要に応じて任意の添加剤、例えば触
媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、蛍光増白剤、
艶消剤、整色剤、消泡剤その他の添加剤などを配合して
もよい。
説明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるもの
ではない。なお、実施例中の部および%は、特別な記載
がない限り重量部および重量%を表す。また、実施例中
の各値は以下の方法に従って求めた。
35℃のオルソクロロフェノール溶液で測定した値から
求めた。
ては、深色度(K/S)を用いた。この値はサンプル布
の分光反射率(R)を島津RC−330型分光光度計に
て測定し、次に示すクベルカ−ムンク(Kubelka
Munk)の式から求めた。この値が大きいほど深色効
果が大きいことを示す。
学振型平面摩擦機を使用して、摩擦布としてポリエチレ
ンテレフタレート100%からなるジョーゼットを用
い、試験布を500gの荷重下で所定回数平面摩擦し
て、変色の発生の程度を変褪色用グレースケールで判定
した。耐摩耗性が極めて低い場合を一級とし、極めて高
い場合を5級とした。実用上4級以上が必要である。
リ減量前の糸を用い、引張試験機(「オートグラフAG
−100E」(株)島津製作所製)を使用して測定し
た。弾性率は、25℃、試長25cm、引張速度20c
m/分から得られる荷伸曲線の初期傾きより求めた。強
度は同様の方法で、糸が破断するときの1dtexあた
りの強力として求めた。また、弾性回復率は、上記方法
で伸長率20%まで伸長した後、一分間放置し、このあ
と再び同じ速度でもとの長さまで戻したときの糸長より
求めた。
部、アジピン酸ジメチル6.3部(全酸成分を基準とし
て7モル%)、トリメチレングリコール74部、酢酸カ
ルシウム一水塩0.06部(全酸成分を基準として0.
066モル%)を精留塔付き反応槽に投入し、常法に従
ってエステル交換反応を行い、理論量のメタノールを留
出させて、反応生成物を得た。
た、0.5部のリン酸トリメチル(全酸成分を基準とし
て0.693モル%)と、0.31部の酢酸カルシウム
一水塩(リン酸トリメチルを基準として0.5倍モル)
とを、8.5部のトリメチレングリコール中で120℃
の温度において全環流下60分間反応させて調製したリ
ン酸ジエステルカルシウム塩の透明溶液9.31部に、
さらに室温下0.37部の酢酸カルシウム一水塩(リン
酸トリメチルを基準として0.9倍モル)を溶解させて
得た、リン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウム
との混合透明溶液9.88部を添加し、次いで三酸化ア
ンチモン0.04部を添加して重合缶に移した。
mmHgまで減圧し、同時に1時間30分かけて230
℃から265℃まで昇温した。1mmHg以下の減圧
下、重合温度265℃でさらに3時間、合計4時間30
分重合して、固有粘度は0.640のポリマーを得た。
反応終了後ポリマーを常法に従いチップ化した。
3mmの円形紡糸孔を36個穿設した紡糸口金を使用し
て270℃で溶融紡糸し、次いで常法に従って延伸倍率
3.5倍で延伸して75デニール、36フィラメントの
原糸を得た。
2500T/mの強撚を施し、続いて該強撚糸を80℃
で30分間蒸熱処理して撚り止めを行った。
緯密度32本/cmでS、Z撚りを2本交互に配して梨
地ジョーゼット織物を製織した。
沸騰温度で20分間リフラックス処理し、シボ立てを行
い、常法によりプリセット後、3.5%の水酸化ナトリ
ウム水溶液で沸騰温度にて処理し、原料率が10%。2
0%および30%の布帛を得た。
ix Black HG−FS(三菱化学工業(株)製
品)15%owfで130℃で60分間染色後、水酸化
ナトリウム1g/Lおよびハイドロサルファイト1g/
Lを含む水溶液にて70℃で20分間還元洗浄して黒染
布を得た。これらの黒色布の色の深みおよび摩耗200
回後の耐摩擦変色性を第1表に示した。
成反応において、760mmHgから1mmHgに減圧
するに要した時間を30分に短縮したこと以外は同様の
操作を行った。結果を表1に示す。
mHgから1mmHgに減圧するに要した時間を1時間
30分に延長したこと以外は同様の操作を行った。結果
を表1に示す。
ピン酸ジメチルの添加量を表1に記載した通りに変更し
たこと以外は同様の操作を行った。結果を表1に示す。
された色の深みと鮮明性を呈し、かつ弾性率、弾性回復
率の改善されたポリエステル繊維を製造できるという効
果を奏するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 テレフタル酸とトリメチレングリコール
とを主たる構成成分とするポリトリメチレンテレフタレ
ート系ポリエステルからなる繊維を製造するに際し、 該ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステルの合
成が完了する以前の任意の段階で、該ポリエステルを構
成する全酸成分を基準として0.1〜10モル%の下記
一般式(I)で示すジカルボン酸成分と、該ポリエステ
ルを構成する全酸成分を基準として0.5〜1.8モル
%の下記一般式(II)で表される含金属リン化合物
と、ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステルを
構成する全酸成分を基準として0.25〜3.6モル%
のアルカリ土類金属化合物との三者を、含金属リン化合
物とアルカリ土類金属とを予め反応させることなく、該
ポリエステル合成系内へ添加した後、合成を完了させて
得られたポリエステルポリマーを繊維化した後、アルカ
リ化合物の水溶液によって該繊維の2〜40重量%を溶
出させて、繊維表面に微細孔を形成させることを特徴と
する、ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステル
繊維の製造方法。 【化1】R2OOC-R1-COOR2’ (I) (式中、R1は構成炭素数4〜20の脂肪族または脂環式
アルキル基、R2およびR2’はそれぞれ同一もしくは異
なって、一価の有機基または水素原子である。) 【化2】 R3O-P(=O)(-OR3’)−OMm (II) (式中、R3およびR3’はそれぞれ同一、もしくは異な
る一価の有機基、Mはアルカリ金属およびまたはアルカ
リ土類金属であって、mはMがアルカリ金属の場合には
1、アルカリ土類金属の場合は1/2である。)
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JP35005299A JP2001164461A (ja) | 1999-12-09 | 1999-12-09 | ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステル繊維の製造方法 |
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JP (1) | JP2001164461A (ja) |
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1999
- 1999-12-09 JP JP35005299A patent/JP2001164461A/ja active Pending
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