JPH03241024A - カチオン可染極細仮撚加工糸の製造方法 - Google Patents

カチオン可染極細仮撚加工糸の製造方法

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JPH03241024A
JPH03241024A JP3335290A JP3335290A JPH03241024A JP H03241024 A JPH03241024 A JP H03241024A JP 3335290 A JP3335290 A JP 3335290A JP 3335290 A JP3335290 A JP 3335290A JP H03241024 A JPH03241024 A JP H03241024A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、カチオン染料可染性(以下、カチオン可染)
極細加工糸の製造方法に間する。更に詳しくは、カチオ
ン染料で染色可能でかつ、力学特性に優れ、しかも超ソ
フト風合を有し、主として、婦人用インナー衣料、高密
度織物(スキーウェアー)、ワイピングクロス(メガネ
拭き)、吸水性タオル等の広い分野に供せられる極細仮
撚加工糸の製造法に関するものである。
〈従来技術〉 ポリエステル繊維は、強度が大きく化学的に安定で寸法
安定性、プリーツ保持性、防しわ性能等に優れていると
いう長所を有することから、これに仮撚加工を施した仮
撚加工糸は、多くの衣料分野9インチリヤ分野に広く用
いられている。しかし、周知の如く、ポリエステル繊維
は染色性が低く、特に分散染料以外の染料には染色困難
である。
この染色性を改良するために種々の提案がなされている
。その一つとして従来からスルホン酸金属塩基を含有す
るイソフタル酸成分、例えば5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸成分をポリエステルに共重合することによりカ
チオン染料で染色可能にする方法が知られている(特公
昭34−10497号公報)。
しかしながら、この方法では、スルホン酸金属塩基を含
有するイソフタル酸成分の増粘作用のため、重合反応物
の溶融粘度が著しく増大し、重合度を充分にあげること
が困難になると同時に、紡糸をも困難にならしめていた
。従って、かかる量のスルホン酸金属塩基を含有するイ
ソフタル酸成分を共重合した改質ポリエステルの溶融粘
度を、重合が容易でかつ溶融紡糸ができる範囲にまで低
下させるために、改質ポリエステルの重合度を低くして
おく必要がある。その結果、得られる糸の強度が低下し
、これが得られるカチオン染料可染型ポリエステル繊維
の用途を著しく制限している。
一方、カチオン染料可染化剤としてスルホン酸ホスホニ
ウム塩基を有するイソフタル酸成分を用いる方法が知ら
れている(特公昭47−22334号公報、米国特許第
3732183号明細書〉。この方法によれば重合反応
中での増粘作用が小さいので、改質ポリエステルの重合
度を高くしても、溶融粘度が通常の溶融紡糸ができる範
囲におさえられる。このため高強度のカチオン染料可染
型ポリエステル繊維が容易に得られる。
しかしながら、この方法においては使用するスルホン酸
ホスホニウム塩基を有するイソフタル酸成分の耐熱性が
、スルホン酸金属塩基を含有するイソフタル酸成分に比
べて劣るために、改質ポリエステルの重合反応過程や溶
融紡糸過程等の高熱条件下で自ら分解したり、ポリマー
の分解を促進して生成ポリエステルや成形品を黄褐色に
着色させ、かつ改質ポリエステルの重合度を著しく低下
させるという重大な欠点があり、更にこの着色が染色し
た際に色調を悪化させることになる。このため、この方
法が工業的に採用されることは従来皆無であった。
また、“カチオン染料可染ポリエステル繊維′″として
は、例えば特公昭55−26205号公報や、特開昭5
6−26034号公報には、5−Naスルホイソフタル
酸成分と、イソフタル酸成分とを共重合させたエチレン
テレフタレート系ポリエステルを用いたカチオン可染型
の仮撚加工糸が提案されている。
他方、ポリエステル繊維よりなる織編物に独特のソフト
で良好な風合を与えるために単糸繊度を小さくすること
も知られており、この場合2000〜4000m/分の
高速紡糸を利用して製造した単糸繊度1.0〜0.1d
eのf!細糸が利用されている。
しかしながら、上記の金属スルホネート基を含有せしめ
て、カチオン染料で染色可能にした、変性ポリエステル
を用いて、高速紡糸により単糸繊度1゜Ode以下の極
細糸を製造しようとしても、上記変性ポリエステルは曳
糸性が極めて悪く、紡糸中に単糸切れが頻発して、紡糸
不能であったり、仮に紡糸できたとしても、得られた糸
は力学特性が著しく低く、使用に耐えないため、実際に
は利用されていない。
この対策として、特開昭63−211322号公報には
、スルホン酸ホスホニウム塩を共重合した極限粘度が0
.5以上のポリエステルを3000m/分以上で紡糸し
て1. Ode以下の極細糸を得ることが提案されてお
り、その際、必要に応じて捲縮加工してよい旨記載され
ている。しかしながら、通常の仮撚加工法においては、
加工毛羽の発生が多く、織物品位が低下するという問題
がある。
この理由は、カチオン染料可染ポリエステル繊維を仮撚
加工する場合に、高仮撚数と、高仮撚セット温度を施さ
ねばならず、このため、加工された糸条は“毛虫毛羽状
”となり、糸条は強力低下が著しくなり、実用に耐えな
いものとなるのである。
更に、得られた加工糸の織編物は、ペーパーライクで糸
自体に締まりがなく弾力性がない。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、カチオン可染極細仮撚加工糸における
、上述の問題を解消して、市場の要望にこたえてなされ
たものであり、力学特性、製糸性。
加工性、解舒性、染色性、染色堅牢性、風合に優れたポ
リエステル極細仮撚加工糸の製造法を提供することにあ
る。
〈発明の構成〉 本発明によれば、仮撚捲縮加工後の単糸繊度が0.7デ
ニール以下のカチオン可染ポリエステルマルチフィラメ
ントを、延伸仮撚加工するに際して、加工用原糸として
、下記の改質ポリエステルからなる複屈折率(Δn〉が
0.03以上0.08以下の、高配向ポリエステル未延
伸マルチフィラメントを用いて交絡を付与した後、延伸
仮撚加工することを特徴とする、カチオン可染極細加工
糸の製造方法が提供される。
本発明でいうポリエステルは、テレフタル酸を主たる酸
成分とし、少なくとも1種のグリコール、好ましくはエ
チレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメ
チレングリコールがら選ばれた少なくとも1種のアルキ
レングリコールを主たるグリコール成分とするポリエス
テルを主たる対象とする。
また、テレフタル酸成分の一部を他の二官能性カルボン
酸成分で置換えたポリエステルであってもよく、及び/
又はグリコール成分の一部を主成分以外の上記グリコー
ルもしくは他のジオール成分で置換えたポリエステルで
あってもよい。
ここで使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボン
酸としては、例えばイソフタル酸、ナフタリンジカルボ
ン酸、ジフェニルジカルボン酸。
ジフェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエト
キシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、アジピン酸、セバ
シン酸、1.4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き芳
香族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン酸をあげるこ
とができる。更に本発明の効果が実質的に奏せられる範
囲で5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のスルホン酸
金属塩基を有するイソフタル酸を共重合成分として用い
てもよい。
また、上記グリコール以外のジオール化合物としては、
例えばシクロヘキサン−1,4−ジメタツール、ネオペ
ンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノール
Sの如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物及び
ポリオキシアルキレングリコール等をあげることができ
る。
更に、ポリエステルが実質的に線状である範囲でトリメ
リット酸、ピロメリット酸の如きポリカルボン酸、グリ
セリン、トリメチロールプロパン。
ペンタエリスリトールの如きポリオールを使用すること
ができる。
かかるポリエステルは任意の方法によって合成される。
例えばポリエチレンテレフタレートについて説明すれば
、通常、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エ
ステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルの如きテ
レフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコー
ルとをエステル交換反応させるか又はテレフタル酸とエ
チレンオキサイドとを反応させるかしてテレフタル酸の
グリコールエステル及び/又はその低重合体を生成させ
る第1段階の反応と、第1段階の反応生成物を減圧下加
熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段
階の反応によって製造される。
本発明の方法において共重合成分として使用するスルホ
ン酸ホスホニウム塩は下記一般式<I)で表わされる。
式中、Aは芳香族基又は脂肪族基を示し、なかでも芳香
族基が好ましい。Xlはエステル形成性官能基を示し、
具体例とじて(−CH2÷コーOH。
o−ec)(2÷1−七〇 (CR2ト「トrOH。
−C−EO(CH2)−f−+−!−OHくは異なるエ
ステル形成性官能基又は水素原子を示し、なかでもエス
テル形成性官能基であることが好ましい。R,、R2,
R3及び山はアルキル基及びアリール基よりなる群から
選ばれた同−又は異なる基を示す。nは正の整数である
かかるスルホン酸ホスホニウム塩は、一般に対応するス
ルホン酸とホスフィン類との反応又は対応するスルホン
酸金属塩とホスホニウムハライド類との反応により容易
に台底できる。
上記スルホン酸ホスホニウム塩の好ましい具体例として
は、3.5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブ
チルホスホニウム塩、3.5−ジカルボキシベンゼンス
ルホン酸エチルトリブチルホスホニウム塩、3,5−シ
カlレボキシベンゼンスルホン欣ベンジルトリブチルホ
スホニウム塩、3.5−ジカルボキシベンゼンスルホン
酸フェニルトリブチルホスホニウム塩、3,5−ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸テトラフェニルホスホニウム
塩、3゜5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸エチルト
リフェニルホスホニウム塩、3,5−ジカルボキシベン
ゼンスルホン酸ブチルトリフェニルホスホニウム塩、3
.5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸ベンジルトリフ
ェニルホスホニウム塩、3,5−ジカルボメトキシベン
ゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、3.5−
ジカルポメトキシベンゼンスルホン酸エチルトリブチル
ホスホニウム塩、35−ジカルボメトキシベンゼンスル
ホン酸ベンジルトリブチルホスホニウム塩、3−カルボ
メトキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム
塩、3−カルボメトキシベンゼンスルホン酸テトラフェ
ニルホスホニウム塩、3,5−ジ〈β−ヒドロキシエト
キシカルボニlし)ベンゼンスルホン酸テトラブチルホ
スホニウム塩、3,5−ジ(β−ヒドロキシエトキシカ
ルボニル)ベンゼンスルホン酸テトラフェニルホスホニ
ウム塩、3−(β−ヒドロキシエトキシカルボニル)ベ
ンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、3−(
β−ヒドロキシエトキシカルボニル〉ベンゼンスルホン
酸テトラフェニルホスホニウム塩、4−ヒドロキシエト
キシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、
2.6−ジカルポキシナフタレンー4−スルホン酸テト
ラブチルホスホニウム塩、α−テトラブチルホスホニウ
ムスルホコハク酸等をあげることができる。上記スルホ
ン酸ホスホニウム塩は1種のみを単独で用いても2種以
上併用してもよい。
上記スルホン酸ホスホニウム塩をポリエステルに共重合
するには、前述したポリエステルの台底が完了する以前
の任意の段階で、好ましくは第1段の反応が終了する以
前の任意の段階で添加すればよい。スルホン酸ホスホニ
ウム塩をポリエステルに共重合させる割合は、ポリエス
テルを構成する二官能性カルボン酸成分(スルホン酸塩
を除く〉に対して0.1〜〜10モル%の範囲が適当で
あり、特に0.5〜10モル%の範囲が好ましい。共重
合割合が0.1モル%より少いと、得られる共重合ポリ
エステルのカチオン染料に対する染色性が不充分になる
傾向があり、10モル%より多くなるとカチオン染色性
は最早著しい向上を示さず、かえってポリエステルの物
性が低下し、本発明の目的を遠戚し難くなる。
また、上記改質ポリエステルを製造する際に、前記一般
式<I)で表わされるスルホン酸4級ホスホニウム塩と
共に少量の下記一般式(I[)で表わされるスルホン酸
3級ホスホニウム塩を併用すると、その重合過程におけ
る分解反応が抑制され、得られる改質ポリエステル及び
それよりなる成形物の色調が極めて良好になるので、好
ましい。
ここで使用するスルホン酸3級ホスホニウム塩は下記一
般式(II) で表わされ、式中、Bは前記一般式(I)におけるAと
同様に定義され、X3は前記一般式(I>におけるXl
と同様に定義され、X4は前記一般式(I)におけるX
2と同様に定義され、&、R8及び烏は前記一般式(I
)におけるR1.R2及び&と同様に定義され、nは正
の整数である。
かかるスルホン酸3級ホスホニウム塩は、例えば対応す
るスルホン酸金属塩と3級ホスホニウムハライド類との
反応により容易に合成できる。
上記スルホン酸3級ホスホニウム塩の好ましい具体例と
しては、3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸トリ
ブチルホスホニウム塩、3.5−ジカルボキシベンゼン
スルホン酸トリエチルホスホニウム塩、3.5−ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸トリプロピルホスホニウム塩
、3.5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸トリフェニ
ルホスホニウム塩、3,5−ジカルボキシベンゼンスル
ホン酸トリベンジルホスホニウム塩、3,5−ジカルボ
キシベンゼンスルホン酸トリへキシルホスホニウム塩。
3.5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸トリオクチル
ホスホニウム塩、3.5−ジカルボキシベンゼンスルホ
ン酸トリシクロへキシルホスホニウム塩等をあげること
ができる。
かかるスルホン酸3級ホスホニウム塩の使用量は、あま
りに少ないと改質ポリエステルが黄褐色に着色すること
を防止する効果が不十分になり、あまりに多くても、着
色防止効果は飽和し、がえって物性特に耐熱性を悪化さ
せることがあるので、前記スルホン酸4級ホスホニウム
塩に対して0.5〜10モル%の範囲が適当であり、特
に1〜4モル%の範囲が好ましい。このスルホン酸3級
ホスホニウム塩の添加時期はスルホン酸4級ホスホニウ
ム塩と同様に、ポリエステルの合成が完了する以前の任
意の段階で添加すればよく、スルホン酸4級ホスホニウ
ム塩と同時に添加しても、別々に添加してもよい。また
、前記スルホン酸4級ホスホニウム塩の製造段階におい
て、スルホン酸3級ホスホニウム塩が副生して、生成ス
ルホン酸4級ホスホニウム塩の中に一部残存することが
ある。この場合精製条件を制御して残存するスルホン酸
3級ホスホニウム塩の量を上記範囲にすれば、別に使用
しなくてもよい。
改質ポリエステルを製造するに当って、第4級オニウム
塩を添加する。第4級オニウム塩としては第4級アンモ
ニウム塩、第4級ホスホニウム塩等があり、具体的には
第4級アンモニウム塩としては水酸化テトラメチルアン
モニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、水酸化テト
ラエチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム
、臭化テトラエチルアンモニウム、沃化テトラエチルア
ンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム。
塩化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトライソプ
ロピルアンモニウム、塩化テトライソプロピルアンモニ
ウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブ
チルアンモニウム、水酸化テトラフェニルアンモニウム
、塩化テトラフェニルアンモニウム等が例示される。
上記第4級オニウム塩の使用量はあまりに少ないと耐熱
性を改善する効果が不十分になり、逆にあまりに多くな
ると、かえって耐熱性が悪化するようになり、その上生
成ポリエステルや成形物が黄褐色に着色する傾向が顕著
になる。このため第4級オニウム塩の使用量は、前記ス
ルホン酸ホスホニウム塩に対して0.1〜20、モル%
の範囲が好ましく、なかでも1〜10モル%の範囲が特
に好ましい。
かかる第4級オニウム塩の添加時期は前記ボリエステル
の合成が完了するまでの任意の段階でよく、例えばポリ
エステルの原料中に添加しても、第1段階の反応中に添
加しても、第1段階の反応終了後から第2段階の反応開
始までの間に添加しても、第2段階の反応中に添加して
もよい。
第4級オニウム塩と前記スルホン酸ホスホニウム塩との
添加順序は任意でよく、両者を予め混合した後に添加す
ることもできる。また、スルホン酸ホスホニウム塩の製
造に際して、第4級ホスホニウムハライド等の第4級ホ
スホニウム塩とスルホン酸金属塩との反応による合成方
法を採用することがあり、その場合原料の第4級ホスホ
ニウム塩が反応生成物であるスルホン酸ホスホニウム塩
の中に残存することがある。かかる場合には別に第4級
ホスホニウム塩を使用することを要さず、この残存第4
級ホスホニウム塩を利用することもできる。
こうすることにより高強力に必要である極限粘度が0.
60以上、更に好ましくは0,64以上で、黄色の少な
い白皮に優れた改質ポリエステルが得られる。
こうして得られた改質ポリエステルを溶融紡糸する。こ
の溶融紡糸には通常の紡糸方法が採用される。一般に溶
融紡糸は、ポリマーをその融点より30〜50℃高い温
度で溶融し、紡糸口金より吐出する。上記改質ポリエス
テルにこの紡糸方法を適用すると、紡糸時に分解して着
色したり、重合度が低下したりすることがある。このよ
うな時には、280°Cを下回る温度で紡糸するのが好
ましい。
上述したように、第4級オニウム塩を添加することによ
って、更に好ましくは第4級オニウム塩を添加したうえ
で上記の低温紡糸法を採用することによって改質ポリエ
ステルの重合度の低下や黄変を大幅に減少させることが
できたため、その極限粘度が0.6以上、特に好ましく
は0.63以上のカチオン可染改質ポリスチル繊維の提
供をはじめて可能にし、またこの繊維はシルクファクタ
ー〈繊維の強度X、/’Ti)が25以上、好ましくは
28以上の高強度を示すことができ、かつ、高白度を呈
し、染色した際に優れた鮮明性を示す。
最近、スポーツ衣料においては、鮮明に染色され、耐光
堅牢性に優れたポリエステル繊維が要求され、更に布帛
における高引裂強力が要求されている。布帛の引裂強力
は、その布帛の織編組織に依存する部分があるものの、
大きくは極限粘度、さらにはシルクファクターに依存す
る。スポーツ衣料においては、その用途からもわかるよ
うに高シルクファクターが要求され、シルクファクター
として25以上、好ましくは28以上が必要であり、本
発明によってはじめて高シルクファクターでかつ耐熱性
に優れたカチオン染料可染のポリエステル繊維が得られ
るようになった。
本発明の工程を添付図面により説明すると、高配向カチ
オン染料可染ポリエステル未延伸糸(原糸)1は、フィ
ードローラ2と第1デリベリ−ローラーとの間に設けた
交絡用空気噴射ノズル3で交絡を付与された後、第1ヒ
ーター5、冷却プレート6を経て仮撚付与装置に導入さ
れ第2デリベリ−ローラー8にて引取られ、この間に仮
撚−セット−解撚される。その後、第3デリベリ−ロー
ラー9、給油装置10を経てチーズ11に巻取られる。
本発明にあっては、上記変性ポリエステルを高速紡糸し
て得られる高配向カチオン染料可染ポリエステル未延伸
の複屈折率(Δn)が、0.03以上〜0.08以下に
なければならない。
複屈折率(Δn〉が0.03未満では、後述する延伸仮
撚加工において糸条が脆化して糸切れが多発し、延伸仮
撚加工が困難となり、一方、Δnが0.08を超えると
、毛羽が多発するので好ましくない。
更に、本発明にあっては、上記変性ポリエステルを、3
000m/分以上の引取り速度で溶融紡糸して、単糸の
平均繊度が1.−0de以下、好ましくはQ、 7de
以下のマルチフィラメント糸にする。そして、得られる
極細糸の強度は3.5gr/de以上、更には4. O
gr/de以上のものが得られる。
これに対して、従来のナトリウムスルホイソフタル酸を
共重合したカチオン染料可染ポリエステルでは製糸特性
が著しく劣るため、上記のような極細糸は製糸不可能で
あった。
つまり、従来のカチオン染料可染ポリエステル繊維の強
度は、高々2.0〜2.5gr/de程度であって、そ
の用途は著しく制限されていた。
次に、このようにして得られた原糸を仮撚又は延伸仮撚
加工する。ここで、大事なことは、上記のカチオン可染
ポリエステルマルチフィラメントからなる未延伸原糸に
、あらかじめ交絡を付与した後、延伸仮撚加工すること
にある。
更に本発明にあっては、延伸仮撚加工前に、あらかじめ
交絡を付与しておくことによって、交絡部での仮撚加工
時の層転移が阻止され、捲縮クリンプの付与が妨げられ
る。
一方、交絡が付与されていない部分では、単糸の層転移
が起こり、捲縮クリンプが付与される。
交絡が付与された状態で、熱セットされるため、マルチ
フィラメントの長さ方向に一般には50ケ/m以上、特
に60ケ/m以上の交絡を付与することで、毛虫毛羽の
発生のないカチオン可染極細加工糸が得られる。更に、
マルチフィラメントの長さ方向に捲縮クリンプ形態が変
化したふくらみの豊かな嵩高で、弾力性があり、ふくよ
かな感覚の望ましい形態の仮撚加工糸が得られるのであ
る。
ポリエステルフィラメント原糸への交絡の付与には、通
常の流体噴射交絡付与装置が用いられる。
本発明において、延伸仮撚加工前に付与する交絡は、従
来の仮撚加工後の糸条に集束性を与えることを目的とし
て付与する交絡とはまったく別異のものである。仮撚加
工後に交絡処理した加工糸は、本発明方法で得られた仮
撚加工糸と類似の外観を呈するが、その交絡は、わずか
なシゴキによって簡単に消滅してしまい、更に、交絡部
、非交絡部が共に同じ程度に仮撚付与されているので、
弛緩熱処理によって加工糸の長さ方向に均一な捲縮クリ
ンプ形態が発現してしまう。
このことは、特にカチオン極細糸を仮撚加工後の交絡処
理時に損傷を与え、毛羽足の長い゛毛虫状毛羽” 〈毛
羽の長さ3〜10m〉が発生し、品位低下を招くと共に
、後加工での解舒性(市場での製織性)で問題がある。
また、延伸仮撚加工前に、交絡を付与しなかつた場合や
、交絡を付与しても交絡度が50ケ/mに満たない場合
も同様に、パ毛虫状毛羽′”が発生する傾向があり好ま
しくない。
本発明方法によって、はじめて優れた嵩高で、弾力性の
あるふくらみ感のあるカチオン可染極細加工糸が得られ
るのである。
その他、従来の技術では、仮撚加工前にあらかじめ先撚
を付与して、仮撚加工糸を製造するには、仮撚加工前の
糸条に、イタリー撚糸機、ダブルツイスタ−等で300
T/m前後の撚を付与していた。
この方法では、パッケージに巻かれた仮撚加工前の糸条
を、−互生さなパッケージに巻返した後で撚糸機にかけ
るため、操作がすこぶる繁雑となり、しかも、年始速度
は20m/分程度と遅いため、生産効率も劣るという問
題がある。
本発明は、上述した繁雑で生産効率の劣る撚糸工程を省
略し、簡単で効率のよいカチオン可染極細仮撚加工糸が
得られるのである。
〈発明の作用・効果〉 本発明によれば、従来のカチオン可染ポリエステル例え
ば、ナトリウムスルホイソフタル酸成分を共重合した変
性ポリエステルでは、決して製造できなかった極細仮撚
加工糸を、生産性良く製造することが可能になる。
更に、スルホン酸ホスホニウム塩の存在に起因する溶融
成形中、更には重合反応中のポリマー着色や重合度低下
が著しく抑制されるため、高白度・高重合度のカチオン
可染ポリエステル成形物を工業的に得ることが可能にな
る。また、耐熱性の向上に対応して耐候性も向上してい
る。
このようにして得られたスルホン酸ホスホニウム塩共重
合の改質ポリエステルは、従来のスルホン酸金属塩共重
合の改質ポリエステルに対比して次のような利点を有す
る。
(1)スルホン酸金属塩の金属イオンに比べて、スルホ
ン酸ホスホニウム塩のホスホニウム塩の方がバルキーで
あるためか、カチオン染料の拡散速度が大きく、そのた
めスルホン酸ホスホニウム塩の場合には、より少量の使
用でスルホン酸金属塩と同程度のカチオン染色性が得ら
れ、力)つ鮮明性に優れるという特徴がある。
(2)スルホン酸金属塩に固有の増粘作用が起らないた
め、高重合度ポリマーの溶融紡糸を通常の紡糸方法によ
って容易に行なうことができ、高強度のカチオン染料可
染型ポリエステル成形物が容易に得られる。
(3)本発明によれば金属塩の代りにホスホニウム塩を
使用するので、重縮合反応中に副生ずる異物量が少なく
、成形時、特に紡糸時のバック圧上昇や得られる糸品位
の低下が小さいという効果が得られる。
(4)上記(2+、 (3)に関連して、本発明の方法
によって得られる共重合ポリエステルは曳糸性に極めて
優れており、引取り速度が3000m 7分以上、特に
5000m/分以上の超高速において1デニール以下、
更には0.5デニール以下の極細繊維の紡糸が可能であ
る。
(5)更に、本発明の改質ポリエステル繊維は、耐熱性
に優れているので、高温における仮撚加工においても、
強度低下や融着の問題を生ずることなく、優れた加工糸
を与えることができる。
(6)スルホン酸金属塩を共重合した改質ポリエステル
繊維が極めて静電気を発生し易いのとは逆に、本発明の
改質ポリエステル繊維は優れた制電性を呈する。
(7)更に、本発明の改質ポリエステル繊維はホスホニ
ウム塩を含有するために難燃性と抗菌性に優れる。
最近、スポーツ衣料においては、鮮明に染色され、耐光
堅牢性に優れたポリエステル繊維が要求されているが、
特に上記の+1)、 <21. (31,(4)、 (
5)の特徴ゆえに、高白度であり、染色したとき発色性
の優れた鮮やかな色彩を持ち、高強度のカチオン可染ポ
リエステル布帛を提供することができ、その有用性を一
段と高めた商品を開発することができるようになった。
なお、本発明の改質ポリエステル繊維には必要に応じて
任意の添加剤、例えば触媒1着色防止剤。
耐熱剤、難燃剤、酸化防止剤、艷消剤9着色剤。
無機微粒子等が含まれていてもよい。
この効果は、本明細書で述べる他の技術、例えば吐出マ
ルチ糸の集束、走行長の短縮等による空気抵抗の軽減等
と組合せた時、更に大きくなる。
このため、本発明によれば、カチオン染料可染でかつ、
良好な力学特性、特に高い強度や引裂強度を有するポリ
エステル極細仮撚糸を容易に製造することができる。得
られたカチオン可染極細仮撚糸は、超ソフトで、特に防
水透湿機能を有する高密度m編物の分野、特にスポーツ
衣料分野に最も適した繊維である。
従来この分野に、分散染料でのみ染色可能なポリエステ
ル極細仮撚加工糸を用いたの−では、染色の堅牢性が不
十分で、色移行の問題が生じていたし、従来のカチオン
可染ポリエステル糸を用いるには、高速曳糸性の欠如に
基づく細デニールに限界があるばかりでなく、糸強度が
低いため、布帛の引裂強力が弱くなる等の問題があり、
現実に供し得なかったものである。かかる分野について
は、本発明によりはじめてポリエステル糸の使用を可能
ならしめたのである。
〈実施例〉 以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例中の部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す
。ポリマーの極限粘度[η]は25℃のオルソクロロフ
ェノール溶液で測定した値から求め、軟化点(sp)は
ペネトレーション法で測定した。
ポリマーの色相はハンター型色差計によるL値とb値で
示した。L値は値が大きくなるほど白炭の良好なことを
示し、b値は+側に大なるほど黄味の強いことを示す。
ポリマーのカルボキシル基末端数は、試料をベンジルア
ルコールに加熱溶解し、水酸化ナトリウム溶液で滴定し
て求めた。カルボキシル基末端数が大きいほど熱分解が
より多く起こっていることを示す。
ポリマー中のジエチレングリコール含有量(DEG含有
量〉は、ポリエステル試料を抱水しドラジンで熱分解し
、上澄液をガスクロマトグラフイ−にかけて定量したく
内部標準として1,4−ブタンジオールを使用〉。
ポリマーの耐熱性は、共重合ポリマーの重合反応終了後
、重合缶からのポリマー押出窒素ガス圧を調整し、ポリ
マー取出しに要する時間を60分以上とし、ポリマー取
出し開始10分後と60分後のポリマーの極限粘度[η
]の差をもって評価した。
実施例1及び比較例1 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
0部、酢酸マンガン4水塩0.03部(テレフタル酸ジ
メチルに対して0.024モル%)、整色剤として酢酸
コバルト4水塩0.009部(テレフタル酸ジメチルに
対して0.007モル%〉、テレフタル酸ジメチルに対
して1.7モル%の量の3,5−ジカルボメトキシベン
ゼンスルホン酸テトラ−n−ブチルホスホニウム塩及び
テレフタル酸ジメチルに対して0.050モル%の量の
テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイドをエステル
交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲気下3時間かけて140
℃から220℃まで昇温して生成するメタノールを系外
に留去しながらエステル交換反応させた。続いて得られ
た生成物に、安定剤として正リン酸の56%水溶液0.
03部(テレフタル酸ジメチルに対して0.033モル
%)を添加し、同時に過剰のエチレングリコールの昇温
追出しを開始した。10分後重縮合触媒として三酸化ア
ンチモン0.04部〈テレフタル酸ジメチルに対して0
.027モル%〉を添加した。内湯が240℃に達した
時点でエチレングリコールの追出しを終了し、反応生成
物を重合缶に移した。
次いで昇温しながら内温が260℃に到達するまで常圧
反応させた後、1時間かけて760mmHgからl m
mHgまで減圧し、同時に1時間30分かけて内湯を2
80℃まで昇温した。1 mmHg以下の減圧下、重合
温度280℃で更に2時間重合した時点で窒素ガスで真
空を破って重合反応を終了し、窒素ガス加圧下に280
℃でポリマーの吐出を行なった。
得られたポリマーの軟化点(SP)は253.5℃、ジ
エチレングリコール含有量(DEG含量〉は1.68、
吐出10分後の極限粘度([η]1o)は0.672、
吐出60分後の極限粘度([η]6o)は0、648で
あった。
このポリマーを常法に従ってチップ化し、乾燥し、孔径
0.15φの円形吐出孔を72個穿設した紡糸口金を使
用して、最高310℃で溶融し、引取速度毎分3700
mで高速紡糸して36デニール/72フイラメント(対
し0.5デニール)で複屈折率がΔnO,058の極細
糸を得た。得られた紡出糸の極限粘度[ηP]は0.6
25であった。この得られた糸を図に示す工程で、交絡
処理及び延伸仮撚加工を行なった。
インターレースノズルにより、オーバーフィード率1.
5%、圧空圧3kg/−で70ケ/mの交絡を付与し、
引続いて延伸倍率1.50、ヒーター温度190’C1
仮撚装置に外接式摩擦仮撚装置を用い、600 m/分
で延伸仮撚加工した。
このようにして得られた加工糸の物性は、強度4.8g
/de、シルクファクターL値84.7. b値6.8
であった。また紡糸調子、極細加工糸の毛羽がなく、か
つ強度も充分良好である。
この加工糸よりなる布帛をカチオン染料Cathilo
n CD−FRLH/Cathilon Blur C
D−FBLH=1/1(保土谷化学■製)を2%owf
含む染浴(助剤として芒硝3g/(J、酢酸0.3g/
J!を含む)で120°Cで60分間染色した。染色布
の鮮明性は第1表に示したように、実施例による染色布
は鮮明な濃青色を呈したのに対し、比較例の染色布はく
すんだ青色にしか染まらなかった。
また、比較のため、テトラ−n−ブチルホスホニウムブ
ロマイドを使用しない以外は実施例1と同様に行なった
得られたポリマーの軟化点(SP)は253.5℃、ジ
エチレングリコール含有量<DEG含量)は1.67、
吐出10分後の極限粘度([η]1o)は0.576、
吐出60分後の極限粘度([η]6o)は0、521で
あり、紡出糸の極限粘度([η]、)は0.480 、
加工糸の単糸繊度は0.35デニール、強度は3.0g
/de、シルクファクターは15.0.L値は79.8
、b値は14.9、また極細加工糸は毛虫毛羽が発生し
、品位に欠けていたく第1表参照〉。
実施例2及び比較例2 実施例1で使用した3、5−ジカルポメトキシベンゼン
スルホン酸テトラ−■−ブチルホスホニウム塩及びテト
ラ−n−ブチルホスホニウムブロマイドに代えて、テレ
フタル酸ジメチルに対して1.7モル%の量の3.5−
ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラフェニルホスホ
ニウム塩及びテレフタル酸ジメチルに対して0.050
モル%の量のテトラフェニルホスホニウムハイドロオキ
サイドを使用し、これらの添加時期をエステル交換反応
終了後止リン酸添加前にする以外は実施例1と同様に行
った。
得られたボリマーノ軟化点(SP)は253.4°C、
ジエチレングリコール含有量(DEC含量)は1.65
、吐出10分後の極限粘度([η]、。)は0.674
 、吐出60分後の極限粘度([η]6o)は0、65
3であり、紡出糸の極限粘度([η]、)は0.630
.加工糸の単糸繊度は0.35デニール、強度は5.0
g/de、シルクファクターは25.7、L値は84.
9、b値は7.6であった。
比較のため、テトラフェニルホスホニウムハイドロオキ
サイドを使用しない以外は実施例2と同様に行った。
得られたポリマーの軟化点(SP)は253.1℃、ジ
エチレングリコール含有量(DEG含量)は1.67、
吐出10分後の極限粘度([77] to)は0.58
3.吐出60分後の極限粘度く[η]6o)は0、53
2であり、紡出糸の極限粘度く[η]、)は0.495
 、加工糸の単糸繊度は0.35デニール、強度は2.
9g/de、シルクファクターは14.6、L(aは7
8.8、b値は15,5であった。
実施例3 実施例2で使用した3、5−ジカルボキシベンゼンスル
ホン酸テトラフェニルホスホニウム塩及びテトラフェニ
ルホスホニウムハイドロオキサイドに代えて、テレフタ
ル酸ジメチルに対して1,7モル%の量の3.5−ジカ
ルボキシベンゼンスルホン酸テトラ−n−ブチルホスホ
ニウム塩及びテレフタル酸ジメチルに対して0.003
モル%の量の水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウムを
使用する以外は実施例2と同様に行った。
得られたポリマーの軟化点(SP)は253.3℃、ジ
エチレングリコール含有量(DEG含量〉は1.63、
吐出10分後の極限粘度([η]、。〉は0.673 
、吐出60分後の極限粘度([η]6o)は0、651
であり、紡出糸の極限粘度([η]、)は0.623 
、加工糸の単糸繊度は0.35デニール、強度は5.1
g/de、シルクファクターは26.3、L値は85.
3、b値は7.5であった。
実施例3で使用した水酸化テトラ−n−ブチルアンモニ
ウムに代えて、テレフタル酸ジメチルに対して0.05
0モル%の量の塩化テトラ−■−ブチルアンモニウムを
使用する以外は実施例3と同様に行った。
得られたポリマーの軟化点(SP)は254.0℃、ジ
エチレングリコール含有Jt(DEG含量)は1.70
、吐出10分後の極限粘度([η]□0)は0.675
 、吐出60分後の極限粘度([η]6o)は0.64
6であり、紡出糸の極限粘度([η]r)は0.615
 、加工糸の単糸繊度は0.35デニール、強度は4.
7g/de、シルクファクターは24.3、L値は85
.4、b値は7.3であった。
実施例5 実施例3で使用した水酸化テトラ−■−ブチルアンモニ
ウムの使用量をテレフタル酸ジメチルに対して0.10
0モル%にする以外は実施例3と同様に行った。
得られたポリマーの軟化点(sp)は252.5℃、ジ
エチレングリコール含有1(DEC含量)は1.85、
吐出10分後の極限粘度< [77] 10)は0.6
48、吐出60分後の極限粘度([77] 60)は0
、617であり、紡出糸の極限粘度([η]、)は0.
600 、加工糸の単糸繊度は0.35デニール、強度
は4.9g/de、シルクファクターは25.0. L
値は86.3、b値は7.5であった。
実施例6 実施例2で使用したテトラフェニルホスホニウムハイド
ロオキサイドに代えて、テレフタル酸ジメチルに対して
0.050モル%の量の水酸化テトラフェニルアンモニ
ウムを使用する以外は実施例2と同様に行った。
得られたポリマーの軟化点(SP)は253.2°C、
ジエチレングリコール含有jt(DEG含量〉は1.8
5、吐出10分後の極限粘度([η]1o)は0.67
3 、吐出60分後の極限粘度([77]60)は0.
652であり、紡出糸の′IIi限粘度([η]r)は
0.600 、加工糸の単糸繊度は0.35デニール、
強度は5.1g/de、シルクファクターは26.2、
L値は84.8、b値は7.3であった。
実施例7 実施例1で使用したテトラ−■−ブチルホスホニウムブ
ロマイドに代えて、テレフタル酸ジメチルに対して0.
050モル%の1の塩化テトラブチルアンモニウムを使
用する以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリマーの軟化点(SP)は252.7℃、ジ
エチレングリコール含有ff1(DEG含量〉は1.8
4、吐出l0分後の極限粘度く[η]1o〉は0.68
3.吐出60分後の極限粘度([η]6o〉は0.65
6であり、紡出糸の極限粘度([η]、)は0.620
 、加工糸の単糸繊度は0.35デニール、強度は5.
2g/de、シルクファクターは26.5、L値は84
.9、b値は7.2であった。
実施例8 実施例2で使用した3、5−ジカルボキシベンゼンスル
ホン酸テトラフェニルホスホニウム塩に代えて、テレフ
タル酸ジメチルに対して1.7モル%の量の3.5−ジ
カルボキシベンゼンスルホン酸テトラ−n−ブチルホス
ホニウム塩及びテレフタル酸ジメチルに対して0.01
7モル%の量の3.5−ジカルボキシベンゼンスルホン
酸トリーn−ブチルホスホニウム塩の混合物を使用し、
更にテトラフェニルホスホニウムハイドロオキサイドに
代えて、テレフタル酸ジメチルに対して0.2モル%の
量のテトラ−n−ブチルホスホニウムクロライドを使用
する以外は実施例2と同様に行った。
得られたポリマーの軟化点(sp)は253.9°C、
ジエチレングリコール含有量(DEG含量)は1.54
、吐出10分後の極限粘度([η]1o〉は0.678
.吐出60分後の極限粘度([77] 60)は0、6
56であり、紡出糸の極限粘度([η]、)は0.62
6 、加工糸の単糸繊度は0.35デニール、強度は5
.0g/de、シルクファクターは25.1、L値は7
2.5、b値は6.2であった。
実施例9 実施例2で使用した3、5−ジカルボキシベンゼンスル
ホン酸テトラフェニルホスホニウム塩及びテトラフェニ
ルホスホニウムハイドロオキサイドに代えて、テレフタ
ル酸ジメチルに対して1,7モル%の量の35−ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸テトラ−n−ブチルホスホニ
ウム塩及びテレフタル酸ジメチルに対して0.02モル
%の量のテトラ−n−ブチルホスホニウムクロライドを
使用する以外は実施例2と同様に重合し、ポリマー吐出
を行った。
得られたポリマーの軟化点(sp)は253.6℃、ジ
エチレングリコール含有量(DEG含量)は1.65、
吐出10分後の極限粘度([77] 10)は0.66
0 、吐出60分後の極限粘度([77]60)は0、
682であった。
得られた紡出糸の極限粘度([η]、)は0、630で
あった。次いで、0.35deとなる仮撚延伸倍率1.
5で仮撚加工を実施した。
得られた加工糸の単糸繊度は0.35デニール、強度は
5.2ir/de、シルクファクターは26.5、L値
は92.0、b値は5,8であった。
比較例3.4 実施例1において、仮撚加工前の交絡付与を取り止めて
、仮撚加工後に第2デリベリ−ローラーと第3デリベリ
−ローラーとの間で交絡付与すること(比較例3〉、仮
撚加工前後共に交絡付与しなかったこと(比較例4)、
以外は実施例と同様に行った。その結果を第1表に示す
比較例5,6、実施例10.11 実施例1において、紡糸引取速度と延伸倍率を下記の如
く変更する以外は、実施例1と同様に行った。その結果
を第1表に示す。
引取速度    延伸倍率 比較例5   2300m/分   1.85ツノ  
6      5700   ツノ        1
.20実施例10 2800  ツノ    ■、75
ノI   11    5200   ツノ     
   1.30
【図面の簡単な説明】
図は、本発明方法を実施する装置の一例を示す概略図で
ある。 1・・・・・・カチオン可染ポリエステルフィラメント
からなる原糸、 2・・・・・・フィードローラー(プリ、フィードロー
ラー)、 3・・・・・・交絡用空気噴射ノズル、7・・・・・・
仮撚付与装置、 4・・・・・・第1デリベリローラー 8・・・・・・第2デリベリローラー 5・・・・・・第1ヒーター 6・・・・・・冷却プレート、 9・・・・・・第3デリベリローラー 10・・・・・・給油装置、 11・・・・・・チーズ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)加工後の単糸繊度が0.7デニール以下のカチオ
    ン可染ポリエステルマルチフィラメントを、延伸仮撚加
    工するに際して、加工用原糸として、下記の改質ポリエ
    ステルからなる複屈折率(Δn)が0.03以上、0.
    08以下の高配向ポリエステル未延伸マルチフィラメン
    トを用いて交絡を付与した後、延伸仮撚加工することを
    特徴とするカチオン可染極細仮撚加工糸の製造方法。 下記一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼…( I ) (式中、Aは芳香族基又は脂肪族基、X_1はエステル
    形成性官能基、X_2はX_1と同一もしくは異なるエ
    ステル形成性官能基又は水素原子、R_1、R_2、R
    _3及びR_4はアルキル基及びアリール基より選ばれ
    た同一又は異なる基、nは正の整数を示す。)で表わさ
    れるスルホン酸ホスホニウム塩を0.1〜10モル%共
    重合した極限粘度0.6以上の改質ポリエステル。
  2. (2)高配向ポリエステル未延伸マルチフィラメントに
    60ケ/m以上の交絡を付与する請求項1記載のカチオ
    ン可染極細仮撚加工糸の製造方法。
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