JP2003147635A - ポリエステル繊維及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステル繊維及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003147635A
JP2003147635A JP2001321897A JP2001321897A JP2003147635A JP 2003147635 A JP2003147635 A JP 2003147635A JP 2001321897 A JP2001321897 A JP 2001321897A JP 2001321897 A JP2001321897 A JP 2001321897A JP 2003147635 A JP2003147635 A JP 2003147635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
polyester
compound
catalyst
titanium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001321897A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyoshi Yamamoto
智義 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2001321897A priority Critical patent/JP2003147635A/ja
Publication of JP2003147635A publication Critical patent/JP2003147635A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色調に優れ、紡糸口金を通して長時間連続的
に紡糸しても口金付着物の発生量が非常に少なく、成形
性に優れているという優れた性能を有する、鮮明性の改
善されたポリエステル繊維及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 チタン化合物及び/又はチタン化合物と
多価カルボン酸又はその無水物との反応により得られる
チタン化合物を含むチタン化合物成分と、リン化合物成
分との反応生成物を触媒として、芳香族ジカルボン酸の
アルキレングリコールエステル及び/又はその低重合体
からなる重合出発原料を重縮合反応させること、さらに
該ポリエステルの合成が完了する以前の任意の段階で、
含金属リン化合物とアルカリ土類金属化合物とを、含金
属リン化合物とアルカリ土類金属とを予め反応させるこ
となく、該ポリエステル合成系内へ添加した後、合成を
完了させて得られたポリエステルポリマーを、溶融紡糸
して繊維化した後、アルカリ化合物の水溶液によって該
繊維の2〜40重量%を溶出させて、繊維表面に微細孔
を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル繊維及
びその製造方法に関する。さらに詳しくは、特定のチタ
ン化合物及びリン化合物を含むポリエステル製造用触媒
を用いて、色調に優れ、紡糸口金を通して長時間連続的
に紡糸しても口金付着物の発生量が非常に少なく、成形
性に優れているという優れた性能を有する、鮮明性の改
善されたポリエステル繊維及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレ
ンテレフタレート及びポリテトラメチレンテレフタレー
トは、その機械的、物理的、化学的性能が優れているた
め、繊維、フィルム、その他の成形物に広く利用されて
いる。
【0003】例えばポリエチレンテレフタレートは、通
常テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル
化反応させるか、テレフタル酸ジメチルのようなテレフ
タル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールと
をエステル交換反応させるか又はテレフタル酸とエチレ
ンオキサイドとを反応さて、テレフタル酸のエチレング
リコールエステル及び/又はその低重合体を生成させ、
次いでこの反応生成物を重合触媒の存在下で減圧加熱し
て所定の重合度になるまで重縮合反応させることによっ
て製造されている。
【0004】これらの重縮合反応段階で使用する触媒の
種類によって、反応速度および得られるポリエステルの
品質が大きく左右されることはよく知られている。ポリ
エチレンテレフタレートの重縮合触媒としては、アンチ
モン化合物が、優れた重縮合触媒性能を有し、かつ、色
調の良好なポリエステルが得られるなどの理由から最も
広く使用されている。
【0005】しかしながら、アンチモン化合物を重縮合
触媒として使用した場合、ポリエステルを長時間にわた
って連続的に溶融紡糸すると、口金孔周辺に異物(以
下、単に口金異物と称することがある。)が付着堆積
し、溶融ポリマー流れの曲がり現象(ベンディング)が
発生し、これが原因となって紡糸、延伸工程において毛
羽及び/又は断糸などを発生するという成形性の問題が
ある。
【0006】該アンチモン化合物以外の重縮合触媒とし
て、チタンテトラブトキシドのようなチタン化合物を用
いることも提案されているが、このようなチタン化合物
を使用した場合、上記のような、口金異物堆積に起因す
る成形性の問題は解決できるが、得られたポリエステル
自身が黄色く着色されており、また、溶融熱安定性も不
良であるという新たな問題が発生する。
【0007】上記着色問題を解決するために、コバルト
化合物をポリエステルに添加して黄味を抑えることが一
般的に行われている。確かにコバルト化合物を添加する
ことによってポリエステルの色調(b値)は改善するこ
とができるが、コバルト化合物を添加することによって
ポリエステルの溶融熱安定性が低下し、ポリマーの分解
も起こりやすくなるという問題がある。
【0008】また、他のチタン化合物として、特公昭4
8−2229号公報には水酸化チタンを、また特公昭4
7−26597号公報にはα−チタン酸を、それぞれポ
リエステル製造用触媒として使用することが開示されて
いる。しかしながら、前者の方法では水酸化チタンの粉
末化が容易でなく、一方、後者の方法ではα−チタン酸
が変質し易いため、その保存、取り扱いが容易でなく、
したがっていずれも工業的に採用するには適当ではな
く、さらに、良好な色調(b値)のポリマーを得ること
も困難である。
【0009】また、特公昭59−46258号公報には
チタン化合物とトリメリット酸とを反応させて得られた
生成物を、また特開昭58−38722号公報にはチタ
ン化合物と亜リン酸エステルとを反応させて得られた生
成物を、それぞれポリエステル製造用触媒として使用す
ることが開示されている。確かに、この方法によれば、
ポリエステルの溶融熱安定性はある程度向上しているも
のの、得られるポリマーの色調が十分なものではなく、
したがってポリマー色調のさらなる改善が望まれてい
る。
【0010】さらに、特開平7−138354号公報に
おいては、チタン化合物とリン化合物との錯体をポリエ
ステル製造用触媒とすることが提案されており、この方
法によれば溶融熱安定性もある程度は向上するものの、
得られるポリマーの色調は十分なものではない。
【0011】なお、これらのチタン−リン系触媒は、そ
の触媒自身がポリエステルポリマー中に異物として残留
することが多く、この問題についても解決されることが
望まれていた。
【0012】また、ポリエステルは、その機械的、物理
的、化学的性能が優れているため、合成繊維として広く
使用されている。しかしながらポリエステル繊維は、羊
毛や絹のような天然繊維、レーヨンやアセテートのよう
な半合成繊維、アクリル系繊維と比較して、染色した際
に色に深みがないため、発色性、鮮明性に劣るという欠
点がある。
【0013】従来、該ポリエステル繊維の染色鮮明性を
改良するために、染料の改善やポリエステルの化学的な
改質等が試みられており、各種の提案がなされている。
例えば、特公昭62−44064号公報では、特定量の
5価のリン化合物と、該リン化合物に対して特定量比に
あるカルシウム化合物とをポリエチレンテレフタレート
に添加することによって、着色したときの色の深みと鮮
明性に優れ、かつ摩擦による変色が十分に小さく、耐フ
ィブリル性にも優れたポリエステルが得られることが報
告されている。
【0014】確かに、この方法によれば上述した問題点
は解消される。しかしながら、このようなポリエチレン
テレフタレートを用いた繊維は、その化学的な改質ゆえ
に繊維自身が柔らかいため、前記の口金異物による影響
を受けやすい。
【0015】口金異物を抑制するには、前記のように触
媒としてアンチモンを使用しないことが有効な手段であ
るが、アンチモンを使用しない方法では、糸のカラーが
低下してしまうため、従来は使用に供することができな
かった。
【0016】したがって触媒としてアンチモンを使用せ
ず、かつ着色したときの色調、色の深みと鮮明性に優
れ、かつ摩擦による変色が十分に小さく、耐フィブリル
性にも優れたポリエステル繊維が求められていた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、色調
に優れ、紡糸口金を通して長時間連続的に紡糸しても口
金付着物の発生量が非常に少なく、成形性に優れている
という優れた性能を有する、鮮明性の改善されたポリエ
ステル繊維及びその製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記従来技
術に鑑み鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至
った。
【0019】すなわち本発明の目的は、二官能性芳香族
カルボン酸のアルキレングリコールエステル及びその低
重合体から選ばれた少なくとも一種からなる重合出発原
料を、触媒の存在下に重縮合する工程を含み、前記触媒
が、(A)下記一般式(I)により表されるチタン化合
物(1):
【0020】
【化5】
【0021】及び、前記式(I)のチタン化合物(1)
と下記一般式(II)で表される多価カルボン酸又はそ
の無水物とを反応させて得られたチタン化合物(2):
【0022】
【化6】
【0023】から選ばれた少なくとも一種からなるチタ
ン化合物成分と、(B)下記一般式(III)により表
されるリン化合物(3):
【0024】
【化7】
【0025】の少なくとも一種からなるリン化合物成分
とを反応させて得られた反応生成物からなるものである
こと、並びに、前記触媒のチタン原子換算量が、前記重
合出発原料中に含まれる前記二官能性芳香族カルボン酸
成分の合計量に対して、10〜40ミリモル%であっ
て、さらには、該重縮合する工程が完了する以前の任意
の段階で、該ポリエステルを構成する全酸成分を基準と
して0.5〜1.8モル%の下記一般式(IV)で表さ
れる含金属リン化合物(4):
【0026】
【化8】
【0027】と、該ポリエステルを構成する全酸成分を
基準として0.25〜3.6モル%のアルカリ土類金属
化合物とを、含金属リン化合物とアルカリ土類金属とを
予め反応させることなく、該ポリエステル合成系内へ添
加した後、合成を完了させて得られたポリエステルポリ
マーを、溶融紡糸して繊維化した後、アルカリ化合物の
水溶液によって該繊維の2〜40重量%を溶出させて、
繊維表面に微細孔を形成させることを特徴とする、ポリ
エステル繊維の製造方法により達成される。
【0028】さらに本発明の他の目的は、本発明のポリ
エステル繊維の製造方法によって得られた繊維によって
達成される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明についてさらに詳細に
説明する。
【0030】本発明のポリエステル製造用触媒は、下記
に詳しく説明するチタン化合物成分(A)と、リン化合
物成分(B)との反応生成物を含むものである。
【0031】本発明の触媒に用いられるチタン化合物成
分(A)は、下記一般式(I)により表されるチタン化
合物(1):
【0032】
【化9】
【0033】及び、前記一般式(I)のチタン化合物
(1)と下記一般式(II)で表される多価カルボン酸
又はその無水物とを反応させて得られたチタン化合物
(2):
【0034】
【化10】
【0035】から選ばれた少なくとも一種からなるもの
である。
【0036】また本発明の触媒に用いられるリン化合物
成分(B)は、下記一般式(III)で表されるリン化
合物(3):
【0037】
【化11】 の少なくとも一種からなるものである。
【0038】本発明のポリエステル製造用触媒に用いら
れる、前記チタン化合物成分(A)と、前記リン化合物
成分(B)との反応生成物において、前記チタン化合物
成分(A)のチタン原子換算モル量(mTi)の、前記
リン化合物成分(B)のリン原子換算モル量(mP)に
対する反応モル比(mTi/mP)が、(1:1)〜
(1:4)の範囲内にあることが好ましく、(1:1.
5)〜(1:2.5)の範囲内にあることがより好まし
い。
【0039】前記チタン化合物成分(A)のチタン原子
換算モル量とは、前記チタン化合物成分(A)に含まれ
る各チタン化合物のモル量と、当該チタン化合物の1分
子に含まれるチタン原子の個数との積の合計値であり、
前記リン化合物成分(B)のリン原子換算モル量とは、
前記リン化合物成分(B)に含まれる各リン化合物のモ
ル量と、当該リン化合物の1分子に含まれるリン原子の
個数との積の合計値である。ただし、式(III)のリ
ン化合物は1分子当たり1個のリン原子を含むものであ
るから、リン化合物のリン原子換算モル量は当該リン化
合物のモル量に等しい。
【0040】反応モル比(mTi/mP)が(1:1)
より大きくなると、すなわち、チタン化合物成分(A)
の量が過多になると得られる触媒を用いて得られるポリ
エステルの色調(b値)が、不良になり、かつその耐熱
性が低下することがある。また、前記反応モル比が、
(1:4)未満になると、すなわちチタン化合物成分
(A)の量が過少になると、得られる触媒のポリエステ
ル生成反応に対する触媒活性が不十分になることがあ
る。
【0041】チタン化合物成分(A)に用いられる一般
式(I)のチタン化合物(1)としては、チタンテトラ
ブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテ
トラプロポキシド、チタンテトラエトキシドなどのチタ
ンテトラアルコキシドや、オクタアルキルトリチタネー
ト、ヘキサアルキルジチタネートなどのアルキルチタネ
ートを挙げることができるが、なかでも本発明において
使用されるリン化合物成分との反応性の良好なチタンテ
トラアルコキシドを用いることが好ましく、特にチタン
テトラブトキシドを用いることがより好ましい。
【0042】チタン化合物成分(A)に用いられるチタ
ン化合物(2)は一般式(I)のチタン化合物(1)
と、一般式(II)の多価カルボン酸又はその無水物と
の反応により得られる。一般式(II)の多価カルボン
酸及びその無水物としては、シュウ酸、マロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸、ト
リメシン酸、ヘミメリット酸、フタル酸又はそれらの無
水物を好ましく用いることができ、特にチタン化合物
(1)との反応性がよいトリメリット酸酸無水物、フタ
ル酸無水物を用いることが好ましい。
【0043】チタン化合物(1)と一般式(II)の多
価カルボン酸又はその無水物との反応は、前記多価カル
ボン酸又はその無水物を溶媒に混合してその一部又は全
部を溶媒中に溶解し、この混合液にチタン化合物(1)
を滴下し、0℃〜200℃の温度で30分以上、好まし
くは30〜150℃の温度に40〜90分間加熱するこ
とによって行われる。この際の反応圧力には特に制限は
なく、常圧で充分である。なお、前記溶媒としては、式
(II)の化合物又はその無水物の一部又は全部を溶解
し得るものから適宜に選択することができるが、好まし
くは、エタノール、エチレングリコール、トリメチレン
グリコール、テトラメチレングリコール、ベンゼン、キ
シレン等から選ばれる。
【0044】この反応におけるチタン化合物(1)と式
(II)の化合物又はその無水物とのモル比は適宜に選
択することができるが、チタン化合物(1)の割合が多
すぎると、得られるポリエステルの色調が悪化したり、
軟化点が低下したりする傾向があり、逆にチタン化合物
(1)の量が少なすぎると重縮合反応が進みにくくなる
傾向があるため、チタン化合物(1)と式(II)の化
合物又はその無水物との反応モル比は、(2/1)〜
(2/5)とすることが好ましい。この反応によって得
られる反応生成物は、そのまま前述のリン化合物(3)
との反応に供してもよく、或はこれをアセトン、メチル
アルコール及び/又は酢酸エチルなどによって再結晶し
て精製した後、これをリン化合物(3)と反応させてよ
い。
【0045】リン化合物成分(B)に用いられる一般式
(III)のリン化合物(3)において、R3により表
されるC6〜C20アリール基、又はC1〜C20アル
キル基は、未置換であってもよく、或は1個以上の置換
基により置換されていてもよく、この置換基としては、
例えば、カルボキシル基、アルキル基、ヒドロキシル基
及びアミノ基などを包含する。
【0046】一般式(III)のリン化合物(3)は、
例えば、フェニルホスホン酸、メチルホスホン酸、エチ
ルホスホン酸、プロピルホスホン酸、イソプロピルホス
ホン酸、ブチルホスホン酸、トリルホスホン酸、キシリ
ルホスホン酸、ビフェニルホスホン酸、ナフチルホスホ
ン酸、アントリルホスホン酸、2−カルボキシフェニル
ホスホン酸、3−カルボキシフェニルホスホン酸、4−
カルボキシフェニルホスホン酸、2,3−ジカルボキシ
フェニルホスホン酸、2,4−ジカルボキシフェニルホ
スホン酸、2,5−ジカルボキシフェニルホスホン酸、
2,6−ジカルボキシフェニルホスホン酸、3,4−ジ
カルボキシフェニルホスホン酸、3,5−ジカルボキシ
フェニルホスホン酸、2,3,4−トリカルボキシフェ
ニルホスホン酸、2,3,5−トリカルボキシフェニル
ホスホン酸、2,3,6−トリカルボキシフェニルホス
ホン酸、2,4,5−トリカルボキシフェニルホスホン
酸、2,4,6−トリカルボキシフェニルホスホン酸、
フェニルホスフィン酸、メチルホスフィン酸、エチルホ
スフィン酸、プロピルホスフィン酸、イソプロピルホス
フィン酸、ブチルホスフィン酸、トリルホスフィン酸、
キシリルホスフィン酸、ビフェニリルホスフィン酸、ジ
フェニルホスフィン酸、ジメチルホスフィン酸、ジエチ
ルホスフィン酸、ジプロピルホスフィン酸、ジイソプロ
ピルホスフィン酸、ジブチルホスフィン酸、ジトリルホ
スフィン酸、ジキシリルホスフィン酸、ジビフェニリル
ホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アントリルホス
フィン酸、2−カルボキシフェニルホスフィン酸、3−
カルボキシフェニルホスフィン酸、4−カルボキシフェ
ニルホスフィン酸、2,3−ジカルボキシフェニルホス
フィン酸、2,4−ジカルボキシフェニルホスフィン
酸、2,5−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、2,
6−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、3,4−ジカ
ルボキシフェニルホスフィン酸、3,5−ジカルボキシ
フェニルホスフィン酸、2,3,4−トリカルボキシフ
ェニルホスフィン酸、2,3,5−トリカルボキシフェ
ニルホスフィン酸、2,3,6−トリカルボキフェニル
ホスフィン酸、2,4,5−トリカルボキシフェニルホ
スフィン酸、2,4,6−トリカルボキシフェニルホス
フィン酸、ビス(2−カルボキシフェニル)ホスフィン
酸、ビス(3−カルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビ
ス(4−カルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス
(2,3−ジカルボキシルフェニル)ホスフィン酸、ビ
ス(2,4−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビ
ス(2,5−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビ
ス(2,6−ジカルボキシルフェニル)ホスフィン酸、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、
ビス(3,5−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、
ビス(2,3,4−トリカルボキシフェニル)ホスフィ
ン酸、ビス(2,3,5−トリカルボキシフェニル)ホ
スフィン酸、ビス(2,3,6−トリカルボキシフェニ
ル)ホスフィン酸、ビス(2,4,5−トリカルボキシ
フェニル)ホスフィン酸、及びビス(2,4,6−トリ
カルボキシフェニル)ホスフィン酸などから選ばれる。
【0047】チタン化合物成分(A)とリン化合物成分
(B)との触媒調製は、例えば、式(III)の少なく
とも一種のリン化合物(3)からなる成分(B)と溶媒
とを混合して、リン化合物成分(B)の一部又は全部を
溶媒中に溶解し、この混合液にチタン化合物成分(A)
を滴下し、反応系を0℃〜200℃の温度に30分間以
上、好ましくは60〜150℃の温度に40〜90分
間、加熱することによって行われる。この反応におい
て、反応圧力については格別の制限はなく、加圧下
(0.1〜0.5MPa)、常圧下、又は減圧下(0.
001〜0.1MPa)のいずれであってもよいが、通
常は常圧下にて行われる。
【0048】また上記触媒調製反応に用いられる式(I
II)のリン化合物成分(B)用溶媒は、前記リン化合
物成分(B)の少なくとも一部を溶解し得る限り格別の
制限はないが、例えば、エタノール、エチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ベンゼン、及びキシレン等から選ばれた少なくとも
一種からなる溶媒が好ましく用いられる。特に、最終的
に得ようとするポリエステルを構成しているグリコール
成分と同一の化合物を溶媒として用いることが好まし
い。
【0049】この触媒調製反応において、反応系中のチ
タン化合物成分(A)とリン化合物成分(B)との配合
割合は、得られる触媒に含まれる、チタン化合物成分
(A)と、リン化合物成分との反応生成物において、チ
タン化合物成分(A)のチタン原子換算モル量(mT
i)の、リン化合物成分(B)のリン原子換算モル量
(mP)に対する反応モル比(mTi/mP)が(1:
1)〜(1:4)の範囲になるように設定される。好ま
しい反応モル比(mTi/mP)は(1:1)〜(1:
3)である。
【0050】チタン化合物成分(A)と、リン化合物成
分(B)との反応生成物は、それを反応系から、遠心沈
降処理又は濾過などの手段により分離した後、又は分離
することなくそれをそのままポリエステル製造用触媒と
して用いてもよく、或は、この分離された反応生成物
を、再結晶剤、例えばアセトン、メチルアルコール及び
/又は水などにより再結晶し精製した後、この精製物を
触媒として用いてもよい。
【0051】本発明のポリエステル製造方法において、
二官能性芳香族カルボン酸のアルキレングリコールエス
テル、及びその低重合体(オリゴマー)から選ばれた少
なくとも一種からなる重合出発原料が、前記触媒の存在
下に重縮合される。このとき、触媒のチタン原子換算量
は、前記重合出発原料中に含まれる二官能性芳香族カル
ボン酸成分の合計量に対して、10〜40ミリモル%に
設定される。この触媒量は、10〜25ミリモル%であ
ることが好ましい。触媒量が、10ミリモル%未満であ
ると、重合出発原料の重縮合反応に対する触媒の促進効
果が不十分になり、ポリエステル製造効率が不十分にな
り、かつ所望の重合度を有するポリエステルを得ること
ができない。また、触媒量が40ミリモル%を越える
と、得られるポリエステルの色調(b値)が、不十分に
なり黄味を帯びるようになり、その実用性が低下する。
【0052】本発明のポリエステル製造方法に用いられ
る、重合出発原料として用いられる二官能性芳香族カル
ボン酸のアルキレングリコールエステルにおいて、前記
二官能性芳香族カルボン酸はテレフタル酸、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルメタ
ンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、及びβ−ヒドロキシエ
トキシ安息香酸から選ばれることが好ましく、特にテレ
フタル酸及びナフタレンジカルボン酸が好ましく用いら
れる。前記アルキレングリコールは、エチレングリコー
ル、トリメチレングリコート、テトラメチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、及びヘキサメチレングリ
コールから選ばれることが好ましい。
【0053】上記の二官能性芳香族カルボン酸のアルキ
レングリコールエステル及び/又はその低重合体は、い
かなる方法によって製造されたものであってもよいが、
通常、二官能性芳香族カルボン酸又はそのエステル形成
性誘導体とアルキレングリコール又はそのエステル形成
性誘導体とを加熱反応させることによって製造される。
【0054】例えばポリエチレンテレフタレートの原料
であるテレフタル酸のエチレングリコールエステル及び
/又はその低重合体について説明すると、テレフタル酸
とエチレングリコールとを直接エステル化反応させる
か、テレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレング
リコールとをエステル交換反応させるか、又はテレフタ
ル酸にエチレンオキサイドを付加反応させる方法が一般
に採用される。
【0055】なお、上記の二官能性芳香族カルボン酸の
アルキレングリコールエステル及び/又はその低重合体
には、本発明方法の効果が実質的に損なわれない範囲内
において、具体的には酸成分合計モル量を基準として1
0モル%以下、好ましくは5モル%以下の範囲で、それ
と共重合可能な他の二官能性カルボン酸エステルが追加
成分として含まれていてもよい。
【0056】好ましく用いられる共重合可能な追加成分
は、酸成分として、例えば、アジピン酸、セバシン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族及び
脂環式の二官能性ジカルボン酸、並びにヒドロキシカル
ボン酸、例えば、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、p
−オキシ安息香酸などの一種以上とグリコール成分とし
て、例えば、構成炭素数が2個以上のアルキレングリコ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペン
チルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS
のような脂肪族、脂環式、芳香族のジオール化合物及び
ポリオキシアルキレングリコール、の一種以上とのエス
テル又はその無水物から選ぶことができる。上記追加成
分は一種を単独で用いてもよく、或は二種以上を併用し
てもよい。ただし共重合は上記の範囲内であることが必
要である。
【0057】本発明のポリエステル製造方法において、
触媒を重合出発原料に添加する時期は、二官能性芳香族
カルボン酸アルキレングリコールエステル及び/又はそ
の低重合体の重縮合反応が開始される以前の任意の段階
であればよく、さらに、その添加方法は従来公知の任意
の方法をいずれも採用することができ、例えば、二官能
性芳香族カルボン酸エステルの調製後に、この反応系内
に触媒の溶液又はスラリーを添加して重縮合反応を開始
してもよいし、或は、当該二官能性芳香族カルボン酸エ
ステルの調製前に、触媒溶液又はスラリーを出発原料と
同時に、又はその仕込み後に反応系に添加してもよい。
【0058】本発明方法におけるポリエステル製造反応
条件には格別の制限はないが、重縮合反応は一般に23
0〜320℃の温度において、常圧下、又は減圧下
(0.1Pa〜0.1MPa)において、或はこれらの
条件を組み合わせて、15〜300分間重縮合すること
が好ましい。
【0059】本発明方法において、反応系に、必要に応
じてトリメチルホスフェートなどの安定剤をポリエステ
ル製造における任意の段階で加えてもよく、さらに酸化
防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、蛍光増白剤、艶消剤、
整色剤、消泡剤その他の添加剤などを配合してもよい。
【0060】さらに、得られるポリエステルのカラーを
微調整するために、反応系にポリエステルの製造段階に
おいて、アゾ系、トリフェニルメタン系、キノリン系、
アントラキノン系、フタロシアニン系等の有機青色顔料
及び無機青色顔料の一種以上からなる整色剤を添加する
ことができる。なお、本発明の製造方法においては、当
然のことながらポリエステルの溶融熱安定性を低下させ
るコバルト等を含む無機青色顔料を整色剤としては用い
る必要はなく、したがって得られるポリエステルには実
質的にコバルトを含まないことが好ましい。
【0061】本発明方法によって得られるポリエステル
は、通常、ハンター型色差計より得られるL値が80.
0以上、b値が−2.0〜5.0の範囲にあるものであ
る。ポリエステルのL値が80.0未満であると、白色
度が低くなるため実用に供し得る高白色度成形物を得る
ことができないことがある。また、b値が−2.0未満
であると、このポリエステルの黄味は少ないが、青味が
増し、一方、b値が5.0を越えると、得られるポリエ
ステルの黄味が強くなるため、実用上有用な成形物の製
造に供することができないことがある。本発明方法によ
り得られるポリエステルのL値は好ましくは82以上、
特に好ましくは83以上であり、b値の好ましい範囲は
−1.0〜4.5であり、特に好ましくは0.0〜4.
0である。
【0062】本発明のポリエステルは、実質的に、整色
用コバルト化合物に由来するコバルト原子を含まないも
のである。コバルト原子を含むポリエステルには、溶融
熱安定性が低く、分解が起こりやすくなるという欠点が
ある。なお、ここで“実質的に含まない”とは、整色剤
若しくは重縮合触媒としてコバルト化合物を使用せず、
したがって得られるポリエステルが、上記コバルト化合
物に由来するコバルト原子を含まないことを意味する。
したがって、本発明のポリエステルは、整色剤及び触媒
以外の目的をもって添加されたコバルト化合物に由来す
るコバルト原子を含むことがあってもよい。
【0063】本発明におけるポリエステルの固有粘度は
適宜選択すればよいが、0.55〜1.0の範囲にある
ことが好ましい。該固有粘度がこの範囲内にあると、溶
融成形が容易でかつ成形物の強度も高いものとなる。該
固有粘度のさらに好ましい範囲は、0.60〜0.90
であり、特に好ましくは0.62〜0.80である。
【0064】本発明の製造方法においては、さらに、下
記一般式(IV)で示す含金属リン化合物を添加する必
要がある。
【0065】
【化12】
【0066】ここで、式中、R4及びR4’は一価の有機
基であるが、具体的には、アルキル基、アリール基、ア
ラルキル基又は−[(CH2lO]k5(ただし、R5
は水素原子、アルキル基、アリール基又はアラルキル
基、lは2〜10の整数、kは1〜5の整数)であるこ
とが好ましく、また、Mは、Li、Na、K、Mg、C
a、Sr、Baとすることが好ましく、特にCa、S
r、Baを用いることが好ましい。
【0067】上記一般式(IV)の含金属リン化合物に
代えてR4及び/又はR4’が金属(特にアルカリ金属、
アルカリ土類金属)で置換されたリン化合物を使用した
場合には、得られるポリエステル繊維に生成する微細孔
が大きくなりすぎ、目的とする鮮明化効果が得られず、
また耐フィブリル性にも劣るようになる。
【0068】なお、該化合物を製造するためには、対応
する正リン酸エステル(モノ、ジ又はトリ)と所定量の
対応する金属化合物とを溶媒の存在下加熱反応させれば
容易に得ることができる。さらに、本発明の製造方法に
おいては、上記含金属リン化合物とともにアルカリ土類
金属化合物をも併用する必要があり、該アルカリ土類金
属化合物としては、上記含金属リン化合物と反応してポ
リエステルに不溶の塩を形成するものである限り、いず
れを用いてもよい。
【0069】該アルカリ土類金属化合物としては、アル
カリ土類金属の酢酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩、フタ
ル酸塩、ステアリン酸塩のような有機カルボン酸塩、硫
酸塩、ケイ酸塩、炭酸塩、重炭酸塩のような無機塩類、
塩化物のようなハロゲン化物、エチレンジアミン四酢酸
錯塩のようなキレート化合物、水酸化物、酸化物、メト
キシド、エトキシド、フェノキシド、グリコキシドなど
のアルコキシド類、等を挙げることができるが、なかで
もトリメチレングリコールに可溶性である有機カルボン
酸塩、ハロゲン化物、キレート化合物、アルコキシドを
用いることが好ましく、特に有機カルボン酸塩が好まし
い。上記のアルカリ土類金属塩は1種を単独で使用して
も、二種以上を併用してもどちらでも良い。
【0070】上記含金属リン化合物とアルカリ土類金属
化合物とを併用する場合には、得られたポリエステル繊
維をアルカリ減量した際に、優れた色の深みとその摩擦
耐久性を与えるために、含金属リン化合物の使用量及び
該リン化合物の使用量に対するアルカリ土類金属化合物
の使用量比を、本発明の製造方法の通りにする必要があ
る。
【0071】すなわち、本発明で使用する含リン化合物
の添加量は余りに少ないと、アルカリ減量処理後の繊維
は色の深みが不充分になる。この量を多くするにしたが
って、色の深みは増加するものの、余りに多くなると、
もはや色の深みは著しい向上を示さず、かえって耐摩擦
耐久性が悪化し、さらに、十分な重合度と軟化点とを有
するポリエステルポリマーを得ること自体が困難とな
り、紡糸時に断糸が多発するというトラブルが発生す
る。このため、含金属リン化合物の添加量はポリエステ
ルを構成する酸成分を基準として0.5〜1.8モル%
の範囲にすべきであり、0.6〜1.7モル%の範囲と
することが好ましく、0.6〜1.0モル%の範囲とす
ることが特に好ましい。
【0072】またアルカリ土類金属化合物の添加量が、
ポリエステルを構成する全酸成分を基準として0.25
モル%よる少ない場合には、得られるポリエステル繊維
の色の深みが不十分であり、そのうえ重縮合速度が低下
して高重合度のポリエステルを得ることが困難となり、
また、生成ポリエステルの軟化点が大幅に低下するよう
になる。ポリエステルを構成する全酸成分を基準として
3.6モル%を越えると、ポリマー内部に粗大粒子が生
成し、色の深みが改善されるどころか、かえって視感濃
度が低下する。このため、アルカリ土類金属化合物の添
加量は、ポリエステルを構成する全酸成分を基準として
0.25〜3.6モル%の範囲とする必要があり、好ま
しくは0.35〜2.2モル%、特に0.4〜1.8モ
ル%とすることが好ましい。
【0073】ここで、該アルカリ土類金属を添加する際
には、上記含金属リン化合物とは予め反応させることな
くポリエステル合成系に添加する必要がある。合成系内
で、ポリエステルに不溶な塩が形成されることによっ
て、不活性粒子をポリエステル中に均一な超微粒子状態
で分散させることができるようになる。
【0074】上記の含金属リン化合物及びアルカリ土類
金属化合物の添加は、それぞれポリエステルの合成が完
了するまでの任意の段階において、任意の順序で行うこ
とができる。しかし、含金属リン化合物のみを第一段階
の反応終了前の段階で添加したのでは、第一段階の反応
の完結が阻害されることがあり、またアルカリ土類金属
化合物のみを第一段階の反応終了前に添加すると、該第
一段階の反応をエステル化反応とする場合には、この反
応中に粗大粒子が発生しやすく、エステル交換反応とす
る場合には、該エステル交換反応速度が異常に大きくな
って、突沸現象を引き起こすことがあるので、これらの
添加時期を選択する場合には、添加しようとする化合物
の全重量を基準として20重量%程度以下に留めておく
ことが好ましい。
【0075】また、含金属リン化合物及びアルカリ土類
金属化合物の添加時期が、第二段階の反応が余りに進行
した段階では、粒子の凝集、粗大化が生じ易く最終的に
得られるポリエステル繊維の色の深みが不充分となる傾
向があるので、第二段階の反応における反応混合物の固
有粘度が0.3に到達する以前に添加することが好まし
い。
【0076】上記の含金属リン化合物及びアルカリ土類
金属化合物はそれぞれ一時に添加しても、2回以上に分
割しても、又は連続的に添加しても良い。
【0077】本発明においては、第一段階の反応に任意
の触媒を使用することができるが、上記アルカリ土類金
属化合物の中には、第一段階の反応、特にエステル交換
反応に対して触媒能を有するものが含まれており、該化
合物を使用する場合は別に触媒を使用することを要さ
ず、このアルカリ土類金属化合物を第一段階の反応開始
前又は反応中に添加して、触媒として兼用することもで
きるが、前述したように突沸現象を引き起こすこともあ
るので、その使用量は添加しようとするアルカリ土類金
属化合物の全重量を基準として20重量%以下に留める
ことが好ましい。
【0078】以上説明したように、特定量の上記の含金
属リン化合物とアルカリ土類金属化合物とを予め反応さ
せることなくポリエステル反応系に添加した後ポリエス
テルの合成を完了することによって、高重合度、高軟化
点及び良好な製糸化工程通過性を有し、かつ最終的に色
の深みとその摩擦耐久性にともに優れた繊維を与えるこ
とのできるポリエステルを得ることができる。
【0079】このようにして得られたポリエステルを溶
融紡糸して繊維とするには、格別な方法を採用する必要
はなく、通常のポリエステル繊維の溶融紡糸方法を任意
に採用することができ、紡出する繊維は中空部を有しな
い中実繊維であっても、中空部を有する中空繊維であっ
ても良い。また、紡出する繊維の横断面形状や中空部の
形状は、円型であっても異型であっても良い。
【0080】さらに紡糸するに際して、上記の含金属リ
ン化合物とアルカリ土類金属化合物とを添加したポリエ
ステルと添加しないポリエステルとを使用して、芯鞘
型、サイド・バイ・サイド、多層積層型の複合繊維とし
てもよい。
【0081】かくして得られるポリエステル繊維から、
その一部を除去するには必要に応じて延伸熱処理又は仮
撚加工などを施した後、又は布帛となした後、アルカリ
化合物の水溶液を用いてアルカリ減量処理することによ
り容易に行うことができる。ここで、使用するアルカリ
化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウムなどを挙げることができ、なか
でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好まし
い。
【0082】また、該アルカリ化合物の水溶液の濃度
は、採用するアルカリ化合物の種類、処理条件等によっ
て異なるが、通常0.01〜40重量%の範囲とするこ
とが好ましく、特に0.1〜30重量%の範囲とするこ
とが好ましい。
【0083】さらに、該アルカリ減量処理温度は室温〜
100℃程度と設定すればよく、処理時間は1分〜4時
間の範囲で通常行われる。また、このアルカリ化合物の
水溶液の処理によって溶出除去する量は、繊維重量を基
準として2〜40重量%の範囲にすべきである。
【0084】上述なような条件でアルカリ減量処理を施
すことによって、繊維軸方向に平行に配列し、かつ度数
分布の最大値が繊維軸の直角方向の幅が0.1〜0.3
μmの範囲であって、繊維軸方向の長さが0.1〜5μ
mの範囲になる大きさを有する微細孔を繊維表面及びそ
の近傍に多数形成せしめることができ、染色した際に優
れた色の深みを呈するようになる。
【0085】
【実施例】以下、本発明をさらに下記実施例により具体
的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例により限
定されるものではない。
【0086】なお、固有粘度、色相、チタン含有量、異
物数、溶融熱安定性及び紡糸口金に発生する付着物の層
については、下記記載の方法により求めた。
【0087】(1)固有粘度:ポリエステルポリマーの
固有粘度は、オルソクロロフェノール溶液について、3
5℃において測定した粘度の値から求めた。
【0088】(2)色調(L値及びb値):ポリマー試
料を290℃、真空下で10分間溶融し、これをアルミ
ニウム板上で厚さ3.0±1.0mmのプレートに成形
後ただちに氷水中で急冷し、該プレートを160℃、1
時間乾燥結晶化処理後、色差計調整用の白色標準プレー
ト上に置き、プレート表面のハンターL値及びb値を、
ミノルタ社製ハンター型色差計CR−200を用いて測
定した。L値は明度を示し、その数値が大きいほど明度
が高いことを示し、b値はその値が大きいほど黄着色の
度合いが大きいことを示す。
【0089】(3)触媒のチタン含有量:触媒化合物中
のチタン濃度は、リガク社製蛍光X線測定装置3270
を用いて測定した。
【0090】(4)紡糸口金に発生する付着物の層:ポ
リエステルをチップとなし、これを290℃で溶融し、
孔径0.15mmφ、孔数12個の紡糸口金から吐出
し、600m/分で2日間紡糸し、口金の吐出口外縁に
発生する付着物の層の高さを測定した。この付着物層の
高さが大きいほど吐出されたポリエステルメルトのフィ
ラメント状流にベンディングが発生しやすく、このポリ
エステルの成形性は低くなる。すなわち、紡糸口金に発
生する付着物層の高さは、当該ポリエステルの成形性の
指標である。
【0091】(5)色の深み:色の深みを示す尺度とし
ては、深色度(K/S)を用いた。この値はサンプル布
の分光反射率(R)を島津RC−330型分光光度計に
て測定し、次に示すクベルカ−ムンク(Kubelka
Munk)の式から求めた。この値が大きいほど深色効
果が大きいことを示す。
【0092】
【数1】K/S=(1−R)2/2R なお、式中Kは吸収計数、Sは散乱計数を示す。
【0093】(6)耐摩擦変色性:摩擦堅牢度試験用の
学振型平面摩擦機を使用して、摩擦布としてポリエチレ
ンテレフタレート100%からなるジョーゼットを用
い、試験布を500gの荷重下で所定回数平面摩擦し
て、変色の発生の程度を変褪色用グレースケールで判定
した。耐摩耗性が極めて低い場合を一級とし、極めて高
い場合を5級とした。実用上4級以上が必要である。
【0094】(7)弾性率、弾性回復率、強度:アルカ
リ減量前の糸を用い、引張試験機(「オートグラフAG
−100E」(株)島津製作所製)を使用して測定し
た。弾性率は、25℃、試長25cm、引張速度20c
m/分から得られる荷伸曲線の初期傾きより求めた。強
度は同様の方法で、糸が破断するときの1dtexあた
りの強力として求めた。また、弾性回復率は、上記方法
で伸長率20%まで伸長した後、一分間放置し、このあ
と再び同じ速度でもとの長さまで戻したときの糸長より
求めた。
【0095】[実施例1]触媒(A)の調製: エチレングリコール2.5部に無水
トリメリット酸0.8部を溶解した後チタンテトラブト
キシド0.7部(無水トリメリット酸を基準として0.
5mol%)を滴下し、空気中常圧下80℃に保持して
60分間反応熟成させた。その後常温に冷却し、アセト
ン15部を加え、析出物をNo.5ろ紙で濾過し、10
0℃で2時間乾燥させた。チタン含有量は11.5重量
%であった。
【0096】次に、エチレングリコール131重量部中
にフェニルホスホン酸3.6重量部を120℃に10分
間加熱して溶解した。このエチレングリコール溶液13
4.5重量部に、さらにエチレングリコール40重量部
を加えた後、これに上記チタン化合物(2)5.0重量
部を溶解させた。得られた反応系を120℃で60分間
撹拌し、チタン化合物(2)とフェニルホスホン酸とを
反応させ、反応生成物を含む触媒(A)の白色スラリー
を得た。この触媒(A)スラリーのチタン含量は0.3
重量%であった。ポリエステルの製造: テレフタル酸166重量部とエチ
レングリコール75重量部とを240℃においてエステ
ル化反応させ、得られた反応生成物に対して、0.97
部のリン酸トリメチル(全酸成分を基準として0.69
3モル%)と0.60部の酢酸カルシウム一水塩(リン
酸トリメチルを基準として1/2倍モル)とを16.4
9部のエチレングリコール中で120℃の温度において
全環流下60分間反応させて得られたリン酸エステルカ
ルシウム塩の透明溶液18.06部に室温下1.22部
の酢酸カルシウム一水塩(リン酸トリメチルに対して
1.0倍モル)を溶解せしめて得たリン酸ジエステルカ
ルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液19.2
8部を添加して、さらに重縮合触媒として上記触媒
(A)スラリー0.95重量部(テレフタル酸の量を基
準として、チタン原子量換算で20ミリモル%)及び整
色剤としてテラゾールブルー0.0002重量部を加
え、得られた反応系を温度285℃、常圧で30分間加
熱し、さらに上記温度において4.0kPa(30mm
Hg)の減圧下で15分間加熱して反応を進行させた
後、反応系内を徐々に減圧にし、上記温度において撹拌
しながら110分間加熱して反応を完了させた。このと
きの最終内温は285℃、最終内圧は49.3Pa
(0.37mmHg)であり、得られたポリエチレンテ
レフタレートの固有粘度は0.640であった。本チッ
プの物性を表1にまとめた。
【0097】このチップを常法により乾燥し、孔径0.
3mmの円形紡糸孔を36個穿設した紡糸口金を使用し
て270℃で溶融紡糸し、次いで常法に従って延伸倍率
3.5倍で延伸して75デニール、36フィラメントの
原糸を得た。
【0098】この原糸にS撚2500T/mおよびZ撚
2500T/mの強撚を施し、続いて該強撚糸を80℃
で30分間蒸熱処理して撚り止めを行った。
【0099】該撚り止め強撚糸を経密度47本/cm、
緯密度32本/cmでS、Z撚りを2本交互に配して梨
地ジョーゼット織物を製織した。
【0100】得られた生機をロータリーワッシャーにて
沸騰温度で20分間リフラックス処理し、シボ立てを行
い、常法によりプリセット後、3.5%の水酸化ナトリ
ウム水溶液で沸騰温度にて処理し、減量率が10%。2
0%および30%の布帛を得た。
【0101】これらのアルカリ処理後の布帛をDian
ix Black HG−FS(三菱化学工業(株)製
品)15%owf、130℃で60分間染色後、水酸化
ナトリウム1g/L及びハイドロサルファイト1g/L
を含む水溶液にて70℃で20分間還元洗浄して黒染布
を得た。これら黒色布の色の深み及び摩耗200回後の
耐摩擦変色性を第1表に示した。
【0102】[実施例2]ポリエステルの製造: テレフタル酸ジメチル194重量
部、エチレングリコール124重量部及び酢酸カルシウ
ム0.12重量部を精留塔付き反応槽に投入し、220
℃においてエステル交換反応を行い、生成した理論量の
メタノールを留出除去した後、得られた反応生成物に対
して、0.97部のリン酸トリメチル(全酸成分を基準
として0.693モル%)と0.60部の酢酸カルシウ
ム一水塩(リン酸トリメチルを基準として1/2倍モ
ル)とを16.49部のエチレングリコール中で120
℃の温度において全環流下60分間反応させて得られた
リン酸エステルカルシウム塩の透明溶液18.06部に
室温下1.10部の酢酸カルシウム一水塩(リン酸トリ
メチルに対して1.0倍モル)を溶解せしめて得たリン
酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透
明溶液19.16部を添加して、さらに重縮合触媒とし
て、実施例1と同じ方法により得られた触媒(A)スラ
リー3.2重量部(テレフタル酸ジメチルの量を基準と
して、チタン化合物(2)の含有量はチタン原子量換算
で20ミリモル%)、及び整色剤としてテラゾールブル
ー0.0002重量部を加えた。
【0103】この反応系を温度285℃、常圧で30分
加熱しさらに前記温度において4.0kPa(30mm
Hg)の減圧下で15分加熱して反応を進行させた後、
反応系内を徐々に減圧にし、前記温度において撹拌下1
10分間加熱して反応を完了させた。フラスコ内の最終
温度は285℃、最終内圧は49.3Pa(0.37m
mHg)であった。得られたポリエチレンテレフタレー
トの固有粘度は0.640であった。このポリマーのテ
スト結果を表1に示す。また、製糸製織染色は実施例1
と同様に行った。結果を表1に示す。
【0104】[比較例1]実施例1において、重縮合触
媒としてチタンテトラブトキシドのみを用い、その添加
量を、テレフタル酸の量を基準として、チタン原子量換
算で20ミリモル%となるようにしたこと以外は同様に
行った。結果を表1に示す。
【0105】[比較例2]触媒(B)の調製: 無水トリメリット酸0.8重量部を
エチレングリコールに溶解し、この溶液にチタンテトラ
ブトキシド0.7重量部を滴下し、得られた反応系を空
気中、常圧の下、80℃の温度に60分間保持して、チ
タンテトラブトキシドとトリメリット酸無水物とを反応
させ、熟成した。反応熟成後、反応系を常温に冷却し、
これにアセトン15重量部を加え、生成した沈殿を濾取
した。このようにして得られた触媒(B)のチタン含量
は11.4重量%であった。ポリエステルの製造: 実施例1において、重縮合触媒と
して、上記触媒(B)を用いたこと以外は、同様の操作
を行った。このとき触媒(B)の添加量は、テレフタル
酸の量を基準としてチタン原子量換算で20ミリモル%
とした。結果を表1に示す。
【0106】[比較例3]実施例1において、重縮合触
媒として三酸化二アンチモンを用いたこと以外は、同様
の操作を行った。この触媒の添加量を、テレフタル酸の
量を基準として、アンチモン原子量換算で25ミリモル
%となるようスラリーの濃度及び添加量を調整した。結
果を表1に示す。
【0107】
【表1】
【0108】
【発明の効果】本発明の触媒及びそれを用いるポリエス
テル繊維の製造方法によれば、色調に優れ、紡糸口金を
通して長時間連続的に紡糸しても口金付着物の発生量が
非常に少なく、成形性に優れているという優れた性能を
有する、鮮明性の改善されたポリエステル繊維及びその
製造方法を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67/02 C08L 67/02 D01F 11/08 D01F 11/08 D06M 11/38 D06M 101:32 // D06M 101:32 11/14 Fターム(参考) 4J002 CF041 CF061 CF071 CF081 DD027 DE237 DG047 DJ007 EC077 EG037 EG057 EG077 EJ017 EN037 EW046 FD207 GK01 4J029 AA03 AB04 AC01 AC02 AD01 AE02 BA02 BA03 BA04 BA05 BA10 BB13A BD04A BH02 CA02 CA06 CB05A CB06A CB10A CB12A CC05A CD03 CF15 CH02 DB13 ED08A HA01 HB01 JA063 JA093 JA113 JA123 JA203 JB121 JB131 JB133 JB161 JB173 JC561 JC571 JC583 JC591 JC593 JC601 JF023 JF033 JF043 JF133 JF143 JF153 JF163 JF251 KC02 4L031 AA18 AB02 AB05 BA11 CA01 CA15 DA00 DA09 4L035 BB31 DD07 EE20 GG02 4L038 AA00 DA20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二官能性芳香族カルボン酸のアルキレン
    グリコールエステル及びその低重合体から選ばれた少な
    くとも一種からなる重合出発原料を、触媒の存在下に重
    縮合する工程を含み、前記触媒が、(A)下記一般式
    (I)により表されるチタン化合物(1): 【化1】 及び、前記式(I)のチタン化合物(1)と下記一般式
    (II)で表される多価カルボン酸又はその無水物とを
    反応させて得られたチタン化合物(2): 【化2】 から選ばれた少なくとも一種からなるチタン化合物成分
    と、(B)下記一般式(III)により表されるリン化
    合物(3): 【化3】 の少なくとも一種からなるリン化合物成分とを反応させ
    て得られた反応生成物からなるものであること、並び
    に、前記触媒のチタン原子換算量が、前記重合出発原料
    中に含まれる前記二官能性芳香族カルボン酸成分の合計
    量に対して、10〜40ミリモル%であって、 さらには、該重縮合する工程が完了する以前の任意の段
    階で、該ポリエステルを構成する全酸成分を基準として
    0.5〜1.8モル%の下記一般式(IV)で表される
    含金属リン化合物(4): 【化4】 と、該ポリエステルを構成する全酸成分を基準として
    0.25〜3.6モル%のアルカリ土類金属化合物と
    を、含金属リン化合物とアルカリ土類金属とを予め反応
    させることなく、該ポリエステル合成系内へ添加した
    後、合成を完了させて得られたポリエステルポリマー
    を、溶融紡糸して繊維化した後、アルカリ化合物の水溶
    液によって該繊維の2〜40重量%を溶出させて、繊維
    表面に微細孔を形成させることを特徴とする、ポリエス
    テル繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記チタン化合物成分と、前記リン化合
    物との反応生成物において、前記チタン化合物成分のチ
    タン原子換算モル量(mTi)の、前記リン化合物成分
    のリン原子換算モル量(mP)に対する反応モル比mT
    i/mPが、(1:1)〜(1:4)の範囲内にあるポ
    リエステル製造用触媒を用いた請求項1記載のポリエス
    テル繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記式(I)のチタン化合物(1)が、
    チタンテトラアルコキシド類、オクタアルキルトリチタ
    ネート類、及びヘキサアルキルジチタネート類から選ば
    れるポリエステル製造用触媒を用いた請求項1記載のポ
    リエステル繊維の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記式(II)の多価カルボン酸又はそ
    の無水物が、トリメリット酸、フタル酸又はそれらの無
    水物から選ばれるポリエステル製造用触媒を用いた請求
    項1記載のポリエステル繊維の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記チタン化合物(2)が、前記式
    (I)のチタン化合物(1)と、式(II)の多価カル
    ボン酸又はその無水物との、反応モル比(2:1)〜
    (2:5)における反応生成物であるポリエステル製造
    用触媒を用いた請求項1記載のポリエステル繊維の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記式(III)のリン化合物(3)
    が、フェニルホスホン酸、2,5−ジカルボキシフェニ
    ルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、ジフェニルホス
    フィン酸から選ばれるポリエステル製造用触媒を用いた
    請求項1記載のポリエステル繊維の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記チタン化合物成分と前記リン化合物
    成分との反応生成物が、0〜200℃の反応温度で生成
    したものであるポリエステル製造用触媒を用いた請求項
    1記載のポリエステル繊維の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記二官能性芳香族カルボン酸がテレフ
    タル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフ
    ェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン
    酸、ジフェニルメタンジカルボン酸、ジフェニルエーテ
    ルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、及
    びβ−ヒドロキシエトキシ安息香酸から選ばれる、請求
    項1記載のポリエステル繊維の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記アルキレングリコールが、エチレン
    グリコール、トリメチレングリコート、テトラメチレン
    グリコール、ネオペンチルグリコール、及びヘキサメチ
    レングリコールから選ばれる、請求項1記載のポリエス
    テル繊維の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記重縮合反応が、230〜320℃
    の温度において行われる、請求項1記載のポリエステル
    繊維の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の方法により製造されたポリエステル繊維。
JP2001321897A 2001-08-29 2001-10-19 ポリエステル繊維及びその製造方法 Pending JP2003147635A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001321897A JP2003147635A (ja) 2001-08-29 2001-10-19 ポリエステル繊維及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-259348 2001-08-29
JP2001259348 2001-08-29
JP2001321897A JP2003147635A (ja) 2001-08-29 2001-10-19 ポリエステル繊維及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003147635A true JP2003147635A (ja) 2003-05-21

Family

ID=26621198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001321897A Pending JP2003147635A (ja) 2001-08-29 2001-10-19 ポリエステル繊維及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003147635A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005097582A (ja) * 2003-08-26 2005-04-14 Mitsubishi Chemicals Corp ポリエステル樹脂及びその製造方法
JP2006022241A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Teijin Fibers Ltd ポリエステル組成物、その製造方法および繊維
JP2006104341A (ja) * 2004-10-06 2006-04-20 Teijin Fibers Ltd ポリエステルエラストマー組成物、その製造方法、それよりなるポリエステルエラストマー成形品及びポリエステル弾性繊維
JP2006152139A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Teijin Fibers Ltd ポリエステル組成物およびそれからなる成形品
JP2006183163A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Teijin Fibers Ltd ポリエステル潜在捲縮性複合繊維
JP2011058136A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Teijin Fibers Ltd ポリエチレンナフタレートモノフィラメントの製造方法
JP2011063646A (ja) * 2009-09-15 2011-03-31 Teijin Fibers Ltd 高鮮明性ポリエステル繊維製造用ポリエステル組成物の製造方法
JP2014105397A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Teijin Ltd 高深色ポリエステル繊維
CN109337058A (zh) * 2018-09-11 2019-02-15 浙江恒澜科技有限公司 一种环保型聚酯用钛系复合催化剂的制备方法及应用
CN113321794A (zh) * 2021-04-16 2021-08-31 浙江桐昆新材料研究院有限公司 一种用于聚酯合成的钛磷催化剂的制备方法及应用

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4529590B2 (ja) * 2003-08-26 2010-08-25 三菱化学株式会社 ポリエステル樹脂及びその製造方法
JP2005097582A (ja) * 2003-08-26 2005-04-14 Mitsubishi Chemicals Corp ポリエステル樹脂及びその製造方法
JP2006022241A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Teijin Fibers Ltd ポリエステル組成物、その製造方法および繊維
JP4634082B2 (ja) * 2004-07-09 2011-02-16 帝人ファイバー株式会社 ポリエステル組成物、その製造方法および繊維
JP2006104341A (ja) * 2004-10-06 2006-04-20 Teijin Fibers Ltd ポリエステルエラストマー組成物、その製造方法、それよりなるポリエステルエラストマー成形品及びポリエステル弾性繊維
JP2006152139A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Teijin Fibers Ltd ポリエステル組成物およびそれからなる成形品
JP2006183163A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Teijin Fibers Ltd ポリエステル潜在捲縮性複合繊維
JP2011058136A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Teijin Fibers Ltd ポリエチレンナフタレートモノフィラメントの製造方法
JP2011063646A (ja) * 2009-09-15 2011-03-31 Teijin Fibers Ltd 高鮮明性ポリエステル繊維製造用ポリエステル組成物の製造方法
JP2014105397A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Teijin Ltd 高深色ポリエステル繊維
CN109337058A (zh) * 2018-09-11 2019-02-15 浙江恒澜科技有限公司 一种环保型聚酯用钛系复合催化剂的制备方法及应用
CN109337058B (zh) * 2018-09-11 2021-04-06 浙江恒逸石化有限公司 一种环保型聚酯用钛系复合催化剂的制备方法及应用
CN113321794A (zh) * 2021-04-16 2021-08-31 浙江桐昆新材料研究院有限公司 一种用于聚酯合成的钛磷催化剂的制备方法及应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3748819B2 (ja) ポリエステル製造用触媒及びそれを用いるポリエステル製造方法
KR101113117B1 (ko) 폴리에스테르의 제조방법, 폴리에스테르 조성물 및폴리에스테르 섬유
US4668732A (en) Polyester composition and process for producing the same
JP4677726B2 (ja) ポリエステル組成物及びそれからなる繊維
JP2003147635A (ja) ポリエステル繊維及びその製造方法
JP7251260B2 (ja) カチオン可染性ポリエステルおよびその製造方法
JP3998942B2 (ja) ポリエステル製造用触媒及びそれを用いるポリエステル製造方法
JP2001026635A (ja) ポリエステル組成物、その製造方法及びそれからなる繊維
JP4282205B2 (ja) ポリエステルの製造方法
JP3776024B2 (ja) 共重合ポリエステル及びカチオン染料可染性繊維
US7335719B2 (en) Polyester based on poly(trimethylene terephthalate)
CA2513351C (en) Modified cross-section polyester fibers
US7122616B2 (en) Polyester composition and process for producing the same
JP2003119619A (ja) ポリエステル繊維及びその製造方法
JP2003119666A (ja) ポリエステル繊維及びその製造方法
JP3824905B2 (ja) 制電性繊維用ポリエステル
JP2003128776A (ja) 共重合ポリエステル及び熱接着性繊維
JP3962235B2 (ja) ポリエステル繊維及びその製造方法
JP3888871B2 (ja) ポリエステル繊維の製造方法
JP2010059232A (ja) 発色性に優れたポリエステル組成物の製造方法
JP2004217752A (ja) 深色染色用ポリエステル組成物及び繊維
JP2003128771A (ja) 難燃性ポリエステル及びそれからなる繊維
JP2004250571A (ja) 深色染色用ポリエステル組成物及び繊維
JP3776023B2 (ja) 共重合ポリエステル及び高収縮性繊維
JP2003129340A (ja) ポリエステル繊維及びその製造方法