JPH0723304Y2 - 自動車用バンパ内フォグランプ取付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車のバンパに内蔵されるフォグランプの
取付け構造に関し、特にバンパ内蔵式ランプのバンパ開
口とランプ外周との間の隙間を均一化する位置決め構造
に関する。

〔従来の技術〕

自動車において、バンパ内部にフォグランプ、ターンラ
ンプ等のランプ類を組込んだ形式のものが有る。

従来、このようなバンパ内蔵式ランプのバンパ内への組
込みに際しては、ランプは必ずしもバンパ本体に取付け
られるわけではなく、例えば、バンパ本体とは別部材の
バンパリンフォースメントにランプ取付けブラケットを
介して取付けられたり、ボデーに付設されたブラケット
を介してバンパとは無関係にボデーに取付けられたりす
る場合もある。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、上述のような従来の取付け手法が用いられる
場合には、取付け部材個々の寸法誤差やこれら部材を相
互に組合わせる際の組付け誤差の累積により、バンパ開
口とランプ外周との間に各位毎に異なる隙間を生じ、あ
るいは、ランプレンズ面のバンパ表面に対する深さが不
均一になり、車両の外観を著しく損なうような不具合を
生ずる問題点がある。

本考案は、このような問題点の解決をはかろうとするも
ので、ランプ外周面とバンパ本体開口内周面との間で協
働して相互位置を規定する位置規制手段を設け、取付け
の際に格別の調整を必要とすることなく、バンパ本体に
対するランプの組付け位置の精度を向上させて、車両の
外観を良好に保つことができるようにした、自動車用バ
ンパ内埋込み式フォグランプ取付け構造を提供すること
を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上述の目的を達成するため、本考案の自動車用バンパ内
埋込み式フォグランプ取付け構造は、車体の端部に装着
されるパンパに、上記車体へ取付けられるフォグランプ
を挿入するための開口部をそなえ、同開口部の内周面の
対面する面２カ所と上記フォグランプの外周面の該対面
と対向する面２カ所とに、それぞれ該周面上の後方に沿
って幅が小さく形成されたテーパ形状から成る係合用凸
起部と同凸起部を受け入れて上記フォグランプの位置決
めを行なう凹状受け部とが設けられたことを特徴として
いる。

〔作用〕

上述の本考案の自動車用バンパ内埋込み式フォグランプ
取付け構造では、フォグランプを挿入するための開口部
の内周面とフォグランプの外周面との一方と他方とに、
それぞれ設けられた係合用凸起部と同凸起部を受入れる
凹状受け部とが協働して、取付け部へのフォグランプの
取付けに伴い、フォグランプのバンパに対する位置が自
動的に調整されて、位置決め作用が行なわれ、さらに、
フォグランプがバンパ開口部の対向する２面（上・下面
あるいは左・右面）で位置決めされるため、フォグラン
プの安定性が向上する。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例について説明すると、第１〜３図
は本考案の一実施例としての自動車用バンパ内埋込み式
フォグランプ取付け構造を示すもので、第１図はその分
解斜視図、第２図はその外観斜視図、第３図は第２図の
III-III矢視断面図である。

第２図に示すように、このフォグランプ取付け構造は、
車体１の端部に装着されるバンパ２に、車体１へ取付け
られるフォグランプ３を挿入するための開口部21をそな
えたものに適用されるものである。

バンパ２の開口部21の内周面とフォグランプ３の外周面
との一方と他方とには、それぞれ係合用凸起部と凸起部
を受入れてフォグランプの位置決めを行なう凹状受け部
とが設けられているが、この例の場合、第１図に示すよ
うに、係合用凸起部31は、フォグランプ３の外周面に設
けられ、凹状受け部22は、バンパ２の開口部21の内周面
に設けられている。

係合用凸起部31は、フォグランプ３の外周上面と下面と
にそれぞれ設けられるビードで構成されており、左右方
向の位置決め面31aと前後方向の位置決め面31bとをそな
えており、左右方向の位置決め面31aは、フォグランプ
３の外周上面および下面上の後方に沿って幅が小さく形
成されたテーパ面に形成されている。

一方、凹状受け部22は、バンパ２の開口部21内周面のそ
れぞれ上下に突設されたリブとして構成されており、係
合用凸起部31と対応する左右方向の位置決め面22aと前
後方向の位置決め面22bとをそなえており、左右方向の
位置決め面22aは、開口部21の内周上面および下面上の
後方に沿って幅が小さく形成されたテーパ面に形成され
ている。

このように構成されたフォグランプ取付け構造を用いて
組付けを行なうに際しては、第３図に示すように、その
一側をバンパリンフォースメント23に取付けられ、他側
をボデー１から突設されたブラケット11に取付けられた
ランプ取付けブラケット４にフォグランプ３の取付け部
を適宜の手段で締着することによって組付けが行なわれ
る。

この締着操作の際に、フォグランプ３がランプ取付けブ
ラケット４に締付けられるにしたがって、フォグランプ
３の係合用凸起部31は、その左右方向の位置決め面31a
のテーパ面を、バンパ開口部21の凹状受け部22における
左右方向の位置決め面22aのテーパ面に案内されて次第
に所定の左右方向位置に定置される。

つまり、係合用凸起部31および凹状受け部22の各係合面
がそれぞれ後方に沿って幅の小さくなるテーパ面に形成
されているため、フォグランプ３の組付け挿入時のずれ
が、フォグランプ３の挿入につれて修正され、フォグラ
ンプ３の組付け位置精度が向上し、かつフォグランプの
組付けが容易となる。このような左右方向の定置が終了
する時に、今度は、両者の前後方向位置決め面31b,22b
が相互に当接して、フォグランプ３の奥行き方向の定置
がなされる。

このようにして、フォグランプ３のレンズ面32とバンパ
３表面の面一性が確保され、また特にこの例の場合は、
フォグランプ３周囲の、特に左右方向の位置精度が向上
し、隙間Ｓがフォグランプ３の左右で均等となる。さら
に、フォグランプ３の上下２面にそれぞれ係合用凸起部
を設けて位置決めしているため、確実にフォグランプを
安定させることが可能となる。

以上、本考案をその一実施例に基づき詳述したが、本考
案は上述の実施例のみに限定されるものではなく、実用
新案登録請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々変更し
て実施可能なものであり、特に、フォグランプを挿入す
るための開口部の内周面とフォグランプの外周面との一
方と他方とに、それぞれ設けられる係合用凸起部と凹状
受け部の配設位置は、周面の上下の２面に限らず、対向
する左右の２面でもよく、またその具体的形状も図示す
るような形状に限るものでもない。

〔考案の効果〕

以上詳述したように、本考案の自動車用バンパ内フォグ
ランプ取付け構造によれば、次のような効果ないし利点
が得られる。

（１）フォグランプの外周面とバンパ開口部の内周面と
のそれぞれに、係合用凸起部または同凸起部を受け入れ
てフォグランプの位置決めを行なう凹状受け部を設けて
フォグランプを固定するフォグランプ取付け構造におい
て、凸起部および凹状受け部の各係合面がそれぞれ後方
に沿って幅の小さくなるテーパ面に形成されているた
め、フォグランプの組付け挿入時にずれが修正され、フ
ォグランプの組付位置精度が向上し、フォグランプの組
付けが容易となる。

（２）係合用凸起部および当該凸起部を受け入れる凹状
受け部が、それぞれフォグランプ外周面あるいはバンパ
開口部内周面の各対向する２面に設けられているため、
フォグランプを確実に安定させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本考案の一実施例としての自動車用バンパ
内埋込み式フォグランプ取付け構造を示すもので、第１
図はその分解斜視図、第２図はその外観斜視図、第３図
は第２図のIII-III矢視断面図である。 １……車体、２……バンパ、３……フォグランプ、４…
…ランプ取付けブラケット、11……ブラケット、21……
バンパの開口部、22……凹状受け部、23……バンパリン
フォースメント、31……係合用凸起部、32……フォグラ
ンプのレンズ面。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平１−123738（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−139838（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−5944（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−106329（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車体の端部に装着されるパンパに、上記車
   体へ取付けられるフォグランプを挿入するための開口部
   をそなえ、同開口部の内周面の対面する面２カ所と上記
   フォグランプの外周面の該対面と対向する面２カ所と
   に、それぞれ該周面上の後方に沿って幅が小さく形成さ
   れたテーパ形状から成る係合用凸起部と同凸起部を受け
   入れて上記フォグランプの位置決めを行なう凹状受け部
   とが設けられたことを特徴とする、自動車用バンパ内フ
   ォグランプ取付け構造。