JPS58595Y2 - 自動車のヘッドランプ取付部構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車のヘッドランプ取付部構造に関する。

従来この種の取付部構造としては、例えば、第１図乃至
第３図に示すように、ラジェータコアサポート２にヘッ
ドランプブラケット３をネジ止めし、このヘッドランプ
ブラケット３によりヘッドランプ４を背後から支えると
共に、フロントフェンダ１の前縁部まで延長されたヘッ
ドランプフィニッシャ５を上記ヘッドランプ４の前面周
縁に固定したものがある。

そして、上記ヘッドランプフィニッシャ５には、その上
面に取付部５ａが形成されると共に、フロントフェンダ
１の前縁部に対向するサイド部にネジ孔５ｂが開設され
、更に、その下面にボス５ｃが突設されており、上記ボ
ス５ｃをエプロン（図示せず）に嵌込んで位置決めした
後、上記取付部５ａに予め挿通されたネジ（図示せず）
をラジェータコアサポート２に螺着すると共に上記ネジ
孔５ｂからフェンダ１に形成された受部１ａにネジ６を
螺入し、固定するものである。

尚、Ｉはネジ６のスペーサ、８は緩衝材である。

然しなから、ヘッドランプフィニッシャ５は、フロント
フェンダ１と、ラジェータコアサポート２と、エプロン
との三部品に跨がって取付けられるため、夫々の部品の
取付部位における製造誤差を考慮すると、これらに対し
て正確に位置決めすることは至難である。

特に、フロントフェンダ１は組付時の組付誤差も比較的
太きいため、フィニッシャ５を取付ける場合にはフィニ
ッシャ５を撓ませた状態で取付けることになり、車体へ
の取付具合が悪くなるばかりでなく、程度によっては、
フィニッシャ５を取付けることが困難になる虞れもあっ
た。

更に、フィニッシャ５を撓ませた状態で取付けた場合に
、フィニッシャ５とヘッドランプ４との間に不均一な間
隙を生じ、外観品質が劣るという虞れもある。

本考案は前記事情に対処するために提案されたものであ
り、その目的とするところは、フロントフェンダ、ヘッ
ドランプ及びヘッドランプフィニッシャの位置関係の精
度の向上を行うことができるヘッドランプの取付部構造
を提供することにある。

以下、添付図面に示す実施例に基いて本考案を詳細に説
明する。

第４図乃至第６図に示す実施例に於いて、フロントフェ
ンダ１の前縁部には位置決め孔１１ａを有する受片１１
が形成されている。

また、ヘッドランプブラケット３の側部には位置決め孔
１３ａを有する位置決め片１３が形成され、その内側に
は固定孔１４が穿設されている。

更に、ヘッドランプフィニッシャ５は、フロントフェン
ダ１の前縁部まで延長されており、この延長端部には車
体側に突出するようにボス１６が突設され、上記ブラケ
ット３に開設された固定孔１４に対応する位置に固定用
ビス１７が穿設されている。

１８は、合成樹脂又はゴム等の軟質材料からなる位置決
め部材であって、中央は中空部１８ａとなり、かつその
周縁部には二段の鍔部１８ｂ ｔ １８ｃが形成されて
いる。

尚、ヘッドランプフィニッシャ５の延長部１５ａには図
示外の方向指示用の信号灯等が収納されている。

２０は固定ネジ、２１はフィニッシャ５のブラケット３
への固定用ビス孔である。

従って、フェンダ１、ブラケット３及びフィニッシャ５
の位置決めを行う場合には、先ず、位置決め部材１８の
鍔部１８ｃを変形させながらブラケット３の位置決め孔
１３ａに嵌入し、鍔部１８ｂと鍔部１８ｃとでブラケッ
ト３に係止する。

そして、上記係止された位置決め部材１８をフロントフ
ェンダ１の位置決め孔１１ａに挿入しながらブラケット
３をラジェータコアサポート２にネジ止め固定し、これ
によってブラケット３をフロントフェンダ１に対して位
置決めする。

次いで、フィニッシャ５のボス１６を位置決め部材の中
空部１８ａに挿入してフィニッシャ５をフェンダ１に対
して位置決めし、その後、固定孔１４．１７に固定ネジ
２０を挿入すると共に、他の位置決め用ビス孔２１とブ
ラケット３の受孔にビスを挿入して前後左右方向のずれ
を防止しつつフィニッシャ５をブラケット３に固定する
。

尚、上記実施例では、位置決め部材１８はヘッドランプ
ブラケット３に予め係止されているが、必ずしもこれに
限定されるものではなく、フロントフェンダ５に上記位
置決め部材１８を予め係止するようにしてもよい。

又、上記位置決め部材１８は、一対の鍔部１８ ｂ 、
１８ ｃでヘッドランプブラケット３の位置決め孔１３
ａ縁を挾持するようにしてヘッドランプブラケット３に
係止されているが、必ずしもこれに限定されるものでは
なく、上記位置決め部材１８の周壁に上記位置決め孔１
３ａ縁が嵌合する溝部を設ける等適宜設計変更できるこ
とは勿論である。

以上説明してきたように、本考案に係るヘッドランプ取
付部構造によれば、フロントフェンダと前縁部とヘッド
ランプブラケットとに夫々位置決み孔を開設し、一方の
位置決め孔縁に筒状の位置決め部材を係止させると共に
、他方の位置決め孔に前記位置決め部材を嵌挿し、更に
この位置決め部材の中空部にヘッドランプフィニッシャ
に突設したボスを嵌挿するようにしたので、組付は誤差
の大きいフロントフェンダに対応してブラケット及びフ
ィニッシャを位置決めでき、その精度が高くなるばかり
でなく、ブラケットとフィニッシャとを位置決め固定す
る結果に伴ってヘッドランプとフィニッシャとの相対位
置関係が正確に決まり、ヘッドランプとフィニッシャと
の間に形成される隙間を一定にすることができ見映えを
よくすることができる。

また、上記例のような構造の位置決め部材１８及びボス
１６により位置決めを行うと、これらはフィニッシャ５
に隠れて表面に露出せず、従来のようにネジ６が外部に
露呈することがなく外観上の品質が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のヘッドランプ取付部構造の一例を示す分
解斜視図、第２図は第１図のヘッドランプ取付部構造の
水平断面図、第３図は第２図中Ａ部拡大図、第４図は本
考案に係るヘッドランプ取付部構造の一実施例を示す分
解斜視図、第５図は第４図に示す取付部構造の水平断面
図、第６図は第５図中Ｂ部拡大図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロントフェンダ１の前縁部とヘッドランプブラケット
   ３とに夫々位置決め孔１１ａ、１３ａを開設し、一方の
   位置決め孔縁に筒状の位置決め部材１８を係止させると
   共に、他方の位置決め孔に前記位置決め部材１８を嵌挿
   し、この位置決め部材１８の中空部１８ａにヘッドラン
   プフィニッシャ５に突設したボス１６を嵌挿して上記三
   部材の位置決めをするようにしたことを特徴とする自動
   車のヘッドランプ取付部構造。