JPH0717455B2 - 窒化アルミニウム焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体の製造方法

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JPH0717455B2
JPH0717455B2 JP61168016A JP16801686A JPH0717455B2 JP H0717455 B2 JPH0717455 B2 JP H0717455B2 JP 61168016 A JP61168016 A JP 61168016A JP 16801686 A JP16801686 A JP 16801686A JP H0717455 B2 JPH0717455 B2 JP H0717455B2
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    • C04B35/58Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides
    • C04B35/581Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on aluminium nitride

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高純度、高密度でかつ特に熱伝導性に優れた窒
化アルミニウム焼結体の製造方法に関する。
〔従来の技術及び発明の解決しようとする問題点〕
窒化アルミニウム焼結体は、その耐熱性、耐食性あるい
は強度などの優れた物性の他に高熱伝導性を有する絶縁
体として最近特に注目されている物質である。
窒化アルミニウム焼結体は、常圧焼結させる場合、通常
は窒化アルミニウム粉末と焼結助剤との混合粉末を焼成
することにより得られる。しかしながら、このようにし
て得られた窒化アルミニウム焼結体の中には、焼結助剤
に由来する不純物が数%含まれている。従って、これら
の不純物の影響、特に焼結体組織の結晶粒内への不純物
の拡散固溶が大なり小なり存在し、窒化アルミニウム焼
結体本来の優れた性質、例えば高い熱伝導性を具備した
窒化アルミニウム焼結体を得ることは困難であった。こ
れらの不都合を解消し、高い熱伝導性を有する窒化アル
ミニウムの製造方法として、本出願人はアルミン酸のア
ルカリ金属塩とイットリウム又はランタン族金属のハロ
ゲン化合物を併用する方法(特願昭60−248798号)、ア
ルカリ土類金属の酸化物又は焼成時に酸化物になり得る
化合物と同じくアルカリ土類金属のハロゲン化合物を併
用する方法(特願昭60−248797号)、イットリウム又は
ランタン族金属の酸化物又は焼成時に酸化物になり得る
化合物とアルカリ土類金属のハロゲン化合物とを併用す
る方法(特願昭60−176865号)及びイットリウム又はラ
ンタン族金属の酸化物又は焼成時に酸化物になり得る化
合物と同じくイットリウム又はランタン族金属のハロゲ
ン化合物とを併用する方法(特願昭60−241348号)をす
でに提案した。これらの方法は全て焼成時に焼結助剤の
一部又は実質的に全部が窒化アルミニウム中から消滅す
ることにより極めて熱伝導性の高い焼成体を得ることが
できるのである。
〔問題を解決するための手段〕
本発明もまた高い熱伝導性を有する窒化アルミニウムの
焼結体を得る方法を提供するものである。即ち、本発明
は窒化アルミニウム粉末に、アルミン酸のアルカリ土類
金属塩(以下A成分ともいう)とイットリウム及びラン
タン族金属の酸化物形成化合物(以下B成分ともいう)
とよりなる焼結助剤を混合して得られた混合物を、1100
℃〜1600℃の温度範囲の平均昇温速度が1〜40℃/分と
なるよう昇温し、1600〜2400℃で10分乃至30時間焼成す
ることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法
である。
本発明に使用される窒化アルミニウム粉末は特に限定さ
れず、公知のものが使用される。しかしながら、特に高
い熱伝導率、例えば220W/m・k以上の如き物性を有する
ものを安定して製造しようとする場合には、平均粒子径
3μm以下で、5μm以下の粒子を80容量%以上の割合
で含有するものが好ましく、更に酸素含有量が3重量%
以下、アルミニウム以外の金属元素の不純物の含有量が
0.5重量%以下である窒化アルミニウム粉末を用いるの
が好ましい。換言すれば、一般に窒化アルミニウム純度
が96重量%、望ましくは98重量%以上のものを用いるの
が好ましい。
尚本明細書における平均粒子径とは、粉末の走査型電子
顕微鏡の写真などから計算される一次粒子の粒子径の平
均値ではなく、沈降式の粒度分布測定器によって実測さ
れるような二次凝集粒子の大きさの平均値である。
本発明の特徴の一つは、窒化アルミニウム粉末の焼結を
行う際して、特定の2成分からなる焼結助剤を用いるこ
とにより、焼成後の焼結体中に含まれる焼結助剤の量が
極めて少なくなると共に焼結体中の酸素含有量も極めて
少なくすることができるのである。また焼結助剤の量と
酸素含有量が少ないために、窒化アルミニウム焼結体の
有する優れた特性、特に高い熱伝導性を具備した窒化ア
ルミニウム焼結体が得られる。
即ち、本発明は窒化アルミニウム粉末と焼結助剤との混
合粉末を焼結して、窒化アルミニウム焼結体を製造する
方法に於いて、焼結助剤として下記A,B二成分の組合せ
を用いる。A成分はアルミン酸のアルカリ土類金属塩で
あり、通常次の一般式で表すことができる。
即ち mMO・Al2O3・nH2O (但し、Mはアルカリ土類金属,mは0.3以上の数,nは0
又は正の数を夫々表す。)で示されるアルミン酸塩のう
ちから選ばれる少なくとも1種の化合物である。
またB成分は、イットリウム及びランタン族金属の酸化
物形成化合物のうちから選ばれる少なくとも1種の化合
物である。
本明細書において“酸化物形成化合物”とは、酸化物及
び1000℃以下の温度に加熱することにより酸化物に変換
する化合物を意味するものである。
上記の如き焼結助剤のA成分及びB成分は、いずれも単
独で窒化アルミニウムの焼結助剤としての作用効果を有
するものであるが、すでに述べた如く、それらの焼結剤
は、窒化アルミニウム焼結体の内部に不純物として残存
し、諸物性の低下の原因となる。しかるに本発明の如
く、A成分とB成分とを併せ用いることにより得られた
窒化アルミニウム焼結体中に残存する量は焼成前に混合
した量よりも少なくなるのである。その減量は一般に添
加量の1/2以下であり、場合によっては1/5以下、さらに
は1/10以下となる。しかも焼結体の熱伝導率は著しく高
いものとなるのである。
本発明で使用される焼結助剤のA成分は、下記の一般式 mMO・Al2O3・nH2O (但し、Mはアルカリ土類金属であり,mは0.3以上の数
であり,nは0以上の数である。)で示されるアルミン酸
塩である。Mで示されるアルカリ土類金属としては、ベ
リリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム
及びパリウムが何ら制限されずに使用し得る。特に、カ
ルシウム・ストロンチウム及びパリウムは得られる焼結
体の熱伝導率を著しく向上させるために好ましく用いら
れる。mは0.3以上の数であればよいが、mが大きいほ
ど焼結助剤の効果が大きくなり、得られる窒化アルミニ
ウム焼結体の純度が上がる。従って、本発明に於いて
は、mが1以上であることが好ましく、さらに2以上で
あるアルミン酸塩がより好ましく用いられる。また、本
発明で用いられるアルミン酸塩は、無水物でもよく、結
晶水を有するものであってもよい。
本発明に於いて好適に使用されるアルミン酸塩を具体的
に例示すると次のとおりである。例えば、CaO・2Al2O3,
CaO・Al2O3,5CaO・3Al2O3,12CaO・7Al2O3,3CaO・Al2O3等の
アルミン酸カルシウム又はこれらの水和物;3BaO・Al2O3
等のアルミン酸バリウム又はこの水和物;3SrO・Al2O3,3
SrO・Al2O3・6H2O等のアルミン酸ストロンチウム又はその
水和物が挙げられる。更に、これらの任意の2以上の化
合物の混合物も勿論使用し得る。
本発明に於いて使用されるアルミン酸塩は、その粒子径
が小さい程焼結助剤としての効果を発揮する。従って、
平均粒子径は10μm以下であることが好ましく、5μm
以下であることがさらに好ましい。一般に、平均粒子径
が0.1〜10μm、さらに好ましくは0.1〜5μmのアルミ
ン酸塩を使用することが好適である。
B成分は、イットリウム及びランタン族金属からなる群
より選ばれた少くとも1種の金属の酸化物形成化合物で
ある。イットリウム及びランタン族金属は特に限定され
ず使用出来る。例えばイットリウム(Y),ランタン
(La),セリウム(Ce),プラセオジム(Pr),ネオジ
ム(Nd),プロメシウム(Pm),サマリウム(Sm),ユ
ーロピウム(Eu),ガドリニウム(Gd),テルビウム
(Tb),ジスプロシウム(Dy),ホルミウム(Ho),エ
ルビウム(Er),ツリウム(Tm),イッテルビウム(Y
b)及びルテチウム(Lu)が,いずれも使用出来る。特
に工業的には、Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy等が好適に
使用される。またこれらの酸化物形成化合物としては,
酸化物,炭酸塩,シユウ酸塩,硝酸塩,亜硝酸塩,重炭
酸塩,硫酸塩,亜硫酸塩,塩素酸塩,酢酸塩等が何ら制
限されずに使用される。特に、工業的には酸化物,炭酸
塩,硫酸塩,シユウ酸塩が好適に使用される。
本発明で好適に使用されるイットリウム及びランタン族
金属の酸化物形成化合物を具体的に例示すると、例えば
酸化イットリウム,酸化ランタン,酸化セリウム,酸化
プラセオジム,酸化ネオジム,酸化サマリウム,酸化ユ
ーロビウム,酸化ガドリニウム,酸化ジスプロシウム,
炭酸イットリウム,炭酸ランタン,炭酸セリウム,炭酸
プラセオジム,炭酸ネオジム,炭酸サマリウム,炭酸ユ
ーロピウム,炭酸ガドリニウム,炭酸ジスプロシウム,
硝酸イットリウム,硝酸ランタン,硝酸セリウム,硝酸
プラセオジム,硝酸ネオジム,硝酸サマリウム,硝酸ユ
ーロビウム,硝酸ガドリニウム,硝酸ジスプロシウム,
シユウ酸イットリウム,シユウ酸ランタン,シユウ酸セ
リウム,シユウ酸プラセオジム,シユウ酸ネオジム,シ
ユウ酸サマリウム,シユウ酸ユーロピウム,シユウ酸ガ
ドリニウム,シユウ酸ジスプロシウム等が挙げられる。
就中、酸化物の使用は得られる窒化アルミニウム焼結体
の熱伝導性がより優れたものとなるために好適である。
本発明に於ける上記焼結助剤のA成分及びB成分の使用
量は、焼結体に要求される性状に応じて異なり一概に限
定できないが、一般には窒化アルミニウム粉末,焼結助
剤のA成分及びB成分の混合粉末中に含まれる量が、A
成分は0.02〜10重量%、好ましくは0.3〜3重量%,B成
分は0.02〜5重量%,好ましくは0.2〜2重量%の範囲
となるよう選べばよい。A成分とB成分の添加量は上記
の範囲であれば,これらの量比は何ら制限されないが,
焼結後に残留する焼結助剤の量や焼結体中の酸素含有率
を少なくするためには、A成分/B成分の重量比が1/5〜1
5/1、好ましくは1/3〜10の範囲であることが好適であ
る。
本発明における前記窒化アルミニウム粉末と焼結助剤と
の混合は特に限定されず、乾式混合であっても湿式混合
であってもよい。特に好適な実施態様は湿式混合すなわ
ち液体分散媒体を使用する湿式状態での混合である。該
液体分散媒体は特に限定されず、一般に使用される水,
アルコール類,炭化水素類またはこれらの混合物が好適
に使用される。特に工業的に最も好適に採用されるの
は、メタノール,エタノール,ブタノールなどの炭素原
子数4以下の低級アルコール類である。
また、前記原料の混合に使用する湿式混合装置として
は、特に限定されず公知のものが使用されるが、材質に
基因する不純物成分を生じないものを選ぶのが好まし
い。例えば、材質としては窒化アルミニウム自身あるい
はポリエチレン,ポリウレタン,ナイロンなどのプラス
チック材料あるいはこれらで被覆された材質などを選定
すればよい。
また更に、窒化アルミニウム粉末,焼結助剤のA成分及
びB成分の混合順序は特に限定されるものではなく、3
成分を調合し一度で混合する方法や、いずれか2成分を
まず調合、混合し、しかる後に該混合物と残りの1成分
を調合、混合する方法などが採用される。しかしなが
ら、主成分である窒化アルミニウム粉末中に、少量の焼
結助剤成分2種の粉末を均一に分散させるためには、先
ず焼結助剤のA成分とB成分とを調合、混合し、しかる
後に該混合物と窒化アルミニウム粉末とを調合、混合す
る方法が好適に採用される。
本発明における焼成の具体的な態様としては、前記窒化
アルミニウム粉末に焼結助剤を添加した混合粉末に、必
要により糊剤を添加するか又は添加しないで適当な成形
手段、例えば乾式プレス法、ラバープレス,押出し法,
射出法,ドクターブレードシート成形法などによって目
的の形状に成形した後これを適当なるつぼ,サヤ材など
の上に設置して真空又は非酸化性雰囲気下、例えば窒素
ガス,ヘリウムガス,アルゴンガス等の雰囲気下で常圧
乃至100気圧程度の加圧下に高温で焼成する方法が挙げ
られる。あるいは前記混合粉末を20〜500kg/cm2程度の
機械的圧力を加えつつ真空又は非酸化性雰囲気下に常圧
乃至100気圧程度のガス加圧下、高温で焼成する方法が
採用される。焼成温度としては真空又は大気圧の非酸化
性雰囲気の場合は、1600〜2400℃、好ましくは1650〜19
00℃の温度が好適に採用される。特に窒素ガス加圧下で
は1600〜2400℃、好ましくは1650〜2300℃の温度が好適
に採用される。尚、本発明に於ける温度は、混合粉末を
入れた黒鉛るつぼの表面を放射温度計により測定し、黒
鉛るつぼ内のガス温度を示すように補償した値である。
本発明に於いては、得られる窒化アルミニウム焼結体を
高熱伝導性でち密なものとするためには、焼成時に於い
て、少なくとも1100〜1600℃の温度範囲の平均昇温速度
を1〜40℃/分の範囲とすべきである。好ましくは5〜
30℃/minの範囲で昇温する。さらに5〜20℃/minの範囲
で昇温するのがより好ましい。
上記の平均昇温速度は、添加される焼結助剤のA成分及
びB成分の種類及び量によって最適な範囲があるため、
焼結助剤に応じて適宜決定すればよい。
昇温速度の決定に於いて肝要な事は昇温の過程で焼結助
剤の過度の蒸発がなく、又焼結後にはできるだけ焼結助
剤成分が残存しないような昇温条件を選定する事であ
る。前記昇温の方法としては1100〜1600℃の範囲で単一
に昇温速度を設定することが工業的には好ましいが、そ
の他にも2段あるいは3段の速度勾配をもつ昇温プログ
ラムを選ぶことも可能である。
1100℃に達する迄の昇温速度、及び1600℃から焼成温度
に昇温する必要のある場合の昇温速度は、特に限定され
ず、どのような昇温速度であってもよい。また、工業的
には焼成温度までの全温度領域にわたって、単一の平均
昇温速度をとることが好ましい。
このようにして昇温された後引き続き、好ましくは1600
〜2400℃の焼成温度で焼成される。焼成時間は、焼成温
度,焼結助剤の種類と量,及び平均昇温速度によって異
なるが、通常は10分〜30時間の範囲から選択される。
(効果) 本発明の方法で得られた窒化アルミニウム焼結体は、窒
化アルミニウム粉末の焼結に必要な例えば数重量%の焼
結助剤を添加した場合であっても、焼結後に含まれる焼
結助剤の量が添加量の1/2以下、多くの場合には1/5以
下、更には1/10以下という著しく少ない量となってい
る。
即ち、窒化アルミニウム焼結体中に残存する焼結助剤の
量は、A成分及びB成分それぞれ金属として0.5重量%
以下、通常0.3重量%以下、場合によっては0.1重量%以
下となる。
さらに、本発明の方法によれば、焼結助剤の他に焼結体
の酸素含有量も減少する。即ち窒化アルミニウム粉末及
び焼結助剤に由来する酸素量の合計よりも、焼結体中の
酸素含有量は、1/2以下、さらに1/5以下に減少し、0.5
重量%以下、さらに0.2重量%以下となっている。
このように、本発明の方法によって得られた窒化アルミ
ニウム焼結体は、焼結助剤や酸素含有量が少ないため
に、熱伝導性が極めて良好である。通常は150W/m・k以
上のものが得られ、好ましくは200W/m・k以上の高い熱
伝導性の焼結体が得られる。さらに、焼成条件によって
は220W/m・k以上、例えば260W/m・kという極めて優れ
た熱伝導性の焼結体を得ることができる。しかも、優れ
た透光性を有する窒化アルミニウム焼結体とすることも
できる。即ちLambert-Beerの式において6μmの波長の
光に対する吸収係数が60cm-1以下の焼結体が得られる。
勿論、本発明の方法により得られる窒化アルミニウム焼
結体は、焼結密度が3.2g/cm2以上の緻密な焼結体であ
る。
以上のように優れた性状を示す窒化アルミニウム焼結体
の製造方法を提供する本発明は、新素材を提供する方法
として工業的にも極めて重要であり、また高い価値を有
するものである。
参考例 1 平均粒子径2.1μmの炭酸カルシウム600gと平均粒子径
0.6μmのアルミナ200gとし、アルミナ製ポットとボー
ルを用いて18時間乾式混合した。混合物を1350℃で4時
間焼成した。反応物をアルミナ製ポットとボールを用い
て粉砕した。焼成と粉砕を3回くり返し反応を完了し
た。この反応物をジェットミル(アルミナライニング)
によって粉砕し平均粒子径14μmの粉末を得た。この粉
末はX線的に単相の3CaO・Al2O3であった。
実施例 1 平均粒子径が1.42μmで3μm以下が87重量%を占め、
且つ表1に示す組成の窒化アルミニウム粉末に参考例1
で調製した3CaO・Al2O3を2重量%,酸化イットリウム
を1重量%を添加し、エタノール中で均一に混合した。
混合物を乾燥後、その約1.0gを内径15mmの金型を用いて
200Kg/cm2の圧力で一軸プレス、次いで1500Kg/cm2の圧
力でラバープレスし、密度が1.60g/cm2の粉末成形体を
作成した。この成形体を窒化ホウ素粉末でコーテイング
した黒鉛製るつぼ中に設置し、1気圧の窒素中で1100℃
まで40分で昇温し、次いで1100℃から1800℃まで15℃/m
inの昇温速度で昇温し、1800℃で13時間保持した。得ら
れた焼結体は密度が3.26g/cm2であった。この焼結体を
厚さ6mmに研削してレーザーフラッシュ法によりIn−Sb
赤外線センサーを用いた非接触法で熱伝導率を測定した
ところ263W/m・kの値を得た。
この焼結体の酸素含有率を放射化分析法で測定したとこ
ろ0.06重量%であった。
更に該焼結体をアルカリ溶融し、溶融物中のCa,Y,Mg,C
r,Si,Zn,Fe,Cu,Mn,Ni,Ti,Coの各含有率を誘導結合プラ
ズマ発光分光分析法で測定したところ焼結体中の濃度に
換算して、Ca=45ppm,Y=310ppm,Mg<5ppm,Cr<10ppm,S
i=73ppm,Zn<10ppm,Fe<10ppm,Cu<10ppm,Mn<5ppm,Ni
=17ppm,Ti=15ppm,Co<10ppmであり、焼結助剤として
添加した。Ca,Yを除く10金属元素の含有率を合計すると
165ppm以下であった。
同様にして焼結した別の焼結体を0.5mmの厚さまで研削
し、両面を鏡面研磨したものについて光透過率を測定し
たところ5.5μmの波長に対して38%の直線透過率が得
られた。
比較例として、表1の粉末に3CaO・Al2O3のみを2重量
%添加し、全く同様の方法により焼結体を合成した。こ
の焼結体の密度は3.25g/cm2であり、またこの焼結体を
厚さ6mmに研削してレーザーフラッシュ法によりIn-Sb赤
外線センサーを用いた非接触法で熱伝導率を測定したと
ころ143W/m・kの値を得た。
また焼結剤として、酸化イットリウムのみを2重量%添
加した他は同様に処理して得た焼結体は、密度3.24g/cm
2,熱伝導率152W/m・kであった。
参考例 2 平均粒子径1.8μmの炭酸バリウム600gと平均粒子径0.6
μmのアルミナ100gとを、アルミナ製ボールとポットを
用いて18時間乾式混合した。混合物を1550℃で5時間焼
成した。反応物をアルミナ製ボールとポットを用いて粉
砕した。焼成と粉砕を3回くり返し反応を完了した。こ
の反応物をジェットミル(アルミナライニング)によっ
て粉砕し、平均粒子径1.6μmの粉末を得た。この粉末
はX線的に3BaO・Al2O3の単相組成であった。
参考例 3 平均粒子径3.2μmの炭酸ストロンチウム550gと平均粒
子径0.6μmのアルミナ100gとをアルミナ製ボールとポ
ットを用いて18時間乾式混合した。混合物を1600℃で4
時間焼成した。反応物をアルミナ製ボールとポットを用
いて粉砕した。焼成と粉砕を3回くり返し反応を完了し
た。この反応物をジェットミル(アルミナライニング)
によって粉砕し、平均粒子径1.4μmの粉末を得た。こ
の粉末はX線的に3SrO・Al2O3の単相組成であった。
比較例 実施例1と同じ窒化アルミニウム粉末を用い、実施例1
と同じ配合及び条件で粉末成形体を作製した。この成形
体を窒化ホウ素粉末でコーティングした黒鉛るつぼ中に
設置し、1気圧の窒素中で室温から1100℃までを40分で
昇温(約27℃/分)で昇温し次いで1100℃から1800℃を
45℃/分で昇温し、1800℃で13時間保持した(これを
(1)とする)。同様にして、ただ昇温条件を、室温から1
800℃までを45℃/分で昇温し、その後1800℃で13時間
保持した(これを(2)とする)。更に同様にして、昇温
条件だけを室温から1100℃までを45℃/分とし、1100℃
から1800℃を15℃/分とし、1800℃で13時間保持した
(これを(3)とする)この3種類の昇温方法による例に
ついて、結果を表にまとめて示す。尚実施例1の結果も
併せて表中に示す。また密度、熱伝導率、光透過率及び
不純物の各測定は、実施例1に記載の方法に従って行っ
た。
実施例 2 実施例1で用いたものと同じAlN粉末に、焼結助剤のA
成分として、参考例1と同様の方法で調製したいろいろ
な種類のアルミン酸カルシウムあるいは参考例2,参考例
3の方法で調製したアルミン酸バリウム,アルミン酸ス
トロンチウムを2重量%、焼結助剤のB成分としてY2O3
を1重量%を添加混合し、実施例1と同様の手順で焼成
し、常圧焼結体を得た。これらの焼結体を厚さ6mmに研
削してレーザーフラッシュ法によりIn-Sb赤外線センサ
ーを用いた非接触で熱伝導率を測定した。結果を表2に
示す。
実施例 3 実施例1で用いたものと同じAlN粉末に、焼結助剤のA
成分として、いろいろな種類のアルカリ土類金属のアル
ミン酸化合物を、B成分としていろいろな種類の化合物
を添加混合し、実施例1と同様の手順で焼成し、常圧焼
結体を得た。これらの焼結体を厚さ6mmに研削して実施
例1と同様の方法で熱伝導率を測定した。
結果を表3に示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化アルミニウム粉末に、アルミン酸のア
    ルカリ土類金属塩(A成分)と、イットリウム及びラン
    タン族金属の酸化物形成化合物(B成分)とよりなる焼
    結助剤を混合して得られた混合物を、1100℃〜1600℃の
    温度範囲の平均昇温速度が1〜40℃/分となるよう昇温
    し、1600〜2400℃で10分乃至30時間焼成することを特徴
    とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法
  2. 【請求項2】窒化アルミニウム粉末に混合される焼結助
    剤のA成分が0.02〜10重量%,B成分が0.02〜5重量%で
    ある特許請求の範囲第1項記載の焼結体の製造方法
  3. 【請求項3】真空又は非酸化性雰囲気下に焼成する特許
    請求の範囲第1項記載の焼成体の製造方法
  4. 【請求項4】焼結助剤のA成分対B成分の重量比はA/B
    =1/5〜15/1である特許請求の範囲第1項記載の焼結体
    の製造方法
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