JPH07169635A - 電子部品およびその製造方法 - Google Patents

電子部品およびその製造方法

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JPH07169635A
JPH07169635A JP22658494A JP22658494A JPH07169635A JP H07169635 A JPH07169635 A JP H07169635A JP 22658494 A JP22658494 A JP 22658494A JP 22658494 A JP22658494 A JP 22658494A JP H07169635 A JPH07169635 A JP H07169635A
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substrate
pattern
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雅昭 葉山
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昇 毛利
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/20Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern by affixing prefabricated conductor pattern

Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写によって導体パターンを絶縁基板上に形
成する凹版印刷において、高精度で微細なパターンを形
成でき、かつ、ビアホール電極も同時に形成して導体パ
ターンの高性能な積層構造を容易に製造できる電子部品
の製造方法、及びそのような方法によって製造された電
子部品を提供することを目的とする。 【構成】 可とう性樹脂の表面にレーザ加工によって任
意の位置の溝が他の箇所より深いパターンを形成し、そ
の表面に剥離層23を形成して凹版20を形成する。凹
版20にAgペースト24を充填して、乾燥させる。熱
可塑性の樹脂層28を表面に設けた絶縁基板2上に熱ロ
ーラ26,27を利用して凹版20をラミネートした後
に、凹版20と絶縁基板2とを剥離してAgペーストの
パターンを転写して、焼成によって導体パターンを形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子機器に用いる
電子部品およびその製造方法に関し、特に、凹版印刷に
よって製造される電子部品およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化が進んでおり、
それに伴って電子機器内で使用される電子部品の小型化
が進んでいる。このような状況の下で、電子部品の導体
パターンに対しても、パターンを構成する導体ライン
(以下、単にラインと称する)の微細化、ライン抵抗を
下げることを目的とした導体パターンを構成する導電膜
の厚さの増加、さらに小型化のための積層構造化が要求
されている。
【0003】従来の電子部品の導体パターンは、スクリ
ーン印刷や凹版印刷などの印刷法で銀ペーストや銅ペー
ストなどの導電性ペーストのパターンを被形成物(基
板)上に印刷して、これを焼成して形成されてきた。例
えば、凹版印刷法の応用としては、特開平4−2407
92号公報に開示されているように、形成すべき導体パ
ターンに対応した凹版内に導電ペースト(有機金属イン
ク)を充填し、その導電ペーストを乾燥・硬化させてか
ら、被形成物である基板上に硬化性樹脂を介してそのパ
ターンを転写することによって、所望の導体パターンを
形成する印刷方法が知られている。
【0004】さらに、ハイブリッドIC回路、サーマル
ヘッド、あるいは透明電極などでは、導体パターンにお
ける各ラインの幅、及びラインの間隔が微細になること
から、薄膜形成とエッチングとを利用した方法が用いら
れていることがある。この方法では、被形成物である基
板上に、蒸着またはスパッタリングで金、アルミニウ
ム、ITOなどの導電材料の薄膜を形成して、感光性樹
脂を用いたフォトリソグラフィー技術によって所望の導
体パターンに対応したマスクパターンを形成し、次にエ
ッチング液及びマスクパターンを用いたエッチングを行
って導電材料の薄膜をエッチングし、最後に感光性樹脂
を除去して導体パターンを形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の方法は、以下のような問題点を有している。
【0006】従来のスクリーン印刷は比較的安価な設備
で実行することができ、また必要な工程数は少ない。し
かし、形成すべき導体パターンのラインの幅が70μm
以下であるような微細導体パターンを、スクリーン印刷
で形成することは困難である。また、ラインピッチを1
50μm以下に低減することは困難である。また、スク
リーン印刷では導体パターンは一様に印刷されるので、
設計上の要求に合わせてパターン中に高低差(ラインの
高さの差)を設けることはできない。
【0007】従来の凹版印刷では、ラインの幅が50μ
m程度でラインピッチ100μm程度の微細導体パター
ンを形成することが可能であるが、5μm以上の厚さを
有する導体膜を形成することが困難であって、導体抵抗
の低減に限界がある。
【0008】一方、電子部品の所望の高密度化を達成す
るためには、各層の導体パターンの微細化だけでは十分
ではないことがあり、したがって積層構造の形成が必要
になる。そのような積層構造では、下層導体パターン、
絶縁層、上層導体パターンというサンドイッチ構造が幾
重も重なって形成される。この場合、上下層の導体パタ
ーンを接続するビアホールを形成する必要があるが、導
体パターンの微細化にともなってそれらビアホールの微
細化も必要になってきている。しかし、上述の特開平4
−240792号公報に開示されている方法も含めて、
従来の印刷方法では、直径100μm以下であるような
微細なビアホールの形成は困難である。
【0009】さらに、上下層の導体パターン間の確実な
電気的接続を得るためには、ビアホールの内部に上下層
を接続する電極(以下、ビアホール電極と称する)を形
成する必要がある。しかし、従来の方法では、もし直径
100μm以下の微細なビアホールが形成できたとして
も、そのような寸法のビアホール内部に電極を形成する
ことは困難である。
【0010】また、従来の凹版印刷では、一般にガラス
やシリコンウエハなどの剛体材料で形成された凹版を使
用する。その場合、硬化性樹脂を介してセラミックやガ
ラス基板などの被形成物上に導体パターンを転写する工
程において、接着している凹版と被形成物とを剥離しよ
うとしても、凹版の変形がほとんど生じない。その結
果、面同士で接着している凹版と被形成物とを剥離しな
ければならず、強い剥離力が必要になる。
【0011】この点を解決するために、凹版として金属
シートを用いてフレキシブル性を得ることがある。しか
し、そのような場合でも、凹版のパターン形状の加工
(溝の形成)はウエットエッチングで行われる。このエ
ッチングは等方性エッチングになるために、ラインの幅
に対して導体膜が厚い(すなわちラインが高い)ような
導体パターンを形成するために必要になるアスペクト比
の高い凹版形状の加工ができない。
【0012】一方、フォトリソグラフィー技術を利用し
た導体パターンの形成は、半導体技術でよくあるよう
に、ラインの幅が数μm以下で小面積のパターンを形成
する場合には有効である。しかし、電子部品で用いられ
る導体パターンの形成では、一般に比較的大きな面積の
パターンを形成することが必要とされる。そのような場
合には、導電膜の蒸着、レジストの塗布、露光、現像、
エッチング及びレジスト除去などの一連の工程を、大型
装置を用いて行わなければならない。その結果、使用す
る設備が高価であることから、製造コストが増加しがち
である。
【0013】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、(1)導体パターンのライ
ン幅が10μm以下で導電膜の厚さが5μm以上であっ
て、かつライン幅と同程度の寸法のビアホール電極を含
むような微細な導体パターンを、低コストかつ高信頼性
で形成することができる電子部品の製造方法、(2)導
体パターンの設計上の要求に合わせて、パターン中の任
意の箇所で導体膜の厚さを他の箇所の値から変えて導体
パターンに高低差を設けることができる電子部品の製造
方法、(3)上記のような特徴を有する導体パターンを
積層化することができる電子部品の製造方法、及び
(4)上記のような方法で製造された電子部品、を提供
することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の電子部品の製造
方法は、基板上に第1導体パターンを凹版印刷によって
形成する電子部品の製造方法であって、(a)可とう性
樹脂の表面に、溝を該第1導体パターンに対応するパタ
ーンで形成して凹版を製造する工程と、(b)該凹版の
表面に、該基板と該凹版との剥離を容易にする剥離層を
設ける工程と、(c)該溝に導電性ペーストを充填する
工程と、(d)該導電性ペーストを乾燥する工程と、
(e)該工程(d)で乾燥された該導電性ペーストを再
軟化させて乾燥による体積減少分を補うために追加の導
電ペーストを再充填する工程と再充填後の該導電ペース
トを再乾燥する工程とを所定の回数繰り返す工程と、
(f)該凹版と該基板とを所定の範囲の熱及び所定の範
囲の圧力を加えることによってラミネートして貼り合わ
せる工程と、(g)該凹版を該基板から剥離して、該導
電ペーストのパターンを該基板上に転写する工程と、
(h)転写された該導電ペーストのパターンを焼成し
て、該第1導体パターンを形成する工程と、を包含して
おり、そのことによって上記目的が達成される。
【0015】ある実施例では、前記工程(a)で、前記
凹版に形成される前記溝の一部を他の箇所より深く形成
して、それによって、前記第1導体パターンの一部に高
さの差を設ける。
【0016】他の実施例では、(i)前記第1導体パタ
ーンの少なくとも一部を覆う絶縁層を形成する工程と、
(j)該絶縁層の表面に第2導体パターンを形成する工
程と、(k)該第1導体パターンの該絶縁層によって覆
われていない部分に、該第1導体パターンと該第2導体
パターンとを電気的に接続する電極を設ける工程と、を
さらに包含する。
【0017】さらに他の実施例では、(l)前記第1導
体パターンの少なくとも一部を覆う絶縁層を形成する工
程と、(m)該絶縁層の表面に第2導体パターンを形成
する工程と、をさらに包含しており、該第1導体パター
ンのうちで高さが高く形成されている箇所を電極として
使用して、該第1導体パターンと該第2導体パターンと
を電気的に接続する。前記絶縁層の表面に平坦部を設け
るべき箇所に対応する前記第1導体パターンの部分を低
く形成してもよい。さらに、前記絶縁層の表面の前記平
坦部にICチップをフェースダウン実装する工程をさら
に包含してもよい。好ましくは、前記絶縁層が磁性材料
によって形成されている。
【0018】ある実施例では、前記工程(a)におい
て、紫外領域の発振周波数を有するレーザを用いて前記
溝を形成する。好ましくは、前記レーザがエキシマレー
ザである。
【0019】他の実施例では、前記剥離層が、フッ化炭
素系の単分子膜である。さらに他の実施例では、前記導
電性ペーストに可塑剤が添加されていて可とう性を有し
ている。
【0020】さらに他の実施例では、前記凹版に形成さ
れる前記溝が、側面にテーパ角を有する断面形状を有し
ている。
【0021】さらに他の実施例では、前記基板が、前記
基板と、該絶縁基板の少なくとも一方の表面に形成され
た厚さ20μm以下の樹脂層とを備え、該樹脂層は熱硬
化性樹脂または熱可塑性樹脂である。好ましくは、前記
絶縁基板が誘電材料から形成されている。あるいは、前
記絶縁基板が磁性材料から形成されている。
【0022】さらに他の実施例では、前記基板がグリー
ンシートから形成されている。本発明の電子部品は、基
板と、可とう性樹脂のレーザ加工によって形成された凹
版を使用した凹版印刷によって該基板上に転写された第
1導体パターンと、を備えており、そのことによって上
記目的が達成される。
【0023】ある実施例では、前記第1導体パターンの
少なくとも一部を覆う絶縁層と、該絶縁層の表面に形成
された第2導体パターンと、該第1導体パターンの該絶
縁層によって覆われていない箇所に設けられて、該第1
導体パターンと該第2導体パターンとを電気的に接続す
る電極と、をさらに備える。
【0024】他の実施例では、前記第1導体パターンの
一部に高さの差が設けられている。さらに他の実施例で
は、前記第1導体パターンの少なくとも一部を覆う絶縁
層と、該絶縁層の表面に形成された第2導体パターン
と、をさらに備えており、該第1導体パターンのうちで
高さが高く形成されている箇所を電極として使用して、
該第1導体パターンと該第2導体パターンとを電気的に
接続する。
【0025】前記絶縁層の表面に平坦部を設けるべき箇
所に対応する前記第1導体パターンの部分が低く形成さ
れていてもよい。さらに、前記絶縁層の表面の前記平坦
部にフェースダウン実装されたICチップをさらに備え
ていてもよい。
【0026】
【作用】上記のように、本発明では、基板上に形成され
た導体パターン(第1導体パターン)を有する電子部品
を製造するにあたって、可とう性を有する樹脂の表面
に、形成されるべき導体パターンに対応した溝パターン
を形成して、凹版を形成する。そして、この凹版に導電
ペーストを充填して、乾燥させる。さらに、充填・乾燥
工程を繰り返した後に、基板と凹版とをラミネートす
る。そして、凹版を剥離して導電ペーストのパターンを
基板上に転写した後に、導電ペーストを焼成して、所望
の導体パターンを形成する。
【0027】また、第1導電パターンを覆う絶縁層を設
けて、その表面に他の導体パターン(第2導体パター
ン)を形成することもできる。上下層(第1及び第2)
の導体パターンの接続にあたっては、両者を接続する電
極を別工程で設けることもでき、また第1導体パターン
の一部にあらかじめ高さの差を設けて、高く形成された
部分を電極として使用することもできる。
【0028】また、前記絶縁層の表面で特に平坦部とし
たい場所に対応する箇所の第1導体パターンを低く形成
することによって、導体パターンの高低変化が絶縁層表
面の平坦度に及ぼす影響が軽減されて、平坦度が向上す
る。したがって、この平坦部分に、ICチップをフェー
スダウン実装することが容易になる。
【0029】第1導体パターンに対応した溝の形成にあ
たっては、紫外波長領域で発振するレーザ光、たとえば
エキシマレーザを使用できる。
【0030】また、フッ化炭素系の単分子膜からなる剥
離層を凹版表面に設けることによって、凹版と基板との
剥離を容易に行うことができるようになる。
【0031】さらに、導電性ペーストに可塑剤を添加す
ることによって、乾燥工程後でもその可とう性を保つこ
とが可能になる。
【0032】凹版表面の溝の側面がテーパ角を有するよ
うに形成することによって、溝内部に充填された導電ペ
ーストの良好な転写が行われる。
【0033】転写対象になる基板は、絶縁基板とその表
面に形成された樹脂層とからなることが望ましい。絶縁
基板表面の樹脂層は、導体パターンの転写時に接着層と
して機能する。また、絶縁基板の材料としては、製造さ
れる電子部品に所望の特性を付与することができるよう
に、誘電材料や磁性材料などを適宜使用することができ
る。さらに、基板をグリーンシートで形成すれば、表面
への樹脂層の形成を省略することができる。
【0034】
【実施例】以下に、本発明の電子部品の製造方法の実施
例を、図面を参照して説明する。
【0035】(実施例1)本発明の電子部品の製造方法
の第1の実施例を、高周波用チップインダクタ1の製造
方法を例にとって、図1〜10を参照して以下に説明す
る。なお、以下の図面で、同じ構成要素には同じ参照番
号をつけている。
【0036】図1(a)には本実施例のチップインダク
タ1の平面図、図1(b)には図1(a)の1B−1
B′線におけるチップインダクタ1の断面図を、それぞ
れ示す。
【0037】チップインダクタ1は2×1.25mmの絶
縁基板2の中央部付近の表面に形成されたスパイラル状
のコイル導体(ライン)3、及び絶縁基板2の両縁部に
形成された端子電極4a及び4bを有している。コイル
導体3の外端3aは、一方の端子電極4aに接続されて
いる。コイル導体3の内端3bは、リード電極6及びビ
アホール電極7を介してもう一方の端子電極4bに接続
されている。このリード電極6は、コイル導体3の形成
後にそれを覆うように絶縁基板2の表面に形成される絶
縁層5の最表面に、さらに設けられている。また、ビア
ホール電極7は、絶縁層5の最表面に存在するリード電
極6と、絶縁層5の最下面に存在するコイル導体3とを
接続している。
【0038】チップインダクタ1は、凹版印刷によって
製造される。以下、その製造方法を順に説明する。以下
の説明に現れる各工程210〜310は、図2のブロッ
ク図に示されている。
【0039】まず、図3を参照して、使用される凹版2
0の製造工程210を説明する。凹版20は、XYステ
ージ16上に固定された厚さ125μmのポリイミドフ
ィルム15上に形成される。エキシマレーザ装置11か
ら出射された紫外領域の波長248nmのレーザビーム
は、形成されるべきコイルのスパイラルパターン及び端
子電極のパターンに対応するマスクパターンを有するマ
スク12を照射する。マスク12通過後のレーザビーム
は、ミラー13で反射され、イメージングレンズ14で
縮小されて、ポリイミドフィルム15上を照射する。ポ
リイミドフィルム15のうち、レーザビームで照射され
た部分は光化学反応で分解されて、導体パターンのライ
ンに相当する溝21(図4参照)が形成される。これに
よって、所望のパターンに対応した凹版20が形成され
る。XYステージ16を移動させながら上記の照射動作
を繰り返すことによって、典型的には、100mm×10
0mmのポリイミドフィルム15上に、サイズ2×1.2
5mmの凹版20が計4000個形成される。
【0040】エキシマレーザによる加工は、炭酸ガスレ
ーザやYAGレーザによる加工が赤外波長領域のレーザ
ビームによる熱分解加工であるのに対して、ピークパワ
ーが数10MWに達する紫外波長領域のレーザビームに
よる光分解加工である。また、レーザビームのパルス幅
が短いために、加工領域以外の周囲への熱的影響が少な
い。その結果、エキシマレーザによる加工では、パター
ンのライン幅が10μm以下の微細な加工を行うことが
できる。
【0041】また、レーザビームが照射された部分のポ
リイミドフィルム15の表面は、フィルムを構成する分
子の結合が切断されていて、化学的に非常に活性化され
た状態にある。したがって、その部分では化学結合が起
こりやすい。この特徴は、後述する剥離層の形成に有利
である。
【0042】図4は、上記の方法で形成された凹版20
の溝21の典型的な断面形状を示す。レンズの焦点深度
などレーザ加工工程で使用される光学系の特性を適切に
調整することによって、溝21は、その側面が2〜60
°のテーパ角を有する台形状の断面形状を有するように
形成される。これによって、後の工程で、溝21の内部
に充填される導電ペーストの被形成物上への転写が、容
易に実施できるようになる。なお、使用されるレーザビ
ームの形状は、典型的には、エキシマレーザ装置11か
らの出射時で8×24mmの長方形で、ポリイミドフィル
ム15への照射時で3.2×9.6mmの長方形である。
【0043】また、凹版20の材料になるポリイミドフ
ィルム15の加工表面に適切な保護層を設けることによ
って、溝21の形成時に発生するプラズマとの相互作用
から凹版20の加工面を保護することができる。これに
よって、凹版20の表面の溝21の開口部の変形を防ぐ
ことができる。なお、上記目的の保護層の材料として
は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リカーボネート(PC)、ポリサルフォン(PSF)が
使用できる。
【0044】次に、マスク12をビアホール電極7の形
成用のマスクに交換してレーザビームをさらに照射し
て、先の工程で形成された導体パターンの溝21の所定
の位置に、ビアホール電極7に相当する円筒形のピット
22(図5参照)を形成する。ピット22の形成にあた
っても、溝21の形成時と同様に微細加工が可能であ
り、また充填された導電ペーストの転写が容易なよう
に、ピット22がテーパ形状を有するように形成するこ
とができる。なお、円筒形以外の形状を有するピット2
2を形成することも可能である。
【0045】以上の方法によって、幅10μm〜50μ
mのラインに相当する深さ20μmの溝21、及び直径
45μmのビアホール電極に相当する直径60μmのピ
ット22を含む、形成されるべき導体パターンに対応す
る凹版20が形成される。溝21やピット22の深さ
は、レーザビームの照射時間だけを変化させることによ
って、ラインの幅(溝21の幅)を変えることなく任意
に0.2μm単位で変更でき、最適な値にすることがで
きる。また、溝21の幅やピット22の直径はマスクの
寸法を変更することで、容易に調整することができる。
これによって、本発明の方法によれば、導体パターンの
ライン幅を10μm以下にしたり、ビアホールの寸法を
そのような微細なラインに対応して小さくしたりするこ
とも可能である。
【0046】なお、上述のように凹版20の材料として
ポリイミドフィルム15を用いることによって、本発明
によれば、可とう性(フレキシブル性)を凹版20に持
たせることができる。そのことによって得られる効果
は、後述する。
【0047】上記の方法で形成した凹版20を用いて、
導体パターンを被形成物の表面に転写する。しかしなが
ら、凹版20の材料として使用しているポリイミドフィ
ルム15では、溝21及びピット22の中に充填されて
転写される導電ペーストとフィルム15との剥離性が十
分ではない。そのため、転写工程において、溝21及び
ピット22の内部に導電ペーストが残存しやすい。特
に、ビアホール電極7に相当するピット22では、その
深さが深いために導電ペーストの残存が特に顕著に発生
する。その結果、凹版20の形状が十分に転写されない
結果になる。したがって、実質的に完全な凹版形状の転
写を実現するためには、凹版20の表面、特に溝21及
びピット22の表面における剥離層の形成工程220が
必要である。
【0048】発明者らは、上記問題点を解決するため
に、ポリイミドフィルム15に対する剥離処理を、特に
導電ペーストに対する剥離力、及び処理層の寿命の点か
ら鋭意検討した。その結果、以下の方法でフッ化炭素系
単分子膜の剥離層を形成することが効果的であることを
確認した。
【0049】まず、O2アッシャーで酸素プラズマを凹
版20の表面に照射して、凹版20の表面に存在する酸
素の密度を多くする。一方、n−ヘキサデカン(あるい
は、トルエン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよい)
80%、四塩化炭素10%及びクロロホルム8%の混合
溶液中に、フッ化炭素基及びクロロシラン基を含む物質
を混ぜた非水性の溶媒、例えばCF3(CF27(C
22SiCl3を、約1%の濃度で溶かした溶液を調
製する。この溶液中に、上記のように酸素処理された凹
版20を浸漬して、凹版20の表面に酸化膜を形成す
る。この酸化膜の表面には水酸基が多数含まれており、
フッ化炭素基及びクロロシラン基を含む物質のSiCl
基と反応して、脱塩素反応が生じる。この結果、凹版2
0の表面に共有結合によって化学吸着したフッ化炭素系
単分子膜が、凹版20の表面全体にわたって形成され
る。この単分子膜が、剥離層23(図5参照)として効
果的に機能する。
【0050】剥離時に大きな剥離力を必要とする箇所は
主に溝21及びピット22の部分であり、剥離層23は
主としてそのような部分に形成されることが望ましい。
一方、先に述べたように、凹版20を構成するポリイミ
ドフィルム15のうち、エキシマレーザによる加工で溝
21及びピット22が形成された部分は、化学的に活性
な状態にある。結果として、上記のフッ化炭素系単分子
膜の剥離層23は、剥離時に大きな剥離力が必要とされ
る溝21及びピット22の内部に、より多く結合して形
成される。また、剥離層23と凹版20、すなわち上記
の単分子膜とポリイミドフィルム15との結合は共有結
合であるので、両者は非常に強力に結合しており、剥離
効果の耐久性がある。さらに、剥離層23の厚さは10
0〜1000オングストロームと薄いために、凹版20
の形状精度に影響を与えず、凹版20内部に多くの導電
ペーストを充填することができる。
【0051】このように、工程220で凹版20の表面
に形成される剥離層23は、非常に優れた特性を有する
ものである。
【0052】次に、工程230として、以上のように表
面に剥離層23が形成された凹版20の表面に、導電ペ
ーストとしてAgペースト24を塗布する。そして、塗
布後の凹版20表面をスキージ25で掻くことによっ
て、凹版20表面の余分なAgペースト24を除去する
とともに、溝21及びピット22の中にAgペースト2
4を十分に充填する(図5参照)。
【0053】ここで、発明者らによって行われた使用す
るスキージ25の材質に関する検討によれば、本発明で
は、以下の理由によりセラミック製のスキージ25の使
用が望ましいことが明らかになった。すなわち、樹脂製
またはスチール製のスキージは、Agペースト24中に
含まれる異物や凹版20の表面に存在するほこりなどに
よって傷つきやすい。そのため、そのようなスキージ表
面のきずによって、凹版20表面が傷つきやすくなっ
て、凹版20の寿命が低減する。それに対して、セラミ
ック製のスキージ25は硬いために、異物やほこりによ
る先端部の損傷が少ない。さらに、2000番以上の細
かい研磨材でセラミック製スキージ25の先端部を滑ら
かにすれば、長時間の摩耗による消耗も防ぐことができ
る。この結果、セラミック製のスキージ25は、凹版2
0の表面を傷つけることが少ない。
【0054】次に、Agペースト24を充填した凹版2
0を循環式熱風乾燥機を用いて乾燥させて、Agペース
ト24中の有機溶剤を蒸発させる(工程240)。これ
によって、凹版20の溝21及びピット22に充填され
たAgペースト24を、溝21及びピット22の形状に
よりフィットさせて、よりシャープな形状を得ることが
できる。なお、乾燥手段は、上記に限られるものではな
い。
【0055】本実施例で扱っている凹版20の表面には
比較的深い溝21及びピット22が形成されており、特
に、ピット22は最大深度が60μmと深い。そのた
め、この乾燥工程240において100℃以上の温度で
凹版20を急速に乾燥させると、溝21及びピット22
の内部に充填されているAgペースト24に直径5〜4
0μmのピンホールが発生しやすい。ライン幅が50μ
m以下であるような微細な導体パターンでは、このよう
なピンホールはパターン焼成後のオープン不良の原因に
なり、良質な導体パターンの形成を妨げる。
【0056】そこで、本発明の乾燥工程240では、以
下のように2段階に凹版20の乾燥を行う。すなわち、
まず100℃以下の温度で5分間の予備乾燥を行い、続
いて温度150℃で5分間の乾燥を行う。それによっ
て、上記のようなピンホールの発生を防ぐことができ、
焼成後のオープン不良の発生がない導体パターンの形成
が可能になる。
【0057】上記の予備乾燥の実施に換えて、室温から
150℃までの昇温を15℃/分以下の暖やかな温度勾
配で行うことによっても、上記と同様のピンホール発生
の抑制という効果を得ることができる。
【0058】なお、溝21やピット22の内部のAgペ
ースト24を上記の工程240で乾燥または硬化させる
と、その柔軟性が失われやすい。その結果、微細なライ
ン幅(例えば100μm以下)を有する導体パターンを
転写する場合には、転写時に発生するストレスによって
Agペースト24にクラックが発生して、焼成後のオー
プン不良の原因になることがある。このような不都合を
防ぐため、本発明ではAgペースト24中に0.1〜1
0wt%の可塑剤を添加する。これによって、Agペース
ト24が乾燥後にも適度な柔軟性を有するようにして、
転写工程でのクラックの発生を防ぐことができる。可塑
剤としては、フタル酸エステル系の可塑剤、例えば、フ
タル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、あるいはフタル酸
ジオクチルを使用することができる。
【0059】以上のような乾燥工程240を行うと、有
機溶剤の蒸発分に相当するだけ、溝21やピット22の
内部に充填されているAgペースト24の体積が減少す
る。そこで、この減少分を補うために、Agペースト2
4の充填工程及び乾燥工程をもう一度繰り返す。先の乾
燥工程240で有機溶剤が蒸発することによって一度硬
化したAgペースト24は、この再充填で再び軟化す
る。この再充填工程250及び再乾燥工程260によっ
て、充填されているAgペースト24の形状をさらに良
好なものに整えるとともに、Agペースト24の厚さを
凹版20の溝21及びピット22の深さと同等にするこ
とができる。
【0060】凹版20の非パターン部、特にそれぞれの
溝21の間の部分にAgペースト24が残存している
と、導体パターンのライン間の短絡不良の原因になり得
る。このようなAgペースト24の残存は、Agペース
ト24が粘性を有していて糸をひきやすいために、スキ
ージ25による引っかき動作中に糸ひき現象が発生し
て、除去されるべき部分にAgペースト24が残存して
しまうことによる。しかし、上記のように、再充填工程
250において、溝21及びピット22の内部に乾燥状
態のAgペースト24が存在する状態で再充填を行う
と、非パターン部に新規に塗布されたAgペースト24
の溶剤が溝21やピット22の内部の乾燥状態のペース
トに吸収されて、非パターン部に残存していたAgペー
スト24の粘度が増加する。この結果、非パターン部の
Agペースト24をスキージで除去する場合に糸ひき現
象が発生せず、この部分の残存ペーストが容易に除去さ
れる。そのため、ライン間の短絡不良が生じない導体パ
ターンの形成を行うことができる。
【0061】なお、本実施例の説明では、再充填工程2
50及び再乾燥工程260はそれぞれ1回ずつ繰り返さ
れるが、必要に応じてそれらを2回以上繰り返すことも
可能である。
【0062】次に、絶縁基板2上に熱可塑性樹脂層28
を形成して、導体パターンが転写される被形成物を得
る。この樹脂層28は、転写時の接着層として機能す
る。そして、図6に模式的に示されているように、Ag
ペースト24が充填された溝21及びピット22を有す
る側の凹版20表面と熱可塑性樹脂28とを対向させ
て、凹版20と絶縁基板2とをラミネートする(工程2
70)。
【0063】後述するように、熱可塑性樹脂層28の厚
さが極端に厚くなると、焼成時に樹脂層28自身の燃焼
ガスが多量に発生して、導体パターンがうまく形成され
ないという問題点が発生する。発明者による検討の結
果、樹脂層28の厚さは20μm以下が適当であること
が確認されている。
【0064】ラミネート工程270の温度は、使用する
樹脂層28のガラス転移温度より30℃低い温度から、
100℃高い温度の範囲内に設定することが望ましい。
ラミネート温度が上記上限値より高いと、樹脂層28の
流動性が大きくなりすぎて、ラミネート時の圧力によっ
て樹脂層28が薄くなり、凹版20の溝21及びピット
22からのAgペースト24の転写が良好に行われなく
なる。一方、ラミネート温度が上記下限値より低い場合
には樹脂層28の流動性が十分でなく、Agペースト2
4と樹脂層28との密着性が悪くなって、やはり転写が
良好に行われない。
【0065】さらに、ラミネート時の圧力は、1kg/cm
2から絶縁基板2の割れが発生する限界圧力値までの範
囲に設定することが望ましい。圧力値が上記下限値より
小さいと、絶縁基板2の表面にうねりがある場合に、ラ
ミネート時の凹版20と絶縁基板2との間が完全に密着
せず両者の間に気泡が混入することがある。そのような
現象は、やはり転写不良につながることがある。
【0066】上記の検討結果を考慮して、本実施例で
は、ラミネート工程270を以下の条件で行う。
【0067】まず、熱可塑性樹脂であるポリビニールブ
チラール樹脂(以下、PVBと略記する)を溶解したブ
チルカルビトールアセテートの溶液を、100mm角のア
ルミナ製の絶縁基板2の表面に塗布して乾燥する。これ
によって、絶縁基板2の表面全体に厚さ10μmのPV
B層28を形成する。次に、このようにPVB層28を
形成した絶縁基板2と、Agペースト24を充填してあ
る凹版20とを、図6に示すように熱ローラ26及び2
7を用いて、温度100℃、圧力20kg/cm2及び速度
5cm/秒の条件下でラミネートする。なお、PVB層2
8は、ディップ法、スピンナー法、あるいはロールコー
スタを用いるコーティング法を用いて塗布すればよい。
本実施例では絶縁基板2の片面にのみPVB層28を形
成したが、両面に形成しても良い。
【0068】通常、絶縁基板2の表面には、図7(a)
または図7(b)に模式的に示すように、最大幅30μ
m程度のうねりが存在する。従来のようにガラス製の凹
版29を使用する場合には、図7(b)に示すように、
ガラス凹版29の剛性が強すぎるために、凹版29が絶
縁基板2のうねり形状に十分に追従できない。そのた
め、PVB層28′の厚さを10〜50μm程度に不均
一にしてうねりを吸収して、ラミネートを行わねばなら
ない。このため、先に述べた好ましい厚さの範囲内(2
0μm以下)におさまるように、PVB層28′を形成
することができない。
【0069】しかし、本発明のようにフレキシブル性に
富んだ樹脂製の凹版20を使用する構成によれば、図7
(a)に示すように、凹版20が絶縁基板2のうねり形
状に十分に追従できる。したがって、絶縁基板2のうね
り形状には無関係に、厚さ10μm以下のPVB層28
を絶縁基板2上に形成することができる。
【0070】次に、転写工程280として、ラミネート
された凹版20と絶縁基板2との温度を室温にまで下げ
てから凹版20を絶縁基板2から剥離させて、導体パタ
ーンに応じてパターン化されたAgペースト24の転写
を行う。
【0071】このとき、本発明の構成では、凹版20が
フレキシブル性に富んでいるために、図8に示されるよ
うに凹版20を90°以上の角度に曲げることが可能で
ある。その結果、絶縁基板2からの凹版20の剥離は面
と線との剥離になる。このため、必要な剥離力が低減さ
れて、凹版20を容易に剥離することができる。一方、
従来の剛性が強いガラス製凹版29(図7(b)参照)
を用いる場合には、図8に示すような角度まで凹版29
を曲げることができず面と面との剥離になるので、大き
な剥離力が必要である。また、凹版29の曲げ角度を大
きくし過ぎると、凹版29または絶縁基板2にクラック
が容易に発生する。したがって、両者の剥離には多大の
注意が必要であって、作業性が良くなく、作業コストや
作業時間の増加を生じていた。
【0072】本発明によれば、例えば溝の幅15μm、
深さ20μmのパターンを有する凹版20を用いても、
溝21の内部でのAgペースト24の残存がなく、上記
の溝21の幅と実質的に同じ幅及び溝21の深さと実質
的に同じ高さを有する導体パターンを転写・形成するこ
とができる。また、ビアホール電極部分に関しては、凹
版20のピット22の直径が45μmで深さが60μm
の場合に、溝21の場合と同様に実質的に完全に対応す
る寸法の導体パターンを転写・形成することができる。
また、導体ラインとビアホール電極とは、同一工程で一
体的に同時に形成されるので、両者の間の電気的接続が
確実に確保される。
【0073】さらに、本実施例の高周波用チップインダ
クタ1のように高周波数領域で使用される電子部品で
は、表皮抵抗を小さくして電気的動作特性を向上させる
ために、導体パターンの表面形状をできるだけシャープ
にする必要がある。しかし、従来の銅板やガラス製の凹
版の形成に用いられていた湿式エッチングは等方性のエ
ッチングになってしまうので、アスペクト比の高い加工
ができない。そのため、パターンが微細になって形成す
べきライン幅が細くなるにつれて、深い溝を形成するこ
とができなくなる。また、溝のエッジ部が鋭利にならず
に円みを帯びてしまう。それに対して、本発明のように
エキシマレーザによって凹版20を加工すれば、鋭角的
なエッジを有するパターンを形成することができる。さ
らに、すでに説明してきたように、転写時に溝21やピ
ット22の内部にAgペースト24が残存しないので、
鋭角的な凹版20の形状と同様の鋭利な形状を有するパ
ターンが転写される。したがって、本実施例にしたがっ
て形成された導体パターンは、高周波用導体として優れ
た特性を有するものになる。
【0074】次に、上記のように導体パターンが転写さ
れた絶縁基板2を、図9に示すようなピーク温度850
℃の温度パターンの下で焼成する工程290を行う。本
発明で焼成の対象になる絶縁基板2は、PVB層(樹脂
層)28を介して導体パターンが形成されている構造に
なるので、焼成条件の設定によってはPVB層28から
燃焼ガスが発生して、導体パターンの不良につながる剥
離や変形が生じることがある。そのような不都合の発生
を防ぐためには、PVB層28の燃焼が開始されてから
終了するまでの温度に相当する200℃〜500℃の間
の昇温時の温度勾配を200℃/時間以下にすることが
望ましい。
【0075】ラミネート工程270の説明に関連してす
でに若干説明したが、このような条件で焼成工程290
を実施する場合におけるPVB層28の厚さと形成され
た導体パターンの性能との関係を、(表1)に示す。
【0076】
【表1】
【0077】(表1)より、PVB層28の厚さが20
μm以下であれば、形状の劣化や剥離が生じることなく
所望の導体パターンを焼成することができる。しかし、
PVB層28の厚さが30μm以上になると、焼成時に
パターンの形状不良や剥離が発生することがわかる。し
たがって、PVB層28の厚さは薄いほうが特性的に有
利である。これより、先に図7(a)及び図7(b)を
参照して比較した本発明のポリイミド凹版20と従来の
ガラス凹版29とでは、PVB層28の厚さを上記の望
ましい範囲内におさめることができる本発明のポリイミ
ド凹版20の方が、品質的に優れた導体パターンを形成
できることになる。
【0078】また、上記のような本発明の方法によれ
ば、導体パターン中のライン3とビアホール電極7と
が、一体的に同時に形成される。これによって、ライン
3とビアホール電極7との間の確実な電気的接続が得ら
れる。
【0079】次に、以上の工程で表面にAgペースト2
4による導体パターンを形成した絶縁基板2の表面に、
絶縁層5を形成するために、ガラスペーストのパターン
を印刷して形成する(工程300)。このとき、ビアホ
ール電極7の部分は、マスク径150μmのスクリーン
版を使用して、粘度20万cpsの結晶化ガラスによって
印刷する。これより、ビアホール電極7の部分には印刷
の「にじみ」が発生して、ビアホール電極7の周囲を覆
うガラスペーストの厚さが他の部分よりも薄くなる。こ
の結果、ビアホール電極7の周囲に、ビアホール形状が
形成される。
【0080】形成されるビアホールの径はビアホール電
極の形状によって規定されるので、これまでは形成が困
難であった直径40μm程度の微少なビアホールであっ
ても、本発明によれば、簡単に印刷形成することができ
る。また、このように微少なビアホールを形成できるの
で、その分だけスパイラル状のコイルパターンのターン
数を増加させることができる。これによって、得られる
インダクタンス値を大きくすることができる。
【0081】上記のように印刷されたガラスペーストの
パターンを、ピーク温度820℃に10分間保持して焼
成し、絶縁層5を形成する。このとき、結晶化ガラスを
使用しているので、焼成中の流動が少なく、印刷された
パターン形状が良好に保たれる。
【0082】従来の方法では、多層構造基板の上下層導
体パターンを相互に接続するために、絶縁層にスクリー
ン印刷によるパターニングまたはエッチングなどによっ
て開口部を設けてビアホールとし、さらにそこに電極材
料を埋め込んでビアホール電極を形成していた。しか
し、この方法では、電極の埋め込み工程における不良に
よって、上層または/及び下層の導体パターンとビアホ
ール電極との電気的接続が十分でないことによる下層の
導体パターンと上層の導体パターンとの間の接続不良が
発生することがあった。しかし、本発明による方法で
は、すでに述べたように、ビアホール電極7の形成は下
層の導体パターンの形成と一体的に同時に行われるの
で、上記のような接続不良は発生しない。
【0083】さらに、ビアホール電極7の形状・厚さを
任意に設定できるので、絶縁層5の表面からビアホール
電極7を数μm突き出させるような形状にすることによ
って、上層導体パターンとビアホール電極7との接続を
確実に行うことができる。また、ビアホール電極7の基
板2表面に垂直な方向の断面形状を台形状にすることに
よって、寸法的に微細なビアホール電極7であっても、
後工程で必要とされるだけの接続強度が十分に得られる
構造になっている。
【0084】最後に、絶縁層5上にリード電極6を形成
する工程310を行う。これは、Agペーストでリード
電極6のパターンを絶縁層5表面にスクリーン印刷し
て、ピーク温度810℃に10分間保持して焼成を行う
ことによって、形成される。これによって、本実施例の
チップインダクタ1が製造される。
【0085】上記の説明では、チップインダクタ1を例
にとって本実施例の電子部品の製造方法を説明してきた
が、製造できるのはチップインダクタ1に限られるわけ
ではないのはもちろんである。例えば、本発明に従っ
て、チップビーズ、EMIフィルタ、コンデンサなどの
他の電子部品、あるいは積層構造を有する他の電子部品
の電極部分を製造することができる。
【0086】また、上記の説明では、工程210〜29
0によって導体パターンを転写して形成した後に工程3
00及び310で絶縁層5及びリード電極6の形成を行
っている。あるいは、このような構造が不要な導体パタ
ーンを形成する場合には、工程210〜290までを行
えば所望の導体パターンが得られるのであって、工程3
00及び310を行う必要がない。
【0087】また、導体パターンを形成するために使用
する導電ペーストの材料としてAgペーストを使用した
が、これに限定されるものではない。例えば、Cu,N
i,Al,Auなどの他の金属ペースト、またはレジネ
ートペーストを使用することができる。また、有機溶剤
を含む導電ペースト以外にも、紫外線硬化性樹脂または
熱硬化性樹脂で硬化後に適当なフレキシブル性を有する
樹脂を含有する導電ペーストを使用することもできる。
【0088】凹版20の材料としては、適度の可とう性
(フレキシブル性)を有するものであれば、上述のポリ
イミドフィルム15の他に、PET、PSF、PC、P
EI(ポリエーテルイミド)、PAR(ポリアクリレー
ト)、PEEK(ポリエーテルケトン)などの樹脂シー
トを使用することができる。また、絶縁基板2上に形成
する樹脂層28の材料には、エチルセルロース系の熱可
塑性樹脂、あるいはエポキシやアクリル系の熱硬化性樹
脂を使用することができる。
【0089】さらに、以上の説明では、凹版20と絶縁
基板2とのラミネート工程において、熱ローラ26及び
27を用いて圧力をかけながら熱的に貼り合わせる装置
を使用したが、少なくとも片面に熱板を備えたプレス装
置を使用してもよい。
【0090】導体パターンを転写して形成するための被
形成物を構成する絶縁基板2の材料は、特定のものに制
限されるものではなく、セラミックなど一般的に使用さ
れている材料を用いることができる。あるいは、チタン
酸バリウムを主体とする誘電体であってもよい。
【0091】特に、インダクタンス部品を形成する場合
には、絶縁基板2及び絶縁層5の少なくとも一方を、フ
ェライトなどの磁性体材料で形成することが望ましい。
これは、これらの磁性体材料の透磁率によって、形成さ
れる電子部品のインダクタンス値を向上できるからであ
る。
【0092】あるいは、被形成物をグリーンシートによ
って形成することができる。グリーンシートは加熱によ
って軟化する性質を有しているので、グリーンシートを
用いて被形成物を形成する場合には、工程270におい
て、転写時の接着層として機能する樹脂層28の形成を
省略することができる。
【0093】凹版20の形成にはエキシマレーザ装置1
1を使用したが、波長が紫外線領域のレーザビームを発
することができるものであれば、色素レーザや自由電子
レーザなど他のレーザ源を使用することができる。さら
に、上記波長領域でこれらのレーザと同等の必要なレベ
ルのエネルギー密度を有するビームを発することができ
る光源であれば、レーザ源以外の他のものを使用するこ
とも可能である。
【0094】(実施例2)本発明の電子部品の製造方法
の第2の実施例を、導体パターンの積層構造を有するハ
イブリッドIC(以下、HICと略記する)基板の製造
方法を例にとって、図11〜図14を参照して説明す
る。なお、図11〜図14において、同じ構成要素には
同じ参照符号をつけている。
【0095】図11(a)はHIC基板30の平面図、
図11(b)は図11(a)の11B−11B′線にお
けるHIC基板30の切断面である。なお、図11
(a)の右半分は上層の導体パターンが形成されている
部分、左半分は下層の導体パターンが形成されている部
分を示している。また、図11(a)及び図11(b)
はHIC基板30の構成を簡略化して模式的に示すもの
であるので、図面中の導体パターンは以下に記す寸法の
値を正確に反映していない。
【0096】HIC基板30は、絶縁基板31上に形成
された下層導体パターン32、下層導体パターン32を
覆うように形成された絶縁層33、及び絶縁層33の上
に形成された上層導体パターン34からなる2層配線構
造を有している。下層導体パターン32は、図11
(b)からわかるように、スパイラル状のコイル導体部
32a、及びそれ以外の導体部32bを含んでいる。下
層導体パターン32と上層導体パターン34とは、ビア
ホール電極35によって接続される。また、上層導体パ
ターン34の一部には、ICチップをフェースダウン実
装するための実装部36が設けられている。
【0097】下層導体パターン32のうちでコイル導体
部32aに相当する部分には、電気的特性の観点から、
例えばピッチ60μm(すなわち、各ラインの幅30μ
m、ラインの間隔30μm)で高さ(すなわち、導体膜
の厚さ)35μmの導体パターンが形成される。また、
ビアホール電極35は、絶縁層33の表面から先端が飛
び出して上下層の導体パターン32及び34の間が確実
に接続されるように、高さ(すなわち、導体膜の厚さ)
50μmに形成されている。一方、上層導体パターン3
4のフェースダウン実装部36は、例えば、ピッチ15
0μm(すなわち、各ラインの幅75μm、ラインの間
隔75μm)で形成される。
【0098】さらに、このフェースダウン実装部36
は、ICチップをフェースダウン実装する際の実装条件
の制約から、表面の長さ5mmあたりのうねりが3μm以
下であるような平坦度が必要である。この場合、下層導
体パターン32のうちでフェースダウン実装部36の下
に位置する導体部32bの高さ(導体膜の厚さ)が5μ
m以上あると、絶縁層33の表面のうねりが大きくなっ
てフェースダウン実装が困難になる。そのために、導体
部32bの高さは、5μm以下に抑えられている。
【0099】以上のように、本発明の第2の実施例で
は、形成される導体パターンのうちで任意の場所の導体
膜の厚さ(ラインの高さ)を所望のレベルに変えて、パ
ターン内に高低差を有する導体パターンが形成される。
これによって、最表面の上層導体パターン34の所定の
位置へのICチップのフェースダウン実装を可能にした
HIC基板30が形成される。
【0100】以下に、本実施例のHIC基板30の製造
方法を説明する。なお、以下の説明における凹版の製造
などの個々の工程は、形成対象である導体パターンの形
状が異なるだけで第1の実施例に対応する各工程と実質
的に等価である。したがって、その特徴などに関する詳
細な説明は省略する。
【0101】まず、下層導体パターン32を形成するた
めの凹版を、第1の実施例の工程210と同様に、下層
導体パターン32のコイル導体部32a作成用及びその
他の導体部32b作成用、ならびにビアホール電極35
作成用の計3種類のマスクを使用して、エキシマレーザ
を用いてポリイミドフィルム上に以下の順序で形成す
る。まず、コイル導体部32aのパターンに対応するマ
スクを用いて、深さ45μmの溝からなるコイル導体部
32aに相当するパターンを形成する。次に、ビアホー
ル電極35のパターンに対応するマスクを用いて、深さ
65μmの溝からなるビアホール電極に相当するパター
ンを形成する。最後に、導体部32bのパターンに対応
するマスクを用いて、深さ10μmの溝からなる導体部
32bに相当するパターンを形成する。上記の各工程で
形成されるそれぞれのパターンの相対的位置を5μm以
内の精度で位置合わせすることによって、下層導体パタ
ーン32を形成するための凹版が形成される。
【0102】このように形成された凹版上に、第1の実
施例の工程220と同様にフッ化炭素系単分子膜からな
る剥離層を形成する。次に、第1の実施例の工程230
と同様に、セラミック製スキージを用いて、Agペース
トを凹版のそれぞれの溝に充填する。その後に、工程2
40と同様に、循環熱風式乾燥機によってAgペースト
を乾燥して内部に含まれる有機溶剤を蒸発させて、凹版
の溝の内部のペーストを蒸発量に相当する体積分だけ減
少させる。さらに、工程250及び260と同様に、A
gペーストを再充填した後に2段階の乾燥を行う。この
ように、第1の実施例と同様にペーストの充填及び乾燥
工程を繰り返すことによって、Agペーストの膜の厚さ
をそれぞれの溝の深さと実質的に等しくすることができ
る。
【0103】次に、工程270と同様に、厚さ10μm
の熱可塑性樹脂層を絶縁基板31表面に形成して、凹版
と絶縁基板31とを圧力25kg/cm2、基板温度130
℃で貼り合わせる。その後、工程280と同様に、基板
温度を室温まで下げて凹版を剥離して、導体パターンを
絶縁基板31上に転写する。さらに、工程290と同様
に、導体パターンを転写した絶縁基板31をピーク温度
850℃まで200℃/時間の温度勾配で昇温して、焼
成処理を行う。
【0104】以上の一連の工程によって、第1の実施例
の場合と同様に、下層導体パターン32及びビアホール
電極35が一体的に同時に形成される。
【0105】次に、工程300と同様に、ガラスペース
トのスクリーン印刷によって、絶縁基板31の上に絶縁
層33のパターンを形成する。そして、温度840℃で
焼成して、絶縁層33を形成する。このとき、第1の実
施例と同様に結晶化ガラスを使用することによって、焼
成中のガラスペーストの流動が少なく、スクリーン印刷
で形成した形状が比較的良好に保たれている。
【0106】次に、絶縁層33の形成後に、上層導体パ
ターン34に相当するパターンをAgペーストのスクリ
ーン印刷によって形成する。そして、ピーク温度810
℃に10分間保持する焼成処理によって、上層導体パタ
ーン34を形成する。
【0107】上記のようにして、導体パターンのうち
で、スパイラル状のコイル導体32aに相当する部分の
ラインの高さ(導体膜の厚さ)を大きくすることで、第
1の実施例と同様の電気的特性に優れたコイルが形成さ
れる。また、ビアホール電極35の基板表面に垂直な方
向での断面を台形状にすることによって、上層導体パタ
ーン34と下層導体パターン32との電気的接続を確実
に行うことができる。また、下層導体パターン32の厚
さを任意の所定の箇所で選択的に薄くすることによっ
て、絶縁層33の表面の平坦化が必要な箇所における所
望の平坦化を実現できる。これによって、ICチップの
フェースダウン実装が可能なHIC基板30が製造され
る。
【0108】ビアホール電極35の形状は、図11
(b)に示す形状に限られるものではない。例えば、図
12に示すHIC基板40のように、ビアホールの一部
分のみを埋めるような形状の電極35′を形成すること
もできる。あるいは、絶縁層33の形成時にビアホール
を設けて下層導体パターン32が絶縁層によって完全に
覆われないようにして、下層導体パターン32及び上層
導体パターン34を接続する電極を、下層導体パターン
32の形成工程とは別の工程でビアホール内に設けても
よい。
【0109】さらに、上記の説明では、2層配線基板を
例にとって説明を行ったが、さらに多層化をはかること
も可能である。例えば図13に示すHIC基板50で
は、それぞれが図11(b)あるいは図12に示したH
IC基板30及び40の一層のパターンに相当する導体
パターン51,52及び53が、絶縁基板31の上に3
層積層されている。
【0110】さらに、本実施例によれば、導体パターン
のラインに高低差を設けられるので、図14に示すよう
な絶縁層33の表面形状を有するHIC基板60を形成
することもできる。HIC基板60では、下層導体パタ
ーンのうち、絶縁層33の表面のうねり形状の制御が不
要な部分に相当する導体部32aを、比較的高いライン
(厚い導体膜)によって形成している。一方、ICチッ
プ61をフェースダウン実装する部分のように絶縁層3
3の表面を平坦にする必要がある部分に相当する導体部
32bを、比較的低いライン(薄い導体膜)によって形
成している。導体部32bの高さが低くなると導体抵抗
が増加するが、必要に応じて導体部32bのラインの幅
を大きくすることによって、電気的特性に対する悪影響
をおさえることができる。
【0111】このように、本発明によれば、絶縁層33
の表面形状に対する要求と導体パターンの電気的特性に
対する要求とのトレードオフを考慮して、導体パターン
の最適な形状を得ることができる。
【0112】以上のように、本発明の電子部品の製造方
法によれば、フレキシブル性に富んだ樹脂シートの表面
に、形成されるべき導体パターンに対応した溝パターン
をエキシマレーザの照射によって形成して、凹版を製造
する。凹版の溝部パターンに充填される導電ペースト
は、被形成物である基板上に実質的に完全に転写され
る。また、凹版に形成する溝の形状を鋭利にすることが
できるので、転写後の焼成によって形成される導体パタ
ーンの形状も、所望の鋭利な矩形状になる。これによっ
て、形成される導体パターンの電気的特性が改善され
る。
【0113】サイズの面では、導体パターンのラインの
幅が10μm以下で、導体膜の厚さが5μm以上である
ような、微細かつ厚膜の導体パターンの形成が可能であ
る。また、任意の所定の箇所についてのみ導体膜の厚さ
を厚くする、すなわち導体パターンのラインを高くする
ことができる。これらの点を応用することによって、本
発明の電子部品の製造方法によれば、微細な導体パター
ンのサイズと実質的に同等な程度に幅が微少なビアホー
ルの形成が可能である。したがって、従来の印刷方法で
は実現が困難であった小型の積層構造を有する電子部品
を、低コストで製造することができる。
【0114】なお、以上の第1及び第2の実施例の説明
では、導体パターンの中に導体膜の厚い部分を作成する
ことが必要とされるタイプの電子部品を例にとって、本
発明を説明してきた。しかし、それ以外の電子部品、す
なわち、特に導体膜の厚さを部分的に異ならせる、ある
いは厚くすることが必要でないような電子部品に対して
も、本発明の電子部品の製造方法を適用できることは明
らかである。そのような場合であっても、フレキシブル
な樹脂シートから形成された凹版の使用によって転写工
程での剥離が容易かつ確実に行えること、また、エキシ
マレーザによる凹版上のパターン形成により鋭利な矩形
状のパターンが形成できることは、製造される電子部品
の特性にとっては十分に有効な改善手段になる。
【0115】
【発明の効果】以上に説明してきたように、本発明によ
れば、可とう性に富んだ樹脂からなる凹版を用いること
によって、基板の損傷や導体パターンにおけるクラック
やピンホールの発生を招くことなく、凹版の剥離・導体
パターンの転写が行われる。また、基板表面にうねりが
あっても、凹版がそのうねり形状に追従して変形できる
ので、基板と凹版とが密着して、導電ペーストの転写が
良好に行われる。また、導電ペーストの転写が完全に行
えるので、導体パターン中のライン幅が細く、かつ導体
膜の厚さが厚いパターンであっても、良好な形状で形成
する。さらに、凹版への導電ペーストの充填及び乾燥を
複数回行うことによって、乾燥によって導電ペーストの
体積が減少しても、充填される導電ペーストの形状を溝
の形状によりフィットさせることが可能になる。また、
凹版と基板とのラミネートを熱的に行うことによって、
不透明な基板上にも導体パターンの転写を行える。
【0116】さらに、導体パターンの多層構造化も、容
易に実現される。また、導体パターンの任意の箇所の導
電膜の厚さを容易に制御することが可能であるので、電
気特性や絶縁層表面の形状などの最適化を図ることがで
きる。例えば、導体パターン中で高く形成された部分
を、多層構造の各導体パターンを接続する電極として使
用することができる。これによって、導体パターンと電
極とが一体的に同時に形成されるので、両者の間の接続
不良などの欠陥の発生が防がれる。あるいは、導体パタ
ーンを低く形成することによって、その部分に対応する
絶縁層表面の平坦度が向上する。これによって、ICチ
ップのフェースダウン実装に必要な平坦部を得ることが
できる。
【0117】凹版表面の溝の形成を紫外波長領域の発振
周波数を有するレーザ、好ましくはエキシマレーザで行
うことによって、凹版上に微細パターンが容易にかつ高
精度に形成される。また、溝の深さの変更は、レーザの
照射時間の変更によって容易に行われる。さらに、凹版
に形成する溝の形状を鋭利にすることができるので、転
写後の焼成によって形成される導体パターンの形状も、
所望の鋭利な矩形状になる。これによって、形成される
導体パターンの電気的特性が改善される。
【0118】フッ化炭素系単分子膜の剥離層は、凹版の
表面に容易に形成される。この剥離層は、凹版表面に共
有結合によって結合しているために耐久性があり、その
結果が持続する。また、単分子層であるために剥離層は
薄く、凹版の形状に影響を与えない。
【0119】導体ペーストに可塑剤を添加して可とう性
をもたせることによって、凹版がフレキシブルに屈曲し
ても追従することが可能になる。さらに、乾燥工程後で
あっても適度な可とう性を有することができるので、転
写時のストレスに十分に対抗でき、導電ペーストにおけ
る欠陥の発生が防がれる。
【0120】凹版にテーパをもたせることによって、充
填された導電ペーストの剥離・転写をさらに容易にする
ことが可能になり、良好な形状の導体パターンが形成さ
れる。
【0121】基板として表面に樹脂層を設けた絶縁基板
を用いる場合、その樹脂層を導電ペーストパターン転写
時の接着層として使用することができるが、特に樹脂層
の厚さを20μm以下にすることによって、熱的なラミ
ネート時に樹脂層自身から発生する燃焼ガスの影響によ
る導体パターンの欠陥の発生が抑制される。絶縁材料と
して誘電材料や磁性材料を使用すれば、形成される電子
部品に所望の特性を付与することが可能になる。また、
基板をグリーンシートによって形成すれば、ラミネート
時に加えられる熱によってグリーンシートが軟化する性
質を利用することができ、接着層として機能する樹脂層
の形成を省略することが可能になる。
【0122】さらに、本発明によって形成される電子部
品では、高精度で微細な導体パターンが容易に形成され
るとともに、多層構造化も容易に行われる。また、各層
の導体パターン間を接続する電極を導体パターンと一括
して形成することができ、確実な電気的接続を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例におけるチップインダ
クタの模式的な平面図 (b)(a)の1B−1B′線における断面図
【図2】同電子部品の製造方法の工程の流れを示すブロ
ック図
【図3】同要部である凹版の製造工程を模式的に示す概
略図
【図4】同要部である凹版表面の溝の形状を模式的に示
す断面図
【図5】同要部である凹版への導体ペーストの充填工程
を模式的に示す概略図
【図6】同要部であるラミネート工程を模式的に示す概
略図
【図7】(a)同要部であるポリイミド凹版と絶縁基板
とのラミネート状態を模式的に示す断面図 (b)従来のガラス凹版と絶縁基板とのラミネート状態
を模式的に示す断面図
【図8】同要部である剥離工程を模式的に示す概略図
【図9】同要部である焼成工程の焼成温度条件を示す図
【図10】同要部であるビアホールの形状を模式的に示
す断面図
【図11】(a)本発明の他の実施例におけるハイブリ
ッドIC基板の模式的な平面図 (b)(a)の11B−11B′線における断面図
【図12】本発明によって製造される他のハイブリッド
IC基板の模式的な断面図
【図13】本発明によって製造されるさらに他のハイブ
リッドIC基板の模式的な断面図
【図14】本発明によって製造されるさらに他のハイブ
リッドIC基板の模式的な断面図
【符号の説明】
1 チップインダクタ 2 絶縁基板 3 コイル導体 4a,4b 端子電極 5 絶縁層 6 リード電極 7 ビアホール電極 11 エキシマレーザ装置 12 マスク 13 ミラー 14 イメージングレンズ 15 ポリイミドフィルム 16 XYステージ 20 ポリイミド凹版 21 溝 22 ピット 23 剥離層 24 Agペースト 25 スキージ 26,27 熱ローラ 28,28′ 樹脂層(PVB層) 29 ガラス凹版 30,40,50 ハイブリッドIC基板 31 絶縁基板 32 下層導体パターン 33 絶縁層 34 上層導体パターン 35,35′ ビアホール電極 36 フェースダウン実装部 51,52,53 導体パターン 61 ICチップ

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第1導体パターンを凹版印刷に
    よって形成する電子部品の製造方法において、 (a)可とう性樹脂の表面に、溝を前記第1導体パター
    ンに対応するパターンで形成して凹版を製造する工程
    と、 (b)前記凹版の表面に、前記基板と前記凹版との剥離
    を容易にする剥離層を設ける工程と、 (c)前記溝に導電性ペーストを充填する工程と、 (d)前記導電性ペーストを乾燥する工程と、 (e)前記導電性ペーストを乾燥する工程(d)で乾燥
    された前記導電性ペーストを再軟化させて乾燥による体
    積減少分を補うために追加の導電ペーストを再充填する
    工程と再充填後の前記導電ペーストを再乾燥する工程と
    を所定の回数繰り返す工程と、 (f)前記凹版と前記基板とを所定の範囲の熱及び所定
    の範囲の圧力を加えることによってラミネートして貼り
    合わせる工程と、 (g)前記凹版を前記基板から剥離して、前記導電ペー
    ストのパターンを前記基板上に転写する工程と、 (h)転写された前記導電ペーストのパターンを焼成し
    て、前記第1導体パターンを形成する工程からなる電子
    部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 可とう性樹脂の表面に、溝を前記第1導
    体パターンに対応するパターンで形成して凹版を製造す
    る工程(a)は、前記凹版に形成される前記溝の一部を
    他の箇所より深く形成して、それによって、前記第1導
    体パターンの一部に高さの差を設ける請求項1記載の電
    子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板上に第1導体パターンを凹版印刷に
    よって形成する電子部品の製造方法において、 (a)可とう性樹脂の表面に、溝を前記第1導体パター
    ンに対応するパターンで形成して凹版を製造する工程
    と、 (b)前記凹版の表面に、前記基板と前記凹版との剥離
    を容易にする剥離層を設ける工程と、 (c)前記溝に導電性ペーストを充填する工程と、 (d)前記導電性ペーストを乾燥する工程と、 (e)前記導電性ペーストを乾燥する工程(d)で乾燥
    された前記導電性ペーストを再軟化させて乾燥による体
    積減少分を補うために追加の導電ペーストを再充填する
    工程と再充填後の前記導電ペーストを再乾燥する工程と
    を所定の回数繰り返す工程と、 (f)前記凹版と前記基板とを所定の範囲の熱及び所定
    の範囲の圧力を加えることによってラミネートして貼り
    合わせる工程と、 (g)前記凹版を前記基板から剥離して、前記導電ペー
    ストのパターンを前記基板上に転写する工程と、 (h)転写された前記導電ペーストのパターンを焼成し
    て、前記第1導体パターンを形成する工程と、 (i)前記第1導体パターンの少なくとも一部を覆う絶
    縁層を形成する工程と、 (j)前記絶縁層の表面に第2導体パターンを形成する
    工程と、 (k)前記第1導体パターンの前記絶縁層によって覆わ
    れていない部分に、前記第1導体パターンと前記第2導
    体パターンとを電気的に接続する電極を設ける工程と、
    からなる請求項2記載の電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 (l)第1導体パターンの少なくとも一
    部を覆う絶縁層を形成する工程と、 (m)前記絶縁層の表面に第2導体パターンを形成する
    工程と、をさらに包含しており、前記第1導体パターン
    のうちで高さが高く形成されている箇所を電極として使
    用して、前記第1導体パターンと前記第2導体パターン
    とを電気的に接続する請求項2記載の電子部品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 絶縁層の表面に平坦部を設けるべき箇所
    に対応する前記第1導体パターンの部分を低く形成する
    請求項4記載の電子部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 絶縁層の表面の前記平坦部にICチップ
    をフェースダウン実装する工程をさらに包含する請求項
    5記載の電子部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 絶縁層が磁性材料によって形成されてい
    る請求項3から6のいずれかに記載の電子部品の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 可とう性樹脂の表面に、溝を前記第1導
    体パターンに対応するパターンで形成して凹版を製造す
    る工程(a)は、紫外領域の発振周波数を有するレーザ
    を用いて前記溝を形成する請求項1から7のいずれかに
    記載の電子部品の製造方法。
  9. 【請求項9】 レーザがエキシマレーザである請求項8
    記載の電子部品の製造方法。
  10. 【請求項10】 剥離層が、フッ化炭素系の単分子膜で
    ある請求項1から9のいずれかに記載の電子部品の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 導電性ペーストに可塑剤が添加されて
    いて可とう性を有している請求項1から10のいずれか
    に記載の電子部品の製造方法。
  12. 【請求項12】 凹版に形成される前記溝が、側面にテ
    ーパ角を有する断面形状を有している請求項1から11
    のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  13. 【請求項13】 基板が、絶縁基板と、前記絶縁基板の
    少なくとも一方の表面に形成された厚さ20μm以下の
    樹脂層とを備え、前記樹脂層は熱硬化性樹脂または熱可
    塑性樹脂である請求項1から12のいずれかに記載の電
    子部品の製造方法。
  14. 【請求項14】 絶縁基板が誘電材料から形成されてい
    る請求項13記載の電子部品の製造方法。
  15. 【請求項15】 絶縁基板が磁性材料から形成されてい
    る請求項13記載の電子部品の製造方法。
  16. 【請求項16】 基板がグリーンシートから形成されて
    いる請求項1から12のいずれかに記載の電子部品の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 基板と、 可とう性樹脂のレーザ加工によって形成された凹版を使
    用した凹版印刷によって前記基板上に転写された第1導
    体パターンと、を備える電子部品。
  18. 【請求項18】 基板と、 可とう性樹脂のレーザ加工によって形成された凹版を使
    用した凹版印刷によって前記基板上に転写された第1導
    体パターンと前記第1導体パターンの少なくとも一部を
    覆う絶縁層と、 前記絶縁層の表面に形成された第2導体パターンと、 前記第1導体パターンの前記絶縁層によって覆われてい
    ない箇所に設けられて、前記第1導体パターンと前記第
    2導体パターンとを電気的に接続する電極とからなる電
    子部品。
  19. 【請求項19】 第1導体パターンの一部に高さの差が
    設けられている請求項17記載の電子部品。
  20. 【請求項20】 第1導体パターンの少なくとも一部を
    覆う絶縁層と、 前記絶縁層の表面に形成された第2導体パターンと、を
    さらに備えており、前記第1導体パターンのうちで高さ
    が高く形成されている箇所を電極として使用して、前記
    第1導体パターンと前記第2導体パターンとを電気的に
    接続する請求項19記載の電子部品。
  21. 【請求項21】 絶縁層の表面に平坦部を設けるべき箇
    所に対応する前記第1導体パターンの部分が低く形成さ
    れている請求項20記載の電子部品の製造方法。
  22. 【請求項22】 絶縁層の表面の前記平坦部にフェース
    ダウン実装されたICチップをさらに備える請求項21
    記載の電子部品。
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