JP4041356B2 - 転写シートの製造方法ならびに配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板や半導体素子収納用パッケージ等の導体回路を形成するための転写シートおよびその製造方法ならびにこれを用いた配線基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高密度配線基板、例えば半導体素子を収納するパッケージに使用される高密度多層配線基板として、有機樹脂から成るプリント基板が多用されている。このプリント基板は、エポキシ樹脂等の有機樹脂から成る絶縁層の表面に、めっき法により、あるいは銅箔を接着した後、不要な部分をエッチングにより除去する方法により導体回路を形成し、しかる後、この絶縁層を複数積層して多層化することにより製作されている。
【0003】
しかしながら、絶縁層上にめっき法により、あるいは銅箔を接着した後、不要な部分をエッチングにより除去して導体回路を形成する方法は、絶縁層がエッチング液やめっき液等の薬品と必然的に接触するために絶縁層の特性が変化したり、あるいは導体回路が絶縁層表面に載置されているのみであるために導体回路の絶縁層への密着不良や銅箔と絶縁層との界面に空隙等が発生し易く、さらには多層化した場合にも、導体回路が形成する凸部によって絶縁層の平坦度が低下する等の問題点を有していた。
【0004】
このような問題点を解決するために、支持体上に金属箔を接着した後に不要な部分をエッチングにより除去する方法により、あるいは支持体上にめっき法により導体回路を形成した転写シートを製作し、しかる後に、絶縁層に導体回路を転写するという方法が提案されている。
【0005】
上記の転写シートを用いて導体回路を転写する方法は、支持体上にエッチング法やめっき法により導体回路を形成した後、この導体回路を絶縁層に転写するので絶縁層が各種薬品と接触することがない点で優れるとともに、導体回路を転写する時に印加する圧力によって導体回路が絶縁層中に埋め込まれるために導体回路と絶縁層との密着性にも優れ有利である。
【0006】
しかしながら、近年、多層配線基板や半導体素子収納用パッケージ等に使用される配線基板は、益々高密度化が進み、導体回路の幅やピッチも50μm以下の微細なものが必要になってきた。
【0007】
このような微細化の要求に対して、上記のような従来のエッチング法やめっき法を用いた方法により転写シートに微細な導体回路を形成する場合、エッチング工程やめっき工程の際に使用するレジスト層の解像度が限界近くになってきており、レジスト層の安定性が低下することおよび微細部分のエッチング速度やめっき析出速度を制御することが非常に困難であることから、過度のエッチングやめっきの析出不良により導体回路が断線したり、あるいはエッチング残りやめっきの短絡により導体回路がショートしてしまい、50μm以下の幅やピッチを有する微細な導体回路を形成することが困難であるという問題点を有していた。
【0008】
また、転写シートの支持体は、エッチング液やめっき液により寸法が変化し易く、特に微細部分においてはパターン部分および非パターン部分の支持体の寸法変化により位置精度が低下し、絶縁層に転写して導体回路を形成した場合に、導体回路のショートや断線が生じるという問題点も有していた。
【0009】
このような問題点を解決するために、本出願人は、特願2002-72920において、支持体上に形成された金属層の少なくとも一部分をレーザ加工により除去することにより、回路パターン状とした転写シート、およびこれを用いて金属層を絶縁層上に転写して微細な導体回路を形成した配線基板を提案した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、転写シートの金属層に直接レーザ加工を行なった場合、レーザ加工時に発生する熱によりレーザ加工された部分の周縁部が溶融変形しやすく、特に30μm以下の幅やピッチを有する微細な回路パターンを形成する場合は、その溶融変形が大きくなり、回路パターンの表面部の凹凸が大きくなってしまう傾向がある。そして、このようなレーザ加工で微細回路パターンを形成した転写シートを用いて製作した配線基板を100MHz以上の高周波領域で用いた場合、導体回路の表面の凹凸により伝送特性が低下するという問題点を有していた。
【0011】
本発明はかかる従来技術の問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、高周波伝送特性に優れるとともに、微細で位置精度に優れた導体回路を形成するための転写シートおよびこれを用いた配線基板を提供することに有る。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の転写シートの製造方法は、支持体上に接着剤を介して金属層を形成する工程と、該金属層の上面に感光性を有するとともに150〜400nmの波長における光透過率が0.4以下である有機樹脂皮膜を形成する工程と、該有機樹脂被膜をフォトリソグラフィ法でパターン状に形成して露出した前記金属層を除去した後に、さらに該有機樹脂皮膜側から前記光透過率が0.4以下の波長のレーザ光を照射して前記有機樹脂皮膜および前記金属層の少なくとも一部を除去することにより前記金属層を回路パターン状に加工する工程とを具備することを特徴とするものである。
【0015】
本発明の配線基板は、絶縁層の表面に、上記構成の転写シートの金属層を転写して導体回路を形成して成ることを特徴とするものである。
【0016】
本発明の配線基板の製造方法は、絶縁層の表面に、上記構成の転写シートの有機樹脂皮膜側の面を重ね合わせる工程と、転写シートと絶縁層とを圧着する工程と、転写シートの支持体を除去して有機樹脂皮膜および金属層を絶縁層の表面に転写して導体回路を形成する工程とを具備することを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明の配線基板の製造方法は、上記構成の転写シートの有機樹脂皮膜を除去する工程と、絶縁層の表面に、転写シートの金属層側の面を重ね合わせる工程と、転写シートと絶縁層とを圧着する工程と、転写シートの支持体を除去して金属層を絶縁層の表面に転写して導体回路を形成する工程とを具備することを特徴とするものである。
【0018】
本発明の転写シートによれば、金属層の上面に、150〜400nmの波長において光透過率が0.4以下である有機樹脂皮膜を形成したことから、微細なビーム径を有するレーザ光を有機樹脂皮膜側から照射した場合に、有機樹脂皮膜がレーザ光を良好に吸収することにより、レーザ光が照射された部分の有機樹脂皮膜が効率良く分解して良好に除去されるとともに、レーザ光が照射されなかった部分の有機樹脂皮膜は金属層を保護することによって、レーザ光により発生した熱による金属層の溶融変形を有効に抑制し、金属層表面の平坦性を損なうことなく微細な回路パターンを形成することができ、その結果、高周波伝送特性が良好であるとともに、微細な導体回路を形成することが可能となる。
【0019】
また、本発明の転写シートによれば、上記構成において、金属層の回路パターン状の少なくとも一部分をレーザ加工により形成したことから、エッチング速度やめっき析出速度を制御することが非常に困難なエッチング工程やめっき工程を使用しなくとも、微細なビーム径を有するレーザ光を照射することにより金属層を除去することができるので、過度のエッチングやめっきの析出不良により導体回路が断線したり、あるいはエッチング残りやめっきの短絡により導体回路がショートしてしまうことがない。
【0020】
本発明の転写シートの製造方法によれば、支持体上に金属層を形成する工程と、この金属層の上に150〜400nmの波長における光透過率が0.4以下である有機樹脂皮膜を形成する工程と、この有機樹脂皮膜側から光透過率が0.4以下の波長のレーザ光を照射して有機樹脂皮膜および金属層の少なくとも一部を除去することにより金属層を回路パターン状に加工する工程とを具備することから、微細な導体回路部分の形成において、微細加工が困難で不安定となる各種薬品を用いたエッチング工程やめっき工程を用いなくとも、再現性の良好なレーザ加工で金属層を除去することができ、また、金属層上の有機樹脂皮膜により、レーザ光により発生した熱による金属層の溶融変形を有効に抑制して金属層表面の平坦性を確保することができるため、容易に、かつ安定に高周波伝送特性に優れるとともに微細な導体回路を有する転写シートを製造することができる。
【0021】
本発明の配線基板によれば、絶縁層の表面に、上記構成の転写シートの金属層を転写して導体回路を形成して成るものとしたことから、高周波伝送特性に優れるとともに微細な導体回路を有する配線基板とすることができる。
【0022】
本発明の配線基板の製造方法によれば、絶縁層の表面に、上記構成の転写シートの有機樹脂皮膜側の面を重ね合わせる工程と、転写シートと絶縁層とを圧着する工程と、転写シートの支持体を除去して有機樹脂皮膜および金属層を絶縁層上に転写して導体回路を形成する工程とを具備することから、高周波伝送特性に優れるとともに微細な導体回路を絶縁層上に容易に形成することが可能となるとともに、金属層をその上に有機樹脂皮膜がついたまま絶縁層に転写するので、絶縁層と金属層とが有機樹脂被膜を介して接着することとなり、有機樹脂皮膜を接着性の良好なものとすることにより、導体回路の絶縁層への密着性にも優れた配線基板を得ることができる。
【0023】
また、本発明の配線基板の製造方法によれば、上記構成の転写シートの有機樹脂皮膜を除去する工程と、絶縁層の表面に、転写シートの金属層側の面を重ね合わせる工程と、転写シートと絶縁層とを圧着する工程と、転写シートの支持体を除去して金属層を絶縁層上に転写して導体回路を形成する工程とを具備することから、微細な導体回路を絶縁層上に容易に形成することが可能となるとともに、有機樹脂皮膜を除去した後に金属層を絶縁層に直接転写することにより、導体回路周辺の絶縁層を均一材料とすることができ、その結果、より高周波伝送特性に優れた配線基板を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に本発明の転写シートおよびその製造方法ならびに配線基板およびその製造方法を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)〜(c)は、本発明の転写シートを製作するための製造方法の一例を説明するための工程毎の断面図、図2(a)〜(c)は、本発明の転写シートを用いて、本発明の配線基板を製作するための製造方法の一例を説明するための工程毎の断面図、図3(a)〜(e)は、本発明の転写シートを用いて、本発明の配線基板を製作するための他の製造方法の一例を説明するための工程毎の断面図、図4は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図、そして図5は、本発明の配線基板の他の実施の形態の一例を示す断面図である。
【0025】
これらの図において、1は支持体、Sは金属層、2は回路パターン状に形成された金属層、3は絶縁層、4は導体回路、6は有機樹脂皮膜であり、主に支持体1と回路パターン状に形成された金属層2と有機樹脂皮膜6とで本発明の転写シート5が構成され、主に絶縁層3と導体回路4とで本発明の配線基板8が構成される。
【0026】
転写シート5を構成する支持体1は、金属層Sを回路パターン状に加工するためおよび絶縁層3の表面に回路パターン状に形成された金属層2を転写するための支持部材としての機能を有し、ポリエステル・ポリエチレンテレフタレート・ポリカーボネート・ポリフェニレンエーテル・ポリイミド・ポリフェンレンサルファイド・塩化ビニル・ポリプロピレン・液晶ポリマー等の樹脂フィルムやステンレス等の金属板が用いられる。なお、支持体1を配線基板8の表面から容易に剥離するという観点からは、柔軟性のある樹脂フィルムを用いることが好ましい。
【0027】
また、支持体1の厚みは、10〜500μmが適当であり、望ましくは20〜300μmが良い。これは、支持体1の厚みが10μm未満であると支持体1の変形や折れ曲がりにより、形成した回路パターンが断線を引き起こし易くなる傾向があり、厚みが500μmを超えると支持体1の柔軟性がなくなり支持体1の剥離が困難となるためである。
【0028】
さらに、支持体1は、金属層2をレーザ光7により微細加工する際に、支持体1がレーザ光7の損傷を受けて支持体1が歪むことにより金属層2の位置精度が低下することのないように、金属層2の微細加工に使用するレーザ光7の波長における光透過率を0.6以上とし、レーザ光7をほとんど透過させて支持体1がレーザ光7による損傷を受けないようにすることが好ましい。
【0029】
特に、配線基板8に形成される導体回路4を50μm以下の微細なものとするためには、使用するレーザ光7として、より微細加工が可能な波長の短い150〜400nmの波長のレーザ光7を用いることが好ましく、このような150〜400nmの波長のレーザ光7を透過させるという観点からは、支持体1は、150〜400nmの範囲の波長における光透過率が0.6以上であることが好ましい。なお、支持体1の150〜400nmの波長における光透過率が0.6未満であると、支持体1に入射したレーザ光7が支持体1を損傷し、その結果、支持体1に歪が生じて支持体1上の金属層2の位置がずれてしまう危険性がある。従って、支持体1の150〜400nmの波長における光透過率は0.6以上であることが好ましい。
【0030】
このような支持体1は、150〜400nmの波長における光透過率が0.6以上であるものが用いられるが、具体的には、波長が400nmの光の光子エネルギーに相当する結合エネルギー299kJ/mol以上の化学結合を有する分子から構成され、かつ分子が非結晶状態のランダム配向と成るように成形された透明フィルムが用いられる。このような透明フィルムとしては、例えば、分子鎖中に化学結合エネルギーの大きいベンゼン環や不飽和結合等を含有するとともに、非結晶状態に成形された透明ポリマーフィルムが好ましく用いられる。
【0031】
なお、ほとんどのポリマーフィルムは、150nmの光子エネルギーに相当する結合エネルギー797kJ/molを超える結合エネルギーを有するため、150nm未満の波長では光透過率は0.6未満と成る。
【0032】
さらに、支持体1上には回路パターン状に形成された金属層2を有している。このような金属層2は、配線基板8の導体回路4を形成するに好適な金属により形成され、例えば、金・銀・銅・アルミニウムやこれらの合金等の低抵抗金属が好適に用いられる。また、金属層2の厚みは1〜100μmが適当であり、望ましくは5〜50μmが良い。なお、金属層2の厚みが1μm未満であると導体回路4の抵抗値が高くなる傾向があり、また、100μmを超えると金属層2を絶縁層3上に転写する時に絶縁層3の変形が大きくなったり、絶縁層3への金属層2の埋め込み量が多くなり、絶縁層3の歪が大きくなって配線基板8が変形を起こし易くなる傾向がある。
【0033】
このような金属層2は、圧延により形成した金属箔、あるいは公知のめっきやスパッタリング・真空蒸着・イオンプレーティング・導電性樹脂膜塗布等の方法により形成した金属薄膜を使用することにより形成される。また、金属層2と支持体1とは、アルリル系・ゴム系・シリコン系・エポキシ系等の公知の接着剤で接着しており、その厚みは、接着力とも関係するが、1〜20μmが適当である。
【0034】
また、本発明の転写シート5においては、金属層2の上面に、150〜400nmの波長において光透過率が0.4以下である有機樹脂皮膜6が形成されている。そして、本発明においてはこのことが重要である。
【0035】
本発明の転写シート5によれば、金属層2の上面に、150〜400nmの波長において光透過率が0.4以下である有機樹脂皮膜6を形成したことから、微細なビーム径を有するレーザ光7を有機樹脂皮膜6側から照射した場合に、有機樹脂皮膜6がレーザ光7を良好に吸収することにより、レーザ光7が照射された部分の有機樹脂皮膜6が効率良く分解して良好に除去されるとともに、レーザ光7が照射されなかった部分の有機樹脂皮膜6は金属層2を保護することによって、レーザ光7により発生した熱による金属層2の溶融変形を有効に抑制し、金属層2表面の平坦性を損なうことなく微細な回路パターン状の金属層2を形成することができ、その結果、高周波伝送特性が良好であるとともに、微細な導体回路4を形成することが可能となる。
【0036】
このような150〜400nmの波長における光透過率が0.4以下の有機樹脂皮膜6としては、例えば、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂・熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂・フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリイミド樹脂・フッ素樹脂・ポリフェニレンエーテル樹脂・液晶ポリマー樹脂・アラミド樹脂・ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂や、これらに色素や顔料・染料などを混合したものが用いられる。
【0037】
有機樹脂皮膜6は、150〜400nmの波長における光透過率が0.4を超えると、微細加工に優れる150〜400nmの波長の短いレーザ光7を照射して有機樹脂皮膜6および金属層2の不要部分を除去する際に、レーザ光7が有機樹脂皮膜6に吸収されずに透過して、有機樹脂皮膜6が良好にレーザ加工されないまま金属層2がレーザ加工されることとなり、金属層2のガス状となった分解物が有機樹脂皮膜6を金属層2から剥離させてしまい、その結果、有機樹脂皮膜6の金属層2表面の溶融変形を防止する効果がなくなり、金属層2表面の平滑性が損なわれてしまう傾向がある。従って、有機皮膜6の150〜400nmの波長における光透過率は0.4以下であることが重要である。
【0038】
なお、有機樹脂皮膜6および金属層2の不要部分を除去する際に使用するレーザ光7は、波長が400nmを超えるとレーザ光7の焦点を微細にすることが困難となり、50μm以下の幅やピッチを有する微細な導体回路を形成することが困難となる傾向があり、また、150nm未満となると短波長のレーザ光7を形成することは困難となる傾向がある。従って、金属層2を微細加工するために150〜400nmの波長のレーザ光7を使用する必要があり、有機樹脂皮膜6のレーザ加工性の観点から、有機樹脂皮膜6は150〜400nm以下の波長のいずれかにおける光透過率が0.4以下であることが重要である。
【0039】
また、本発明の転写シート5においては、金属層2が回路パターン状に形成されており、かつこの回路パターン状の少なくとも一部分がレーザ加工により形成されていることが好ましい。
【0040】
本発明の転写シート5によれば、金属層2の回路パターン状の少なくとも一部分をレーザ加工により形成したことから、エッチング速度やめっき析出速度を制御することが非常に困難なエッチング工程やめっき工程を使用しなくとも、微細なビーム径を有するレーザ光を照射することにより金属層2を除去することができるので、過度のエッチングやめっきの析出不良により導体回路4が断線したり、あるいはエッチング残りやめっきの短絡により導体回路4がショートしてしまうことがない。
【0041】
このような金属層2の回路パターン状の少なくとも一部分を形成するためのレーザ加工は、YAGレーザやエキシマレーザ・銅蒸気レーザ・炭酸ガスレーザ等のレーザ光7を不要部分となる有機樹脂皮膜6上に、有機樹脂皮膜6側から照射して有機樹脂皮膜6および金属層2を除去することにより行なわれる。なお、金属層2に対する加工性が良好で50μm以下の微細な幅やピッチを有する導体回路4を容易に形成するという観点からは、第3高調波YAGレーザや第4高調波YAGレーザ・エキシマレーザ・第2高調波銅蒸気レーザ等の紫外線領域に波長を有するレーザを用いることが望ましい。
【0042】
なお、回路パターン状の金属層2は、加工時間を短縮するという観点からは、図1に示すように、微細部分以外の金属層2を従来公知のフォトリソグラフィ法により形成した後、微細部分のみをレーザ加工により形成する方法を用いて形成する。また、その製造方法としては、先ず、図1(a)に示すように支持体1上に金属箔2を形成後、金属層2の表面に感光性を付与した有機樹脂皮膜6を形成するとともに従来公知のフォトリソグラフィ法により有機樹脂皮膜6をパターン状に形成した後、露出した金属層2を除去して金属層2を図1(b)に示すように回路パターン状とし、さらに図1(c)に示すように、微細部分をレーザ光7により加工することにより製作する方法が用いられる。
【0043】
次に、本発明の配線基板8について図2に基づいて説明する。なお、この図2で3aは絶縁層3となる前駆体シートである。
絶縁層3は、導体回路4や配線基板8に搭載される電子部品(図示せず)の支持体としての機能を有し、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂・熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂・フェノール樹脂等の未硬化状あるいは半硬化状の熱硬化性樹脂や、ポリイミド樹脂・フッ素樹脂・ポリフェニレンエーテル樹脂・液晶ポリマー樹脂・アラミド樹脂等の熱可塑性樹脂、あるいは、アルミナやガラスセラミック等のセラミックグリーンシートから成る。
【0044】
なお、前駆体シート3aは、熱硬化性樹脂を用いた場合は、加熱硬化工程において硬化することによって、また、セラミックグリーンシートを用いた場合は、焼成工程により焼結することによって、最終的に製作される配線基板8を構成する絶縁層3と成る。
【0045】
このような前駆体シート3aは、乾燥状態での気孔率を3〜40体積%としておくと、金属層2を転写して前駆体シート3aに埋設した際に、金属層2周囲の前駆体シート3aの盛り上がりを生じさせず平坦化することができるとともに金属層2と前駆体シート3aの間に挟まれる空気の排出を容易にして気泡の巻き込みを防止することができる。なお、乾燥状態での気孔率が40体積%を超えると、前駆体シート3aを多数積層し、加圧・加熱硬化した後に前駆体シート3a内に気孔が残存し、この気孔が空気中の水分を吸収して絶縁層3の絶縁性が低下してしまうおそれがあるので、前駆体シート3aの乾燥状態での気孔率を3〜40体積%の範囲としておくことが好ましい。
【0046】
このような前駆体シート3aの乾燥状態での気孔率は、前駆体シート3aを公知のシート成形方法によりシート状に成形する際の乾燥工程において、乾燥温度や昇温速度等の乾燥条件を適宜調整することにより所望の値とすることができる。
【0047】
また、前駆体シート3aが熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂から成る場合は、絶縁層3の熱膨張係数を調整するためおよび/または機械的強度を向上させるために、樹脂材料中に酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化チタン・酸化バリウム・酸化ストロンチウム・酸化ジルコニウム・酸化カルシウム・ゼオライト・窒化珪素・窒化アルミニウム・炭化珪素・チタン酸カリウム・チタン酸バリウム・チタン酸ストロンチウム・チタン酸カルシウム・ホウ酸アルミニウム・スズ酸バリウム・ジルコン酸バリウム・ジルコン酸ストロンチウム等の充填材を含有したものを用いたり、あるいは繊維状ガラスを布状に織り込んだガラスクロスや耐熱性有機樹脂繊維の不織布等の補強材にエポキシ樹脂や熱硬化性ポリフェニレンエーテル等の有機樹脂を含浸させたもの、さらには液晶ポリマー等の耐熱性フィルムの上下面にエポキシ樹脂や熱硬化性ポリフェニレンエーテル等の有機樹脂接着層を被覆したものを用いることが好ましい。特に、高周波の伝送性を良好にするという観点からおよび/または後述する直径が100μm以下の微細な貫通導体9を良好に形成するという観点からは、液晶ポリマーフィルムの上下面に有機樹脂接着層を被覆したものを用いることが好ましい。
【0048】
なお、ここで液晶ポリマーとは、溶融状態あるいは溶液状態で液晶性を示すポリマーあるいは光学的に複屈折する性質を有するポリマーを指し、一般に溶液状態で液晶性を示すリオトロピック液晶ポリマーや溶融時に液晶性を示すサーモトロピック液晶ポリマー、あるいは、熱変形温度で分類される1型・2型・3型すべての液晶ポリマーを含むものであり、温度サイクル信頼性・半田耐熱性・加工性の観点からは200〜400℃の温度、特に250〜350℃の温度に融点を有するものが好ましい。
【0049】
このような前駆体シート3aは、前駆体シート3aが例えば、液晶ポリマー等の耐熱性フィルムの上下面にエポキシ樹脂や熱硬化性ポリフェニレンエーテル等の有機樹脂接着層を被覆して成るものの場合、次の方法により製作される。
まず、周知のインフレーション法等で液晶ポリマーフィルムを成形する。そして、この上下表面に、プラズマ処理等で表面処理を行なった後、例えば粒径が0.1〜15μmの酸化珪素等の無機絶縁粉末に熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂等の有機樹脂と溶剤・可塑剤・分散剤等を添加して得たペーストを、従来周知のドクタブレード法等のシート成型法を採用して有機樹脂接着層を形成した後、あるいは上記のペースト中に液晶ポリマーフィルムを浸漬し垂直に引き上げることによって液晶ポリマーフィルムの上下表面に有機樹脂接着層を形成した後、これを60〜100℃の温度で5分〜3時間加熱・乾燥することにより製作される。
【0050】
次に、配線基板8の製造方法は、先ず、図2(a)に断面図で示すように、本発明の転写シート5と前駆体シート3aとを位置合わせした後、図2(b)に断面図で示すように、これらを積層して、1×106〜5×107Pa程度の圧力を印加する。この時、有機樹脂皮膜6と絶縁層3との密着性を向上するために、100〜200℃で加温しても良い。なお、前駆体シート3aとしては、加熱により軟化する熱可塑性樹脂や半硬化状態の熱硬化性樹脂、あるいは、セラミックグリーンシートを用いることにより機械的圧力によって金属層2および有機樹脂皮膜6を絶縁層3内に埋め込むことができる。
【0051】
そして、図2(c)に断面図で示すように、支持体1を剥がすことにより、あるいはエッチング等の方法により支持体1を除去することにより、前駆体シート3aに金属層2および有機樹脂皮膜6を転写し、最終的に加熱硬化することにより、導体回路4を有する配線基板8を製作することができる。
【0052】
また、配線基板8の製造方法の他の一例を、図3に基づいて説明する。
先ず、図3(a)に断面図で示す本発明の転写シート5から、有機樹脂皮膜6を薬品による溶解、あるいは剥離等の方法によって除去することにより、図3(b)に断面図で示すような支持体1と回路状の金属層2とから成る転写シートを得る。次に、図3(c)に断面図で示すように、金属層2と前駆体3とを位置合わせし、その後、図3(d)に断面図で示すように、これらを積層して1×106〜5×107Pa程度の圧力を印加する。この時、金属層2と前駆体シート3aとの密着性を向上させるために、100〜200℃で加温しても良い。なお、前駆体シート3aとしては、加熱により軟化する熱可塑性樹脂や半硬化状態の熱硬化性樹脂、あるいは、セラミックグリーンシートを用いることにより機械的圧力によって金属層2を絶縁層3内に埋め込むことができる。
【0053】
そして、図3(e)に断面図で示すように、支持体1を剥がすことにより、あるいはエッチング等の方法により支持体1を除去して、前駆体シート3aに金属層2を転写し、最終的に加熱硬化することにより、導体回路4を有する配線基板8を製作することができる。
【0054】
なお、金属層2は絶縁層3あるいは有機樹脂皮膜6との密着性を高めるために、その表面にバフ研磨・ブラスト研磨・ブラシ研磨・プラズマ処理・コロナ処理・紫外線処理・薬品処理等の処理で表面を粗化しておくことが好ましい。
【0055】
また、本発明の配線基板8は、図4に断面図で示すように、絶縁層3の上下両面に本発明の転写シート5を用いて形成した導体回路4を有する配線基板8としてもよい。さらに、上下の導体回路4を絶縁層3に形成した貫通導体9を介して電気的に接続することも可能である。また、図5に断面図で示すように、本発明の転写シート5を用いて形成した導体回路4を有する絶縁層3を多層化したものでもよい。
【0056】
このような貫通導体9は、直径が20〜150μm程度であり、絶縁層3を挟んで上下に位置する導体回路4を電気的に接続する機能を有し、絶縁層3にレーザにより穿設加工を施すことにより貫通孔を形成した後、この貫通孔に銅・銀・金・半田等から成る導電性ペーストを従来周知のスクリーン印刷法により埋め込み、しかる後、転写シート5を用いて金属層2を転写すると同時に、金属層2と貫通導体9とを電気的に接続することにより形成される。
【0057】
なお、本発明の配線基板8は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であり、例えば、上述の実施例では1層あるいは3層の絶縁層3を積層して多層化した配線基板8を説明したが、2層、あるいは4層以上の絶縁層3を積層して多層化した配線基板8を製作してもよい。また、本発明の転写シート5を用いて導体回路4を形成した1層あるいは2層以上の絶縁層3を、従来公知のコア基板の表面に積層して配線基板8を製作してもよい。さらに、本発明の配線基板8の表面にソルダーレジストを形成してもよい。
【0058】
【実施例】
次に本発明の転写シートおよび配線基板を、以下のサンプルを製作して評価した。
(実施例1)
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートから成る支持体の略全面に、アクリル系樹脂から成る接着剤を塗布して粘着性を持たせ、厚さが12μmで表面粗さRaが0.1μmの銅箔を接着した。その後、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−6ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノールを添加して355nmの波長での透過率を種々の値に調整した感光性アクリル樹脂から成る有機樹脂皮膜を塗布し露光現像を行なった後、これを塩化第二鉄溶液中に浸漬して非パターン部をエッチング除去して上面に有機樹脂皮膜が付いた回路パターンを形成した。なお、この時点での回路パターンは、パターン幅およびパターン間隔が50μm以上の比較的粗いものであった。さらに、この回路パターンの一部分に対して、有機樹脂皮膜側から355nmの波長を有する第3高調波YAGレーザを照射して有機樹脂皮膜および銅箔を除去することによりパターン幅およびパターン間隔が50μm以下の微細回路パターンを形成し、転写シートを製作した。
【0059】
また、これらの転写シートを、液晶ポリマーフィルムの上下面に熱硬化性ポリフェニレンエーテルからなる接着剤層を形成して成る厚みが100μmの絶縁フィルムに位置決めして密着させた後、支持体を剥がして導体回路を形成し、その後、これらを複数積層し、最後に3MPaの圧力下で200℃の温度で1時間加熱処理して完全硬化させて配線基板を製作した。
【0060】
なお、微細回路パターン部分は、パターン幅とパターン間隔が等しい15μmで、長さが1cmの平行な5本の回路パターンとし、転写シートでは、これらの微細回路パターン部分の表面粗さRaを測定することによりその平滑性を評価した。また、配線基板では、ストリップライン構造の配線導体を多層配線基板内部に形成し、高周波伝送特性を評価した。
得られた転写シートの評価結果および配線基板の評価結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
Figure 0004041356
【0062】
表1より、355nmの波長での光透過率に依存して回路パターン表面の平滑性が変化し、光透過率が0.4を超える有機樹脂皮膜を有する転写シートを用いて製作した配線基板(サンプルNo.1〜3)は、10GHzの高周波領域で伝送特性が−1.0dB以下と劣化し、高周波伝送特性に劣ることがわかった。それらに対して本発明の転写シートを用いて製作した配線基板(サンプルNo.4〜6)は、10GHzの高周波領域においても−1.0dB未満と小さく優れたものであった。
【0063】
【発明の効果】
本発明の転写シートによれば、金属層の上面に、150〜400nmのいずれかの波長において光透過率が0.4以下である有機樹脂皮膜を形成したことから、微細なビーム径を有するレーザ光を有機樹脂皮膜側から照射した場合に、有機樹脂皮膜がレーザ光を良好に吸収することにより、レーザ光が照射された部分の有機樹脂皮膜が効率良く分解して良好に除去されるとともに、レーザ光が照射されなかった部分の有機樹脂皮膜は金属層を保護することによって、レーザ光により発生した熱による金属層の溶融変形を有効に抑制し、金属層表面の平坦性を損なうことなく微細な回路パターンを形成することができ、その結果、高周波伝送特性が良好であるとともに、微細な導体回路を形成することが可能となる。
【0064】
また、本発明の転写シートによれば、上記構成において、金属層の回路パターン状の少なくとも一部分をレーザ加工により形成したことから、エッチング速度やめっき析出速度を制御することが非常に困難なエッチング工程やめっき工程を使用しなくとも、微細なビーム径を有するレーザ光を照射することにより金属層を除去することができるので、過度のエッチングやめっきの析出不良により導体回路が断線したり、あるいは、エッチング残りやめっきの短絡により導体回路がショートしてしまうことがない。
【0065】
本発明の転写シートの製造方法によれば、支持体上に金属層を形成する工程と、この金属層の上に150〜400nmのいずれかの波長における光透過率が0.4以下である有機樹脂皮膜を形成する工程と、この有機樹脂皮膜側から光透過率が0.4以下の波長のレーザ光を照射して有機樹脂皮膜および金属層の少なくとも一部を除去することにより金属層を回路パターン状に加工する工程とを具備することから、微細な導体回路部分の形成において、微細加工が困難で不安定となる各種薬品を用いたエッチング工程やめっき工程を用いなくとも、再現性の良好なレーザ加工で金属層を除去することができ、また、金属層上の有機樹脂皮膜により、レーザ光により発生した熱による金属層の溶融変形を有効に抑制して、金属層表面の平坦性を確保することができるため、容易に、かつ安定に高周波伝送特性にすぐれるとともに微細な導体回路を有する転写シートを製造することができる。
【0066】
本発明の配線基板によれば、絶縁層の表面に、上記構成の転写シートの金属層を転写して導体回路を形成して成るものとしたことから、高周波伝送特性に優れるとともに、微細な導体回路を有する配線基板とすることができる。
【0067】
本発明の配線基板の製造方法によれば、絶縁層の表面に、上記構成の転写シートの有機樹脂皮膜側の面を重ね合わせる工程と、転写シートと絶縁層とを圧着する工程と、転写シートの支持体を除去して有機樹脂皮膜および金属層を絶縁層上に転写して導体回路を形成する工程とを具備することから、高周波伝送特性に優れ、微細な導体回路を絶縁層上に容易に形成することが可能となるとともに、金属層をその上に有機樹脂皮膜がついたまま絶縁層に転写するので、絶縁層と金属層が有機樹脂被膜を介して接着することとなり、有機樹脂皮膜を接着性の良好なものとすることにより、導体回路の絶縁層への密着性にも優れた配線基板を得ることができる。
【0068】
また、本発明の配線基板の製造方法によれば、上記構成の転写シートの有機樹脂皮膜を除去する工程と、絶縁層の表面に、転写シートの金属層側の面を重ね合わせる工程と、転写シートと絶縁層とを圧着する工程と、転写シートの支持体を除去して金属層を絶縁層上に転写して導体回路を形成する工程とを具備することから、微細な導体回路を絶縁層上に容易に形成することが可能となるとともに、有機樹脂皮膜を除去した後、金属層を直接、絶縁層に転写することにより、導体回路周辺の絶縁層を均一材料とすることができるので、高周波伝送特性により優れた配線基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(c)は、本発明の転写シートを製作するための製造方法の一例を説明するための工程毎の断面図である。
【図2】図2(a)〜(c)は、本発明の転写シートを用いて、本発明の配線基板を製作するための製造方法の一例を説明するための工程毎の断面図である。
【図3】図3(a)〜(e)は、本発明の転写シートを用いて、本発明の配線基板を製作するための他の製造方法の一例を説明するための工程毎の断面図である。
【図4】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図5】本発明の配線基板の他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・支持体
2・・・・・回路パターン状に形成された金属層
3・・・・・絶縁層
3a・・・・前駆体シート
4・・・・・導体回路
5・・・・・転写シート
6・・・・・有機樹脂皮膜
7・・・・・レーザ光
8・・・・・配線基板
S・・・・・金属層

Claims (4)

  1. 支持体上に接着剤を介して金属層を形成する工程と、該金属層の上面に感光性を有するとともに150〜400nmの波長における光透過率が0.4以下である有機樹脂皮膜を形成する工程と、該有機樹脂被膜をフォトリソグラフィ法でパターン状に形成して露出した前記金属層を除去した後に、さらに該有機樹脂皮膜側から前記光透過率が0.4以下の波長のレーザ光を照射して前記有機樹脂皮膜および前記金属層の少なくとも一部を除去することにより前記金属層を回路パターン状に加工する工程とを具備することを特徴とする転写シートの製造方法。
  2. 絶縁層の表面に、請求項1記載の転写シートの前記金属層を転写して前記導体回路を形成して成ることを特徴とする配線基板。
  3. 絶縁層の表面に、請求項1の転写シートの前記有機樹脂皮膜側の面を重ね合わせる工程と、前記転写シートと前記絶縁層とを圧着する工程と、前記転写シートの支持体を除去して前記有機樹脂皮膜および前記金属層を前記絶縁層の表面に転写して前記導体回路を形成する工程とを具備することを特徴とする配線基板の製造方法。
  4. 請求項1記載の転写シートの前記有機樹脂皮膜を除去する工程と、絶縁層の表面に、前記転写シートの前記金属層側の面を重ね合わせる工程と、前記転写シートと前記絶縁層とを圧着する工程と、前記転写シートの支持体を除去して前記金属層を前記絶縁層の表面に転写して前記導体回路を形成する工程とを具備することを特徴とする配線基板の製造方法。
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