JPH0713185B2 - 成形用樹脂組成物 - Google Patents
成形用樹脂組成物Info
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- JPH0713185B2 JPH0713185B2 JP60101421A JP10142185A JPH0713185B2 JP H0713185 B2 JPH0713185 B2 JP H0713185B2 JP 60101421 A JP60101421 A JP 60101421A JP 10142185 A JP10142185 A JP 10142185A JP H0713185 B2 JPH0713185 B2 JP H0713185B2
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- resin
- aromatic
- weight
- composition
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、特に300〜400℃の温度領域において良好な溶
融熱安定性を有し、かつ炭素繊維を含有しながら成形性
が良好で外観のすぐれた成形品を得ることができる成形
用樹脂組成物に関するものである。
融熱安定性を有し、かつ炭素繊維を含有しながら成形性
が良好で外観のすぐれた成形品を得ることができる成形
用樹脂組成物に関するものである。
<従来の技術> 芳香族ポリエーテルイミド樹脂、芳香族ポリエーテルア
ミドイミド樹脂および芳香族ポリエーテルアミド樹脂な
どのエーテル結合単位を必須とし、アミド基および/ま
たはイミド基を含有する芳香族熱可塑性樹脂類(以下、
芳香族エーテルアミド・イミド樹脂類と称する)は、す
ぐれた耐熱性、摺動特性および機械的性質を有してお
り、高温下で使用する電気・電子機器部品、宇宙・航空
機器部品、自動車部品など巾広い用途に活用されてい
る。
ミドイミド樹脂および芳香族ポリエーテルアミド樹脂な
どのエーテル結合単位を必須とし、アミド基および/ま
たはイミド基を含有する芳香族熱可塑性樹脂類(以下、
芳香族エーテルアミド・イミド樹脂類と称する)は、す
ぐれた耐熱性、摺動特性および機械的性質を有してお
り、高温下で使用する電気・電子機器部品、宇宙・航空
機器部品、自動車部品など巾広い用途に活用されてい
る。
しかしながら実際の実用用途には成形品を苛酷な強度お
よび摺動条件下で使用する場合が多いため、素材たる樹
脂には一層すぐれた機械強度および摺動特性が要求され
ている。
よび摺動条件下で使用する場合が多いため、素材たる樹
脂には一層すぐれた機械強度および摺動特性が要求され
ている。
芳香族熱可塑性樹脂類の機械強度および摺動特性を同時
に改良するには一般的に炭素繊維チヨツプドストランド
(3mmカツト長以上)を溶融混練する方法が有効である
ことが知られており、その組成物そのものは公知であ
る。例えば長さ300〜1000μの炭素繊維を30重量%配合
した芳香族ポリアミドイミド樹脂が米国アモコ社から
“トーロン7030″という商標で市販されている。
に改良するには一般的に炭素繊維チヨツプドストランド
(3mmカツト長以上)を溶融混練する方法が有効である
ことが知られており、その組成物そのものは公知であ
る。例えば長さ300〜1000μの炭素繊維を30重量%配合
した芳香族ポリアミドイミド樹脂が米国アモコ社から
“トーロン7030″という商標で市販されている。
<発明が解決しようとする問題点> この炭素繊維含有芳香族ポリアミドイミド樹脂を成形し
て得られる成形品は機械的強度が大巾に向上するが摺動
特性の向上効果は意外に小さい。また長さ300μ以上の
炭素繊維を多量に含有させた芳香族ポリアミドイミド樹
脂は、その成形加工性が低下し、成形品の表面兵活性お
よび外観が悪くなるという欠点を有しているため商品価
値が低くなっている。
て得られる成形品は機械的強度が大巾に向上するが摺動
特性の向上効果は意外に小さい。また長さ300μ以上の
炭素繊維を多量に含有させた芳香族ポリアミドイミド樹
脂は、その成形加工性が低下し、成形品の表面兵活性お
よび外観が悪くなるという欠点を有しているため商品価
値が低くなっている。
<問題点を解決するための手段> そこで本発明者らは、芳香族ポリエーテルアミド・イミ
ド樹脂類の機械的強度、摺動特性および成形品の表面平
滑性を同時に改良すべく、鋭意検討した結果、長さ200
μ以下の炭素繊維を配合することが極めて効果的である
ことを見出し、本発明に到達した。
ド樹脂類の機械的強度、摺動特性および成形品の表面平
滑性を同時に改良すべく、鋭意検討した結果、長さ200
μ以下の炭素繊維を配合することが極めて効果的である
ことを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は (イ) 芳香族ポリエーテルイミド樹脂、芳香族ポリエ
ーテルアミドイミド樹脂および芳香族ポリエーテルアミ
ド樹脂から選ばれた1種以上の耐熱性熱可塑性樹脂およ
び (ロ) 炭素繊維 からなり、全組成物中の上記(イ)の割合が30〜97重量
%、上記(ロ)の割合が70〜3重量%であり、かつ全炭
素繊維中の長さ200μ以下の繊維の割合が30重量%以上
であることを特徴とする成形用樹脂組成物を提供するも
のである。
ーテルアミドイミド樹脂および芳香族ポリエーテルアミ
ド樹脂から選ばれた1種以上の耐熱性熱可塑性樹脂およ
び (ロ) 炭素繊維 からなり、全組成物中の上記(イ)の割合が30〜97重量
%、上記(ロ)の割合が70〜3重量%であり、かつ全炭
素繊維中の長さ200μ以下の繊維の割合が30重量%以上
であることを特徴とする成形用樹脂組成物を提供するも
のである。
本発明で用いられるポリエーテルアミドイミド樹脂(以
下、PEAI樹脂と略称する)は好ましくは、一般式 で表わされる高分子主鎖中にエーテル結合、イミド結合
およびアミド結合を必須成分として含有する芳香族重合
体類であり、式中、Zは3官能基のうちの2官能基が隣
接炭素が結合されている3官能性芳香族基、Arは2価の
芳香族残基を示す。また、Y1は合成原料として用いるジ
アミン(またはジイソシアネート)から誘導される残基
を示し、好ましくは次の構造および組成(ただし全体で
100%)で構成される。
下、PEAI樹脂と略称する)は好ましくは、一般式 で表わされる高分子主鎖中にエーテル結合、イミド結合
およびアミド結合を必須成分として含有する芳香族重合
体類であり、式中、Zは3官能基のうちの2官能基が隣
接炭素が結合されている3官能性芳香族基、Arは2価の
芳香族残基を示す。また、Y1は合成原料として用いるジ
アミン(またはジイソシアネート)から誘導される残基
を示し、好ましくは次の構造および組成(ただし全体で
100%)で構成される。
(ただし、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
1〜4のアルキル基またはハログン原子、Xは−SO2−
基、 aは1〜25、bは0または1〜4、cは0または1〜
2、dは1〜100の整数を示す。) この前記式(I)、(II)の各々で示される構造(I)
および(II)の中でのイミド結合の一部(たとえば30モ
ル%未満)が、その閉環前駆体としてのアミド酸結合 の状態でとどまっているものも含まれる。ここでZの好
ましい例としては、 などの構造を具体的に列挙することができる。Arは少な
くとも一つの炭素6員環を含む2価の芳香族基であり、
たとえば、好ましくは、 (式中XはO、S、CO、SO2、SO、炭素原子数1〜6個
のアルキル基を示す)などがあげられる。
1〜4のアルキル基またはハログン原子、Xは−SO2−
基、 aは1〜25、bは0または1〜4、cは0または1〜
2、dは1〜100の整数を示す。) この前記式(I)、(II)の各々で示される構造(I)
および(II)の中でのイミド結合の一部(たとえば30モ
ル%未満)が、その閉環前駆体としてのアミド酸結合 の状態でとどまっているものも含まれる。ここでZの好
ましい例としては、 などの構造を具体的に列挙することができる。Arは少な
くとも一つの炭素6員環を含む2価の芳香族基であり、
たとえば、好ましくは、 (式中XはO、S、CO、SO2、SO、炭素原子数1〜6個
のアルキル基を示す)などがあげられる。
上記式(I)で示されるPEAI樹脂(I)はジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリド
ン、クルゾールなどの極性有機溶媒中で などの組合せを反応させることにより合成される。
ムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリド
ン、クルゾールなどの極性有機溶媒中で などの組合せを反応させることにより合成される。
また、上記式(II)で示されるPEAI樹脂(II)は、PEAI
樹脂(I)の原料の で置換して反応させることにより合成される。
樹脂(I)の原料の で置換して反応させることにより合成される。
Y1単位の好ましい具体例としてはたとえば、 などがあげられる。
これらジアミン(またはジイソシアネート)残基Yを構
成する成分中、(ii)の構造体が90モル%を越えるとPE
AIが次第に結晶性となつて溶融成形性が著しく低下する
ので好ましくない。また(iii)および(iv)の構造体
が60%を越えると、PEAIの物性等に強靭性が目立つて低
下し、組成物の力学特性を減退させるので実用上価値が
ない。
成する成分中、(ii)の構造体が90モル%を越えるとPE
AIが次第に結晶性となつて溶融成形性が著しく低下する
ので好ましくない。また(iii)および(iv)の構造体
が60%を越えると、PEAIの物性等に強靭性が目立つて低
下し、組成物の力学特性を減退させるので実用上価値が
ない。
本発明で使用されるPEAI樹脂の好ましい典型例として次
の3種をあげることができる。
の3種をあげることができる。
本発明で用いられる芳香族ポリエーテルイミド樹脂(以
下PEI樹脂と略称する)は一般式 で表わされる繰返し単位を主要単位とし、エーテル結合
とイミド結合の2者を必須の結合単位として構成される
芳香族重合体である。ここでいうZ及びArは上記(I)
式及び(II)式で示すものと同じである。その代表的な
好ましい例としては、次のような構造式からなるものが
あげられる。
下PEI樹脂と略称する)は一般式 で表わされる繰返し単位を主要単位とし、エーテル結合
とイミド結合の2者を必須の結合単位として構成される
芳香族重合体である。ここでいうZ及びArは上記(I)
式及び(II)式で示すものと同じである。その代表的な
好ましい例としては、次のような構造式からなるものが
あげられる。
本発明で用いられる芳香族ポリエーテルアミド樹脂(以
下、PEA樹脂と略称する)は一般式 で表わされる繰返し単位を主要構成単位とする芳香族重
合体(ここでいうArはいずれも(II)式で定義されたも
のと同じ)である。その好ましい代表例として次のよう
な構造式からなるものが挙げられる。
下、PEA樹脂と略称する)は一般式 で表わされる繰返し単位を主要構成単位とする芳香族重
合体(ここでいうArはいずれも(II)式で定義されたも
のと同じ)である。その好ましい代表例として次のよう
な構造式からなるものが挙げられる。
本発明で用いられる炭素繊維は太さ0.1〜50(好ましく
は1〜20)μ、かつ、組成物中における繊維長分布が20
0μ以下、好ましくは150μ以下30重量%以上、好ましく
は50重量%以上という特徴を有する特定のものであり、
通称ミルドフアイバーとして分類される炭素繊維であ
る。
は1〜20)μ、かつ、組成物中における繊維長分布が20
0μ以下、好ましくは150μ以下30重量%以上、好ましく
は50重量%以上という特徴を有する特定のものであり、
通称ミルドフアイバーとして分類される炭素繊維であ
る。
繊維長分布が200μ以下30重量%以下では成形品の表面
平滑性が顕著に低下するため不適当である。炭素繊維の
好適な例として次のものを挙げることができる。
平滑性が顕著に低下するため不適当である。炭素繊維の
好適な例として次のものを挙げることができる。
(1) “トレカ"MLD−30 (長さ30μ、径7μφ、東レ) (2) “トレカ"MLD−70 (長さ70μ、径7μφ、東レ) (3) “トレカ"MLD−100 (長さ100μ、径7μφ、東レ) 本発明の組成物は芳香族ポリエーテルアミド・イミド類
97〜30重量%および炭素繊維3〜70重量%で構成されて
いる。炭素繊維配合量が3重量%より少ないと摺動特性
および機械的性質の改良効果が小さいため好ましくな
い。また70重量%以上では成形が困難になるので好まし
くない。
97〜30重量%および炭素繊維3〜70重量%で構成されて
いる。炭素繊維配合量が3重量%より少ないと摺動特性
および機械的性質の改良効果が小さいため好ましくな
い。また70重量%以上では成形が困難になるので好まし
くない。
本発明の組成物には必要に応じて0〜70重量%の範囲で
次のような充填剤類を追加含有させることができる。
次のような充填剤類を追加含有させることができる。
(a)耐摩耗性向上剤:グラフアイト、カーボランダ
ム、ケイ石粉、二硫化モリブデン、フツ素樹脂など、
(b)補強剤:ガラス繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊
維、カーボンウイスカー、アスベスト繊維、石綿、金属
繊維など、(c)難燃性向上剤:三酸化アンチモン、炭
酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど、(d)電気特性
向上剤:クレー、マイカなど、(e)耐トラツキング向
上剤:石綿、シリカ、グラフアイトなど、(f)耐酸性
向上剤:硫酸バリウム、シリカ、メタケイ酸カルシウム
など、(g)熱伝導度向上剤:鉄、亜鉛、アルミニウ
ム、銅などの金属粉末、(h)その他:ガラスビーズ、
ガラス球、炭酸カルシウム、アルミナ、タルク、ケイソ
ウ土、水和アルミナ、マイカ、シラスバレーン、石綿、
各種金属酸化物、無機質顔料類など300℃以上で安定な
合成および天然の化合物類が含まれる。
ム、ケイ石粉、二硫化モリブデン、フツ素樹脂など、
(b)補強剤:ガラス繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊
維、カーボンウイスカー、アスベスト繊維、石綿、金属
繊維など、(c)難燃性向上剤:三酸化アンチモン、炭
酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど、(d)電気特性
向上剤:クレー、マイカなど、(e)耐トラツキング向
上剤:石綿、シリカ、グラフアイトなど、(f)耐酸性
向上剤:硫酸バリウム、シリカ、メタケイ酸カルシウム
など、(g)熱伝導度向上剤:鉄、亜鉛、アルミニウ
ム、銅などの金属粉末、(h)その他:ガラスビーズ、
ガラス球、炭酸カルシウム、アルミナ、タルク、ケイソ
ウ土、水和アルミナ、マイカ、シラスバレーン、石綿、
各種金属酸化物、無機質顔料類など300℃以上で安定な
合成および天然の化合物類が含まれる。
本発明の組成物を加熱溶融混合調製するにあたつては、
通常のゴムまたはプラスチツクを溶融ブレンドするのに
用いられる装置、たとえば、熱ロール、バンバリーミキ
サー、ブラベンダー、押出機などを利用することができ
る。混合操作は、均一な配合物が得られるまで継続され
る。混同温度は300〜400(好ましくは320〜380)℃が適
当である。芳香族ポリエーテルアミド・イミド樹脂類、
炭素繊維(ミルドフアイバー)および必要に応じて添加
される充填剤類は各々別々に溶融混合機に供給すること
が可能であり、また、あらかじめこれら原料類を乳鉢、
ヘンシエルミキサー、ボールミル、リボンブレンダーな
どを利用して予備混合してから溶融混合機に供給するこ
ともできる。また3成分系溶融混合するにあたつては炭
素繊維(ミルドフアイバー)、芳香族ポリエーテルアミ
ド・イミド樹脂類および充填剤類の一括3者溶融ブレン
ドを行なう方式でも製造することができる。
通常のゴムまたはプラスチツクを溶融ブレンドするのに
用いられる装置、たとえば、熱ロール、バンバリーミキ
サー、ブラベンダー、押出機などを利用することができ
る。混合操作は、均一な配合物が得られるまで継続され
る。混同温度は300〜400(好ましくは320〜380)℃が適
当である。芳香族ポリエーテルアミド・イミド樹脂類、
炭素繊維(ミルドフアイバー)および必要に応じて添加
される充填剤類は各々別々に溶融混合機に供給すること
が可能であり、また、あらかじめこれら原料類を乳鉢、
ヘンシエルミキサー、ボールミル、リボンブレンダーな
どを利用して予備混合してから溶融混合機に供給するこ
ともできる。また3成分系溶融混合するにあたつては炭
素繊維(ミルドフアイバー)、芳香族ポリエーテルアミ
ド・イミド樹脂類および充填剤類の一括3者溶融ブレン
ドを行なう方式でも製造することができる。
本発明の組成物は均一溶融ブレンド体を形成し、射出成
形または押出成形を行なうことが可能であるが、その他
の圧縮成形、焼結成形などに適用してもなんらさしつか
えない。
形または押出成形を行なうことが可能であるが、その他
の圧縮成形、焼結成形などに適用してもなんらさしつか
えない。
<実施例> 以下、本発明をあげて本発明をさらに詳述する。なお、
本実施例に示す%、比および部の値は、特にことわらな
い限りそれぞれ重量%、重量比および重量部を示す。
本実施例に示す%、比および部の値は、特にことわらな
い限りそれぞれ重量%、重量比および重量部を示す。
また、本実施例で用いた重合体の重合度指標である対数
粘度の測定は、溶媒:N−メチル−2−ピロリドン、ポリ
マー濃度:0.5g/dl、温度:30℃の条件下に行なつた。
粘度の測定は、溶媒:N−メチル−2−ピロリドン、ポリ
マー濃度:0.5g/dl、温度:30℃の条件下に行なつた。
実施例1〜4および比較例1〜2 酸クロリド法による低温溶液重合で合成した式 で示される対数粘度0.60のPEAI樹脂および炭素繊維(東
レ社“MLD−30"、長さ30μ、径7μφ)を第1表の組成
でドライブレンドしたのち、ブラベンダープラストグラ
フエクストルダーに供給して処理温度340〜350℃、スク
リユー回転数50rpmで溶融混練して均一溶融ブレンドペ
レツトを得た。
レ社“MLD−30"、長さ30μ、径7μφ)を第1表の組成
でドライブレンドしたのち、ブラベンダープラストグラ
フエクストルダーに供給して処理温度340〜350℃、スク
リユー回転数50rpmで溶融混練して均一溶融ブレンドペ
レツトを得た。
次に上記で得た均一溶融ブレンドペレツトを温度360
℃、圧力150〜200kg/cm2で圧縮成形して130mmφの円板
成形品を作成した。成形品は良好な外観を有し、表面光
沢性のすぐれたものであつた。
℃、圧力150〜200kg/cm2で圧縮成形して130mmφの円板
成形品を作成した。成形品は良好な外観を有し、表面光
沢性のすぐれたものであつた。
次に上記円板成形品を165℃で1日、245℃で1日続いて
260℃で2日の熱処理をしたのち、切削加工してテスト
ピースを作成し摺動特性および機械的強度を測定したと
ころ第1表のような結果を得た。
260℃で2日の熱処理をしたのち、切削加工してテスト
ピースを作成し摺動特性および機械的強度を測定したと
ころ第1表のような結果を得た。
第1表の結果から明らかなように実施例1〜4の場合、
炭素繊維“MLD−30"を配合しない比較例1に比較して、
摺動特性および機械的強度の改良効果が顕著であつた。
炭素繊維“MLD−30"を配合しない比較例1に比較して、
摺動特性および機械的強度の改良効果が顕著であつた。
実施例1、2、3、4の順に炭素繊維“MLD−30"の配合
量が増加するにつれて、摺動特性および機械的強度が改
良されるが、それにつれて流動性および成形品の外観が
悪くなる。そして比較例2に示したように炭素繊維配合
量を75%に大巾に増加すると流動性が大巾に低下して、
溶融押出しができなかつた。
量が増加するにつれて、摺動特性および機械的強度が改
良されるが、それにつれて流動性および成形品の外観が
悪くなる。そして比較例2に示したように炭素繊維配合
量を75%に大巾に増加すると流動性が大巾に低下して、
溶融押出しができなかつた。
実施例5および比較例3 式 で示されるPEAI樹脂(アモコ社“Torlon−4000T")70部
および炭素繊維(東レ社“MLD−100"、長さ100μ、径7
μφ)30部をドライブレンドしたのち、45mmφ2軸押出
機(処理温度300〜350℃)に供給し、溶融混練して均一
配合ペレツトを得た。
および炭素繊維(東レ社“MLD−100"、長さ100μ、径7
μφ)30部をドライブレンドしたのち、45mmφ2軸押出
機(処理温度300〜350℃)に供給し、溶融混練して均一
配合ペレツトを得た。
次に上記で得た均一配合ペレツトを射出成形機(バレル
温度330〜350℃、射出圧力1800kg/cm2、金型温度200
℃)にかけて物性試験片を作成した。成形品は良好な外
観を有し、表面光沢性のすぐれたものであつた。
温度330〜350℃、射出圧力1800kg/cm2、金型温度200
℃)にかけて物性試験片を作成した。成形品は良好な外
観を有し、表面光沢性のすぐれたものであつた。
次に上記成形品を165℃×1日、245℃×1日および260
℃×2日の熱処理をしたのち、物理的特性を測定したと
ころ、第2表の結果を得た。
℃×2日の熱処理をしたのち、物理的特性を測定したと
ころ、第2表の結果を得た。
第2表の結果から明からなように本実施例組成物は炭素
繊維を配合しない比較例3と比較して、摺動特性および
機械的強度の改良効果が顕著であつた。また、表面光沢
の低下もほとんどみられなかつた。
繊維を配合しない比較例3と比較して、摺動特性および
機械的強度の改良効果が顕著であつた。また、表面光沢
の低下もほとんどみられなかつた。
比較例4 実施例5と同一のPEAI樹脂70部および繊維長6mmの炭素
繊維(東レ(株)製“T008A")30部を実施例5と同様の
方法で溶融混練したのち射出成形を行なつたが、成形品
の表面の大部分がスリガラス状態になり、光沢のよい成
形品は得られなかつた。成形品を超薄切片にカツトし
て、光顕観察したところ、繊維長は200μ〜1500μ(平
均約700μ)に分布していた。
繊維(東レ(株)製“T008A")30部を実施例5と同様の
方法で溶融混練したのち射出成形を行なつたが、成形品
の表面の大部分がスリガラス状態になり、光沢のよい成
形品は得られなかつた。成形品を超薄切片にカツトし
て、光顕観察したところ、繊維長は200μ〜1500μ(平
均約700μ)に分布していた。
次に上記成形品を実施例5と同一条件の熱処理をしたの
ち物性を測定したところ、第2表の結果を得た。
ち物性を測定したところ、第2表の結果を得た。
第2表の結果から明らかなように比較例4組成物は実施
例5と比較して摺動特性改良効果が意外に小さなもので
あつた。
例5と比較して摺動特性改良効果が意外に小さなもので
あつた。
実施例6および比較例5 式 で示されるPEI樹脂(ゼネラルエレクトリツク社“Ultem
−1000")60部および炭素繊維(東レ社“MLD−70"、長
さ70μ、径7μφ)40部をドライブレンドしたのち、実
施例5と同様の方法で溶融混練したのち、射出成形機
(処理温度300〜360℃)にかけて物性試験片を作成し
た。成形品は良好な外観および表面光沢性のすぐれたも
のであつた。
−1000")60部および炭素繊維(東レ社“MLD−70"、長
さ70μ、径7μφ)40部をドライブレンドしたのち、実
施例5と同様の方法で溶融混練したのち、射出成形機
(処理温度300〜360℃)にかけて物性試験片を作成し
た。成形品は良好な外観および表面光沢性のすぐれたも
のであつた。
次に上記成形品の摺動特性および機械的強度を測定した
ところ第3表の結果を得た。
ところ第3表の結果を得た。
第3表の結果から明らかなように本実施例組成物は炭素
繊維を配合しない比較例5と比較して、摺動特性および
機械的強度の改良効果が顕著であつた。
繊維を配合しない比較例5と比較して、摺動特性および
機械的強度の改良効果が顕著であつた。
実施例7および比較例6 4,4′−2,2−プロピスビス(p−フエニレンオキシ)ジ
アニリンとイソフタル酸ジクロリドとの等モル混合物か
ら溶液重合により合成した式 で示され、対数粘度0.98の特性を有するPEA樹脂および
実施例1と同一の炭素繊維を第4表の組成でドライブレ
ンド後、実施例1と同一の方法で溶融混練して均一配合
ペレツトを得た。
アニリンとイソフタル酸ジクロリドとの等モル混合物か
ら溶液重合により合成した式 で示され、対数粘度0.98の特性を有するPEA樹脂および
実施例1と同一の炭素繊維を第4表の組成でドライブレ
ンド後、実施例1と同一の方法で溶融混練して均一配合
ペレツトを得た。
次に上記均一配合ペレツトを温度350℃、圧力180kg/cm2
で圧縮成形して成形試験片を作成した。成形品は良好な
外観を有し、表面光沢性のすぐれたものであつた。
で圧縮成形して成形試験片を作成した。成形品は良好な
外観を有し、表面光沢性のすぐれたものであつた。
次に上記成形品の摺動特性および機械的強度を測定した
ところ、第4表の結果を得た。
ところ、第4表の結果を得た。
第4表の結果から明らかなように本実施例組成物は、比
較例6のPEA樹脂単独の物性値と比較して、摺動特性お
よび機械的強度の改良効果が顕著であつた。
較例6のPEA樹脂単独の物性値と比較して、摺動特性お
よび機械的強度の改良効果が顕著であつた。
<発明の効果> 本発明の組成物は、特に300〜400℃の温度領域において
良好な熱安定性を有し、かつ成形性が良好で圧縮成形、
押出成形、射出成形方法で容易に外観良好な成形物品を
得ることができる。
良好な熱安定性を有し、かつ成形性が良好で圧縮成形、
押出成形、射出成形方法で容易に外観良好な成形物品を
得ることができる。
本発明の組成物は耐熱性、摺動特性、機械的特性などの
すぐれた性質を有しており、多くの用途に活用すること
ができる。
すぐれた性質を有しており、多くの用途に活用すること
ができる。
たとえば、自動車部品、電気・電子機器部品、給配水機
器部品、摺動部品などに使用できる。
器部品、摺動部品などに使用できる。
Claims (1)
- 【請求項1】(イ) 芳香族ポリエーテルイミド樹脂、
芳香族ポリエーテルアミドイミド樹脂および芳香族ポリ
エーテルアミド樹脂から選ばれた1種以上の耐熱性熱可
塑性樹脂および (ロ) 炭素繊維 からなり、全組成物中の上記(イ)の割合が30〜97重量
%、上記(ロ)の割合が70〜3重量%であり、かつ全炭
素繊維中の長さ200μ以下の繊維の割合が30重量%以上
であることを特徴とする成形用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60101421A JPH0713185B2 (ja) | 1985-05-15 | 1985-05-15 | 成形用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60101421A JPH0713185B2 (ja) | 1985-05-15 | 1985-05-15 | 成形用樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61261354A JPS61261354A (ja) | 1986-11-19 |
JPH0713185B2 true JPH0713185B2 (ja) | 1995-02-15 |
Family
ID=14300244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60101421A Expired - Fee Related JPH0713185B2 (ja) | 1985-05-15 | 1985-05-15 | 成形用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0713185B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4361172A (en) * | 1978-08-25 | 1982-11-30 | Torii Winding Machine Co., Ltd. | Mechanism for stopping a circular loom during weaving operation |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2659435B2 (ja) * | 1989-08-01 | 1997-09-30 | 三井東圧化学株式会社 | 炭素繊維 |
JPH0649359A (ja) * | 1992-07-30 | 1994-02-22 | Nippon G Ii Plast Kk | 導電性樹脂組成物 |
CN103732938B (zh) * | 2011-05-09 | 2016-11-16 | 派特欧赛拉米克斯股份公司 | 用于盘式制动器的卡钳体及盘式制动器 |
BR112019004235A2 (pt) * | 2016-08-31 | 2019-05-28 | Meggitt Aircraft Braking Systems Corp | alojamento de freio de compósito de carbono de filamento longo |
Family Cites Families (5)
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---|---|---|---|---|
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JPS5761291A (en) * | 1980-09-30 | 1982-04-13 | Matsushita Electric Works Ltd | Circuit for firing discharge lamp |
JPS5984990A (ja) * | 1982-11-05 | 1984-05-16 | Oiles Ind Co Ltd | 摺動部材用フエノ−ル樹脂組成物 |
JPS5989825A (ja) * | 1982-11-16 | 1984-05-24 | Oiles Ind Co Ltd | 摺動部材用フエノ−ル樹脂組成物 |
DE3373106D1 (en) * | 1982-12-28 | 1987-09-24 | Gen Electric | Polyetherimide bearing compositions |
-
1985
- 1985-05-15 JP JP60101421A patent/JPH0713185B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4361172A (en) * | 1978-08-25 | 1982-11-30 | Torii Winding Machine Co., Ltd. | Mechanism for stopping a circular loom during weaving operation |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61261354A (ja) | 1986-11-19 |
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