JPH0713138B2 - ポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ルの製法 - Google Patents

ポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ルの製法

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JPH0713138B2
JPH0713138B2 JP17776986A JP17776986A JPH0713138B2 JP H0713138 B2 JPH0713138 B2 JP H0713138B2 JP 17776986 A JP17776986 A JP 17776986A JP 17776986 A JP17776986 A JP 17776986A JP H0713138 B2 JPH0713138 B2 JP H0713138B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、テトラヒドロフラン(以下、THFと略す)を
固体超強酸を重合触媒として用い重合させ、ポリテトラ
メチレンエーテルグリコール(以下、PTGと略す)を製
造する方法に関する。
(従来の技術) PTGは、スパンデックス、エラストマー、人工皮革等に
用いられるポリウレタン、ポリエーテルエステル、ポリ
エーテル(エステル)アミドの主要原料や界面活性剤、
圧力流体等に用いられる工業的に有用なポリマーであ
り、近年ではエラストマー分野を中心にエンジニアリン
グ用素材、医用高分子材料として特に注目を浴びてい
る。
PTGは、テトラヒドロフランの開環重合によって製造さ
れ、その重合触媒としては、プロトン酸、イオンコンプ
レックス、ルイス酸のほか、ルイス酸にアルキレンオキ
シド、活性ハロゲン化合物などを加えた系などが有効
で、従来から種々の触媒系が検討されている。工業的に
有用なPTGの分子量は500ないし3000程度であるが、この
ようなPTGを製造するためにフルオロスルホン酸、無水
酢酸、過塩素酸などプロトン酸主体の重合触媒が実用化
されているにすぎない。
しかし、これらプロトン酸系の重合触媒は、活性化効率
が非常に低く、たとえば高価なフルオロスルホン酸を多
量に使用するし、また過塩素酸系では助触媒の無水酢酸
を多量併用する必要があり、触媒コストの上昇、触媒分
解物の処理または腐蝕性などの点で多くの欠陥を有す
る。
(発明が解決しようとする問題点) このような実情から触媒使用の効率化、工程簡略化を図
れる固体酸を用いたPTGの製法もいくつか提案されてい
る。たとえば、米国特許4120903号明細書、特開昭59−2
15320号公報などがある。この米国特許明細書には、フ
ルオロカーボン系カチオン型イオン交換樹脂は、重合活
性はあるものの、樹脂自身が重合中に一部THFへ溶解損
失すること、また特開昭59−215320号公報に記載の方法
では、工業的に重要な分子量500ないし3000程度のPTGを
得るには、THFの転化率が著しく低い。両者ともその公
報に記載されているように、一応従来のプロトン酸を主
体とする触媒系の欠陥を改良できる方法であるが、工業
的に必ずしも満足できるものでない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らTHFを重合させ、PTGを製造する上で固体酸触
媒の利点、即ち触媒と反応物の分離が容易なこと、触媒
をリサイクルできること、触媒による装置腐蝕がないこ
と、触媒の廃棄に伴う公害問題がないこと、などに注目
し、工業的に有利な固体酸触媒について探索、検討した
結果、THFの重合に対し極めて活性の高い固体酸触媒系
を見い出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、テトラヒドロフランからポリテトラメチ
レンエーテルグリコールを製造するに際し、一般式:MxO
y(x,yは1ないし3の整数)で示される金属酸化物の群
から選ばれる複合金属酸化物と五弗化アンチモンとから
成る固体超強酸を重合触媒として用いる製法である。
本発明で触媒として使用する複合金属酸化物は、酸化ア
ルミニウム(Al2O3)、二酸化ケイ素(SiO2)、二酸化
チタン(TiO2)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、三酸化
タングステン(WO3)、酸化亜鉛(ZnO)などから選ばれ
る成分を組み合せた系で、たとえばAl2O3−SiO2、SiO2
−TiO2、SiO2−ZrO2、TiO2−ZrO2ながある。これらの複
合金属酸化物は、それぞれの金属のアルコキサイド、塩
化物、またはオキシ塩化物をアンモニア水で複合金属水
酸化物として沈澱させ、この沈澱を十分、洗浄、約100
℃で乾燥、粉砕(200〜500メッシュ)後、400℃ないし6
00℃、好ましくは450ないし500℃で焼成して得られる。
金属のモル組成は1:9ないし9:1の範囲であるが、モル組
成の調整は用いる金属のアルコキサイド、塩化物または
オキシ塩化物中の金属組成より決められる。金属アルコ
キサイドとしては、テトラエチルオルトシリケート(Si
(OC2H5)、アルミニウムイソプロポキシド(Al〔O
CH(CH3)など、塩化物としては四塩化チタン
(TiCl4)、塩化亜鉛(ZnCl2)など、またオキシ塩化物
としてはオキシ塩化ジルコニウム(ZrOCl2・8H2O)など
をあげることができる。
焼成して得られた複合金属酸化物を室温で真空脱気し、
これに五弗化アンチモン(SbF5)蒸気と接触させ、SbF5
を吸着する。SbF5の吸着を完全に行うため、以後も真空
排気、SbF5蒸気・接触の操作を数回くり返し、最後に数
時間、排気を行う。かくして、たとえばAl2O3−SiO2−S
bF5、SiO2−TiO2−SbF5などの固体超強酸を得ることが
できる。
本発明においてTHFを重合する際、固体酸触媒はそれ単
独で使用するか、または無水酢酸のような有機酸無水
物、ジケテン、あるいは発煙硫酸を助触媒として併用す
ることができる。触媒量は目的とする重合条件、PTGの
分子量、併用する助触媒によって異なる。重合温度は−
20℃ないし70℃の範囲であるが、固体酸単独で重合を行
うには、室温ないし70℃の範囲が充分な触媒活性を発現
するため好ましい。また助触媒を併用するときは−20℃
〜室温程度でよい。重合反応は触媒添加後、1〜15時
間、通常3〜10時間実施される。固体酸触媒は、THFに
撹拌下、懸濁させて使用されるが、助触媒は撹拌懸濁
下、徐々に添加、重合熱の徐熱等、他の条件に支障がな
ければ、助触媒添加後、固体酸触媒を添加してもよい。
上記方法によって得られる触媒懸濁重合液は、一般的濾
過法によって固体触媒を分離し、濾液からTHFを留去す
ればTHF重合体が得られるが、助触媒を併用した重合体
から最終的にポリテトラメチレンエーテルグリコール即
ちPTGを製造するには、水を加えたのち、末端エステル
基をアルカリ(又は酸)性で加水分解して、末端を水酸
基に変え、適当な有機溶媒、たとえばベンゼン、トルエ
ン、キシレン、n−ブタノール、ジ−イソプロピルエー
テルなどの存在下に精製、溶媒回収、脱水を実施する。
濾過によって分離された固体酸触媒は勿論、重合活性を
保持し、循環使用される。
(実施例) 次に本発明を実施例により、さらに詳しく説明する。実
施例において特にことわりのないかぎり、%は重量%を
示す。なお、得られるPTGの平均分子量はヒドロキシル
価より計算した値、また調整された触媒の酸強度(pk
a)は、ハメット指示薬による指示薬法で求めた値であ
る。
実施例1 テトラエチルオルソシリケートSi(OC2H5とオキシ
塩化ジルコニウムZrOCl2・8H2Oとを1:9(モル)の割合
で大過剰の水に溶解し、撹拌下に濃アンモニア水で中
和、加水分解しておのおのの水酸化物の混合沈澱を得
た。この沈澱懸濁液を濾紙によって濾過し、濾液pHが中
性になるまで充分水洗を行なった。得られた水を含むペ
ースト状の金属水酸化物をアルミ製のトレイに広げ、熱
風循環型乾燥器に入れ、100℃で一昼夜かけ乾燥し、乳
白色の塊状固形物を得た。これを粉砕し、更にふるいに
かけ、300メッシュないし400メッシュの粉末を磁性るつ
ぼに入れ、450℃に設定された電気炉中で1時間焼成、
白色のSiO2−ZrO2粉末を得た。次にこの粉末をU型反応
管にとり、五弗化アンチモン(SbF5)気化装置、真空ポ
ンプ系に連結させ、系内を真空脱気したあとSbF5蒸気を
導入、のち50℃で再び真空排気する操作を4回くり返し
た。最後に室温でSbF5蒸気飽和のまま、4時間放置後、
50℃、5mmHgにて1時間、真空排気を行なった。このも
ののSbF5吸着率は26.1%、酸強度pka=−13.16であり、
酸強度は濃硫酸の約103倍の固体超強酸(SiO2−ZrO2−S
bF5)であった。
次に温度計、撹拌装置を備えた四頚フラスコにTHF100g
をとり、30℃、撹拌下に上記調整固体酸30gを添加、懸
濁させ、10時間重合反応を行なった。重合終了液を濾別
して、触媒を除き、濾液からTHFを留去、減圧乾燥し、2
6.1gのPTGを得た。ヒドロキシル価より求めた平均分子
量は6300であった。
実施例2 実施例1の固体酸触媒10gをTHF100gに懸濁させ、10℃撹
拌下、無水酢酸14.2gを10分かけて添加、5時間重合反
応を行なった。反応終了後、濾別して固体酸触媒を除
き、濾液からTHFを留去、さらにn−ブタノール60g、20
%水酸化ナトリウム水溶液60gを添加、還流冷却下に2
時間加水分解反応を行なった。冷却後、静置分液し、下
層の水層をぬきとり、上層有機層に水50gを加え、撹拌
水洗を行なった。この水洗操作を同様に3回くり返した
のち、有機層からn−ブタノール/H2Oを留去、減圧乾燥
し、78.3gのPTGを得た。ヒドロキシル価より求めた平均
分子量は1158であった。
実施例3〜5 Al2O3、TiO2を得る対応化合物として、アルミニウムイ
ソプロポキシド(Al〔OCH(CH3)、四塩化チタ
ン(TiCl4)を用い、実施例1と同様にして二元金属酸
化物の固体超強酸を得、実施例2とほぼ同様にして、TH
Fの重合反応を行なった。その結果を表−1に示す。
実施例6 実施例1と同じ固体酸(TiO2−ZrO2−SbF5)5gを0℃に
保冷されたTHF100gに添加、懸濁撹拌下、−5℃ないし
0℃の温度で25%発煙硫酸20gを約60分かけて添加、さ
らに0℃で4時間重合反応を行なった。反応終了後、固
体酸を濾別し、濾液に水110gを加え、蒸溜装置を取り付
けて加熱蒸溜、THFを留去した。引き続き還流冷却下に
2時間加水分解反応を行い、冷却、静置後、下層硫酸水
をぬきとった。上層有機層にトルエン60gと水50gを加え
て撹拌、水洗し、再び静置して分離した水層をぬきとっ
た。この水洗操作をさらに2回くり返し、最後の有機層
からトルエンを留去、減圧乾燥したところ、PTG63.6gを
得た。このものの平均分子量は2061であった。
比較対照として固体酸を添加しないほかは、上記に順じ
て実施したところ、PTG得量は31.7g、平均分子量は1140
であった。
実施例7 実施例2で濾別した固体酸触媒をTHFで洗浄し、実施例
2と同一条件で重合反応、加水分解反応、精製を実施
し、PTGを取り出したところ、平均分子量1180のPTGが7
6.0g得られた。
(発明の効果) 以上のように、複合金属酸化物と五弗化アンチモンを組
合せた固体酸触媒は、THFに対する重合活性の高い触媒
であるこが明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テトラヒドロフランを重合するに際し、一
    般式:MxOy(x,yは1ないし3の整数)で示される金属酸
    化物の群から選ばれる複合金属酸化物と五弗化アンチモ
    ンとから成る固体超強酸を触媒として用い、重合させる
    ことを特徴とするポリテトラメチレンエーテルグリコー
    ルの製法。
JP17776986A 1986-07-30 1986-07-30 ポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ルの製法 Expired - Lifetime JPH0713138B2 (ja)

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