JPH05155805A - ハロゲン化カルボン酸の製造法 - Google Patents

ハロゲン化カルボン酸の製造法

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JPH05155805A
JPH05155805A JP3321774A JP32177491A JPH05155805A JP H05155805 A JPH05155805 A JP H05155805A JP 3321774 A JP3321774 A JP 3321774A JP 32177491 A JP32177491 A JP 32177491A JP H05155805 A JPH05155805 A JP H05155805A
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JP
Japan
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reaction
lactone
carboxylic acid
halogenated carboxylic
caprolactone
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JP3321774A
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English (en)
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Yoshito Yamaji
義人 山路
Norifumi Ueno
訓史 上野
Kiyobumi Kida
清文 貴田
Nobuyuki Ogura
信之 小倉
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ラクトン類とハロゲン化水素水溶液を反応さ
せることを特徴とするハロゲン化カルボン酸の製造方法
に係る。触媒としてはハロゲン化水素水溶液に含まれる
水、又はこれと多価アルコール及び/又はハロゲン化金
属が使用される。 【効果】 本発明によるハロゲン化カルボン酸の製造方
法は、高価な無水ハロゲン化水素でなく、安価なハロゲ
ン化水素水を用いて、短時間で高反応率が得られる非常
に効率的な製造法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化カルボン酸
の製造に関するものであり、更に詳しくはラクトンにハ
ロゲン化水素水溶液を反応させ、高収率でハロゲン化カ
ルボン酸を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ハロゲ
ン化カルボン酸は各種化学製品の原料として用いられ、
例えばハロゲン化カルボン酸と三塩化燐、塩化チオニル
等のハロゲン化剤とを反応させて得られるハロゲノカル
ボン酸ハライドは、より多くの化学製品の中間原料とし
て有益に利用される化合物である。例えば、クロロ酪酸
クロリドは、特開平2−147698号公報、特開昭63−3156
66号公報に示される漂白剤及び漂白洗浄剤組成物に用い
られる漂白活性物質の原料として有用である。
【0003】ハロゲン化カルボン酸は、ラクトンの開環
反応により得られるが、従来技術はU.S.P.2839576(195
5,U.C.C.)に示される Epsilon−Halocaproic Acids の
製造法に記されているように、ε−カプロラクトンにフ
リーデルクラフツ触媒であるZnCl2 の存在下、無水ハロ
ゲン化水素(無水塩酸)を反応させる。この方法によ
り、ハロゲン化カルボン酸を工業的に生産しようとする
時、反応原料である無水塩酸ガスが非常に高価であり、
又高圧ガスであるため取扱方法が難しく危険度も高い。
一方、無水塩酸ガスを常圧下、反応系内に導入するた
め、反応速度が遅く、且つ反応率も低く、生産効率の良
くない製造方法である。又、ハロゲノカルボン酸ハライ
ドのうち、クロロカルボン酸クロリドは、相当するラク
トンを塩化チオニルにて一段反応で、直接クロロカルボ
ン酸クロリドを得る事もできるが、反応速度が概して遅
く、炭素数の多いラクトンは反応が進まないものもあ
り、且つ塩化チオニルが高価であり、生産効率の低い、
高価なクロロカルボン酸クロリドとなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記のよ
うな従来の技術の有する問題点を解決するために鋭意検
討を重ねた結果、ラクトンとハロゲン化水素水溶液を反
応させることにより、反応時間が短く、反応率の高い、
安価で効率的なハロゲン化カルボン酸の製造方法を見出
し、本発明を完成するに至ったものである。即ち、本発
明は、ラクトン又はラクトンの重合体とハロゲン化水素
水溶液を反応させることを特徴とするハロゲン化カルボ
ン酸の製造方法、及びラクトンとハロゲン化水素水溶液
とを多価アルコール及び/又はハロゲン化金属の存在下
で反応させることを特徴とするハロゲン化カルボン酸の
製造方法を提供する。
【0005】本発明に用いられるラクトン類としては、
炭素数が4〜8で、例えばβ−プロピオラクトン、γ−
ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラク
トン、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラ
クトン、δ−プロピル−δ−バレロラクトン、メバロノ
ラクトン等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はなく、又これらの混合物及び上記ラクトン類の重合体
(数平均分子量約5000以下)も、用いることができる。
ハロゲン化水素水溶液については、HF、HCl 、HBr 、HI
等の水溶液が挙げられるが、35% HCl水溶液が取扱いの
面から好ましい。
【0006】本発明の反応に於てはハロゲン化水素水溶
液中にも含まれている水が触媒作用を奏するが、更に触
媒として多価アルコール及び/又はハロゲン化金属を使
用し得る。多価アルコールとして、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、ネオペンチル
グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コールが挙げられる。ハロゲン化金属触媒としては、A
l、Zn、Sn、Fe、Cu等のハロゲン化物が挙げられるが、
これらに限定されるものではなく、これらの混合物でも
使用できる。
【0007】触媒の除去の容易さの面で、ハロゲン化水
素水溶液に含まれる水が最も好ましい。
【0008】以下に本発明の方法の好ましい実施態様を
詳しく説明する。反応設備は耐蝕性材料を用いて、耐
熱、耐圧、混合機能があれば、回分式、連続式を問わな
い。ハロゲン化水素水溶液のモル比は、ハロゲン化水素
の純分換算でラクトンの 0.5〜5モル当量が望ましく、
更には1.0 〜2.5 モル当量が望ましい。ハロゲン化水素
のモル比が 0.5モル当量未満では、反応が遅く、且つ完
結しない。一方、モル比が5モル当量を超えると、設備
が大きくなり、生産効率が低く、未反応ハロゲン化水素
の回収の負荷が増大する。反応温度は、50〜220 ℃が望
ましく、80〜180 ℃が更に好ましい。50℃より低い温度
では反応の進行が遅く、一方220℃より高い温度では反
応は速くなるが、副生成物の発生が多くなり、純度の低
い製品しか得られない。尚、本反応は、上記の反応温度
で、反応系内の水及びハロゲン化水素等により呈される
蒸気圧により、加圧状態で行われる。
【0009】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。実施例1 1000ccのハステロイB製の耐圧反応器(オートクレー
ブ)にγ−ブチロラクトン86.1gと、触媒としてZnCl2
4モル%(対γ−ブチロラクトン)を仕込み、これに36
%HCl 水溶液を 152g( 1.5モル当量 HCl対γ−ブチロ
ラクトン)加え、密閉下に 130℃に昇温した後、 130℃
で5時間反応させた。表1に反応率を示す。
【0010】実施例2 実施例1で用いたオートクレーブにε−カプロラクトン
114gと、触媒としてZnCl2 を4モル%(対ε−カプロ
ラクトン)と、エチレングリコール5gを仕込み、これ
に36%HCl 水溶液を 152g( 1.5モル当量 HCl対ε−カ
プロラクトン)加え、密閉下に 130℃に昇温した後、 1
30℃で5時間反応させた。表1に反応率を示す。
【0011】実施例3 実施例1で用いたオートクレーブにε−カプロラクトン
114gと、触媒としてエチレングリコールを5g仕込
み、これに36%HCl 水溶液を 152g( 1.5モル当量 HCl
対ε−カプロラクトン)加え、密閉下に 130℃に昇温し
た後、 130℃で5時間反応させた。表1に反応率を示
す。
【0012】実施例4 実施例1で用いたオートクレーブにε−カプロラクトン
114gと、36%HCl 水溶液を 253g( 2.5モル当量 HCl
対ε−カプロラクトン)加え、密閉下に 150℃に昇温し
た後、 150℃で1時間反応させた。表1に反応率を示
す。
【0013】実施例5 実施例1で用いたオートクレーブにε−カプロラクトン
114gと水16gを仕込み、密閉下 150℃で5時間重合反
応させた。この重合物の数平均分子量は2850であった。
この重合物に36%HCl 水溶液を 253g( 2.5モル当量 H
Cl対ε−カプロラクトン)加え、密閉下に 150℃に昇温
した後、 150℃で1時間反応させた。表1に反応率を示
す。
【0014】実施例6 実施例1で用いたオートクレーブにε−カプロラクトン
114gと水16gを仕込み、密閉下 150℃で5時間重合反
応させた。この重合物の数平均分子量は2980であった。
この重合物に触媒として、ZnCl2 を4モル%(対ε−カ
プロラクトン)仕込み、これに36%HCl 水溶液を 253g
( 2.5モル当量 HCl対ε−カプロラクトン)加え、密閉
下に 130℃に昇温した後、130 ℃で5時間反応させた。
表1に反応率を示す。
【0015】比較例1 500cc ガラス製反応器にγ−ブチロラクトン86.1gと、
触媒としてZnCl2 を4モル%(対γ−ブチロラクトン)
仕込み、 130℃に昇温後、無水 HClガスを液中に1モル
当量(対γ−ブチロラクトン)/時間の速度で8時間吹
き込み、反応させた。表1に反応率を示す。
【0016】比較例2 500cc ガラス製反応器にε−カプロラクトン 114gと、
触媒としてZnCl2 を4モル%(対ε−カプロラクトン)
仕込み、 130℃に昇温後、無水HCl ガスを液中に1モル
当量(対ε−カプロラクトン)/時間の速度で8時間吹
き込み、反応させた。表1に反応率を示す。
【0017】比較例3 500cc ガラス製反応器にε−カプロラクトンを 114g仕
込み、 130℃に昇温後、無水HCl ガスを液中に1モル当
量(対ε−カプロラクトン)/時間の速度で8時間吹き
込み、反応させた。表1に反応率を示す。
【0018】
【表1】
【0019】* :反応率は NMR(核磁気共鳴装置)に
て測定した。 EG:エチレングリコール 表1から、実施例1〜6は反応時間が短時間であるが、
高い反応率を示し、一方比較例1、2は触媒下に長時間
反応しても反応率は低く、比較例3の無触媒の場合は、
非常に低い反応率を示していることが判る。
【0020】
【発明の効果】本発明によるハロゲン化カルボン酸の製
造方法は、高価な無水ハロゲン化水素でなく、安価なハ
ロゲン化水素水を用いて、短時間で高反応率が得られる
非常に効率的な製造法である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラクトンとハロゲン化水素水溶液を反応
    させることを特徴とするハロゲン化カルボン酸の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ラクトンとハロゲン化水素水溶液とを多
    価アルコール及び/又はハロゲン化金属の存在下で反応
    させることを特徴とするハロゲン化カルボン酸の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 ラクトンの重合体とハロゲン化水素水溶
    液を反応させることを特徴とするハロゲン化カルボン酸
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 ラクトンの重合体とハロゲン化水素水溶
    液とを多価アルコール及び/又はハロゲン化金属の存在
    下で反応させることを特徴とするハロゲン化カルボン酸
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 ラクトンの炭素数が4〜8であることを
    特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のハロゲン
    化カルボン酸の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100340538C (zh) * 2005-11-03 2007-10-03 复旦大学 5-溴戊酸的制造方法
JP2008037852A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Kao Corp ω−ブロモ長鎖カルボン酸の製造法
WO2008129753A1 (ja) * 2007-04-04 2008-10-30 Kao Corporation クロスカップリング化合物の製造方法
JP2009149546A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Kao Corp 分岐脂肪酸の製造方法

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