JPH07126373A - ポリカーボネートの製造法 - Google Patents

ポリカーボネートの製造法

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JPH07126373A
JPH07126373A JP27514693A JP27514693A JPH07126373A JP H07126373 A JPH07126373 A JP H07126373A JP 27514693 A JP27514693 A JP 27514693A JP 27514693 A JP27514693 A JP 27514693A JP H07126373 A JPH07126373 A JP H07126373A
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JP
Japan
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bis
reaction
catalyst
hydroxyphenyl
polycarbonate
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JP27514693A
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English (en)
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Mitsunori Ito
光則 伊藤
Toru Bando
徹 板東
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 著しく反応速度を向上させることができ、品
質の優れたポリカーボネートを効率よく製造する方法を
開発すること。 【構成】 エステル交換反応によって、ポリカーボネー
トを製造するにあたり、重合触媒を電気伝導度が一定値
以下の水に溶解して調製した触媒水溶液を用いるポリカ
ーボネートの製造法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカーボネートの製造
法に関する。詳しくは、例えば、ジヒドロキシ化合物と
炭酸ジエステルとを原料とし、エステル交換反応によっ
てポリカーボネートを製造するにあたり、重合触媒を電
気伝導度が一定値以下の水に溶解した触媒水溶液を用い
ることによって、著しく反応速度を向上させることがで
き、品質の優れたポリカーボネートを効率よく製造する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリカ
ーボネートは、透明性,耐熱性あるいは耐衝撃性に優れ
たエンジニアリングプラスチックであって、最近、電気
・電子分野,自動車分野,光学部品分野,その他工業分
野で広く使用されている。上記のような特徴を有するポ
リカーボネート(以下、PCと記すことがある。)の製
造法としては、一般に、ビスフェノールAなどの芳香族
ジヒドロキシ化合物とホスゲンとを直接反応させる方法
(界面重縮合法)、あるいはビスフェノールAなどの芳
香族ジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネートなど
の炭酸ジエステルとを溶融状態でエステル交換反応させ
る方法(溶融法)などが知られている。しかるに、PC
の製造法において、界面重縮合法は、有毒なホスゲン
を用いなければならないこと、副生する塩化水素や塩
化ナトリウムなどの含塩素化合物によって製造装置が腐
蝕すること、樹脂中に混入する水酸化ナトリウムなど
ポリマーの物性に悪影響を及ぼす不純物の分離が困難な
ことなどの諸問題がある。
【0003】一方、エステル交換法(溶融法)は、界面
重縮合法と比較して、安価にPCを製造することができ
る利点を有しているものの、通常、280〜310℃の
高温下で長時間反応させるために、樹脂の着色問題から
逃れられないと言う大きな欠点を有する。そして、溶融
法では、通常、反応触媒として、アルカリ金属あるいは
アルカリ土類金属の炭酸塩,酢酸塩などの塩基性触媒が
用いられている。また、最近、例えば、特開平5−11
45号公報には、触媒として、電子供与性アミン化合物
と周期律表第IIb,Ib,Vb族の元素を含む化合物を
用いる製造法が開示されている。また、特開平5−92
81号公報には、触媒を水溶液で添加する製造法が開示
されているが、触媒を調製する水の性状によっては、触
媒が被毒され、触媒活性が失われることがある。エステ
ル交換反応に用いられる触媒は、本質的にはカーボネー
ト結合の安定性を低下させるものであり、これらの触媒
が、最終製品であるポリカーボネートに残存した場合、
熱安定性を低下させる問題を包含している。したがっ
て、エステル交換反応の速度を維持しつつ、エステル交
換反応に用いられる触媒の添加量を極力低減させる技術
の開発が重要となってくる。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記状況に鑑み、従来法の欠点を解消し、エステル交換
法において、著しく反応速度を向上させると共に、品質
の優れたポリカーボネートを効率よく製造することがで
きる方法を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、P
Cをエステル交換法によって製造するにあたり、触媒被
毒がないように触媒水溶液を調製し、これを高活性の重
合触媒として使用し、触媒添加量の低減をはかることに
よって、上記の課題を解決し得ることを見出した。本発
明は、かかる知見に基づいて完成したものである。すな
わち、本発明は、エステル交換反応によってポリカーボ
ネートを製造するにあたり、重合触媒として、電気伝導
度が300μS/cm以下の水に重合触媒を溶解して調
製した触媒水溶液を用いることを特徴とするポリカーボ
ネートの製造法を提供するものである。
【0005】先ず、本発明において、エステル交換反応
によってポリカーボネートを製造するにあたり、原料と
しては、特に制限はなく、通常のエステル交換法による
製造に供される各種のものが用いられる。例えば、エス
テル交換反応において、(A)成分としてジヒドロキ
シ化合物及び(B)成分として炭酸ジエステル、
(A)成分としてジヒドロキシ化合物のジエステル及び
(B)成分として炭酸ジエステル、(A)成分として
ジヒドロキシ化合物のジ炭酸エステル及び(B)成分と
して炭酸ジエステル、ジヒドロキシ化合物のジ炭酸エ
ステル(自己縮合)、ジヒドロキシ化合物のモノ炭酸
エステル(自己エステル交換)などが挙げられる。これ
らの中では、の(A)成分としてジヒドロキシ化合物
及び(B)成分として炭酸ジエステルとが好ましく用い
られる。ここで、エステル交換反応に好ましく用いられ
る(A)成分のジヒドロキシ化合物は、例えば、芳香族
ジヒドロキシ化合物,脂肪族ジヒドロキシ化合物が挙げ
られ、これらから選択される少なくとも一種の化合物で
ある。この(A)成分の一つとして用いられる芳香族ジ
ヒドロキシ化合物は、一般式(I)
【0006】
【化1】
【0007】〔式中、R1 は、それぞれハロゲン原子
(例えば、塩素,臭素,フッ素,沃素)又は炭素数1〜
8のアルキル基(例えば、メチル基,エチル基,プロピ
ル基,n−ブチル基,イソブチル基,アミル基,イソア
ミル基,ヘキシル基など)であり、このRが複数の場
合、それらは同一であってもよいし、異なっていてもよ
く、mは、0〜4の整数である。そして、Zは、単結
合,炭素数1〜8のアルキレン基又は炭素数2〜8のア
ルキリデン基(例えば、メチレン基,エチレン基,プロ
ピレン基,ブチレン基,ペンテリレン基,ヘキシレン
基,エチリデン基,イソプロピリデン基など),炭素数
5〜15のシクロアルキレン基又は炭素数5〜15のシ
クロアルキリデン基(例えば、シクロペンチレン基,シ
クロヘキシレン基,シクロペンチリデン基,シクロヘキ
シリデン基など),又は−S−,−SO−,−SO
2 −,−O−,−CO−結合もしくは一般式(II)あるい
は(II')
【0008】
【化2】
【0009】で表される結合を示す。〕で表される芳香
族ジヒドロキシ化合物が挙げられる。このような芳香族
ジヒドロキシ化合物としては、例えば、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン;ビス(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)メタン;ビス(3−クロロ−4−ヒド
ロキシフェニル)メタン;ビス(3,5−ジブロモ−4
−ヒドロキシフェニル)メタン;1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン;1,1−ビス(2−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン;
1,1−ビス(2−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)エタン;1−フェニル−1,1−ビス
(3−フルオロ−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)エタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(通称ビスフェノールA:BPA);2,2−
ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン;2,2−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン;2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1−ビス(2−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
パン;2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン;2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス(3−ブロ
モ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス
(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン;2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン;2,2−ビス(3,5−ジブロ
モ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン;2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)オクタン;2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)フェニルメタン;2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−1−メチルフェニル)プロパン;
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)
プロパン;2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモ
フェニル)プロパン;2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン;2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン;
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェ
ニル)プロパン;2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジブロモフェニル)プロパン;2,2−ビス(3−
ブロモ−4−ヒドロキシ−5−クロロフェニル)プロパ
ン;2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン;2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン;1,1−ビス(2−ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン;1,1−ビ
ス(2−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)ブタン;1,1−ビス(2−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)イソブタン;1,1−
ビス(2−t−アミル−4−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)ブタン;2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4
−ヒドロキシフェニル)ブタン;2,2−ビス(3,5
−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン;4,4
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン;1,1−
ビス(2−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)ヘプタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)オクタン;1,1−(4−ヒドロキシフェニル)
エタンなどのビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタ
ン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン;1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキサン;1,1−ビス(3−シクロヘ
キシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;
1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサンなど
のビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス(4,−ヒ
ドロキシ−3−メチルフェニル)エーテルなどのビス
(ヒドロキシアリール)エーテル類;ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)スルフィド;ビス(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィドなどのビス(ヒドロキシ
アリール)スルフィド類;ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホキシド;ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)スルホキシド;ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホキシドなどのビス(ヒドロキ
シアリール)スルホキシド類;ビス(4ヒドロキシフェ
ニル)スルホン;ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホン;ビス(3−フェニル−4−ヒドロキ
シフェニル)スルホンなどのビス(ヒドロキシアリー
ル)スルホン類、4,4’−ジヒドロキシビフェニル;
4,4’−ジヒドロキシ−2、2’−ジメチルビフェニ
ル;4,4’−ジヒドロキシ−3、3’−ジメチルビフ
ェニル;4,4’−ジヒドロキシ−3、3’−ジシクロ
ヘキシルビフェニル;3、3’−ジフルオロ−4,4’
−ジヒドロキシビフェニル等のジヒドロキシビフェニル
類などが挙げられる。
【0010】上記一般式(I)以外の芳香族ジヒドロキ
シ化合物としては、ジヒドロキシベンゼン類、ハロゲン
及びアルキル置換ジヒドロキシベンゼン類などがある。
例えば、レゾルシン,3−メチルレゾルシン,3−エチ
ルレゾルシン,3−プロピルレゾルシン,3−ブチルレ
ゾルシン,3−t−ブチルレゾルシン,3−フェニルレ
ゾルシン,3−クミルレゾルシン;2,3,4,6−テ
トラフルオロレゾルシン;2,3,4,6−テトラブロ
モレゾルシン;カテコール,ハイドロキノン,3−メチ
ルハイドロキノン,3−エチルハイドロキノン,3−プ
ロピルハイドロキノン,3−ブチルハイドロキノン,3
−t−ブチルハイドロキノン,3−フェニルハイドロキ
ノン,3−クミルハイドロキノン;2,5−ジクロロハ
イドロキノン;2,3,5,6−テトラメチルハイドロ
キノン;2,3,4,6−テトラ−t−ブチルハイドロ
キノン;2,3,5,6−テトラフルオロハイドロキノ
ン;2,3,5,6−テトラブロモハイドロキノン等が
挙げられる。
【0011】また、(A)成分の一つとして用いられる
脂肪族ジヒドロキシ化合物としては、各種のものがあ
る。例えば、ブタン−1,4−ジオール;2,2−ジメ
チルプロパン−1,3−ジオール;ヘキサン−1,6−
ジオール;ジエチレングリコール;トリエチレングリコ
ール;テトラエチレングリコール;オクタエチレングリ
コール;ジプロピレングリコ−ル;N,N−メチルジエ
タノールアミン;シクロヘキサン−1,3−ジオール;
シクロヘキサン−1,4−ジオール;1,4−ジメチロ
ールシクロヘキサン;p−キシリレングリコール;2,
2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパ
ンおよび二価アルコールまたはフェノールのエトキシ化
またはプロポキシ化生成物、例えばビス−オキシエチル
−ビスフェノールA;ビス−オキシエチル−テトラクロ
ロビスフェノールA又はビス−オキシエチル−テトラク
ロロヒドロキノン等が挙げられる。本発明の好ましい製
造法において、(A)成分のジヒドロキシ化合物として
は、上記の化合物を適宜選択して用いるが、これらの中
では、芳香族ジヒドロキシ化合物であるビスフェノール
Aを用いるのが好ましい。
【0012】一方、本発明において、(B)成分として
用いられる炭酸ジエステルは、各種のものがある。例え
ば、炭酸ジアリール化合物,炭酸ジアルキル化合物又は
炭酸アルキルアリール化合物から選択される少なくとも
一種の化合物である。この(B)成分の一つとして用い
られる炭酸ジアリール化合物は、一般式(III)
【0013】
【化3】
【0014】〔式中、Ar2はアリール基を示す。〕で表
される化合物又は一般式(IV)
【0015】
【化4】
【0016】〔式中、Ar1 は、上記芳香族ジヒドロキ
シ化合物から水酸基を2個除いた残基を示し、Ar2は前
記と同じである。〕で表される化合物である。また、炭
酸ジアルキル化合物は、一般式(V)
【0017】
【化5】
【0018】〔式中、R2 は炭素原子1〜6個を有する
シルキル基又は炭素原子4〜7個を有するシクロアルキ
ル基を示す。〕で表される化合物又は一般式(VI)
【0019】
【化6】
【0020】〔式中、R2 及びAr1は前記と同じであ
る。〕で表される化合物である。そして、炭酸アルキル
アリール化合物は、一般式(VI1)
【0021】
【化7】
【0022】〔式中、R2 及びAr2は前記と同じであ
る。〕で表される化合物又は一般式(VIII)
【0023】
【化8】
【0024】〔式中、R2 ,Ar1及びAr2は前記と同じ
である。〕で表される化合物である。ここで、炭酸ジア
リール化合物としては、例えば、ジフェニルカーボネー
ト,ジトリルカーボネート,ビス(クロロフェニル)カ
ーボネート,m−クレジルカーボネート,ジナフチルカ
ーボネート,ビス(ジフェニル)カーボネート,ビスフ
ェノールAビスフェニルカーボネート等が挙げられる。
また、炭酸ジアルキル化合物としては、例えば、ジエチ
ルカーボネート,ジメチルカーボネート,ジブチルカー
ボネート,ジシクロヘキシルカーボネート,ビスフェノ
ールAビスメチルカーボネート等が挙げられる。そし
て、炭酸アルキルアリール化合物としては、例えば、メ
チルフェニルカーボネート,エチルフェニルカーボネー
ト,ブチルフェニルカーボネート,シクロヘキシルフェ
ニルカーボネート,ビスフェノールAメチルフェニルカ
ーボネート等が挙げられる。本発明において、(B)成
分の炭酸ジエステルとしては、上記の化合物を適宜選択
して用いるが、これらの中では、ジフェニルカーボネー
トを用いるのが好ましい。
【0025】次に、本発明に用いられる前記ジヒドロキ
シ化合物及び前記炭酸ジエステル以外の原料としては、
次のものが挙げられる。すなわち、ジヒドロキシ化合物
のジエステル類としては、例えば、ビスフェノールAの
ジ酢酸エステル,ビスフェノールAのジプロピオン酸エ
ステル,ビスフェノールAのジブチル酸エステル,ビス
フェノールAのジ安息香酸エステル等を挙げることがで
きる。また、ジヒドロキシ化合物のジ炭酸エステル類と
しては、例えば、ビスフェノールAのビスメチル炭酸エ
ステル,ビスフェノールAのビスエチル炭酸エステル,
ビスフェノールAのビスフェニル炭酸エステル等を挙げ
ることができる。そして、ジヒドロキシ化合物のモノ炭
酸エステル類としては、例えば、ビスフェノールAモノ
メチル炭酸エステル,ビスフェノールAモノエチル炭酸
エステル,ビスフェノールAモノプロピル炭酸エステ
ル,ビスフェノールAモノフェニル炭酸エステル等を挙
げることができる。
【0026】そして、本発明の製造法では、必要に応じ
て、下記に示す末端停止剤を用いることができる。この
ような末端停止剤の具体例としては、o−n−ブチルフ
ェノール;m−n−ブチルフェノール;p−n−ブチル
フェノール;o−イソブチルフェノール;m−イソブチ
ルフェノール;p−イソブチルフェノール;o−t−ブ
チルフェノール;m−t−ブチルフェノール;p−t−
ブチルフェノール;o−n−ペンチルフェノール;m−
n−ペンチルフェノール;p−n−ペンチルフェノー
ル;o−n−ヘキシルフェノール;m−n−ヘキシルフ
ェノール;p−n−ヘキシルフェノール;o−シクロヘ
キシルフェノール;m−シクロヘキシルフェノール;p
−シクロヘキシルフェノール;o−フェニルフェノー
ル;m−フェニルフェノール;p−フェニルフェノー
ル;o−n−ノニルフェノール;m−n−ノニルフェノ
ール;p−n−ノニルフェノール;o−クミルフェノー
ル;m−クミルフェノール;p−クミルフェノール;o
−ナフチルフェノール;m−ナフチルフェノール;p−
ナフチルフェノール;2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル;2,5−ジ−t−ブチルフェノール;2,4−ジ−
t−ブチルフェノール;3,5−ジ−t−ブチルフェノ
ール;2,5−ジクミルフェノール;3,5−ジクミル
フェノール;式
【0027】
【化9】
【0028】で表される化合物やクロマン誘導体とし
て、例えば、式
【0029】
【化10】
【0030】で表される化合物等の一価フェノールが挙
げられる。このようなフェノール類のうち、本発明では
特に限定されないが、p−tert−ブチルフェノール;p
−クミルフェノール;p−フェニルフェノールなどが好
ましい。また、式
【0031】
【化11】
【0032】で表される化合物等が挙げられる。さら
に、本発明では、必要に応じて、フロログルシン;トリ
メリット酸;1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン;1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロ
キシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス
(4”−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン;α,
α’,α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,
3,5−トリイソプロピルベンゼン;イサチンビス(o
−クレゾール)等を分岐剤として用いることもできる。
【0033】本発明の製造法では、エステル交換反応に
よってポリカーボネートを製造するにあたって、重合触
媒としては、通常用いられるエステル交換触媒であっ
て、かつ、水溶性のものであれば、特に制限はない。例
えば、アルカリ金属化合物(例えば、水酸化リチウム,
水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなど)、アルカリ土
類金属化合物、含窒素塩基性化合物あるいは硼素化合物
等が挙げられる。これらの中では、含窒素塩基性化合物
が、塩基性を示し、反応系中に比較的残留しない特徴を
有するので好ましく用いられる。そして、上記触媒は、
それぞれ単独で用いてもよく、また、目的によっては、
二種以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、含窒素
塩基性化合物とアルカリ金属化合物、含窒素塩基性化合
物とアルカリ土類金属化合物、あるいは含窒素塩基性化
合物,アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属
化合物と硼素化合物などの併用系触媒等が挙げられる。
【0034】ここで、好ましく用いられる前記含窒素塩
基性化合物としては、例えば、トリメチルアミン,トリ
エチルアミン,トリプロピルアミン,トリブチルアミ
ン,トリペンチルアミン,トリヘキシルアミン,ジメチ
ルベンジルアミン等の脂肪族第3級アミン化合物、トエ
フェニルアミン等の芳香族第3級アミン化合物が挙げら
れる。また、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン,
4−ジエチルアミノピリジン,4−ピロリジノピリジ
ン,4−アミノピリジン,2−アミノピリジン,2−ヒ
ドロキシピリジン,4−ヒドロキシピリジン,2−メト
キシピリジン,4−メトキシピリジン,イミダゾール,
2−メチルイミダゾール,4−メチルイミダゾール,2
−ジメチルアミノイミダゾール,2−メトキシイミダゾ
ール,2−メルカプトイミダゾール,アミノキノリン,
ジアザビシクロオクタン(DABCO)等の含窒素複素
環化合物が挙げられる。さらに、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド(Me4 NOH),テトラエチルアン
モニウムヒドロキシド(Et4 NOH),テトラブチル
アンモニウムヒドロキシド(Bu4 NOH),トリメチ
ルベンジルアンモニウムヒドロキシド〔C6 5 CH
2(Me)3NOH〕等のアルキル基,アリール基,アルア
リール基などを有するアンモニウムヒドロキシド類が挙
げられる。その他、テトラメチルアンモニウムボロハイ
ドライド(Me4 NBH4),テトラブチルアンモニウム
ボロハイドライド(Bu4 NBH4),テトラブチルアン
モニウムフェニルボレート(Bu4 NBPh4),テトラ
メチルアンモニウムテトラフェニルボレート(Me4
BPh4)等の塩基性塩が挙げられる。これらの含窒素塩
基性化合物の中では、トリヘキシルアミン,テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド,テトラブチルアンモニウ
ムヒドロキシド,ジメチルアミノピリジンが好ましく用
いられる。また、硼素化合物としては、例えば、硼酸,
硼酸トリメチル,硼酸トリエチル,硼酸トリブチル,硼
酸トリヘプチル,硼酸トリフェニル,硼酸トリナフチル
等が挙げられる。
【0035】前記触媒の添加量としては、(A)成分の
ジヒドロキシ化合物に対して、通常、10-2〜10-8
ル/モル、好ましくは10-3〜10-7モル/モルであ
る。この触媒の添加量が10-8モル/モル未満では、効
果が発現されない恐れがある。また、10-2モル/モル
を超えると、コストアップに繋がり、これを超えてまで
添加することはない。そして、本発明では、前記触媒
は、電気伝導度が300μS/cm(20℃の補正値)
以下、好ましくは250μS/cm以下、より好ましく
は150μS/cm以下の水に溶解して触媒水溶液を調
製し、上記添加量が得られるように反応系に添加され
る。ここで、触媒水溶液の調製に用いられる電気伝導度
が300μS/cm以下の水としては、水中の溶解イオ
ンを極力除くような操作を経て造られる脱イオン水が好
適である。このような脱イオン水は、種々の手法によっ
て造ることができ、特に制限はない。例えば、蒸留法、
水素型の強酸性陽イオン交換樹脂と水酸型の強塩基性陰
イオン交換樹脂とを用い、混床式あるいは複床式でイオ
ン交換する方法あるいはこれらの組合わせ方法などによ
って容易に得ることができる。得られた脱イオン水は、
電気伝導度計〔例えば、ポータブル電導度計Pシリーズ
CM−11P,東亜電波工業(株)製〕を用い、適宜
電気伝導度を測定し、電気伝導度が300μS/cm以
下のものを用いるようにすればよい。電気伝導度が30
0μS/cmを超えた水を用いて調製した触媒水溶液の
場合、エステル交換反応の反応速度を向上させることが
できず、目的のポリカーボネートを得ることができず好
ましくない。
【0036】本発明の製造法では、通常のエステル交換
法によるポリカーボネートの製造に供される原料が用い
られるが、好ましくは、(A)成分のジヒドロキシ化合
物及び(B)成分の炭酸ジエステルと、その他末端停止
剤,分岐剤あるいは触媒水溶液等を用いてエステル交換
反応を行い、品質の優れたポリカーボネートを得ること
ができる。具体的には、公知のエステル交換法に準じて
反応を進行させればよい。以下に、本発明の好ましい製
造法の手順及び条件を具体的に示す。先ず、(A)成分
のジヒドロキシ化合物と(B)成分の炭酸ジエステルと
を、ジヒドロキシ化合物に対して炭酸ジエステルを1〜
1.5倍モルになるような比率でエステル交換反応する。
なお、状況に応じて、炭酸ジエステルの量は、ジヒドロ
キシ化合物に対して多少過剰とする程度の1.02〜1.2
0倍モルが好ましい。上記のエステル交換反応にあたっ
て、前記の一価フェノール等からなる末端停止剤の存在
量が、(A)成分であるジヒドロキシ化合物1モルに対
して、0.05モル%〜10モル%の範囲にあると、得ら
れるポリカーボネートの水酸基末端が封止されるため、
耐熱性及び耐水性に充分優れたポリカーボネートが得ら
れる。このような前記の一価フェノール等からなる末端
停止剤は、予め反応系に全量添加しておいてもよい。ま
た、予め反応系に一部添加しておき、反応の進行に伴っ
て残部を添加してもよい。さらに、場合によっては、前
記(A)のジヒドロキシ化合物と(B)の炭酸ジエステ
ルとのエステル交換反応が一部進行した後に、反応系に
全量添加してもよい。
【0037】本発明の製造法に従ってエステル交換反応
を行うにあたっては、反応温度は、特に限定されない
が、通常100℃〜330℃の範囲であり、好ましくは
℃〜300℃、より好ましくは、130℃〜280℃の
温度範囲である。このエステル交換反応の温度が、10
0℃未満では、反応の進行が遅くなり、一方、330℃
を超えると、副反応が生じたり、あるいは生成するポリ
マーが着色するなどの問題が発生し好ましくない場合が
ある。また、反応圧力は、使用するモノマーの蒸気圧や
反応温度に応じて設定される。これは、反応が効率良く
行われるように設定されればよく、限定されるものでは
ない。通常、反応初期においては、1〜50atm (76
0〜38,000torr)までの大気圧(常圧)ないし加圧
状態にしておき、反応後期においては、減圧状態、好ま
しくは最終的には0.01〜100torrにする場合が多
い。さらに、反応時間は、目標の分子量となるまで行え
ばよく、通常、0.2〜10時間程度である。
【0038】そして、上記のエステル交換反応は、不活
性溶剤の不存在下で行われるが、必要に応じて、得られ
るPCの1〜150重量%の不活性溶剤の存在下におい
て行ってもよい。ここで、不活性溶剤としては、例え
ば、ジフェニルエーテル,ハロゲン化ジフェニルエーテ
ル,ベンゾフェノン,ポリフェニルエーテル,ジクロロ
ベンゼン,メチルナフタレン等の芳香族化合物、二酸化
炭素,一酸化二窒素,窒素などのガス、クロロフロロ炭
化水素、エタン,プロパン等のアルカン、シクロヘキサ
ン,トリシクロ(5.2.10)デカン,シクロオクタ
ン,シクロデカン等のシクロアルカン、エテン,プロペ
ンのようなアルケン等各種のものが挙げられる。
【0039】なお、本発明では、必要に応じて、酸化防
止剤を使用することができる。例えば、リン系酸化防止
剤としては、具体的には、トリ(ノニルフェニル)ホス
ファイト,2−エチルヘキシジフェニルホスファイトの
他、トリメチルホスファイト,トリエチルホスファイ
ト,トリブチルホスファイト,トリオクチルホスファイ
ト,トリノニルホスファイト,トリデシルホスファイ
ト,トリオクタデシルホスファイト,ジステアリルペン
タエリスチルジホスファイト,トリス(2−クロロエチ
ル)ホスファイト,トリス(2,3−ジクロロプロピ
ル)ホスファイトなどのトリアルキルホスファイト;ト
リシクロヘキシルホスファイトなどのトリシクロアルキ
ルホスファイト;トリフェニルホスファイト,トリクレ
ジルホスファイト,トリス(エチルフェニル)ホスファ
イト,トリス(ブチルフェニル)ホスファイト,トリス
(ノニルフェニル)ホスファイト,トリス(ヒドロキシ
フェニル)ホスファイトなどのトリアリールホスファイ
ト;トリメチルホスフェート,トリエチルホスフェー
ト,トリブチルホスフェート,トリオクチルホスフェー
ト,トリデシルホスフェート,トリオクタデシルホスフ
ェート,ジステアリルペンタエリスリチルジホスフェー
ト,トリス(2−クロロエチル)ホスフェート,トリス
(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェートなどのトリ
アルキルホスフェート;トリシクロヘキシルホスフェー
トなどのトリシクロアルキルホスフェート;トリフェニ
ルホスフェート,トリクレジルホスフェート,トリス
(ノニルフェニル)ホスフェート,2−エチルフェニル
ジフェニルホスフェートなどのトリアリールホスフェー
トなどが挙げられる。
【0040】本発明においては、反応が進行するととも
に、使用した炭酸ジエステルに対応するフェノール類,
アルコール類,又はそれらのエステル類及び不活性溶剤
が反応器より脱離してゆく。これら脱離物は、分離、精
製しリサイクル使用も可能であり、これらを除去する設
備があれば好ましい。そして、本発明は、バッチ式また
は連続的に行うことができ、かつ任意の装置を使用する
ことができる。なお、連続式で製造する場合には、少な
くとも二基以上の反応器を使用し、上記の反応条件を設
定するのが好ましい。本発明で用いられる反応器は、そ
の材質や構造は、特に制限はされないが、通常の攪拌機
能を有していればよい。ただし、反応後段においては粘
度が上昇するので高粘度型の攪拌機能を有するものが好
ましい。さらに、反応器の形状は槽型のみならず、押出
機型のリアクター等でもよい。
【0041】以上のようにして得られたPCは、そのま
ま造粒しても良く、また、押出機等を用いて成形するこ
ともできる。また、本発明によって得られるPCは、可
塑剤,顔料,潤滑剤,離型剤,安定剤,無機充填剤など
のような周知の添加剤を配合して使用することができ
る。さらに、得られるPCは、ポリオレフィン,ポリス
チレン,ポリエステル,ポリスルホネート,ポリアミ
ド,ポリフェニレンオキシド等の重合体とブレンドする
ことが可能である。特に、OH基,COOH基,NH2
基などを末端に有するポリフェニレンエーテル,ポリエ
ーテルニトリル,末端変性ポリシロキサン化合物,変性
ポリプロピレン,変性ポリスチレン等と併用すると効果
的である。
【0042】
【実施例】更に、本発明を実施例及び比較例により、詳
しく説明する。なお、本発明は下記の実施例により限定
されるものではない。 製造例1〜5 ボイラー用処理水をアクエリアス GS−20R特〔ア
ドバンテック東洋(株)製〕に導入し、蒸留とイオン交
換樹脂による精製を行った。各製造例における蒸留回
数,イオン交換樹脂透過回数及び得られた精製水の電気
伝導度を第1表に示す。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1 アンプル管にビスフェノールA(BPA)0.3g(0.0
013モル)とジフェニルカーボネート0.56g(0.0
026モル)を入れ、触媒として、製造例1の脱イオン
水で調製した0.02M水酸化リチウム水溶液6.5マイク
ロリットル(1.0×10-5ミリリットル/ミリリットル
BPA)を添加した後、スターラーチップを入れ、アル
ゴン気流下で封管した。このアンプル管を150℃に保
ったオイルバスに入れ、1時間反応させた。反応終了
後、生成したフェノールをガスクロマトグラフィーで定
量し、反応率を求めた。
【0045】実施例2 触媒として、製造例2の脱イオン水で調製した水酸化リ
チウム水溶液を用いた以外は、実施例1と同様に実施し
た。 実施例3 触媒として、製造例3の脱イオン水で調製した水酸化リ
チウム水溶液を用いた以外は、実施例1と同様に実施し
た。 実施例4 触媒として、製造例4の脱イオン水で調製した水酸化リ
チウム水溶液を用いた以外は、実施例1と同様に実施し
た。
【0046】比較例1 触媒として、製造例5の脱イオン水で調製した水酸化リ
チウム水溶液を用いた以外は、実施例1と同様に実施し
た。実施例1〜4及び比較例1で得られた反応率からの
転化率を第2表に示す。なお、電気伝導度は、ポータブ
ル電導度計Pシリーズ CM−11P〔東亜電波工業
(株)製〕を用い、温度係数2%/℃で、25℃への補
正を行った。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】以上、本発明によれば、エステル交換反
応を行うにあたり、重合触媒を電気伝導度が一定値以下
の水に溶解して調製した触媒水溶液を用いることによっ
て、著しく反応速度を向上させることができ、また触媒
量を低減することができるため、品質の優れたポリカー
ボネートを効率よく製造することができる。したがっ
て、本発明は、エステル交換法でポリカーボネートを工
業的に有利に製造する方法として有効かつ幅広く利用す
ることができる。
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】本発明の製造法に従ってエステル交換反応
を行うにあたっては、反応温度は、特に限定されない
が、通常100℃〜330℃の範囲であり、好ましくは
120℃〜300℃、より好ましくは、130℃〜28
0℃の温度範囲である。このエステル交換反応の温度
が、100℃未満では、反応の進行が遅くなり、一方、
330℃を超えると、副反応が生じたり、あるいは生成
するポリマーが着色するなどの問題が発生し好ましくな
い場合がある。また、反応圧力は、使用するモノマーの
蒸気圧や反応温度に応じて設定される。これは、反応が
効率良く行われるように設定されればよく、限定される
ものではない。通常、反応初期においては、1〜50at
m (760〜38,000torr)までの大気圧(常圧)な
いし加圧状態にしておき、反応後期においては、減圧状
態、好ましくは最終的には0.01〜100torrにする場
合が多い。さらに、反応時間は、目標の分子量となるま
で行えばよく、通常、0.2〜10時間程度である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステル交換反応によってポリカーボネ
    ートを製造するにあたり、重合触媒として、電気伝導度
    が300μS/cm以下の水に重合触媒を溶解して調製
    した触媒水溶液を用いることを特徴とするポリカーボネ
    ートの製造法。
  2. 【請求項2】 エステル交換反応の原料が、(A)ジヒ
    ドロキシ化合物及び(B)炭酸ジエステルであることを
    特徴とする請求項1記載のポリカーボネートの製造法。
JP27514693A 1993-11-04 1993-11-04 ポリカーボネートの製造法 Pending JPH07126373A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61163930A (ja) * 1985-01-14 1986-07-24 Daicel Chem Ind Ltd ポリカーボネートの製造法
JPH0517564A (ja) * 1991-06-20 1993-01-26 Nippon G Ii Plast Kk ポリカーボネートの製造方法

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