JPH0712018A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置

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JPH0712018A
JPH0712018A JP5127259A JP12725993A JPH0712018A JP H0712018 A JPH0712018 A JP H0712018A JP 5127259 A JP5127259 A JP 5127259A JP 12725993 A JP12725993 A JP 12725993A JP H0712018 A JPH0712018 A JP H0712018A
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vapor
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JP5127259A
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English (en)
Inventor
Masayuki Abe
誠幸 阿部
Toshihiko Ito
猪頭  敏彦
Yasuyuki Sakakibara
康行 榊原
Shinichiro Kanbara
晋一郎 蒲原
Kazuto Maeda
一人 前田
Nobuhiko Koyama
信彦 小山
Yuji Ishiguro
裕次 石黒
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Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • F02M25/0854Details of the absorption canister

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸発燃料の吸着効率および脱離効率が良く、
かつできるだけ小さな体格で蒸発燃料をオーバーフロー
させないような蒸発燃料処理装置を提供する。 【構成】 ケーシング9内に複数の分割層101〜10
7を形成し、これらの分割層の流路断面積を40cm2
下とする。そしてケーシング9の上面および下面にはベ
ーパ入口12,パージ口131〜134大気導通口1
5,新気導通口141〜143,二方弁18,および二
方弁20を設ける。ベーパを吸着させる時、およびベー
パを燃料タンク182に戻すときは、二方弁18,20
を閉じ、ベーパを吸気管181に脱離させるときは二方
弁18,20を開ける。これによって吸着時の流路長さ
が長く、脱離時の流路流さが短くなり、吸着効率,脱離
効率が向上する。また流路断面積が40cm2 以下なの
で、ベーパが燃料タンク182に戻る量が多くなり、ベ
ーパがケーシング9からオーバーフローしにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸発燃料処理装置に関
し、特に、車両の燃料タンク等の蒸発燃料貯留部より蒸
発した燃料を吸着処理して、蒸発燃料が大気中に放出さ
れるのを防止する蒸発燃料処理装置(以下、キャニスタ
と称する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実開昭60−127465号公報に開示
されるチャコールキャニスタ(図39に図示)では、活
性炭200が充填された吸着室が複数設けられた構成と
なっており、ベーパを吸着室に吸着させるときは、図示
しない燃料タンクに接続された燃料流入口201,吸着
室202,吸着室203,吸着室204,大気に接続さ
れた燃料流出口205の順でベーパが流れる。これによ
って活性炭を流れる経路の長さが長くなり、吸着効率が
上がる。またベーパを脱離させるときは、図示しない吸
気管からの負圧が負圧源導入口206を介して逆止弁2
07に作用して開弁し、大気が燃料流出口205、各吸
着室202,203,204、負圧源導入口206の順
で流れる。これによって、キャニスタを流れる大気の圧
損が小さくなって脱離空気量が多くなるので、脱離効率
が上がる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンを
しばらく作動させた後にエンジンを停止し、その後数日
間車両を放置した場合、昼間は気温がかなり高くなって
燃料タンク内圧が高くなり、燃料タンクからベーパが発
生してこのベーパが各吸着室202,203,204の
活性炭200に吸着される。また、夜間においては気温
がかなり低くなって燃料タンク内圧が低くなり(負圧に
なり)、燃料流出口205から大気が導入され、この大
気と共に上記各吸着室の活性炭に吸着しているベーパが
脱離され燃料タンクに戻る。そしてこの吸着,脱離を数
日間繰り返す。
【0004】このとき、夜間におけるベーパの燃料タン
クへの戻り量が少なければ、上記のベーパの吸着,脱離
を数日間繰り返したときに、ベーパが燃料流出口205
からオーバーフローしてしまう。しかし燃料タンクへの
戻り量が多ければ、このオーバーフローを防止すること
ができる。またオーバーフローしないだけの容量を持つ
キャニスタを提供することを目的とした場合、この目的
を達成するためのキャニスタの体格を小さくすることが
できることに本出願人は着目した。
【0005】そこで本出願人が、図3に示すキャニスタ
の流路断面積を色々変えて、燃料タンク182へのベー
パの戻り量を調べて見た結果、図6のグラフが得られ
た。このグラフより、流路断面積が40cm2 以下あたり
でベーパの燃料タンクへの戻り量が多くなるとこがわか
った。また、図3に示すキャニスタの流路断面積を色々
変えて、燃料タンク182からのベーパの吸着状態を調
べて見た結果、図7,図8のグラフが得られた。図7の
グラフより、流路断面積が40cm2 において単位活性炭
量のベーパ吸着量が多いことがわかった。つまり、流路
断面積が40cm2 において活性炭の有効利用率が高くな
ることがわかった。また図8のグラフより、流路断面積
が40cm2 においてベーパが拡散する活性炭の容積が小
さいことがわかった。つまり、一定量のベーパを活性炭
に流入した後にこの流入をやめ、この流入ベーパが未吸
着の活性炭にどれだけ拡散していくかを調べたら、流路
断面積が40cm2 のときにこの拡散量が少ないことがわ
かった。つまりベーパがオーバーフローしにくいことが
わかった。
【0006】以上3つのグラフより、流路断面積を40
cm2 以下とすることによって効果がより一層高くなるこ
とがわかったので、流路断面積が40cm2 以下である蒸
発燃料処理装置であって、しかも吸着時の流路長さが長
く脱離時の流路長さが短い蒸発燃料処理装置を提供する
ことを本発明の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、第1の手段として、内部に空間を有する容
器と、前記空間に複数の分割層を形成させる仕切り部材
と、前記複数の分割層のそれぞれに設けられた吸着材
と、互いに隣り合う前記分割層を導通させるように前記
仕切り部材に複数形成された分割層導通通路と、前記容
器の外部に設けられ、蒸発燃料を貯溜する蒸発燃料貯溜
部と、前記複数の分割層のうちの一端側の分割層に面す
る前記容器に形成された導入孔と、この導入孔と前記蒸
発燃料貯溜部とを導通する蒸発燃料導通通路と、前記複
数の分割層のうちの他端側の分割層に面する前記容器に
形成され、大気に開放された大気開放孔と、前記複数の
分割層の伸延方向一端側に面する前記容器に形成された
第1の伸延方向開放孔と、この第1の伸延方向開放孔と
大気とを導通する大気導通通路と、前記容器の外部に設
けられ、前記蒸発燃料を吸引する蒸発燃料吸引部と、前
記複数の分割層の伸延方向他端側に面する前記容器に形
成された第2の伸延方向開放孔と、この第2の伸延方向
開放孔と前記蒸発燃料吸引部とを導通する吸引部導通通
路と、前記大気導通通路中に設けられ、前記大気導通通
路を開閉する大気導通通路開閉手段と、前記吸引部導通
通路中に設けられ、前記吸引部導通通路を開閉する吸引
部導通通路開閉手段と前記蒸発燃料を前記吸着材に吸着
させるときは、前記大気導通通路開閉手段および前記吸
引部導通通路開閉手段を閉じる制御信号を出力し、かつ
前記蒸発燃料を前記蒸発燃料吸引部に吸引させて前記吸
着材から脱離させるときは、前記大気導通通路開閉手段
および前記吸引部導通通路開閉手段を開く制御信号を出
力する制御手段とを備え、前記複数の分割層導通通路
が、前記一端側の分割層から前記他端側の分割層にかけ
て上下交互に形成され、前記各分割層の流路断面積のう
ち、少なくとも前記一端側の分割層の流路断面積が40
cm2 以下である蒸発燃料処理装置をその要旨とした。
【0008】また、上記第1の手段に加えて、前記一端
側の分割層から前記導入孔までを前記吸着材にて充填す
ると、更に好適な手段となる。また上記第1の手段に加
えて、前記一端側の分割層内の前記吸着材と前記導入孔
との間に空気層を形成し、 この空気層と前記第2の伸
延方向開放孔との間に形成される流路に前記吸着材を介
在すると、更に好適な手段となる。
【0009】
【作用】上記第1の手段によると、蒸発燃料吸着時は、
大気導通通路開閉手段および吸引部導通通路開閉手段が
閉じる。これによって、蒸発燃料貯溜部にて発生した蒸
発燃料は、蒸発燃料導通通路を介して導入孔から一端側
の分割層に導入される。そしてこの蒸発燃料は、一端側
の分割層から他端側の分割層までの間にかけて複数の分
割層を蛇行するように流れ、この間に分割層内の吸着材
にて吸着される。
【0010】一方、蒸発燃料脱離時は、大気導通通路開
閉手段および吸引部導通通路開閉手段が開く。これによ
って、蒸発燃料吸引部と大気導通通路の外部の大気とが
導通することになるので、蒸発燃料吸引部からの吸引作
用によって大気導通通路から大気が各分割層に導入さ
れ、この大気が各分割層の吸着材に吸着されている蒸発
燃料と共に蒸発燃料吸引部に吸引される。つまり、蒸発
燃料脱離時は第1の伸延方向開放孔と第2の伸延方向開
放孔との間の流路長さにて蒸発燃料を脱離することがで
きる。
【0011】ここで第1の手段では、前記各分割層の流
路断面積のうち、少なくとも前記一端側の分割層の流路
断面積が40cm2 以下とされている。このように少なく
とも一端側の分割層の流路断面積を40cm2 以下とする
と、夜間のような蒸発燃料貯溜部の内圧が低くなって負
圧になったときに、各分割層内の吸着材に吸着された蒸
発燃料が蒸発燃料貯溜部に戻る量が急激に多くなる。
【0012】この理由は次に述べるとおりである。つま
り、夜間のような蒸発燃料貯溜部の内圧が低くなって負
圧になったときに、大気開放孔から容器内に大気が導入
されて各分割層を流れ、各分割層内の吸着材に吸着され
た蒸発燃料が脱離され、この蒸発燃料が蒸発燃料貯溜部
に戻るわけであるが、このときの各分割層を流れる大気
の流量はわずか(例えば1時間に1リットル)である。
つまり、各分割層の断面積がいくら大きくても、この分
割層内を流れる大気の実際の流路断面積は限られたもの
(約40cm2 と推定される)である。それ故、分割層の
流路断面積を例えば80cm2 にしたところで、この分割
層内を流れる大気の流路断面積はこれよりも小さく、従
ってこの分割層内の吸着材に吸着された蒸発燃料のすべ
てを有効に脱離することができない。
【0013】しかし流路断面積を例えば40cm2 以下に
すれば、この分割層の流路断面積の全てを大気が流れる
ようになるので、この分割層内の吸着材に吸着された蒸
発燃料を有効に脱離することができ、蒸発燃料の蒸発燃
料貯溜部への戻り量を多くすることができる。また、4
0cm2 以下の範囲において流路断面積を小さくしていく
と、単位あたりの流路断面積に流れる大気の量が多くな
るので、その分、蒸発燃料貯溜部へ戻す蒸発燃料の量を
多くすることができる。
【0014】特に第1の手段では、各分割層の流路断面
積のうち、少なくとも前記一端側の分割層の流路断面積
が40cm2 以下となるように構成されている。この一端
側の分割層内の吸着材には、他の分割層内の吸着材より
も濃い状態で蒸発燃料が吸着されているので、第1の手
段によると、この最も濃い状態の蒸発燃料を蒸発燃料貯
溜部へ戻す量を多くすることができる。
【0015】また、前記一端側の分割層の流路断面積が
40cm2 以下となるように構成することによって、単位
活性炭量の蒸発燃料吸着量が多くなる。つまり、分割層
内の吸着材に多くの蒸発燃料を吸着させることができる
ので、容器全体として蒸発燃料を吸着させる容量が多く
なる。また、前記一端側の分割層の流路断面積が40cm
2 以下となるように構成することによって、上記一端側
に吸着された蒸発燃料が拡散する量が少なくなる。つま
り、蒸発燃料の拡散量が少なくなるので、未吸着状態の
吸着材の容量をできるだけ大きい状態で保つことがで
き、容器全体として蒸発燃料を吸着させる容量を多くす
ることができる。
【0016】また第2の手段では、上記第1の手段の構
成を備える他に、一端側の分割層から導入孔までを吸着
材にて充填させているので、蒸発燃料の吸着時に導入孔
付近の蒸発燃料導通通路に残っていた蒸発燃料は、蒸発
燃料脱離時には必ず、前記一端側の分割層内の吸着材を
通って蒸発燃料吸引部に吸引される。それ故、空燃比制
御を荒らすことなく蒸発燃料を蒸発燃料吸引部に戻すこ
とができる。
【0017】また第3の手段では、上記第1の手段の構
成を備える他に、一端側の分割層内の吸着材と導入孔と
の間に空気層が形成され、かつこの空気層と第2の伸延
方向開放孔との間に形成される流路には吸着材が介在さ
れている。従って、蒸発燃料の吸着時に空気層に残って
いた蒸発燃料は、蒸発燃料脱離時に上記流路を通って第
2の伸延方向開放孔から蒸発燃料吸引部に吸引されると
きには、必ず上記流路内の吸着材を通るので、空燃比制
御を荒らす問題を発生することなく蒸発燃料を蒸発燃料
吸引部に戻すことができる。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明では、蒸発燃料
吸着時には、蒸発燃料を吸着材に均一に吸着させること
ができ、かつ蒸発燃料が流れる流路の断面積を小さくし
て長さを長くすることができるので、蒸発燃料の吸着効
率を高くするこができる。また蒸発燃料脱離時には、第
1の伸延方向開放孔と第2の伸延方向開放孔との間の流
路長さにて蒸発燃料を脱離することができるので、蒸発
燃料の脱離効率を高くすることができる。
【0019】また、各分割層の流路断面積のうち、少な
くとも前記一端側の分割層の流路断面積を40cm2 以下
とすることによって、例えば夜間に吸着材に吸着された
蒸発燃料が蒸発燃料貯溜部に戻る量が急激に多くなるの
で、これによって例えば次の日の昼間に蒸発燃料を吸着
材に吸着させるときの吸着容量を一段と大きくすること
ができる。従って、車両を数日間放置したときには昼間
に蒸発燃料貯溜部からの蒸発燃料が吸着材に吸着される
わけであるが、この吸着された蒸発燃料が蒸発燃料貯溜
部に戻る量が多いので、上記数日間に蒸発燃料を大気開
放孔からオーバーフローさせないようにするための容器
の体格(容器の容量)を小さくすることができる。
【0020】また、前記一端側の分割層の流路断面積を
40cm2 以下とすることによって、前記一端側の分割層
内の吸着材に吸着した蒸発燃料が未吸着状態の吸着材に
拡散する量を抑えることができるので、蒸発燃料をオー
バーフローさせないようにするための容器の体格(容器
の容量)を小さくすることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の蒸発燃料処理装置をガソリン
車両に用いた第1実施例を図1ないし図8に従って説明
する。図1は本発明の蒸発燃料処理装置の第1実施例に
おけるキャニスタケーシングの上面図、図2は図1の1
−1断面図、図3は図1の2−2断面図に制御系等を追
加した図、図4,図5は各弁の作動状態を示すタイムチ
ャート、図6は活性炭内でのベーパの流路断面積に対す
るベーパの燃料タンクへの戻り量を示すグラフ、図7は
前記流路断面積に対する単位活性炭量のベーパ吸着量を
示すグラフ、および図8は前記流路断面積に対する拡散
容積を示すグラフである。
【0022】図3において、9は容器をなすキャニスタ
ケーシング(以下、単にケーシングと言う)であり、四
角柱の外形を呈する。ケーシング9の内部には、このケ
ーシング9の上面部971からケーシング9の下面部9
72側に向けてケーシング9を仕切るフィン91、9
3、95が形成されている。ケーシング9の下面部97
2からは、ケーシング9の上面部971側に向けてケー
シング9を仕切るフィン92、94、96が形成されて
いる。図1に示すように、6枚のフィン91〜96は、
ケーシング9の側面981から対向する側面982まで
形成されている。尚、この実施例では、6枚のフィン9
1〜96にて仕切り部材を構成している。
【0023】ケーシング9の内部空間は、6枚のフィン
91〜96により7つの分割層101〜107が形成さ
れており、隣合う分割層を導通させて上下に蛇行した流
路が形成される。つまりこの実施例においては、分割層
導通通路は、フィン91,93,95と下面部972ま
での間に形成される空間、およびフィン92,94,9
6と上面部971との間に形成される空間にて構成して
いる。またフィン91〜96は互いに等間隔で平行に配
設されているため、各分割層101〜107が略同一の
流路断面積をもって形成される。尚、この流路断面積は
20cm2 (図1中Aに示す幅が20mm,Bに示す幅が1
00mm)である。また各分割層101〜107内部のそ
れぞれには、吸着材をなす活性炭11が充填されてい
る。
【0024】ケーシング9の上面部971には、5個の
丸孔12,131,132,133,134が形成され
る。これらの丸孔のうち、分割層101上部に面する
(一端側の分割層に面する)上面部971に形成された
丸孔12は、蒸発燃料貯溜部としての燃料タンク182
にて発生した蒸発燃料(ベーパ)を、蒸発燃料導通通路
としてのベーパライン186、逆止弁184、および蒸
発燃料導通通路としてのベーパライン21を介して分割
層101に流入させるベーパ入口であり、本発明におけ
る導入孔を構成する。同じく分割層101上部に面する
上面部971に形成された丸孔134、およびフィン9
2、94、96と対向する(分割層102〜107の伸
延方向他端側に面する)上面部971に形成された丸孔
131,132,133は、活性炭11から脱離したベ
ーパを、吸引部導通通路としてのパージ通路16を介し
て、蒸発燃料吸引部をなす吸気管181のスロットル弁
下流側部位へ導通させるパージ口であり、本発明におけ
る第2の伸延方向開放孔を構成する。また4本のパージ
通路16は1本のパージ通路17に合流する。またパー
ジ通路17の途中にはパージ制御弁183が設けられて
いる。また185は逆止弁である。
【0025】更に、ケーシング9の下面部972には、
4個の丸孔141,142,143,15が形成され
る。これらの丸孔のうち、フィン91、93、95と対
向する(分割層101〜106の伸延方向一端側に面す
る)下面部972に形成された孔141,142,14
3はそれぞれ、大気導通通路としての導入管19を介し
て、大気をケーシング9内に導入する新気導入口であ
り、本発明における第1の伸延方向開放孔を構成する。
また、分割層107下部に面する(他端側の分割層に面
する)下面部972に形成された丸孔15は、大気を分
割層107に導入する大気開放孔である。
【0026】尚、ベーパ入口12およびパージ口134
は、ケーシング9の上面部971のうち、フィン91の
図中上端部とケーシング9の側面991の図中上端部と
の間の部分に形成されるものである。またパージ口13
1は、ケーシング9の上面部971のうち、フィン91
の図中上端部とフィン93の図中上端部との間の部分に
形成され、パージ口132は、フィン93の図中上端部
とフィン95図中上端部の間の部分に形成され、パージ
口133はフィン95の図中上端部とケーシング9の側
面992の図中上端部との間の部分に形成されるもので
ある。
【0027】新気導入口141は、ケーシング9の下面
部972のうち、ケーシング9の側面991の図中下端
部とフィン92の下端部との間の部分に形成され、新気
導入口142は、フィン92の図中下端部とフィン94
の図中下端部との間の部分に形成され、新気導入口14
3は、フィン94の図中下端部とフィン96の図中下端
部の間の部分に形成されるものである。また大気開放孔
15は、ケーシング9の下面部972のうち、フィン9
6の図中下端部と側面992の図中下端部との間の部分
に形成されるものである。
【0028】また上記4本のパージ通路16のそれぞれ
には、それぞれのパージ通路を開閉する吸引部導通通路
開閉手段としての二方弁18が設けられている。この二
方弁18は制御手段としてのECU180からの制御信
号に基づき、運転条件によってパージ通路16を開閉す
る。また3本の導入管19のそれぞれには、それぞれの
導入管を開閉する大気導通通路開閉手段としての二方弁
20が設けられている。この二方弁20はECU180
からの制御信号に基づき、運転条件によって導入管19
を開閉する。これらの二方弁18,20はいずれもソレ
ノイド式のものである。またECU180には、エンジ
ン水温を検出するエンジン水温センサ180からの信号
が入力される。
【0029】なお、ケーシング9内部に充填する活性炭
が、ベーパ入口12、パージ口131〜134、新気導
入口141〜143、大気導通口15から漏れないよう
に、ケーシング9の内表面にはフィルター(図示省)を
設けている。次に、第1実施例の作動を図3ないし図8
を用いて説明する。先ず、エンジン停止時に燃料タンク
182で発生したベーパを活性炭11に吸着させる場
合、およびこの吸着ベーパを燃料タンク182に再び戻
す場合について、図3,図4,図6,図7,および図8
に基づいて説明する。
【0030】エンジン停止時においては、外気温の上昇
と共に燃料タンク182内の温度が上昇し、燃料タンク
182内の圧力が設定値(例えば22mmHg)以上に上昇
すると、図4(a)に示す様にベーパは逆止弁184を
開け、ベーパライン21→ベーパ入口12→分割層10
1へと流入する。このとき、ECU180からは二方弁
18、20を7個とも閉状態(通路遮断状態)とする制
御信号が各弁に出力されるので、分割層101内の活性
炭11に流入したベーパは分割層102→103→10
4→105→106→107へと徐々に吸着していく。
【0031】ところで第1実施例の場合、各分割層の流
路断面積(図1におけるA×Bで決定される断面積)が
20cm2 とされているので、単位活性炭量のベーパ吸着
量を多くすることができる。つまり活性炭11の量が少
なくても多くのベーパを吸着させることができる。言い
換えると、所定量のベーパを吸着させれば良いのであれ
ば、少ない活性炭量にてこの目的を達成できる。
【0032】ここでその理由を説明する。本出願人が第
1実施例の装置の流路断面積を色々と変えて、周囲の温
度を40℃±1.5℃に保った状態で流路断面積に対す
る単位活性炭量のベーパ吸着量を調べる実験を行った。
尚、この実験では7回流路断面積を変えて単位活性炭量
のベーパ吸着量を調べ、その結果、図7に示されるグラ
フが得られた。ここで図7のA2 〜G2 の各流路断面積
と単位活性炭量のベーパ吸着量は、それぞれ、A2
(9,0.19)、B2 (12.6,0.18)、C2
(16.2,0.19)、D2 (34.2,0.1
9)、E2 (41,0.18)、F2 (68.4,0.
12)、G2 (144,0.05)である。
【0033】図7のグラフからもわかるように、流路断
面積をだいたい40cm2 以下にすれば、単位活性炭量の
ベーパ吸着量が多くとれる。それ故、第1実施例のよう
に流路断面積を20cm2 とすることによって単位活性炭
量のベーパ吸着量が多くとれる。また第1実施例の場
合、各分割層の流路断面積が20cm2 とされているの
で、一旦活性炭11に吸着されたベーパが未吸着状態の
活性炭11に拡散する量(容積)を少なくすることがで
きる。これによると、ベーパが拡散しにくくなるので、
ベーパが大気開放孔15から漏れにくくなる。
【0034】ここでその理由を説明する。本出願人が第
1実施例の装置の流路断面積を色々と変えて、周囲の温
度を40℃±1.5℃に保った状態で流路断面積に対す
る拡散容積を調べる実験を行った。尚、この実験でも7
回流路断面積を変えて実験している。その結果、図8に
示されるグラフが得られた。ここで図8のA3 〜G3 の
各流路断面積と拡散容積は、それぞれ、A3 (9,14
0)、B3 (12.6,150)、C3 (16.2,1
40)、D3 (34.2,150)、E3 (41,15
5)、F3 (68.4,230)、G3 (144,47
5)である。
【0035】図8のグラフからもわかるように、流路断
面積をだいたい40cm2 以下にすれば、一旦吸着された
ベーパが未吸着の活性炭に拡散する容積(量)を少なく
することができる。それ故、第1実施例のように流路断
面積を20cm2 とすることによって、一旦吸着されたベ
ーパが大気開放孔15から大気に漏れにくくなる。一
方、外気温が低下してくると燃料タンク182内の圧力
も低下し、図4(b)に示す様に逆止弁184が閉じて
ベーパの流入が無くなる。
【0036】そして更に燃料タンク182内の温度が低
下すると、燃料タンク182内のベーパの凝縮および空
気分の熱収縮によって、燃料タンク182内の圧力が設
定負圧(例えば10mmHg)にまで低下し、図4(c)に
示す様に逆止弁185が開き、大気が大気開放孔15か
ら導入されて分割層107→分割層101と流れ、各分
割層内のベーパが脱離されて燃料タンク182内へ戻さ
れる。尚、このときの流入大気量は例えば1リットル/
時間くらいであり、僅かである。
【0037】このとき、各分割層の流路断面積を20cm
2 としているので、各分割層に吸着されているベーパを
燃料タンク182へ戻す量を多くすることができる。そ
の理由について以下に説明する。1リットル/時間のよ
うにわずかな量の大気が分割層を流れる場合、この分割
層の流路断面積(図1のA×Bで決定される断面積)が
仮に80cm2 だとしても、この流路断面積の全てを大気
が流れるわけではなく、約40cm2 くらいの断面積にて
流れ、他の部分は流れない。それ故、分割層の流路断面
積を40cm2 以上にしたところで、この流路断面積のう
ち大気が流れない部分が残る。
【0038】そこで分割層の流路断面積を40cm2 以下
にすれば、この流路断面積の全てを大気が流れることに
なり、この分割層内の活性炭に吸着されているベーパを
たくさん燃料タンク182内へ戻すことができる。ま
た、この範囲内において、分割層の流路断面積を小さく
していくと、この分割層の単位断面積を流れる空気の量
が多くなるので、燃料タンク182へ戻すベーパの量を
よりたくさんにすることができる。
【0039】また、本出願人が流路断面積に対するベー
パの燃料タンク182への戻り量について実験した結果
を図6に示す。ここで図6のA1 〜G1 の各流路断面積
とベーパの戻り量は、それぞれ、A3 (9,20)、B
3 (12.6,18)、C3(16.2,16)、D3
(34.2,9)、E3 (41,8)、F3 (68.
4,6)、G3 (144,2)である。尚、この実験に
おいても、周囲の温度を40℃±1.5℃に保った状態
で行った。
【0040】次に、活性炭11に吸着したベーパをエン
ジン作動時に脱離させる場合について、図3および図5
に基づいて説明する。エンジンを作動させた後エンジン
水温が60℃以上になったら、図5(a)に示す様に、
ECU180は水温センサ81からの信号を受けて、二
方弁18、20を7個とも開く制御信号を各弁へ出力す
る。またECU180は、エンジンの空燃比に応じてパ
ージ制御弁183をデューティー制御する信号を出力す
る。
【0041】これによって、7個の二方弁18、20が
開いて新気導入口141〜143および大気開放孔15
と、パージ口131〜134との間が導通し、新気導入
口141〜143および大気開放孔15から大気がケー
シング9内へ導入される。そしてこの大気は活性炭11
に吸着されたベーパをパージしながらパージ口131〜
134を介して吸気管181へ吸い込まれる。このと
き、ケーシング9内を流れる大気の流路としては、新気
導入口141→分割層101→パージ口134という流
路と、新気導入口141→分割層102→パージ口13
1という流路と、新気導入口142→分割層103→パ
ージ口131という流路と、新気導入口142→分割層
104→パージ口132という流路と、新気導入口14
3→分割層105→パージ口132という流路と、新気
導入口143→分割層106→パージ口133という流
路と、大気開放孔15→分割層107→パージ口133
という流路という7つの流路が形成される。
【0042】その後、燃料タンク182内の燃料温度が
上昇して燃料タンク182内の圧力が設定値(例えば2
2mmHg)以上になると、図5(b)に示す様に逆止弁1
84が開いて、燃料タンク182からのベーパがベーパ
入口12を介して分割層101内へ流入する。この流入
ベーパは新気導入口141からの新気と共に分割層10
1内の活性炭11に吸着され、パージ入口134を介し
て吸気管181へ吸い込まれる。
【0043】その後エンジンを停止すると、二方弁1
8、20は7個とも閉じ、パージ制御弁183も閉じ
る。その後の作動は図4を用いて前述した場合と同様で
ある。以上説明したように、第1実施例では、ベーパを
活性炭11に吸着させるときには、分割層101→分割
層102→103→104→105→106→107と
いうように、小さい断面積(20cm2 )の流路で流れる
ようにしたので、ベーパの吸着分布を均一にすることが
でき、より効率の良い吸着状態が得られる。また、ベー
パの吸着分布が良くなるためにケーシング9内の全ての
活性炭を効率よく利用できるので、所定量のベーパを吸
着するのに必要な活性炭の量を少なくすることができ、
キャニスタの小型化を図ることが可能となる。
【0044】また、夜間に放置しているときのように、
ケーシング9内へのベーパの流入がほとんど無いときに
は、活性炭11に吸着しているベーパが濃度差によって
徐々に拡散していくが、この実施例のように流路断面積
を小さくすることによって、この拡散を抑制することが
でき、大気開放孔15からベーパが漏れることを防止す
ることができる。
【0045】また、ベーパを活性炭11から脱離させて
吸気管181へ吸い込ませるときには、新気導入口14
1からパージ入口134までの流路、新気導入口141
からパージ入口131までの流路、新気導入口142か
らパージ入口131までの流路、新気導入口142から
パージ入口132までの流路、新気導入口143からパ
ージ入口132までの流路、新気導入口143からパー
ジ入口133までの流路、大気開放孔15からパージ入
口133までの流路というように、短い流路にて脱離さ
せているので、ベーパの脱離効率、すなわち一定時間あ
たりに脱離できるベーパの量を上げることができる。
【0046】また、ベーパを活性炭11から脱離させて
燃料タンク182内へ戻すときには、小さい流路断面積
(20cm2 )にて脱離させているので、燃料タンク18
2へのベーパの戻り量を多くすることができ、これによ
って例えば車両を数日間放置したときにおいても、ベー
パが大気開放孔15から大気にもれにくくすることがで
きる。またベーパが大気開放孔15から大気にもれない
だけの吸着容量をもつキャニスタを提供することをもく
てきとするのであれば、小さい容積のキャニスタにてこ
の目的を達成することができる。
【0047】また、分割層101からベーパ入口までを
活性炭11で充填させたので、ベーパの吸着時にベーパ
入口12付近のベーパラインに残ったベーパが、ベーパ
脱離時に活性炭11を介さずにパージ口131から吸気
管181に吸引されることはなく、必ず活性炭11を介
してパージ口131から吸気管181に吸引されるの
で、空燃比制御を荒らすことなくベーパの処理を行うこ
とができる。
【0048】尚、第1実施例では流路の形状を20mm×
100mmの長方形としたが、断面積が40cm2 以下なら
ば正方形でも円形でも良い。また第1実施例では全ての
分割層の流路断面積を40cm2 以下となるようにした
が、一端側の分割層101だけ流路断面積を40以下と
なるようにしても効果は大きい。
【0049】以上、少なくとも一端側の分割層の流路断
面積が40cm2 以下である実施例の一例を説明したが、
少なくとも一端側の分割層の流路断面積が40cm2 以下
であれば、その他の構成は種々変形可能である。そこ
で、少なくとも一端側の分割層の流路断面積が40cm2
以下である実施例の変形例について、以下に多数説明す
る。
【0050】まず第2実施例について図9および図10
に従って説明する。第2実施例の構成は、第1実施例の
構成に比べて、パージ口134およびこれに接続された
二方弁28およびパージ通路16が無く、また図9から
も分かる様に、ベーパ入口12が上面部971上におい
てパージ口131〜133が並ぶ直線上に配置されてい
るところが異なるのみで、その他の構成は第1実施例と
同じである。
【0051】そして作動についても、ベーパを吸気管1
81へ吸い込ませているときに逆止弁184が開いたと
き(図5(b)に示すとき)に、燃料タンク182から
のベーパがベーパ入口12,分割層101,分割層10
2,パージ口131を介して吸気管181へ吸い込まれ
るところが異なるのみで、他の作動については第1実施
例と同様である。
【0052】次に、第3実施例を図11ないし図13に
従って説明する。図11において、22は容器としての
キャニスタケーシングである。ケーシング22内部には
空気層としてのベーパ入口空間23と活性炭充填層24
が形成される。活性炭充填層24は、多数の孔251が
設けられた多孔板25,アッパーフィルター26,吸着
材としての活性炭27,U字形状を呈した2対の仕切り
部材としての仕切り板28,サイドフィルター29から
構成される。充填層24の下部は底板30で閉塞され
る。また活性炭充填層24内には、2対の仕切り板28
によって5つの分割層が形成される。またこの仕切り板
28は図中紙面手前側のケーシング22の壁面から紙面
奥側のケーシング22の壁面にかけて活性炭充填層24
内を仕切るように配置されている。また、上記各分割層
の流路断面積(図11の紙面およびアッパーフィルター
26の両方に垂直な面にて分割層を切ったときにおける
各分割層の断面積)は40cm2 以下となるように構成さ
れている。
【0053】ケーシング22の図左側面には、第2の伸
延方向開放孔としての5個の丸孔状のパージ口31が形
成してある。そのパージ口31の端面にはパージ口用ス
ライド板32が上下方向に摺動可能に板バネ331で圧
接され、この板バネ331は左側板34で支持される。
また、左側板34の縁全周がケーシング22に固定され
てれる。また、吸引部導通通路としてのパージ用パイプ
35が左側板34に取りつけてあり、このパージ用パイ
プ35はパージ通路191を介して蒸発燃料吸引部とし
ての吸気管181のスロットル弁下流側部位に接続され
ている。またパージ通路191の途中にはパージ制御弁
183が設けられている。
【0054】スライド板32には4ヶ所のパージ通路用
丸孔36が設けられている。このスライド板32は上端
部がダイアフラムアクチュエータ37のロッド371に
ネジ38により固定される。ロッド371はケーシング
22を貫通して設置され、ダイヤフラムアクチュエータ
37はL字状の取付金具373を用いてネジ374によ
りケーシング22の上部に固定される。またダイヤフラ
ムアクチュエータ37は、負圧導入パイプ372,負圧
パイプ187,VSV190,負圧パイプ188を介し
て吸気管181のスロットル弁下流側部位に接続されて
いる。またVSV190はソレノイド式の三方弁であ
り、ECU180からの信号によって通電されるときは
負圧パイプ187と負圧パイプ188とを連通させ、非
通電時は負圧パイプ187と大気パイプ189とを連通
させる。
【0055】2対の仕切板28はケーシング22側面に
ネジ39で固定され、この2対の仕切り板28によって
充填層24内に蛇行した流路が形成される。ケーシング
22の図右側面には、第1の伸延方向開放孔としての4
個の丸孔状の大気導入口40と、1個の大気開放孔40
0とが形成されている。これら大気導入口40および大
気開放孔400の端面には大気導入用スライド板41が
上下方向に摺動可能に板バネ332で圧接され、この板
バネ332は右側板42で支持される。また右側板42
は、その縁全周がケーシング22に固定されており、5
個の丸孔48が形成されている。
【0056】スライド板41には4個の大気導入用丸孔
43と1個の大気導入用丸孔44とが設けられている。
スライド板41は上端部がダイヤフラムアクチュエータ
45のロッド451にネジ38により固定される。ロッ
ド451はケーシング22を貫通しており、ダイヤフラ
ムアクチュエータ45はL字状の取付金具453を用い
てネジ454によりケーシング22に固定されている。
またダイヤフラムアクチュエータ45は、負圧導入パイ
プ452,負圧パイプ187,VSV190,負圧パイ
プ188を介して吸気管181のスロットル弁下流側部
位に接続されている。
【0057】ケーシング22のベーパ入口空間23上部
には上ブタ46がケーシング22に固定されている。ま
た、上ブタ46に形成された導入孔471には、蒸発燃
料導通通路としてのベーパ入口パイプ47が取り付けら
れている。またベーパ入口パイプ47は、逆止弁18
4,185を介して蒸発燃料貯溜部としての燃料タンク
182に接続されている。
【0058】尚、この実施例では、大気導入孔40と丸
孔48との間に形成される空気通路にて大気導通通路を
構成している。またこの実施例では、大気導入用スライ
ド板41,ロッド451,ダイヤフラムアクチュエータ
45,および負圧導入パイプ452,負圧パイプ18
7,VSV190,負圧パイプ188にて大気導通通路
開閉手段を構成し、パージ用スライド板32,ロッド3
71,ダイヤフラムアクチュエータ37,および負圧導
入パイプ372,負圧パイプ187,VSV190,負
圧パイプ188にて吸引部導通通路開閉手段を構成して
いる。
【0059】また、図12は図3の4−4位置での右側
面図である。次に第3実施例の作動を図11および図1
3に基づいて説明する。エンジン停止時は、ECU18
0からVSV190を閉じる制御信号が出力され、その
結果、大気導入用スライド板41およびパージ口用スラ
イド板32は共に図11に示す位置で停止する。つま
り、パージ口31および大気導入口40は閉じられた状
態となる。また、第1実施例の場合と同様に、外気温が
上昇して燃料タンク182内の圧力が設定値以上になる
と、逆止弁184が開いて、燃料タンク182からのベ
ーパが逆止弁184およびベーパ入口パイプ47を介し
てベーパ入口空間23内へ流入する。
【0060】従って、ベーパ入口空間23内へ流入した
ベーパは、多孔板25→フィルター26→充填層24に
形成された分割層のうち一端側(図3中最上側)の分割
層の順に流入し、この分割層内の活性炭27に付着す
る。さらにベーパは、上記一端側の分割層から他端側
(図3中最下側)の分割層に向かって、各分割層内の活
性炭27に付着する。また、ベーパの空気分は大気開放
孔400から大気導入用丸孔44を通り大気導入用丸孔
48から外へ逃げる。
【0061】一方、エンジン運転時には、図13(a)
に示す様に、エンジン冷却水温が60℃以上になるとE
CU180からVSV190を開く制御信号が出力され
る。その結果、吸気管181の負圧が負圧パイプ18
8,負圧パイプ187を介して負圧導入パイプ372,
452に作用するため、スライド板32,41は、共に
図11に示す位置から図中上方へ引き上げられ、大気導
入口40と大気導入用丸孔43とが互いに合致するよう
になる。同じくパージ通路用丸孔36とパージ口31と
が互いに合致するようになる。また、スライド板41が
図中上方に上がるために、スライド板41の下端部は大
気開放孔400よりも上方に位置し、これによって大気
開放孔400は大気と導通される。
【0062】従って、活性炭27に吸着したベーパは丸
孔48,大気導入用丸孔43から吸入される空気によっ
てパージされながら図示左方向に短絡的に流れ、パージ
口31を経由し、パージ用パイプ35から吸気管181
に吸入される。またエンジンを停止したときは、図13
(b)に示す様に、ECU180はVSV190を閉じ
る制御信号を出力して、大気パイプ189から負圧導入
パイプ372,452に大気を導入させる。
【0063】次に、第4実施例について図14ないし図
16に従って説明する。第4実施例の特徴は、ケーシン
グの外形を円柱形とした点、および第1の伸延方向開放
孔,第2の伸延方向開放孔の開閉を1個のアクチュエー
タでするようにしたことである。図14は第4実施例の
斜視図を示し、図15は、図14の6−0−6断面を示
す図である。また図16は図14の7−0−7断面を示
す図である。
【0064】容器としてのケーシング49は外形が円柱
状をしており、その内部の中央の軸上にシリンダ50が
設けられている。またこのシリンダ50には、シリンダ
50から外周に延びた7枚の平面状のフィン511,5
12,513,514,515,516,517が形成
される。このフィンは、本発明における仕切り部材を構
成するものであり、ケーシング49の内部空間を7等分
して7個の分割層を形成する。
【0065】上記フィンのうち、フィン511はケーシ
ング49の上面52から下面53まで延びている。また
フィン512,514,516はケーシング上面52か
らケーシング49下部の多孔板54まで延びている。ま
たフィン513,515,517はケーシング49上部
の多孔板55からケーシング49の下面53まで延びて
いる。
【0066】多孔板54は4枚の扇型の多孔板にて形成
され、多孔板55は4枚の扇型の多孔板にて形成され、
フィン513,515,517の端面、およびフィン5
11,512,514,516の側面に当接して設置さ
れる。それぞれのフィンおよび多孔板によって7つに区
切られた扇型状の並列する分割層には、吸着材をなす活
性炭56が充填される。
【0067】図中57は、ケーシング49の上面52と
各フィン511,512,514,516と多孔板55
とによって区切られて形成される空気層である。また、
図中58は、ケーシング49の下面53と各フィン51
1,513,515,517と多孔板54とによって区
切られて形成される空気層である。またこれらの空気層
57,58は、隣合う2個の分割層を連通しており、こ
れによってケーシング49内にベーパの流路が形成され
る。
【0068】シリンダ50上部には、第1の伸延方向開
放孔としての3個の大気導入口59が空気層57と大気
とを導通する様に設けてある。またこの実施例において
は、大気導入口59と空気層57との間に形成される通
路にて大気導通通路を構成している。シリンダ50の下
部には、パージ通路191を介して蒸発燃料吸引部とし
ての吸気管181のスロットル弁下流側部位に接続され
たパージ口60が設けられている。また、大気導入口5
9と円周方向に51.4°(円周を7等分した1個分)
ずれた位置に3個のパージ用通路61が設けられてい
る。つまり、大気導入口59が、空気層57のうちフィ
ン513,515,517の上方に位置する部位に形成
されているのに対して、パージ用通路61は、空気層5
8のうちフィン512,514,516の下方に位置す
る部位に形成されている。パージ用通路61はパージ口
60と空気層58に連通しており、この実施例において
はパージ用通路61とパージ口60との間に形成される
通路にて吸引部導通通路を構成している。
【0069】シリンダ50の中央にはロッド62が摺動
可能に設置される。このロッド62は、ダイヤフラム式
のアクチュエータ69(図6参照)と接続されることに
より、VSV190が開いたときに吸気管181からの
負圧によって上方に移動し、VSV190が閉じたとき
にバネ691の付勢力によって下方に移動するように構
成されている。そして、ロッド62が下に移動したとき
は、フランジ部63が大気導入口59を閉じ、ロッド下
端部64がパージ用通路61を閉じる。尚、図15およ
び図16はロッド62が上に移動した状態を示す図であ
る。
【0070】また図15に示す様に、多孔板55と活性
炭56との間、および多孔板54と活性炭56との間に
それぞれフィルター65,66を設け、活性炭が外部に
漏れないように構成した。また、ケーシング上面52の
うち、フィン511の上端部とフィン512の上端部と
の間の部分には、蒸発燃料貯溜部としての燃料タンク1
82に接続された、蒸発燃料導通通路としてのベーパ入
口パイプ67が設けられている。またケーシング下面5
3のうち、フィン511とフィン517との間の部分に
は、大気開放孔68(図9参照)が設けられている。
【0071】尚、図15においては、便宜上フィン51
3およびフィン515の断面を図示する代わりに、分割
層を図示した。次に、第4実施例の作動を説明する。エ
ンジン停止時は、ECU180からVSV190を閉じ
る制御信号が出力され、その結果、ロッド62は下側に
移動する。従って、フランジ部63によって大気導入口
59が塞がれ、かつロッド下端部64によってパージ用
通路61も塞がれる。
【0072】また、外気温の上昇に伴って燃料タンク1
82内の圧力が設定値以上になったら、燃料タンク18
2で発生したベーパはベーパライン186,逆止弁18
4,ベーパライン21を介してベーパ入口パイプ67か
ら空気層57に流入し、上方側の多孔板55を通り、フ
ィン511と512で区切られた分割層内の活性炭56
に吸着する。さらにベーパが流入すると下方側の多孔板
54から空気層58へ達し、再び多孔板54を通りフィ
ン512と513で区切られた分割層内の活性炭56へ
至る。その後も同様にフィン513と514で区切られ
た分割層内の活性炭56,フィン514と515で区切
られた分割層内の活性炭56と、順次分割層内にベーパ
が吸着し、流路内のベーパの進行が進む。最終的にフィ
ン517と511で区切られた分割層内の活性炭56に
至り、この間の空気分は大気開放孔68から排出され
る。
【0073】一方、エンジン運転時は、ECU180か
らVSV190を開く制御信号が出力され、その結果、
ロッド62は上側に移動する。その結果、大気導入口5
9は大気と導通し、かつパージ用通路61も導通する。
パージ口60には吸気管負圧が作用しているため、大気
導入口59から吸入される新気により、活性炭56に付
着しているベーパはパージされながらパージ口60より
吸気管181に吸入される。この時、3個の大気導入口
59はそれぞれフィン512とフィン514間の活性炭
層、フィン514とフィン516間の活性炭層、フィン
516間とフィン511間の活性炭層に吸着したベーパ
の活性炭56からのパージに寄与する。3個のパージ用
通路61はそれぞれ、フィン511とフィン513間の
活性炭層、フィン513とフィン515間の活性炭層、
フィン515とフィン517間の活性炭層に吸着したベ
ーパの活性炭56からのパージに寄与する。
【0074】尚、第4実施例においては、円柱形状のケ
ーシング内の空間を均等に等分するように仕切り板を配
置したが、必ずしも均等となるように仕切り板を配置し
なくても良い。次に、本発明の第5実施例について図1
7を用いて説明する。尚、第5実施例において、第1実
施例と同じ構成の部分は第1実施例と同じ符号を付し
た。
【0075】ケーシング9内の空間には、ケーシング9
の上面部971から所定の間隔を有しかつ上面部971
と平行な状態でフィルタ161が配置されている。また
ケーシング9内の空間には、ケーシング9の下面部97
2から所定の間隔を有しかつ下面部972と平行な状態
で平板162が配置されている。また上記上面部971
および下面部972からは3枚のフィン91,92,9
3が設けられ、これらのフィンによってケーシング9の
内部に4つの分割層101,102,103,104が
形成される。また、ケーシング9内の空間のうちフィル
タ161とフィルタ162との間の空間には、吸着材と
しての活性炭11が充填されている。また図中151に
示す部分は、本発明における空気層を構成する空間であ
る。
【0076】上記構成によると、エンジン停止時は、E
CU180からの信号に基づいて全ての二方弁が閉じて
いるので、燃料タンク182にて発生したベーパはベー
パライン186,逆止弁184,ベーパライン21を介
してベーパ入口12から導入され、151→101→1
52→102→153→103→154→104→15
5の順で流れ、空気は大気開放孔15から大気中に放出
される。
【0077】また、エンジン作動時は、ECU180か
らの信号に基づいて二方弁18および20が全て開き、
分割層101内のベーパは19→141→151→10
1内の活性炭11→152の順で流れ、パージ口131
からパージ通路16,17を介して吸気管181に吸い
込まれる。分割層102〜104内のベーパに関して
も、分割層101の場合と同様に、新気導入口142ま
たは大気開放孔15から吸い込まれた空気と共にパージ
され、パージ口131または132から吸気管181に
吸い込まれる。
【0078】次に第6実施例について図18および図1
9を用いて説明する。容器としての直方体状のケーシン
グ800の上面部801には、ケーシング800の外周
壁804と平行に、仕切り部材としての隔壁802,8
03が形成されている。この隔壁802,803によっ
てケーシング800の内部には3つの分割層805,8
06,および807が形成され、これら各分割層にはそ
れぞれ活性炭808が充填されている。また、各分割層
内にて活性炭808の上下には、多孔板809およびフ
ィルタ810がそれぞれ設けられている。
【0079】隔壁802および803のそれぞれの上端
部には、多孔板809の座となる肩部811が形成さ
れ、外周壁804にも肩部812が形成されている。燃
料タンク182からのベーパは、ベーパライン186,
逆止弁184,ベーパライン21,および導入孔として
のベーパ入口813を介して分割層805内に導入され
るように構成されている。また上面部801の分割層8
05上方部位には、分割層805内のベーパを、パージ
通路849を介して吸気管181のスロットル弁下流側
部位にパージさせるための第1のパージ口814が形成
されている。尚、ベーパ入口813の下端部と多孔板8
09との間,および第1のパージ口814の下端部と多
孔板809との間には、それぞれ空間が形成されている
が、これらの空間は互いに小隔壁815によって隔離さ
れている。
【0080】上面部801の分割層806上方部位に
は、分割層806内のベーパを、パージ通路850を介
して吸気管181のスロットル弁下流側部位にパージさ
せるためのパージ通路816が形成されている。また、
上面部801の分割層807上方部位には、分割層80
7内のベーパを、パージ通路850を介して吸気管18
1のスロットル弁下流側部位にパージさせるためのパー
ジ通路817が形成されている。
【0081】隔壁803の肩部811の上部には、分割
層導通通路を構成するベーパ通路818が形成され、隔
壁802の下端部には、分割層導通通路を構成するベー
パ通路819が形成されている。上面部801の分割層
806および807の上方部位には、ガスケット820
を介してバルブケース821が取りつけられている。バ
ルブケース821の内部には、シリンダ部822を上下
に慴動可能な弁体827が設けられている。更にバルブ
ケース821には、環状溝823,パージ通路816に
連通する通路825,パージ通路817に連通する通路
824,および第2のパージ口826が形成されてい
る。また上記弁体827の端面にはゴム材でできたシー
ト部材828が貼りつけられており、このシート部材8
28はスプリング829によってバルブケース821に
押圧されている。またこのスプリング829の座として
キャップ830が設けられており、このキャップ830
に形成された負圧導入口831は、負圧パイプ187,
VSV190,負圧パイプ188を介して吸気管181
のスロットル弁下流側部位に接続されている。
【0082】ケーシング800の下方にはロアケース8
32が固定されている。このロアケース832は、各分
割層805,806,807内に多孔板809,フィル
タ810,活性炭808,フィルタ810,および多孔
板809を収納した後、スプリング833を介してケー
シング800の下端部に固定される。このとき、活性炭
808の収納容積が若干ずれてもスプリング833で吸
収されるために組付け管理が容易となる。またロアケー
ス832には大気開放孔834,分割層805に連通す
る新気通路835,および分割層806に連通する新気
通路836が形成されている。
【0083】ロアケース832のうち分割層805およ
び806の下方部位には、ガスケット838を介してバ
ルブケース837が固定されている。このバルブケース
837には、シリンダ部840を上下に慴動可能な弁体
839が設けられている。更にバルブケース837に
は、環状溝841,大気導入口842,新気通路835
に連通する通路843,および新気通路836に連通す
る通路844が形成されている。また上記弁体839の
端面にはゴム材でできたシート部材845が貼りつけら
れており、このシート部材845はスプリング846に
よってバルブケース837に押圧されている。またこの
スプリング846の座としてキャップ847が設けられ
ており、このキャップ847に形成された負圧導入口8
48は、負圧パイプ187,VSV190,負圧パイプ
188を介して吸気管181のスロットル弁下流側部位
に接続されている。
【0084】また図19は図18の8−8断面図であ
る。尚、この図19において、各肩部811,812お
よび小隔壁815を示す破線が隠れないようにするため
に、活性炭808の図示は一部のみとした。第6実施例
の作動については上記各実施例の場合と同様に、エンジ
ン停止時には燃料タンク812からのベーパはベーパラ
イン186,逆止弁184,ベーパライン21,ベーパ
入口813を介して分割層805内に流入され、その後
ベーパ通路819→分割層806→ベーパ通路818→
分割層807と流れ、大気分が大気開放孔834から逃
げる。
【0085】エンジン作動時には、吸気管181からの
負圧作用によって弁体827が図中上方に押し上げら
れ、第2のパージ口826とパージ通路816との間、
および第2のパージ口826とパージ通路817との間
がそれぞれ連通する。また弁体839が図中下方に押し
下げられ、大気導入口842と新気通路835との間、
および大気導入口842と新気通路836との間がそれ
ぞれ連通する。
【0086】その結果、大気導入口842→新気通路8
35→分割層805→第1のパージ口814→吸気管1
81という通路と、大気導入口842→新気通路836
→分割層806→パージ通路816→第2のパージ口8
26→吸気管181という通路と、大気開放孔834→
分割層807→パージ通路817→第2のパージ口82
6→吸気管181という通路の合計3つの通路にてパー
ジが行われる。
【0087】第6実施例のように、ベーパを吸着させる
ときのベーパ通路の途中に、ベーパ通路818,819
のような絞りを設けることによって、この絞りの上流側
の活性炭にて十分な吸着を行わせることができる。また
この絞りの下流側の活性炭への拡散を抑えることもでき
る。次に第7実施例について図20を用いて説明する。
尚、第7実施例ではベーパ通路818,819を弁体8
27,839に形成したことが構成上の特徴であり、そ
の他の構成は第6実施例と同様であるので、第6実施例
と同じ構成の部分については説明を省略する。
【0088】第7実施例においては、弁体827の端面
にゴム材でできたリング状のシート部材851が貼りつ
けられている。ここでシート部材851がリング状で構
成されているので、弁体827が図示のように下方に位
置しているときでも常にリングの中空部分にてベーパ通
路818が形成され、通路825と824とが連通して
いる。
【0089】また、弁体839の端面にゴム材でできた
リング状のシート部材852が貼りつけられている。こ
こでシート部材852がリング状で構成されているの
で、弁体839が図示のように上方に位置しているとき
でも常にリングの中空部分にてベーパ通路819が形成
され、通路843と844とが連通している。従って、
ベーパ入口813から流入してきたベーパは、分割層8
05→は、ベーパ通路819→分割層806→ベーパ通
路818→分割層807という通路で吸着される。
【0090】この実施例のように、ベーパ通路818,
819を弁体827,839に形成することにより、加
工が簡単になるという効果がある。また、この実施例に
おいてもベーパ通路818,819はベーパ通路の絞り
として機能するので、第6実施例の場合と同様、この絞
りの上流側の活性炭にて十分な吸着を行わせることがで
き、この絞りの下流側の活性炭への拡散を抑えることも
できる。
【0091】次に第8実施例について図21を用いて説
明する。容器としてのケーシング860の内部には、上
面部861から図中下方に向けて2枚の隔壁863,8
64が伸びている。またケーシング860の下端部には
ロアプレート878が設けられており、このロアプレー
ト878はケーシング860の側壁871の下端部およ
び隔壁863,864の下端部に溶着あるいは溶接にて
固着されている。従って、隔壁863,864およびロ
アプレート878によって容器860内部には3つの活
性炭充填室865,866,867が形成される。
【0092】上記各活性炭充填室865,866,86
7には、上面部861から図中下方に、隔壁863,8
64よりは長さが短い偏向板868,869,870が
伸びている。そしてこの偏向板868,869,870
の上端部、隔壁863,864の上端部、および側壁8
71の上端部にはそれぞれ肩部872(合計12個)が
形成されている。
【0093】各活性炭充填室865,866,867に
は多孔板873、フィルタ874、活性炭875、プレ
ート876、スプリング877が設けられている。これ
らを各活性炭充填室に挿入する方法については、まず6
枚の多孔板873を図中下方から肩部872まで挿入
し、その後6枚のフィルタ874を図中下方から挿入す
る。その後、活性炭875を充填し、3枚のプレート8
76と3個のスプリング877を挿入した後に、ロアプ
レート878をケーシング860に固着する。このと
き、スプリング877の付勢力によって活性炭875は
ケーシング860内にて確実に位置決めされる。
【0094】燃料タンク182から発生したベーパはベ
ーパライン186,逆止弁184,ベーパライン21を
介して、上面部861に形成された導入孔としてのベー
パ入口885から分割層879内に導入される。また、
上面部861のうち分割層879の上方部位には、分割
層879に吸着したベーパをパージライン859を介し
て吸気管181のスロットル下流側部位に吸い込ませる
ためのパージ口886が形成されている。また、ベーパ
入口885の下端部と多孔板873との間、およびパー
ジ口886の下端部と多孔板873との間には、それぞ
れ空間が形成されているが、これらの空間は小隔壁88
7によって互いに隔離されている。
【0095】上面部861のうち分割層884の図中上
方部位には、分割層884に連通する大気開放孔888
が形成されている。また、上面部861のうち分割層8
82,883の図中上方部位には、それぞれの分割層に
連通するパージ通路889,890が形成されている。
また、上面部861のうち分割層880,881の図中
上方部位には、それぞれの分割層に連通する新気通路8
53,854が形成されている。
【0096】パージ通路889とパージ通路890との
間の通路途中には、両通路889,890とパージ通路
857との間を開閉するためのパージ用弁893が設け
られている。また、このパージ用弁893はシリンダ部
895を上下に慴動可能に設けられている。また、スプ
リング897の座であるキャップ855には、負圧パイ
プ187A,負圧パイプ187B,VSV190,負圧
パイプ188を介して吸気管181のスロットル弁下流
側部位と接続された負圧導入口899が形成されてい
る。尚、パージ用弁893は、VSV190が非通電時
にはスプリング897の付勢力によって常に図中下方側
に押し下げられ(図21に図示の状態)、通路893A
によって両パージ通路889,890間が連通される。
このときパージ通路857はパージ用弁893の先端部
で閉じられている。またVSV190が通電時には、吸
気管181からの負圧作用によってパージ用弁893は
図中上方に押し上げられ、パージ通路889,890,
857間がそれぞれ連通される。
【0097】新気通路853と新気通路854との間の
通路途中には、両通路853,854と新気導入口85
8との間を開閉するための新気導入用弁894が設けら
れている。また、この新気導入用弁894はシリンダ部
896を上下に慴動可能に設けられている。また、スプ
リング898の座であるキャップ856には、負圧パイ
プ187B,VSV190,負圧パイプ188を介して
吸気管181のスロットル弁下流側部位と接続された負
圧導入口899が形成されている。尚、新気導入用弁8
94は、VSV190が非通電時にはスプリング898
の付勢力によって常に図中下方側に押し下げられ(図2
1に図示の状態)、通路894Aによって両新気通路8
53,854間が連通される。このとき新気導入口85
8は新気導入用弁894先端部で閉じられている。また
VSV190が通電時には、吸気管181からの負圧作
用によって新気導入用弁894は図中上方に押し上げら
れ、新気通路853,854,新気導入口858間がそ
れぞれ連通される。
【0098】次に第8実施例の作動を説明する。燃料タ
ンク182で発生したベーパを吸着させるときは、パー
ジ制御弁183は閉じており、パージ用弁893および
新気導入用弁894は図中下方に押し下げられている。
よってベーパ入口885から分割層879内に流入して
きたベーパは、分割層880→新気通路853→通路8
94A→新気通路854→分割層881→分割層882
→パージ通路889→通路893A→パージ通路890
→分割層883→分割層884の順で流れ、空気分は大
気開放孔888から逃げる。
【0099】一方、吸気管181へパージするときは、
パージ制御弁183が開閉制御されるとともに、吸気管
181の負圧作用によってパージ用弁893および新気
導入用弁894が図中上方に押し上げられる。従って、
新気導入口858から導入された新気は新気通路853
および854へと流入する。新気通路853へ流入した
新気は、分割層880→分割層879の順で各分割層に
吸着したベーパを脱離しながら流れ、パージ口886を
介して吸気管181へ吸い込まれる。また新気通路85
4へ流入した新気は、分割層881→分割層882の順
で各分割層に吸着したベーパを脱離しながら流れ、パー
ジ通路889、パージ通路857、パージ口886を介
して吸気管181へ吸い込まれる。また大気開放孔88
8から流入した新気は、分割層884→分割層883の
順で各分割層に吸着したベーパを脱離しながら流れ、パ
ージ通路890、パージ通路857、パージ口886を
介して吸気管181へ吸い込まれる。
【0100】エンジンが停止すると、VSV190が非
通電状態となって大気パイプ189から大気が負圧導入
口899,890に導入されるため、2つの弁893,
894は図中下方に押し下げられる。以上説明したよう
に、第8実施例においてはベーパ入口885、大気開放
孔888、新気通路853,854、パージ通路88
9,890、各弁893,894をケーシング860の
上面部861側に集中させて設けたので、組付け性およ
び作業性が良好となる。
【0101】尚、第8実施例においては、新気通路85
3,854、パージ通路889,890にて分割層導通
通路を構成している。次に第9実施例について図22を
用いて説明する。第9実施例の構成は第8実施例の構成
と基本的には同じであるが、図22からも分かるよう
に、第9実施例ではプレート876の形状を円弧状とし
ている。このようにプレート876の形状を円弧状とす
ることにより、パージ時の新気の流れをスムーズにする
ことができ、むらの無いパージができる。
【0102】また第9実施例では、ロアプレート878
に3箇所のスプリングガイド862が設けられているの
で、スプリング877の位置決めを容易にすることがで
きる。次に第10実施例について図23ないし図25に
基づいて説明する。910はタンク内圧設定弁である。
このタンク内圧設定弁910はロアボディ911、セン
タボディ912、アッパボディ913、およびキャップ
914がそれぞれ直列に積み重ねられることによって構
成されている。また、ロアボディ911とセンタボディ
912との間には第1のダイヤフラム915が設けられ
ており、センタボディ912とアッパボディ913との
間には第2のダイヤフラム916が設けられている。
【0103】上記ロアボディ911には、中央部にバル
ブシート917と3つのベーパ通路918,919,9
20が設けられている。またセンタボディ912には、
外周から中央部に張り出したストッパ部922と大気開
放口921とが設けられている。またアッパボディ91
3には、負圧導入口923、パージ通路924A、パー
ジ通路924B(図25参照)、シリンダ部925、お
よびバルブシート926が設けられている。またキャッ
プ914には、中央部のストッパガイド927とパージ
口928とが設けられている。
【0104】上記第1のダイヤフラム915の中央部下
面にシール部材929が設けられ、第1のダイヤフラム
915の中央部上面にシール部材930が設けられてお
り、これら両シール部材929,930はそれぞれ一体
的に構成されている。また、上記第2のダイヤフラム9
16の中央部下面にスプリング座931が設けられ、第
2のダイヤフラム916の中央部上面にスプリング座9
32が設けられており、これら両スプリング座931,
932はそれぞれ一体的に構成されている。
【0105】また、ロアボディ911と第1のダイヤフ
ラム915とに囲まれてベーパ入口空間が形成され、第
1のダイヤフラム915とセンタボディ912と第2の
ダイヤフラム916とに囲まれてスプリング室934が
形成され、第2のダイヤフラム916とアッパボディ9
13とに囲まれて負圧導入室936が形成され、アッパ
ボディ913とキャップ914とに囲まれて内部空間9
41が形成される。
【0106】上記スプリング室934内には、第1のダ
イヤフラム915のスプリング座930と第2のダイヤ
フラム916のスプリング座931とに当接するように
内圧設定スプリング935が設けられている。また上記
負圧導入室936内には、第2のダイヤフラム916の
スプリング座932とアッパボディ913とに当接する
ようにスプリング937が設けられている。尚、内圧設
定スプリング935の付勢力はスプリング937の付勢
力に比べて弱い。
【0107】また、タンク内圧設定弁910の内部には
弁体938が設けられており、この弁体938のロッド
939は、アッパボディ913のシリンダ部925を図
中上下に慴動可能になっている。また弁体938の図中
上部には弁部940が形成されており、この弁部940
が弁体938の上下動に伴って上下動することによっ
て、パージ通路924A,924Bと内部空間941と
の間が連通または遮断される。また、弁体938はスプ
リング942によってバルブシート926へ付勢されて
いる。
【0108】943は容器としてのケーシングであり、
この上面部955から図中下方に向けて4枚の隔壁95
0,951,952,953が形成されている。尚、隔
壁952,953の長さは隔壁950,951の長さに
比べて短い。そして隔壁950,951の下端部と、ケ
ーシング943の外周壁903の下端部とにそれぞれ溶
接または溶着されることによって、ケーシング943の
下端部にロアプレート954が固着されている。従って
ケーシング943の内部には5つの分割層945,94
6,947,948,949が形成される。
【0109】上記各分割層945〜949には、図中上
から順に、多孔板956、フィルタ957、活性炭94
4、フィルタ958、多孔板959が設けられており、
3つのスプリング960にてこれらの位置決めが確実に
行われている。尚、これら3つのスプリング960は、
ロアプレートに形成されたスプリングガイド904によ
って位置決めされている。
【0110】ケーシング943の上面部955には、ベ
ーパ通路918に連通した導入孔としてのベーパ入口9
61、ベーパ通路920および分割層945に連通した
ベーパ通路962、分割層945に連通した第1のパー
ジ口963、分割層946および947に連通した第2
のパージ口964、および分割層948および949に
連通した第3のパージ口965が形成されている。ま
た、上記第1のパージ口963はパージライン970,
パージ制御弁183を介して吸気管181のスロットル
弁下流側部位に接続されている。尚、パージライン97
0はパージ口928とも接続されている。また、第2の
パージ口964はパイプ968を介してパージ通路92
4Aと連通している。また、第3のパージ口965はパ
イプ969を介してパージ通路924Bと連通してい
る。
【0111】ベーパ通路962の下端部と多孔板956
との間の空間と、第1のパージ口963の下端部と多孔
板956との間の空間とは、互いに小隔壁966によっ
て隔離されている。また、分割層945とベーパ通路9
19とを連通する通路905内には、分割層945から
燃料タンク182側のみへの空気の流れを許容する逆止
弁967が設けられている。
【0112】ロアプレート954には2個の新気導入口
901,902と1個の大気開放孔973が形成されて
いる。またロアプレート954の図中下方にはロアハウ
ジング974が固定されている。このロアハウジング9
74には、新気導入口901に連通する新気通路975
と、新気導入口902に連通する新気通路976とが形
成されている。
【0113】ロアハウジング974の図中下方には、ガ
スケット838を介してバルブケース837が固定され
ており、このバルブケース837には、大気導入口84
2、環状溝841、シリンダ部840、新気通路975
に連通する通路978、および新気通路976に連通す
る通路979が形成されている。またバルブケース83
7内には、シリンダ部840を図中上下に慴動可能な弁
体977が設けられており、この弁体977は、キャッ
プ847を座としてスプリング846によって図中上方
に付勢されている。尚、キャップ847はバルブケース
837の図中下端に固定され、かつキャップ847に
は、負圧パイプ187,VSV190,負圧パイプ18
8を介して吸気管181のスロットル弁下流側部位に接
続された負圧導入口848が形成されている。
【0114】また、図24に図23の9−9断面図を、
図25に図23の5−5断面図を図示した。次に第10
実施例の作動を説明する。エンジン停止時に燃料タンク
182からのベーパを吸着させるときは、パージ制御弁
183は非通電状態であるので、キャップ914の内部
空間941には大気圧が作用する。従って、スプリング
942の付勢力によって弁体938はバルブシート92
6に着座する。
【0115】また、VSV190も非通電状態であるの
で、負圧導入室936および負圧導入口848には大気
圧が作用する。従ってスプリング937の付勢力によっ
て第2のダイヤフラム916はストッパ部922に当接
する。またスプリング935はスプリング937に比べ
て付勢力が弱いため、スプリング935のセット長は第
2のダイヤフラム916の位置によって決まる。この場
合、第2のダイヤフラム916がストッパ部922に当
接する位置にあるので、このときのセット長に応じた押
圧力が第1のダイヤフラム915に加わった状態にて第
1のダイヤフラム915がバルブシート917に当接す
る。また、負圧導入口848にも大気圧が作用するの
で、スプリング846の付勢力によって弁体977は図
中上方に位置し、これによって大気導入口842と通路
978,979とが遮断される。
【0116】この状態で燃料タンク182からベーパが
発生すると、ベーパライン21,ベーパ入口961,ベ
ーパ通路918を介してベーパ入口空間933に流入さ
れる。そしてベーパの圧力が設定値(例えば22mmHg)
を越えると、ベーパはスプリング935のセット力に抗
して第1のダイヤフラム915を開け、ベーパ通路92
0,ベーパ通路962を介して分割層945内に流入さ
れる。その後、流入ベーパはケーシング943内を蛇行
するように各分割層を流れ、大気分が大気開放孔973
から逃げる。
【0117】燃料タンク182内が冷えてタンク182
内が負圧になったとき、第1のダイヤフラム915には
バルブシート917と着座する力が作用し、ベーパ通路
920は閉じられるが、この実施例の場合は通路905
中に逆止弁967が設けられているので、大気開放孔9
73から流入して各分割層を流れてきた新気は、分割層
945,逆止弁967,ベーパ通路919,ベーパ入口
空間933,ベーパ通路918,ベーパ入口961,ベ
ーパライン21を介して燃料タンク182内へ戻る。
【0118】活性炭944に吸着したベーパをエンジン
作動時に吸気管181へパージさせるときは、パージ制
御弁183,VSV190は共に通電状態となり、負圧
導入室936には負圧が作用する。従って第2ダイヤフ
ラム916は、スプリング937,942の付勢力に抗
して上方に移動し、これによって弁体938はストッパ
ガイド927に突き当たるまで上昇する。その結果、ス
プリング935のセット長が長くなり、第1のダイヤフ
ラム915を図中下方へ押圧する力が弱まる。
【0119】また、負圧導入口848にも負圧が作用
し、弁体977がスプリング846の付勢力に抗して図
中下方に押し下げられ、その結果、大気導入口842と
新気通路975,976とが連通する。従って、大気導
入口842から新気が流入され、これが新気通路97
5,分割層945,第1のパージ口963,パージ制御
弁183を流れて吸気管181へ吸い込まれ、また大気
導入口842から流入された新気は、新気通路975,
分割層946,第2のパージ口964,パージ通路92
4A,内部空間941,パージ制御弁183を流れて吸
気管181へ吸い込まれる。
【0120】まだ更に、大気導入口842から新気が流
入され、これが新気通路976,分割層947,第2の
パージ口964,パージ通路924A,内部空間94
1,パージ制御弁183を流れて吸気管181へ吸い込
まれ、また大気導入口842から流入された新気は、新
気通路976,分割層948,第3のパージ口965,
パージ通路924B,内部空間941,パージ制御弁1
83を流れて吸気管181へ吸い込まれる。また、大気
開放孔973から流入された新気は、分割層949,第
3のパージ口965,パージ通路924B,内部空間9
41,パージ制御弁183を流れて吸気管181へ吸い
込まれる。
【0121】以上述べたように第10実施例において
は、上記各実施例にて設けていた逆止弁184,185
に相当する弁と、ベーパの吸着,脱離の切換を行う弁と
を共用させた構成としたので、省スペース化につなが
る。次に第11実施例について図26および図27に基
づいて説明する。容器としてのケーシング983の内部
には同心円状に隔壁906,907が形成されており、
これらの隔壁906,907によってケーシング983
の内部には円筒状の分割層984と、その外周にドーナ
ツ状の分割層985と、さらにその外周にドーナツ状の
分割層986とが形成される。そしてケーシング983
は主に側筒987とアッパーカバー988とロアカバー
1040とから成る。
【0122】アッパーカバー988には3本のパージ口
989,990,908が形成されている。このうちパ
ージ口989および990は分割層985および986
の上部に対向する位置に開口しており、パージ口908
は分割層984の上部に対向する位置に開口している。
更に、アッパーカバー988のうちの分割層984の上
部に対向する位置には、ベーパ通路962および通路9
05が形成されており、通路905には逆止弁967が
設けられている。また、隔壁906へOリング909と
共に挿入させる突起部993が形成されている。更にこ
の突起部993には、図中下方に小突起994が形成さ
れている。尚、パージ口908はパージライン970,
パージ制御弁183を介して吸気管181のスロットル
弁下流側部位に接続されている。
【0123】ロアカバー1040には新気導入口996
と、2箇所の大気開放孔997と、新気通路1001
と、この新気通路1001から枝分かれした新気通路1
002,1003とが形成され、更に円錐状のシート部
形状を有する弁体998を図中上下に慴動可能とするた
めのシリンダ部999と、集合部1000とが形成され
ている。ロアカバー1040の図中下端部には、負圧パ
イプ187を介して吸気管181のスロットル弁下流側
部位に接続された負圧導入口848が形成されたキャッ
プ847が固定されており、このキャップ847を座と
して弁体998を図中上方に付勢するためのスプリング
846が設けられている。分割層984,985,98
6の上下端には、それぞれ円板状多孔板1004、円板
状のフィルタ1005、外周リブ付の多孔板1006、
ドーナツ円板状の多孔板1007、ドーナツ円板状のフ
ィルタ1008,1009,1010、および外周リブ
付の多孔板1011,1012が活性炭1013を挟む
ように設けられ、上下方向からスプリング1014とス
プリング1015とて押圧保持されている。
【0124】アッパーカバー988の上方部位には、ア
ッパーボディ1019とセンタボディ1024とロアボ
ディ1025とを有したタンク内圧設定弁995が設け
られている。アッパーボディ1019の内部には弁体1
016が設けれており、この弁体1016のシート部1
017の下部に集合部1018が形成されている。この
集合部1018からは外周方向に2本のパージ通路10
20,1021が形成されており、この2本のパージ通
路はそれぞれパイプ1022,1023を介してパージ
口989,990に接続されている。またアッパーボデ
ィ1019には、負圧パイプ980,負圧パイプ18
7,VSV190を介して吸気管181のスロットル弁
下流側部位に接続された負圧導入口923が形成されて
いる。更にアッパーボディ1019には、パージライン
970,パージ制御弁183を介して吸気管181のス
ロットル弁下流側部位に接続されたパージ口928が形
成されている。
【0125】またロアボディ1025には、ベーパライ
ン21を介して燃料タンク182に接続されたベーパ入
口1026が形成されている。尚、この実施例において
は、分割層984の流路断面積は20cm2 、分割層98
5の流路断面積は30cm2 、および分割層986の流路
断面積は35cm2 としている。従って隔壁906と隔壁
907との間の幅よりも、隔壁907と側筒987との
間の幅の方が狭くなっている。
【0126】次に第11実施例の作動を説明する。燃料
タンク182からのベーパを吸着させるときは、パージ
制御弁183およびVSV190は共に非通電状態であ
るので、ベーパはベーパライン21→ベーパ入口102
6→ベーパ入口空間933と流入し、その圧力が例えば
22mmHgをこえると、スプリング935のセット力を上
回って第1のダイヤフラム915を開け、分割層984
内に流入する。その後、ベーパは各分割層を順に流れ、
大気分が大気開放孔997から逃げる。
【0127】また燃料タンク182内の圧力が低くなる
と(負圧になると)、大気開放孔997から新気が流入
し、吸着時と逆の順で新気がベーパを脱離しながら流
れ、逆止弁967を開弁してベーパ入口空間933→ベ
ーパ入口1026→パージライン21→燃料タンク18
2の順でベーパが流れる。また活性炭1013に吸着し
たベーパを吸気管181へパージさせるときは、パージ
制御弁183およびVSV190は共に通電状態である
ので、負圧パイプ980,187には負圧が作用する。
従って第2のダイヤフラム916はスプリング937,
942の力に抗して弁体1016を上方に引き上げ、そ
の結果、パージ通路1020,1021と内部空間94
1とが連通する。また負圧導入口848にも負圧が作用
するために、スプリング846の力に抗して弁体998
が下方に引き下がり、その結果、新気通路1001,1
002,1003と大気とが連通する。
【0128】それ故、新気導入口996から新気が新気
通路1001を介して分割層984へ流入し、分割層9
84→パージ口908→パージライン970の順で吸気
管181へ吸い込まれる。また新気導入口996から新
気が新気通路1002,1003を介して分割層985
に流入し、分割層985→パージ口989,990→パ
イプ1022,1023→パージ通路1021,102
1→集合部1018→内部空間941→パージ口928
の順で流れて吸気管181へ吸い込まれる。
【0129】また大気開放孔997から新気が分割層9
86に流入し、分割層986→パージ口989,990
→パイプ1022,1023→パージ通路1021,1
021→集合部1018→内部空間941→パージ口9
28の順で流れて吸気管181へ吸い込まれる。次に第
12実施例について図28を用いて説明する。
【0130】第12実施例の構成は第11実施例の構成
と比べてタンク内圧設定弁およびロアカバーの部分が異
なるのみであるので、この20の部分についてのみ説明
し、他の部分については説明を省略する。タンク内圧設
定弁1030のセンタボディ1031のうち、第1のダ
イヤフラム915とストッパ部922との間の部分に
は、新気通路1037を介してスプリング室934とロ
アカバー1034に形成された新気導入口1036とを
連通する新気口1032が形成されている。またセンタ
ボディ1031のうち、ストッパ部922と第2のダイ
ヤフラム916との間の側壁には、大気に連通した新気
導入口1033が形成されている。また、第2のダイヤ
フラム916にはスプリング座931が固定されてお
り、このスプリング座931はストッパ部922の上面
と当接するように設けられている。
【0131】ケーシング983の下部にはロアカバー1
034が固定されている。このロアカバー1034に
は、新気通路1037を介して新気口1032に連通し
た新気導入口1036と、この新気導入口1036から
分岐した新気通路1002,1003,1035が形成
されている。尚、新気通路1002,1003は分割層
985に連通し、新気通路1035は分割層984に連
通している。
【0132】次に作動について説明する。燃料タンク1
82から発生したベーパを活性炭1013に吸着させる
とき、および活性炭1013に吸着したベーパが燃料タ
ンク182へ戻るときについては第11実施例と同様で
あるので説明を省略する。活性炭1013に吸着したベ
ーパを吸気管181へパージするときに、パージ制御弁
183およびVSV190に通電されると、負圧導入室
936に負圧が作用し、第2のダイヤフラム916が上
方に引き上げられて弁体1016が上方にシフトする。
この結果、スプリング座931がストッパ部922から
離れ、新気導入口1033から新気がスプリング室93
4内に流入する。そしてその流入新気は新気口1032
→新気通路1037→新気導入口1036→各分割層9
84,985,986の順で流れ、各分割層に吸着され
たベーパがパージされる。
【0133】次に第13実施例について図29ないし図
31を用いて説明する。ここで図29は第13実施例に
おけるケーシングの上面図,図30は図29の73−7
3断面図,および図31は図29の74−74断面図に
制御系等を加えた図である。容器としてのケーシング5
21には、その上面部522に大気開放孔523および
ベーパ入口12が形成され、更に上面部522には3個
のゴム製の逆止弁524が設けられている。この逆止弁
524は傘状のもので、傘部524Dと軸部524Bと
抜け止め部524Cとから成る。そして軸部524Bが
上面部522を板厚方向に貫通しており、抜け止め部5
24Cによって固定されている。傘部524Dの外周部
がシール部となっており、この外周部と軸部524Bと
の間の上面部522に、第1の伸延方向開放孔としての
パージ口524Aが複数個形成されている。また上面部
522から図中下方に向けて、3枚の仕切り板525が
設けられている。
【0134】また上面部522の図中上方部位には、大
気開放孔523および三個の逆止弁524を覆うように
上面カバー526が固定されている。そしてこの上面カ
バー526の中央部には、フィルター527を介して大
気に接続された大気導通口528が形成されている。ケ
ーシング521の図中下方部位には下面部529が固定
されている。この下面部529には、図中上方に向かっ
て2枚の仕切り板530が設けられており、更に3個の
ゴム製の逆止弁531が逆止弁524と同様に設けられ
ている。また、下面部529のうち逆止弁531の傘部
の外周部と軸部との間の部分には、第2の伸延方向開放
孔としてのパージ口531Aが複数個形成されている。
【0135】ケーシング521の内部は各仕切り板52
5,530によって分割層534〜539が形成され
る。そしてこれらの分割層のそれぞれには、フィルタ5
40に挟まれるように活性炭541が充填されている。
また下面部529の図中下方部位には下面カバー532
が固定されている。この下面カバー532の中央部に
は、パージ通路17を介して吸気管181のスロットル
弁下流側部位に接続されたパージ口533が形成されて
いる。
【0136】次にこの実施例の作動について説明する。
燃料タンク182内の圧力が設定値(例えば22mmHg)
を越えると、燃料タンク182から発生したベーパが逆
止弁184を開けてベーパライン21を介してベーパ入
口12から分割層534に流入する。このとき、パージ
口531Aを介して逆止弁531の傘部531Dに加わ
る圧力はそれほど高くはないので、逆止弁531は3個
とも閉じた状態となる。よってベーパは分割層534か
ら539にかけて各分割層を順に流れて各分割層内の活
性炭541に吸着され、大気分が大気開放孔523,大
気導通口528,およびフィルタ527を介して大気へ
逃げる。
【0137】また、エンジン停止状態にて燃料タンク1
82内の圧力が負圧になると、フィルタ527を通過し
た大気が大気導通口528,大気開放孔523を介して
分割層539内に流入する。このとき、ベーパが持つ圧
力は逆止弁531を開けるだけの大きな圧力ではないの
で、逆止弁531は全て閉じた状態となっている。よっ
て分割層539に流入した大気は分割層534にかけて
各分割層を順に流れ、各分割層の活性炭541に吸着さ
れたベーパがパージされ、そのベーパはベーパ入口1
2,ベーパライン21,ベーパライン186を介して燃
料タンク182へ戻る。
【0138】また活性炭541に吸着されたベーパを吸
気管181にパージさせるときは、ECU180からの
信号に基づいてパージ制御弁183が開閉される。これ
によってパージ口533に負圧が作用し、逆止弁524
および531が全て開く。そしてフィルタ527を通過
した大気が大気導通口528,各パージ口524Aを介
して各分割層に流入し、各分割層内の活性炭541に吸
着されたベーパをパージし、各パージ口531A,パー
ジ口533を介して吸気管181に吸い込まれる。
【0139】このように、第13実施例においては、ベ
ーパの吸着時のベーパ流路,脱離時のベーパ流路を逆止
弁524,531の開閉を利用して切り換えるようにし
たので、電磁弁,ダイヤフラム等の部品が不要となり、
コストを安くすることができる。またこの実施例では、
大気を大気導通口528から各分割層に流入させるとき
にフィルタ527を通しているので、パージ口524A
等にごみがつまるといった問題を防ぐこともできる。
【0140】尚、この実施例では大気導通口528から
各分割層に大気を流入させるときにフィルタ527を通
すようにしたが、エアクリーナ542を通過した後の空
気を大気導通口528に導くようにしても良い。次に第
14実施例について図32ないし図35を用いて説明す
る。ここで図32は第14実施例におけるケーシングの
上面図,図33は図32の13−13断面図,図34は
図32の14−14断面図に制御系等を加えた図,およ
び図35は本実施例における給油時のタイムチャートで
ある。またこの実施例の基本的な構成は第1実施例と同
じである。
【0141】ケーシング9のうち分割層101の図中上
方部位にはベーパ入口12とパージ口134とが設けら
れている。また、ケーシング9のうち分割層101の図
中上方部位であってかつベーパ入口12とパージ口13
4との間の部分には小隔壁97が設けられている。パー
ジ口131〜134はパージ通路17を介して吸気管1
81へ接続される一方、パージ通路17,パージ通路1
7A,パージ通路17Bを介してベーパライン186へ
接続されている。また、パージ通路17Aとパージ通路
17Bとの間には、ECU180からの信号に基づいて
通電されたときのみパージ通路17Aと17Bとを導通
させる二方弁620が設けられている。
【0142】また燃料タンク182の給油口182Aに
は、給油ガンが挿入されたときにオンする給油スイッチ
630が設けられている。またこの給油スイッチ630
からの信号はECU180へ入力される。次に作動につ
いて説明する。燃料タンク182から発生したベーパを
活性炭11に吸着させるとき、活性炭11に吸着したベ
ーパを吸気管181へパージさせるとき、および活性炭
11に吸着したベーパを燃料タンク182へ戻すときの
作動は、第1実施例と同様であるので説明は省略する。
【0143】給油時においては給油口182Aに給油ガ
ンが挿入されるので、給油スイッチ630がオンする。
そしてECU180は、この給油スイッチ630からの
信号を受けた後、二方弁620,4個の二方弁18,お
よび3個の二方弁20を全て通電させ、かつパージ制御
弁183を非通電状態とする制御信号を出力する(図3
5(a))。
【0144】これによって、燃料タンク182から押し
出されるベーパを含んだガスは、逆止弁184が設けら
れたベーパライン21よりも抵抗の小さいパージ通路1
7Bを多く通り、パージ通路17A,16を介して各分
割層101〜107へ流入される。そしてベーパは各分
割層101〜107の活性炭11に吸着され、大気分が
導入管19を介して大気へ逃げる。
【0145】また、給油が終わって給油ガンが給油口1
82Aから抜かれると、給油スイッチ630がオフとな
り、ECU180から二方弁620,4個の二方弁1
8,3個の二方弁20,およびパージ制御弁183を全
て非通電状態とする制御信号を出力する(図35
(b))。給油ガンから燃料タンク182へ流入される
燃料の流量は約20リットル/分であり、燃料タンク1
82内のガスも大量にケーシング9内に流入されるわけ
だが、この実施例のように、給油時にベーパを吸着させ
るときに各分割層101〜107へ吸着させる構成とす
ることによって、吸着時における圧損を小さくすること
ができ、これによって燃料タンク182内が必要以上に
高圧状態となることを防止することができる。
【0146】次に第15実施例について図36ないし図
38を用いて説明する。ここで図36は第15実施例に
おけるケーシングの上面図、図37は図36の71−7
1断面図、および図38は図36の72−72断面図に
制御系等を加えた図である。ケーシング9の上面部97
1には4個のゴム製の逆止弁701が設けられている。
この逆止弁701は第13実施例で用いた逆止弁52
4,531と同じものである。また、上面部971のう
ち逆止弁701の傘部701Dの外周と軸部701Bと
間の部分にはパージ口701Aが複数個形成されてい
る。
【0147】更に上面部971の図中上方部位には、4
個の逆止弁701を覆うように上面カバー706が設け
られている。この上面カバー706の中央部には傘状の
逆止弁702が逆止弁701と同様に固定されており、
上面カバー706のうち逆止弁702の傘部の外周部と
軸部との間の部分には給油時大気導通口702Aが複数
個形成されている。また、上面カバー706の中央部に
は、パージ通路17を介して吸気管181のスロットル
弁下流側部位に接続されたパージ口707が形成されて
いる。また、上面カバー706と上面部971とによっ
て集合部705が形成されている。
【0148】更にケーシング9の下面部972には3個
の傘状の逆止弁703が逆止弁701と同様に固定され
ている。また、下面部972のうち逆止弁703の傘部
の外周部と軸部との間の部分には大気導入口703Aが
複数個形成されている。更に下面部972の図中下方部
位には、3個の逆止弁703を覆うように下面カバー7
08が設けられている。この下面カバー708の中央部
には傘状の逆止弁704が逆止弁701と同様に固定さ
れており、下面カバー708のうち逆止弁704の傘部
の外周部と軸部との間の部分には大気導入口704Aが
複数個形成されている。また下面カバー708の側面部
には、パージ通路17C,17Bを介して燃料タンク1
82に接続された給油時ベーパ入口610が形成されて
いる。また、下面カバー708と下面部972とによっ
て集合部709が形成されている。
【0149】パージ通路17Bと17Cとの間に設けら
れた二方弁620はECU180からの信号に基づいて
通電状態となっているときのみ、パージ通路17Bと1
7Cとを連通させる弁である。次にこの実施例の作動を
説明する。燃料タンク182から発生したベーパを活性
炭11に吸着させるとき、活性炭11に吸着したベーパ
を吸気管181へパージさせるとき、および活性炭11
に吸着したベーパを燃料タンク182へ戻すときの作動
については第13実施例と同様であるので、ここでは説
明を省略する。
【0150】給油時においては、給油口182Aに給油
ガンが挿入されて給油スイッチ630がオンし、ECU
180から二方弁620を開いてパージ制御弁183を
閉じる制御信号を出力する。これによって、燃料タンク
182から押し出されるベーパを含んだガスは、逆止弁
184が設けられたベーパライン21よりも抵抗の小さ
いパージ通路17B,17Cを通って集合部709へ流
入される。そして燃料タンク182から押し出されてき
たガスの圧力によって逆止弁703が開き、ガスは大気
導入口703Aを介して各分割層101〜107へ流入
され、ベーパが各分割層101〜107の活性炭11に
吸着される。またベーパ以外の空気は逆止弁701を開
けてパージ口701Aを介して集合部705へ流入し、
更に逆止弁702を開けて給油時大気導通口702Aを
介して大気へ逃げる。
【0151】また、給油が終わって給油ガンが給油口1
82Aから抜かれると、給油スイッチ630がオフとな
り、ECU180から二方弁620およびパージ制御弁
183を非通電状態とする制御信号を出力する。尚、逆
止弁704は、給油時は閉じ、ベーパを吸気管181へ
パージさせるときは開く。また逆止弁702は、給油時
は開き、ベーパを吸気管181へパージさせるときは閉
じる。
【0152】以上各実施例において、ベーパが吸着する
流路は、隣合う分割層を、その分割層の伸延方向の交互
の端部において連通することで形成する構成としたが、
隣合う分割層をその一部において連通させる仕切り板で
あれば良い。また、上記各実施例においては分割層を3
〜7としたがこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例におけるケーシングの上面図
である。
【図2】図1の1−1断面図である。
【図3】図1の2−2断面図に制御系等を加えた図であ
る。
【図4】上記第1実施例におけるエンジン停止時のタイ
ムチャートである。
【図5】上記第1実施例におけるエンジン作動時のタイ
ムチャートである。
【図6】上記第1実施例における分割層の流路断面積に
対するベーパの燃料タンクへの戻り量を示すグラフであ
る。
【図7】上記第1実施例における分割層の流路断面積に
対する単位活性炭量のベーパ吸着量を示すグラフであ
る。
【図8】上記第1実施例における分割層の流路断面積に
対する拡散容積を示すグラフである。
【図9】本発明第2実施例におけるケーシングの上面図
である。
【図10】図7の3−3断面図に制御系等を加えた図で
ある。
【図11】本発明第3実施例の要部を示す要部断面図で
ある。
【図12】図11の4−4断面図である。
【図13】上記第3実施例におけるエンジン作動時のタ
イムチャートである。
【図14】本発明第4実施例におけるケーシングの斜視
図である。
【図15】図14の6−0−6断面図であるに制御系を
加えた図である。
【図16】図14の7−0−7断面図である。
【図17】本発明第5実施例の要部を示す要部断面図で
ある。
【図18】本発明第6実施例の要部を示す要部断面図で
ある。
【図19】図18の8−8断面図である
【図20】本発明第7実施例の要部を示す要部断面図で
ある。
【図21】本発明第8実施例の要部を示す要部断面図で
ある。
【図22】本発明第9実施例の要部を示す要部断面図で
ある。
【図23】本発明第10実施例の要部を示す要部断面図
である。
【図24】図23の9−9断面図である。
【図25】図23の5−5断面図である。
【図26】本発明第11実施例の要部を示す要部断面図
である。
【図27】図26の10−10断面図である。
【図28】本発明第12実施例の要部を示す要部断面図
である。
【図29】本発明第13実施例におけるケーシングの上
面図である。
【図30】図29の73−73断面図である。
【図31】図29の74−74断面図に制御系等を加え
た図である。
【図32】本発明第14実施例におけるケーシングの上
面図である。
【図33】図32の13−13断面図である。
【図34】図32の14−14断面図に制御系等を加え
た図である。
【図35】上記第14実施例における給油時のタイムチ
ャートである。
【図36】本発明第15実施例におけるケーシングの上
面図である。
【図37】図36の71−71断面図である。
【図38】図36の72−72断面図に制御系等を加え
た図である。
【図39】従来の蒸発燃料処理装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
9 ケーシング 11 活性炭 12 ベーパ入口 15 大気開放孔 16 パージ通路 17 パージ通路 18 二方弁 20 二方弁 131 パージ口 132 パージ口 133 パージ口 141 新気導入口 142 新気導入口 143 新気導入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊原 康行 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 蒲原 晋一郎 岡山県笠岡市東大戸1088−1 (72)発明者 前田 一人 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 小山 信彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 石黒 裕次 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空間を有する容器と、 前記空間に複数の分割層を形成させる仕切り部材と、 前記複数の分割層のそれぞれに設けられた吸着材と、 互いに隣り合う前記分割層を導通させるように前記仕切
    り部材に複数形成された分割層導通通路と、 前記容器の外部に設けられ、蒸発燃料を貯溜する蒸発燃
    料貯溜部と、 前記複数の分割層のうちの一端側の分割層に面する前記
    容器に形成された導入孔と、 この導入孔と前記蒸発燃料貯溜部とを導通する蒸発燃料
    導通通路と、 前記複数の分割層のうちの他端側の分割層に面する前記
    容器に形成され、大気に開放された大気開放孔と、 前記複数の分割層の伸延方向一端側に面する前記容器に
    形成された第1の伸延方向開放孔と、 この第1の伸延方向開放孔と大気とを導通する大気導通
    通路と、 前記容器の外部に設けられ、前記蒸発燃料を吸引する蒸
    発燃料吸引部と、 前記複数の分割層の伸延方向他端側に面する前記容器に
    形成された第2の伸延方向開放孔と、 この第2の伸延方向開放孔と前記蒸発燃料吸引部とを導
    通する吸引部導通通路と、 前記大気導通通路中に設けられ、前記大気導通通路を開
    閉する大気導通通路開閉手段と、 前記吸引部導通通路中に設けられ、前記吸引部導通通路
    を開閉する吸引部導通通路開閉手段と前記蒸発燃料を前
    記吸着材に吸着させるときは、前記大気導通通路開閉手
    段および前記吸引部導通通路開閉手段を閉じる制御信号
    を出力し、かつ前記蒸発燃料を前記蒸発燃料吸引部に吸
    引させて前記吸着材から脱離させるときは、前記大気導
    通通路開閉手段および前記吸引部導通通路開閉手段を開
    く制御信号を出力する制御手段とを備え、 前記複数の分割層導通通路が、前記一端側の分割層から
    前記他端側の分割層にかけて上下交互に形成され、 前記各分割層の流路断面積のうち、少なくとも前記一端
    側の分割層の流路断面積が40cm2 以下であることを特
    徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蒸発燃料処理装置であっ
    て、更に、 前記一端側の分割層から前記導入孔までが前記吸着材に
    て充填されていることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の蒸発燃料処理装置であっ
    て、更に、 前記一端側の分割層内の前記吸着材と前記導入孔との間
    に空気層が形成され、 この空気層と前記第2の伸延方向開放孔との間に形成さ
    れる流路には前記吸着材が介在されていることを特徴と
    する蒸発燃料処理装置。
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