JPH07119248B2 - 塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法 - Google Patents

塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法

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JPH07119248B2 JP27925590A JP27925590A JPH07119248B2 JP H07119248 B2 JPH07119248 B2 JP H07119248B2 JP 27925590 A JP27925590 A JP 27925590A JP 27925590 A JP27925590 A JP 27925590A JP H07119248 B2 JPH07119248 B2 JP H07119248B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塩化ビニル系単量体の改良された重合方法に
関するものであり、更に詳しくは、塩化ビニル系重合体
を高能率で製造するための、塩化ビニル系単量体の懸濁
重合方法に関するものである。
〔従来の技術〕
汎用の塩化ビニル樹脂は工業的には加熱・冷却のための
ジャケット、撹拌装置を備えた重合器を用い、回分式の
懸濁重合により生産される。樹脂の生産性を向上するた
めには除熱能力の限界まで重合速度を大きくし短時間に
重合を完結したり、重合器を大型化し1バッチ当りの生
産量を大きくしたり、または重合器の除熱能力を上げた
りすることが重要である。
重合時間の短縮に関しては、重合温度に応じた高活性の
開始剤を選択し(特開昭53-73280)、かつその添加量を
多くすること、また活性の異なる開始剤の組合わせによ
り重合速度の均一化を図ること(特開昭56-149407)に
より、重合器の除熱能力の限界まで重合速度を大きくす
ることが可能となる。しかし開始剤の増量による重合時
間の短縮は重合体粒子の粗大化をもたらしたりフィッシ
ュアイを増加させたりして品質の低下を伴なう。
また重合器の大型化は内容積当りのジャケット面積が小
さくなり、除熱能力を減少させることになる。このため
重合器の材質を熱伝導性が良く且つ伝熱を阻害するスケ
ールの生成が少ない材質にする(特公昭58-8405)、ジ
ャケットの水流の速度を上げる、あるいはバッフルに通
水しかつその流路を改善する(実開昭58-160241)等の
工夫が行なわれ、これらによりある程度の除熱の向上は
可能であるがその効果は僅かである。このため、特に40
m3以上の大型重合器においてはリフラックスコンデンサ
ーを付加しかつその冷却負荷を大きくすることにより、
6時間以下の短時間重合が可能になった(特公平1-1808
2)。しかしこの場合、重合中の泡立ちによるコンデン
サーの閉塞、製品中のフィッシュアイの増加、カサ比重
の低下等の操業上、品質上の問題点が多い(例えば特開
昭61-207411)。また予め冷却した低温の冷却水をジャ
ケットに通水することにより、重合器の除熱能力を向上
することも可能であるが、冷却設備への投資の他、ラン
ニングコストがかかり経済的ではない。
一方内部ジャケット付き重合器は従来の外部ジャケット
重合器に比べ伝熱係数が大きく、塩化ビニルの重合に使
用し得ることが知られている(特開昭57-147502)。こ
の内部ジャケット重合器を用いて単に開始剤の選択、増
量により重合速度を早めたとしても、前記の如く粒子の
粗大化、フィッシュアイの増加の問題が起こり、品質上
満足するものは得られない。また内部ジャケット式でか
つ40m3以上の大型重合器を用い6時間以下の短時間で塩
化ビニルの重合が行われたことはない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、内部ジャケット付きで内容積40m3以上
の大型重合器を用いて、4以上6時間以内の短時間で、
重合体粒子の粗粒化およびフィッシュアイの増加を招く
ことなく塩化ビニル系重合体を製造する方法を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のかかる目的は、塩化ビニル系単量体すなわち塩
化ビニル単量体または塩化ビニルと共重合し得る単量体
と塩化ビニル単量体との混合物を油溶性開始剤の存在下
に水性媒体中で重合するに際し、撹拌装置および重合器
の内側に内包化した加熱・冷却のための内部ジャケット
を備えた内容積40m3以上の大型重合器を用い、重合反応
時間T(hr)が4≦T≦6の範囲であり、かつ重合開始
から重合転化率30%までの期間は内容液1m3当りの正味
撹拌動力Pv(kw/m3)を、5≦Pv×T≦13の関係を満足
する範囲に制御することにより達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては内部に加熱・冷却のためのジャケット
を内包化した内部ジャケット付きで内容積40m3以上の重
合器が用いられる。内容積が40m3より小であれば、内容
積当りのジャケットの伝熱面積が大きいため、通常の外
部ジャケット重合器でも短時間重合は可能であり、必ず
しも内部ジャケットを必要としない。ただしこの場合
は、1バッチ当たりの生産量が少ないため多数の重合器
を必要とし経済的でない。
本発明における塩化ビニルと共重合し得る単量体として
は、例えば酢酸ビニル等のアルキルビニルエステル、セ
チルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル、エチ
レン、プロピレン等のα−モノオレフィン、アクリル酸
メチル、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル等が例示されるが、これらに限定されな
い。
本発明において用いられる懸濁剤、界面活性剤等の分散
剤としては、通常塩化ビニルの懸濁重合に用いられる部
分鹸化ポリ酢酸ビニル、メチルセルローズ、ヒドロキシ
エチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルローズ、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルローズ等の水溶性セルロー
ズエーテル、アクリル酸重合体、ゼラチン等の水溶性ポ
リマー、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノス
テアレート、グリセリンモノステアレート、エチレンオ
キサイドプロピレンオキサイドブロックコポリマー等の
油溶性乳化剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウ
レート、ポリオキシエチレングリセリンオレート、ラウ
リン酸ナトリウム等の水溶性乳化剤が例示され、これら
の1種または2種以上の組合せで用いられる。これらの
全量を重合の最初から用いても良いし、その一部を重合
の途中で追加しても良い。
本発明に用いられる重合開始剤はジ−2−エチルヘキシ
ルパーオキシジカーボネート、ジ−(2−エトキシエチ
ル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボ
ネート系の開始剤、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパ
ーオキサイド等のジアシルパーオキサイド系の開始剤、
2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等の
アゾ化合物系の開始剤、および(α,α′−ビス−デカ
ノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ターシャ
リブチルパーオキシネオデカノエート、ターシャリヘキ
シルパーオキシピパレート等のパーエステル系の開始剤
等が例示されるがこれらの開始剤に限定されない。これ
らの開始剤は所定の重合温度において4〜6時間の重合
時間となるようその種類、量が選択され、1種または2
種以上組み合わせて用いられる。
本発明においては、必要に応じてメルカプトアルカノー
ル、チオグリコール酸アルキルエステル等の連鎖移動
剤、ボリリン酸ソーダ等のpH調整を添加することが出来
る。
本発明において重合反応時間T(hr)は4以上6時間以
下でかつTと重合開始から集合転化率30%までの期間の
重合器の内容液1m3当りの正味攪拌動力Pv(kw/m3)を、
5≦Pv×T≦13、好ましくは6≦Pv×T≦10の関係を満
足する範囲に制御する必要がある。ここで正味攪拌動力
はPv=(Pt−Pe)/Vで示され、Ptは重合中の攪拌動力
(kw)、Peは無負荷時(重合器が空)の攪拌動力(kw)
であり、Vは重合器の内容液量(m3)である。Pvは重合
の進行による系の粘度の上昇と共に徐々に大きくなる
が、重合転化率30%ではその上昇は僅かであり、実質的
には純水による実測値で代表しても良い。また重合時間
T(hr)は仕込終了後加熱・昇温により、内温が所定の
重合温度に達した時間から重合器内の圧力が、その反応
温度における自然圧力でしばらく推移した後、未反応単
量体の減少に伴って圧力降下を始め、その降下巾が2kg/
cm2になるまでの時間と定義する。この場合通常重合転
化率83から86%である。
従来の重合時間が6時間を超す塩化ビニルの懸濁重合に
おける正味攪拌動力Pvは、通常1(kw/m3)未満でなさ
れてきた。しかし、重合時間が6時間以下の短時間重合
におけるフィッシュアイ、粒子径等の品質上の要請か
ら、従来の6時間を超す重合に比較し正味攪拌動力を大
きくとる必要がある。本発明者らはこの点に着目し、重
合時間が4以上6時間以下の重合実験で、重合転化率30
%までの正味攪拌動力Pv(kw/m3)と重合時間T(hr)
に適正な条件を見いだし本発明に致ったものである。即
ち重合時間を短縮してかつ高品質の重合体を得るにはこ
の正味攪拌動力を大きくする必要があり、その関係は重
合開始から重合転化率30%までの期間の正味攪拌動力Pv
(kw/m3)と重合時間T(hr)との積Pv×Tの値で示さ
れ、5≦Pv×T≦13を満足するPvの範囲が造粒上も問題
なく、品質も良いことを見い出した。このPv×Tの値は
6≦Pv×T≦10の範囲がより好ましい。なお重合転化率
30%の時点は全モノマーの仕込量から全重合発熱量(予
定値)が判り、反応開始後の除熱量を積算してゆくこと
により、その積算値が全重合発熱量の30%に達する時点
として求めることができる。
ここでPv×Tが5より小さいと粒子が粗大化し、可塑剤
吸収性が悪くフィッシュアイが増加する。これはモノマ
ー懸濁油滴の分散・合一の頻度が少なくて、生成した重
合体粒子の空隙率が小さくなるためと推定される。一方
Pv×Tが13より大きいと同様に粒子が粗大化しフィッシ
ュアイが増加する。これは懸濁油滴の分散・合一の頻度
が逆に多くなりすぎ、油滴、重合粒子同士の衝突による
凝集が生じ易く、粗粒化するものと推定される。油滴の
分散・合一は重合転化率30%を越えると起こらないと考
えられ、これ以後の攪拌動力は特に限定されず、重合器
内が均一に攪拌されさえすれば良い。
重合器の攪拌動力を調節する方法としては、例えば「化
学工学協会編:化学工学便覧、改訂3版、丸善株式会
社、昭和43年」に詳細に記載されているように、各種形
状の攪拌装置についての攪拌系のレイノルズ数Reと動力
数Npの関係を表す実験式や線図を利用するか、または動
力を実測することによりNpを求め攪拌動力を調節するこ
とができる。すなわち、重合器の内容物の密度をρ(kg
/m3)、粘性係数をμ(kg/m・sec)、攪拌翼の回転数を
n(1/sec)、翼長をd(m)、重力換算係数をg0(kg
・m/Kg・sec2)、減速機構部や軸封部での損失を含まな
い正味の攪拌力をP(Kg・m/sec)とすれば、ReおよびN
pはそれぞれ Re=ρnd2/μ Np=P・gc/ρn3d5で定義されるものであり、公知文献
または実験により容易にNpを求めることができる。
塩化ビニル系単量体の懸濁重合で一般的に採用されてい
る大型重合器の攪拌装置のNpはおよそ0.2〜2.0の範囲で
ある。Npが求まれば次式から重合器の単位容積当りの正
味攪拌動力Pvが算出できる。
Pv=Np・ρn3d5/102・V・gc ここでVは重合器内の液量(m3)である。特定の攪拌装
置を用いて動力を調整する場合には動力は回転数の3乗
に比例するので、回転数を変更することにより攪拌動力
を任意に調節することが可能である。攪拌回転数は反応
期間中一定でも良いし、また途中で変更しても良いが、
重合開始から重合転化率30%の期間は前記5≦Pv×T≦
13を満足する範囲でなければならない。本発明において
使用される攪拌装置の攪拌翼としてはファウドラー型後
退翼、ブルマージン翼、タービン翼、ファンタービン
翼、パドル翼等があるが、ファウドラー型後退翼におい
てより好適に実施することができる。またバッフルとし
てはパイプ(棒型)バッフル、D型バッフル、E型(フ
ィンガー型)バッフルが好ましい。これらの攪拌翼およ
びバッフルは一般に使用されており、例えば前記「化学
工学便覧」または「佐伯康治著:ポリマー製造プロセ
ス、157〜159ページ、1971年、工業調査会」などに説明
されている。
本発明における水、塩化ビニル系単量体、懸濁剤、開始
剤、その他の助剤の仕込み方法として、通常の懸濁重合
において用いられる如何なる方法も採用することができ
る。例えば、水、懸濁剤、開始剤、塩化ビニル系単量体
を順次重合器に添加する方法、あるいはこれらを同時に
連続的に仕込む方法、懸濁剤水溶液と開始剤を溶解した
塩化ビニル系単量体を順次、あるいは同時に仕込む方法
等の何れの方法も可能である。水と塩化ビニル系単量体
の重量比は一般に、水/塩化ビニル系単量体=1/1〜1.6
/1程度で行われる。
〔発明の効果〕
かくして本発明によれば、内部ジャケット付きで内容積
40m3以上の大型重合器を用いて、重合体粒子の粗粒化、
フィッシュアイの増加を招くことなく4以上6時間以下
の短時間で重合を完結させることができるので、重合器
の稼動率が大巾に向上し生産性が高いので、工業的に極
めて有用である。
以下実施例、比較例、参考例により本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるわ
けではない。なお実施例、比較例、参考例の中の%、部
数は特に断わりのない限り重量基準である。また、各実
施例、比較例、参考例で示した塩化ビニル系重合体の物
性値は次の方法により測定した。
(1)粗粒分 JIS基準の金網を使用した篩分析により、60メッシュの
金網に残留する割合をもって示した。
(2)平均粒径(Dp50) JIS基準の金網を使用した篩分析により、50%通過径と
した。
(3)カサ比重 JIS K6721-1977で定める方法に準じて測定した。
(4)フィッシュアイ 塩化ビニル系重合体100g、鉛ステアレート1.0g、バリウ
ムステアレート1.0g、二塩基性ステアリン酸鉛0.5g、ジ
オクチルフタレート40gおよびカーボンブラック0.8gを
配合し、150℃のロール上で3.5分間混練した後、厚さ約
0.6mmのシートを引き出す。そのシートより15cm×30cm
のテストピース2枚を切取り、同じロール上に重ねて載
せ30秒間予熱し、次に20秒間混練して、厚さ約6mmの1
枚のシートとする。そのシートの裏面から光を当て、5c
m角5箇所で観察されるフィッシュアイの全数を5で割
った個数で示した。
実施例1 翼長1.7mのファウドラー型4枚後退翼および外径0.22m
のパイプバッフル4本を装着した直径3.2m、内容積45m3
の内部ジャケット付きステンレス製重合器を脱気した
後、塩化ビニル単量体100部(16.5トン)、水130部、鹸
化度が80モル%で平均重合度が2500の部分鹸化ポリ酢酸
ビニル0.055部、鹸化度が33モル%で平均重合度が300の
部分鹸化ポリ酢酸ビニル0.03部、ジ−(2−エトキシエ
チル)パーオキシジカーボネート(EEP)0.05部を仕込
んだ。昇温後の重合開始時における正味攪拌動力Pvが1.
5kw/m3となるよう回転数112rpmで攪拌し、次いで内温を
57℃に昇温し重合を進行させた。内部の圧力が2.0kg/cm
2低下した時点で未反応モノマーを回収し、内容物を脱
水乾燥した。Pvは昇温後時間経過とともに徐々に上昇
し、重合転化率30%に達した時点で1.8kw/m3であった。
重合反応時間Tは4.5時間であった。
実施例2 実施例1において、ジ−(2−エトキシエチル)パーオ
キシジカーボネートを0.055部とした以外は全て同一の
条件で重合した。正味攪拌動力Pvは重合開始時1.5kw/m3
で、重合転化率30%時1.8kw/m3であった。反応時間Tは
4.1時間であった。
実施例3 実施例1において、重合開始剤をジ−2−エチルヘキシ
ルパーオキシジカーボネート(OPP)0.055部とした以外
は全て同一の条件で重合した。正味攪拌動力Pvは重合開
始時1.5kw/m3で、重合転化率30%時1.8kw/m3であった。
反応時間Tは4.6時間であった。
実施例4 実施例1において、攪拌回転回数を120rpmとし、重合開
始時の正味攪拌動力Pvを1.8kw/m3とした以外は全て同一
の条件で重合した。重合転化率30%時のPvは2.2kw/m3
反応時間Tは4.4時間であった。
実施例5 実施例1において、攪拌回転数を125rpmとし、重合開始
時の正味攪拌動力Pvを2.1kw/m3とした。また開始剤とし
てジ−(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネー
トを0.04部添加した以外は全て同一の条件で重合した。
重合転化率30%時Pvは2.5kw/m3、反応時間Tは5.2時間
であった。
比較例1 実施例1において、攪拌回転数を91rpmとし、重合開始
時の正味攪拌動力Pvを0.8kw/m3とした。また開始剤をジ
−(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート0.
055部とした以外は全て同一の条件で重合した。
重合転化率30%時のPvは1.0kw/m3、反応時間Tは4.1時
間であった。
比較例2 実施例1において、攪拌回転数を145rpmとし、重合開始
時の正味攪拌動力Pvを3.3kw/m3とした以外は全て同一条
件で重合した。重合転化率30%時のPvは3.9kw/m3、反応
時間Tは4.5時間であった。
参考例 実施例1において、攪拌回転数を95rpmとし、重合開始
時の正味攪拌動力Pvを0.9kw/m3、開始剤をジ−(2−エ
トキシエチル)パーオキシジカーボネート0.022部とし
た以外は全て同一条件で重合した。
重合転化率30%時のPvは1.1kw/m3、反応時間Tは9.0時
間であった。
実施例1〜5、比較例1〜2、参考例の重合条件のまと
めおよび得られた重合体の性状を第一表に示す。
本発明によるものは、比較例に比べ粒度が適度に小さ
く、粗粒分がなく、フィッシュアイが少ない。また参考
例の長時間重合によるものに遜色ない品質のものが、短
時間の重合で得られる。
実施例6 実施例1と同じファウドラー型の攪拌翼とパイプバッフ
ル4本を装着した内容積45m3の内部ジャケット付きステ
ンレス製重合器を脱気した後、塩化ビニル単量体100部
(16.5トン)、水130部、鹸化度80モル%で平均重合度2
500の部分鹸化ポリ酢酸ビニル0.055部、鹸化度33モル%
で平均重合度300の部分鹸化ポリ酢酸ビニル0.025部、ジ
−(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート0.
035部を仕込んだ。回転数112rpmで攪拌し、重合開始時
のPvを1.5kw/m3とした。次いで内温を62℃に昇温し重合
を進行させた。内部の圧力が2.0kg/cm2低下した時点で
未反応モノマーを回収し、内容物を脱水乾燥した。この
反応時の、重合転化率30%時のPvは1.8kw/m3、重合反応
時間Tは5.5時間であり、重合開始時のPv×Tは8.3、重
合転化率30%のPv×Tは9.9であった。重合体の50%通
過平均径は135μm、粗粒分は0%、カサ比重は0.56g/m
lであった。またフィッシュアイは4個と少なかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大内 勲 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社内 (72)発明者 若森 秀樹 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社内 (72)発明者 大和 多実男 山口県徳山市晴海町1番2号 サン・アロ ー化学株式会社内 (72)発明者 石井 靖道 岡山県倉敷市児島塩生字新浜2767―1 日 本ゼオン株式会社内 (72)発明者 大川 正久 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化学 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単量体または塩化ビニルと共重
    合し得る単量体と塩化ビニル単量体の混合物(以下塩化
    ビニル系単量体と称する)を、油溶性開始剤の存在下に
    水性媒体中で重合するに際し、撹拌装置および重合器の
    内側に内包化した加熱・冷却のための内部ジャケットを
    備えた内容積が40m3以上の大型重合器を用い、重合反応
    時間T(hr)が4≦T≦6の範囲であり、かつ重合開始
    から重合転化率30%までの期間は重合器の内容液1m3
    たりの正味撹拌動力Pv(kw/m3)を、 5≦Pv×T≦13 を満足する範囲に制御することを特徴とする塩化ビニル
    系単量体の懸濁重合方法。
  2. 【請求項2】重合器に装着された撹拌装置の撹拌翼がフ
    ァウドラー型後退翼であり、バッフル形状がパイプバッ
    フル、E型バッフルもしくはD型バッフルであることを
    特徴とする、特許請求の範囲第一項記載の塩化ビニル系
    単量体の懸濁重合方法。
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