JPH0711492Y2

JPH0711492Y2 - 電子機器用筐体取付け枠

Info

Publication number: JPH0711492Y2
Application number: JP1988017462U
Authority: JP
Inventors: 達彦高橋; 正明田口
Original assignee: Yokogawa Electric Corp
Current assignee: Yokogawa Electric Corp
Priority date: 1988-02-15
Filing date: 1988-02-15
Publication date: 1995-03-15
Anticipated expiration: 2003-02-15
Also published as: JPH01121979U

Description

【考案の詳細な説明】【産業上の利用分野】

本考案は、内部にプリント基板などの電子機器を収容し
た筐体を取付ける枠に係り、特に各種取付け態様に汎用
的に適用できる構造に関する。

【従来の技術】

本出願人は、従来より工業用の計器には例えば実公昭59
-40799号『電子機器用筐体』で開示した構造を採用して
おり、またこの様な筐体を複数収容する装置として実公
昭58-55804号『計装盤フレーム』等のキュービクルを用
いている。

【考案が解決しようとする課題】

しかし、電子機器用筐体の取付け態様は上記のラック取
付けに限られるものではなく、壁取付けもある。第６図
は従来の壁取付け用枠体10（パネルとも言う）の構成斜
視図である。基本的には板金を折曲げ加工したもので、
上下側には電子機器用筐体取付け用のネジ穴11が左右方
向に上下一列に設けられ、左右の端には壁取付け用のネ
ジ穴12が設けられている。第７図は壁取付け状態の説明図である。筐体20の背面側
に取付け片30が固定されて、壁に固定された枠体10に取
付け片30を固定して筐体20の壁取付けをしている。第８図は、この枠体10をラック取付けに使用した状態の
説明図である。ラック柱40はキュービクルなどの内部に
設けられており、キュービクル自体の構造材としても使
用する関係上なるべく端において剛性を高くしたい。す
ると、枠体10をラック柱40に取付ける場合には、筐体20
が突出して、扉が開閉できないという課題が発生してい
る。ラック取付け専用の枠体を設計することもできるが、量
産性に乏しく製造上の負担が増大する課題がある。本考案はこのような課題を解決したもので、壁取付けに
もラック取付けにも使用できる量産効果の大きい電子機
器用筐体取付け枠を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

このような目的を達成する本考案は、大略直方体形状よ
りなる筐体20の上下側面に取り付けると共に、当該筐体
の前面若しくは背面方向を向く取付け面を有する取付け
片30を取り付ける枠体であって、次の構成としたもので
ある。即ち、前記筐体の上下側面の間隔h1よりも大きく取付け
片の間隔h2よりも小さな間隔の上下間隔h0を有し、前記
筐体の左右側面の間隔w1の少なくとも一個分よりも大き
な左右間隔w0を有するカット穴13と、このカット穴の周
囲に設けられた縁材14と、この縁材の左右側に設けられ
たラック又は壁に対して当該枠体を取付ける取付け部15
と、この縁材の上下側に設けられ、上側の形状はΠ、
Ч、等であり、下側の形状は上側と線対称であり、縁
材の面と平行な面に前記取付け面が固定される手段を備
えたアングル16とを具備している。そして、当該枠体がラックに取り付けられる場合は前記
カット穴に前記筐体が緩挿され、当該枠体が壁に取り付
けられる場合は前記カット穴と当該壁とが対向すると共
に、前記筐体は前記カット穴から突出しない状態で装着
される。

【作用】

本考案の各構成要素はつぎの作用をする。カット穴は筐
体の周囲を枠体が通過すると共に取付け片で停止する大
きさになっている。縁材に設けられたラック又は壁取付
け用の取付け部はラック又は壁に固定する際に使用し、
アングルは取付け片の取付けに使用して、筐体を枠体に
固定する。

【実施例】

以下図面を用いて、本考案を説明する。第１図は、本考案の一実施例を枠体10の構成斜視図であ
る。図中、13は高さh₀、幅w₀の長方形のカット穴で、高
さh₀は筐体20の上下間隔h₁よりも大きく、取付け片30を
装着した状態の間隔h₂に比べて小さな上下間隔であり、
幅w₀は筐体20の幅w₁の一個分よりも大きな左右間隔で、
ラックの仕様により定まる。14はカット穴13の周囲に設
けられた縁材で、例えば板金加工に適した金属板や、軽
量化に適する樹脂材料よりなる。15は縁材14の左右側に
設けられたラック又は壁取付け用の取付け部で、ここで
はバカ穴になっており、ラック又は壁にネジを用いて螺
着させるが、ラック又は壁に設けた爪等と係合をする構
造でもよい。16は縁材14の上下側に設けられアングル
で、縁材14の面と平行な取付け面16bと、取付け面16bと
縁材14とのクリアランスをとる支持面16aとよりなる。
取付け面16bと支持面16a及び縁材14の上側の断面形状
は、Π、Ч、等であり、下側の形状は上側と線対称に
なっている。第２図は筐体20の説明図で，（Ａ）は壁取付け用、
（Ｂ）はラック取付け用を示している。取付け片30は筐
体20の上下側面に取付けられ、壁取付けの場合には背面
側、ラック取付けの場合には正面側に固定される。図示
するように、取付け片30は筐体20の背面側若しくは正面
側を向く面31を有し、ネジ止めなどの固定に適したもの
となる。この様な取付け片30は本出願人が提案した『電子機器用
筐体』（昭和63年２月４日づけで特許出願）に開示され
たものを用いるとよいが、従来のように取付け態様に応
じて適宜設計したものでもよい。第３図は枠体10と筐体20の取付け状態を説明する斜視図
で，（Ａ）は壁取付け用、（Ｂ）はラック取付け用を示
している。壁取付けの場合には壁に固定された枠体10の
取付け面16bに、取付け片30の取付け面31を位置決めし
てネジ止めなどの必要な固定をする。ラック取付けの場
合には、筐体20の前側に取付け片30を設けたものを使用
する。尚、ここでは筐体20として、最も右側に電源装置
や信号の上部機器との通信をする汎用カードを取付け、
これに続いてシーケンサやシグナルコンディショナ等の
制御対象に応じて適宜用いられるものを取付けている。第４図及び第５図は、枠体10の他の実施例の構成図であ
る。枠体10の上下側16をロ形状にして取付け面16bを補
強したものでよく、又取付け片30の形状に合わせた
形状としてもよい。

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば次のような実用上
の効果がある。枠体10を壁取付けとラック取付けの両方に使用できる
ようにしたので、量産効果が大きく製造コストが低下す
る。またユーザはスペースや使い易さを総合的に勘案して
壁取付けとラック取付けを選択しても、共通の枠体10を
転用できユーザの利便も向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す構成ブロック図、第２
図は筐体20の説明図、第３図は枠体10と筐体20の取付け
状態を説明する斜視図、第４図及び第５図は、枠体10の
他の実施例の構成図である。第６図は従来装置の構成斜視図、第７図は壁取付け状態
の説明図、第８図は、この枠体10をラック取付けに使用
した状態の説明図である。 10…枠体、13…カット穴、14…縁材、15…ラック又は壁
取付け用の取付け部、16…アングル、20…筐体、30…取
付け片。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】大略直方体形状よりなる筐体（20）の上下
側面に取り付けると共に、当該筐体の前面若しくは背面
方向を向く取付け面を有する取付け片（30）を取り付け
る枠体であって、前記筐体の上下側面の間隔（h1）よりも大きく取付け片
の間隔（h2）よりも小さな間隔の上下間隔（h0）を有
し、前記筐体の左右側面の間隔（w1）の少なくとも一個
分よりも大きな左右間隔（w0）を有するカット穴（13）
と、このカット穴の周囲に設けられた縁材（14）と、この縁材の左右側に設けられたラック又は壁に対して当
該枠体を取付ける取付け部（15）と、この縁材の上下側に設けられ、上側の形状はΠ、Ч、
等であり、下側の形状は上側と線対称であり、縁材の面
と平行な面に前記取付け面が固定される手段を備えたア
ングル（16）と、を具備し、当該枠体がラックに取り付けられる場合は前
記カット穴に前記筐体が緩挿され、当該枠体が壁に取り
付けられる場合は前記カット穴と当該壁とが対向すると
共に、前記筐体は前記カット穴から突出しない状態で装
着されることを特徴とする電子機器用筐体取付け枠。