JPH07106155B2 - 抗生化合物の製法 - Google Patents

抗生化合物の製法

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JPH07106155B2
JPH07106155B2 JP62054270A JP5427087A JPH07106155B2 JP H07106155 B2 JPH07106155 B2 JP H07106155B2 JP 62054270 A JP62054270 A JP 62054270A JP 5427087 A JP5427087 A JP 5427087A JP H07106155 B2 JPH07106155 B2 JP H07106155B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抗生化合物の新規製法に関する。特に、本発明
はストレプトミセス微生物の培養による抗生化合物の製
法に関する。
英国特許第2166436号およびヨーロツパ特許第170006号
の各明細書には、本発明者等が抗生物質S541と命名した
一群の化合物が記載されている。抗生物質S541の各物質
は抗生物活性、特に抗内部寄生虫活性、抗外部寄生虫活
性、抗真菌活性、殺虫活性、殺線虫活性および殺ダニ活
性を有しており、農業、園芸および動物ないしヒトの健
康面で使用するのに特に重要である。抗生物質S541の各
物質はまた前記の抗生活性を有するその他の化合物を製
造するための中間体としても有用である。
特に重要な抗生物質S541化合物は、式(I) で表される化合物である。
英国特許第2166436号およびヨーロツパ特許第170006号
の各明細書には、ストレプトミセス属に属する微生物の
培養による式(I)の化合物およびその他の抗生物質S5
41化合物の製造が記載されている。上記特許明細書に記
載の通常の培養条件下ではストレプトミセス微生物は種
々の抗生物質S541化合物の混合物を生産する。これは特
定の抗生物質S541化合物を必要とする場合に2つの問題
を生ずる。第1は所望の抗生物質S541化合物の力価が減
少されることそして第2は所望化合物の単離および分離
が類似化合物の混合物からは困難であることである。
本発明によれば、ストレプトミセス菌株が通常の発酵条
件下で発酵される場合に比べて、該菌株が前記式(I)
の化合物をその他の抗生物質S541の各化合物よりもより
高い割合で生産するような方法で、抗生物質S541生産の
ストレプトミセス菌株を培養することが可能であること
が見出された。一般にこの改良はストレプトミセス微生
物を脂肪酸およびその塩、エステルおよびアミドの存在
下で培養することによつて達成される。この方法におい
て、式(I)の化合物の力価は増加しかつ式(I)の化
合物の単離ないし分離はより容易になされ、それ故に有
利なことにこのようにして該化合物のより高い収率が得
られる。
即ち、本発明の一特徴により本発明者等は式(I)の化
合物の製法を提供する。該製法は式(I)の化合物を1
種またはそれ以上の脂肪酸および(または)これら酸の
塩、エステルおよびアミドの存在下で生産することので
きるストレプトミセス属の微生物を培養し、それより式
(I)の化合物を製造しそして所望により該化合物を単
離することからなる。
式(I)の化合物を生産することのできる微生物は、線
虫類セノルハブジチスエレガンス(Caenorhabditis ele
gans)を用いる好都合な小規模試験で容易に同定するこ
とができ、それは例えば上記線虫の懸濁液に試験試料
〔微生物の発酵から得られた〕を加えついで線虫の生命
力(visability)に対する得られた効果を試験すること
によりおよび試験試料についての分析高性能液体クロマ
トグラフイーによりなされる。
微生物は、ストレプトミセスサーモアルケンシス(Stre
ptomyces thermoarchaensis)種またはストレプトミセ
スシアネオグリセウスノンシアノゲヌス(Streptomyces
cyaneogriseus noncyanogenus)種であるのが好まし
く、特にストレプトミセスサーモアルケンシスNCIB 120
15(1984年9月10日付寄託)、ストレプトミセスサーモ
アルケンシスNCIB12111、12112、12113および12114(全
て1985年6月26日付寄託)およびストレプトミセスシア
ネオグリセウスノンシアノゲヌスNRRL 15773(1984年5
月3日付寄託)およびこれら全ての菌株の変異体が好ま
しい。
上記菌株の変異体は自生的に生ずるか、あるいは種々の
方法例えば国際原子エネルギー機構発行のシンポジウム
(ウイーン1973年)議事録第241頁「Radiation and Rad
ioisotopes for Industrial Microorganisms」に記載の
H.I.Adler氏による“Techniques for the Development
of Micro−organisms"に概説された方法によつて生産さ
れうる。このような方法にはイオン化照射、化学的方法
例えばN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニ
ジン(NTG)による処理;加熱;遺伝子工学例えば組み
換え、形質導入、形質転換、溶源化および溶源性変換そ
して自生変異体およびこれら全ての菌株の変異体に関す
る選択的技法がある。
本発明方法によつて用いられる脂肪酸には、発酵が通常
の条件下で実施される場合に比べて、その他の抗生物質
S541の各化合物よりもより高い割合で式(I)の化合物
を生成する任意の脂肪酸が包含される。他の抗生物質S5
41化合物に対して式(I)の化合物の割合を改良しうる
脂肪酸は、好都合な小規模発酵を用いかつ試験試料の分
析高性能液体クロマトグラフイーにより種々の脂肪酸の
添加効果を調べて容易に確認することができる。本発明
方法により使用されうる脂肪酸の例としては、10個まで
例えば3〜8個の炭素原子を有する有機酸を挙げること
ができる。
特に適当な脂肪酸の例としては、イソ酪酸および吉草酸
がある。
即ち、本発明の好ましい特徴において本発明者等は、式
(I)の化合物を、イソ駱酸、吉草酸およびこれら酸の
塩、エステルおよびアミドから選択される1個またはそ
れ以上の化合物の存在下で生産しうるストレプトミセス
属の微生物を培養し、それより式(I)の化合物を製造
しそして所望により該化合物を単離することからなる式
(I)の化合物の製法を提供する。
該脂肪酸の適当な塩の例としては、アルカリ金属例えば
カリウム塩またはナトリウム塩がある。適当なエステル
の例としては、アルキルエステル例えばC1〜4アルキ
ルエステル(例えばメチルエステルまたはエチルエステ
ル)がある。
本発明によれば、2種の脂肪酸またはそれらの塩の存在
下で本発明方法を実施するのが有利であることが見出さ
れた。同一発酵において両酸またはそれらの塩を使用す
ると、その他の抗生物質S541の各化合物に対して望まし
く高い割合で式(I)の化合物が生成される。即ち、本
発明の特に好ましい特徴において本発明者等は、2種の
脂肪酸またはそれらの塩の存在下において式(I)の化
合物を生産しうるストレプトミセス属の微生物を培養
し、それより式(I)の化合物を製造しそして所望によ
り該化合物を単離することからなる式(I)の化合物の
製法を提供する。
本発明によれば、イソ酪酸および吉草酸の存在下である
いはそれらの塩の存在下で本発明方法を実施するのが特
に有利であることが見出された。同一発酵において両酸
またはそれらの塩を使用すると、その他の抗生物質S541
の各化合物に対して望ましく高い割合で式(I)の化合
物が生成される。即ち、本発明の具体的特徴において、
本発明者等はイソ酪酸もしくはその塩および吉草酸もし
くはその塩の存在下において式(I)の化合物を生産し
うるストレプトミセス属の微生物を培養し、それより式
(I)の化合物を製造しそして所望により該化合物を単
離することからなる式(I)の化合物の製法を提供す
る。
1種以上の脂肪酸物質を発酵に加える場合、該脂肪酸物
質は指定の割合で一緒に加えてもよいしあるいは好まし
くは互いに別々に加えてもよい。この割合は培養中、一
方の物質の量を一定に保ちそして他方の量を変えること
によりまたは両物質の量を変更することにより望むよう
に変えることができる。正確な量は培養の要件に合うよ
うに経験に基づいて決定される必要がある。式(I)の
化合物を生産する微生物を培養するのに用いる培地は、
本発明で添加する脂肪酸あるいはそれらの塩、エステル
またはアミドに関する以外は通常、該化合物の製造に使
用されている培地である。
一般に、該脂肪酸物質は微生物の培養中の任意の時に加
えることができる。しかしながら、本発明によれば培地
のpHが約5.5〜7.5の中性pHから離れて変化し始める時お
よび(または)微生物が式(I)の化合物を生産し始め
る時に該物質を添加し始めるのが好ましいことが見出さ
れた。これは一般に、培養中約18時間目に起りうる。こ
の時点でpHを所望レベル(即ち、約pH5.5〜7.5例えばpH
7.2〜7.4)に調整するために該脂肪酸物質が加えられ
る。ついで同一または相異なる脂肪酸物質が残りの発酵
中、所望レベルのpHを維持するために加えられうる。あ
るいはまた、pHを所望レベルに維持するために適当に添
加される酸(例えば硫酸)水溶液または塩基(例えば水
酸化ナトリウム)水溶液とともに該脂肪酸物質を一定の
割合で残りの発酵中に加えてもよい。必要とされる脂肪
酸物質の量は使用する培地およびストレプトミセス菌株
の性質によつて広範囲に変わるが、一般には各培養の要
件に合うように経験に基づいて決定される必要がある。
また、培地中に脂肪酸物質を蓄積させることが必要かど
うかを経験的に決定することも重要である。しかしなが
ら、本発明によればストレプトミセスサーモアルケンシ
ス種またはストレプトミセスシアネオグリセウスノンシ
アノゲヌス種の微生物を用いて発酵を行う場合には、蓄
積を生じさせる量で該脂肪酸物質を加えることを避ける
のが好ましいということが見出された。
本発明方法において、培地は一般に前述の脂肪酸物質の
外に炭素、窒素および無機塩からなる他の同化性源を含
有する。炭素、窒素および無機塩の適当な供給源は英国
特許第2166436号およびヨーロツパ特許第170006号の各
明細書に論じられている。
ストレプトミセス微生物の培養は、一般に英国特許第21
66436号明細書に記載の方法に従つて行われそして所望
により、式(I)の化合物は、前記の英国特許およびヨ
ーロツパ特許各明細書に記載の常套の単離および分離技
術によつて全発酵から分離されうる。英国特許第216643
6号およびヨーロツパ特許第170006号の各明細書にはま
た式(I)の化合物を精製するために適当の方法も記載
されている。
以下に、本発明を実施例により説明する。以下の実施例
中、Lはリツトルを意味する。
実施例1 ストレプトミセスサーモアルケンシスNCIB 12015の胞子
を以下の成分 gL-1 酵母エキス(Oxoid L21) 0.5 麦芽エキス(Oxoid L39) 30.0 菌学上のペプトン(Oxoid L40) 5.0 寒天NO.3(Oxoid L13) 15.0 蒸留水を加えて1Lにし、pHを約5.4にした。
から調整した寒天斜面上に植え付け、28℃で10日間培養
した。次に生長しきつた斜面を20%グリセロール溶液
(6ml)でおおいそして胞子および菌糸体をばらばらに
するために滅菌工具で引つかいた。得られた胞子懸濁液
の0.4mlを、以下の培地A培地 A gL-1 グルコース 2.5 麦芽デキストリン 25.0 アルカソイ50 12.5 糖 蜜 1.5 K2HPO4 0.125 CaCO3 1.25 3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS) 2
1.0 蒸留水を加えて1Lにし、pHをオートクレーブ処理の前に
6.5に調整した。
を含有する250mlエルレンマイヤーフラスコに植え付け
るのに使用した。
上記の培養物を50mm直径の軌道運動を有して250rpmで作
動する回転シエーカー上において28℃で2日間インキユ
ベートした。この2日間生長した接種物の2%(v/v)
を、培地Aを含有するさらに別の250mlエルレンマイヤ
ーフラスコに植え付けるのに使用しついで前述のように
インキユベートした。
一まとめにした、上記振盪フラスコで生長した接種物の
80mlを、以下の培地B(4L):培地 B gL-1 グルコース 3.75 麦芽デキストリンMD 30E 37.5 アルカソイ50 18.8 糖 蜜 2.25 K2HPO4 0.188 CaCO3 1.88 オートクレーブ処理の前にpHを6.5に調整した。
を含有する発酵槽(7L)に植え付けるのに使用した。
これらの発酵を、35℃の温度に調節した。その培養物を
500rev/分で振盪しそして3L/分で通気した。pHが7.2〜
7.4以上に上昇するのを妨ぐために以下の(i)〜
(v)のいずれかの添加により、そのpHを調整した。
(i) 10%H2SO4(英国特許第2166436号明細書中の実
施例5に記載の方法による)、80mlの10%H2SO4をpH調
整のために用いそして114時間目に採取した。
(ii) 50/50吉草酸/イソ酪酸 110mlの50/50吉草酸/イソ酪酸を18〜138時間目からpH
調整のために使用した。
即ち、平均2.75gの吉草酸/L/日を使用した。
同様に、平均2.75gのイソ酪酸/L/日を使用した。
(iii) 40/60吉草酸/イソ酪酸 115mlの40/60吉草酸/イソ酪酸を18〜138時間目からpH
調整のために使用した。
即ち、平均2.3gの吉草酸/L/日および平均3.45gのイソ酪
酸/L/日を使用した。
(iv) 30/70吉草酸/イソ酪酸 125mlの30/70吉草酸/イソ酪酸を18〜138時間目からpH
調整のために使用した。
即ち、平均1.875gの吉草酸/L/日および平均4.375gのイ
ソ酪酸/L/日を使用した。
(v) 60/40吉草酸/イソ酪酸 115mlの60/40吉草酸/イソ酪酸を18〜138時間目からpH
調整のために使用した。
即ち、平均3.45gの吉草酸/L/日および平均2.3gのイソ酪
酸/L/日を使用した。
これらの発酵生産物を、特にことわらない限り138時間
目に採取しそして式(I)の化合物の力価を以下のよう
に測定した。
実施例 2 培地Bの代りに以下の培地C培地 C gL-1 メリトース 45.0 アルカソイ50 18.8 糖 蜜 2.2 K2HPO4 0.18 CaCO3 1.8 シリコン1520 0.625 蒸留水を加えて1Lとし、pHをオートクレーブ処理の前に
H2SO4水溶液で6.5に調整した。
を用いて実施例1の発酵を繰り返した。
これらの発酵を35゜の温度に調節した。その培養物を50
0rev/分で振盪しそして3L/分で通気した。これらの発酵
もまた以下の条件に付した。
(i) pHが7.2〜7.4以上に上昇するのを妨ぐために10
%H2SO4を加えた。100mlの10%H2SO4をpH調整のために
使用した。発酵生産物を138時間目に採取した。
(ii) pHを7.2〜7.4に調整するために、適当に添加さ
れる吉草酸または10%NaOHとともにイソ酪酸を24〜162
時間目から平均2.63g/L/日で加えた。平均2.17gの吉草
酸/L/日を使用しそして全量2.1gのNaOHを使用した。
(iii) pHを7.2〜7.4に調整するために、適当に添加
される吉草酸または10%NaOHとともにイソ酪酸を24〜16
2時間目から平均3.71g/L/日で加えた。平均4.46gの吉草
酸/L/日を使用しそして全量2.6gのNaOHを使用した。
(iv) pHを7.2〜7.4に調整するために、適当に添加さ
れる吉草酸またはNaOHとともにイソ酪酸を24〜162時間
目から平均4.38g/L/日で加えた。平均3.13gの吉草酸/L/
日を使用しそして全量3.0gのNaOHを使用した。
これらの発酵生産物を、特にことわらない限り162時間
目に採取しそして式(I)の化合物の力価を以下のよう
に測定した。
実施例 3 ストレプトミセスシアネオグリセウスノンシアノゲヌス
NRRL 15773の液体窒素菌株を、培地A(50ml)を含有す
る250ml振盪フラスコに植え付けるのに使用しそして
2″直径の軌道動程を有して250rpmで作動する回転シエ
ーカー上において28℃で2日間インキユベートした。上
記の2日間生長した接種物の1ml部分を、培地A(50m
l)を含有するさらに別の250ml振盪フラスコに植え付け
るのに使用しそして前述のようにインキユベートした。
一まとめにした、上記振盪フラスコで生長した接種物の
80mlを、培地C(4L)を含有する発酵槽(7L)に植え付
けるのに使用した。
上記発酵を30℃の温度に調節した。その培養物を500rev
/分で振盪しそして3L/分で通気した。この発酵中に18〜
162時間目から50/50吉草酸/イソ酪酸を加えることによ
りpHを7.4に調整した。
この発酵生産物を162時間目に採取して250ml/Lの式
(I)の化合物を得たが、これは生産された抗生物質S5
41化合物全量の84%に相当した。
実施例 4 培地Aを用いて実施例1の各接種段階を行つた。一まと
めにした、振盪フラスコで生長した接種物の80mlを、以
下の培地D(4L)培地 D gL-1 グルコース 2.5 麦芽デキストリンMD 30E 25.0 アルカソイ50 12.5 糖 蜜 1.5 K2HPO4 0.125 CaCO3 1.25 蒸留水を加えて4Lにし、オートクレーブ処理の前にpHを
6.5に調整した。
を含有する発酵槽(7L)に植え付けるのに用いた。
この発酵は、培養物を振盪し(500rev/分)そして通気
(3L/分)を行いながら28℃で24時間実施された。
上記の24時間生長した接種物の800mlを、培地D(40L)
を含有する発酵槽(70L)に植え付けるのに使用した。
この発酵は、培養物を振盪し(550rev/分)そして通気
(30L/分)を行いながら28℃で24時間実施された。
上記の24時間生長した接種物の800mlを、発酵槽(70L)
中において培地B(40L)に植え付けるのに使用した。
この発酵を34℃の温度に調節した。この培養物を振盪し
(550rev/分)、通気(40L/分)を行いそしてpHを約7.4
に調整するために、適当に添加される10%H2SO4および1
0%NaOHとともに50/50吉草酸/イソ酪酸を21〜117時間
目から平均速度10ml/時間で加えた。
発酵生産物を117時間目に採取して944mg/Lの式(I)の
化合物を得たが、これは生産された抗生物質S541化合物
全量の79%に相当した。
実施例 5 培地Aを用いて、実施例1の各接種段階を行つた。一ま
とめにした、振盪フラスコで生長した接種物の80mlを、
培地D(4L)を含有する発酵槽に植え付けるのに使用し
た。培養物を振盪し(500rev/分)、通気(4L/分)を行
いながら28℃で24時間発酵を実施した。
上記の24時間生長させた接種物の800mlを、培地C(40
L)を含有する発酵槽(70L)に植え付けるのに使用し
た。
この発酵温度を34℃に調整した。発酵槽を振盪し(550r
ev/分)、通気し(40L/分)そして(1)18〜162時間目
から6.67g/L/日の平均速度で80/20吉草酸/イソ酪酸を
加えるか、あるいは(2)18〜186時間目から6.34g/L/
日の平均速度で75/25吉草酸/イソ酪酸を加えるかのい
ずれかによりpHを約7.3に調整した。
これらの発酵生産物をそれぞれ162時間目および186時間
目に採取して(1)生産された抗生物質S541化合物全量
の61%に相当する510mg/Lの式(I)の化合物または
(2)生産された抗生物質S541化合物全量の72%に相当
する516mg/Lの式(I)の化合物のいずれかを得た。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) で表される化合物の製法において、1種またはそれ以上
    の脂肪酸および(または)これら酸の塩、エステルおよ
    びアミドの存在下に上記式(I)の化合物を生産するこ
    とのできるストレプトミセス属の微生物を培養し、それ
    により式(I)の化合物を製造し、そして所望により該
    化合物を単離することからなる前記式(I)の化合物の
    製法。
  2. 【請求項2】脂肪酸がイソ酪酸または吉草酸である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】微生物をイソ酪酸(またはその塩)および
    吉草酸(またはその塩)の存在下で培養する特許請求の
    範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】培地のpHを5.5〜7.5に調整するのに脂肪酸
    を加え、その後該pHを上記範囲に維持することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】微生物がストレプトミセスサーモアルケン
    シス(Streptomyces thermoarchaensis)種またはスト
    レプトミセスシアネオグリセウスノンシアノゲヌス(St
    reptomyces cyaneogriseus noncyanogenus)種のうちの
    1種である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】微生物がストレプトミセスサーモアルケン
    シスNCIB 12015、12111、12112、12113もしくは12114で
    あるか、またはストレプトミセスシアネオグリセウスノ
    ンシアノゲヌスNRRL 15773であるか、またはこれらの菌
    株のいずれかの変異体である特許請求の範囲第1項記載
    の方法。
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