JPH0722504B2 - 新規微生物及びそれを用いるエリスリト−ルの製造方法 - Google Patents
新規微生物及びそれを用いるエリスリト−ルの製造方法Info
- Publication number
- JPH0722504B2 JPH0722504B2 JP21066986A JP21066986A JPH0722504B2 JP H0722504 B2 JPH0722504 B2 JP H0722504B2 JP 21066986 A JP21066986 A JP 21066986A JP 21066986 A JP21066986 A JP 21066986A JP H0722504 B2 JPH0722504 B2 JP H0722504B2
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- Japan
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- erythritol
- strain
- culture
- glucose
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エリスリトール生産能の高いオーレオバシデ
ィウム(Aureobasidium)sp.SN−124A菌株に関する。
ィウム(Aureobasidium)sp.SN−124A菌株に関する。
従来より、エリスリトール生産能を有する微生物として
は、例えばキャンジダ属、デバリオミセス属、トリゴノ
プシス属、トルロプシス属、ハンゼヌラ属、オーレオバ
シディウム属などに属するものが知られている。
は、例えばキャンジダ属、デバリオミセス属、トリゴノ
プシス属、トルロプシス属、ハンゼヌラ属、オーレオバ
シディウム属などに属するものが知られている。
例えば、特公昭47−41549号公報にはキャンジダ属、ト
リゴノプシス属に属する微生物を用いてグリセリンなど
の発酵性糖類をエリスリトールに変換する方法が記載さ
れている。しかしながら、この方法に従えば微生物の耐
糖性の問題から主炭素源としての糖質濃度(基質濃度)
に限界があり、比較的低濃度で発酵を行う必要があり、
またエリスリトールへの変換率も必ずしも十分でないこ
とから、未だ工業的に利用されるに至っていない。
リゴノプシス属に属する微生物を用いてグリセリンなど
の発酵性糖類をエリスリトールに変換する方法が記載さ
れている。しかしながら、この方法に従えば微生物の耐
糖性の問題から主炭素源としての糖質濃度(基質濃度)
に限界があり、比較的低濃度で発酵を行う必要があり、
またエリスリトールへの変換率も必ずしも十分でないこ
とから、未だ工業的に利用されるに至っていない。
本発明者等は、先にオーレオバシディウム属の新規微生
物SN−45菌株(FERM P−7594)を用いてグルコース等
の発酵性糖類よりエリスリトールを製造する方法(特開
昭61−31091)を発明した。この方法は、比較的高濃度
の糖質よりエリスリトールを製造することを可能にし、
それなりに価値を有するものであった。
物SN−45菌株(FERM P−7594)を用いてグルコース等
の発酵性糖類よりエリスリトールを製造する方法(特開
昭61−31091)を発明した。この方法は、比較的高濃度
の糖質よりエリスリトールを製造することを可能にし、
それなりに価値を有するものであった。
しかしながら、上記方法は菌体生成量に比べてエリスリ
トールの収率が十分とはいえない上、製造時の至適pH、
温度等の範囲が狭く、しかもその範囲から少しでも外れ
るとエリスリトールの収率が著しく低下する等の欠点を
有し、工業的には必ずしも満足のいくものではなかっ
た。
トールの収率が十分とはいえない上、製造時の至適pH、
温度等の範囲が狭く、しかもその範囲から少しでも外れ
るとエリスリトールの収率が著しく低下する等の欠点を
有し、工業的には必ずしも満足のいくものではなかっ
た。
本発明者等は、かねてより生体触媒としての微生物の有
用性についてそのポリオール類への変換能の検査を行な
ってきたが、たまたま、沖縄県の澱粉工場内の土壌から
分離された不完全菌類のオーレオバシディウム属に属す
る新規微生物SN−124A菌株が、SN−45菌株よりも安定し
て高いエリスリトール生産能を有することを見出し、本
発明に到達したものである。
用性についてそのポリオール類への変換能の検査を行な
ってきたが、たまたま、沖縄県の澱粉工場内の土壌から
分離された不完全菌類のオーレオバシディウム属に属す
る新規微生物SN−124A菌株が、SN−45菌株よりも安定し
て高いエリスリトール生産能を有することを見出し、本
発明に到達したものである。
即ち、本発明はエリスリトール生産能の高いオーレオバ
シディウムsp.SN−124A菌株に関する。
シディウムsp.SN−124A菌株に関する。
本発明に於いて用いられる微生物オーレオバシディウム
sp.SN−124A菌株は、次のような菌学的性質を有する。
sp.SN−124A菌株は、次のような菌学的性質を有する。
1.倍地上の生育状況 1) 顕微鏡的所見 栄養細胞の大きさ(※1) 4〜7×4〜15μ 栄養細胞の形状(※1)菌糸戦び酵母様の単胞、卵形等
の形状を示す。
の形状を示す。
栄養細胞の増殖法(※1)菌糸及び酵母様細胞の多極出
芽 菌糸体(※2)真性菌糸を形成し、先端及び側面に全分
芽分生子を多数生ずる。
芽 菌糸体(※2)真性菌糸を形成し、先端及び側面に全分
芽分生子を多数生ずる。
(註)※1YM寒天培地に27℃、5日間培養 ※2ポテトグルコース寒天によるスライド培養 2) 寒天斜面(※3) 生 育 良 好 光 沢 無 し 色 調日数の経過に伴い、白色から黒色のコロニーに変
化する。
化する。
(註)※3YM寒天培地 3) 液体培養(※4) 表面生育 厚い皮膜形成 濁 度 透 明 沈 査 大 (註)※4YM液体培地 2.子のう胞子の形成 ポテトグルコース寒天培地 形成せず コーンミール寒天培地 形成せず YM寒天培地 形成せず ニンジンエキス寒天培地 形成せず V8寒天培地 形成せず 3.生理学的性質 酵素要求性 好気的 生育温度 約40℃まで 最適生育温度 35〜37℃ 生育pH 2.5〜 9.5 最適生育pH 4〜7 KNO3資化性(※5) 有り (NH4)2SO4資化性(※5) 有り 尿素の分解 有り ゼラチンの液化 無し カロチノイドの生成 無し 有機酸の生成 有り アルブミン 無し デンプン様物質の生成 無し ビタミンの要求性(※5) 有り グルコース濃度(※6) 50%生育 60% 食塩濃度(※7) 2%生育 + 6%生育 − (註)※5Wickerhamの合成培地を用いたJ.Lodderらの方
法により判定 ※6寒天培地 ※7液体培地 4.糖の発酵性(※5) グルコース ラクトース − ガラクトース − メリビオース − シュクロース ラフィノース − マルトース + セロビオース − トレハロース − イヌリン − 5.糖、有機酸等の資化性 グルコース D−キシロース ± ガラクトース − エリスリトール + D−アラビノース − L−アラビノース − D−リボース + シュクロース + L−ラムノース − マルトース + エタノール − セロビオース + サリシン − L−ソルボース − リビトール − ガラクチトール − グリセリン + トレハロース − ラクトース − メリビオース − D−マンニトール + ラフィノース − メレチトース − α−メチル−D−グルコシド − イヌリン ± イノシトール − 可溶性デンプン − DL−乳酸 − コハク酸 ± クエン酸 + 上記のごとき菌学的性質を有する本菌株の分類学上の位
置をTHE GENERA OF FUNGI SPORULATING IN PURE CULTUR
E(J.A.VON ARX;1974年)を参照して検討した結果、本
菌株はYM寒天培地上での培養後期に於いて日数の経過に
伴ない白色から黒色のコロニーを形成し、栄養細胞に菌
糸を形成し、多くのBlast sporeを生じ、かつ厚膜胞子
を形成しない、などの特徴を有していることからオーレ
オバシディウムに属する新規な微生物であると判断し、
オーレオバシディウムsp.SN−124A菌株と命名した。
法により判定 ※6寒天培地 ※7液体培地 4.糖の発酵性(※5) グルコース ラクトース − ガラクトース − メリビオース − シュクロース ラフィノース − マルトース + セロビオース − トレハロース − イヌリン − 5.糖、有機酸等の資化性 グルコース D−キシロース ± ガラクトース − エリスリトール + D−アラビノース − L−アラビノース − D−リボース + シュクロース + L−ラムノース − マルトース + エタノール − セロビオース + サリシン − L−ソルボース − リビトール − ガラクチトール − グリセリン + トレハロース − ラクトース − メリビオース − D−マンニトール + ラフィノース − メレチトース − α−メチル−D−グルコシド − イヌリン ± イノシトール − 可溶性デンプン − DL−乳酸 − コハク酸 ± クエン酸 + 上記のごとき菌学的性質を有する本菌株の分類学上の位
置をTHE GENERA OF FUNGI SPORULATING IN PURE CULTUR
E(J.A.VON ARX;1974年)を参照して検討した結果、本
菌株はYM寒天培地上での培養後期に於いて日数の経過に
伴ない白色から黒色のコロニーを形成し、栄養細胞に菌
糸を形成し、多くのBlast sporeを生じ、かつ厚膜胞子
を形成しない、などの特徴を有していることからオーレ
オバシディウムに属する新規な微生物であると判断し、
オーレオバシディウムsp.SN−124A菌株と命名した。
即ち、本発明の微生物は沖縄県の澱粉工場内の土壌から
常法に従って純粋分離されたもので、オーレオバシディ
ウム属に属し、栄養細胞が4〜7×4〜15μの単胞、卵
形等の形状で、多極出芽により増殖し、子のう胞子は見
られず、真性菌糸が見られ、YM寒天地上での生育も速く
3日間で白色から黒色のコロニーとなり、液体培地では
皮膜を形成し、かつ発酵性糖類を主としてエリスリトー
ルと少量のグリセリンに変換する能力を有する。
常法に従って純粋分離されたもので、オーレオバシディ
ウム属に属し、栄養細胞が4〜7×4〜15μの単胞、卵
形等の形状で、多極出芽により増殖し、子のう胞子は見
られず、真性菌糸が見られ、YM寒天地上での生育も速く
3日間で白色から黒色のコロニーとなり、液体培地では
皮膜を形成し、かつ発酵性糖類を主としてエリスリトー
ルと少量のグリセリンに変換する能力を有する。
本菌株は、工業技術院生命工学工業技術研究所(旧名
称:工業技術院微生物工業技術研究所)にFERM P−87
45として寄託されている。
称:工業技術院微生物工業技術研究所)にFERM P−87
45として寄託されている。
以下に、本発明に係る微生物の培養方法及び該微生物を
用いたエリスリトールの製造方法について述べる。
用いたエリスリトールの製造方法について述べる。
本発明に於ける培養は、通常液体培地を用いて好気的条
件下に撹拌培養により実施されることが望ましい。
件下に撹拌培養により実施されることが望ましい。
当該液体培地の主炭素源としてはグルコース、フルクト
ース、シュクロース、マルトースなどの糖質が使用され
るが、これらの糖質の培地中に於ける量的割合としては
10〜40%(W/W)、特に好ましくは20〜30%(W/W)の範
囲で添加使用されることが望ましい。窒素源としては微
生物により利用可能な窒素化合物、例えば酵母エキス、
ペプトン、麦芽エキス、カザミノ酸、コーンスチープリ
カーなどが使用される。また、培地に加える無機塩類と
しては、例えば硫酸第一鉄、塩化カリウム、塩化ナトリ
ウム、リン酸二水素カリウム、水酸化カルシウムなどの
塩類が使用される。更に、必要に応じて酵母の生育に必
要な各種の有機物、無機物、あるいは通常用いられる消
泡剤などを添加することが出来る。
ース、シュクロース、マルトースなどの糖質が使用され
るが、これらの糖質の培地中に於ける量的割合としては
10〜40%(W/W)、特に好ましくは20〜30%(W/W)の範
囲で添加使用されることが望ましい。窒素源としては微
生物により利用可能な窒素化合物、例えば酵母エキス、
ペプトン、麦芽エキス、カザミノ酸、コーンスチープリ
カーなどが使用される。また、培地に加える無機塩類と
しては、例えば硫酸第一鉄、塩化カリウム、塩化ナトリ
ウム、リン酸二水素カリウム、水酸化カルシウムなどの
塩類が使用される。更に、必要に応じて酵母の生育に必
要な各種の有機物、無機物、あるいは通常用いられる消
泡剤などを添加することが出来る。
培養は、前記組成からなる液体培地に微生物菌体を直接
接種するか、又は、別に前培養によって得られる種培養
液を接種して行なわれる。この種培養液の調製は、例え
ばグルコース20%(W/W)、コーンスチープリカー2.0%
を含むpH5〜6の液体培地に斜面培養した菌を1白金耳
接種して34〜36℃の温度で2〜4日間培養することによ
り行われる。
接種するか、又は、別に前培養によって得られる種培養
液を接種して行なわれる。この種培養液の調製は、例え
ばグルコース20%(W/W)、コーンスチープリカー2.0%
を含むpH5〜6の液体培地に斜面培養した菌を1白金耳
接種して34〜36℃の温度で2〜4日間培養することによ
り行われる。
培養温度は微生物が生育しうる範囲内、即ち30〜38℃で
行われるが、特に好ましくは35〜37℃の範囲である。
行われるが、特に好ましくは35〜37℃の範囲である。
また、培地のpHは4〜9、好ましくは5〜7の範囲で調
節される。
節される。
培養期間は使用する培地の種類及び種炭素源である糖質
の濃度により異なるが、通常4〜10日間程度である。
の濃度により異なるが、通常4〜10日間程度である。
本発明に於ける培養は、培地の栄養源が最大限に利用さ
れ、かつ培養液中のエリスリトールの生成量が最高に達
した時点で培養を終了させることが望ましい。
れ、かつ培養液中のエリスリトールの生成量が最高に達
した時点で培養を終了させることが望ましい。
尚、培養液中のエリスリトール生成量はガスクロマトグ
ラフィー、高速液体クラマトグラフィーなどの周知の方
法を用いて速やかに測定することが出来る。
ラフィー、高速液体クラマトグラフィーなどの周知の方
法を用いて速やかに測定することが出来る。
かくして、培養液中に蓄積されたエリスリトールは、常
法に従って培養液中から分離される。即ち、かかる場合
に当該分野において通常使用されている周知の手段、例
えばろ過、遠心分離、イオン交換又は吸着クロマトグラ
フィー、溶媒抽出、蒸留、結晶化などの操作が必要に応
じて適宜組み合わせて用いられる。一例を挙げれば、培
養液からろ過、遠心分離などによって菌体を除去し、次
いでこの液を活性炭で処理して着色物質などを除き、更
にイオン交換樹脂により脱イオンした後、液を濃縮して
シロップとする。次に、このシロップからエリスリトー
ルを結晶化して分離する。エリスリトールを分離した後
の母液中にグリセリンが含まれている場合には、これを
更に減圧蒸留により精製してグリセリンを得ることがで
きる。
法に従って培養液中から分離される。即ち、かかる場合
に当該分野において通常使用されている周知の手段、例
えばろ過、遠心分離、イオン交換又は吸着クロマトグラ
フィー、溶媒抽出、蒸留、結晶化などの操作が必要に応
じて適宜組み合わせて用いられる。一例を挙げれば、培
養液からろ過、遠心分離などによって菌体を除去し、次
いでこの液を活性炭で処理して着色物質などを除き、更
にイオン交換樹脂により脱イオンした後、液を濃縮して
シロップとする。次に、このシロップからエリスリトー
ルを結晶化して分離する。エリスリトールを分離した後
の母液中にグリセリンが含まれている場合には、これを
更に減圧蒸留により精製してグリセリンを得ることがで
きる。
次に実施例を示し、本発明の態様を更に具体的に説明す
る。
る。
実施例1 グルコース20%(W/W)、予めpH6.0に調整したコーンス
チープリカー2.0%、ソルビタン脂肪酸エステル0.1%及
びシリコン系消泡剤0.03%を含む培地5kgを7リットル
容の発酵槽に入れ、120℃、20分間滅菌した。放冷後、
無菌的に培地pHを5.5に調整した。これに上記と同様の
培地で3日間培養を行なったオーレオバシディウムsp.S
N−124A菌株「微工研菌寄第8745号」の種培養液200mlを
加え、35℃、400rpm、通気量1リットル/minで7日間培
養を行なった。その結果この培養液中に467gのエリスリ
トール及び痕跡程度のゲリセリンが蓄積された。
チープリカー2.0%、ソルビタン脂肪酸エステル0.1%及
びシリコン系消泡剤0.03%を含む培地5kgを7リットル
容の発酵槽に入れ、120℃、20分間滅菌した。放冷後、
無菌的に培地pHを5.5に調整した。これに上記と同様の
培地で3日間培養を行なったオーレオバシディウムsp.S
N−124A菌株「微工研菌寄第8745号」の種培養液200mlを
加え、35℃、400rpm、通気量1リットル/minで7日間培
養を行なった。その結果この培養液中に467gのエリスリ
トール及び痕跡程度のゲリセリンが蓄積された。
この培養液から菌体を遠心分離して除去し、活性炭によ
る脱色及びイオン交換樹脂((IRA−410:IR−120B=2:
1)による脱塩を行なった。次いで濃縮し、5℃に保存
することにより結晶を得た。この結晶を溶解し、同様の
方法により再結晶した。得られた多面体様の白色結晶は
爽やかな甘味を有し、その融点は121℃であった。NMR、
旋光度、液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラ
フィー等の測定結果からこの白色結晶はエリスリトール
と同定された。
る脱色及びイオン交換樹脂((IRA−410:IR−120B=2:
1)による脱塩を行なった。次いで濃縮し、5℃に保存
することにより結晶を得た。この結晶を溶解し、同様の
方法により再結晶した。得られた多面体様の白色結晶は
爽やかな甘味を有し、その融点は121℃であった。NMR、
旋光度、液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラ
フィー等の測定結果からこの白色結晶はエリスリトール
と同定された。
実施例2 グルコース30%(W/W)、コーンスチープリカー(pH6.0
調整液)3.2%を含む培地50gを500mlの三角フラスコに
入れ、滅菌、冷却後培地pHを6.0に調整した。これに実
施例1と同様の種培養液2mlを接種し、35℃、180rpmで1
0日間振とう培養を行なった。その結果、この培養液中
に5.9gのエリスリトール及び1.4gのグリセリンが蓄積さ
れた。
調整液)3.2%を含む培地50gを500mlの三角フラスコに
入れ、滅菌、冷却後培地pHを6.0に調整した。これに実
施例1と同様の種培養液2mlを接種し、35℃、180rpmで1
0日間振とう培養を行なった。その結果、この培養液中
に5.9gのエリスリトール及び1.4gのグリセリンが蓄積さ
れた。
実施例3 シュクロース20%(w/w)、酵母エキス0.5%を含む培地
50gを500mlの三角フラスコに入れ、120℃、15分間滅菌
した。冷後培地pHを6.0に調整し、これにオーレオバシ
ディウムsp.SN−124A菌株(微工研菌寄第8745号)を接
種し、35℃、180rpmで7日間振とう培養を行なった。そ
の結果、培養液中に4.2gのエリスリトールが蓄積され、
グリセリンの蓄積は認められなかった。
50gを500mlの三角フラスコに入れ、120℃、15分間滅菌
した。冷後培地pHを6.0に調整し、これにオーレオバシ
ディウムsp.SN−124A菌株(微工研菌寄第8745号)を接
種し、35℃、180rpmで7日間振とう培養を行なった。そ
の結果、培養液中に4.2gのエリスリトールが蓄積され、
グリセリンの蓄積は認められなかった。
実施例4 酵母エキス0.5%、グルコース10〜30(W/W)を含む培地
50gを500mlの三角フラスコに入れ、120℃、15分間滅菌
を行なった。冷後培地pHを5.5に調整し、これに種培養
液(オーレオバシディウムsp.SN−124A菌株をグルコー
ス20%、酵母エキス0.5%から成る培地を用い、35℃、
3日間培養した培養液)を2mlを接種し、35℃、180rpm
で4〜11日間振とう培養を行なった。その結果は表−1
に示す通りであった。
50gを500mlの三角フラスコに入れ、120℃、15分間滅菌
を行なった。冷後培地pHを5.5に調整し、これに種培養
液(オーレオバシディウムsp.SN−124A菌株をグルコー
ス20%、酵母エキス0.5%から成る培地を用い、35℃、
3日間培養した培養液)を2mlを接種し、35℃、180rpm
で4〜11日間振とう培養を行なった。その結果は表−1
に示す通りであった。
実施例5 グルコース20%(W/W)、酵母エキス0.5%から成る培地
50gずつを8本の500ml三角フラスコに入れ、滅菌を行な
った。冷後1N塩酸又は1N水酸化ナトリウムで培地pHを2.
9〜10.1の間になるように調整した。次いで、得られた
それぞれの培地に種菌(オーレオバシディウムsp.SN−1
24A菌株、微工研菌寄第8745号)を接種し、35℃、180rp
mで7日間振とう培養を行なった。その結果表−2に示
すような収率でエリスリトールが得られた。
50gずつを8本の500ml三角フラスコに入れ、滅菌を行な
った。冷後1N塩酸又は1N水酸化ナトリウムで培地pHを2.
9〜10.1の間になるように調整した。次いで、得られた
それぞれの培地に種菌(オーレオバシディウムsp.SN−1
24A菌株、微工研菌寄第8745号)を接種し、35℃、180rp
mで7日間振とう培養を行なった。その結果表−2に示
すような収率でエリスリトールが得られた。
Claims (1)
- 【請求項1】エリスリトール生産能の高いオーレオバシ
ディウムsp.SN−124A菌株(FERM P−8745)。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21066986A JPH0722504B2 (ja) | 1986-09-09 | 1986-09-09 | 新規微生物及びそれを用いるエリスリト−ルの製造方法 |
US07/088,858 US4939091A (en) | 1986-09-09 | 1987-08-24 | Novel auerobasidium sp. microorganisms, method for obtaining the same and method for preparing erythritol with the same |
AU77768/87A AU600749B2 (en) | 1986-09-09 | 1987-09-02 | Novel aurebasidium sp. microorganisms, method for obtaining the same, and method for preparing erythritol with the same |
CA000546076A CA1301684C (en) | 1986-09-09 | 1987-09-03 | Aureobasidium sp. microorganisms, method for obtaining the same,and method for preparing erythritol with the same |
EP87113002A EP0262463B1 (en) | 1986-09-09 | 1987-09-05 | Novel aureobasidium sp. microorganisms, method for preparing erythritol with the same |
DE87113002T DE3784611T2 (de) | 1986-09-09 | 1987-09-05 | Aureobasidium sp. Mikroorganismen und deren Verwendung beim Verfahren zur Herstellung von erythritol. |
DK467987A DK168490B1 (da) | 1986-09-09 | 1987-09-08 | Aureobasidium sp.-mikroorganismer, fremgangsmåde til opnåelse af disse og fremgangsmåde til fremstilling af erythritol ved anvendelse af disse |
KR1019870009963A KR900007936B1 (ko) | 1986-09-09 | 1987-09-09 | 오레오베이시디움속의 신규 미생물 및 그 취득방법과 이 균주를 사용한 에리쓰리톨의 제조방법 |
US07/504,938 US5036011A (en) | 1986-09-09 | 1990-04-05 | Novel Aureobasidium sp. microorganisms and method for obtaining the same, and method for preparing erythritol with the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21066986A JPH0722504B2 (ja) | 1986-09-09 | 1986-09-09 | 新規微生物及びそれを用いるエリスリト−ルの製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23969794A Division JP2696092B2 (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | 新規微生物を用いるエリスリトールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6368071A JPS6368071A (ja) | 1988-03-26 |
JPH0722504B2 true JPH0722504B2 (ja) | 1995-03-15 |
Family
ID=16593149
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21066986A Expired - Lifetime JPH0722504B2 (ja) | 1986-09-09 | 1986-09-09 | 新規微生物及びそれを用いるエリスリト−ルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0722504B2 (ja) |
-
1986
- 1986-09-09 JP JP21066986A patent/JPH0722504B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPS6368071A (ja) | 1988-03-26 |
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