JPH07104484A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法

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JPH07104484A
JPH07104484A JP24926593A JP24926593A JPH07104484A JP H07104484 A JPH07104484 A JP H07104484A JP 24926593 A JP24926593 A JP 24926593A JP 24926593 A JP24926593 A JP 24926593A JP H07104484 A JPH07104484 A JP H07104484A
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JP
Japan
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cleaning
photosensitive member
electrophotographic photosensitive
conductive substrate
substrate
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JP24926593A
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English (en)
Inventor
Katsunori Oba
克則 大場
Masanori Shibata
真典 柴田
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性基体の表面を洗浄した後、導電性基体
の表面に感光層を形成して成る電子写真感光体の製造方
法において、導電性基体の表面をN−メチルピロリドン
を含む洗浄液を用いて洗浄することを特徴とする電子写
真感光体の製造方法。 【効果】 導電性基体表面を腐食することなく十分に洗
浄したうえで感光層を形成することができる。そして、
オゾン層破壊物質を使わずに洗浄したうえで感光層を形
成することが可能なため、地球環境に対して優しい製造
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体の製造方
法に関し、更に詳しくは、導電性基体の表面を洗浄した
後、導電性基体の表面に感光層を形成して成る電子写真
感光体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、一般に導電性基体
(以下、基体と略す。)の表面に感光層を形成して製造
する。この基体には、加工性などの理由からアルミニウ
ム又はアルミニウム合金が一般に用いられる。
【0003】基体は、一般に、所望の大きさに鋳造され
たドラムに切削加工を施す工程を経て製造される。基体
の加工時には、一般に、切削油、防錆油などの油脂が使
用される。そのため、電子写真感光体用に加工された後
の基体表面には油脂が残留している。また、加工中に発
生する金属粉、その他大気中の各種塵埃が基体表面に付
着している。このように基体表面に各種汚れが付着した
状態では、均一な感光層を形成することができない。ま
た、この場合、感光層が形成されたとしても画像不良等
が発生し、電子写真感光体としての機能を満たすことが
できないという問題点がある。そのため、電子写真感光
体の製造時には基体表面を十分に洗浄し、油脂などの各
種汚れを取り除く必要がある。
【0004】従来、基体の洗浄には、1,1,1−トリ
クロロエタン等の塩素系溶剤、フロン113等のフッ素
系溶剤が、脱脂性、不燃性、速乾性の面から広く使用さ
れていた。また、酸、アルカリを用いる方法も行われて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来基体の洗浄に広く
用いられてきた1,1,1−トリクロロエタン等の塩素
系溶剤は、分子内に塩素を含むため、基体表面に塩素が
残留することが避けられない。基体表面に塩素が残留す
ると特に基体表面が金属で構成されている場合、表面腐
食の起点となる。近年の電子写真用感光体においては、
このような問題は高画質化の妨げとなる。
【0006】また、1,1,1−トリクロロエタン等の
塩素系溶剤では、油脂などの主に分子間力により付着し
た汚れに付いては十分な洗浄が可能であるが、静電気に
より付着する塵埃については静電気を取り除けないた
め、液流などの物理的力を用いて塵埃を取り除けたとし
ても、大気中の塵埃を再付着してしまうという問題点が
ある。
【0007】また近年、1,1,1−トリクロロエタン
についてはオゾン層破壊物質(略称ODS)として、近
年中に世界的に使用できなくなるという問題点もある。
【0008】以上のような問題から、HCFC、炭化水
素系溶剤、水系など各種代替洗浄法が提唱されている。
しかしながら、HCFCについては使用期間が世界的に
限定されており、恒久的な技術ではない。また、炭化水
素系溶剤に付いては、引火点が常温付近のものが多く、
さらには溶剤中毒の問題もあり安全上問題が多い。さら
にまた、静電気により付着する塵埃については、1,
1,1−トリクロロエタン等の塩素系溶剤と同様、静電
気を取り除けないために大気中の塵埃を再付着してしま
うという問題点は解決されていない。
【0009】そこで水系の洗浄が注目されるが、油脂を
洗浄する際、主に界面活性剤を水に分散した洗浄剤を用
いるため、特に基体表面がアルミニウム等のイオン化傾
向が大きい金属である場合、洗浄剤と金属の間の電気化
学反応により基体表面の腐食が生じることがあり、電子
写真感光体用基体に用いた場合、画像不良等の問題が発
生する。
【0010】本発明が解決しようとする課題は、塩素系
溶剤を使用せずに、基体表面の腐食の発生がなく、基体
表面の汚れを十分に取り除くことが可能な基体の洗浄方
法を提供し、以って、高画質な画像を提供可能な電子写
真感光体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の問題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、導電性基体をN
−メチルピロリドンを含む洗浄液を用いることで基体表
面の汚れを効果的に落とし、なおかつ特に基体表面が金
属である場合でも基体表面の腐食が発生することなく洗
浄できることを見い出した。
【0012】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、導電性基体の表面を洗浄した後、導電性基体の表面
に感光層を形成して成る電子写真感光体の製造方法にお
いて、導電性基体の表面をN−メチルピロリドンを含有
する洗浄液を用いて洗浄する工程を有することを特徴と
する電子写真感光体の製造方法を提供する。
【0013】本発明においては、塩素を含まないN−メ
チルピロリドンを含有する洗浄液を用いることにより塩
素の残留を発生せず、なおかつ基体表面の腐食を発生さ
せずに基体表面の汚れを除くことができる。
【0014】また、基体の表面をN−メチルピロリドン
を含有する洗浄液を用いて洗浄した後、純水を用いて洗
浄することにより、洗浄後の基体の表面に残存するN−
メチルピロリドンを効率的に除去できる。
【0015】更に、N−メチルピロリドンを含有する洗
浄液及び/又は純水に対して、10kHz〜2MHzの
範囲にある周波数を有する超音波を印加しながら洗浄す
ることにより、洗浄効率が大幅に向上する。その際、溶
存酸素濃度が4ppm以下である純水を用いることによ
り、超音波の効率及びリンス効率が向上する。
【0016】更にまた、純水に対して印加する超音波の
周波数を、基準周波数を中心とした一定範囲内で常に規
則的に変動させることにより、超音波のエネルギーの酋
長を抑え、均一な洗浄が可能となる。
【0017】そして、導電性基体の表面をN−メチルピ
ロリドンを含有する洗浄液に周波数が10kHz〜2M
Hzの範囲にある超音波を印加しながら洗浄した後、溶
存酸素濃度が4ppm以下である純水に、周波数が基準
周波数を中心とした一定の範囲内で常に規則的に変動す
る超音波を印加しながら洗浄することにより、極めて効
果的な洗浄ができる。
【0018】N−メチルピロリドンを含有する洗浄液中
に、水を最大50重量%混合することもできる。N−メ
チルピロリドンは、引火点は91℃であるが、15重量
%以上水を混合することにより、引火点が消失し、取扱
いも容易となる。
【0019】また、純水は、導電率が10μS/cm以下
のものが好ましい。
【0020】本発明においては、基体の表面に感光層を
形成して電子写真用感光体として用いられるが、感光層
の構造は様々な形態を取ることができる。即ち、(1)
電荷発生材料を結着樹脂に分散させてなる感光層を設け
たもの。(2)電荷発生材料と電荷輸送材料を結着樹脂
に分散させてなる感光層を設けたもの。(3)電荷発生
材料を主体とする電荷発生層と電荷輸送材料を主体とす
る電荷輸送層とを順次積層した感光層を設けたもの。
(4)電荷輸送材料を主体とする電荷輸送層と電荷発生
材料を主体とする電荷発生層とを順次積層した感光層を
設けたもの。
【0021】これらの感光層の膜厚は、5μm〜50μ
mの範囲が好ましい。また必要に応じて支持体と感光層
の間にバリアー性、接着性を向上させるため中間層を形
成することもできる。また更に必要に応じて感光層の上
に耐摩耗性、耐薬品性等を向上するため表面保護層を形
成することもできる。
【0022】本発明の電子写真用感光体に用いられる基
体の材料としては、例えば、銅、ニッケル、アルミニウ
ム、亜鉛、鉄、クロム、モリブデン、バナジウム、イン
ジウム、チタン、金、銀、白金等の金属あるいはこれら
の合金を挙げることができるが、これらの中でも、アル
ミニウム及びその合金が好適である。
【0023】感光層に用いられる電荷発生材料として
は、例えば、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリレン系顔
料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ビスベンゾ
イミダゾール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリ
ドン系顔料、キノリン系顔料、レーキ顔料、アゾレーキ
顔料、アントラキノン系顔料、オキサジン系顔料、ジオ
キサジン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、アズレニ
ウム染料、スクウェアリウム染料、ピリリウム系染料、
トリアリルメタン染料、キサンテン染料、チアジン染
料、シアニン系染料等の種々の有機顔料、染料や、更に
アモルファスシリコン、アモルファスセレン、テルル、
セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫化アンチモ
ン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料を挙げることがで
きる。
【0024】これらの材料は、結着樹脂に分散され塗布
されるか、真空蒸着、スパッタリング、CVD法等の手
段により成膜されて、感光層に使用することができる。
【0025】電荷発生物質はここに挙げたものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独、あるいは
2種類以上混合して用いることができる。
【0026】また、電荷輸送物質としては一般に電子を
輸送する物質と正孔を輸送する物質の2種類に分類され
るが、本発明の電子写真用感光体には両者とも使用する
ことができる。
【0027】電子輸送物質としては、例えば、クロラニ
ル、ブロモアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、9−ジシアノメチレン−2,4,7−トリニトロ
フルオレノン、9−ジシアノメチレン−2,4,5,7
−テトラニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラ
ニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサン
トン、テトラニトロカルバゾールクロラニル、2,3−
ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、2,4,7
−トリニトロ−9,10−フェナントレンキノン、テト
ラクロロ無水フタール酸、ジフェノキノン誘導体等の有
機化合物や、アモルファスシリコン、アモルファスセレ
ン、テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫
化アンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料が挙げ
られる。
【0028】正孔輸送物質としては、低分子化合物で
は、例えば、ピレン、N−エチルカルバゾール、N−イ
ソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール、
あるいはN−メチル−2−フェニルヒドラジノ−3−メ
チリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニ
ルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾー
ル、p−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒドジフ
ェニルヒドラゾン、p−N,N−ジエチルアミノベンズ
アルデヒドジフェニルヒドラゾン、p−N,N−ジフェ
ニルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン等の
如きヒドラゾン類;2,5−ビス(p−ジエチルアミノ
フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、1−フェ
ニル−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p
−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン等の如きピラゾ
リン類;N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(メチ
ルフェニル)ベンジジン、N,N’−ジフェニル−N,
N’−ビス(エチルフェニル)ベンジジン、N,N’−
ジフェニル−N,N’−ビス(プロピルフェニル)ベン
ジジン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(クロ
ロフェニル)ベンジジン等の如きベンジジン系化合物;
トリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラフェ
ニル−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、
N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフ
ェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン
等が挙げられる。また、高分子化合物としては、例え
ば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−
N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニ
ルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン−ホル
ムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデ
ヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹
脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリシラン等が挙げ
られる。
【0029】これらの材料は結着樹脂に分散された後、
適当な塗布方法によって感光層(電荷輸送層)が形成さ
れる。
【0030】電荷輸送物質はここに挙げたものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独、あるいは
2種類以上混合して用いることができる。
【0031】また、これらの電荷輸送剤とともに可塑
剤、増感剤、表面改質剤、抗酸化剤等の添加剤を使用す
ることもできる。
【0032】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、o−ターフェニル、ジブチルフタレー
ト、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタ
レート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾ
フェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
【0033】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0034】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0035】抗酸化剤としては、例えば、フェノール系
酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止
剤、リン系酸化防止剤等が挙げられる。
【0036】感光層の結着樹脂としては、電気絶縁性の
フィルム形成可能な高分子重合体が好ましい。このよう
な高分子重合体としては、例えば、ポリカーボネート、
ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビ
ニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化
ビニリデン−アクリロニトリル重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレ
イン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド
樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−
アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ
ビニルブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリスル
ホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エ
チルセルロース、フェノール樹脂、ポリアミド、カルボ
キシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラ
テックス、ポリウレタン等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらの結着樹脂は、単独又は
2種類以上を混合して用いられる。
【0037】更に本発明においては、支持体と感光層と
の接着性を向上させたり、支持体から感光層への自由電
荷の注入を阻止するため、導電性支持体と感光層の間
に、必要に応じて中間層を設けることもできる。これら
の層に用いられる材料としては、前記感光層の結着樹脂
に用いられる高分子化合物の他、酸化アルミニウム、酸
化珪素、酸化錫、酸化チタン等が挙げられる。この接着
剤層あるいはバリヤー層は上記材料を導電性支持体上に
塗工、真空蒸着、スパッタリング、CVD法等の手段に
より形成することができる。
【0038】また更に必要に応じて、感光層の上に耐摩
耗性、耐薬品性等を向上するため、表面保護層を形成す
ることもできる。この層に用いられる材料としては、前
記感光層の結着樹脂に用いられる高分子化合物や、ある
いはそれに導電性を付与するための添加剤を分散させて
用いたものや、アモルファスシリコン、アモルファスシ
リコンカーバイド、アモルファスカーボン、ダイヤモン
ド等の薄膜を挙げることができる。この表面保護層は上
記材料を感光層上に塗工、真空蒸着、スパッタリング、
CVD法等の手段により形成することができる。
【0039】電子写真用感光体の感光層を塗工によって
形成する場合、上記の電荷発生材料や電荷輸送物質を結
着樹脂等に混合したものを溶剤に溶解した塗料を用いる
が、結着樹脂を溶解する溶剤は、結着樹脂の種類によっ
て異なるが、下層を溶解しないものの中から選択するこ
とが好ましい。具体的な有機溶剤の例としては、例え
ば、メタノール、エタノール、n−プロパノール等のア
ルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブ等のエ
ーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジ
メチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及び
スルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;
ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、
ジクロルベンゼン等の芳香族類などが挙げられる。
【0040】塗工法としては、例えば、浸漬コーティン
グ法、スプレーコーティング法、スピナーコーティング
法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング
法、ブレードコーティング法、ローラコーティング法、
カーテンコーティング法等のコーティング法を用いるこ
とができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これにより本発明が実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例中、「部」は「重量部」を表わす。
【0042】[実施例1]N−メチルピロリドン(BA
SF社製)100%洗浄液の洗浄液を60℃に加温し、
洗浄液中に、表面を鏡面状に切削したアルミニウムドラ
ム(直径60mm×長さ247mm;以下、導電性基体とい
う。)を浸漬し、超音波発振機(600W、28kH
z)にて3分間処理した。
【0043】次に、26℃の純水(0.5μS/cm)が
連続供給される槽に、N−メチルピロリドン処理を施し
た導電性基体を浸漬し、前述の超音波発信機を用いて3
9kHzの超音波を印加しながら、2分間処理した。
【0044】更に、70℃の純水が連続的に供給されて
いる液槽中に洗浄した導電性基体を浸漬し、15秒間静
置した後、7mm/秒の速度で引き上げた。
【0045】次に、得られた導電性基体の上に共重合ナ
イロン(商品名「CM−8000」東レ社製)7部をメ
タノール60部及びn−ブタノール40部に溶解した溶
液で浸漬法によって塗布し、乾燥後の膜厚が1μmのバ
リヤー層を得た。
【0046】チタニルフタロシアニンを合成し、濃硫酸
溶液から再結晶した結晶をアトライターミルにより90
℃で90分間粉砕したもの5部に、ブチラール樹脂(商
品名「エスレックBL−1」積水化学社製)5部及び塩
化メチレン90部を混合し、振動ミルを用いて電荷発生
層用の分散液を得た。この塗料を上記中間層の上に塗布
し、乾燥後の膜厚が0.3μmの電荷発生層を形成し
た。
【0047】次に、式
【0048】
【化1】
【0049】で表わされるヒドラゾン化合物9部と結着
樹脂としてポリカーボネート(商品名「ユーピロンZ2
00」三菱ガス化学(株)社製)10部を塩化メチレン6
0部及びモノクロルベンゼン20部に溶解した溶液を浸
漬法により塗布した後、乾燥させて、厚さ20μmの電
荷輸送層を形成して、電子写真感光体を得た。
【0050】[実施例2]洗浄液としてN−メチルピロ
リドン(BASF社製)80重量%及びイオン交換水2
0重量%から成る洗浄液を用いた以外は実施例1と同様
に処理した。
【0051】その後、実施例1と同様にして感光層を作
成して電子写真感光体を得た。
【0052】[実施例3]実施例1において、純水とし
て脱気水製造装置(三浦工業(株)FDO−400)を用
いて酸素濃度が3.5〜4ppmの範囲となるように脱
気した純水を用いた以外は実施例1と同様に処理した。
【0053】その後、実施例1と同様にして感光層を作
成して電子写真感光体を得た。
【0054】[実施例4]実施例1において、純水に、
超音波洗浄機((株)プレテック製PT−06B;出力3
00W)を用い、印加周波数を37.5±2kHzの範
囲で常に規則的に変化させて超音波を印加しながら処理
した以外は、実施例1と同様に処理した。
【0055】その後、実施例1と同様にして感光層を作
成して電子写真感光体を得た。
【0056】[実施例5]実施例1において、脱気水製
造装置(三浦工業(株)FDO−400)を用いて酸素濃
度が3.5〜4ppmの範囲にある脱気した純水に、実
施例4で使用した超音波洗浄機を用い、周波数を37.
5±2kHzの範囲で常に規則的に変化させて超音波を
印加しながら処理した以外は実施例1と同様に処理し
た。
【0057】その後、実施例1と同様にして感光層を作
成して電子写真感光体を得た。
【0058】[比較例1]実施例1において、N−メチ
ルピロリドンに代えて、「ケミQ CA−01」((株)
ケミック製)10重量%水溶液を用いた以外は、実施例
1と全く同様に処理した。
【0059】その後、実施例1と同様にして感光層を作
成して電子写真感光体を得た。
【0060】[評価1]実施例1、実施例2、実施例
3、実施例4、実施例5及び比較例1で得たアルミニウ
ムドラムの表面を偏光顕微鏡((株)ニコン製)を用いて
200倍の倍率に拡大した写真を撮った後、写真上の2
cm四方の中にあるアルミニウムドラム表面の腐食による
孔の数を数え、その結果を表1にまとめて示した。
【0061】
【表1】
【0062】表1から、比較例では腐食による孔が20
個と多数観察されたのに対し、実施例ではいずれも2個
以下であり、明かな差が認められる。
【0063】[評価2]実施例1、実施例2、実施例
3、実施例4、実施例5及び比較例1で得た電子写真感
光体を、日本電気(株)製日本語ページプリンタPC−P
R601に搭載して気温10℃、湿度20%の環境にて
印字評価(画像「かぶり」)を実施した。
【0064】
【表2】
【0065】比較例1の電子写真感光体においては、印
字した画像に「かぶり」(トナーが白ベタ部分につく現
象が観られるが、実施例1、実施例2、実施例3、実施
例4及び実施例5の電子写真感光体においては、印字し
た画像に「かぶり」が観察されず、良好な印字評価結果
であった。
【0066】
【発明の効果】このように本発明の電子写真感光体の製
造方法によれば、導電性基体表面を腐食することなく十
分に洗浄したうえで感光層を形成することができる。そ
して、オゾン層破壊物質を使わずに洗浄したうえで感光
層を形成することが可能なため、地球環境に対して優し
い製造方法である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】従来、基体の洗浄には、1,1,1−トリ
クロロエタン、フロン113等の塩素系溶剤等が、脱脂
性、不燃性、速乾性の面から広く使用されていた。ま
た、酸、アルカリを用いる方法も行われている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】また近年、1,1,1−トリクロロエタン
についてはオゾン層破壊物質(略称ODC)として、近
年中に世界的に使用できなくなるという問題点もある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】[実施例1]N−メチルピロリドン(BA
SF社製)100%洗浄液の洗浄液を60℃に加温し、
洗浄液中に、表面を鏡面状に切削したアルミニウムドラ
ム(直径60mm×長さ247mm;以下、導電性基体とい
う。)を浸漬し、超音波発振機(600W、39kH
z)にて3分間処理した。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体の表面を洗浄した後、導電性
    基体の表面に感光層を形成して成る電子写真感光体の製
    造方法において、導電性基体の表面をN−メチルピロリ
    ドンを含有する洗浄液を用いて洗浄する工程を有するこ
    とを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 導電性基体の表面をN−メチルピロリド
    ンを含有する洗浄液を用いて洗浄した後、純水を用いて
    洗浄する工程を有することを特徴とする請求項1記載の
    電子写真感光体の製造方法。
  3. 【請求項3】 溶存酸素濃度が4ppm以下である純水
    を用いて洗浄することを特徴とする請求項2記載の電子
    写真感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 周波数が10kHz〜2MHzの範囲に
    ある超音波を印加しながら洗浄を行なう請求項1、2又
    は3記載の電子写真感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 純水に対して印加する超音波の周波数
    を、基準周波数を中心とした一定の範囲内で常に規則的
    に変動させることを特徴とする請求項2又は3記載の電
    子写真感光体の製造方法。
  6. 【請求項6】 導電性基体の表面を洗浄した後、導電性
    基体の表面に感光層を形成して成る電子写真感光体の製
    造方法において、導電性基体の表面をN−メチルピロリ
    ドンを含有する洗浄液に周波数が10kHz〜2MHz
    の範囲にある超音波を印加しながら洗浄した後、溶存酸
    素濃度が4ppm以下である純水に、周波数が基準周波
    数を中心とした一定の範囲内で常に規則的に変動する超
    音波を印加しながら洗浄する工程を有することを特徴と
    する電子写真感光体の製造方法。
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