JP3806450B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電子写真用感光体に関し、更に詳しくは、安価な円筒状基体を使用しながらも、電気的、画像的品質に優れた特性を有する電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真用感光体は、導電性の基体の上に光導電性の材料からなる感光層を形成することにより構成されているが、その基体としては、アルミニウム等の金属製の円筒状基体を用いることが一般的である。また、感光層としては、電荷発生層と電荷輸送層からなる機能分離型の積層型電子写真用感光体が用いられることが多い。このような電子写真用感光体において、円筒状基体は、従来、精密旋盤等による切削加工によって表面仕上げされたものがほとんどであった。
【0003】
近年、製造コストを引き下げるため、精密抽伸加工、しごき加工、インパクト加工等、切削加工を表面に施さない基体も利用されるようになってきた。しかるに、このような非切削基体では、加工時、基体表面に晶出物や不純物等が浮き上がったり、ささくれや亀裂の発生等、切削加工では余り問題とならなかった欠陥を生じ易く、それらが原因となった印字欠陥がしばしば問題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
非切削基体を実用化する手段としては、例えば、特開昭57−81269号公報、特開昭59−139967号公報等には、基体の上に導電性の無機顔料を樹脂分散させた下引き層を設け、基体の欠陥を隠蔽する方法が開示されており、また、特開平2−7070号公報、特開平3−192265号公報等には、基体表面に陽極酸化皮膜を形成させる方法、或いは基体表面をエッチング処理して用いる方法等が開示されている。しかしながら、これらの方法では、その表面欠陥隠蔽力に限度があったり、また、ある程度実用的な電子写真用感光体が得られる場合でも、製造のコストが大きく上昇して、安価な非切削基体を使用するメリットが十分得られない等の欠点を有していた。更に、残留電位が上昇し易い等、電子写真用感光体の特性として十分なものが得られ難いといった短所もあった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、これら非切削基体を用いた電子写真用感光体において問題となってきた諸問題を感光層自体の構造を刷新することにより克服し、同時に他の特性の向上も図って、実用上より好ましい電子写真用感光体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は電子写真用感光体に要求される様々な特性を満たすべく、数多くの材料と層構成の検討を行った結果、本発明に到達するに至った。
【0007】
即ち、本発明は上記課題を解決するために、導電性基体上に電荷発生層と電荷輸送層を有する電子写真用感光体において、該基体は、表面が非切削加工の円筒状基体であり、該電荷発生層が少なくとも2つの層の積層構造からなることを特徴とする電子写真用感光体を提供する。
【0008】
本発明の電子写真用感光体が非切削基体を用いながら、優れた電気的及び画像的品質を有する理由は、以下のように解釈される。従来、非切削基体の実用化において問題とされた欠陥は、表面加工において切削加工のように基体のベースとなる粗加工の管材の表層が剥離されることが無いため、元々表面に存在していた不純物や結晶粒が、高応力と熱により圧延されて顕在化すること、及び、加工原理上、表面に微細なささくれや亀裂が生じ易いことによる。この表面欠陥に起因する画像欠陥は、電荷発生層を2層以上の積層構造とすることで、極めて効果的に防止できる。積層された電荷発生層によるこの欠陥の隠蔽効果増大の原因は、積層することによる実質的な電荷発生層の膜厚増による物理的な被覆効果の増加と、異種の電荷発生物質が接することによる界面のエネルギー障壁の状態変化によるものと解釈される。また、厚いバリヤー層によって欠陥を隠蔽しようとする場合と異なり、電荷発生層から基体への電荷の注入に対する障壁が無いため、残留電位の増加等の電気特性の劣化が見られず、優れた性能を得ることも可能である。
【0009】
本発明において取ることのできる感光層の構造の例を図1に示した。図1に例示した電子写真用感光体は、非切削の導電性基体上に、第1電荷発生層、第2電荷発生層、電荷輸送層の順に積層したものである。電荷発生層の膜厚は、第1電荷発生層及び第2電荷発生層ともに、0.1〜10μmの範囲が好ましいが、基体の欠陥を隠蔽するためには基体に近い方の第1電荷発生層を厚く設定することが好ましく、その際の第1電荷発生層の膜厚は、1〜10μmの範囲が好ましく、第2電荷発生層の膜厚は、0.1〜5μmの範囲であって、第1電荷発生層の膜厚よりも薄い範囲が好ましい。また、電荷輸送層の膜厚は5〜50μmの範囲が好ましい。電荷発生層及び電荷輸送層の膜厚は、浸漬塗工により形成する場合、浸漬塗工速度、塗料の粘度、専断力等の諸物性を調節することにより容易に所望の膜厚とすることができる。
【0010】
本発明の電子写真用感光体に用いられる円筒状支持体としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金を用いたドラム等が挙げられるが、特にアルミニウム或いはその合金を用いたものが、その加工性、電気的特性等の面から本発明の非切削基体として好適である。
【0011】
電荷発生層に用いられる電荷発生物質としては、例えば、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリレン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ビスベンゾイミダゾール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、キノリン系顔料、レーキ顔料、アゾレーキ顔料、アントラキノン系顔料、オキサジン系顔料、ジオキサジン系顔料、トリフェニルメタン系顔料等の種々の有機顔料や、更にアモルファスシリコン、セレン、テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫化アンチモン、硫化亜鉛等の無機材料を挙げることができる。
【0012】
電荷発生層を第1の電荷発生層と第2の電荷発生層を積層した構造とする場合に、好ましい電荷発生物質の組み合わせとしては、第1の電荷発生層にジスアゾ顔料又はペリレン顔料を使用し、第2の電荷発生層にフタロシアニン顔料を使用する組み合わせが好ましい。
【0013】
これらの材料は、バインダー樹脂に分散された上で、浸漬塗工法により塗布されるか、真空蒸着、スパッタリング、CVD法等の手段により成膜されて、それぞれの電荷発生層として成膜されて用いられる。また、バインダー樹脂と共に分散安定剤、レベリング剤等の添加剤を使用することもできる。
【0014】
電荷発生物質はここに挙げたものに限定されるものではなく、その使用に際してはそれぞれの電荷発生層に単独、あるいは2種類以上を混合して用いることもできる。
【0015】
電荷発生層に用いられるバインダー樹脂としては、電気絶縁性のフィルム形成可能な高分子重合体が好ましい。このような高分子重合体としては、例えばポリカーボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリアミド、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラテックス、ポリウレタン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのバインダーは、単独又は2種類以上混合して用いられる。
【0016】
電荷発生層を塗工によって形成する場合、上記の電荷発生剤をバインダー樹脂等に混合したものを溶剤に溶解した塗料を用いる。バインダーを溶解する溶剤は、バインダーの種類によって異なるが、下層を溶解しないものの中から選択することが好ましい。具体的な有機溶剤の例としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及びスルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族類などが挙げられる。
【0017】
なお、電荷発生層を塗工によって形成する場合に、第1電荷発生層を形成する塗料の粘度は、10〜100c.p.(センチポイズ)の範囲が好ましく、第2電荷発生層或いはそれ以上に積層する電荷発生層を形成する塗料の粘度は、5〜50c.p.の範囲が好ましい。
【0018】
また、電荷輸送物質は一般に電子を輸送する物質と正孔を輸送する物質の2種類に分類されるが、本発明の電子写真用感光体には両者とも使用することができる。
【0019】
電子輸送物質としては、例えば、クロラニル、ブロモアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、9−ジシアノメチレン−2,4,7−トリニトロフルオレノン、9−ジシアノメチレン−2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、テトラニトロカルバゾールクロラニル、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、2,4,7−トリニトロ−9,10−フェナントレンキノン、テトラクロロ無水フタール酸、ジフェノキノン誘導体等の有機化合物や、アモルファスシリコン、アモルファスセレン、テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫化アンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料が挙げられる。
【0020】
また、正孔輸送物質としては、低分子化合物では、例えば、ピレン、N−エチルカルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール、あるいはN−メチル−2−フェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、p−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、p−N,N−ジエチルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、p−N,N−ジフェニルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン類、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン類、トリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、ブタジエン類等が挙げられる。また、高分子化合物としては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリシラン等が挙げられる。
【0021】
これらの材料は、バインダー樹脂に分散された上で、浸漬塗工法により塗布されるか、真空蒸着、スパッタリング、CVD法等の手段により成膜されて、電荷輸送層に使用することができる。電荷輸送物質は、ここに挙げたものに限定されるものではなく、その使用に際しては単独、あるいは2種類以上混合して用いることができる。
【0022】
電荷輸送層のバインダー樹脂に用いられる材料としては、電荷発生層のバインダー樹脂として挙げたものを単独、あるいは2種類以上混合して用いることができる。
【0023】
また、これらのバインダー樹脂とともに可塑剤、増感剤、表面改質剤等の添加剤を使用することもできる。
【0024】
可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
【0025】
増感剤としては、例えば、クロラニル、テトラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミンB、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0026】
表面改質剤としては、例えば、シリコンオイル、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0027】
また、必要に応じて基体と電荷発生層の間に接着剤層、中間層を設けることもできる。
【0028】
電荷輸送層を塗工によって形成する場合、上記の電荷輸送物質をバインダー等に混合したものを溶剤に溶解した塗料を用いる。バインダーを溶解する溶剤は、バインダーの種類によって異なるが、下層と成る電荷発生層を溶解しないものの中から選択することが好ましい。具体的な有機溶剤の例としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及びスルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族類などが挙げられる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これにより本発明が実施例に限定されるものではない。尚、実施例中「部」とあるのは「重量部」を示す。
【0030】
(実施例1)
アルミ合金JIS3003の押し出し管に精密抽伸加工を施した、外径30mm、長さ300mmのアルミニウムドラム(ED管)を用意した。
【0031】
次に、式
【0032】
【化1】
Figure 0003806450
【0033】
で表わされるジスアゾ顔料10部を、フェノール樹脂(商品名「プライオーフェン5010」大日本インキ化学工業社製)5部及びメチルエチルケトン(以下、MEKと省略する。)40部から成る樹脂溶液に混合した後、ボールミルで6時間分散して第1の電荷発生層用の塗料を得た。この塗料を用いて、上記アルミドラム上に浸漬塗布して、150℃で30分間加熱乾燥させて、厚さ5μmの第1電荷発生層を形成した。
【0034】
次に、X型無金属フタロシアニン5部を、ブチラール樹脂(商品名「エスレックBL−1」積水化学社製)5部及び塩化メチレン190部から成る樹脂溶液に混合した後、振動ミルを用いて分散して、第2の電荷発生層用の塗料を得た。この塗料を用いて、第1電荷発生層の上に浸漬塗布して、上記と同様にして加熱乾燥させて、乾燥後膜厚が0.4μmの第2電荷発生層を形成した。
【0035】
更に、式
【0036】
【化2】
Figure 0003806450
【0037】
で表わされる正孔輸送物質10部とポリカーボネート樹脂(商品名「パンライトL−1250W」帝人化成社製)10部をクロロホルム80部に溶解し、電荷輸送層用の塗料を作成した。この塗料を用いて、上記第2の電荷発生層の上に塗布、乾燥させて、膜厚15μmの電荷輸送層を形成し、負帯電型のドラム状電子写真用感光体を得た。
【0038】
(実施例2)
実施例1において、第1電荷発生層を、N,N’−ジ(3,5−ジメチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミド(商品名「ノボペルム(Novoperm) レッド BL」ヘキスト社製)を用いて、真空蒸着法により、膜厚1μmの蒸着層とした以外は、実施例1と同様にして、第2電荷発生層、電荷輸送層を形成し、ドラム状電子写真用感光体を得た。
【0039】
(実施例3)
実施例1において、円筒状基体として、アルミニウム合金JIS3003を用いた押し出し管に、しごき加工を施したアルミニウムドラム(EI管)を用いた以外は、実施例1と同様にしてドラム状電子写真用感光体を得た。
【0040】
(実施例4)
実施例2において、円筒状基体として、実施例3で用いたものと同一条件のアルミニウムドラムを用いた以外は、実施例2と同様にして、ドラム状電子写真用感光体を得た。
【0041】
(比較例1)
実施例1において、第1電荷発生層を設けずに、アルミニウムドラム上に、直接、第2電荷発生層を設けた以外は、実施例1と同様にして、ドラム状電子写真用感光体を得た。
【0042】
(比較例2)
実施例1において、第1電荷発生層に代えて、ポリアミド樹脂(商品名「CM−8000」東レ社製)1部を、メタノール7部及びn−ブタノール7部から成る混合溶媒に溶解した樹脂溶液に浸漬塗工して、膜厚1μmのバリヤー層を設けた以外は、実施例1と同様にして、ドラム状電子写真用感光体を得た。
【0043】
(比較例3)
実施例3において、第1電荷発生層を設けずに、アルミニウムドラム上に、直接、第2電荷発生層を設けた以外は、実施例1と同様にして、ドラム状電子写真用感光体を得た。
【0044】
(比較例4)
比較例2において、アルミニウムドラムとして、実施例3で使用したものを用いた以外は、比較例2と同様にして、ドラム状電子写真用感光体を得た。
【0045】
(画像特性)
画像特性の評価には、市販のドラム電子写真用感光体を使用するレーザープリンター(商品名「レーザーショットLBP−B406」キャノン社製)を用いて、試作したドラム状電子写真用感光体を装着し、23℃、50%RHの環境中で印字試験を行い、画像欠陥の評価を行った。その評価結果を一覧表にして表1に示した。なお、ドラム電子写真用感光体は、各実施例及び各比較例で得たものを5本づつ評価し、その平均で示した。また、地汚れに関する評価は◎、○、△、×の4段階で程度の評価を行い、欠陥数はB4用紙1枚の印字原稿中の個数からドラム1本当たりの個数に換算して示した。
【0046】
【表1】
Figure 0003806450
【0047】
表1に示した結果から明らかなように、実施例の電子写真用感光体は、いずれも、鮮明で地汚れと画像欠陥のない良好な画像が得られた。一方、比較例の電子写真用感光体は、バリヤー層の無い比較例1及び3では、地汚れ評価で大きく劣っており、またバリヤー層を設けた比較例2及び4の電子写真用感光体では、ある程度の画像の向上が見られたが、それでも実施例の電子写真用感光体の結果と比較すると、性能的に大きく劣るものであった。
【0048】
【発明の効果】
本発明の電子写真用感光体によれば、非切削基体特有の表面欠陥による画像上の欠陥が出現しない高画質を実現し得る電子写真用感光体が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用感光体の層構成の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 非切削基体
2 感光層
3 電荷発生材
4 電荷発生材
5 バインダー
6 第1電荷発生層
7 第2電荷発生層
8 電荷輸送層

Claims (6)

  1. 導電性基体上に電荷発生層と電荷輸送層を有する電子写真用感光体において、該基体は、表面が非切削加工の円筒状基体であり、該電荷発生層が第1電荷発生層と第2電荷発生層の少なくとも2つの層の積層構造からなり、第1電荷発生層を構成する電荷発生物質がジスアゾ顔料又はペリレン顔料を含有し、第2電荷発生層を構成する電荷発生物質がフタロシアニン顔料を含有することを特徴とする電子写真用感光体。
  2. 精密抽伸加工による表面仕上げを施された基体を用いた請求項1記載の電子写真用感光体。
  3. しごき加工による表面仕上げを施された基体を用いた請求項1記載の電子写真用感光体。
  4. インパクト加工による表面仕上げを施された基体を用いた請求項1記載の電子写真用感光体。
  5. 前記導電性基体上に設けられた前記第1電荷発生層の膜厚が1〜10μmの範囲にある請求項1、2、3又は4に記載の電子写真用感光体。
  6. 前記第2電荷発生層の膜厚が0.1〜5μmの範囲であって、前記第1電荷発生層の膜厚よりも薄い範囲にあることを特徴とする請求項5に記載の電子写真用感光体。
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