JPH04335648A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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Publication number
JPH04335648A
JPH04335648A JP10729191A JP10729191A JPH04335648A JP H04335648 A JPH04335648 A JP H04335648A JP 10729191 A JP10729191 A JP 10729191A JP 10729191 A JP10729191 A JP 10729191A JP H04335648 A JPH04335648 A JP H04335648A
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JP
Japan
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photosensitive layer
layer
photoreceptor
film
silicon carbide
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Application number
JP10729191A
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English (en)
Inventor
Saburo Yokota
三郎 横田
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用感光体に関
し、更に詳しくは、導電性支持体と感光層の間に中間層
を有する感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真用感光体は、導電性の基
体の上に光導電性の材料からなる感光層を形成すること
により構成されているが、このような電子写真感光体で
は、導電性基体と感光層の間の電気的な接合状態によっ
て、その特性が大きく変化することが知られている。例
えば、通常の電流と電界が比例的関係にあるような、い
わゆるオーミック型の接合においては、帯電時、基体か
ら常に電荷が注入して、表面電位を減衰させ、感光体の
帯電能を著しく低下させる。この場合、感光層と基体の
間に絶縁性の中間層を設けて基体からの電荷の注入を阻
止することによって帯電能を上げることができることが
知られている。
【0003】しかし、この中間層は、感光層からの光電
流に対しても抵抗となるため膜厚の設定が重要で、抵抗
が大きすぎる場合は、感度低下、残留電位の増加等の悪
影響を示すことになる。
【0004】これに対して、例えば、アルミニウムを導
電性基体とし、フタロシアニン化合物を電荷発生材料と
した場合の組合せに見られるように、いわゆるショット
キー型の接合を持つ場合は、その整流作用によって基体
からの電荷の注入が制限され、特に中間層を設けなくて
も比較的優れた帯電能を示すことが知られている。
【0005】しかし、この場合においても素管上に点在
する欠陥や、不純物の晶出、塗膜中の不純物等が原因と
なり、局所的な電位の落込みが生じ、画像上に欠陥とし
て現れることが知られており、その対策として中間層を
設けることは有効である。
【0006】従来より提唱されてきた中間層では、通常
、電気絶縁性の高分子重合体の膜や、Al2O3、Si
O2等の絶縁性無機化合物膜などが用いられてきた。
【0007】また、例えば、特開昭54−34837号
公報、特開昭56−143443号公報、特開昭60−
32054号公報等には、導電性粉末を樹脂に分散して
中間層とする技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において、
例えば、中間層に電気絶縁性の高分子重合体を用いたも
のは、適度のバリヤー性と接着性、また上層を塗布する
際に溶解しない等の条件を満足する必要から、使用でき
る材料は、かなり限定されており、また、膜厚の設定が
大きいと感光層から基体への電荷の注入が阻害され、感
度低下や残留電位の増加をもたらしたり、吸水によるバ
リヤー性の変化による感光体特性の劣化や、感光層との
密着性の不足等がしばしば問題となっていた。
【0009】また、中間層にAl2O3、SiO2等の
絶縁性無機化合物膜を用いた技術は、化成処理、あるい
は、真空蒸着等の手段を必要とするため、成膜に時間が
かかったり、コストが大きくなる等の問題があった。
【0010】また、特開昭54−34837号公報、特
開昭56−143443号公報、特開昭60−3205
4号公報等に記載の、導電性粉末を樹脂に分散したこと
を特徴とする電子写真用感光体の中間層は、導電性支持
体の一部として機能することを目的としており、この上
に直接電荷発生層、電荷輸送層の順で積層した感光体を
作成すると、後述の比較例2、比較例3に示したように
導電性中間層から電荷発生層に自由電荷が注入し、感光
体の帯電能が落ち込んでしまう現象が見られるものであ
った。従って、これらの中間層では、電荷発生層との間
に更に電荷注入のバリヤーを目的とした層を設けなけれ
ば、実用的な感光体特性は、得ることができなかった。
【0011】本発明が解決しようとする課題は、従来提
案されてきた中間層を持つ感光体の特性のこれら不十分
な点を改善し、実用上より好ましい電子写真用感光体を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、中間層に
要求されるよう々な特性を満たすべく、数多くの材料の
検討を行なった結果、本発明に到達するに至った。
【0013】即ち、発明者らは、中間層として炭化珪素
粉末の樹脂分散膜を用いることによって、成膜が容易で
、かつ帯電能、繰り返し特性に優れ、画像欠陥が少ない
感光体が実現できることを見い出したのである。
【0014】本発明は、導電性支持体上に感光層を有す
る電子写真感光体において、該感光層と導電性支持体の
間に炭化珪素粉末の樹脂分散膜からなる中間層を有する
ことを特徴とする電子写真用感光体に関する。また、本
発明においては、感光層がチタニルフタロシアニンを含
有し、かつ膜形成された状態において、Cu−Kα特性
X線のブラッグ角2θが7.5゜±0.2゜、22.5
゜±0.2゜、28.6゜±0.2゜に明瞭なピークを
有することが好ましい。
【0015】本発明の感光体が電子写真特性に優れる理
由は、次のように説明することができる。本発明の感光
体においては、中間層における電荷の輸送は分散された
炭化珪素微粒子が主に担っていると考えられる。炭化珪
素は、よく知られているように典型的なn型半導体であ
って、帯電能の低下をもたらす基板からの正孔の注入に
対しては、効果的なバリヤーとなる。また残留電位の増
加原因となる感光層内の電子に対しては、基板への注入
を容易にして、その感光層内への蓄積を防止する効果が
ある。従って、従来の親水性樹脂の中間層のように湿度
の影響でバリヤー性が変化することもなく、環境特性に
優れている。
【0016】更に本発明の感光体では、中間層が微粉末
の分散膜からなることから、感光層を透過してきた光の
散乱効果があり、コヒーレント光による露光を行なうレ
ーザープリンターのような電子写真装置では、画像に干
渉縞が発生することを防止する効果がある。また中間層
の表面には、微細な凹凸が生じることになるので感光層
との接触面積が大きくなり、優れた密着性が得られる。
【0017】炭化珪素には、一般にα型、β型と呼ばれ
る結晶形のものや、アモルファス状のものがあることが
知られているが、本発明の感光体の中間層には、いずれ
のものでも用いることができる。また、その使用に際し
ては、単独、あるいは、2種類以上混合して用いること
もできる。炭化珪素粉末の粒径は、5μm以下のものが
望ましく、またバインダー樹脂に対する比率は、重量で
0.1倍から10倍の範囲内が適当である。中間層の膜
厚は、0.1μmから30μmの範囲内で用いられるが
、好ましくは、0.5μmから10μmの範囲内である
ことが望ましい。
【0018】中間層に用いられるバインダーとしては、
電気絶縁性のフィルム形成可能な高分子重合体が好まし
い。このような高分子重合体としては、例えば、ポリカ
ーボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチ
レン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共
重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン
−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂
、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマー
ル、ポリスルホンカゼイン、ゼラチン、ポリビニルアル
コール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリアミ
ド、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系
ポリマーラテックス、ポリウレタン等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。これらのバインダー
は、単独又は2種類以上混合して用いられる。
【0019】本発明においては、感光層の構造は、様々
な形態を取ることができる。その例を第1〜4図に示し
た。第1図の感光体は、電荷発生材料をバインダーに分
散させてなる感光層を設けたものである。第2図は、電
荷発生材料と電荷輸送材料をバインダーに分散させてな
る感光層を設けたものである。第3図及び第4図は、電
荷発生材料を主体とする電荷発生層と電荷輸送材料を主
体とする電荷輸送層を積層した感光層を設けたものであ
る。これらの感光層の膜厚は、5μmから50μmの範
囲が好ましい。
【0020】本発明の感光体に用いられる導電性支持体
としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレ
ス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、イン
ジウム、金、白金等の金属又は、合金を用いた金属板、
金属ドラム、ベルト、あるいは、導電性ポリマー、酸化
インジウム等の導電性化合物やアルミニウム、パラジウ
ム、金等の金属又は、合金や導電性カーボン等を塗布、
蒸着、あるいは、ラミネートした紙、プラスチックフィ
ルム、板、ドラム、ベルト等が挙げられる。
【0021】感光層に用いられる電荷発生材料としては
、例えば、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリレン系顔料
、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ビスベンゾイ
ミダゾール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリド
ン系顔料、キノリン系顔料、レーキ顔料、アゾレーキ顔
料、アントラキノン系顔料、オキサジン系顔料、ジオキ
サジン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、アズレニウ
ム染料、スクウェアリウム染料、ピリリウム系染料、ト
リアリルメタン染料、キサンテン染料、チアジン染料、
シアニン系染料等の種々の有機顔料、染料や、更にアモ
ルファスシリコン、アモルファスセレン、テルル、セレ
ンーテルル合金、硫化カドミウム、硫化アンチモン、酸
化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料を挙げることができるが
、発明者らは、特に特定の結晶形のチタニルフタロシア
ニンを用いた場合に、より良好な結果が得られることを
見いだした。これらの材料は、中間層の上にバインダー
樹脂に分散され塗布されるか、真空蒸着、スパッタリン
グ、CVD法等の手段により成膜されて用いられる。
【0022】電荷発生物質は、ここに挙げたものに限定
されるものではなく、その使用に際しては、単独、ある
いは2種類以上混合して用いることができる。
【0023】また、電荷輸送物質としては、一般に電子
を輸送する物質と正孔を輸送する物質の2種類に分類さ
れるが、本発明の感光体には、両者とも使用することが
できる。
【0024】電子輸送物質としては、例えば、クロラニ
ル、ブロモアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、9−ジシアノメチレン−2,4,7−トリニトロ
フルオレノン、9−ジシアノメチレン−2,4,5,7
−テトラニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラ
ニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサン
トン、テトラニトロカルバゾールクロラニル、2,3−
ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、2,4,7
−トリニトロ−9,10−フェナントレンキノン、テト
ラクロロ無水フタール酸、ジフェノキノン誘導体等の有
機化合物や、アモルファスシリコン、アモルファスセレ
ン、テルル、セレンーテルル合金、硫化カドミウム、硫
化アンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料が挙げ
られる。
【0025】また、正孔輸送物質としては、低分子化合
物では、例えば、ピレン、N−エチルカルバゾール、N
−イソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾー
ル、あるいは、N−メチル−2−フェニルヒドラジノ−
3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジ
フェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカル
バゾール、p−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒ
ドジフェニルヒドラゾン、p−N,N−ジエチルアミノ
ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、p−N,N−
ジフェニルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾ
ンの如きヒドラゾン類;2,5−ビス(p−ジエチルア
ミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、1−
フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリンの如きピラ
ゾリン類;トリフェニルアミン、N,N,N’,N’−
テトラフェニル−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジ
アミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−
メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−
ジアミン等が挙げられる。また、高分子化合物としては
、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化
ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポ
リビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン
−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルム
アルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒ
ド樹脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリシラン等が
挙げられる。
【0026】これらの材料は、バインダー樹脂に分散さ
れ塗布されるか、真空蒸着、スパッタリング、CVD法
等の手段により成膜されて、感光層に使用することがで
きる。
【0027】電荷輸送物質は、ここに挙げたものに限定
されるものではなく、その使用に際しては、単独、ある
いは、2種類以上混合して用いることができる。
【0028】感光層のバインダーに用いられる材料とし
ては、中間層のバインダーとして挙げたものを単独、あ
るいは、2種類以上混合して用いることができる。
【0029】また、これらのバインダーとともに可塑剤
、増感剤、表面改質剤等の添加剤を使用することもでき
る。
【0030】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、o−ターフェニル、ジブチルフタレート
、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレ
ート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフ
ェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
【0031】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染料
、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0032】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0033】積層型感光体を塗工によって形成する場合
、上記の炭化珪素粉末や電荷発生剤や電荷輸送物質をバ
インダー等に混合したものを溶剤に溶解した塗料を用い
るが、バインダーを溶解する溶剤は、バインダーの種類
によって異なるが、下層を溶解しないものの中から選択
することが好ましい。具体的な有機溶剤の例としては、
例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール等
のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブ等の
エーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及
びスルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;
ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、
ジクロルベンゼン等の芳香族類などが挙げられる。
【0034】塗工法としては、例えば、浸積コーティン
グ法、スプレーコーティング法、スピナーコーティング
法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング
法、ブレードコーティング法、ローラコーティング法、
カーテンコーティング法等のコーティング法を用いるこ
とができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これにより本発明が実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例中「部」とあるのは「重量部」を示す
【0036】(実施例1)α型炭化珪素微粉末(商品名
「ウルトラデンシックDUA−1」昭和電工社製)10
部をポリアミド樹脂(商品名「CM−8000」東レ社
製)5部をメタノール25部に溶解した液中に加え、ボ
ールミルで6時間分散させて、塗料を作成した。この塗
料を用いて、厚さ0.5mmのアルミニウム板にワイヤ
バーで塗布し、乾燥後膜厚5μmの中間層を形成した。
【0037】電荷発生材料としては、チタニルフタロシ
アニンを合成し、濃硫酸溶液から再結晶化したものを用
いた。この結晶をアトライターミルにより90℃で90
分間粉砕したもの5部にブチラール樹脂(商品名「エス
レックBL−1」積水化学社製)5部と塩化メチレン9
0部を混合し振動ミルを用いて電荷発生層用の分散液を
得た。
【0038】この分散液を塗膜化して、X線回折を行な
った結果、第5図に示したように、Cu−Kα線のブラ
ッグ角が2θで7.5゜、22.5゜、28.6゜に大
きなピークが見られ、塗膜状態でも高い結晶性を保持し
ていることが分かった。
【0039】この塗料を上記中間層の上に塗布し、乾燥
後膜厚0.4μmの電荷発生層を形成した。
【0040】次に、正孔輸送物質である式
【0041】
【化1】
【0042】の化合物10部とポリカーボネート樹脂(
商品名「パンライトL−1250W」帝人化成社製)1
0部をクロロホルム80部に溶かし、電荷輸送層用の塗
料を作成し、これを上記電荷発生層の上に塗布して、膜
厚15μmの電荷輸送層を形成し、負帯電型の電子写真
感光体を作成した。
【0043】(実施例2)実施例1と同じα型炭化珪素
微粉末10部をフェノール樹脂(商品名「プライオーフ
ェン5010」大日本インキ化学工業社製)5部とメチ
ルエチルケトン(MEK)4部と混合し、ボールミルで
6時間分散して塗料を作製し、アルミニウム板の上にワ
イヤバーで塗布し、150℃で30分間加熱乾燥し、厚
さ5μmの中間層を形成した。この上に実施例1と全く
同じ方法で感光体を作成した。
【0044】(実施例3)中間層に用いる炭化珪素微粉
末としてβ型炭化珪素(商品名「ウルトラデンシックD
UB−1」昭和電工社製)を用いた以外は、実施例1と
全く同じ方法で感光体を作成した。
【0045】(実施例4)中間層として実施例3と同じ
β型炭化珪素微粉末を用いた以外は、実施例2と全く同
じ方法で感光体を作成した。
【0046】(比較例1)アルミニウム板の上に中間層
を設けず、直接実施例と同じ条件で電荷発生層と電荷輸
送層を設け、感光体を作成した。
【0047】(比較例2)カーボンブラック微粉末(商
品名「MA−11」三菱カーボン社製)5部を変性シリ
コーン樹脂(商品名「KR−5221」信越化学社製)
10部とテトラヒドラフラン10部と混合し、ボールミ
ルで6時間分散して塗料を作製し、実施例で用いたもの
と同じアルミニウム板の上にワイヤバーで塗布し、乾燥
後膜厚5μmの中間層を形成した。この上に実施例と全
く同じ方法で電荷発生層、電荷輸送層を成膜し、感光体
を作成した。
【0048】(比較例3)酸化錫を主体とした導電性微
粉末(商品名「T−1」三菱金属社製)10部をフェノ
ール樹脂(商品名「プライオーフェン5010」大日本
インキ化学工業社製)5部とMEK4部と混合し、ボー
ルミルで6時間分散して塗料を作製し、実施例で用いた
ものと同じアルミニウム板の上にワイヤバーで塗布し、
150℃で30分間加熱乾燥し、厚さ5μmの中間層を
形成した。この上に実施例と全く同じ方法で電荷発生層
、電荷輸送層を成膜し、感光体を作成した。
【0049】(比較例4)実施例に用いたものと同じア
ルミニウム板の上に変性ポリアミド樹脂(商品名「AQ
−ナイロンP−70」東レ社製)10部をメタノール5
0部とn−ブタノール50部に溶解した溶液をワイヤバ
ーで塗布し、乾燥後膜厚が1μmのバリヤー層を得た。 これを中間層とした以外は、実施例と同じ条件で電荷発
生層と電荷輸送層を設け、感光体を作成した。
【0050】(電気的特性)それぞれの電子写真特性を
比較するため、静電複写紙試験装置「ModelSP−
428」(川口電機製作所社製)を用いて電子写真特性
を測定した。測定方法は、まず感光体を暗所で印加電圧
−6kVのコロナ放電により帯電させ、この直後の表面
電位を初期電位V0として感光体の帯電能の評価に用い
た。次に、10秒間、暗所に放置した後の電位を測定し
、V10とした。ここで比V0/V10によって電位保
持能を評価した。ついでタングステンランプで、その表
面における照度が5ルクスになるように設定し、感光層
に光照射を15秒間行ない、表面電位の減衰曲線を記録
した。ここで15秒後の表面電位を測定し、それを残留
電位VRとした。また光照射により表面電位がV10の
1/2に減少するまでの露光量を求め、半減露光量E1
/2として感度を評価した。また、帯電後3,000ル
クスの白色光を0.1秒照射して除電する行程を1秒ご
とに100回繰り返した後、同じ測定を行ない、繰り返
し後の特性変化を評価した。その結果を表1及び表2に
示した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】表1及び表2から明らかなように、実施例
の感光体は、比較例1の中間層の無い感光体に比べて、
中間層に用いる炭化珪素の結晶形、バインダーの種類に
依らず、感度E1/2の値は、ほとんど変わらず、電位
保持能、在留電位VRが優れており、また繰り返し後の
特性変化も少なかった。一方、中間層に導電性粉末を用
いた比較例2、比較例3の感光体は、帯電性、感度が極
端に悪化していた。また中間層として親水性樹脂のバリ
ヤー層を設けた比較例4の感光体は、帯電性に向上が見
られたが残留電位がやや増加していた。
【0054】(画像特性)外形30mm、表面粗度0.
3μmのアルミドラムの上に浸漬法によって、実施例1
〜4及び比較例1〜4の感光体を同一膜厚条件となるよ
うに塗布、乾燥しドラム状感光体を作成した。画像特性
の評価には、市販のドラム感光体を使用するレーザープ
リンター(商品名「レーザーショットLBPB406」
キャノン社製)を用いて、試作したドラム状感光体をを
装着し、印字試験を行ない、その評価を行なった。
【0055】この結果、実施例1〜4の感光体は、どの
環境条件においても、いずれも鮮明で解像度に優れ、地
汚れのない画像が得られ、また1万枚の耐刷試験の後も
初期の品質を保持していた。
【0056】また、比較例1と4の感光体では、網点画
像部にレーザー光の干渉による波紋状の模様が明瞭に見
られたが、実施例の感光体では、この現象は、全く見ら
れなかった。
【0057】一方、比較例1の感光体は、全環境条件で
画像に地汚れと黒点欠陥が見られた。また、比較例2及
び3の感光体は、画像の全面にトナーが付着し、正常な
印字が得られなかった。更に、比較例4の感光体は、高
温高湿条件において画像に黒点欠陥が見られた。また、
低温低湿条件では、画像濃度の著しい低下が見られた。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、導電性支持体上に光導
電性材料からなる感光層を皮膜形成することによってな
る電子写真感光体において、感光層と導電性支持体の間
に炭化珪素粉末の樹脂分散膜からなる中間層を持つこと
としたので、成膜が容易でかつ、基体からの自由電荷の
注入を効果的に阻止することができるので、感度を損な
うことなく、電位保持能、環境特性、繰り返し特性に優
れ、残留電位が少なく、画像欠陥の少ない優れた特性の
電子写真用感光体を実現できる。
【0059】更に本発明の感光体では、中間層が微粉末
の分散膜からなることから、感光層を透過してきた光の
散乱効果があり、コヒーレント光による露光を行なうレ
ーザープリンターのような電子写真装置では、画像に干
渉縞が発生することを防止する効果もある。また中間層
の表面には、微細な凹凸が生じることになるので感光層
との接触面積が大きくなり、優れた密着性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明の感光体の取ることができる
層構成の拡大断面図である。
【図2】第2図は、本発明の感光体の取ることができる
層構成の拡大断面図である。
【図3】第3図は、本発明の感光体の取ることができる
層構成の拡大断面図である。
【図4】第4図は、本発明の感光体の取ることができる
層構成の拡大断面図である。
【符号の説明】
1  導電性支持体 2  中間層 3a  感光層 3b  感光層 3c  感光層 3d  感光層 4  電荷発生物質 5  バインダー 6  電荷輸送物質 7  電荷発生層 8  電荷輸送層
【図5】第5図は、本発明の実施例1の電荷発生層のX
線回折図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  導電性支持体上に感光層を有する電子
    写真感光体において、該感光層と導電性支持体の間に炭
    化珪素粉末の樹脂分散膜からなる中間層を有することを
    特徴とする電子写真用感光体。
  2. 【請求項2】  感光層がチタニルフタロシアニンを含
    有し、かつ膜形成された状態において、Cu−Kα特性
    X線のブラッグ角が2θで7.5゜±0.2゜、22.
    5゜±0.2゜、28.6゜±0.2゜に明瞭なピーク
    を有することを特徴とする請求項1項記載の電子写真用
    感光体。
JP10729191A 1991-05-13 1991-05-13 電子写真用感光体 Pending JPH04335648A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0640816A1 (de) * 1993-08-26 1995-03-01 SIEMENS MATSUSHITA COMPONENTS GmbH & CO. KG Hybrid-Thermistortemperaturfühler
EP3550321A1 (en) * 2018-04-03 2019-10-09 Centre National de la Recherche Scientifique (CNRS) Materials with high dielectric constant for magnetic resonance imaging instruments

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