JPH04265978A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH04265978A
JPH04265978A JP2734391A JP2734391A JPH04265978A JP H04265978 A JPH04265978 A JP H04265978A JP 2734391 A JP2734391 A JP 2734391A JP 2734391 A JP2734391 A JP 2734391A JP H04265978 A JPH04265978 A JP H04265978A
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JP
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photoreceptor
intermediate layer
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examples
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JP2734391A
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English (en)
Inventor
Saburo Yokota
三郎 横田
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用感光体に関し
、更に詳しくは導電性支持体と光導電性層の間に中間層
を有する感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真用感光体は導電性の基体
の上に光導電性の材料からなる感光層を形成することに
より構成されているが、このような電子写真用感光体で
は導電性基体と感光層の間の電気的な接合状態によって
、その特性が大きく変化することが知られている。例え
ば、通常の電流と電界が比例的関係に有るような、いわ
ゆるオーミック型の接合においては帯電時、基体から常
に電荷が注入して、表面電位を減衰させ、感光体の帯電
能を著しく低下させる。この場合、感光層と基体の間に
絶縁性の中間層を設けて基体からの電荷の注入を阻止す
ることによって帯電能を上げることが出来る事が知られ
ている。しかし、この中間層は感光層からの光電流に対
しても抵抗となるため膜厚の設定が重要で、抵抗が大き
すぎる場合は感度低下、残留電位の増加等の悪影響を示
すことになる。これに対して、例えばアルミニウムを導
電性基体とし、フタロシアニン化合物を電荷発生材料と
した場合の組合せに見られるように、いわゆるショット
キー型の接合を持つ場合はその整流作用によって基体か
らの電荷の注入が制限され、特に中間層を設けなくても
比較的優れた帯電能を示す事が知られている。しかし、
この場合においても素管上に点在する欠陥や、不純物の
晶出、塗膜中の不純物等が原因となり、局所的な電位の
落込みが生じ、画像上に欠陥として現れることが知られ
ており、その対策として中間層を設けることは有効であ
る。
【0003】従来より提唱されてきた中間層では通常、
電気絶縁性の高分子重合体の膜や、Al2O3、SiO
2等の絶縁性無機化合物膜などが用いられてきた。また
、例えば特開昭54−34837号公報、特開昭56−
143443号公報、特開昭60−32054号公報等
には導電性粉末を樹脂に分散して中間層とする技術が開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において、
例えば中間層に電気絶縁性の高分子重合体を用いたもの
は適度のバリヤー性と接着性、また上層を塗布する際に
溶解しない等の条件を満足する必要から、使用できる材
料はかなり限定されており、また、膜厚の設定が大きい
と感光層から基体への電荷の注入が阻害され、感度低下
や残留電位の増加をもたらしたり、吸水によるバリヤー
性の変化による感光体特性の劣化や、感光層との密着性
の不足等がしばしば問題となっていた。
【0005】また、中間層にAl2O3、SiO2等の
絶縁性無機化合物膜を用いた技術は化成処理、あるいは
真空蒸着等の手段を必要とするため、成膜に時間がかか
ったり、コストが大きくなる等の問題があった。
【0006】また、特開昭54−34837号公報、特
開昭56−143443号公報、特開昭60−3205
4号公報等に記載の電子写真用感光体の中間層は導電性
支持体の一部として機能する事を目的としており、この
上に直接電荷発生層、電荷輸送層の順で積層した感光体
を作成すると、後述の比較例2、比較例3に示したよう
に導電性中間層から電荷発生層に自由電荷が注入し、感
光体の帯電能が落ち込んでしまう現象が見られものであ
った。従って、これらの中間層では電荷発生層との間に
更に電荷注入のバリヤーを目的とした層を設けなければ
、所期の感光体特性は得ることが出来なかった。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、従来提
案されてきた中間層を持つ感光体の特性のこれら不十分
な点を改善し、実用上より好ましい電子写真用感光体を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは中間層に要
求される様々な特性を満たすべく、数多くの材料の検討
を行った結果、本発明に到達するに至った。
【0009】即ち、発明者らは中間層として金属あるい
はIVB族元素の酸化物系セラミックス皮膜を用いるこ
とによって、従来の絶縁性無機材料を皮膜形成する場合
に比べ大幅に成膜が容易であり、かつ帯電能、繰り返し
特性に優れ、画像欠陥が少ない感光体が実現できること
を見いだしたのである。
【0010】本発明は、導電性支持体上に光導電性材料
を有する電子写真用感光体において、該光導電性層と導
電性支持体の間に金属あるいはIVB族元素の酸化物系
セラミックス皮膜の中間層を持つことを特徴とする電子
写真用感光体に関する。また、本発明においては該中間
層が無機顔料を充填材として含有することもできる。更
に本発明においては光導電層がチタニルフタロシアニン
を含有し、かつ膜形成された状態において、Cu−Kα
特性X線のブラッグ角2θが7.5゜±0.2゜、22
.5゜±0.2゜、28.6゜±0.2゜に明瞭なピー
クを有することが好ましい。
【0011】次に本発明を詳細に説明する。本発明の感
光体の中間層に用いることのできるセラミックス被膜は
下記構造式に代表される金属あるいはIVB族元素の酸
化物系ポリマーからできている。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】ここでMはAl、Fe、Ti、Zr等の金
属元素あるいはSi等のIVB族元素、M1はNa、L
i、K等のアルカリ金属元素、Rは水素原子、置換基を
有していても良い炭化水素基あるいは複素環基を表して
いる。
【0017】これらのセラミックス膜の原料は、一般に
は金属あるいはIVB族元素のアルコキシド等からなり
、これらは加熱により、容易に下記に示す例のように加
水分解反応を起こし、強固な金属あるいはIVB族元素
の酸化物系セラミックス膜を形成することができる。
【0018】 M(OR)n+nH2O→M(OH)+nROHM(O
H)n→MOn/2+n/2H2Oこうして形成した中
間層は均一な無機化合物からなり、機械的強度と耐環境
性に優れ、またそのバリヤー性を利用して基体からの電
荷の注入を効果的に阻止することができるので優れた帯
電特性が得られ、かつ画像欠陥の発生を大幅に低減する
ことが可能となる。また、簡単な塗工工程と比較的低温
の焼結だけで成膜が可能なので、任意の膜厚のバリヤー
層が短時間、低コストで容易に作成できる利点がある。
【0019】本発明の感光体の中間層に用いられる金属
あるいはIVB族元素の酸化物系ポリマーはここに挙げ
たものに限定されるものではなく、その使用に際しては
単独、あるいは2種類以上混合して用いることが出来る
。 中間層の膜厚は0.1μmから30μmの範囲内で用い
られるが、好ましくは0.5μmから10μmの範囲内
であることが望ましい。
【0020】更に本発明の感光体では中間層の中に無機
顔料を充填材として含有させることもできるがこの場合
、中間層が微粉末の分散膜からなることから、光導電層
を透過してきた光の散乱効果があり、コヒーレント光に
よる露光を行なうレーザープリンターの様な電子写真装
置では画像に干渉縞が発生する事を防止する効果がある
。また中間層の表面には微細な凹凸が生じることになる
ので光導電層との接触面積が大きくなり、優れた密着性
が得られる。
【0021】本発明においては、感光体の構造は様々な
形態を取ることが出来る。その例を第1〜4図に示した
。第1図の感光体は導電性支持体1上に中間層2を設け
、更に電荷発生物質4をバインダー5に分散させてなる
光導電層3aを設けたものである。第2図は導電性支持
体1上に中間層2を設け、更に電荷発生物質4と電荷輸
送物質6をバインダー5に分散させてなる光導電層3b
を設けたものである。第3図及び第4図は導電性支持体
1上に中間層2を設け、更に電荷発生物質4を主体とす
る電荷発生層7と電荷輸送層8を積層した光導電層3c
及び3dを設けたものである。これらの光導電層の膜厚
は5μmから50μmの範囲が好ましい。
【0022】本発明で使用する無機顔料としては、例え
ばTiO2 、ZnO、PbCO3・Pb(OH)2 
等の白色顔料、SiO2 、Al2O3、BaSO4 
、CaCO3 等の体質顔料が適当であるがこれらに限
定されるものではなく、一般に彩色顔料として知られて
いるものや、TiN、Si3N4 、SiC、BaTi
O3 等のセラミックス系無機化合物の微粉末を用いる
事ができる。これらの無機顔料は単独で、或いは2種類
以上をボールミル、サンドミル或いはアトライターミル
等によりバインダー中に混合分散して使用出来る。
【0023】無機顔料のバインダーに対する比率は、固
形分の重量比率として5%から95%の範囲内で用いら
れるが、好ましくは20%から80%の範囲内である事
が望ましい。
【0024】本発明の中間層は原料液の塗布工程と加熱
による乾燥、焼結工程で成膜されるが、塗布工程は通常
の塗料と同じく例えば浸漬コーティング法、スプレーコ
ーティング法、スピナーコーティング法、ビードコーテ
ィング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコー
ティング法、ローラーコーティング法、カーテンコーテ
ィング法等の方法を用いることができる。
【0025】本発明の感光体に用いられる導電性支持体
としては、例えばアルミニウム、銅、亜鉛、ステンレス
、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジ
ウム、金、白金等の金属または合金を用いた金属板、金
属ドラム、ベルト、あるいは導電性ポリマー、酸化イン
ジウム等の導電性化合物やアルミニウム、パラジウム、
金等の金属または合金や導電性カーボン等を塗布、蒸着
、あるいはラミネートした紙、プラスチックフィルム、
金属板、金属ドラム、ベルト等が挙げられる。
【0026】感光層に用いられる電荷発生材料としては
、例えば、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリレン系顔料
、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ビスベンゾイ
ミダゾール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリド
ン系顔料、キノリン系顔料、レーキ顔料、アゾレーキ顔
料、アントラキノン系顔料、オキサジン系顔料、ジオキ
サジン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、アズレニウ
ム染料、スクウェアリウム染料、ピリリウム系染料、ト
リアリルメタン染料、キサンテン染料、チアジン染料、
シアニン系染料等の種々の有機顔料、染料や、更にアモ
ルファスシリコン、アモルファスセレン、テルル、セレ
ンーテルル合金、硫化カドミウム、硫化アンチモン、酸
化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料を挙げることが出来るが
、発明者らは特に特定の結晶形のチタニルフタロシアニ
ンを用いた場合に良好な結果が得られることを見いだし
た。これらの材料は中間層の上にバインダー樹脂に分散
され塗布されるか、真空蒸着、スパッタリング、CVD
法等の手段により成膜されて用いられる。
【0027】電荷発生物質はここに挙げたものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独、あるいは
2種類以上混合して用いることが出来る。また、電荷輸
送物質としては一般に電子を輸送する物質と正孔を輸送
する物質の2種類に分類されるが、本発明の感光体には
両者とも使用することができる。
【0028】電子輸送物質としては、例えばクロラニル
、ブロモアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノ
キノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノ
ン、9−ジシアノメチレン−2,4,7−トリニトロフ
ルオレノン、9−ジシアノメチレン−2,4,5,7−
テトラニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニ
トロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサント
ン、テトラニトロカルバゾールクロラニル、2,3−ジ
クロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、2,4,7−
トリニトロ−9,10−フェナントレンキノン、テトラ
クロロ無水フタール酸、ジフェノキノン誘導体等の有機
化合物や、アモルファスシリコン、アモルファスセレン
、テルル、セレンーテルル合金、硫化カドミウム、硫化
アンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料が挙げら
れる。
【0029】また、正孔輸送物質としては、低分子化合
物では、例えばピレン、N−エチルカルバゾール、N−
イソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール
、あるいはN−メチル−2−フェニルヒドラジノ−3−
メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェ
ニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾ
ール、p−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒドジ
フェニルヒドラゾン、p−N,N−ジエチルアミノベン
ズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、p−N,N−ジフ
ェニルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、
等のヒドラゾン類、2,5−ビス(p−ジエチルアミノ
フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、1−フェ
ニル−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p
−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン
類、トリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラ
フェニル−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン
、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチル
フェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミ
ン等が挙げられる。また、高分子化合物としては、例え
ばポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N
−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニル
アンスラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン−ホルム
アルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒ
ド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、
トリフェニルメタンポリマー、ポリシラン等が挙げられ
る。
【0030】これらの材料はバインダー樹脂に分散され
塗布されるか、真空蒸着、スパッタリング、CVD法等
の手段により成膜されて、光導電層に使用することがで
きる。
【0031】電荷輸送物質はここに挙げたものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独、あるいは
2種類以上混合して用いることが出来る。光導電層のバ
インダーに用いられる材料としては、電気絶縁性のフィ
ルム形成可能な高分子重合体が好ましい。このような高
分子重合体としては、例えばポリカーボネート、ポリエ
ステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルア
セテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキ
ッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリスルホンカ
ゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセル
ロース、フェノール樹脂、ポリアミド、カルボキシ−メ
チルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラテックス
、ポリウレタン等が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。これらのバインダーは、単独または2種
類以上混合して用いられる。
【0032】また、これらのバインダーとともに可塑剤
、増感剤、表面改質剤等の添加剤を使用することもでき
る。可塑剤としては、例えばビフェニル、塩化ビフェニ
ル、o−ターフェニル、ジブチルフタレート、ジエチレ
ングリコールフタレート、ジオクチルフタレート、トリ
フェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩
素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレン、各種
フルオロ炭化水素等が挙げられる。
【0033】増感剤としては、例えばクロラニル、テト
ラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミンB
、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染料、
チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0034】表面改質剤としては、例えばシリコンオイ
ル、フッ素樹脂等が挙げられる。積層型感光体の光導電
層を塗工によって形成する場合、上記の電荷発生剤や電
荷輸送物質をバインダー等に混合したものを溶剤に溶解
した塗料を用いるが、バインダーを溶解する溶剤は、バ
インダーの種類によって異なるが、下層を溶解しないも
のの中から選択することが好ましい。具体的な有機溶剤
の例としては、例えばメタノール、エタノール、n−プ
ロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の
アミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセ
ロソルブ等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等の
エステル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のス
ルホキシド及びスルホン類;塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族類などが挙げ
られる。
【0035】光導電層の塗工法としては、例えば浸積コ
ーティング法、スプレーコーティング法、スピナーコー
ティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコー
ティング法、ブレードコーティング法、ローラコーティ
ング法、カーテンコーティング法等のコーティング法を
用いることが出来る。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これにより本発明が実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例中「部」とあるのは「重量部」を示す
。 (実施例1)厚さ0.5mmのアルミニウム板に市販の
シリコンアルコキシド系塗料(商品名「セラミカG−9
0」日板研究所社製)をワイヤバーを用いて塗布し、1
50゜Cで30分間加熱乾燥して、膜厚3μmのセラミ
ックス製中間層を形成した。
【0037】電荷発生材料としては、チタニルフタロシ
アニンを合成し、濃硫酸溶液から再結晶化したものを用
いた。この結晶をアトライターミルにより90゜Cで9
0分間粉砕したもの5部にブチラール樹脂(商品名「エ
スレックBL−1」積水化学社製)5部と塩化メチレン
90部を混合し振動ミルを用いて電荷発生層用の分散液
を得た。この分散液を塗膜化して、X線回折を行なった
結果、第5図に示した様にCu−Kα線のブラッグ角が
2θで7.5゜、22.5゜、28.6゜に大きなピー
クが見られ、塗膜状態でも高い結晶性を保持しているこ
とが分かった。この塗料を上記中間層の上に塗布し、乾
燥後膜厚0.4μmの電荷発生層を形成した。
【0038】
【化5】
【0039】次に正孔輸送物質である上記構造式の化合
物10部とポリカーボネート樹脂(商品名「パンライト
L−1250W」帝人化成社製)10部をクロロホルム
80部に溶かし、電荷輸送層用の塗料を作成し、これを
上記電荷発生層の上に塗布して、膜厚15μmの電荷輸
送層を形成し、負帯電型の電子写真感光体を作成した。 (実施例2)中間層の材料として市販のシリコン及びチ
タンアルコキシド混合系塗料(商品名[セラミカTS−
100」日板研究所社製)を用いた以外は実施例1と全
く同じ方法で感光体を作成した。 (実施例3)中間層として実施例1で用いたシリコンア
ルコキシド系塗料10部に酸化チタン粉末(商品名「S
R−1」堺化学社製)5部を加え、ボ−ルミルで6時間
分散したものを用いた以外は実施例1と全く同じ方法で
感光体を作成した。 (実施例4)中間層として実施例1で用いたシリコンア
ルコキシド系塗料10部に窒化珪素粉末(商品名「SN
P−10P」日本重化学工業社製)5部を加え、ボ−ル
ミルで6時間分散したものを用いた以外は実施例1と全
く同じ方法で感光体を作成した。 (比較例1)アルミニウム板の上に中間層を設けず、直
接実施例と同じ条件で電荷発生層と電荷輸送層を設け、
感光体を作成した。 (比較例2)カーボンブラック微粉末(商品名「MA−
11」三菱カーボン社製)5部を変性シリコーン樹脂(
商品名「KR−5221」信越化学社製)10部とテト
ラヒドラフラン10部と混合し、ボールミルで6時間分
散して塗料を作製し、実施例で用いたものと同じアルミ
ニウム板の上にワイヤバーで塗布し、乾燥後膜厚5μm
の中間層を形成した。この上に実施例と全く同じ方法で
電荷発生層、電荷輸送層を成膜し、感光体を作成した。 (比較例3)酸化錫を主体とした導電性微粉末(商品名
「T−1」三菱金属社製)10部をフェノール樹脂(商
品名「プライオーフェン5010」大日本インキ化学工
業社製)5部とMEK4部と混合し、ボールミルで6時
間分散して塗料を作製し、実施例で用いたものと同じア
ルミニウム板の上にワイヤバーで塗布し、150゜Cで
30分間加熱乾燥し、厚さ5μmの中間層を形成した。 この上に実施例と全く同じ方法で電荷発生層、電荷輸送
層を成膜し、感光体を作成した。 (比較例4)実施例に用いたものと同じアルミニウム板
の上に変性ポリアミド樹脂(商品名「AQ−ナイロンP
−70」東レ社製)10部をメタノール50部とn−ブ
タノール50部に溶解した溶液をワイヤバーで塗布し、
乾燥後膜厚が1μmのバリヤー層を得た。これを中間層
とした以外は実施例と同じ条件で電荷発生層と電荷輸送
層を設け、感光体を作成した。 (電気的特性)それぞれの電子写真特性を比較するため
、静電複写紙試験装置Model  SP−428(川
口電機製作所社製)を用いて電子写真特性を測定した。 測定方法は、まず感光体を暗所で印加電圧−6kVのコ
ロナ放電により帯電させ、この直後の表面電位を初期電
位V0として感光体の帯電能の評価に用いた。次に10
秒間、暗所に放置した後の電位を測定し、V10とした
。 ここで比V0/V10によって電位保持能を評価した。 ついでタングステンランプで、その表面における照度が
5ルクスになるように設定し、光導電層に光照射を15
秒間行い、表面電位の減衰曲線を記録した。ここで15
秒後の表面電位を測定し、それを残留電位VRとした。 また光照射により表面電位がV10の1/2に減少する
までの露光量を求め、半減露光量E1/2として感度を
評価した。また帯電後3000ルクスの白色光を0.1
秒照射して除電する行程を1秒ごとに100回繰り返し
た後、同じ測定を行い、繰り返し後の特性変化を評価し
た。その結果を表1、2に示した。表から明らかなよう
に、実施例の感光体は比較例1の中間層の無い感光体に
比べ、感度E1/2の値はほとんど変わらず、電位保持
能、在留電位VRが優れており、また繰り返し後の特性
変化も少なかった。一方、中間層に導電性粉末を用いた
比較例2、比較例3の感光体は帯電性、感度が極端に悪
化していた。また中間層として親水性樹脂のバリヤー層
を設けた比較例4の感光体は帯電性に向上が見られたが
残留電位がやや増加していた。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】(画像特性)外形30mm、表面粗度0.
3μmのアルミドラムの上に浸漬法によって、実施例1
〜4及び比較例1〜4の感光体を同一膜厚条件となるよ
うに塗布、乾燥しドラム状感光体を作成した。画像特性
の評価には市販のドラム感光体を使用するレーザープリ
ンター(商品名「レーザーショットLBPB406」キ
ャノン社製)を用いて、試作したドラム状感光体をを装
着し、印字試験を行い、その評価を行った。
【0043】この結果、実施例1〜4の感光体はどの環
境条件においても、いずれも鮮明で解像度に優れ、地汚
れのない画像が得られ、また1万枚の耐刷試験の後も初
期の品質を保持していた。なお、実施例1と2の感光体
では網点画像部にレーザー光の干渉による波紋状の模様
が薄く見られたが、無機顔料を中間層に添加した実施例
3と4の感光体ではこの現象は全く見られなかった。
【0044】一方、比較例1の感光体は全環境条件で画
像に地汚れと黒点欠陥が見られた。また、比較例2及び
3の感光体は画像の全面にトナ−が付着し、正常な印字
が得られなかった。次に比較例4の感光体は高温高湿条
件において画像に黒点欠陥が見られた。また低温低湿条
件では画像濃度の著しい低下が見られた。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、基体からの自由電荷の
注入を効果的に阻止するため残留電位の少ない、また画
像欠陥の少ない優れた特性を有し、更に、感度を損なう
ことなく機械的強度、電位保持能、環境特性、繰り返し
特性に優れ、しかも成膜が極めて容易な電子写真用感光
体が得られる。
【0046】更に、本発明の感光体の中間層に無機顔料
を充填材として含有した場合は、感光層を透過してきた
光の散乱効果が得られ、コヒーレント光による露光を行
なうレーザープリンター等の電子写真装置では画像に干
渉縞が発生する事を防止する効果が得られ、しかも中間
層と光導電層との接触面積拡大による優れた密着性が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は導電性支持体1上に、中間層2、電荷
発生物質4をバインダー5に分散させた光導電層3aを
有する単層型感光体の拡大断面図である。
【図2】第2図は導電性支持体1上に中間層2を、更に
電荷発生物質4及び電荷輸送物質6をバインダー5に分
散した光導電層3bを有する単層型感光体の拡大断面図
である。
【図3】第3図は導電性支持体1上に中間層2、電荷発
生層7、電荷輸送層8の順に積層した積層型感光体の拡
大断面図である。
【図4】第4図は導電性支持体1上に中間層2、電荷輸
送層8、電荷発生層7の順に積層した積層型感光体の拡
大断面図である。
【図5】第5図は本発明の実施例1で用いた電荷発生層
のX線回折図を示したものである。
【符号の説明】
1  導電性支持体 2  中間層 3a〜d  光導電層 4  電荷発生物質 5  バインダー   6  電荷輸送物質 7  電荷発生層 8  電荷輸送層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  導電性支持体上に光導電性層を有する
    電子写真感光体において、該光導電性層と導電性支持体
    の間に金属あるいはIVB族元素の酸化物系セラミック
    ス皮膜の中間層を持つことを特徴とする電子写真用感光
    体。
  2. 【請求項2】  中間層が無機顔料を含有することを特
    徴とする請求項1記載の電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】  光導電層がチタニルフタロシアニンを
    含有し、かつ膜形成された状態においてCu−Kα特性
    X線のブラッグ角が2θで7.5゜±0.2゜、22.
    5゜±0.2゜、28.6゜±0.2゜に明瞭なピーク
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電子写
    真用感光体。
JP2734391A 1991-02-21 1991-02-21 電子写真用感光体 Pending JPH04265978A (ja)

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