JPH11174702A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH11174702A
JPH11174702A JP33830797A JP33830797A JPH11174702A JP H11174702 A JPH11174702 A JP H11174702A JP 33830797 A JP33830797 A JP 33830797A JP 33830797 A JP33830797 A JP 33830797A JP H11174702 A JPH11174702 A JP H11174702A
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JP
Japan
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layer
phthalocyanine
halogen
resin
charge
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JP33830797A
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English (en)
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Kazuki Inami
かづき 井波
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度、高帯電性、低残留電位であり、長期
に亘り安定した電子写真特性を示す負帯電型の電子写真
感光体を提供する。 【解決手段】 導電性基体上に中間層及び感光層を設け
た電子写真感光体において、その中間層又は感光層に、
下記一般式(I)で表される金属フタロシアニンである
か又は無金属フタロシアニンであり、かつ最高被占軌道
のエネルギーレベルが−6.84eV以下のハロゲン置
換フタロシアニンを含有させる。 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子、Yは配位子であり、MはA
l、In、Si、Ge、Sn、Mg、Ti、Znから選
ばれる原子を示す。nは2〜4の整数。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性基体および
光導電層を含む電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、導電性基体上に感光層を設けた
電子写真感光体には、感光層が電荷発生層と電荷輸送層
とに機能分離した積層型感光体および電荷発生能と電荷
輸送能とを単一層に有する単層型感光体があり、従来よ
りこれらの感光体に高帯電性、高感度、低残留電位性、
繰り返し耐久性および画質の維持等の諸特性を付与させ
るために種々の試みがなされてきた。
【0003】上記の電子写真感光体における電荷発生材
料としては、無機あるいは有機の顔料または染料が使用
されており、その露光波長に応じて、可視光用には六方
晶セレン、ビスアゾ顔料、多環キノン系顔料、ペリレン
系顔料等が有効であり、また、近赤外用にはフタロシア
ニン顔料、トリスアゾ顔料等が有効である。
【0004】また、電荷輸送材料は、輸送電荷の極性に
よりホール(正電荷)輸送材料とエレクトロン(負電
荷)輸送材料に大別され、そのホール輸送材料として
は、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合
物、スチルベン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の電子
供与性化合物が、他方、エレクトロン輸送材料として
は、フルオレノン系化合物、マロノニトリル系化合物、
ジフェノキノン系化合物等の電子吸引性化合物が、それ
ぞれ有効であることが知られている。しかし、現在、実
用レベルの輸送特性を持つ電荷輸送材料としては、ホー
ル輸送性のものに限られており、特殊な例を除いて、エ
レクトロン輸送性のものは実用化されていない。
【0005】一般に、積層型感光体の層構成には、図1
に示すような電荷輸送層4を上層に設けるもの(以下、
「順積層構成」という。)と、電荷発生層3を上層に設
けるもの(以下、「逆積層構成」という。)の2種の構
成が可能であるが、機械的強度、損傷に基づく画像への
影響及び帯電性等の諸点から、薄膜の電荷発生層を下層
とし、厚膜の電荷輸送層を上層とすることが有利であ
る。このように、有機感光体は、通常、ホール輸送性の
電荷輸送層を上層に設ける順積層構成が採用されている
ので、負帯電のときのみ動作するという動作極性の制約
がある。この制約に伴い、有機感光体を用いる電子写真
分野では、現像剤、現像装置及び転写装置等の帯電極性
に関連する周辺技術は、いずれも感光体の帯電性が負極
であることを前提として研究開発されてきており、正帯
電用の周辺技術は整備されていないというのが現状であ
る。特に、反転現像法を採用するデジタルカラー複写
機、デジタルカラープリンター等に用いられるカラート
ナーには、正帯電感光体用で実用レベルの特性を有する
ものは存在しない。
【0006】一方、電荷発生材料を半導体レーザー用の
感光材料として使用する場合には、まず、感光波長が長
波長まで伸びていること、次に、形成される感光体の電
気特性及び耐久性に優れていること等が要求されてお
り、上記した電荷発生材料の中で、フタロシアニン化合
物が、半導体レーザー波長領域にも感度を示すものとし
て注目されている。しかしながら、フタロシアニン化合
物は、一般にホール輸送性であるために、負帯電型の感
光体に使用すると優れた電子写真特性が得られ難く、特
に、単層型感光体の感光材料として用いると、残留電位
の上昇が著しいという欠点がある。
【0007】また、一般に、感光層が顔料及び結着樹脂
からなる電子写真感光体は、帯電−露光プロセスの繰り
返しにより、程度の差はあるものの帯電性の低下、暗減
衰の増大、残留電位の上昇及び画質不良等の問題が発生
してくる。これらの問題を解消させるために、感光体の
導電性基体と感光層との間に各種材料からなる中間層或
いは下引き層と呼ばれる層を介在させることが試みられ
ている。この中間層は、導電性基体からの不必要な電荷
の注入を阻止すること、露光時に電荷発生層で発生した
電荷の受容を適度に維持すること及び感光層と導電性基
体との接着性を向上させること等を目的として設けられ
るものである。
【0008】従来より、中間層に用いる材料としては、
例えば、硝酸セルロース系樹脂(特開昭47−6341
号公報)、ポリアミド系樹脂(特開昭48−47344
号公報、特開昭61−110153号公報)、酢酸ビニ
ル系樹脂(特開昭48−26141号公報)及びポリビ
ニルアルコール系樹脂(特開昭58−105155号公
報)等が提案されている。しかし、これらの樹脂材料で
は、帯電性や画像維持性を改善するために中間層の膜厚
を増すと感光体の感度低下及び残留電位の増大を招き易
いという問題がある。
【0009】また、中間層に電子受容性物質を含有させ
ることにより、層内に電荷移動能を付与させて中間層の
機能を改良させるもの(特公昭61−35551号公
報、特開昭59−160147号公報)が提案されてい
る。しかし、これらに開示されているフルオレノン、テ
トラシアノキノジメタン等の電子受容性物質は、溶剤に
可溶性であるため、中間層の上に感光層を形成させる
と、感光層に溶出することがあるから、感光層の塗工液
に使用する溶剤が制限される等の問題がある。
【0010】これらの問題を解決させるために、電子移
動性顔料を含有する中間層を設けること(特開昭63−
208853号公報、特開昭64−3671号公報)が
提案されているが、これらの中間層は、電子移動性顔料
を樹脂材料に分散させて形成されるから、中間層として
の諸機能が顔料の分散状態に左右され易く、特に繰り返
し使用時の画質を維持させるには、必ずしも満足できる
ものではなかった。また、従来より使用されている電子
移動性顔料の電子移動性能は、高帯電性及び低残留電位
性を維持させながら長期に亘り繰り返し使用するには不
十分なものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記した実状に鑑みてなされたものである。す
なわち、本発明の目的は、負帯電型において、高感度、
高帯電性であり、残留電位が低いという優れた電子写真
特性を示す電子写真感光体を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、長期に亘り繰り返し使用して
も、高感度を維持しながら、高帯電性及び低残留電位性
が劣化することなく、したがって、画像濃度の低下及び
地汚れのない良好な画像が得られる電子写真感光体を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、電荷発生
材料として使用されるフタロシアニン化合物について鋭
意研究を重ねた結果、特定のエネルギーレベルにあるフ
タロシアニン化合物が良好な電子移動性能を持つこと、
それを感光層又は中間層に使用して形成された電子写真
感光体は、上記の課題を達成できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明の第1の電子写真感光体
は、導電性基体上に単層型あるいは積層型の感光層を設
けた電子写真感光体であって、その感光層が、下記一般
式(I)又は下記一般式(II)で表され、かつ、最高被
占軌道(HOMO)のエネルギーレベルが−6.84e
V以下であるハロゲン置換フタロシアニンを含有するこ
とを特徴とする。
【化3】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、Yは配位子を示す。
MはAl、In、Si、Ge、Sn、Mg、Ti、Zn
から選ばれる金属原子を示す。nは2〜4の整数であ
る。)
【0014】
【化4】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、nは2〜4の整数で
ある。) 本発明の第2の電子写真感光体は、導電性基体上に中間
層と単層型あるいは積層型の感光層とを設けた電子写真
感光体であって、その中間層が、上記一般式(I)又は
上記一般式(II)で表され、かつ、最高被占軌道(HO
MO)のエネルギーレベルが−6.84eV以下である
ハロゲン置換フタロシアニンを含有することを特徴とす
る。本発明の電子写真感光体に使用される一般式(I)
又は一般式(II)で表されるハロゲン置換フタロシアニ
ンの中で、その置換基Xは、フッ素原子又は塩素原子で
あることが好ましい。
【0015】本発明者の検討によれば、フタロシアニン
の電荷輸送極性は、感光層中に分散されたフタロシアニ
ン微結晶の表面におけるキャリアトラップに起因すると
ころが大きく、エレクトロンキャリアのトラップを防止
するには、フタロシアニン化合物の中で、最高被占軌道
(HOMO)のエネルギーレベルが−6.84eV以下
であるハロゲン置換フタロシアニンを用いることが必要
であることが判明した。このHOMOのエネルギーレベ
ルは、化学物質のイオン化ポテンシャルに対応してお
り、イオン化ポテンシャルが大きい化合物ほど、微結晶
表面の不純物準位にエレクトロンキャリアがトラップさ
れる可能性が低下するものと考えられる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細の説明する。本発明の電子写真感光体には、導電
性基体上に設けられる感光層又は中間層に特定のフタロ
シアニンが含まれる。本発明に用いられるフタロシアニ
ンは、下記一般式(I)で表されるハロゲン置換金属フ
タロシアニンまたは下記一般式(II)で表されるハロゲ
ン置換無金属フタロシアニンであることが必要である。
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】上記一般式(I)及び一般式(II)におい
て、Xはフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子である
が、その電気特性等からフッ素原子又は塩素原子である
ことが好ましい。nは2〜4であり、ハロゲン原子数を
意味している。また、一般式(I)において、Yは錯体
中で中心原子Mに直接結合している配位子であり、例え
ば、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、酸素原子、
窒素原子、ヒドロキシ基又はシロキシ基等が挙げられ
る。また、Mは、フタロシアニンの中心原子となるもの
であり、Al、In、Si、Ge、Sn、Mg、Ti、
Znから選ばれる原子である。
【0020】本発明に使用されるハロゲン置換フタロシ
アニンにおいて、中心原子Mと配位子Yとの好ましい組
合わせの例を、表1に示す。
【表1】
【0021】また、本発明においては、上記のハロゲン
置換フタロシアニンの中で、最高被占軌道(HOMO)
のエネルギーレベルが−6.84eV以下のものを用い
る。このHOMOのエネルギーレベルは、既知の分子軌
道法を用いて得ることができる。その計算結果の精度及
びパラメータへの非依存性等から、非経験的手法により
求めることが望ましく、例えば、GAUSSIAN94
を用いたHartree−Fock計算法等により求め
ることができる。
【0022】本発明に用いられるハロゲン置換フタロシ
アニンの化学構造式を、以下に例示する。
【化7】(a1) 16フルオロ−無金属フタロシアニ
【0023】
【化8】(a2) オクタフルオロ−クロロアルミニウ
ムフタロシアニン
【0024】
【化9】(a3) オクタクロロ−クロロアルミニウム
フタロシアニン
【0025】
【化10】(a4) オクタフルオロ−ジクロロスズフ
タロシアニン
【0026】
【化11】(a5) 16フルオロ−チタニルフタロシ
アニン
【0027】
【化12】(a6) 16フルオロ−ヒドロキシインジ
ウムフタロシアニン
【0028】
【化13】(a7) 16フルオロ−ジンクフタロシア
ニン
【0029】本発明に用いる金属フタロシアニンは、次
のように製造される。すなわち、(1)置換基Xを有す
るフタロニトリルと金属塩化物とを加熱融解または有機
溶媒の存在下で加熱するフタロニトリル法、(2)置換
基Xを有するジイミノイソインドリンと金属塩化物とを
有機溶媒の存在下で加熱するジイミノイソインドリン
法、(3)置換基Xを有する無水フタル酸を尿素及び金
属塩化物とを加熱融解または有機溶媒の存在下で加熱す
るワイラー法、(4)置換基Xを有するシアノベンズア
ミドと金属塩とを高温で反応させる方法、(5)置換基
Xを有するジリチウムフタロシアニンと金属塩を反応さ
せる方法等の公知のフタロシアニンの合成方法を適用す
ることにより容易に金属フタロシアニンを得ることがで
きる。
【0030】これらの合成方法に使用される有機溶媒と
しては、クロロナフタレン、メチルナフタレン、メトキ
シナフタレン、ジフェニルエタン、エチレングリコー
ル、ジアルキルエーテル、キノリン、スルホラン、ジク
ロロベンゼン、ジクロロトルエン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホオキシド、ジメチルスルホアミド等
の反応に不活性な高沸点の溶媒が望ましい。
【0031】上記の方法で得られたフタロシアニンの結
晶は、必要に応じて微細化される。この結晶の微細化
は、得られた結晶をサンドミル、遊星式ミル、ボールミ
ル、振動式ボールミル、コボールミル、アトライター、
ダイノーミル等の機械的方法で磨砕メディアとともに溶
剤中で湿式磨砕するか、自動乳鉢、遊星式ミル、振動式
ボールミル、堅型円筒振動ミル、CFミル、ニーダー等
の機械的処理法で乾式磨砕するか、または乾式磨砕した
後に磨砕メディアとともに湿式磨砕することにより行わ
れるが、これらの方法に限定されるものではない。ま
た、この乾式磨砕処理を行う際、必要に応じて、食塩、
ぼう硝等の磨砕助剤を用いることもでき、また、乾式磨
砕処理は2時間以上行うことが好ましい。
【0032】次に、本発明において、上記のハロゲン置
換フタロシアニンを感光層の光導電材料として用いて形
成する電子写真感光体について説明する。本発明の電子
写真感光体は、感光層が単層構成のものでも、電荷発生
層と電荷輸送層に機能分離された積層構成のものでもよ
い。一般に、帯電方式が負帯電である積層型感光体で
は、電荷発生層の表面近傍で発生した電荷の中で、正電
荷(ホールキャリア)は、電荷輸送層を移動して感光体
表面の帯電電荷を打ち消すが、それと同時に発生した負
電荷(エレクトロンキャリア)は、電荷発生層を移動し
て基体に到達しないと電荷が残留電位として残ることに
なる。つまり、電荷発生層が電子輸送性を有していない
と残留電位が上昇する。特に、単層型の感光体では、電
子の移動距離が長くなるために、この傾向が顕著に現わ
れる。ところが、本発明に用いるハロゲン置換フタロシ
アニンは、電子輸送性を有するために残留電位の上昇を
抑制できるものと考えられる。
【0033】図1〜図4は、いずれも本発明の電子写真
感光体の層構成を模式的に示す断面図である。図1は、
電荷発生層3及びその上に積層された電荷輸送層4から
なる感光層2が導電性支持体1上に形成されているもの
である。図2は、電荷発生層3と導電性支持体1の間に
中間層5が介在されているものである。また、図3は、
感光層2の表面に保護層6が被覆されているものであ
る。さらに、図4は、図1のものに、中間層5と保護層
6の両者がそれぞれ設けられているものである。
【0034】以下、本発明の電子写真感光体において、
感光層が積層構造を有する場合について、単層構造から
なる感光層の説明を適宜追加しながら、上記各層1〜6
について詳細に説明する。電荷発生層3は、結着樹脂を
有機溶剤に溶解した溶液に、前記物性値を満たすハロゲ
ン置換フタロシアニンを分散させた塗布液を調整し、そ
れを導電性支持体1上に塗布することにより形成され
る。使用する結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブ
チラール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセト
アセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニル
ブチラール樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂、ポリ
アリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合
体等)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ヒドロキシ
ル変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の絶縁性樹脂
を挙げることができ、その他に、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン
等の有機光導電性ポリマーも選択することができるが、
これらの絶縁性樹脂及び有機光導電性ポリマーに限定さ
れるものではない。また、これらの結着樹脂は、単独で
又は2種以上を混合して用いることができる。
【0035】これらの結着樹脂を溶解させてハロゲン置
換フタロシアニンを分散させる分散媒としては、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコー
ル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスル
ホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチ
ルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等の
環状或いは直鎖状のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸n−ブチル等のエステル類、塩化メチレン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエチレン、トリクロ
ロエチレン等の脂肪酸ハロゲン化炭化水素類、リグロイ
ン等の鉱油、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベ
ンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類を、単
独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0036】ハロゲン置換フタロシアニンと結着樹脂と
の配合比(重量)は、40:1〜1:20、好ましくは
10:1〜1:10の範囲である。フタロシアニンの比
率が高すぎると塗布液の安定性が低下し、一方、低すぎ
ると感光体の感度が低下するので、上記範囲に選定する
ことが好ましい。得られた電荷発生層用塗布液を塗布す
るには、浸漬コーティング法、スプレーコーティング
法、ビートコーティング法、ワイヤーバーコーティング
法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング
法、エアナイフコーティング法、カーテンコーティング
法等の方法を用いる。また、塗布液の乾燥は、室温にお
いて指触乾燥させた後、30〜200℃の温度で5分〜
2時間静置するか又は送風下に加熱乾燥することが好ま
しい。電荷発生層3の膜厚は、通常0.05〜5μmの
範囲、好ましくは0.15〜2.0μmの範囲である。
膜厚が0.05μm未満では十分な光感度を得ることが
難しく、一方、5μmを超えると暗減衰の増加が生じる
ため好ましくない。
【0037】次に、電荷輸送層4は、電荷輸送材料を適
当な結着樹脂中に含有させて形成される。電荷輸送材料
としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノ
フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサ
ジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニルピラゾリ
ン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルア
ミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)
ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミ
ン、ベンジルアニリン等の芳香族第3級モノアミノ化合
物、N,N−ジフェニル−N,N′−ビス(m−トリ
ル)ベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−
(p−ジエチルアミノフェニル)−5,6−ジ(p−メ
トキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,
2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズ
アルデヒド−2,2−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラ
ゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリルキナゾリン等
のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p
−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘
導体、p−(2,2−ジフェニルビジル)−N,N′−
ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、トリフ
ェニルメタン誘導体又はこれらの化合物からなる基を主
鎖または側鎖に有する重合体の電子供与物質が使用され
るが、これらに限定されるものではない。また、これら
の電荷輸送材料は、単独で又は2種以上を混合して用い
られ、電荷輸送材料がポリマーである場合には、それ自
体で電荷輸送層を形成してもよい。
【0038】電荷輸送層4に用いる結着樹脂としては、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル
樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−
アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重
合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、
フェノール−ホリムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキ
ッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等の上記
電荷発生層3に使用される結着樹脂と同様の樹脂を使用
することができる。
【0039】電荷輸送層4は、上記電荷輸送材料と結着
樹脂と上記電荷発生層3を形成する際に用いる有機溶剤
と同様のものを用いて塗布液を調整した後、上記コーテ
ィング法と同様の手段により、塗布液を電荷発生層3上
に塗布して形成することができる。その際、電荷輸送材
料と結着樹脂との割合は、結着樹脂100重量部に対し
て電荷輸送材料を5〜500重量部の範囲で使用され
る。また、電荷輸送層4の膜厚は、一般的には5〜50
μmの範囲であり、好ましくは10〜40μmである。
【0040】また、感光層2が単層構造の場合には、感
光層は前記ハロゲン置換フタロシアニンの結晶が結着樹
脂に分散された光導電層である。また、感光層には電荷
輸送材料が含まれていてもよい。結着樹脂及び電荷輸送
材料は、前記と同様のものが使用され、また、前記と同
様の方法により光導電層が形成される。用いる結着樹脂
としては、ポリビニルアセタール系樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル系共重合体、フェノキシ樹脂及び変性エーテ
ル型ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種を選
択することが好ましい。感光層には、必要に応じて、酸
化防止剤、増感剤等の各種添加剤を含んでもいてもよ
い。前記フタロシアニン結晶と結着樹脂との配合比(重
量)は、40:1〜1:20、好ましくは10:1〜
1:10の範囲である。そして、電荷輸送材料を添加す
る場合、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量)は
1:20〜5:1程度に設定することが好ましい。ま
た、光導電層の膜厚は、通常5〜50μmの範囲、好ま
しくは10〜40μmである。膜厚が5μm未満では帯
電性が低下し、一方、50μmを越えると残留電位が上
昇するから好ましくない。
【0041】導電性支持体1としては、電子写真感光体
の基体として従来公知のものを適宜使用することができ
る。具体的には、アルミニウム、ニッケル、クロム、ス
テンレス鋼等の金属類、アルミニウム、チタニウム、ニ
ッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化
スズ、酸化インジウム、ITO等の薄膜を被覆したプラ
スチックフィルム等、導電性付与剤を塗布するか含浸さ
せた紙又はプラスチックフィルム等が挙げられる。さら
に、導電性支持体1の表面は、必要に応じて画質に影響
のない範囲で各種の処理を行ってもよく、例えば、表面
の酸化処理や薬品処理及び着色処理または砂目立て等の
乱反射処理等を施してもよい。
【0042】導電性支持体1と感光層2の間に中間層5
が設けられていてもよい。この中間層5には、例えば、
アルミニウム陽極酸化被膜、酸化アルミニウム、水酸化
アルミニウム等の無機層、ポリビニルアルコール、カゼ
イン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロ
ース類、ゼラチン、ポリグルタミン酸、澱粉、アミノ澱
粉、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等の有機
層、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコ
キシド化合物、チタニルキレート化合物、チタニルアル
コキシド化合物等の有機金属類、シランカップリング剤
等の公知の結着樹脂を用いることができる。中間層の膜
厚は0.01〜20μmの範囲であり、好ましくは0.
05〜10μmである。
【0043】さらに、感光層の表面には、必要に応じて
保護層6を被覆してもよい。保護層は、導電性材料を適
当な結着樹脂中に含有させて形成される。その導電性材
料としては、ジメチルフェロセン等のメタロセン化合
物、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(m−トリ
ル)ベンジジン等の芳香族アミン化合物、酸化アンチモ
ン、酸化スズ、酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ
−酸化アンチモン等の金属酸化物を用いられるが、これ
らに限定されるものではない。また、保護層に用いる結
着樹脂としては、例えば、前記結着樹脂として挙げられ
たものが使用できる。保護層は、その電気抵抗が109
〜1014Ω・cmとなるように構成することが好まし
い。電気抵抗が1014Ω・cmより高くなると、残留電
位が上昇してカブリの多い複写物となり、一方、109
Ω・cmより低くなると、画像のボケ、解像力の低下が
発生する。また、保護層は解像光に照射される光の透過
を実質上妨げないように構成されなければならない。こ
の保護層の膜厚は、0.5〜20μmの範囲であり、好
ましくは1〜10μmである。
【0044】次に、本発明において、上記のハロゲン置
換フタロシアニンを中間層に使用した電子写真感光体に
ついて説明する。この中間層は、1種以上のハロゲン置
換フタロシアニン結晶を結着樹脂に分散させて形成され
る。結着樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹
脂、ポビニルブチラール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エ
チルセルロース樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリビニル
カルバゾール樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。ま
た、必要に応じて、トリレンイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネートのようなイソシアネート基含有
化合物とビスフェノールA型エポキシ樹脂あるいはシリ
コンカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニ
ウムアルコキサイド等を加熱重合させて得られるような
種々の熱硬化性樹脂を用いることもできる。
【0045】この結着樹脂を溶解させる分散媒として
は、前記した電荷発生層における結着樹脂の溶解に使用
される溶媒と同一のものが用いられる。中間層中のハロ
ゲン置換フタロシアニン結晶の含有量は、結着樹脂10
重量部に対して3〜100重量部の範囲、好ましくは5
〜70重量部である。この結晶を結着樹脂に分散させる
には、公知の方法、例えば、ボールミル、サンドグライ
ンドミル、遊星式ミル、コボールミル、ロールミル等の
方法が用いられる。この際の中間層の膜厚は、0.05
〜12.0μmの範囲に設定され、好ましくは0.1〜
10.0μmの範囲である。それより薄くすると、膜厚
を均一に保持することが難しく、一方、それより厚膜に
すると、長期の使用中に残留電位が上昇する。また暗時
の抵抗率は、本発明中のハロゲン置換フタロシアニンが
電子輸送能に優れるため、従来知られている106 〜1
14Ω・cmの範囲のものより高いものも使用できる
が、106 〜1016Ω・cm程度であることが好まし
い。
【0046】感光体の中間層に、上記のハロゲン置換フ
タロシアニンを使用する際には、電荷発生層の電荷発生
材料としては、例えば、スーダンレッド、ダイアンブル
ー、ジェスナグリーンB等のアゾ顔料、アルゴルイエロ
ー、ピレンキノン、インダンスレンブリリアントバイオ
レットRRP等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ベン
ズイミダゾールペリレン等のペリレン顔料、インジゴ、
チオインジゴ等のインジコ染料、チタニルオキシフタロ
シアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシ
ガリウムフタロシニン、メタルフリーフタロシアニン等
のフタロシアニン顔料、キナクリドン顔料等の従来公知
のものが用いられる。
【0047】本発明において、感光体に上記した中間層
を設ける場合には、その他の感光体の導電性基体、感光
層及び必要に応じて設けられる保護層等の各機能層は、
前記した感光層中にハロゲン置換フタロシアニンを使用
する場合と同様の材料を用いて同様にして形成すること
ができる。本発明の上記した電子写真感光体は、各機能
層を種々選択することにより、電子写真複写機に使用さ
れるばかりでなく、レーザービームプリンター、電子写
真方式製版システム用感光体等としても使用できる。
【0048】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明は、これらにより限定されるものではな
い。なお、実施例及び比較例における「部」は、重量部
を意味する。 実施例1 アルミニウム基板上に、ジルコニウム化合物(オルガノ
テックスZC540、マツモト製薬社製)10部、シラ
ン化合物(A1110、日本ユニカー社製)1部、イソ
プロパノール40部及びn−ブタノール20部からなる
溶液を浸漬コーティング法により塗布し、これを150
℃において10分間加熱乾燥させて膜厚0.2μmの中
間層を形成した。次に、16フルオロ−無金属フタロシ
アニン[前記化学構造式(a1)]からなるハロゲン置
換無金属フタロシアニン0.2部をポリビニルブチラー
ル(エスレックBM−S、積水化学社製)0.13部及
びn−ブタノール8.0部と混合し、これをガラスビー
ズとともにペイントシェーカーで2時間処理して分散さ
せた。得られた塗布液を、上記中間層の上にワイヤーバ
ーコーティング法によって塗布し、これを115℃にお
いて10分間加熱乾燥させて膜厚0.2μmの電荷発生
層を形成した。
【0049】次に、下記構造式(III)で示される電荷輸
送材料2.0部及び下記構造式(IV)で示される繰り返
し単位からなるポリカーボネート樹脂3.0部をクロロ
ベンゼン20部に溶解させ、得られた塗布液を上記電荷
発生層の上に浸漬塗布法により塗布し、これを120℃
で1時間加熱乾燥させて膜厚20μmの電荷輸送層を形
成することにより積層型電子写真感光体を作製した。
【化14】
【0050】実施例2〜5 実施例1に用いたハロゲン置換無金属フタロシアニン
を、ハロゲン置換金属フタロシアニン[それぞれ前記化
学構造式(a2)〜(a5)]に代えたこと以外は、実
施例1と同様にして、それぞれ積層型電子写真感光体を
作製した。
【0051】比較例1及び2 実施例1に用いたハロゲン置換無金属フタロシアニン
を、それぞれ下記の化学構造式(b1)又は(b2)で
示す金属フタロシアニンに代えたこと以外は、実施例1
と同様にして、それぞれ積層型電子写真感光体を作製し
た。
【化15】(b1) クロロガリウムフタロシアニン
【0052】
【化16】(b2) ヒドロキシガリウムフタロシアニ
【0053】実施例6 アルミニウム基板上に、実施例1と同様にして膜厚0.
2μmの中間層を形成した。次に、オクタフルオロ−ジ
クロロスズフタロシアニン[前記化学構造式(a4)]
からなるハロゲン置換金属フタロシアニン0.2部をポ
リビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学社
製)0.13部及びn−ブタノール3.0部と混合し、
これをガラスビーズとともにペイントシェーカーで2時
間処理して分散させた。得られた塗布液を、上記中間層
の上にワイヤーバーコーティング法によって塗布し、こ
れを115℃において60分間加熱乾燥させて膜厚20
μmの単層型電荷発生層を形成した。 比較例3 実施例6に用いたハロゲン置換金属フタロシアニンを、
上記化学構造式(b2)で示す金属フタロシアニンに代
えたこと以外は、実施例6と同様にして、アルミニウム
基板上に中間層及び単層型電荷発生層を形成した。
【0054】実施例7 16フルオロ−ヒドロキシインジウムフタロシアニン
[前記化学構造式(a6)]からなるハロゲン置換金属
フタロシアニン5部を、ポリビニルブチラール(エスレ
ックBM−S、積水化学社製)1部及び酢酸ブチル80
部と混合し、これをガラスビーズとともにペイントシェ
ーカーで5時間処理して分散させた。得られた塗布液を
浸漬コーティング法によりアルミニウム基板上に塗布
し、これを100℃において15分間加熱乾燥して膜厚
2μmの中間層を形成した。
【0055】次に、x型無金属フタロシアニン1.0部
を、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBMー1、
積水化学社製)1部及び酢酸ブチル100部とともに混
合し、スチール球(1/8inch)250部ととも
に、ペイントシェーカーにて2時間分散させた後、得ら
れた塗布液を用いて上記中間層の上に浸漬コーティング
法により塗布し、これを100℃において10分間加熱
乾燥させて、膜厚0.18μmの電荷発生層を形成し
た。次に、前記構造式(III)で示される電荷輸送材料
2.0部及び前記構造式(IV)で示される繰り返し単位
からなるポリカーボネート樹脂3.0部をクロロベンゼ
ン20部に溶解し、得られた塗布液を用いて上記電荷発
生層の上に浸漬塗布法により塗布し、これを115℃で
1時間加熱乾燥させて膜厚20μmの電荷輸送層を形成
することにより積層型電子写真感光体を作製した。
【0056】実施例8 実施例7に用いたハロゲン置換金属フタロシアニンを、
16フルオロ−ジンクフタロシアニン[前記化学構造式
(a7)]に代えたこと以外は、実施例7と同様にし
て、積層型電子写真感光体を作製した。 比較例4 実施例7において、中間層を設けなかったこと以外は、
実施例7と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0057】上記実施例1〜8及び比較例1〜4で得ら
れた電子写真感光体の電子写真特性を下記のようにして
測定した。静電複写紙試験装置(エレクトロスタティッ
クアナライザー EPA−8100、川口電気社製)を
用いて、常温常湿(20℃、50%RH)環境下に−6
KVのコロナ放電により感光体を帯電させた後、タング
ステンランプ光を照射し、これをモノクロメーターを用
いて780nmの単色光に分光して、感光体の表面上が
1μW/cm2 になるように調整した。そして、その初
期表面電位V0 (V)、V0 の1/2になるまでの半減
露光量E1/2 (μJ/cm2 )を測定し、その後、10
ルックスのタングステン光を感光体の表面に1秒間照射
し、残留電位VRP(V)を測定した。また、減衰率DD
R(%)についても測定した。得られた結果を表2に示
す。
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、感光層又は
中間層に特定のハロゲン置換フタロシアニンを含有させ
ているから、負帯電に適し、高感度、高帯電性であり、
残留電位が低いという優れた電子写真特性を示すもので
あり、したがって、この感光体を用いて画像を形成する
と、画像濃度の低下や地汚れの発生しない良好な画像を
得ることができる。また、本発明の電子写真感光体は、
長期に亘り繰り返し使用しても、高感度を維持しながら
高帯電性を保持し、残留電位性が劣化しないという優れ
た利点を有するので、広範囲に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における電子写真感光体の一例の層構成
を示す模式的断面図である。
【図2】本発明における電子写真感光体の他の一例の層
構成を示す模式的断面図である。
【図3】本発明における電子写真感光体の他の一例の層
構成を示す模式的断面図である。
【図4】本発明における電子写真感光体の他の一例の層
構成を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1…導電性支持体、2…感光層、3…電荷発生層、4…
電荷輸送層、5…中間層、6…保護層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に単層型あるいは積層型の
    感光層を設けた電子写真感光体において、前記感光層
    が、下記一般式(I)又は下記一般式(II)で表され、
    かつ、最高被占軌道(HOMO)のエネルギーレベルが
    −6.84eV以下であるハロゲン置換フタロシアニン
    を含有することを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、Yは配位子を示す。
    MはAl、In、Si、Ge、Sn、Mg、Ti、Zn
    から選ばれる原子を示す。nは2〜4の整数である。) 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、nは2〜4の整数で
    ある。)
  2. 【請求項2】 導電性基体上に、中間層と単層型あるい
    は積層型の感光層とを設けた電子写真感光体において、
    前記中間層が、前記一般式(I)又は前記一般式(II)
    で表され、かつ、最高被占軌道(HOMO)のエネルギ
    ーレベルが−6.84eV以下であるハロゲン置換フタ
    ロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)又は前記一般式(II)
    で表されるハロゲン置換フタロシアニンの置換基Xが、
    フッ素原子又は塩素原子であることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005240032A (ja) * 2004-01-29 2005-09-08 Mitsubishi Chemicals Corp フッ素置換インジウムフタロシアニン、並びにそれを用いた電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置
JP2012507743A (ja) * 2008-10-29 2012-03-29 グローバル・オーエルイーディー・テクノロジー・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 改良された着色剤分散物をもつカラーフィルタエレメント

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