JP3016296B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3016296B2
JP3016296B2 JP3335447A JP33544791A JP3016296B2 JP 3016296 B2 JP3016296 B2 JP 3016296B2 JP 3335447 A JP3335447 A JP 3335447A JP 33544791 A JP33544791 A JP 33544791A JP 3016296 B2 JP3016296 B2 JP 3016296B2
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清和 真下
泰生 坂口
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孝一 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関
し、さらに詳しくは、かぶりなどの欠陥が少なく、繰り
返し使用による画質劣化が少なく、耐久性に優れた電子
写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体は、高速、かつ、
高印字品質が得られると言う利点を有するため、複写機
及びレーザービームプリンター等の分野において著しく
利用されている。これらの電子写真複写装置において用
いた電子写真感光体として、従来からのセレン、セレン
−テルル合金、セレン−ひ素合金、硫化カドミウム等の
無機光導電材料を用いた電子写真感光体に比べ、安価で
製造性及び廃棄性の点で優れた利点を有する有機光導電
材料を用いた電子写真感光体の研究が活発化している。
なかでも、露光により電荷を発生する電荷発生層と電荷
を輸送する電荷輸送層とを積層する機能分離型有機感光
体は、感度、帯電性及び繰り返し安定性等の電子写真特
性の点で優れており、種々の提案がなされて、実用化さ
れている。
【0003】従来提案されている電子写真感光体におい
て、電荷発生層は、機械的強度或いは接着性の向上の目
的で、電荷発生材料を結着樹脂中に分散して用いる方法
が一般的である。その場合、電荷発生材料によって生成
されたキャリアが、電荷発生層中を移動し、電荷輸送層
に注入されるために、電子写真特性は、電荷発生層中に
用いる結着樹脂によって大きく影響を受けることが知ら
れている。また、塗布液の安定性や塗膜の均一性に関し
主な要因である顔料の分散性は、用いる結着樹脂に大
きく依存することが知られている。従来、電荷発生層に
用いる結着樹脂に関しては、種々のものが知られてお
り、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(例えば、特
開平1−307759号公報参照)やポリビニルブチラ
ール樹脂(例えば特開昭63−210846号公報参
照)を用いることも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電荷発
生層における結着樹脂の選択について、一般的な法則
は、現在のところ見出だされておらず、各々の電荷発生
材料との組合わせにおいて、最適な結着樹脂を見出だす
というのが現状である。本発明は、上記のような実情に
鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、高感度
で、かつ、繰り返し安定性が高い電子写真感光体を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々の材
料について検討した結果、分散性に優れ、安定性が高い
塗布液を得ることに成功し、それを電荷発生層形成用に
用いることによって、上記の目的が達成できることを見
出だし、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、導電性支持体上に、
電荷発生層、電荷輸送層を順次積層してなる電子写真感
光体において、電荷発生層の結着樹脂として、少なくと
も塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂及びポリビニル
ブチラール樹脂の両者を含有し、かつ、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体樹脂100重量部に対するポリビニル
ブチラール樹脂の含有量が20〜50重量部の範囲にあ
ることを特徴とする。
【0007】本発明の電子写真感光体において、導電性
支持体としては、アルミニウム、鋼、鉄、亜鉛、ニッケ
ルなどの金属ドラム、及びシート、紙、プラスチックま
たはガラス上にアルミニウム、銅、金、銀、白金、パラ
ジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス鋼、銅
−インジウム等の金属或いは酸化インジウム、酸化錫等
の導電性金属化合物を蒸着、スパッタリングなどの気相
形成法によって堆積させるか、金属箔をラミネートする
か、又はカーボンブラック、酸化インジウム、酸化錫−
酸化アンチモン粉、酸化チタン、金属粉、よう化銅等を
結着樹脂中に分散し、塗布することなどによって導電処
理したドラム状、シート状或いはプレート状の基材な
ど、公知の材料を用いることができる。さらに必要に応
じて、導電性支持体の表面は、白ぬけ、黒点の発生防
止、レーザー露光時の干渉縞の発生防止等の目的で、各
種の処理を行うことができる。例えば、表面の陽極酸化
処理、化学酸化処理、エッチング処理、着色処理等や、
サンドブラストニング、液体ホーニング、バイト切削、
バフ研磨等による粗面化等があげられる。
【0008】上記導電性支持体上には、必要に応じて、
バリアー機能或いは接着性機能を有する下引き層を設け
てもよい。下引き層を構成する材料としては、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアル
コール、カゼイン、ポリアミド、セルロース、ゼラチ
ン、ポリウレタン、ポリエステル等の樹脂や、酸化アル
ミニウム等の金属酸化物を使用することができる。
【0009】電荷発生層は、電荷発生材料を結着樹脂及
び有機溶剤の混合物に分散し、塗布することによって形
成される。電荷発生材料としては、非晶質セレン、三方
晶等の結晶性セレン、セレン−テルル合金、セレン−ひ
素合金、その他のセレン化合物及びセレン合金、アモル
ファスシリコン、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機系光導
電体、α型、β型、γ型、η型、x型等の無金属フタロ
シアニン、α型、β型、ε型等の銅フタロシアニン、α
型、β型、Y型、m型等のチタニルフタロシアニン、バ
ナジルフタロシアニン、クロルインジウムフタロシアニ
ン等の各種フタロシアニン系顔料、スクエアリウム系顔
料、アントアントロン系顔料、ペリレン系顔料、アゾ系
顔料、アントラキノン系顔料、ピレン系顔料、ピリリウ
ム塩、チアピリリウム塩等の有機顔料及び染料が用いら
れる。
【0010】電荷発生層における結着樹脂のうち、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂としては、塩化ビニル
と酢酸ビニルの共重合比が塩化ビニル−酢酸ビニル=9
5/5〜50/50の範囲のものが使用される。また、
塩化ビニル及び酢酸ビニル以外に、共重合体全体の10
%までの量の第3の共重合体成分が含まれていてもよ
い。その様な共重合体成分としては、ビニルアルコー
ル、無水マレイン酸等があげられる。本発明において使
用される塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂の分子量
は、3000〜80000の範囲のものが好ましい。
【0011】使用される塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体樹脂の具体例としては、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビ
ニルアルコール、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール−無
水マレイン酸、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ
ール−無水マレイン酸−マレイン酸があげられる。ま
た、ポリビニルブチラール樹脂は、ポリ酢酸ビニル樹脂
をけん化して得られるポリビニルアルコールに、ブチル
アルデヒドを反応させることによって得られるものであ
って、ビニルブチラール−酢酸ビニル−ビニルアルコー
ル共重合体になっている。ポリビニルブチラール樹脂
は、分子量重合度200〜300の範囲のものが好まし
く、また、ポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度
は、60〜81.6モル%であり、アセチル基は7モル
%以下のものが好ましく使用される。
【0012】塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とポ
リビニルブチラール樹脂は、混合して用いられるが、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂100重量部に対し
て、20〜50重量部のポリビニルブチラール樹脂を混
合することにより、特に優れた感度と繰り返し安定性が
得られる。また、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂
を単独で用いる場合に比べて、ポリビニルブチラール樹
脂を混合した場合には、液の分散性が向上し、かつ、液
の経時安定性が向上する。塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂及びポリビニルブチラール樹脂は、それぞれ1
種或いは2種以上を用いても構わない。電荷発生材料と
結着樹脂との配合比(重量比)は、20:1〜1:10
の範囲が望ましい。特に好ましくは10:1〜3:7の
範囲である。
【0013】顔料を分散する方法としては、結着樹脂を
溶剤に溶解した液に、顔料を添加し、ペイントシェイカ
ー、ボールミル、サンドグラインドミル、アトライター
等の分散装置を用いて分散する方法が用いられる。電荷
発生層の塗布溶剤としては、ヘキサン、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の炭化水素類、メチレンクロライド、
1,2−ジクロルエタン、1,1,2−トリクロロエタ
ン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエス
テル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、シクロヘキサノール、ペンタノール、エチレン
グリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、酢
酸セロソルブ等のアルコール及びその誘導体、テトラヒ
ドロフラン、1,4−ジオキサン、フラン、フルフラー
ル等のエーテル、アセタール類、ピリジンやアミン類等
の単独或いは混合溶媒が用いられる。また、電荷発生層
の膜厚は、一般には0.01〜5μm、好ましくは、
0.05〜2.0μmの範囲に設定される。
【0014】電荷輸送層は、結着樹脂中に電荷輸送材料
が分散または溶解してなり、そして電荷輸送材料として
は、下記に示されるものが例示できる。2,5−ビス
(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサ
ジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−
トリフェニル−ピラゾリン、1−〔ピリジル−(2)〕
−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジ
エチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導
体、トリフェニルアミン、ジベンジルアニリン等の芳香
族第3級アミノ化合物、N,N′ジフェニル−N,N′
−ビス(3−メチフェニル)−[1,1−ビフェニル]
−4,4′−ジアミン等の芳香族第3級ジアミノ化合
物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−
ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリア
ジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチル
アミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾ
ン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル
−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−
2,3−ジ−(p−メトキシフェニル)−ベンゾフラン
等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビ
ニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベ
ン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等
のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール
等のポリ−N−ビニルカルバゾール誘導体、ポリ−γ−
カルバゾールエチルグルタナート誘導体、更にはp−ベ
ンゾキノン、クロラニル、ブロモアニル、アントラキノ
ン等のキノン系化合物、ナフトシアノキノジメタン系化
合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオ
レノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系
化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の
電子吸引性物質、或いは以上に示した化合物からなる基
を主鎖または側鎖に有する重合体等があげられる。これ
等の電荷輸送材料は、1種または2種以上を組み合わせ
て使用できる。
【0015】電荷輸送層に用いられる結着樹脂の例とし
ては、アクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ビスフェノールA型或いはビスフェノールZ型
のポリカーボネート樹脂、ポリスチレン、アクリロニト
リル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマ
ール、ポリスルホン、ポリアクリルアミド、ポリアミ
ド、塩素化ゴム等の絶縁性樹脂、或いはポリビニルカル
バゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン
等の有機光導電性ポリマー等があげられる。
【0016】電荷輸送層は、上記した電荷輸送材料及び
結着樹脂とを適当な溶媒に溶解させた溶液を塗布し、乾
燥することによって形成することができる。電荷輸送層
の形成に使用される溶媒としては、例えば、ベンゼン、
トルエン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセ
トン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロ
ロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ール、ジエチルエーテル等の環状或いは直鎖状エーテ
ル、或いはこれ等混合溶剤等を用いることができる。電
荷輸送材料と上記結着樹脂との配合比は、10:1〜
1:5の範囲が好ましい。また、電荷輸送層の膜厚は、
一般に5〜50μm、好ましくは10〜30μmの範囲
に設定される。
【0017】複写機中で発生するオゾンや酸化性ガス、
或いは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、電
荷輸送層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加
剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤として
は、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフ
ェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノ
ン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれ等の誘
導体、有機硫黄化合物、有機りん化合物等があげられ
る。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾト
リアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリ
ジン等の誘導体があげられる。
【0018】また、感度の向上、残留電位の低減、繰り
返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種
の電子受容性物質を含有させることができる。本発明の
電子写真感光体に使用可能な電子受容性物質としては、
例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水
マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル
酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタ
ン、o−ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼン、クロ
ラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレ
ノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安
息香酸、フタル酸等をあげることができる。これ等のう
ち、フルオレノン系、キノン系や、Cl、CN、NO2
等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好
ましい。
【0019】塗工には、浸漬塗布法、スプレー塗布
法、、スピン塗布法、ビード塗布法、ブレード塗布法、
ローラー塗布法、カーテン塗布法等の塗布法を用いて行
なうことができる。乾燥は、室温での指触乾燥の後に、
加熱乾燥するのが好ましい。加熱乾燥は、30℃〜20
0℃の温度で5分〜2時間の範囲の時間で、静止または
送風下で行なうことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明がこれらの実施例によって限定されるも
のではない。 実施例1 40mmφのアルミニウムパイプを液体ホーニング処理
によりRa=0.1μmに粗面化した基体上に、ポリア
ミド樹脂(ラッカマイドL5003、東レ(株)製)1
0重量部、メチルアルコール150重量部、及び水40
重量部からなる塗布液を塗布し、乾燥して、膜厚1μm
の下引き層を形成した。電荷発生材料として、以下の方
法で作成されたCuKa特性X線(波長1.541オン
グストローム)に対してブラッグ角2θ=27.3°±
0.2°に最も強いピークを有するチタニルフタロシア
ニン顔料を準備した。すなわち、1,3−ジイミノイソ
インドリン3重量部、及びチタニウムブトキシド1.7
重量部を、1−クロロナフタレン20重量部中で190
℃において5時間反応させた後、生成物を濾過し、アン
モニア水、水、アセトンで洗浄し、チタニルフタロシア
ニン4.0重量部を得た。このチタニルフタロシアニン
2.0重量部を97%硫酸100重量部に0℃で溶解し
た後、氷冷したメタノール400重量部と水400重量
部の混合溶媒中に注ぎ、析出した結晶を濾過し、メタノ
ール、希アンモニア水、次いで水で洗浄した後、得られ
た含水チタニウムフタロシアニンケーキを水20重量
部、及びモノクロロベンゼン2重量部の混合溶媒中で5
0℃において1時間撹拌した。その後、濾過し、メタノ
ール、水で洗浄し、乾燥して1.6重量部のチタニルフ
タロシアニンを得た。得られたチタニルフタロシアニン
は、0.05〜0.08μmの均一な粒径であり、得ら
れた結晶の粉末X線回折パターンは、27.3°に最も
強いピークを示した。
【0021】このようにして得られたチタニルフタロシ
アニン15重量部、ポリビニルブチラール樹脂(エスレ
ックBM−S、積水化学(株)製)3重量部、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体樹脂(VMCH、
ユニオンカーバイド社製、塩化ビニル86重量%−酢酸
ビニル13重量%−マレイン酸1重量%)7重量部、及
び酢酸イソアミル300重量部からなる混合物をサンド
ミルにて5時間分散した。得られた塗布液を上記下引き
層上に塗布、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を
形成した。次に、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビ
ス(3−メチフェニル)−[1,1−ビフェニル]−
4,4′−ジアミン4重量部とビスフェノールZポリカ
ーボネート樹脂(分子量40000)6重量部とを、ク
ロルベンゼン80重量部に加えて溶解し、塗布、乾燥す
ることにより、膜厚22μmの電荷輸送層を形成し、3
層からなる電子写真感光体を作製した。
【0022】
【0023】比較例1 電荷発生層の結着樹脂の総量は、実施例1の場合と同一
にし、結着樹脂の全てをポリビニルブチラール樹脂(エ
スレックBM−S、積水化学(株)製)に変更した以外
は、実施例1と同様の条件で電子写真感光体を作製し
た。
【0024】比較例2 電荷発生層の結着樹脂の総量は、実施例1の場合と同一
にし、結着樹脂の全てを塩化ビニル−酢酸ビニル−マレ
イン酸共重合体樹脂(VMCH、ユニオンカーバイド社
製)に変更した以外は、実施例1と同様の条件で電子写
真感光体を作製した。
【0025】比較例3 電荷発生層の結着樹脂を、ポリビニルブチラール樹脂
(エスレックBM−S、積水化学(株)製)7重量部、
塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体樹脂(V
MCH、ユニオンカーバイド社製)3重量部に変更した
以外は、実施例1と同様の条件で電子写真感光体を作製
した。上記実施例1及び比較例1〜3において作製され
た電子写真感光体を、それぞれレーザービームプリンタ
ー(XP−11、富士ゼロックス(株)製)に装着し、
スコロトロン帯電器のグリッド電圧を調整し、現像器位
置での未露光時の表面電位を800Vに設定した。レー
ザーへの印加電圧を調整することにより、全面均一露光
時の表面電位が400V及び100Vになるときの光量
を求め、感度の指標とした。また、露光時の表面電位が
100Vになるように光量を調整した状態で100Kサ
イクルの走行試験を実施した。得られた結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】実施例 表面切削処理によりRa=0.09μm粗面化した4
0mmφのアルミニウムパイプ基材上に、有機ジルコニ
ウム化合物及び有機シラン化合物の混合物(ZC540
/A1110の2/1モル組成)10重量部、n−ブチ
ルアルコール150重量部、及びエチルアルコール40
重量部からなる塗布液を塗布、乾燥して、膜厚0.2μ
mの下引き層を形成した。次に、電荷発生材料として下
記構造式(I)で示されるフッ素置換ヒドロキシスクエ
アリウム化合物15重量部、ポリビニルブチラール樹脂
(エスレックBX−1、積水化学(株)製)3重量部、
塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体樹脂(V
MCC、ユニオンカーバイド社製、塩化ビニル83重量
%−酢酸ビニル16重量%−マレイン酸1重量%)7重
量部、及び酢酸n−ブチル300重量部からなる混合物
を、ペイントシェイカーにて2時間分散処理した。得ら
れた塗布液を上記下引き層上に塗布し、乾燥して、膜厚
0.15μmの電荷発生層を形成した。
【0028】
【化1】 次に、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メ
チフェニル)−[1,1′−ビフェニル]−4,4′−
ジアミン4重量部とビスフェノールZポリカーボネート
樹脂(分子量40000)6重量部とを、クロルベンゼ
ン80重量部に加えて溶解し、塗布、乾燥することによ
り、膜厚21μmの電荷輸送層を形成し、3層からなる
電子写真感光体を作製した。
【0029】
【0030】比較例4 電荷発生層の結着樹脂の総量は、実施例の場合と同一
にし、結着樹脂の全てをポリビニルブチラール樹脂(エ
スレックBX−1、積水化学(株)製)に変更した以外
は、実施例と同様の条件で電子写真感光体を作製し
た。
【0031】比較例5 電荷発生層の結着樹脂の総量は、実施例の場合と同一
にし、結着樹脂の全てを塩化ビニル−酢酸ビニル−マレ
イン酸共重合体樹脂(VMCC、ユニオンカーバイド社
製)に変更した以外は、実施例と同様の条件で電子写
真感光体を作製した。
【0032】比較例6 電荷発生層の結着樹脂を、ポリビニルブチラール樹脂
(エスレックBX−1、積水化学(株)製)7重量部、
塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体樹脂(V
MCC、ユニオンカーバイド社製)3重量部に変更した
以外は、実施例と同様の条件で電子写真感光体を作製
した。上記実施例2及び比較例4〜6において作製され
た電子写真感光体を、それぞれレーザービームプリンタ
ー(XP−11、富士ゼロックス(株)製)に装着し、
スコロトロン帯電器のグリッド電圧を調整し、現像器位
置での未露光時の表面電位を800Vに設定した。レー
ザーへの印加電圧を調整することにより、全面均一露光
時の表面電位が400V及び100Vになるときの光量
を求め、感度の指標とした。また、露光時の表面電位が
100Vになるように光量を調整した状態で100Kサ
イクルの走行試験を実施した。また、実施例2及び比較
例4〜6において作製された電荷発生層の塗布液の分散
性を目視で観察した。得られた結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明においては、上記のように塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とポリビニルブチラール
樹脂との特定の組合わせよりなる電荷発生層形成用塗布
液を用いるから、この塗布液は電荷発生材料の分散性に
優れ、また安定性が高く、したがって、それを用いて形
成される本発明の電子写真感光体は、高感度で、かつ、
繰り返し安定性が高いという効果を生じる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 額田 秀美 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 山本 孝一 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (56)参考文献 特開 平1−279252(JP,A) 特開 平1−277241(JP,A) 特開 平3−33862(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05 101 G03G 5/06 371 G03G 5/06 384

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、電荷発生層、電荷輸
    送層を順次積層してなる電子写真感光体において、電荷
    発生層の結着樹脂として、少なくとも塩化ビニル−酢酸
    ビニル共重合体樹脂及びポリビニルブチラール樹脂の両
    者を含有し、かつ、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹
    脂100重量部に対するポリビニルブチラール樹脂の含
    有量が20〜50重量部の範囲にあることを特徴とする
    電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂が
    3重量%以下のマレイン酸成分を含有することを特徴と
    する請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 電荷発生材料としてCuKa特性X線
    (波長1.54オングストローム)に対してブラッグ角
    2θ=27.3°±0.2°に最も強い回折ピークを有
    するチタニルフタロシアニン顔料を含有することを特徴
    とする請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 電荷発生材料として、スクエアリウム顔
    料を含有することを特徴とする請求項1記載の電子写真
    感光体。
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