JPH0713349A - 電子写真感光体及び製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及び製造方法

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JPH0713349A
JPH0713349A JP15724193A JP15724193A JPH0713349A JP H0713349 A JPH0713349 A JP H0713349A JP 15724193 A JP15724193 A JP 15724193A JP 15724193 A JP15724193 A JP 15724193A JP H0713349 A JPH0713349 A JP H0713349A
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electric charge
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charge generating
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JP15724193A
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English (en)
Inventor
Junji Ujihara
淳二 氏原
Tatsuo Nakanishi
達雄 中西
Kenichi Kitahara
賢一 北原
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度,耐刷性・耐摩耗性が高く高耐久性
で、実写時の画質低下、感度減退の少ない正帯電感光体
の提供にあり、オゾン発生の少ない環境対策上すぐれて
いる、しかも感光層塗液特に電荷発生層塗液のポットラ
イフ(保存性)の良好な感光体の提供にある。 【構成】 導電性基体上に少なくとも電荷輸送層と電荷
発生層とが順次積層された感光層を設けた電子写真感光
体において、電荷発生層が電荷輸送層を溶解しない溶媒
を用いて分散された分散液を用いて形成され、かつ該分
散液中に電荷輸送物質を分散含有することを特徴とする
電子写真感光体及びその製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カールソン法の電子写真複写機に
おいては、感光体を一様に帯電させた後、露光によって
画像様に電荷を消去して静電潜像を形成し、その静電潜
像をトナーによって現像可視化し、次いでそのトナーを
紙等に転写定着させる。
【0003】一方、感光体は付着トナーの除去や除電等
の表面の清浄化が施され、長期にわたって繰返し使用さ
れる。
【0004】従って、電子写真感光体としては、帯電特
性及び感度が良好で更に暗減衰が小さい等の電子写真特
性は勿論、繰返し使用での耐刷性,耐摩耗性,耐傷性の
物理的性質や、コロナ放電時に発生するオゾン、露光時
の紫外線等への耐性においても良好であることが要求さ
れる。
【0005】従来、電子写真感光体としては、セレン,
酸化亜鉛,硫化カドミウム等の無機光導電性物質を感光
層主成分とする無機感光体が広く用いられていた。しか
し、これらの無機感光体は人体に有害であるため、その
廃棄に問題が生じている。
【0006】近年、無公害である有機物を用いた有機感
光体の開発が盛んであり実用化が進んでいる。例えば、
特公昭50-10496号には、ポリ-N-ビニルカルバゾール
と、2,4,7-トリニトロ-9-フルオレンを含有した感光層
を有する有機感光体について記載されている。しかし、
これらの感光体は感度及び、耐久性において満足できる
ものではない。
【0007】又、電荷発生機能と電荷輸送機能とを異な
る物質に分担させ、希望する特性に照らして各機能を発
揮する物質を広い範囲から選択できる機能分離型感光体
が有望視されている。
【0008】しかしながら、このような有機感光体は無
機感光体に比べ、一般に機械的強度が劣っており、クリ
ーニングブレード、現像ブラシ等の機械的外力による摺
擦傷、摩耗といった問題がある。これらは出力画像の低
下を引起し、常に安定した鮮明な画像を得ることができ
ない。
【0009】上記の様な問題は、感光体の最表層に含有
されるバインダ樹脂の特性に負うところが大きい。
【0010】近年において種々の研究開発が行われ、電
荷発生と電荷輸送の機能を各層に分担させた積層型の感
光体が提案された。このような積層型有機感光体は従来
主として負帯電で用いられ、導電性支持体上に薄い電荷
発生層を設け、この上に比較的厚い電荷輸送層を設ける
構成がとられている。
【0011】これに対し、近年環境保護に関する声が高
まっており、有害物質や環境を汚染する物質に対する規
制が強められてきている。このような中で、従来広く溶
媒として用いられてきたハロゲン化炭化水素類は将来的
に使用できないか、もしくはその使用量が制限される可
能性がある。
【0012】さらに、消費電力やオゾンの発生など環境
問題の上からは従来主として用いられてきた負帯電感光
体より正帯電感光体が極めて有利である。
【0013】しかし、正帯電感光体は通常数十μmとか
なり厚膜厚の電荷輸送層が下層となり1μm以下の膜厚
しかない電荷発生層が上層となり、反復使用時の摩耗、
傷による画質の低下、膜減耗による感度低下等の機械的
耐久性に問題があり、これらを完全に解決するような策
は見出されていなかった。
【0014】又、電荷輸送層と電荷発生層とからなる積
層型正帯電感光体において、電荷発生層が電荷輸送層を
溶解する溶媒を用いると、デッピング塗布法又は、少量
デッピング塗布法による生産は液寿命,塗布性,感光体
の感度,耐刷性,画像欠陥等の問題点があり生産上大き
な問題となっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度,耐刷性・耐摩耗性が高く高耐久性で、実写時の画質
低下,感度減退の少ないオゾン発生の少ない環境対策上
すぐれている、正帯電感光体の提供にあり、しかも感光
層塗液特に電荷発生層塗液のポットライフ(保存性)の
良好な感光体の提供にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の前記目的は、導
電性基体上に少なくとも電荷輸送層と電荷発生層とが順
次積層された感光層を設けた電子写真感光体において、
電荷発生層が電荷輸送層を溶解しない溶媒を用いて分散
された分散液を用いて形成され、かつ該分散液中に電荷
輸送物質を分散含有することを特徴とする電子写真感光
体及び、その製造法によって達成される。
【0017】該電荷発生層の分散溶媒はアルコール系有
機溶媒であることが望ましく、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、シクロヘキサノール等がある。特に好ましくは沸点
が100〜120℃のn-ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ールがよい。
【0018】該電荷発生層に分散含有された電荷輸送物
質の粒径は0.01〜2.0μmであることが望ましく、さらに
望ましくは0.10〜0.50μmがよい。0.01μmより細かいと
上記効果特にクリーニング性、耐刷性の効果が期待出来
ず、2.0μmを越えると画質、耐刷性が悪くなる。
【0019】又、該電荷発生層に分散含有された電荷輸
送物質の含有量が、バインダ樹脂100重量部に対して20
〜200重量部であることにより十分な効果が得られる。
【0020】
【作用】
〈本発明に用いられる電荷発生層〉本発明において、電
荷発生層(CGL)は電荷発生物質(CGM)を適当な分散媒
に単独もしくは適当なバインダ樹脂と共に分散せしめた
分散液を導電性支持体あるいは必要に応じて中間層を設
けた上に塗布して乾燥させる方法、真空蒸着法等によっ
て形成することができる。
【0021】本発明の感光体においては、電荷発生物質
として次の代表例で示されるような顔料が用いられる。
【0022】(1)モノアゾ顔料,ビスアゾ顔料,トリ
アゾ顔料,金属錯塩アゾ顔料等のアゾ顔料 (2)ペリレン酸無水物,ペリレン酸イミド等のペリレ
ン顔料 (3)アントラキノン誘導体,アントアントロン誘導
体,ジベンズピレンキノン誘導体,ピラントロン誘導
体,ビオラントロン誘導体及びイソビオラントロン誘導
体等多環キノン顔料 (4)インジゴ誘導体及びチオインジゴ誘導体等のイン
ジゴイド顔料 (5)金属フタロシアニン及び無金属フタロシアニン等
のフタロシアニン顔料 さらに詳しく電荷発生物質について述べると、本発明に
おいて好ましく用いられる電荷発生物質としては特開昭
59-184353号記載の多環キノン顔料、さらに好ましくは
ジブロモアンスアンスロン顔料がよい。
【0023】あるいは特開平2-20877号記載のビスアゾ
顔料、さらに好ましくは、同明細書記載の一般式〔II
I〕で表されるフルオレノン型ビスアゾ顔料がよい。
【0024】あるいは特開平3-26384号記載のハロゲン
置換型ペリレン系顔料、特開昭62-54267号記載の非対称
型ペリレン系顔料、特開昭54-126036号、同58-152247
号、同59-31957号、特開平2-251858号、同4-62560号、
同5-6014号記載のペリレン系顔料、さらに好ましくは特
願平3-279764号記載のビスイミダゾピリドノペリレン系
顔料がよい。
【0025】本発明に用いられるペリレン顔料として
は、下記一般式〔II〕または〔III〕で表されるビスイ
ミダゾピリドノペリレン(Bis imidazo pridono peryle
ne;BIPPと略記する。)が好ましく用いられる。
【0026】
【化1】
【0027】ただし、一般式〔II〕,〔III〕におい
て、Zは置換、無置換の2価芳香環を形成するのに必要
な原子群を表す。
【0028】Zの好ましい具体例としては、ベンゼン
環,ナフタレン環,アンスラセン環,フェナンスレン
環,ピリジン環,ピリミジン環,ピラゾール環,アント
ラキノン環が挙げられる。なかでも好ましいものは、ベ
ンゼン環,ナフタレン環であり、特に好ましいのはベン
ゼン環である。Zは置換基を有していてもいなくてもよ
いが、無置換のものが特に好ましい。
【0029】Zの置換基としては、アルキル,アルコキ
シ,アリール,アリールオキシ,アシル,アシロキシ,
アミノ,カルバモイル,ハロゲン,ニトロ,シアノなど
を挙げることができるが、好ましくはアルキル基であ
る。
【0030】以下に一般式〔II〕,〔III〕で表わされ
る化合物の具体例を示す。
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】次に本発明において用いられるチタニルフ
タロシアニンは、Cu-Kα線(波長1.541Å)に対するX
線回折スペクトルにおいて、測定誤差±0.2°を含んで
ブラッグ角2θでのピーク位置(以後の記述において±
0.2°の誤差値は省略する)が下記のものが好ましく用
いられる。
【0034】(1)特開昭61-239248号記載の如く7.5
°,12.3°,16.3°,25.3°及び28.7°に強いピークを
もつα型チタニルフタロシアニン、 (2)特開昭62-67094号及び特開昭63-218768号記載の
如く9.3°,10.6°,13.2°,15.1°,15.7°,16.1
°,20.8°,23.3°,26.3°及び27.1°に強いピークを
もつβ型チタニルフタロシアニン (3)電子写真学会誌第27巻第4号(p19〜24)に報告
された如く23.4°に強いピークをもつm型チタニルフタ
ロシアニン (4)特開平2-309362号記載の如く9.2°,11.6°,13.
0°,24.1°,26.2°および27.2°に強いピークを有す
るI型チタニルフタロシアニン等が挙げられる。
【0035】更に好ましくは特開昭64-17066号、特開平
3-200790号の如く9.6°及び27.2°に強いピークをもつ
チタニルフタロシアニン(本発明においては、Y型チタ
ニルフタロシアニンと称し、前四者と弁別する)が用い
られる。
【0036】尚、前記本発明に係るチタニルフタロシア
ニンのピークとは、ノイズと明瞭に異なった鋭角の錐状
の突起である。
【0037】本発明のチタニルフタロシアニンの基本構
造は次の一般式〔IV〕で表される。
【0038】
【化4】
【0039】但し、式中、X1,X2,X3,X4は水素原
子,ハロゲン原子,アルキル基、或いはアルコキシ基を
表し、n,m,l,kは0〜4の整数を表す。
【0040】上記のピークは次の条件で測定した反射回
折スペクトルから求めた。
【0041】 〔日本電子製 JDX−8200型 X線回折装置を使用〕 X線管球 Cu 電 圧 40.0 KV 電 流 100 mA スタート角度 6.00 deg. ストップ角度 35.00 deg. ステップ角度 0.020 deg. 測定時間 0.50 sec. 本発明に係るチタニルフタロシアニンは、例えば下記製
造方法によって製造される。1,3-ジイソノイソインドリ
ンとスルホランを混合し、これにチタニウムテトラプロ
ポキシドを加え、窒素雰囲気中で80〜300℃、好ましく
は100〜260℃で反応させる。反応終了後、放冷して析出
物を濾取してチタニルフタロシアニンを得る。
【0042】処理に用いられる装置としては一般的な撹
拌装置の他に、ホモミキサ,ディスパーザ,アジター、
或いはボールミル,サンドミル,アトライタ等を用いる
ことができる。
【0043】前記チタニルフタロシアニンにおいて、本
発明に好ましく用いられるものはY型チタニルフタロシ
アニンであり、更に9.6°のピーク強度が27.2°のピー
ク強度の40%以上である結晶状態のチタニルフタロシア
ニンが好ましく、更に好ましくは前記本発明に係るフタ
ロシアニンにおいて、27.2°のピーク強度を基準にし
て、9.6°のピーク強度が60%以上を示す結晶状態のチ
タニルフタロシアニン及び9.6°のピーク強度が50%以
上でかつ6.7°のピーク強度が約30%である結晶状態の
チタニルフタロシアニンを含有させることにより、高感
度で帯電特性のよい感光体を形成することができる。
【0044】発明に好ましく用いられるY型チタニルフ
タロシアニンのブラッグ角2θのX線回折図の一例を図
1に示す。
【0045】〈電荷輸送物質〉本発明において併用して
使用可能な電荷輸送物質(CTM)としては、特に制限
はないが、例えばオキサゾール誘導体,オキサジアゾー
ル誘導体,チアゾール誘導体,チアジアゾール誘導体,
トリアゾール誘導体,イミダゾール誘導体,イミダゾロ
ン誘導体,イミダゾリジン誘導体,ビスイミダゾリジン
誘導体,スチリル化合物,ヒドラゾン化合物,ピラゾリ
ン誘導体,アミン誘導体,オキサゾロン誘導体,ベンゾ
チアゾール誘導体,ベンズイミダゾール誘導体,キナゾ
リン誘導体,ベンゾフラン誘導体,アクリジン誘導体,
フェナジン誘導体,アミノスチルベン誘導体,ポリ-N-
ビニルカルバゾール,ポリ-1-ピラルピレン,ポリ-9-ビ
ニルアントラセン等である。
【0046】次に代表的な電荷輸送物質の具体的化合物
例をあげる。
【0047】
【化5】
【0048】
【化6】
【0049】
【化7】
【0050】
【化8】
【0051】本発明において用いられるCTMとしては
光照射時発生するホールの輸送能力が優れている外、本
発明に用いられる有機系顔料との組合せに好適なものが
好ましい。
【0052】〈性能改良剤等〉本発明において感光層に
は感度の向上、残留電位及び反復使用時の疲労低減等を
目的として、一種又は二種以上の電子受容性物質を含有
せしめることができる。
【0053】ここに用いることのできる電子受容性物質
としては、例えば、無水琥珀酸,無水マレイン酸,ジブ
ロム無水マレイン酸,無水フタル酸,テトラクロル無水
フタル酸,テトラブロム無水フタル酸,3-ニトロ無水フ
タル酸,4-ニトロ無水フタル酸,無水ピロメリット酸,
無水メリット酸,テトラシアノエチレン,テトラシアノ
キノジメタン,o-ジニトロベンゼン,m-ジニトロベンゼ
ン,1,3,5-トリニトロベンゼン,パラニトロベンゾニト
リル,ピクリルクロライド,キノンクロルイミド,クロ
ラニル,ブルマニル,ジクロルジシアノパラベンゾキノ
ン,アントラキノン,ジニトロアントラキノン,2,7-ジ
ニトロフルオレノン,2,4,7-トリニトロフルオレノン,
2,4,5,7-テトラニトロフルオレノン,9-フルオレニリデ
ン(ジシアノメチレンマロノジニトリル),ポリニトロ-9
-フルオレニリデン-(ジシアノメチレンマロノジニトリ
ル),ピクリン酸,o-ニトロ安息香酸,p-ニトロ安息香
酸,3,5-ジニトロ安息香酸,ペンタフルオロ安息香酸,
5-ニトロサリチル酸,3,5-ジニトロサリチル酸、フタル
酸,メリット酸,その他の電子親和力の大きい化合物を
挙げることができる。又、電子受容性物質の添加割合
は、重量比で本発明に用いられる有機系顔料:電子受容
性物質=100:0.01〜200、好ましくは100:0.1〜100で
ある。
【0054】又、本発明の感光層中には電荷発生物質
(CGM)の電荷発生機能を改善する目的で有機アミン
類を添加することができ、特に2級アミンを添加するの
が好ましい。これらの化合物は特開昭59-218447号、同6
2-8160号に記載されている。
【0055】又本発明の感光体には、その他、必要によ
り感光層を保護する目的で紫外線吸収剤等を含有しても
よく、又感色性補正の染料を含有してもよい。又本発明
に係る保護層中には加工性及び物性の改良(亀裂防止、
柔軟性付与等)を目的として必要により熱可塑性樹脂を
50重量%未満含有せしめることができる。
【0056】又、前記中間層は接着層又はブロッキング
層等として機能するもので、上記バインダ樹脂の外に、
例えばポリビニルアルコール,エチルセルロース,カル
ボキシメチルセルロース,塩化ビニル-酢酸ビニル共重
合体,塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合
体,カゼイン,ポリアミド,N-アルコキシメチル化ナイ
ロン,澱粉等が用いられる。
【0057】〈感光体の層構成等〉本発明の電子写真感
光体の構成に用いられる導電性支持体としては、主とし
て下記のものが用いられるが、これらにより限定される
ものではない。
【0058】 1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板 2)紙或はプラスチックフィルムなどの支持体上に、ア
ルミニウム,パラジウム,金などの金属薄層をラミネー
トもしくは蒸着によって設けたもの 3)紙或はプラスチックフィルムなどの支持体上に、導
電性ポリマー,酸化インジウム,酸化錫などの導電性化
合物の層を塗布もしくは蒸着によって設けたもの。
【0059】〈バインダ樹脂〉本発明に用いられるバイ
ンダ樹脂は特開平1-269942号,同4-268365号等に記載の
ポリカーボネート系のものが望ましいが、下記のものも
単独で、又は、併用して用いることができる。
【0060】(1) ポリエステル (2) メタクリル樹脂 (3) アクリル樹脂 (4) ポリ塩化ビニル (5) ポリ塩化ビニリデン (6) ポリスチレン (7) ポリビニルアセテート (8) スチレン共重合樹脂 (例えば、スチレン-ブタヂ
エン共重合体,スチレン-メタクリル酸メチル共重合体
等) (9) アクリロニトリル系共重合体樹脂 (例えば、塩化
ビニリデン-アクリロニトリル共重合体等) (10) 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 (11) 塩化ビニル-酢酸ビニルー無水マレイン酸共重合体 (12) シリコーン樹脂 (13) シリコーン-アルキッド樹脂 (14) フェノール樹脂 (例えば、フェノール-ホルムア
ルデヒド樹脂,クレゾールホルムアルデヒド樹脂等) (15) スチレン-アルキッド樹脂 (16) ポリ-N-ビニルカルバゾール (17) ポリビニルブチラール (18) ポリビニルホルマール (19) ポリヒドロキシスチレン
【0061】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、これにより本発明の実施態様が限定されるもの
ではない。
【0062】導電性支持体としては、鏡面加工を施した
直径80mm長さ355mmのアルミニウム支持体を用いた。
【0063】実施例1 前記支持体上に下記の中間層塗布液を浸漬塗布により乾
燥後の膜厚が0.2μmになるように浸漬塗布して中間塗布
層を形成した。
【0064】 〈中間塗布液〉 MF−10(積水化学) 20g アセトン 1600ml シクロヘキサン 400ml 次いで、上記中間層に下記の電化輸送物質(CTM)を含
む電荷輸送層塗布液を乾燥後の膜厚が20μmになるよう
に浸漬塗布して電荷輸送層(CTL)を形成した。
【0065】 〈電荷輸送層塗布液〉 電荷輸送物質(T−2) 500g ポリカーボネート樹脂(Z200,三菱瓦斯化学) 560g 1,2-ジクロルエタン 2800ml 次いで、下記の電荷発生物質(CGM)を含む電荷発生層
塗布液を乾燥後の膜厚が0.5μmになる様に浸漬塗布して
電荷発生層(CGL)を形成した。
【0066】 〈電荷発生層塗布液〉 電荷発生物質〔1〕(構造式下記化) 30g ブチラール樹脂エスレックB(BL−S,積水化学) 6g 電荷輸送物質(T−2)(バインダに対し20重量%) 1.2g 1-ブタノール 1800ml からなる混合物をサンドグラインダーで20時間分散して
電荷発生層塗布液とした。
【0067】
【化9】
【0068】実施例2 実施例1に於いて、電荷発生層中の電荷輸送物質量を20
重量%から150重量%に変え電荷輸送層中の電荷輸送物
質(CTM)をT−4に変えた以外は同一とし感光体を作
製した。
【0069】実施例3 実施例2に於いて、電荷発生層中の電荷輸送物質をT−
4に変え電荷輸送物質量を150重量%から200重量%に変
えた以外は同一とし感光体を作製した。
【0070】実施例4 実施例1に於いて、電荷輸送層中のポリカーボネート樹
脂Z-200をポリカーボネート樹脂TS-2050(帝人化
成)に変えた以外は同一とし感光体を作製した。
【0071】実施例5 実施例2に於いて、電荷輸送層中のポリカーボネート樹
脂Z-200をポリカーボネート樹脂TS-2050(帝人化
成)に変えた以外は同一とし感光体を作製した。
【0072】実施例6 実施例3に於いて、電荷輸送層中のポリカーボネート樹
脂Z-200をポリカーボネート樹脂TS-2050(帝人化
成)に変えた以外は同一とし感光体を作製した。
【0073】実施例7 実施例1に於いて、電荷輸送層中のポリカーボネート樹
脂Z-200をフェノキシ樹脂PKHH(ユニオン・カーバ
イド社)に変えた以外は同一とし感光体を作製した。
【0074】実施例8 実施例2に於いて、電荷輸送層中のポリカーボネート樹
脂Z-200をフェノキシ樹脂PKHH(ユニオン・カーバ
イド社)に変えた以外は同一とし感光体を作製した。
【0075】実施例9 実施例3に於いて、電荷輸送層中のポリカーボネート樹
脂Z-200をフェノキシ樹脂PKHH(ユニオン・カーバ
イド社)に変えた以外は同一とし感光体を作製した。
【0076】実施例10 実施例1と同様にして中間層と電荷輸送層を形成した。
【0077】次いで、下記の電荷発生層塗布液を浸漬塗
布により乾燥後の膜厚が0.5μmになるように塗布して電
荷発生層を形成した。
【0078】 〈電荷発生層塗布液〉 電荷発生物質〔II〕+〔III〕(混合比〔II〕/〔III〕=1) 30g ブチラール樹脂エスレックB(BL−S,積水化学) 6g 電荷輸送物質T−2 1.2g イソブチルアルコール 1800ml からなる混合物をサンドグラインダーで20時間分散して
電荷発生層塗布液とした。
【0079】
【化10】
【0080】実施例11 実施例2において、電荷発生層を実施例10の条件に変更
した。
【0081】実施例12 実施例3において、電荷発生層を実施例10の条件に変更
した。
【0082】実施例13 実施例1において、電荷発生層塗布液を下記の条件に変
更した。
【0083】 〈電荷発生層塗布液〉 Y型チタニルフタロシアニン (一般式〔IV〕のX1−X4が水素原子の時の化合物) 36g ブチラール樹脂エスレックB(BL−S,積水化学) 18g 電荷輸送物質(T−4)(バインダに対し50重量%) 9g イソブチルアルコール 1800ml からなる混合物をサンドグラインダーで20時間分散して
電荷発生層塗布液とした。
【0084】実施例14 実施例2において、電荷発生層を実施例13の条件に変更
した。
【0085】実施例15 実施例3において、電荷発生層を実施例13の条件に変更
した。
【0086】実施例16 実施例10において、電荷発生層中の電荷輸送物質の粒径
を0.6μmとした。
【0087】比較例1 実施例1において、電荷発生層溶液の溶媒を1,2-ジクロ
ルエタンに変更した。
【0088】比較例2 実施例10において、電荷発生層中の電荷輸送物質をのぞ
いた。
【0089】以上のようにして得られた実施例及び比較
例の感光体について下記の如く試験を行いその結果を表
1に示した。
【0090】1.感度 静電複写紙試験装置(川口電機製作所製 EPA-8100
型)を用い、まず、6.0KVの放電電圧にてコロナ帯電を1
0秒間行い、次いで暗減衰を行い表面を電位が+600Vに
なったところで、1luxのタングステン光を照射した。
【0091】この時、表面電位が+100Vになるように
必要な露光量(lux sec)を測定し感度とした。
【0092】2.実写 コニカ社製 U−BIX 4045複写機に前記感光体ドラム
を順次装着した改造機を用い、20℃,相対湿度60%の雰
囲気下でそれぞれ1万コピーずつ実写を行い、画質及び
クリーニング性をみた。
【0093】3.電荷発生層塗布液の液寿命 初期と10本目塗布ドラムの感度を評価した。
【0094】
【表1】
【0095】表1より塗布性,電荷発生層塗布液の液寿
命,感度,クリーニング性,画質等に於いても良好な性
能を示すことがわかる。
【0096】
【発明の効果】本発明により、高感度,耐刷性・耐摩耗
性が高く高耐久性で、実写時の画質低下、感度減退の少
ないオゾン発生の少ない環境対策上すぐれている正帯電
感光体の提供が可能になり、しかも感光層塗液特に電荷
発生層塗液のポットライフ(保存性)の良好な感光体の
製造が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好ましく用いられるY型チタニルフタ
ロシアニンのX線回折図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に少なくとも電荷輸送層と
    電荷発生層とが順次積層された感光層を設けた電子写真
    感光体において、電荷発生層が電荷輸送層を溶解しない
    溶媒を用いて分散された分散液を用いて形成され、かつ
    該分散液中に電荷輸送物質を分散含有することを特徴と
    する電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 該電荷発生層の分散溶媒がアルコール系
    有機溶媒であることを特徴とする請求項1記載の電子写
    真感光体の製造方法。
  3. 【請求項3】 該電荷発生層に分散含有された電荷輸送
    物質の粒径が0.01〜0.50μmであることを特徴とする請
    求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 該電荷発生層に分散含有された電荷輸送
    物質の含有量が、バインダ樹脂100重量部に対して20〜2
    00重量部であることを特徴とする請求項1記載の電子写
    真感光体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012203403A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ
JP2017026909A (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 三菱化学株式会社 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置

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JP2012203403A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ
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