JPH075717A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
- Publication number
- JPH075717A JPH075717A JP14754693A JP14754693A JPH075717A JP H075717 A JPH075717 A JP H075717A JP 14754693 A JP14754693 A JP 14754693A JP 14754693 A JP14754693 A JP 14754693A JP H075717 A JPH075717 A JP H075717A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sealing
- photosensitive member
- layer
- electrophotographic photoreceptor
- electrophotographic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 (1)表面を陽極酸化処理した後、蒸気封孔
及び酢酸ニッケル封孔の2種類の封孔処理を施した導電
性支持体上に光導電層を有する電子写真感光体。(2)
表面を陽極酸化処理した後、水溶性色素を用いて染色処
理を施し、更に、蒸気封孔及び酢酸ニッケル封孔の2種
類の封孔処理を施した導電性支持体上に光導電層を有す
る電子写真感光体。 【効果】 (1)の感光体は、低温低湿〜高温高湿の全
環境において複写機、LEDプリンタ、LCDプリンタ
等から繰り返し安定した高品質な出力印字画像を提供で
きる。(2)の感光体は、更に、LDプリンタ等の書き
込み光による干渉を生じやすいマシンを用いた印字出力
の場合でも干渉縞の発生を抑制し、高品質な印字画像を
提供できる。
及び酢酸ニッケル封孔の2種類の封孔処理を施した導電
性支持体上に光導電層を有する電子写真感光体。(2)
表面を陽極酸化処理した後、水溶性色素を用いて染色処
理を施し、更に、蒸気封孔及び酢酸ニッケル封孔の2種
類の封孔処理を施した導電性支持体上に光導電層を有す
る電子写真感光体。 【効果】 (1)の感光体は、低温低湿〜高温高湿の全
環境において複写機、LEDプリンタ、LCDプリンタ
等から繰り返し安定した高品質な出力印字画像を提供で
きる。(2)の感光体は、更に、LDプリンタ等の書き
込み光による干渉を生じやすいマシンを用いた印字出力
の場合でも干渉縞の発生を抑制し、高品質な印字画像を
提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陽極酸化処理を施した
導電性支持体上に感光層、特に有機光導電物質を含有す
る層を形成した、複写機、LDプリンタ、LEDプリン
タ、LCDプリンタ等に使用される電子写真感光体に関
する。
導電性支持体上に感光層、特に有機光導電物質を含有す
る層を形成した、複写機、LDプリンタ、LEDプリン
タ、LCDプリンタ等に使用される電子写真感光体に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスを用いた複写機、プリ
ンタ等に搭載される電子写真感光体は、導電性支持体か
らの電荷注入による電荷保持能の低下を抑えることを主
目的として、通常導電性支持体と有機感光層との間に下
引き層と称する有機ポリマー層が設けられる。
ンタ等に搭載される電子写真感光体は、導電性支持体か
らの電荷注入による電荷保持能の低下を抑えることを主
目的として、通常導電性支持体と有機感光層との間に下
引き層と称する有機ポリマー層が設けられる。
【0003】現在、有機感光体側からの制約でメイン帯
電の極性がマイナスの電子写真プロセスが主流となって
いる。このため、通常のコロナワイヤー放電による帯電
法ではプロセス中に多量のオゾンが発生するという問題
が出てくる。そこで近年、オゾンの発生を抑制すること
を主な目的とし、また軽薄短小化に対応した新プロセス
として接触帯電方式による帯電法が開発された。この方
式は、電子写真感光体にゴムローラー又はブラシローラ
ーを直接接触しての帯電方式であり、このため、電子写
真感光体における電流のリークが起こりやすく、当該リ
ークを抑えるのに高い電荷保持能を付与する下引き層が
大きな役割を果たすことになる。
電の極性がマイナスの電子写真プロセスが主流となって
いる。このため、通常のコロナワイヤー放電による帯電
法ではプロセス中に多量のオゾンが発生するという問題
が出てくる。そこで近年、オゾンの発生を抑制すること
を主な目的とし、また軽薄短小化に対応した新プロセス
として接触帯電方式による帯電法が開発された。この方
式は、電子写真感光体にゴムローラー又はブラシローラ
ーを直接接触しての帯電方式であり、このため、電子写
真感光体における電流のリークが起こりやすく、当該リ
ークを抑えるのに高い電荷保持能を付与する下引き層が
大きな役割を果たすことになる。
【0004】しかしながら、当該下引き層は、温度、湿
度の影響を大きく受けやすいために、環境の変化により
電子写真感光体の電子写真特性、特に電位特性が大きく
変動するという問題点を有した。例えば、10℃、15
%RH等の低温、低湿環境下では下引き層の高抵抗化の
ため、残留電位が大きくなり、印字品質が低下するとい
う問題点がある。
度の影響を大きく受けやすいために、環境の変化により
電子写真感光体の電子写真特性、特に電位特性が大きく
変動するという問題点を有した。例えば、10℃、15
%RH等の低温、低湿環境下では下引き層の高抵抗化の
ため、残留電位が大きくなり、印字品質が低下するとい
う問題点がある。
【0005】この問題点を解決するために、電子写真感
光体の高い電荷保持能を維持したまま、環境変化による
電位変動を小さく抑えるべく、導電性支持体と有機感光
層の間に、抵抗の温湿度依存性が比較的小さい無機材料
を利用した層を設ける手段の検討が数多く為されてき
た。その代表的なものの一例が導電性支持体の陽極酸化
被膜の利用である。
光体の高い電荷保持能を維持したまま、環境変化による
電位変動を小さく抑えるべく、導電性支持体と有機感光
層の間に、抵抗の温湿度依存性が比較的小さい無機材料
を利用した層を設ける手段の検討が数多く為されてき
た。その代表的なものの一例が導電性支持体の陽極酸化
被膜の利用である。
【0006】当該陽極酸化被膜では、例えば、硫酸処理
アルマイトの場合に見られるように、陽極酸化処理のみ
である場合、被膜の表面状態が多孔質のため、当該被膜
上に感光層を設けた電子写真感光体を用いると、著しい
感度低下等が生じるのみならず、カブリ等の大きな画像
欠陥を引き起こす。そこで、通常は該多孔を埋める手段
として封孔処理が施される。
アルマイトの場合に見られるように、陽極酸化処理のみ
である場合、被膜の表面状態が多孔質のため、当該被膜
上に感光層を設けた電子写真感光体を用いると、著しい
感度低下等が生じるのみならず、カブリ等の大きな画像
欠陥を引き起こす。そこで、通常は該多孔を埋める手段
として封孔処理が施される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】現在、陽極酸化処理被
膜の多孔を封孔するための封孔処理剤として酢酸ニッケ
ルを用いたものが主流を占めている。しかしながら、本
封孔処理剤で処理した封孔処理被膜を用いた電子写真感
光体では、10℃、20%RHの低温低湿環境下での帯
電の立ち上がりが遅く、印字開始領域で画像品質が大き
く低下するという問題点が生じた。
膜の多孔を封孔するための封孔処理剤として酢酸ニッケ
ルを用いたものが主流を占めている。しかしながら、本
封孔処理剤で処理した封孔処理被膜を用いた電子写真感
光体では、10℃、20%RHの低温低湿環境下での帯
電の立ち上がりが遅く、印字開始領域で画像品質が大き
く低下するという問題点が生じた。
【0008】また、一般にレーザビームプリンタ等の走
査記録光の干渉を生じやすいマシンを用いた印字画像で
は、搭載された電子写真感光体の基板からの反射光と感
光層からの反射光との干渉に起因する干渉縞が発現して
しまうという問題点を有する。
査記録光の干渉を生じやすいマシンを用いた印字画像で
は、搭載された電子写真感光体の基板からの反射光と感
光層からの反射光との干渉に起因する干渉縞が発現して
しまうという問題点を有する。
【0009】本発明が解決しようとする課題は、繰り返
し電位特性等、他の電子写真特性を損なうことなく、低
温低湿環境下での帯電立ち上がりが速く、印字開始領域
でも画像品質に優れた電子写真感光体を提供することに
あり、更に好ましくは、干渉縞の発生がない電子写真感
光体を提供することにある。
し電位特性等、他の電子写真特性を損なうことなく、低
温低湿環境下での帯電立ち上がりが速く、印字開始領域
でも画像品質に優れた電子写真感光体を提供することに
あり、更に好ましくは、干渉縞の発生がない電子写真感
光体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意検討を行った。まず、前者の課題に対
しては、導電性支持体の表面を陽極酸化処理した後の封
孔処理過程において種々の封孔処理剤並びに封孔処理方
法について検討した結果、蒸気封孔と酢酸ニッケル封孔
の2種類の封孔処理を施すことによって、当該導電性支
持体を用いた電子写真感光体では他の電子写真特性を損
なうことなく、低温低湿環境下における帯電の立ち上が
りの遅れが消失し、良好な帯電立ち上がり特性を示すよ
うになった。また、後者の課題については、導電性支持
体の表面を陽極酸化処理と封孔処理との間に、水溶性色
素で染色処理を施すことによって、当該導電性支持体を
用いた電子写真感光体の基板からの反射光が抑制され、
結果的に他の特性を損なうことなく、印字画像における
干渉縞を消失させることに成功した。
決するために鋭意検討を行った。まず、前者の課題に対
しては、導電性支持体の表面を陽極酸化処理した後の封
孔処理過程において種々の封孔処理剤並びに封孔処理方
法について検討した結果、蒸気封孔と酢酸ニッケル封孔
の2種類の封孔処理を施すことによって、当該導電性支
持体を用いた電子写真感光体では他の電子写真特性を損
なうことなく、低温低湿環境下における帯電の立ち上が
りの遅れが消失し、良好な帯電立ち上がり特性を示すよ
うになった。また、後者の課題については、導電性支持
体の表面を陽極酸化処理と封孔処理との間に、水溶性色
素で染色処理を施すことによって、当該導電性支持体を
用いた電子写真感光体の基板からの反射光が抑制され、
結果的に他の特性を損なうことなく、印字画像における
干渉縞を消失させることに成功した。
【0011】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、(1)表面を陽極酸化処理した後、蒸気封孔及び酢
酸ニッケル封孔の2種類の封孔処理を施した導電性支持
体上に光導電層を有する電子写真感光体、及び(2)表
面を陽極酸化処理した後、水溶性色素を用いて染色処理
を施し、更に、蒸気封孔及び酢酸ニッケル封孔の2種類
の封孔処理を施した導電性支持体上に光導電層を有する
電子写真感光体を提供する。
に、(1)表面を陽極酸化処理した後、蒸気封孔及び酢
酸ニッケル封孔の2種類の封孔処理を施した導電性支持
体上に光導電層を有する電子写真感光体、及び(2)表
面を陽極酸化処理した後、水溶性色素を用いて染色処理
を施し、更に、蒸気封孔及び酢酸ニッケル封孔の2種類
の封孔処理を施した導電性支持体上に光導電層を有する
電子写真感光体を提供する。
【0012】本発明に用いられる導電性支持体の材料と
しては、例えば、アルミニウム、銅、マンガン、シリコ
ン、マグネシウム、亜鉛、ステンレス、クロム、チタ
ン、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、
金、白金等の金属又はこれらの合金から成るシリンダ状
支持体又はベルト状支持体等が挙げられる。
しては、例えば、アルミニウム、銅、マンガン、シリコ
ン、マグネシウム、亜鉛、ステンレス、クロム、チタ
ン、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、
金、白金等の金属又はこれらの合金から成るシリンダ状
支持体又はベルト状支持体等が挙げられる。
【0013】本発明で使用する水溶性色素は、当該電子
写真感光体を搭載するマシン、例えばレーザビームプリ
ンタ等に組み込まれた書き込み用光源である走査単色光
の波長付近に吸収ピークを有する水溶性の色素であるこ
とが好ましく、例えば780nmの半導体レーザ光源を用
いたレーザビームプリンタに対しては、染色するための
水溶性色素として水溶液の最大吸収波長が774nmの日
本化薬(株)製「カヤソルブ(Kayasorb)CY−17等が
挙げられる。勿論、ここに挙げたもの限定されるもので
はなく、紫外波長から赤外波長までの広範囲な波長領域
に大きな吸収を有する黒系の水溶性色素でも良い。
写真感光体を搭載するマシン、例えばレーザビームプリ
ンタ等に組み込まれた書き込み用光源である走査単色光
の波長付近に吸収ピークを有する水溶性の色素であるこ
とが好ましく、例えば780nmの半導体レーザ光源を用
いたレーザビームプリンタに対しては、染色するための
水溶性色素として水溶液の最大吸収波長が774nmの日
本化薬(株)製「カヤソルブ(Kayasorb)CY−17等が
挙げられる。勿論、ここに挙げたもの限定されるもので
はなく、紫外波長から赤外波長までの広範囲な波長領域
に大きな吸収を有する黒系の水溶性色素でも良い。
【0014】また、本発明では導電性支持体上に感光層
を有する電子写真感光体が用いられる。一般に、感光層
を有する電子写真感光体は、電荷発生材料を含有する電
荷発生層及び電荷輸送物質を含有する電荷輸送層から成
る積層型の感光層を有する電子写真感光体が主流となっ
ているが、これに限定されるものではない。。
を有する電子写真感光体が用いられる。一般に、感光層
を有する電子写真感光体は、電荷発生材料を含有する電
荷発生層及び電荷輸送物質を含有する電荷輸送層から成
る積層型の感光層を有する電子写真感光体が主流となっ
ているが、これに限定されるものではない。。
【0015】本発明の感光層に用いられる電荷発生材料
としては、例えば、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔
料、キノン系顔料、ペリレン系顔料、インジゴ系顔料、
チオインジゴ系顔料、ビスベンゾイミダゾール系顔料、
キナクリドン系顔料、キノリン系顔料、レーキ顔料、ア
ゾレーキ顔料、アントラキノン系顔料、オキサジン系顔
料、ジオキサジン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、
アズレニウム染料、スクウェアリウム染料、ピリリウム
系染料、トリアリルメタン染料、キサンテン染料、チア
ジン染料、シアニン系染料等の種々の有機顔料、染料
や、更にアモルファスシリコン、アモルファスセレン、
テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫化ア
ンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料を挙げるこ
とができる。
としては、例えば、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔
料、キノン系顔料、ペリレン系顔料、インジゴ系顔料、
チオインジゴ系顔料、ビスベンゾイミダゾール系顔料、
キナクリドン系顔料、キノリン系顔料、レーキ顔料、ア
ゾレーキ顔料、アントラキノン系顔料、オキサジン系顔
料、ジオキサジン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、
アズレニウム染料、スクウェアリウム染料、ピリリウム
系染料、トリアリルメタン染料、キサンテン染料、チア
ジン染料、シアニン系染料等の種々の有機顔料、染料
や、更にアモルファスシリコン、アモルファスセレン、
テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫化ア
ンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料を挙げるこ
とができる。
【0016】これらの材料は導電性支持体上にバインダ
ー樹脂に分散され塗布されるか、真空蒸着、スパッタリ
ング、CVD法等の手段により成膜されて用いられる。
ー樹脂に分散され塗布されるか、真空蒸着、スパッタリ
ング、CVD法等の手段により成膜されて用いられる。
【0017】電荷発生物質はここに挙げたものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独、或いは2
種類以上混合して用いることができる。
れるものではなく、その使用に際しては単独、或いは2
種類以上混合して用いることができる。
【0018】電荷発生物質とバインダー樹脂との使用割
合は、重量比で2:1〜1:1の範囲が好ましい。
合は、重量比で2:1〜1:1の範囲が好ましい。
【0019】電荷発生層の膜厚は、0.01〜1μmの
範囲が好ましい。
範囲が好ましい。
【0020】また感光層に用いられる電荷輸送物質とし
ては一般に電子を輸送する物質と正孔を輸送する物質の
2種類に分類されるが、本発明の感光体には両者とも使
用することができる。
ては一般に電子を輸送する物質と正孔を輸送する物質の
2種類に分類されるが、本発明の感光体には両者とも使
用することができる。
【0021】電子輸送物質としては、例えばクロラニ
ル、ブロモアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、9−ジシアノメチレン−2,4,7−トリニトト
フルオレノン、9−ジシアノメチレン−2,4,5,7
−テトラノトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラ
ニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサン
トン、テトラニトロカルバゾールクロラニル、2,3−
ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、2,4,7
−トリニトロ−9,10−フェナントレンキノン、テト
ラクロロ無水フタール酸、ジフェノキノン誘導体等の有
機化合物や、アモルファスシリコン、アモルファスセレ
ン、テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫
化アンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料が挙げ
られる。
ル、ブロモアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、9−ジシアノメチレン−2,4,7−トリニトト
フルオレノン、9−ジシアノメチレン−2,4,5,7
−テトラノトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラ
ニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサン
トン、テトラニトロカルバゾールクロラニル、2,3−
ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、2,4,7
−トリニトロ−9,10−フェナントレンキノン、テト
ラクロロ無水フタール酸、ジフェノキノン誘導体等の有
機化合物や、アモルファスシリコン、アモルファスセレ
ン、テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫
化アンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料が挙げ
られる。
【0022】正孔輸送物質としては、低分子化合物で
は、例えばピレン、N−エチルカルバゾール、N−イソ
プロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール、p
−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒドジフェニル
ヒドラゾン、p−N,N−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒドジフェニルヒドラゾン、p−N,N−ジフェニルア
ミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、等のヒド
ラゾン類、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニ
ル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾ
ール類、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチ
リル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン等のピラゾリン類、トリフェニルアミン、N,N,
N’,N’−テトラフェニル−1,1’−ジフェニル−
4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’
−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル
−4,4’−ジアミン等のアミン類、3−メチルベンジ
ジン誘導体、3−フェニルベンジジン誘導体等のベンジ
ジン類、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニ
ル)フェニルメタン等のフェニルメタン類、4,4−ジ
フェニル−1,1−ビス(4’−N,N−ジエチルアミ
ノフェニル)−1,3−ブタジエン等のブタジエン類等
が挙げられる。また、高分子化合物としては、例えばポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリ
ビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン−
ホルムアルデヒド樹脂、メチルカルバゾール−ホルムア
ルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド
樹脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリシラン等が挙
げられる。
は、例えばピレン、N−エチルカルバゾール、N−イソ
プロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール、p
−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒドジフェニル
ヒドラゾン、p−N,N−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒドジフェニルヒドラゾン、p−N,N−ジフェニルア
ミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、等のヒド
ラゾン類、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニ
ル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾ
ール類、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチ
リル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン等のピラゾリン類、トリフェニルアミン、N,N,
N’,N’−テトラフェニル−1,1’−ジフェニル−
4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’
−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル
−4,4’−ジアミン等のアミン類、3−メチルベンジ
ジン誘導体、3−フェニルベンジジン誘導体等のベンジ
ジン類、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニ
ル)フェニルメタン等のフェニルメタン類、4,4−ジ
フェニル−1,1−ビス(4’−N,N−ジエチルアミ
ノフェニル)−1,3−ブタジエン等のブタジエン類等
が挙げられる。また、高分子化合物としては、例えばポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリ
ビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン−
ホルムアルデヒド樹脂、メチルカルバゾール−ホルムア
ルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド
樹脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリシラン等が挙
げられる。
【0023】これらの材料はバインダー樹脂に分散され
塗布されるか、真空蒸着、スパッタリング、CVD法等
の手段により成膜されて、感光層に使用することができ
る。
塗布されるか、真空蒸着、スパッタリング、CVD法等
の手段により成膜されて、感光層に使用することができ
る。
【0024】電荷輸送物質はここに挙げたものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独、或いは2
種類以上混合して用いることができる。
れるものではなく、その使用に際しては単独、或いは2
種類以上混合して用いることができる。
【0025】電荷輸送物質とバインダー樹脂との使用割
合は、重量比で2:1〜1:2の範囲が好ましい。
合は、重量比で2:1〜1:2の範囲が好ましい。
【0026】電荷輸送層の膜厚は、5〜50μmの範囲
が好ましい。
が好ましい。
【0027】バインダーとしては、疎水性で、電気絶縁
性のフィルム形成可能な高分子重合体を用いるのが好ま
しい。このような高分子重合体としては、例えば、ポリ
カーボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリス
チレン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン
共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコ
ン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマ
ール、ポリスルホン等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。これらのバインダーは、単独又は2
種類以上混合して用いられる。
性のフィルム形成可能な高分子重合体を用いるのが好ま
しい。このような高分子重合体としては、例えば、ポリ
カーボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリス
チレン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン
共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコ
ン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマ
ール、ポリスルホン等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。これらのバインダーは、単独又は2
種類以上混合して用いられる。
【0028】また、これらのバインダーとともに可塑
剤、増感剤、表面改質剤等の添加剤を使用することもで
きる。
剤、増感剤、表面改質剤等の添加剤を使用することもで
きる。
【0029】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、o−ターフェニル、ジブチルフタレー
ト、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタ
レート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾ
フェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
化ビフェニル、o−ターフェニル、ジブチルフタレー
ト、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタ
レート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾ
フェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
【0030】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0031】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0032】更に本発明においては、基体と感光層との
接着性を向上させたり、基体から感光層への自由電荷の
注入を阻止するため、基体と感光層の間に、必要に応じ
て接着剤層或いはバリア層(下引層)を設けることもで
きる。これらの層に用いられる材料としては、環境の変
化に対して抵抗値の変動が比較的小さな酸化アルミニウ
ム、酸化錫、酸化チタン等の無機材料が挙げられる。
接着性を向上させたり、基体から感光層への自由電荷の
注入を阻止するため、基体と感光層の間に、必要に応じ
て接着剤層或いはバリア層(下引層)を設けることもで
きる。これらの層に用いられる材料としては、環境の変
化に対して抵抗値の変動が比較的小さな酸化アルミニウ
ム、酸化錫、酸化チタン等の無機材料が挙げられる。
【0033】これらの材料は塗料化して塗布されるか、
真空蒸着、スパッタリング、CVD法等の手段により成
膜されて使用される。
真空蒸着、スパッタリング、CVD法等の手段により成
膜されて使用される。
【0034】接着剤或いはバリアとしての機能を付与す
る物質はここに挙げたものに限定されるものではなく、
その使用に際しては単独、或いは2種類以上混合して用
いることができる。
る物質はここに挙げたものに限定されるものではなく、
その使用に際しては単独、或いは2種類以上混合して用
いることができる。
【0035】接着剤層或いはバリア層を設ける場合の膜
厚は、0.01〜1μmの範囲が好ましい。
厚は、0.01〜1μmの範囲が好ましい。
【0036】積層型感光体を塗工によって形成する場
合、上記の電荷発生剤や電荷輸送物質をバインダー等に
混合したものを溶剤に溶解した塗料を用いるが、バイン
ダーを溶解する溶剤は、バインダーの種類によって異な
るが、下層を溶解しないものの中から選択することが好
ましい。また、接着剤層或いはバリア層を塗工によって
形成する場合についても、上記のバインダー等を溶剤に
溶解した塗料を用いるが、バインダーを溶解する溶剤
は、バインダーの種類によって異なるが、下層を溶解し
ないものの中から選択することが好ましい。具体的な有
機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n
−プロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチ
ルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル
等のエステル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等
のスルホキシド及びスルホン類;塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、1,1,2−トリクロロエタン等
の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、o
−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、モノクロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。これらの溶剤
は、単独又は2種類以上混合して用いられる。
合、上記の電荷発生剤や電荷輸送物質をバインダー等に
混合したものを溶剤に溶解した塗料を用いるが、バイン
ダーを溶解する溶剤は、バインダーの種類によって異な
るが、下層を溶解しないものの中から選択することが好
ましい。また、接着剤層或いはバリア層を塗工によって
形成する場合についても、上記のバインダー等を溶剤に
溶解した塗料を用いるが、バインダーを溶解する溶剤
は、バインダーの種類によって異なるが、下層を溶解し
ないものの中から選択することが好ましい。具体的な有
機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n
−プロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチ
ルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル
等のエステル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等
のスルホキシド及びスルホン類;塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、1,1,2−トリクロロエタン等
の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、o
−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、モノクロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。これらの溶剤
は、単独又は2種類以上混合して用いられる。
【0037】塗工法としては、例えば、浸積コーティン
グ法、スプレーコーティング法、スピンコーティング
法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング
法、ブレードコーティング法、ローラコーティング法、
カーテンコーティング法等のコーティング法を用いるこ
とができる。
グ法、スプレーコーティング法、スピンコーティング
法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング
法、ブレードコーティング法、ローラコーティング法、
カーテンコーティング法等のコーティング法を用いるこ
とができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、これにより本発明が実施例に限定されるもの
ではない。尚、実施例中「部」とあるのは『重量部』を
示す。
明するが、これにより本発明が実施例に限定されるもの
ではない。尚、実施例中「部」とあるのは『重量部』を
示す。
【0039】(実施例1)導電性支持体として両端が開
放したφ30×262mmのアルミニウム系シリンダ(肉
厚:0.5mm)を用意し、まず、脱脂工程として30%
硝酸で3分間室温処理した後、6%苛性ソーダで60
℃、10秒間エッチング処理し、引き続いて再度30%
硝酸で3分間室温処理を施した。次に、陽極酸化(アル
マイト)処理として、15%硫酸を用いて20℃、1.
5A/dm2 の条件で22分間処理を行った。続いて、
下記表1に示した各条件で封孔処理を施し、最終的にア
ルミニウムシリンダの表面に膜厚7.5μmの陽極酸化
被膜を得た。
放したφ30×262mmのアルミニウム系シリンダ(肉
厚:0.5mm)を用意し、まず、脱脂工程として30%
硝酸で3分間室温処理した後、6%苛性ソーダで60
℃、10秒間エッチング処理し、引き続いて再度30%
硝酸で3分間室温処理を施した。次に、陽極酸化(アル
マイト)処理として、15%硫酸を用いて20℃、1.
5A/dm2 の条件で22分間処理を行った。続いて、
下記表1に示した各条件で封孔処理を施し、最終的にア
ルミニウムシリンダの表面に膜厚7.5μmの陽極酸化
被膜を得た。
【0040】
【表1】
【0041】このように表面処理したアルミニウムシリ
ンダ面上に、チタニルフタロシアニン顔料8部及び市販
のブチラール樹脂(商品名「エスレックBH−3」積水
化学工業(株)製)4部を、1,1,2−トリクロロエタ
ン300部及びジクロロメタン200部から成る混合溶
媒に加えた後、分散して得られた塗料を乾燥後の膜厚が
1000オングストロームとなるように塗布して電荷発
生層を形成した。
ンダ面上に、チタニルフタロシアニン顔料8部及び市販
のブチラール樹脂(商品名「エスレックBH−3」積水
化学工業(株)製)4部を、1,1,2−トリクロロエタ
ン300部及びジクロロメタン200部から成る混合溶
媒に加えた後、分散して得られた塗料を乾燥後の膜厚が
1000オングストロームとなるように塗布して電荷発
生層を形成した。
【0042】次に、正孔輸送物質である1−(4−ジフ
ェニルアミノベンジリデンイミノ)−2−メチルインド
リン11.4部、市販のポリカーボネート樹脂(商品名
「ユーピロンZ−200」三菱瓦斯化学(株)製)19部
及びビスt−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)0.
57部を、モノクロロベンゼン40部及びジクロロメタ
ン60部から成る混合溶媒に溶解して得られた塗料を、
上記電荷発生層上に乾燥後の膜厚が23.5μmとなる
ように塗布して、電荷輸送層を形成して、支持体上に電
荷発生層及び電荷輸送層から成る有機光導電層を有する
電子写真感光体を得た。
ェニルアミノベンジリデンイミノ)−2−メチルインド
リン11.4部、市販のポリカーボネート樹脂(商品名
「ユーピロンZ−200」三菱瓦斯化学(株)製)19部
及びビスt−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)0.
57部を、モノクロロベンゼン40部及びジクロロメタ
ン60部から成る混合溶媒に溶解して得られた塗料を、
上記電荷発生層上に乾燥後の膜厚が23.5μmとなる
ように塗布して、電荷輸送層を形成して、支持体上に電
荷発生層及び電荷輸送層から成る有機光導電層を有する
電子写真感光体を得た。
【0043】これらの試料に対してプロセススピード
が、6786mm/分のレーザビームページプリンタを用
いて電子写真特性を下記の各条件で評価を実施した。但
し、スコロトロンからのコロナ放電直後の感光体表面電
位(初期電位)を常温常湿(23℃/50%RH)下で
V0=−700Vとし、 光感度測定のための露光は波長
780nmの半導体レーザを0.7mW(感光体表面に於
いて0.6mW)の強度で行った。
が、6786mm/分のレーザビームページプリンタを用
いて電子写真特性を下記の各条件で評価を実施した。但
し、スコロトロンからのコロナ放電直後の感光体表面電
位(初期電位)を常温常湿(23℃/50%RH)下で
V0=−700Vとし、 光感度測定のための露光は波長
780nmの半導体レーザを0.7mW(感光体表面に於
いて0.6mW)の強度で行った。
【0044】低温低湿(10℃/20%RH)中で、こ
れらの試料の帯電特性を未露光初期電位のダイナミック
モード測定で評価し、帯電能の立ち上がり状態を観察し
た。また、同じ評価方法により印字画像を出力し、画像
観察を行った。この結果を表2に示した。
れらの試料の帯電特性を未露光初期電位のダイナミック
モード測定で評価し、帯電能の立ち上がり状態を観察し
た。また、同じ評価方法により印字画像を出力し、画像
観察を行った。この結果を表2に示した。
【0045】
【表2】
【0046】また、一般に電子写真感光体の繰り返し電
位特性の変化(例えば、残留電位の上昇等)が最も大き
く現れる高温高湿(33℃/85%RH)中で、これら
の試料に対して3000枚までの連続繰り返し電位の安
定性を評価した結果を表3に示した。尚、表3において
V0は未露光電位(帯電能)、VLは100%露光電位
(感度電位)、VRは残留電位を示す。
位特性の変化(例えば、残留電位の上昇等)が最も大き
く現れる高温高湿(33℃/85%RH)中で、これら
の試料に対して3000枚までの連続繰り返し電位の安
定性を評価した結果を表3に示した。尚、表3において
V0は未露光電位(帯電能)、VLは100%露光電位
(感度電位)、VRは残留電位を示す。
【0047】
【表3】
【0048】表2及び表3に示した結果から、比較試料
aの電子写真感光体は帯電の立ち上がりが遅いために白
紙上端部にカブリが発現し、また比較試料bの感光体は
3000枚繰り返しで感度電位並びに残留電位が大きく
上昇してしまうという問題点が有することが明らかであ
る。一方、導電性支持体の表面を陽極酸化処理した後、
蒸気封孔及び酢酸ニッケル封孔の2種類の封孔処理を施
した試料である実施試料1及び実施試料2の電子写真感
光体は、低温低湿で良好な帯電の立ち上がり特性並びに
印字画像を示し、且つ、高温高湿中で安定した繰り返し
電位特性を有することが理解できる。
aの電子写真感光体は帯電の立ち上がりが遅いために白
紙上端部にカブリが発現し、また比較試料bの感光体は
3000枚繰り返しで感度電位並びに残留電位が大きく
上昇してしまうという問題点が有することが明らかであ
る。一方、導電性支持体の表面を陽極酸化処理した後、
蒸気封孔及び酢酸ニッケル封孔の2種類の封孔処理を施
した試料である実施試料1及び実施試料2の電子写真感
光体は、低温低湿で良好な帯電の立ち上がり特性並びに
印字画像を示し、且つ、高温高湿中で安定した繰り返し
電位特性を有することが理解できる。
【0049】(実施例2)実施例1において、陽極酸化
処理と封孔処理との間に、774nmに最大吸収波長を有
する青色系水溶性のシアニン色素である「カヤソルブ
(Kayasorb) CY−17」(日本化薬(株)製)の水溶
液で染色処理を施した以外は実施試料1及び実施試料2
と全く同じ条件で作製した電子写真感光体をそれぞれ実
施試料3及び実施試料4とした。また、実施例2では、
実施例1で得た実施試料1及び実施試料2をそれぞれ比
較試料c及び比較試料dとした。
処理と封孔処理との間に、774nmに最大吸収波長を有
する青色系水溶性のシアニン色素である「カヤソルブ
(Kayasorb) CY−17」(日本化薬(株)製)の水溶
液で染色処理を施した以外は実施試料1及び実施試料2
と全く同じ条件で作製した電子写真感光体をそれぞれ実
施試料3及び実施試料4とした。また、実施例2では、
実施例1で得た実施試料1及び実施試料2をそれぞれ比
較試料c及び比較試料dとした。
【0050】これらの試料に対して実施例1で使用した
もの同一の780nm半導体レーザ使用LDページプリン
タを用いて電子写真特性を下記の各条件で評価を実施し
た。
もの同一の780nm半導体レーザ使用LDページプリン
タを用いて電子写真特性を下記の各条件で評価を実施し
た。
【0051】低温低湿(10℃/20%RH)、常温常
湿(23℃/50%RH)及び高温高湿の3環境中で、
中間調印字画像を出力し、干渉縞模様の発現の有無につ
いて画像観察を行った。この結果を表4に示した。
湿(23℃/50%RH)及び高温高湿の3環境中で、
中間調印字画像を出力し、干渉縞模様の発現の有無につ
いて画像観察を行った。この結果を表4に示した。
【0052】
【表4】
【0053】低温低湿(10℃/20%RH)中で、こ
れらの試料の帯電特性を未露光初期電位のダイナミック
モード測定で評価し、帯電能の立ち上がり状態を観察し
た。また、同じ評価方法により印字画像を出力し、画像
観察を行った。この結果を表5に示した。
れらの試料の帯電特性を未露光初期電位のダイナミック
モード測定で評価し、帯電能の立ち上がり状態を観察し
た。また、同じ評価方法により印字画像を出力し、画像
観察を行った。この結果を表5に示した。
【0054】
【表5】
【0055】また、一般に電子写真感光体の繰り返し電
位特性の変動が最も大きく現れる高温高湿(33℃/8
5%RH)中で、これらの試料に対して3000枚まで
の連続繰り返し電位の安定性を評価した。この結果を表
6に示した。尚、表6において、V0は未露光電位(帯
電能)、VLは100%露光電位(感度電位)、 VRは
残留電位を示す。
位特性の変動が最も大きく現れる高温高湿(33℃/8
5%RH)中で、これらの試料に対して3000枚まで
の連続繰り返し電位の安定性を評価した。この結果を表
6に示した。尚、表6において、V0は未露光電位(帯
電能)、VLは100%露光電位(感度電位)、 VRは
残留電位を示す。
【0056】
【表6】
【0057】表4、表5及び表6に示した結果から、実
施試料の電子写真感光体と比較試料の電子写真感光体と
の間の特性の違いは、干渉縞の有無のみであり、導電性
支持体の表面に対して陽極酸化処理と蒸気封孔及び酢酸
ニッケル封孔の2種類の封孔処理との間に干渉光消失効
果のある色素で染色処理を施した実施試料3及び実施試
料4の電子写真感光体が、低温低湿での帯電の立ち上が
り特性、高温高湿中での繰り返し電位特性を損なうこと
なく、中間調画像においてレーザ光による干渉縞の発生
が抑えられ、高品質な印字画像が出力可能なことが理解
できる。
施試料の電子写真感光体と比較試料の電子写真感光体と
の間の特性の違いは、干渉縞の有無のみであり、導電性
支持体の表面に対して陽極酸化処理と蒸気封孔及び酢酸
ニッケル封孔の2種類の封孔処理との間に干渉光消失効
果のある色素で染色処理を施した実施試料3及び実施試
料4の電子写真感光体が、低温低湿での帯電の立ち上が
り特性、高温高湿中での繰り返し電位特性を損なうこと
なく、中間調画像においてレーザ光による干渉縞の発生
が抑えられ、高品質な印字画像が出力可能なことが理解
できる。
【0058】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の電子写真感光体
は、低温低湿〜高温高湿の全環境において複写機、LE
Dプリンタ、LCDプリンタ等から繰り返し安定した高
品質な出力印字画像を提供でき、且つ、染色処理を施し
た支持体を用いた本発明の請求項2記載の電子写真感光
体は、更に、LDプリンタ等の書き込み光による干渉を
生じやすいマシンを用いた印字出力の場合でも干渉縞の
発生を抑制し、高品質な印字画像を提供できる。
は、低温低湿〜高温高湿の全環境において複写機、LE
Dプリンタ、LCDプリンタ等から繰り返し安定した高
品質な出力印字画像を提供でき、且つ、染色処理を施し
た支持体を用いた本発明の請求項2記載の電子写真感光
体は、更に、LDプリンタ等の書き込み光による干渉を
生じやすいマシンを用いた印字出力の場合でも干渉縞の
発生を抑制し、高品質な印字画像を提供できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 導電性支持体上に光導電層を有する電子
写真感光体において、導電性支持体がその表面を陽極酸
化処理した後、蒸気封孔及び酢酸ニッケル封孔の2種類
の封孔処理を施した材料であることを特徴とする電子写
真感光体。 - 【請求項2】 導電性支持体がその表面を陽極酸化処理
した後、水溶性色素を用いて染色処理を施し、更に、蒸
気封孔及び酢酸ニッケル封孔の2種類の封孔処理を施し
た材料であることを特徴とする請求項1記載の電子写真
感光体。 - 【請求項3】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
及び電荷輸送層から成る積層型の光導電層を設けた電子
写真感光体である請求項1又は2記載の電子写真感光
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14754693A JPH075717A (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14754693A JPH075717A (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH075717A true JPH075717A (ja) | 1995-01-10 |
Family
ID=15432770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14754693A Pending JPH075717A (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075717A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08248662A (ja) * | 1995-03-08 | 1996-09-27 | Nec Corp | 電子写真用感光体の製造方法 |
KR100525686B1 (ko) * | 1997-07-16 | 2005-12-21 | 후지 덴키 가부시끼가이샤 | 전자사진용감광체기판및전자사진용감광체 |
-
1993
- 1993-06-18 JP JP14754693A patent/JPH075717A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08248662A (ja) * | 1995-03-08 | 1996-09-27 | Nec Corp | 電子写真用感光体の製造方法 |
KR100525686B1 (ko) * | 1997-07-16 | 2005-12-21 | 후지 덴키 가부시끼가이샤 | 전자사진용감광체기판및전자사진용감광체 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4212784B2 (ja) | 電子写真感光体とその製造方法および電子写真方法、電子写真装置ならびに電子写真装置用プロセスカートリッジ | |
JP3086965B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP2016148766A (ja) | 電子写真感光体、その検査方法および電子写真感光体を備えた画像形成装置 | |
JPH075717A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP3949365B2 (ja) | 電子写真感光体及びそれを用いた電子写真装置 | |
JP3791227B2 (ja) | 電子写真用感光体およびその製造方法 | |
JP3903552B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH05297601A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP4275584B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
FR2612307A1 (fr) | Element photosensible electrophotographique, appareil electrophotographique et procede de formation d'une image electrophotographique | |
JP2010181911A (ja) | 電子写真感光体およびそれを用いた電子写真装置 | |
JP2004004159A (ja) | 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ及びタンデム型中間転写カラー画像形成装置 | |
JP2003228183A (ja) | 電子写真感光体および画像形成装置 | |
JP2003084462A (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジ | |
JP3577001B2 (ja) | 電子写真感光体およびこれを用いた電子写真装置 | |
JP2000281931A (ja) | 分散液の作製方法、電子写真感光体用分散液、電子写真感光体、電子写真装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジ | |
JPH05216250A (ja) | 電子写真用感光体及び電子写真装置 | |
JPH09325508A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH07281456A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2016053634A (ja) | 電子写真感光体、その製造検査方法および電子写真感光体を備えた画像形成装置 | |
JPH05341539A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH05341548A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH04335648A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2001194818A (ja) | 光導電性保護層を有する電子写真感光体、これを有する電子写真装置および電子写真用プロセスカートリッジ | |
JPH07140678A (ja) | 電子写真感光体用塗料及び電子写真感光体 |