JP2000281931A - 分散液の作製方法、電子写真感光体用分散液、電子写真感光体、電子写真装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジ - Google Patents

分散液の作製方法、電子写真感光体用分散液、電子写真感光体、電子写真装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジ

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JP2000281931A JP11088467A JP8846799A JP2000281931A JP 2000281931 A JP2000281931 A JP 2000281931A JP 11088467 A JP11088467 A JP 11088467A JP 8846799 A JP8846799 A JP 8846799A JP 2000281931 A JP2000281931 A JP 2000281931A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度を失うことなく繰り返し使用によって
も帯電性の低下と残留電位の上昇を生じない安定な電子
写真感光体を長期間安定して作製できる分散液、並び
に、前記特性を維持した電子写真感光体、電子写真方
法、電子写真装置及び電子写真装置用プロセスカートリ
ッジを提供する。 【解決手段】 分散メディアを内蔵する分散室を有機顔
料を含む溶媒が通過することにより有機顔料を分散させ
るに当たり、該溶媒全てが同じ時間だけ分散室を通過す
るようにした分散液の作製方法、該方法によって得られ
た分散液を用いて作製された電子写真感光体、並びに該
感光体を用いた電子写真方法、電子写真装置及び電子写
真装置用プロセスカートリッジ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機顔料を含有する
分散液の作製方法、それを用いた電子写真感光体用分散
液、その分散液を用いて作られる電子写真感光体、並び
にその電子写真感光体を用いた電子写真方法、電子写真
装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジに関す
る。更に詳しくは、有機顔料の結晶型の変化のない分散
液の作製方法、それを用いた電子写真感光体用分散液、
その分散液を用いて作られる繰り返し使用によっても感
光体の帯電電位と残留電位の安定性に優れた電子写真感
光体、並びにそれを用いた異常画像発生の少ない電子写
真方法、電子写真装置及び電子写真装置用プロセスカー
トリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】有機顔料は比較的以前から塗料用のフィ
ラーとして用いられてきた。特に、その色彩の豊かさは
無機顔料には無い利点である。また、近年では有機顔料
の応用例として、有機光電変換デバイス用材料として脚
光を浴びるようになってから、様々な材料、用途が生み
出されている。
【0003】このような有機顔料を含む膜が成膜される
に当たっては、大面積化が容易な湿式成膜法がその大半
を占めている。湿式成膜法により成膜される塗膜の良否
は、顔料を含む分散液の良否にほとんど左右されると言
っても過言ではない。分散液の良否とは、顔料の分散性
が一つの決め手となる。従って、良好な分散液とは顔料
がビヒクル中に充分に分散され、その分散状態が長期に
わたり継続されるものである。
【0004】このような分散液を作製するために、ここ
までには様々な分散機・分散システムが提案され、分散
効率を上げる方法が考案されてきた。分散液中の顔料の
粒子サイズを小さくするためには、一般論として分散メ
ディアのサイズの小さいものを用いるが、顔料が分散さ
れにくいものであると分散力が不足する。これを改良す
るためにはメディアサイズを大きくするか、分散されや
すい顔料を用いる以外にない。前者では最終到達する粒
子サイズに限界があるため、後者の方法を開発すること
が効率的である。しかしながら、分散に関して顔料側か
らのアプローチはほとんど見当たらない。
【0005】一方、電子写真方式を用いた情報処理シス
テム機の発展は目覚ましいものがある。特に、情報をデ
ジタル信号に変換して光によって情報記録を行う光プリ
ンターは、そのプリント品質、信頼性において向上が著
しい。このデジタル記録技術はプリンターのみならず通
常の複写機にも応用され、所謂デジタル複写機が開発さ
れている。また、従来からあるアナログ複写にこのデジ
タル記録技術を搭載した複写機は、種々様々な情報処理
機能が付加されるため、今後その需要性が益々高まって
いくと予想される。
【0006】光プリンターの光源としては現在のところ
小型で安価で信頼性の高い半導体レーザー(LD)や発
光ダイオード(LED)が多く使われている。現在よく
使われているLEDの発光波長は660nmであり、L
Dの発光波長域は近赤外光領域にある。このため、可視
光領域から近赤外光領域に高い感度を有する電子写真感
光体の開発が望まれている。
【0007】電子写真感光体の感光波長域は、感光体に
使用される電荷発生物質の感光波長域によってほぼ決ま
ってしまう。そのため、従来から各種アゾ顔料、多環キ
ノン系顔料、三方晶形セレン、各種フタロシアニン顔料
等多くの電荷発生物質が開発されている。それらの内、
チタニルフタロシアニン(TiOPcと略記される)は
600〜800nmの長波長光に対して高感度を示すた
め、光源がLEDやLDである電子写真プリンターやデ
ジタル複写機用の感光体用材料として極めて重要且つ有
用である。
【0008】上述したような有機顔料は、特定の結晶構
造が特異的な特性を発現することが多い。例えばTiO
Pcは、A型(β相)あるいはB型(α相)と呼ばれる
安定結晶よりも、不安定な結晶型(準安定状態)である
CuKαの特性X線(波長1.514Å)に対するブラ
ッグ角2θの最大回折ピークが27.2±0.2°にあ
る材料は非常に高感度であることが知られている。
【0009】この材料は結晶が準安定状態であるが故
に、粉砕・分散などの物理的ストレスによって結晶型が
容易に転移することが知られており、分散を控えめにす
ることで結晶型の変化を少なくする方法がとられてい
る。この方法によると、分散液中の顔料粒子サイズは必
然的に大きなものになる。一方、感光体の塗工方法とし
ては浸漬塗工法が一般に用いられるが、粒径の大きな分
散液を用いると、塗膜欠陥が生じやすいという欠点を有
している。これらの点から、十分に分散が進んだ(粒径
の細かい)、結晶型の安定な分散液の作製方法が望まれ
ていた。
【0010】また、カールソンプロセス及び類似プロセ
スにおいて繰り返し使用される電子写真感光体の条件と
しては、感度、受容電位、電位保持性、電位安定性、残
留電位、分光特性に代表される静電特性が優れているこ
とが要求される。とりわけ、高感度感光体については、
繰り返し使用による帯電性の低下と残留電位の上昇が、
感光体の寿命特性を支配することが多くの感光体で経験
的に知られており、チタニルフタロシアニンもこの例外
ではない。従って、チタニルフタロシアニンを用いた感
光体の繰り返し使用による安定性は未だ十分とはいえ
ず、その技術の完成が熱望されていた。また、これら特
徴を持った感光体を長期的に安定に作製可能な分散液
(感光層形成液)も要望されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
顔料を用いて分散液を作製する際に、効率的に分散液を
作製する方法を提供することにある。また、別の目的
は、結晶多型を有する有機顔料をそのうちの特定の結晶
型を維持したまま、粒子サイズの細かい分散液の作製方
法を提供することにある。また、別の目的は、特定の特
性を長期間安定して維持できる分散液の作製方法を提供
することにある。本発明の更に別の目的は、高感度を失
うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下と残留
電位の上昇を生じない安定な電子写真感光体を提供する
ことにある。また、別の目的は、前記特性を維持したま
ま、耐摩耗性を向上した電子写真感光体を提供すること
にある。本発明の更に別の目的は、高感度を失うことな
く繰り返し使用によっても帯電性の低下と残留電位の上
昇を生じない安定な電子写真方法を提供することにあ
る。本発明の更に別の目的は、高感度を失うことなく繰
り返し使用によっても帯電性の低下と残留電位の上昇を
生じない安定な電子写真装置及び電子写真装置用プロセ
スカートリッジを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述のように、有機顔料
は電子写真感光体の光キャリア発生材料として重要な役
割を担っている。有機顔料は電子写真感光体中において
は、一般に微粒子の形で存在している。これは、電子写
真プロセスにおける画像書込み光を一定の割合で均一に
吸収するためである。このため、粒子が大きすぎたり、
粒度分布がまばらであったりすると、得られる電子写真
感光体は有機顔料を含む感光層(電荷発生層)がきれい
な塗膜にならないばかりか、電子写真プロセスにおいて
異常画像が発生したりもする。このような点から言え
ば、電荷発生物質としての有機顔料は感光層(電荷発生
層)を形成するための分散液中では粒度分布の幅が狭
く、粒子サイズが出来る限り小さい方が好ましい。即
ち、分散安定性の高い分散液の作製が、電子写真感光体
の成否を握っていると言っても過言ではない。
【0013】有機顔料を含有する電子写真感光体は、一
般的に湿式法により形成される。特に大量生産に向いた
浸漬塗工方法が、ドラム状感光体の製造方法の大半をし
める。浸漬塗工方法は、装置・方式が簡便であるため、
マスプロダクト方式の製造には最も向いているが、少量
の本数を塗工する場合でも、必要最低量の塗工液が必要
となる。この最低必要量が、他の塗工方式、例えば、ス
プレー法、ノズルコートなど塗りきりの方式に比べると
極めて多量である。
【0014】有機顔料の分散方法は種々提案されている
が、多量の分散液を作製する場合にはいくつかの制限が
生じる。即ち、ボールミル、振動ミルなどにおいては、
ポットの容量が作製可能量を決めてしまう。このような
観点から、一バッチで多量の分散液作製可能な分散シス
テムとして、循環系の中に分散能を有する部位即ち分散
チャンバー部(分散室)を有する分散システムが提案さ
れている。
【0015】このようなシステムは一般に、大容量のス
トックタンクに対し、分散室の容量が小さく設計されて
いる。これは、システムをコンパクトにまとめる、省エ
ネ、分散室内に使用する分散メディアを少なくする等の
目的によるものである。分散方式の流れとしては、スト
ックタンクから分散室に送られ、分散室で分散された液
が再びストックタンクに戻って来たときに、分散された
液が分散前の液に完全に混ざる方式であるが、ストック
タンクの容量に対し分散室の容量が余りにも小さい場
合、ストックタンク内の液はほとんどが分散されていな
い液(1度も分散室を通っていない液)となってしま
う。このため、分散するために非常に時間がかかってし
まい、効率的でなくなる。更に、一部の液は何度も分散
室を通ることになるため、過分散になったり、場合によ
っては結晶型を変えてしまうことすらある。このように
して作製した分散液を用いて感光体を作製した場合、粒
度分布の不均一性による塗膜の不均一性、あるいは結晶
型の変化・変質による静電特性の変化(所望の静電特性
が得られない)などの不具合点を生じることがある。
【0016】本発明者らは、上述のように循環分散シス
テムそのものの考え方は非常に好ましいものであるが、
分散室を1度通過した液が多量の未分散の液に混ざって
埋もれてしまうことが致命的な欠点であることを見い出
した。この点を改良するために、すべての分散すべき液
が同じ回数(時間)だけ分散室を通過させることによ
り、分散効率が飛躍的に向上し、結晶型の安定した、均
一な粒度分布を持った分散液を作製できることを見い出
した。
【0017】上記の方法を具体的にするために、本発明
者らは近年一般的に用いられている循環分散システムの
循環という概念を取り除き、分散すべき液の分散室の通
過を一方通行にし、通過前の液と通過後の液が絶対混ざ
らないようにすることで、液全体の分散室の通過時間
(回数)が全く等しくなる方法により達成できることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0018】また、本発明者らは、上記技術を用いて作
製された、結晶型の安定した且つ均一な粒度分布を持っ
た分散液を用いることにより、成膜性が良好で、且つ静
電特性が安定している電子写真感光体が形成されること
を見い出した。即ち、この分散液を用いた感光体は、電
子写真プロセス中で用いると、従来問題であった繰り返
し使用における帯電性の低下・光感度の低下(残留電位
の上昇)を起こすことなく、安定した表面電位を与える
ものであることが分かった。これにより、地肌汚れある
いは画像濃度低下といった異常画像の発生が押さえられ
ることが判明し、本発明を完成するに至った。
【0019】従って、本発明によれば、第一に、分散メ
ディアを内蔵する分散室を有機顔料を含む溶媒が通過す
ることにより、有機顔料を分散する分散液の製造方法に
おいて、該溶媒全てが同じ時間だけ分散室を通過するこ
とを特徴とする分散液の作製方法が提供される。第二
に、分散室の両端に少なくとも1つ以上のストックタン
クが配管により接続され、分散室と少なくとも片方のス
トックタンクとの間に溶媒を送液可能なポンプが配置さ
れた装置にて、片側のストックタンクからもう一方のス
トックタンクに分散室を通って、一方通行の形で溶媒が
通過される状態で分散が行われることを特徴とする上記
第一に記載した分散液の作製方法が提供される。第三
に、分散室通過前と通過後の液を分離し、分散室を通過
した回数が異なる溶媒が混ざることのないことを特徴と
する上記第一に記載した分散液の作製方法が提供され
る。第四に、前記有機顔料がフタロシアニン系顔料であ
ることを特徴とする上記第一〜第三のいずれかに記載し
た分散液の作製方法が提供される。第五に、前記有機顔
料がチタニルフタロシアニンであることを特徴とする上
記第一〜第三のいずれかに記載した分散液の作製方法が
提供される。第六に、前記有機顔料が少なくともCuK
αの特性X線(波長1.514Å)に対するブラッグ角
2θの最大回折ピークが27.2±0.2°にあるチタ
ニルフタロシアニンであることを特徴とする上記第一〜
第三のいずれかに記載した分散液の作製方法が提供され
る。第七に、前記溶媒中に樹脂を併用することを特徴と
する上記第一〜第六のいずれかに記載した分散液の作製
方法が提供される。
【0020】第八に、上記第一〜第七のいずれかに記載
した方法により作製されたことを特徴とする電子写真感
光体用分散液が提供される。
【0021】第九に、導電性支持体上に少なくとも有機
顔料が分散された感光層を有する電子写真感光体におい
て、該感光層を形成するための有機顔料を含有する分散
液が、分散メディアを内蔵する分散室を有機顔料を含む
溶媒が通過することにより有機顔料を分散する方法によ
り分散され、該溶媒全てが同じ時間だけ分散室を通過す
るように分散された分散液であることを特徴とする電子
写真感光体が提供される。第十に、導電性支持体上に少
なくとも有機顔料が分散された感光層を有する電子写真
感光体において、該感光層を形成するための有機顔料を
含有する分散液が、分散室の両端に少なくとも1つ以上
のストックタンクが配管により接続され、分散室と少な
くとも片方のストックタンクとの間に溶媒を送液可能な
ポンプが配置された装置にて、片側のストックタンクか
らもう一方のストックタンクに分散室を通って、一方通
行の形で溶媒が通過される状態で、分散室を通過した回
数が異なる溶媒が混ざることのないように分散された分
散液であることを特徴とする上記第九に記載した電子写
真感光体が提供される。第十一に、前記電子写真感光体
に含有される有機顔料がフタロシアニン系顔料であるこ
とを特徴とする上記第九又は第十に記載した電子写真感
光体が提供される。第十二に、前記電子写真感光体に含
有される有機顔料がチタニルフタロシアニンであること
を特徴とする上記第九又は第十に記載した電子写真感光
体が提供される。第十三に、前記電子写真感光体に含有
される有機顔料が少なくともCuKαの特性X線(波長
1.514Å)に対するブラッグ角2θの最大回折ピー
クが27.2±0.2°にあるチタニルフタロシアニン
であることを特徴とする上記第九又は第十に記載した電
子写真感光体が提供される。第十四に、前記感光層が電
荷発生層と電荷輸送層の積層構成からなることを特徴と
する上記第九〜第十三のいずれかに記載した電子写真感
光体が提供される。第十五に、前記電子写真感光体の電
荷輸送層に少なくともトリアリールアミン構造を主鎖及
び/又は側鎖に含むポリカーボネートを含有することを
特徴とする上記第十四に記載した電子写真感光体が提供
される。
【0022】第十六に、電子写真感光体に、少なくとも
帯電、画像露光、現像、転写、クリーニング、除電を繰
り返し行う電子写真方法において、該電子写真感光体
が、分散室の両端に少なくとも1つ以上のストックタン
クが配管により接続され、分散室と少なくとも片方のス
トックタンクとの間に溶媒を送液可能なポンプが配置さ
れた装置にて、片側のストックタンクからもう一方のス
トックタンクに分散室を通って、一方通行の形で溶媒が
通過される状態で、分散室を通過した回数が異なる溶媒
が混ざることのないように、溶媒全てが同じ時間だけ分
散室を通過されるように分散された分散液を塗布乾燥す
ることにより形成された感光層を導電性支持体上に設け
たものであることを特徴とする電子写真方法が提供され
る。
【0023】第十七に、少なくとも帯電手段、画像露光
手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手
段及び電子写真感光体を具備してなる電子写真装置であ
って、該電子写真感光体が、分散室の両端に少なくとも
1つ以上のストックタンクが配管により接続され、分散
室と少なくとも片方のストックタンクとの間に溶媒を送
液可能なポンプが配置された装置にて、片側のストック
タンクからもう一方のストックタンクに分散室を通っ
て、一方通行の形で溶媒が通過される状態で、分散室を
通過した回数が異なる溶媒が混ざることのないように、
溶媒全てが同じ時間だけ分散室を通過するように分散さ
れた分散液を塗布乾燥することにより形成された感光層
を導電性支持体上に設けたものであることを特徴とする
電子写真装置が提供される。
【0024】第十八に、少なくとも電子写真感光体を具
備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジであっ
て、該電子写真感光体が、分散室の両端に少なくとも1
つ以上のストックタンクが配管により接続され、分散室
と少なくとも片方のストックタンクとの間に溶媒を送液
可能なポンプが配置された装置にて、片側のストックタ
ンクからもう一方のストックタンクに分散室を通って、
一方通行の形で溶媒が通過される状態で、分散室を通過
した回数が異なる溶媒が混ざることのないように、溶媒
全てが同じ時間だけ分散室を通過するように分散された
分散液を塗布乾燥することにより形成された感光層を導
電性支持体上に設けたものであることを特徴とする電子
写真装置用プロセスカートリッジが提供される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、分散液の作製方法について具体的に述べる。本発
明で分散される有機顔料は、公知の有機顔料のいずれも
が適用されるが、例えば、フタロシアニン系顔料、モノ
アゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系
顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系
縮合多環化合物、スクエアリック酸系染料、ナフタロシ
アニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用い
られる。
【0026】数多くの結晶型を有するフタロシアニン系
顔料は非常に有効であり、中でもチタニルフタロシアニ
ンは結晶型により特性が大きく変化するが顔料である。
とりわけCuKαの特性X線(波長1.514Å)に対
するブラッグ角2θの最大回折ピークが27.2°±
0.2°にあるチタニルフタロシアニンは、極めて高い
光キャリア発生能を有するが、結晶型が不安定であり他
の結晶型へと容易に変換してしまうものである。しかし
ながら、本発明を用いることにより安定に結晶型を維持
したまま、分散液を作製することが出来、顔料本来の光
キャリア発生能を維持したままの分散液が得られる。
【0027】また、分散液を作製する際、溶媒中にバイ
ンダー樹脂を併用することは、結晶型の変化を押さえる
意味で非常に重要な役割を担う。バインダー樹脂は、用
途に応じて任意のものが使用される。
【0028】電子写真感光体用分散液に用いられる樹脂
としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、
ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アク
リル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマー
ル、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、
ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、
ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニル
ピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0029】図1は、本発明の分散液を作製するのに好
適な装置の一例を示した図である。図1において、51
は分散室(分散チャンバー部)で内部にモーター52に
よって高速回転するローターと分散を行うビーズが入っ
ている。ビーズとしては直径0.3mmから1mm程度
のジルコニアビーズ、ガラスビーズなどが使用される。
53A及び53Bはストックタンクであり、内部に分散
する液が貯えられている。図1の例ではストックタンク
は2基であるが、3基あるいはそれ以上でもかまわな
い。また、ストックタンク53A、53Bは同一の形状
をしているが、それはかならずしも同一の形状である必
要はない。54A及び54Bはストックタンク内の液を
攪拌する攪拌機であり、55はストックタンクの液を分
散室に送るポンプである。また、58は三方弁であり、
分散室1に送る液としてストックタンク53Aの液かあ
るいはストックタンク53Bの液かを切り替えることを
可能にする。
【0030】図1ではストックタンクが2基の例を示し
たが、ストックタンクの数が増えた場合は図1の58に
示す弁は三方弁ではなく、四方あるいはそれ以上の切り
替え弁となる。弁59も三方弁であり、分散室から出た
液をストックタンク53Aあるいは53Bのどちらに入
れるかの切り替えを可能にする。弁59も弁58と同様
にストックタンクの数に応じて切り替え数は増し、切り
替えが可能となる。
【0031】このような装置を用いて、はじめに片側の
ストックタンクに分散前の液を入れ、ポンプにより分散
室に送り、分散された液はもう片方のストックタンクの
みに収納する様に弁58、59により調節する。その後
に、片側のタンクには分散液が入らないように弁58、
59の調節し、分散を開始する。次いで、弁58、59
の調整により、分散室を1度通過した分散液が入ったス
トックタンクからもう一方のストックタンクに分散液が
収納されるように分散を再び行う。以降はこの操作を必
要に応じて繰り返すことにより、粒度分布の狭い、平均
粒径の小さい、結晶型の変化の少ない分散液を作製する
ことが出来る。
【0032】次いで、本発明により作製される電子写真
感光体を図面に沿って説明する。図2は、本発明に用い
られる電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支
持体31上に、電荷発生材料と電荷輸送材料を主成分と
する単層感光層33が設けられている。図3及び図4は
本発明に用いられる電子写真感光体の別の構成例を示す
断面図であり、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層
35と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層37と
が、積層された構成をとっている。
【0033】導電性支持体31としては、体積抵抗10
10Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニ
ウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金
などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化
物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状も
しくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、ある
いは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ス
テンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きな
どの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面
処理した管などを使用することができる。また、特開昭
52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケ
ルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体
31として用いることができる。
【0034】この他、上記支持体上に導電性粉体を適当
な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性
支持体31として用いることができる。この導電性粉体
としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ま
たアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、
銀などの金属粉、あるいは導電性酸化錫、ITOなどの
金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いら
れる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢
酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、
フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹
脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノー
ル樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性
層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例
えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエ
チルケトン、トルエンなどに分散して塗布することによ
り設けることができる。
【0035】更に、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン
などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チュー
ブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電
性支持体31として良好に用いることができる。
【0036】次に、感光層について説明する。感光層は
単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生
層35と電荷輸送層37で構成される場合から述べる。
【0037】電荷発生層35は、有機顔料を主成分とす
る層である。これは前述の方法により作製された分散液
を製膜してなる層である。必要に応じて電荷発生層35
に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレ
タン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、
シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレ
ン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステ
ル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリア
ミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が
挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量
部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重
量部が適当である。
【0038】ここで用いられる溶剤としては、例えばイ
ソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチ
ルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキ
サン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられ
る。
【0039】塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、ス
プレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナー
コート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当
であり、好ましくは0.1〜2μmである。電荷発生層
35は、前述のような分散装置を用いて作製された分散
液を用いることにより形成される。
【0040】電荷輸送層37は、電荷輸送物質及び結着
樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生
層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必
要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加す
ることもできる。
【0041】電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸
送物質とがある。電子輸送物質としては、例えばクロル
アニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,
8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ
−4H−インデノ〔1,2-b〕チオフェン−4−オ
ン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5
−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物
質が挙げられる。
【0042】正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−ガルバゾリル
エチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムア
ルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポ
リビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘
導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、
モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、
トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フ
ェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリー
ルメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチ
リルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニル
ベンゼン誘導体、ヒドラジン誘導体、インデン誘導体、
ブタジエン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘
導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられ
る。これらの電荷輸送物質は単独、又は2種以上混合し
て用いられる。
【0043】結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレ
ート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロ
ース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化
性樹脂が挙げられる。
【0044】電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部
に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150
重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜1
00μm程度とすることが好ましい。ここで用いられる
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トル
エン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロ
エタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセ
トンなどが用いられる。
【0045】また、電荷輸送層には、電荷輸送物質とし
ての機能と結着樹脂の機能を持った高分子電荷輸送物質
も良好に使用される。これら高分子電荷輸送物質から構
成される電荷輸送層は、耐摩耗性に優れたものである。
高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できる
が、トリアリールアミン構造を主鎖及び/又は側鎖に含
むポリカーボネートが良好に用いられる。中でも、下記
一般式(1)〜(10)で表される高分子電荷輸送物質
が良好に用いられ、これらを以下に例示し、具体例を示
す。
【0046】(1)一般式(1)で表されるポリカーボ
ネート
【化1】 式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して置換若しく
は無置換のアルキル基又はハロゲン原子を、R4は水素
原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を、R5及び
6は置換若しくは無置換のアリール基を、夫々表す。
o、p及びqはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
k及びjは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.
9である。nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の
整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価
基、又は下記一般式で表される2価基を表す。
【化2】 式中、R101及びR102は各々独立して置換若しくは無置
換のアルキル基、アリール基又はハロゲン原子を表す。
l及びmは0〜4の整数を表し、Yは単結合、炭素原子
数1〜12の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO
−、−CO−O−Z−O−CO−(式中、Zは脂肪族の
2価基を表す。)、又は
【化3】 (式中、aは1〜20の整数を、bは1〜2000の整
数を、夫々表し、R103及びR104は置換若しくは無置換
のアルキル基又はアリール基を表す。)を表す。ここ
で、R101とR102、R103とR104は、それぞれ同一でも
異なってもよい。
【0047】(2)一般式(2)で表されるポリカーボ
ネート
【化4】 式中、R7及びR8は置換若しくは無置換のアリール基を
表し、Ar1、Ar2及びAr3は同一又は異なるアリレ
ン基を表す。X、k、j及びnは、一般式(1)の場合
と同じである。
【0048】(3)一般式(3)で表されるポリカーボ
ネート
【化5】 式中、R9及びR10は置換若しくは無置換のアリール基
を表し、Ar4、Ar5及びAr6は同一又は異なるアリ
レン基を表す。X、k、j及びnは、一般式(1)の場
合と同じである。
【0049】(4)一般式(4)で表されるポリカーボ
ネート
【化6】 式中、R11及びR12は置換若しくは無置換のアリール基
を、Ar7、Ar8及びAr9は同一又は異なるアリレン
基を、pは1〜5の整数を、夫々表す。X、k、j及び
nは、一般式(1)の場合と同じである。
【0050】(5)一般式(5)で表されるポリカーボ
ネート
【化7】 式中、R13及びR14は置換若しくは無置換のアリール基
を、Ar10、Ar11及びAr12は同一又は異なるアリレ
ン基を、夫々表し、X1及びX2は置換若しくは無置換の
エチレン基、又は置換若しくは無置換のビニレン基を表
す。X、k、j及びnは、一般式(1)の場合と同じで
ある。
【0051】(6)一般式(6)で表されるポリカーボ
ネート
【化8】 式中、R15、R16、R17及びR18は置換若しくは無置換
のアリール基を、Ar 13、Ar14、Ar15及びAr16
同一又は異なるアリレン基を、夫々表し、Y1、Y2及び
3は単結合、置換若しくは無置換のアルキレン基、置
換若しくは無置換のシクロアルキレン基、置換若しくは
無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子又は硫黄原
子、又はビニレン基を表し、同一であっても異なってい
てもよい。X、k、j及びnは、一般式(1)の場合と
同じである。
【0052】(7)一般式(7)で表されるポリカーボ
ネート
【化9】 式中、R19及びR20は水素原子又は置換若しくは無置換
のアリール基を表し、R19とR20は環を形成していても
よい。Ar17、Ar18及びAr19は同一又は異なるアリ
レン基を表す。X、k、j及びnは、一般式(1)の場
合と同じである。
【0053】(8)一般式(8)で表されるポリカーボ
ネート
【化10】 式中、R21は置換若しくは無置換のアリール基を、Ar
20、Ar21、Ar22及びAr23は同一又は異なるアリレ
ン基を、夫々表す。X、k、j及びnは、一般式(1)
の場合と同じである。
【0054】(9)一般式(9)で表されるポリカーボ
ネート
【化11】 式中、R22、R23、R24及びR25は置換若しくは無置換
のアリール基を、Ar 24、Ar25、Ar26、Ar27及び
Ar28は同一又は異なるアリレン基を、夫々表す。X、
k、j及びnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0055】(10)一般式(10)で表されるポリカ
ーボネート
【化12】 式中、R26及びR27は置換若しくは無置換のアリール基
を、Ar29、Ar30及びAr31は同一又は異なるアリレ
ン基を、夫々表す。X、k、j及びnは、一般式(1)
の場合と同じである。
【0056】本発明において電荷輸送層37中に可塑剤
やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹
脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用で
き、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程
度が適当である、レベリング剤としては、ジメチルシリ
コーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどの
シリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基
を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その
使用量は結着樹脂に対して0〜1重量%が適当である。
【0057】次に、感光層が単層構成33の場合につい
て述べる。単層感光層の形成には、上述した特定の方法
によって作製された顔料を結着樹脂中に分散した分散液
が使用できる。即ち、単層感光層は、電荷発生物質、電
荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散
し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。更
に、この感光層には上述した電荷輸送材料を添加した機
能分離タイプとしても良く、良好に使用できる。また、
必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添
加することもできる。
【0058】結着樹脂としては、先に電荷輸送層37で
挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発生層3
5で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろ
ん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用でき
る。結着樹脂100重量部に対する、電荷発生物質の量
は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜
190重量部が好ましく、更に好ましくは50〜150
重量部である。単層感光層は、電荷発生物質、結着樹脂
を必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の
溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法
やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成で
きる。単層感光層の膜厚は5〜100μm程度が適当で
ある。
【0059】本発明の電子写真感光体には、導電性支持
体31と感光層との間に下引き層を設けることができ
る。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これら
の樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考える
と、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂である
ことが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニル
アルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の
水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロ
ン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン
樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等
が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電
位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸
化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示で
きる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
【0060】これらの下引き層は、前述の感光層の如く
適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。更
に、本発明の下引き層として、シランカップリング剤、
チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用
することもできる。この他、本発明の下引き層には、A
23を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレ
ン(パリレン)等の有機物やSiO2,SnO2,TiO
2,ITO,CeO2等の無機物を真空薄膜作製法にて設
けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のもの
を用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが
適当である。
【0061】本発明の電子写真感光体には、感光層保護
の目的で、保護層が感光層の上に設けられることもあ
る。保護層に使用される材料としてはABS樹脂、AC
S樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化
ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセ
タール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレ
ート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルス
ルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリ
プロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、
ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合
体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。保護層にはそ
の他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエ
チレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれら
の樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム等の無
機材料を分散したもの等を添加することができる。保護
層の形成法としては、通常の塗布法が採用される、な
お、保護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当であ
る。また、以上のほかに真空薄膜作製法にて形成したa
−C,a−SiCなど公知の材料を保護層として用いる
ことができる。
【0062】本発明においては、感光層と保護層との間
に中間層を設けることも可能である。中間層には、一般
にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂と
しては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶
性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法と
しては、前述のごとく通常の塗布法が採用される。な
お、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当であ
る。
【0063】次に図面を用いて本発明の電子写真方法な
らびに電子写真装置を詳しく説明する。
【0064】図5は、本発明の電子写真プロセス及び電
子写真装置を説明するための概略図であり、以下に示す
ような変形例も本発明の範疇に属するものである。
【0065】図5において、感光体1は導電性支持体上
に前述の方法により作製された分散液を用いて製膜した
感光層(好ましくは特定のX線回折スペクトルを与える
TiOPc感光層)が設けられてなる。感光体1はドラ
ム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベル
ト状のものであっても良い。帯電チャージャー3、転写
前チャージャー7、転写チャージャー10、分離チャー
ジャー11、クリーニング前チャージャー13には、コ
ロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステ
ート・チャージャー)、帯電ローラを始めとする公知の
手段が用いられる。
【0066】転写手段には、一般に上記の帯電器が使用
できるが、図に示されるように転写チャージャーと分離
チャージャーを併用したものが効果的である。
【0067】また、画像露光部5、除電ランプ2等の光
源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンラン
プ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LE
D)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセ
ンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャ
ープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外
カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フ
ィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルター
を用いることもできる。
【0068】かかる光源等は、図5に示される工程の他
に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング
工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、
感光体に光が照射される。
【0069】さて、現像ユニット6により感光体1上に
現像されたトナーは、転写紙9に転写されるが、全部が
転写されるわけではなく、感光体1上に残存するトナー
も生ずる。このようなトナーは、ファーブラシ14及び
ブレード15により、感光体より除去される。クリーニ
ングは、クリーニングブラシだけで行なわれることもあ
り、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファー
ブラシを始めとする公知のものが用いられる。
【0070】電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画
像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜
像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微
粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正
(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られ
る。かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、
また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
【0071】図6には、本発明による電子写真プロセス
の別の例を示す。感光体21は前述の方法により作製さ
れた分散液を用いて製膜した感光層(好ましくは特定の
X線回折スペクトルを与えるTiOPc感光層)を有し
ており、駆動ローラ22a、22bにより駆動され、帯
電器23による帯電、光源24による画像露光、現像
(図示せず)、帯電器25を用いる転写、光源26によ
るクリーニング前露光、ブラシ27によるクリーニン
グ、光源28による除電が繰返し行なわれる。図6にお
いては、感光体21(勿論この場合は支持体が透光性で
ある)に支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行
なわれる。
【0072】以上の図示した電子写真プロセスは、本発
明における実施形態を例示するものであって、もちろん
他の実施形態も可能である。例えば、図6において支持
体側よりクリーニング前露光を行っているが、これは感
光層側から行ってもよいし、また、画像露光、除電露光
の照射を支持体側から行ってもよい。
【0073】一方、光照射工程は、画像露光、クリーニ
ング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前
露光、画像露光のプレ露光、及びその他公知の光照射工
程を設けて、感光体に光照射を行なうこともできる。
【0074】以上に示すような画像形成手段は、複写装
置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれ
ていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装
置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジと
は、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手
段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1
つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状
等は多く挙げられるが、一般的な例として、図7に示す
ものが挙げられる。感光体16は、導電性支持体上に前
述の方法により作製された分散液を用いて成膜した感光
層(好ましくは特定のX線回折スペクトルを与えるTi
OPc感光層)を有してなるものである。
【0075】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、
本発明はこれら実施例により制約を受けるものではな
い。なお、部はすべて重量部である。
【0076】まず、ブラッグ角2θの最大回折ピークが
27.2°±0.2°にある結晶形(いわゆるY型)の
チタニルフタロシアニン顔料の具体的な合成例を述べ
る。 (顔料製造例)フタロジニトリル525部と1−クロロ
ナフタレン4000部を撹拌混合し、窒素気流下で四塩
化チタン190部を滴下する。滴下終了後、徐々に20
0℃まで昇温し、反応温度を190℃〜210℃の問に
保ちながら5時間撹拌して反応を行った。反応終了後、
放冷し130℃になったところで熱時ろ過し、次いで1
−クロロナフタレンで粉体が青色になるまで洗浄し、次
にメタノールで数回洗浄し、更に80℃の熱水で数回洗
浄した後、乾燥し422部の粗チタニルフタロシアニン
顔料を得た。得られた熱水洗浄処理した粗チタニルフタ
ロシアニン顔料のうち60部を96%硫酸1000部に
3〜5℃下で撹拌し、溶解し、ろ過した。得られた硫酸
溶液を氷水35000部中に撹拌しながら滴下し、析出
した結晶をろ過、次いで洗浄液が中性になるまで水洗を
繰り返し、チタニルフタロシアニン顔料の水ペーストを
得た。この水ぺーストに1,2−ジクロロエタン150
0部を加え、室温下2時間撹拌した後、メタノール25
00部を更に加え撹拌し、ろ過した。これをメタノール
洗浄し、更に乾燥してチタニルフタロシアニン顔料49
部を得た。
【0077】顔料製造例で得られたチタニルフタロシア
ニン顔料についてのX線回折スペクトルを、以下に示す
条件で測定した。 X線管球 Cu、 電圧40kV、 電流20mA、 走査速度1°/分、 走査範囲3°〜40° 時定数2秒、
【0078】顔料製造例で得られたチタニルフタロシア
ニン顔料のX線回折スペクトルを、図8に示す。得られ
たチタニルフタロシアニン顔料は、ブラッグ角2θの最
大ピークが少なくとも27.2°±0.2°にある結晶
形を有していることが分かる。
【0079】実施例1 顔料製造例で作製した顔料は大きな塊を含んでいたた
め、市販のミキサーにより粗粉砕を行った。この結果、
約200μm以下程度の粉体を得た。この顔料を用い、
図1に示すようなビーズミル分散機を用いて、下記組成
の液の分散を行った。片方のストックタンクからもう一
方のストックタンクに分散室を通して送液する分散操作
(パス分散と呼ぶ)を1回行った。 上記顔料 370部 ブチラール樹脂 250部 2−ブタノン 5000部 ブチラール樹脂はあらかじめ別の容器で2一ブタノンに
溶解しておいたものを使用した。これを分散液1とす
る。
【0080】実施例2 実施例1におけるパス分散を2回行った以外は、実施例
1と全く同様にして分散液を作製した。これを分散液2
とする。
【0081】実施例3 実施例1におけるパス分散を4回行った以外は、実施例
1と全く同様にして分散液を作製した。これを分散液3
とする。
【0082】比較例1 実施例1におけるパス分散を行
わず、始めから弁を調節して片側のストックタンクのみ
を使用して循環分散(循環分散時間30分)を行った。
これを分散液4とする。
【0083】比較例2 実施例1におけるパス分散を行
わず、始めから弁を調節して片側のストックタンクのみ
を使用して循環分散(循環分散時間180分)を行っ
た。これを分散液5とする。
【0084】比較例3 実施例1における分散条件にお
いて、ブチラール樹脂を添加せずに分散を行い、分散後
にブチラール樹脂を溶解した。これを分散液6とする。
【0085】上記のように作製した分散液を以下のよう
に評価した。平均粒径・粒度分布は堀場製作所:CAP
A700にて測定した。粒度分布の評価は、全体の分布
に対する各粒子サイズの範囲を体積分率で算出される数
値を持って評価した。また、分散液を乾固し、粉末とし
た後、X線回折スペクトルを測定した。結果を表1に示
す。
【0086】
【表1】 表1より、分散液1〜3は平均粒径も細かく、結晶型の
変化のない分散液であることが分かる。
【0087】次いで、塗工性を評価するため直径30m
mのアリミニウムシリンダーに浸漬塗工法により、先述
の分散液1〜4を塗工した。塗膜の状態を目視にて評価
を行った。結果を表2に示す。
【0088】
【表2】 表2により、分散液1〜3を用いた場合には塗膜欠陥の
ない良好な塗膜が得られることが分かる。
【0089】保存性の試験として、分散液1〜4を室温
暗所にて1ヶ月間静置保存し、保存後の分散液の状態を
観察した。結果を表3に示す。
【0090】
【表3】 表3の結果から、分散液1〜3は保存性・分散安定性に
も優れていることが分かる。
【0091】実施例4〜6及び比較例4、5 電鋳ニッケルベルト上に下記組成の下引き層塗工液、電
荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を、順次塗布・
乾燥し、積層感光体を作製した。
【0092】 〔下引き層塗工液〕 二酸化チタン粉末 15部 ポリビニルブチラール 6部 2−ブタノン 150部
【0093】〔電荷発生層塗工液〕前記分散液1〜5を
それぞれ用いた。
【0094】 〔電荷輸送層塗工液〕 ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 7.5部
【化13】 塩化メチレン 80部
【0095】このようにして得られた電子写真感光体を
図6に示す電子写真プロセス(但し、クリーニング前露
光は無し)に装着し、画像露光光源を780mmの半導
体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)と
した。連続して8000枚の印刷を行い、その時の画像
評価を行った。結果を表4に示す。
【0096】
【表4】 分散液4を用いた感光体の電荷発生層は、分散液中に粗
大粒子が存在しているため、塗膜欠陥(ポチ、スジな
ど)を生じた。これにより異常画像の発生が認められ
た。また、分散液5を用いた感光体は、繰り返し使用後
に、画像濃度の低下を生じた。表4より分散液1〜3を
用いた感光体は、初期及び繰り返し使用後にも良好な画
像を与えていることが分かる。
【0097】実施例7、8及び比較例6 アルミニウムシリンダー表面を陽極酸化処理した後、封
孔処理を行った。この上に、下記電荷発生層塗工液、電
荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥して各々0.2μm
厚の電荷発生層、20μm厚の電荷輸送層を形成し、本
発明の電子写真感光体を作製した。
【0098】〔電荷発生層塗工液〕実施例7には前記分
散液1を用い、実施例8には前記分散液2を用い、比較
例6には前記分散液5を用いた。
【0099】 〔電荷輸送層塗工液〕 下記構造式の電荷輸送物質 8部
【化14】 ポリカーボネート 10部 塩化メチレン 80部
【0100】このようにして得られた電子写真感光体を
図7に示す電子写真用プロセスカートリッジに装着した
後、画像形成装置に搭載した。画像露光光源を780m
mの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き
込み)として、現像直前の感光体の表面電位が測定でき
るように表面電位計のプローブを挿入した。連続して6
000枚の印刷を行い、その時の画像露光部と画像非露
光部の表面電位を初期と6000枚後に測定した結果を
表5に示す。
【0101】
【表5】 表5より、分散液1〜2を用いた感光体は、繰り返し使
用後にも安定した表面電位を維持していることが分か
る。
【0102】実施例9 実施例4における支持体を電鋳ニッケル・ベルトからア
ルミシリンダーに変えた以外は、実施例4と全く同様に
して感光体を作製した。
【0103】実施例10 実施例4の電荷輸送層塗工液を以下の組成に変えた以外
は、実施例4と全く同様にして感光体を作製した。
【0104】 〔電荷輸送層塗工液〕 下記構造式の高分子電荷輸送物質 10部
【化15】 塩化メチレン 100部
【0105】実施例11 実施例4の電荷輸送層塗工液を以下の組成に変えた以外
は、実施例4と全く同様にして感光体を作製した。
【0106】 〔電荷輸送層塗工液〕 下記構造式の高分子電荷輸送物質 10部
【化16】 塩化メチレン 100部
【0107】上記の実施例9〜11の各電子写真感光体
を図5に示す電子写真プロセスに装着し(但し、画像露
光光源を780nmに発光を持つLDとした)、連続し
て一万枚の印刷を行い、その時の画像を初期と一万枚後
に評価した。また、電荷輸送層の膜厚の変化(減少量)
を測定した。結果を表6に示す。
【0108】
【表6】 表4から実施例10及び11の電子写真感光体は、特に
耐摩耗性を示していることがわかる。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、分散液作製にあたり非
常に効率的に、且つ結晶型を変えることない分散液を作
製する方法が提供され、この方法を用いることにより、
特定の結晶型を維持したまま、粒径の細かい分散液が提
供される。この分散液は、電子写真感光体用分散液とし
て非常に有用であり、特定の感光体特性を与え、且つ塗
膜欠陥の少ない感光体を作製することが可能である。こ
れにより、特定の特性(高感度・繰り返し使用によって
も安定な表面電位)を維持しつつ、耐摩耗性の高い感光
体が提供される。更に、高感度を失うことなく繰り返し
使用によっても帯電性の低下と残留電位の上昇を生じな
い安定な電子写真装置及び電子写真装置用プロセスカー
トリッジが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における感光層を形成するための分散液
を得るのに好適な装置の概略図である。
【図2】本発明で用いられる電子写真感光体の模式断面
図である。
【図3】本発明で用いられる別の電子写真感光体の模式
断面図である。
【図4】本発明で用いられる更に別の電子写真感光体の
模式断面図である。
【図5】本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置を
説明するための概略図である。
【図6】本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置を
説明するための概略図である。
【図7】本発明の代表的な電子写真装置を説明するため
の概略図である。
【図8】本発明の顔料製造例により得られるチタニルフ
タロシアン顔料のX線回折スペクトルである。
【符号の説明】
1 感光体 2 除電ランプ 3 帯電チャージャ 4 イレーサ 5 画像露光部 6 現像ユニット 7 転写前チャージャ 8 レジストローラ 9 転写紙 10 転写チャージャ 11 分離チャージャ 12 分離爪 13 クリーニング前チャージャ 14 ファーブラシ 15 クリーニングブレード 16 感光体 17 帯電チャージャ 18 クリーニングブラシ 19 画像露光部 20 現像ローラ 21 感光体 22a、22b 駆動ローラ 23 帯電チャージャ 24 像露光源 25 転写チャージャ 26 クリーニング前露光部 27 クリーニングブラシ 28 除電光源 31 導電性支持体 33 感光層 35 電荷発生層 37 電荷輸送層 51 分散室 52 モータ 53A、53B ストックタンク 54A、54B 撹拌機 55 ポンプ 58 三方弁 59 三方弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/06 371 G03G 5/06 371 5/07 103 5/07 103 (72)発明者 清原 貴人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 AA19 AA20 AA32 AA34 AA35 BA38 BA39 BB25 BB44 EA13 EA16 EA19 EA20 FA27

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散メディアを内蔵する分散室を有機顔
    料を含む溶媒が通過することにより、有機顔料を分散す
    る分散液の製造方法において、該溶媒全てが同じ時間だ
    け分散室を通過することを特徴とする分散液の作製方
    法。
  2. 【請求項2】 分散室の両端に少なくとも1つ以上のス
    トックタンクが配管により接続され、分散室と少なくと
    も片方のストックタンクとの間に溶媒を送液可能なポン
    プが配置された装置にて、片側のストックタンクからも
    う一方のストックタンクに分散室を通って、一方通行の
    形で溶媒が通過される状態で分散が行われることを特徴
    とする請求項1記載の分散液の作製方法。
  3. 【請求項3】 分散室通過前と通過後の液を分離し、分
    散室を通過した回数が異なる溶媒が混ざることのないこ
    とを特徴とする請求項1記載の分散液の作製方法。
  4. 【請求項4】 前記有機顔料がフタロシアニン系顔料で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    分散液の作製方法。
  5. 【請求項5】 前記有機顔料がチタニルフタロシアニン
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の作製方法。
  6. 【請求項6】 前記有機顔料が少なくともCuKαの特
    性X線(波長1.514Å)に対するブラッグ角2θの
    最大回折ピークが27.2±0.2°にあるチタニルフ
    タロシアニンであることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の分散液の作製方法。
  7. 【請求項7】 前記溶媒中に樹脂を併用することを特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載の分散液の作製方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の方法に
    より作製されたことを特徴とする電子写真感光体用分散
    液。
  9. 【請求項9】 導電性支持体上に少なくとも有機顔料が
    分散された感光層を有する電子写真感光体において、該
    感光層を形成するための有機顔料を含有する分散液が、
    分散メディアを内蔵する分散室を有機顔料を含む溶媒が
    通過することにより有機顔料を分散する方法により分散
    され、該溶媒全てが同じ時間だけ分散室を通過するよう
    に分散された分散液であることを特徴とする電子写真感
    光体。
  10. 【請求項10】 導電性支持体上に少なくとも有機顔料
    が分散された感光層を有する電子写真感光体において、
    該感光層を形成するための有機顔料を含有する分散液
    が、分散室の両端に少なくとも1つ以上のストックタン
    クが配管により接続され、分散室と少なくとも片方のス
    トックタンクとの間に溶媒を送液可能なポンプが配置さ
    れた装置にて、片側のストックタンクからもう一方のス
    トックタンクに分散室を通って、一方通行の形で溶媒が
    通過される状態で、分散室を通過した回数が異なる溶媒
    が混ざることのないように分散された分散液であること
    を特徴とする請求項9記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記電子写真感光体に含有される有機
    顔料がフタロシアニン系顔料であることを特徴とする請
    求項9又10記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記電子写真感光体に含有される有機
    顔料がチタニルフタロシアニンであることを特徴とする
    請求項9又10記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記電子写真感光体に含有される有機
    顔料が少なくともCuKαの特性X線(波長1.514
    Å)に対するブラッグ角2θの最大回折ピークが27.
    2±0.2°にあるチタニルフタロシアニンであること
    を特徴とする請求項9又は10記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 前記感光層が電荷発生層と電荷輸送層
    の積層構成からなることを特徴とする請求項9〜13の
    いずれかに記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 前記電子写真感光体の電荷輸送層に少
    なくともトリアリールアミン構造を主鎖及び/又は側鎖
    に含むポリカーボネートを含有することを特徴とする請
    求項14記載の電子写真感光体。
  16. 【請求項16】電子写真感光体に、少なくとも帯電、画
    像露光、現像、転写、クリーニング、除電を繰り返し行
    う電子写真方法において、該電子写真感光体が、分散室
    の両端に少なくとも1つ以上のストックタンクが配管に
    より接続され、分散室と少なくとも片方のストックタン
    クとの間に溶媒を送液可能なポンプが配置された装置に
    て、片側のストックタンクからもう一方のストックタン
    クに分散室を通って、一方通行の形で溶媒が通過される
    状態で、分散室を通過した回数が異なる溶媒が混ざるこ
    とのないように、溶媒全てが同じ時間だけ分散室を通過
    されるように分散された分散液を塗布乾燥することによ
    り形成された感光層を導電性支持体上に設けたものであ
    ることを特徴とする電子写真方法。
  17. 【請求項17】 少なくとも帯電手段、画像露光手段、
    現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段及び
    電子写真感光体を具備してなる電子写真装置であって、
    該電子写真感光体が、分散室の両端に少なくとも1つ以
    上のストックタンクが配管により接続され、分散室と少
    なくとも片方のストックタンクとの間に溶媒を送液可能
    なポンプが配置された装置にて、片側のストックタンク
    からもう一方のストックタンクに分散室を通って、一方
    通行の形で溶媒が通過される状態で、分散室を通過した
    回数が異なる溶媒が混ざることのないように、溶媒全て
    が同じ時間だけ分散室を通過するように分散された分散
    液を塗布乾燥することにより形成された感光層を導電性
    支持体上に設けたものであることを特徴とする電子写真
    装置。
  18. 【請求項18】 少なくとも電子写真感光体を具備して
    なる電子写真装置用プロセスカートリッジであって、該
    電子写真感光体が、分散室の両端に少なくとも1つ以上
    のストックタンクが配管により接続され、分散室と少な
    くとも片方のストックタンクとの間に溶媒を送液可能な
    ポンプが配置された装置にて、片側のストックタンクか
    らもう一方のストックタンクに分散室を通って、一方通
    行の形で溶媒が通過される状態で、分散室を通過した回
    数が異なる溶媒が混ざることのないように、溶媒全てが
    同じ時間だけ分散室を通過するように分散された分散液
    を塗布乾燥することにより形成された感光層を導電性支
    持体上に設けたものであることを特徴とする電子写真装
    置用プロセスカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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