JPH05158268A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法

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JPH05158268A
JPH05158268A JP32320691A JP32320691A JPH05158268A JP H05158268 A JPH05158268 A JP H05158268A JP 32320691 A JP32320691 A JP 32320691A JP 32320691 A JP32320691 A JP 32320691A JP H05158268 A JPH05158268 A JP H05158268A
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Masanori Matsumoto
雅則 松本
Masayuki Sakamoto
雅遊亀 坂元
Hiroshi Matsumoto
浩史 松本
Tatsuhiro Morita
竜廣 森田
Kazuyuki Arai
和幸 新居
Hideaki Taniguchi
英明 谷口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真感光体用導電性基体を水洗浄処理し
ても、黒ポチ、白ポチ、ハーフトーン画像のムラ等の画
像欠陥の少ない且つ長期間の使用においてても特性の劣
化の少ない電子写真感光体を得る。 【構成】 電子写真感光体用導電性基体を純水、イオン
交換水又は界面活性剤含有水で洗浄し、得られた導電性
基体に酸化チタン含有下引き層を形成し、且つその上に
感光体層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に電子写真感光体は、ドラム状導
電性基体上に感光層を形成したものである。このドラム
状導電性基体は円筒状のアルミを鏡面加工又は板状のア
ルミをインパクト成形することにより作成される。鏡面
加工又はインパクト成形中に基体表面には、切削油のミ
スト、空気中のダスト、切粉等が付着するため、基体表
面を洗浄処理して除去した後に、縮合多環顔料、アゾ顔
料等の電荷発生物質、樹脂の結着剤等から成る電荷発生
層及びヒドラゾン系又はアリールアミン系電荷輸送物
質、樹脂の結着剤、酸化防止剤等から成る電荷輸送層を
順次塗布・積層し、乾燥して感光層を形成する。
【0003】電荷発生層及び電荷輸送層は、上述した電
荷発生層及び電荷輸送層を構成する物質をそれぞれ含有
する塗布液にドラム状導電性基体を公知の方法で浸漬す
ることによって該基体の表面に形成される。ここでおこ
なう浸漬塗布方法としては、特に制限はなく公知の方法
が使用し得るが、例えば特開昭49−130736、特
開昭57−5047及び特開昭59−46171に開示
される方法が挙げられる。
【0004】浸漬塗布方法において、前処理である導電
性基体表面の洗浄が不十分であると、その表面に油、ダ
スト等が残り、塗布の際にハジキ、シミ等の塗布欠陥の
原因となる。このような電子写真感光体上に発生した欠
陥は、コピー画像に黒ポチ、白ポチ、ハーフトーン画像
のムラ等となって現われ、画像品質に悪影響を及ぼし、
かような電子写真感光体は実用に適さないものである。
【0005】基体表面の洗浄としては、通常有機溶媒
中、又は必要に応じて加温された有機溶媒中に基体を浸
漬処理又は超音波の作用下で浸漬処理する浸漬洗浄;基
体を溶媒に浸漬中又は基体に溶媒をシャワーリングしな
がらブラシ、スポンジ等により物理的に擦する接触洗
浄;溶媒を高圧下でスリットより基体表面に噴出するジ
ェット洗浄及び溶媒蒸気中に基体を挿入する蒸気洗浄が
挙げられ、これらの単独又は組合せにより基体表面の洗
浄がおこなわれている。
【0006】ここで使用される溶媒としては、メチレン
クロライド、エチレンクロライド、1,1,1−トリク
ロルエタン、トリクロルエチレン、パークロルエチレン
等の塩素系溶剤、フロン−112、フロン−113等の
フッ素系溶剤、該フッ素系溶剤とメタノール、メチレン
クロライド等との混合溶剤、ベンゼン、トルエン、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、石油系
炭化水素等及びこれらの混合物が挙げられる。これらの
溶剤中には引火性、発火性を有するもの、人体に有害で
あるので使用許容濃度が低いもの、洗浄能力が低いもの
が含まれており、最も一般的に使用されている溶剤は、
1,1,1−トリクロルエタンである。
【0007】しかしながら、1,1,1−トリクロルエ
タンは、洗浄能力が高い、取扱いが容易等の長所がある
ものの、地球温暖化、オゾン層の破壊等を引起す物質の
一つであると推考され、フロンとともに全世界でその削
減が決定されており、1,1,1−トリクロルエタンの
代替洗浄液の提供又は代替洗浄法の開発が要求されてい
る。
【0008】1,1,1−トリクロルエタン等の有機溶
媒を用いる洗浄の代替として、純水又は界面活性剤含有
水に浸漬洗浄する、所謂水洗浄が提案されている。
【0009】前述の有機溶媒による洗浄後の乾燥は、空
気中への開放により溶媒が瞬時に蒸発して乾燥が完了す
るが、水洗浄の場合は、常温における水の蒸発速度が遅
いので、空気中のダストが付着したり、乾燥ムラ、シミ
が導電性基体表面に生じたりする傾向があり、この導電
性基体を用いて製造した電子写真感光体は、コピー画像
に黒ポチ、白ポチ、ハーフトーン画像のムラ等の画像欠
陥を生じることが度々ある。
【0010】また、従来の洗浄液としてトリクロルエタ
ン、フロン等を用いる洗浄においては超音波発振時に生
ずるキャビテーションが弱いので、導電性基体に与える
ダメージは小さい。しかしながら、水は上述の有機溶剤
に比べ表面張力が大きく、蒸気圧が高く、且つ粘度が高
いので、生ずるキャビテーションが強く、特に基体が比
較的柔らかい材料から成る場合には、洗浄中に基体表面
にピンホールが発生することがある。
【0011】更に、導電性基体材料としてコスト、加工
しやすさ、強度、重量等の観点から最も一般的に使用さ
れているアルミニウムは、洗浄液が中性であっても反応
が起り、更に酸性又はアルカリ性の場合には、その反応
が加速する。また、洗浄液の温度を高くした場合も、そ
の反応は加速する。このような洗浄液との反応によりア
ルミニウム基体の表面には、アルミニウムの酸化物、水
酸化物、水和物等が生成し、該化合物の生成した基体表
面は微小部分で物理的ぬれ性の変化(接触角の違い)を
生じる。
【0012】そのような導電性基体の表面に電荷発生層
及び電荷輸送層の感光体層を形成すると、塗布ムラ、塗
布ヌケを生じ、製造された電子写真感光体は、暗部電位
の低下及び電位のバラツキ、明部電位の低下等を招き、
コピー画像に黒ポチ、白ポチ等の画像欠陥を生ずること
がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】純水、イオン交換水又
は界面活性剤含有水を洗浄液として用いて導電性基体を
洗浄した後に感光層を形成する電子写真感光体の製造に
おいて、コピー画像に黒ポチ、白ポチ、ハーフトーン画
像のムラ等の画像欠陥が生じない電子写真感光体を製造
する方法の開発が強く望まれる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等の鋭意研究の
結果、電子写真感光体用導電性基体を純水、イオン交換
水又は界面活性剤含有水で洗浄し、乾燥した後、導電性
基体表面に酸化チタンを含有する水溶性又はアルコール
可溶性樹脂から成る下引き層を形成し、その上に感光層
を形成することによって、水洗浄した導電性基体に感光
層を形成した電子写真感光体であってもコピー画像に黒
ポチ、白ポチ、ハーフトーン画像のムラ等の画像欠陥の
発生率が著しく減少することを見出し、この知見に基づ
いて本発明を成すに至った。
【0015】
【作用】図1は本発明の洗浄方法の概略を示す図であ
る。
【0016】(i)「洗浄工程」:切削加工又はインパ
クト成形された基体1はレール3に配置されたロボット
ハンド2に支持されている。第1の洗浄層11は純水又
はイオン交換水、好ましくは界面活性剤が溶解した純水
又はイオン交換水の洗浄液18で満たされており、該洗
浄液はヒーター16により40〜60℃に加熱されてお
り、且つ洗浄槽11底部には超音波発振器17が備付け
られ、基体浸漬時に超音波が発振するようになってい
る。洗浄槽11にはパイプ12から洗浄液がタンク(図
示せず)より定常的に送り込まれている。洗浄によって
基体表面から除去された油、ダスト、切粉が分散してい
る洗浄液は配管19からポンプ14によりフィルター1
5を経て循環し、ダスト、切粉等はフィルター15に補
足される。基体の浸漬によりオーバーフローする液は配
管13から排出される。排出された洗浄液は廃液処理装
置(図示せず)により処理される。
【0017】(ii)「濯ぎ工程」:第2の洗浄槽21、
第3の洗浄槽31及び第4の洗浄槽41にはそれぞれ洗
浄液25,35,45として純水又はイオン交換水が満
たされていて濯ぎ処理がなされる。それぞれの洗浄槽底
部には超音波発振器24,34,44が配備され、各洗
浄槽の洗浄液は、それぞれ配管26,36,46からポ
ンプ22,32,42フィルター23,33,43を経
て循環し、該フィルターによって、ダスト、切粉等が補
足される。洗浄液はタンク47より洗浄槽41に供給さ
れ、第4の洗浄槽41からのオーバーフローにより第3
の洗浄槽31に洗浄液が供給され、第3の洗浄槽31か
らのオーバーフローにより、第2の洗浄槽21に洗浄液
が供給され、且つ第2の洗浄槽21からオーバーフロー
する液は配管27から排出され、廃液処理装置で処理さ
れる。
【0018】本発明で使用する界面活性剤としては、基
体を腐食することのないノニオン系界面活性剤及び/又
はアニオン系界面活性剤が使用し得、その具体例として
は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコ
ポリマー型及びノニルフェノールポリオキシエチンエー
テルのノニオン系界面活性剤及びアルキルベンゼン、高
級アルコール、α−オレフィンなどの硫酸塩、ケイ酸
塩、炭酸塩又はリン酸塩のアニオン系界面活性剤が挙げ
られる。
【0019】また、洗浄助剤(ビルダー)として、炭酸
ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カ
リウム、ケイ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機ビ
ルダー、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、有機アミン等の有機ビルダーを洗浄液に添加しても
良い。
【0020】本発明の洗浄液の界面活性剤の濃度は0.
5〜30%、好ましくは4〜15%である。
【0021】本発明における洗浄時間(浸漬時間)は、
0.5〜10分間、好ましくは1.5〜5分間で、第2
〜第4の洗浄槽における浸漬時間もそれぞれ0.5〜1
0分間、好ましくは1.5〜5分間である。尚、浸漬
中、必要に応じて、基体を揺動させても良い。
【0022】(iii)「乾燥工程」:濯ぎ処理が終了した
基体は、基体表面に付着している水滴を除去するため
に、乾燥処理が施こされる。乾燥処理の方法は特に制限
はないが、基体表面水が比較的速やかに水切りされ、且
つ乾燥される方法であれば良い。例えば熱風エアーブロ
ー法、70〜80℃の温純水又はイオン交換水に浸漬し
引上げる温水引上法等が例示し得る。
【0023】洗浄処理された導電性基体表面に酸化チタ
ン含有の下引き層が公知の方法で形成される。例えば、
浸漬塗布法又はスプレー塗布法によって、洗浄処理され
た導電性基体表面に下引き層を形成する。
【0024】該下引き層の結着剤樹脂としては、感光層
形成塗布液を構成する溶剤(有機溶剤)に対して耐溶解
性の高い樹脂で、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルエーテル、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメ
タアクリル酸等の水溶性樹脂、ポリアミド、アクリル樹
脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等のアルコール可溶性
の硬化性樹脂が挙げられる。
【0025】下引き層に含有される酸化チタンは平均粒
径が0.01〜0.5μm のルチル型、アナターゼ型を
用いることが出来る。酸化チタンと結着剤樹脂との混合
比率(体積比)は1/1〜3/1である。酸化チタンの
混合比率が1未満であると、低温時の残留電位の上昇、
高温時の帯電性の低下等の環境依存性が生じ、また混合
比率が3を超えると基体表面の接着性が悪くなる。
【0026】酸化チタンを下引き層に含ませることによ
り、低温乃至高温の範囲で特性の劣化を防止することが
出来、環境安定性が高く且つ長期間の使用においても特
性の劣化を抑制することが出来る。
【0027】下引き層の厚さは0.1〜30μm 、好ま
しくは0.2〜20μm である。下引き層の厚さが0.
1μm 未満であると、感光層の塗布ヌケが起り、30μ
m を超えると残留電位が上昇することがある。
【0028】下引き層が形成された導電性基体に公知の
方法で感光層を形成する。例えば、浸漬塗布法又はスプ
レー塗布法によって、下引き層が塗布された導電性基体
表面に電荷発生層を形成し、次いで、電荷発生層の上に
浸漬塗布法又はスプレー塗布法によって電荷輸送層を形
成する。
【0029】本発明で用いる電子写真感光体の導電性基
体としては、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレ
ス、真ちゅう等の金属の円筒状基体又は薄膜シート、ま
たはアルミニウム、錫合金、酸化インジウム等をポリエ
ステルフィルムあるいは紙、金属フィルムの円筒状基体
などに蒸着したものが上げられる。
【0030】電荷発生層は、光照射により電荷を発生す
る電荷発生材料を主成分とし、必要に応じて公知の結合
剤、可塑剤、増感剤を含有し、膜厚が1.0μm 以下
(乾燥膜厚)となるように導電性円筒状基体又は下引き
層の上に塗布される。
【0031】電荷発生材料としては、ペリレン系顔料、
多環キノン系顔料、フタロシアニン顔料、金属フタロシ
アニン系顔料、スクエアリウム色素、アズレニウム色
素、チアピリリウム色素、及びカルバゾール骨格、スチ
リルスチルベン骨格、トリフェニルアミン骨格、ジベン
ゾチオフェン骨格、オキサジアゾール骨格、フルオレノ
ン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジアゾ
ール骨格又はジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ
顔料などが挙げられる。
【0032】電荷輸送層は、電荷発生材料が発生した電
荷を受入れこれを輸送する能力を有する電荷輸送材料、
及び結着剤を必須成分とし、必要に応じて公知のレベリ
ング剤、可塑剤、増感剤などを含有し、乾燥膜厚5〜7
0μm となるように電荷発生層の上に塗布される。
【0033】電荷輸送材料としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリル
エチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムア
ルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポ
リビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキソ
ジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9−(p−ジ
エチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス
(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリル
アントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾ
ン類、ヒドラゾン誘導体等の電子供与性物質、或いはフ
ルオレノン誘導体、ジベンザチオフェン誘導体、インデ
ノチオフェン誘導体、フェナンスレンキノン誘導体、イ
ンデノピリジン誘導体、チオキサントン誘導体、ベンゾ
[c]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導
体、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタ
ン、プロマニル、クロラニル、ベンゾキノン等の電子受
容性物質が挙げられる。
【0034】本発明の電子写真感光体の製造方法は公知
の浸漬塗布方法を適用し得る。その一例を以下に述べ
る。
【0035】アゾ系顔料などの電荷発生材料が、必要に
応じて、結合剤、可塑剤、増感剤と共に適当な溶剤、例
えば、シクロヘキサノン、ベンゼン、クロロホルム、ジ
クロロエタン、エチルエーテル、アセトン、クロルベン
ゼン、メチルエチルケトン等に分散した塗布液に導電性
基体を公知の方法で浸漬し、引き上げ、乾燥して下引き
層が塗布された導電性基体上に電荷発生層を形成する。
【0036】次いで、ヒドラゾン系化合物などの電荷輸
送材料、シリコーン系レベリング剤及び結着剤が、必要
に応じて可塑剤、増感剤と共に適当な溶剤、例えば、ジ
クロロエタン、ベンゼン、クロロホルム、シクロヘキサ
ノン、エチルエーテル、アセトン、ジクロロベンゼン、
メチルエチルケトン等に溶解した塗布液に電荷発生層が
塗布された導電性基体を公知の方法で浸漬し、引き上
げ、乾燥して電荷輸送層を形成する。
【0037】本発明の方法で製造された電子写真感光体
は黒ポチ、白ポチの画像欠陥がほとんどなく、長期間の
使用においても特性の劣化が少なく、且つ優れた環境安
定性を示す。更に、洗浄工程において有機溶媒を使用し
ないので、有機溶媒の使用による大気汚染、人体への影
響、高い引火性及び発火性による爆発の危険等がない。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0039】実施例1 図1で示した方法により、切削加工した円筒状基体を洗
浄処理した。第1の洗浄槽の洗浄液として、CW−55
20(第一工業製薬(株)製)の5%純水を用い、第2
〜4の洗浄槽の洗浄液として、純水を用いた。第1の洗
浄槽の洗浄液は40℃に加温されており、第2〜4の洗
浄槽の洗浄液の温度はそれぞれ25℃であった。第1乃
至第4の洗浄槽への浸漬時間はそれぞれ2分間であっ
た。洗浄処理された円筒状基体はクリーン度100に保
たれたクリーンブース内で、80℃のクリーンエアーを
吹き付けて乾燥した。
【0040】得られた円筒状基体は公知の浸漬塗布方法
により下記下引き層塗布液を円筒状基体表面に乾燥膜厚
0.5μm になるように浸漬塗布し、70℃の温度で1
時間乾燥した。
【0041】続いて、公知の浸漬塗布方法により下記A
液を下引き塗布液が塗布された円筒状基体に乾燥膜厚
0.3μm となるように浸漬塗布し、90℃で30分間
乾燥し、更に下記B液をA液が塗布された円筒状基体に
乾燥膜厚20μm になるように浸漬塗布し、80℃で1
時間乾燥した。
【0042】下引き層塗布液 アルコール可溶性ポリアミド(アミランCM−800
0、東レ(株)製)1重量部をメタノール10重量部及
びn−ブタノール5重量部の混合溶媒に溶解し、得られ
た液に酸化チタン粉末(TTD−55A,石原産業
(株)製、平均粒径:0.23μm )5重量部を加え、
ボールミルにより8時間分散処理して得られた液。
【0043】A液 ジブロムアンスアンスロン2重量部、ブチラール樹脂
「エスレックBM−2、セキスイ化学(株)製]2重量
部、シクロヘキサノン230重量部をボールミルにて8
時間分散処理して得られた液。
【0044】B液 ヒドラゾン系電荷輸送材[ABPH、日本化薬(株)
製]1重量部、ポリカーボネート樹脂[パンライトL−
1250、帝人化成(株)製]1重量部をジクロロエタ
ン8重量部で溶解して得られた液。
【0045】得られた電子写真感光体を回転治具に装着
し複写機[SF−8100、シャープ(株)製]に搭載
してコピーを取り画像評価を行なった。結果を表1に示
す。
【0046】参考例 下引き層塗布液として酸化チタン粒末を含有しない液を
用いた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製
造した。
【0047】得られた電子写真感光体の画像評価を実施
例1と同様におこなった。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】暗部電位、明部電位及び残留電位の測定は
次の通りおこなった。
【0050】複写機(SF−8100)の現像ユニット
を取り出し、電位計(Model344、トレック
(株)製)プローブを現像部分に取り付けた。現像ユニ
ットを複写機にセットし、光学系ランプを点灯せずにコ
ピーをおこない帯電後の表面電位をプローブにて測定
し、暗部電位とした。
【0051】複写機の原稿台に白紙を置き、光学系ラン
プを点灯させて、コピーをおこない、帯電・露光後の表
面電位をプローブにて測定し、明部電位とした。
【0052】更に、コピー後の除電ランプ点灯後の表面
電位をプローブにて測定し、残留電位とした。
【0053】
【発明の効果】本発明の方法によれば、純水、イオン交
換水又は界面活性剤含有水中で超音波照射下水洗浄した
ととしても、黒ポチ、白ポチ、ハーフトーン画像のムラ
等の画像欠陥の少ない、且つ長期間の使用においても特
性の劣化の少ない、環境安定性の優れた電子写真感光体
を得ることが出来る。更に、洗浄液として有機溶剤を使
用しないので、有機溶剤の使用による大気汚染、人体へ
の影響、高い引火性及び発火性による爆発の危険、特に
1,1,1−トリクロルエタン、フロンの洗浄液として
の使用による地球温暖化及びオゾン層の破壊等の問題が
解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体用導電性基体の洗浄方
法の概略を示す図である。
【符号の説明】
1 導電性基体 11 第1の洗浄槽 17 第1の洗浄槽超音波発信器 18 第1の洗浄槽の洗浄液 21 第2の洗浄槽 31 第3の洗浄槽 41 第4の洗浄槽 50 乾燥室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 竜廣 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 新居 和幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 谷口 英明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体用導電性基体表面を純
    水、イオン交換水又は界面活性剤含有水中で浸漬洗浄
    し、乾燥した後導電性基体表面に酸化チタン含有水溶性
    又はアルコール可溶性樹脂から成る下引き層を形成し、
    その上に感光層を形成することを特徴とする電子写真感
    光体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0627707A (ja) * 1991-04-19 1994-02-04 Canon Inc 電子写真感光体及び該電子写真感光体の製造方法
JP2011095663A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法

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