JP2784290B2 - 感光ドラム用無切削アルミニウム管の洗浄方法 - Google Patents

感光ドラム用無切削アルミニウム管の洗浄方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、PPC複写機、レー
ザビームプリンタ等の感光ドラムとして用いられるアル
ミニウム基体の製造方法、特に感光層として有機物系材
料を用いた有機感光ドラム(いわゆるOPC感光ドラ
ム)用として好適なアルミニウム基体の製造方法に関す
る。
【0002】なおこの明細書において、アルミニウムの
語はその合金を含む意味で用いる。
【0003】
【従来の技術】一般に、電子写真用感光体は、アルミニ
ウムからなる導電性支持体に感光層が被覆されたものに
構成されるが、かかる感光層として、セレン等の無機系
光導電材料に代えて有機物系材料を用いた有機感光体
(いわゆるOPC感光体)が、成膜性、軽量性、低価格
性等の面で優れているところから用いられるようになっ
ている。
【0004】そして、有機感光体の機能、特性をさらに
向上させるために、近時、感光層を電荷発生層(CG
L)と電荷輸送層(CTL)を有するものに構成した積
層型と称される有機感光体が提供されている。
【0005】かかる有機感光体における前記感光層は、
アルミニウム支持体に直接あるいは陽極酸化皮膜を介し
て塗工されるが、アルミニウム支持体表面に異物の付
着、汚れ等が存在すると感光層の均一塗工が困難で画像
欠陥の原因となる。特に前記のような電荷発生層は通常
1μm以下の厚さに塗工されるため、アルミニウム支持
体表面の影響を受けやすい。
【0006】一方、アルミニウム支持体として、低価格
化を実現するため、最近では押出・しごき工程により製
作されるEI管と称されるアルミニウム管や、押出・引
抜工程により製作されるED管と称されるアルミニウム
管のような無切削アルミニウム管を用いることが行われ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、図2に示す
ように、上記のような無切削アルミニウム管(1)の表
面には、筋状、穴状の凹み欠陥(1a)が多数存在するこ
とから、しごき加工、引抜加工で使用した高粘度の加工
油がその中に残存し、通常の浸漬洗浄や陽極酸化処理で
は除去されず、このため前記電化発生層等の塗工の際
に、塗膜はじき(2)を発生し、均一薄膜状の塗工が困
難でひいては画像欠陥を生じ易いという欠点があった。
【0008】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、感光ドラム用無切削アルミニウム
管の表面の筋状、穴状等の凹み欠陥中に残存する高粘性
の加工油を除去し、感光層の均一塗工を実現し得る感光
ドラム用無切削アルミニウム管の洗浄方法を提供するも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的において、この
発明は、無切削アルミニウム管を製造後洗浄するに際
し、該アルミニウム管を水溶性洗浄液に浸漬するととも
に、該アルミニウム管を陰極として2V以上の電解電圧
で水を電気分解しつつ洗浄を行うことを特徴とする感光
ドラム用無切削アルミニウム管の洗浄方法を要旨とする
ものである。
【0010】無切削アルミニウム管は、切削加工による
ことなく管状に成形されたもので、その代表的なものと
して前述したEI管、ED管等のアルミニウム管を挙げ
得る。かかるアルミニウム管の成形後の表面には筋状、
穴状の微小凹み欠陥が生じていると共に、この凹み欠陥
の中に、製造工程で用いた高粘性の加工油が残存した状
態となっている。
【0011】そこで、上記無切削アルミニウム管を浸漬
洗浄するが、この発明では洗浄液として水溶性のものを
用いて液中の水を電気分解しつつ行う。このように、電
気分解しつつ洗浄を行うのは、電気分解によって水素ガ
スを発生せしめるとともに、この発生した水素ガスによ
って、凹み欠陥の底部を洗浄して残存加工油を除去しう
るからである。このためにはアルミニウム管側で水素を
発生させなければならず、従ってアルミニウム管を陰極
として電気分解を行わなければならない。
【0012】かかる電気分解は2V以上の電解電圧に設
定して行う必要がある。2V未満では十分な電解を行う
ことができず、発生水素ガスも少ないものとなり、所期
する洗浄効果を期待し得ないからである。一方、電解電
圧をあまりに高くしても不要な電流を消費するのみであ
るため、電解電圧は4〜8V程度に設定するのが好まし
い。
【0013】処理液である水溶性洗浄液は従来から用い
られているものを用いれば良く、水溶性の脱脂液、界面
活性剤等を挙げ得る。なお、電気分解の他の処理条件、
例えば電解時間、液温などは特に限定されることはない
が、洗浄効果をより高めるために、洗浄処理中に洗浄液
の攪拌、アルミニウム管の揺動、洗浄液中への超音波の
放出等を併せて行うことも推奨される。
【0014】上記のような水の電気分解を伴う洗浄工程
により、アルミニウム管表面の洗浄が行われると共に、
発生した水素ガスによってアルミニウム管表面の凹み欠
陥内部に残留している加工油が洗い出され除去される。
【0015】上記洗浄行程を終えたアルミニウム管に要
すれば陽極酸化処理、封孔処理等の下地処理を実施した
後、あるいは実施することなく、続いて、感光層として
例えば電荷発生層と電荷輸送層を有する積層型感光層を
被覆形成する。かかる感光層の材料は、従来から知られ
ているものを適宜用いれば良い。電荷発生層に用いる光
導電体としては、フタロシアニン、アゾ、キナクリド
ン、多環キノン、ペリレン、インジゴ、ベンズイミダゾ
−ルなどの各種有機顔料を使用することができる。なか
でも、無金属フタロシアニン、銅、塩化インジウム、塩
化ガリウム、スズ、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウ
ムなどの金属、又はその酸化物、塩化物の配位したフタ
ロシアニン類、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、ポリ
アゾ類などのアゾ顔料が好ましい。
【0016】電荷発生層はこれらの物質の均一層として
あるいはバインダ−中に微粒子分散した状態で形成され
る。ここで使用されるバインダ−樹脂としてはポリビニ
ルブチラ−ル、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸
ビニル、ポリ塩化ビニル、メチルセルロ−ス、ポリカ−
ボネ−ト樹脂などを挙げうる。バインダ−樹脂100重
量部中、上記光導電体を20〜300重量部含有させる
ことが好ましく、特に30〜150重量部が好ましい。
この様な電荷発生層の膜厚は通常5μm以下、好ましく
は0.01〜1μmが適当である。アルミニウム管の表
面の凹み欠陥内の圧延油はもはや洗浄除去されているか
ら、電荷発生層を上記のような薄膜状に塗工しても、塗
膜はじきを生じることがなく、むらなく均一塗工され
る。
【0017】前記電荷輸送層中に用いる電荷輸送材料と
しては、ポリビニルカルバゾ−ル、ポリビニルピレン、
ポリアセナフチレンなどの高分子化合物又は、各種ピラ
ゾリン誘導体、オキサゾ−ル誘導体、ヒドラゾン誘導
体、スチルベン誘導体などの低分子化合物を使用でき
る。これらの電荷輸送材料と共に必要に応じてバインダ
−樹脂が配合される。
【0018】好ましいバインダ−樹脂としては、ポリメ
チルメタクリレ−ト、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルな
どのビニル重合体及びその共重合体、ポリカ−ボネ−
ト、ポリエステル、ポリサルホン、フェノキシ樹脂、エ
ポキシ樹脂、シリコン樹脂などを挙げうる。またこれら
の部分的架橋硬化物も使用される。上記電荷輸送材料
を、バインダ−樹脂100重量部中に30〜200重量
部、特に50〜150重量部含有させることが好まし
い。
【0019】また電荷輸送層には、必要に応じて酸化防
止剤、増感剤などの各種添加剤を含んでいても良い。
【0020】電荷輸送層の膜厚は通常10〜40μm、
好ましくは10〜25μmの厚みで使用される。
【0021】
【実施例】次にこの発明の実施例を説明する。
【0022】A3003合金を用いた直径30mm×長
さ260.5mmのED管を用い、該ED管に表1に示
すような条件で洗浄ないし洗浄と下地処理とを順次的に
行った。なお、脱脂は界面活性剤JCB−12A(日本
シービーケミカル社)、30g/l、65℃を用いて行
った。また、本発明の実施工程である電気分解洗浄は上
記と同じ界面活性剤の液中で、図1のようにED管
(1)の内面に陰極端子(3)を接触させると共に、陽
極としてカーボン板(4)を用い、直流5V×10分の
条件で行った。また、エッチングはNaOH:50g/
l、30℃×30秒の条件で、陽極酸化処理は硫酸:1
4w/v%、20℃、1.0A/dm2 ×30分の条件
で、封孔処理は酢酸ニッケル:10g/l、70℃×2
0分の条件でそれぞれ行った。
【0023】次に、上記各工程を経たアルミニウム管
に、電荷発生層を以下のようにして被覆形成した。即
ち、メタルフリーフタロシアニンを、テトラヒドロフラ
ンにて4%に希釈して、膜厚が約0.5μmになるよう
に塗工した。そして、そのときの塗膜はじきの有無を調
査した。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】 上記表1の結果から、この発明によって洗浄した実施品
No2、4、6、8は電気分解を伴うことなく単に脱脂
したものに較べて塗膜のはじきをなくしうることを確認
し得た。
【0025】
【作用】水溶性洗浄液を用い無切削アルミニウム管を陰
極として水を電気分解しつつその洗浄を行うから、アル
ミニウム管側に水素ガスが発生し、この水素ガスにより
アルミニウム管表面の凹み欠陥中に残存していた圧延油
が洗い出され、除去される。従って、アルミニウム管表
面に電化発生層等の感光層を塗工した際の塗膜のはじき
が防止され、均一塗工が可能となる。
【0026】
【発明の効果】この発明は上述の次第で、無切削アルミ
ニウム管を製造後洗浄するに際し、該アルミニウム管を
水溶性洗浄液に浸漬するとともに、該アルミニウム管を
陰極として2V以上の電解電圧で水を電気分解しつつ洗
浄を行うことを特徴とするものであるから、無切削アル
ミニウム管の表面に水素ガスを発生させつつ洗浄を行う
ことができる。そして、この水素ガスにより、無切削ア
ルミニウム管表面の筋状、穴状等の凹み欠陥中に残存す
る高粘性の圧延油をも洗い出し除去することができ、従
来の単なる浸漬洗浄では解消できなかった局部的な圧延
油の残留を解消し得る。その結果、圧延油の残留により
生じていた感光層塗工時の塗膜はじきを防止し得てむら
のない均一塗工を実現できることになり、ひいては画像
欠陥のない高画質の感光ドラムの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で行った本発明の洗浄工程を示す説明的
断面図である。
【図2】無切削アルミニウム管の表面の圧延油の残留状
態を示す模式的拡大図である。
【符号の説明】
1…無切削アルミニウム管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無切削アルミニウム管を製造後洗浄する
    に際し、該アルミニウム管を水溶性洗浄液に浸漬すると
    ともに、該アルミニウム管を陰極として2V以上の電解
    電圧で水を電気分解しつつ洗浄を行うことを特徴とする
    感光ドラム用無切削アルミニウム管の洗浄方法。
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