JPH0627707A - 電子写真感光体及び該電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及び該電子写真感光体の製造方法

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JPH0627707A
JPH0627707A JP9806092A JP9806092A JPH0627707A JP H0627707 A JPH0627707 A JP H0627707A JP 9806092 A JP9806092 A JP 9806092A JP 9806092 A JP9806092 A JP 9806092A JP H0627707 A JPH0627707 A JP H0627707A
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陽一 川守田
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睦雄 大高
Hideo Maruoka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、環境や人体に悪影響を与えること
なく、優れた特性を有する電子写真感光体を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 本発明は、導電性支持体、中間層及び感光層
をこの順に有する電子写真感光体において、該導電性支
持体表面が水を主成分として含有する溶液で洗浄されて
おり、かつ該中間層が導電性物質を含有することを特徴
とする電子写真感光体及び該電子写真感光体の製造方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体及びそ
の製造方法に関し、詳しくは、特定の方法で洗浄された
導電性支持体と中間層を有する電子写真感光体及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真感光体は、導電性支持
体上に感光層を形成することにより製造される。用いら
れる導電性支持体としてはアルミニウム、銅、鉄、真鍮
及びステンレスなどの金属や合金などが挙げられるが、
加工性や寸法安定性などの点で優れるアルミニウム合金
が最も広く使用されている。通常、これら導電性支持体
には、その使用目的に合わせて圧延、鋳造及び切削など
の加工が施される。加工する際には、加工油、切削油及
び防錆油などの油系物質(灯油及びポリブテンなど)が
用いられるため、加工後の支持体の表面には油系物質が
残留しており、また、加工時の切削粉、空気中の粉塵や
人の指紋なども付着していることが多い。
【0003】この状態のままの基体上に感光層を設けよ
うとしても、均一な層が形成できず感光体として成立し
なかったり、たとえ感光層が形成できたとしても、この
感光体を用いた電子写真装置(複写機、レーザービーム
プリンター、LEDプリンター、液晶シャッタープリン
ター及びファクシミリなど)により得られる画像は質の
悪いものになってしまう。
【0004】従って、電子写真感光体を製造する際に
は、支持体を充分に洗浄することが必要である。
【0005】従来、電子写真感光体の支持体を洗浄する
ためには、ハロゲン化炭化水素(トリクロロエチレン、
トリクロロエタン、ジクロロメタンまたは四塩化炭素な
ど)が、脱脂性、不燃性及び速乾性などの面から使用さ
れている。他に酸やアルカリを用いる方法も知られてい
る。また、乾式法として、オゾン、紫外線などを照射し
付着物を分散させることにより洗浄する方法もある。
【0006】しかしながら、ハロゲン化炭化水素溶剤を
はじめとする有機溶剤は、人体のみならず地域環境にも
悪影響を与えてしまう恐れがある。又、酸やアルカリを
用いた場合にも中和処理の工程必要になったり支持体表
面の腐食を引き起こしてしまう恐れがある。オゾンを用
いる方法ではオゾン自体が人体に悪影響であり、この方
法に限らず、問題点の対策のためには大がかりの設備が
必要であり、その設置場所、費用なども多くを必要とす
る。
【0007】そこで、水によって支持体を洗浄すること
が特開昭58−14841号公報や特開平1−1301
59号公報に提案されている。
【0008】水を主成分とする支持体の洗浄方法におい
て、支持体の清浄度を高めるには、界面活性剤などの補
助剤を併用したり、超音波発振によるキャビーテーショ
ン効果やジェットノズルなどによる高圧噴射、更には、
ブラシやブレードなどを併用すると効果的であることが
知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水によ
る洗浄を行なった場合、支持体表面に不均一な酸化皮膜
が発生したり、凹凸が生じてしまうことがあり、この支
持体を用いて製造した電子写真感光体の特性に影響を与
えてしまうこともあった。
【0010】特に、近年の高画質化、高速化及び高耐久
化の要求に伴ない、更に優れた特性を有する電子写真感
光体が検討されている。
【0011】従って、本発明の目的は、優れた電子写真
特性を有する電子写真感光体を提供することにある。
【0012】また、本発明の目的は、環境や人体に悪影
響を与えることなく優れた特性を有する電子写真感光体
を提供し得る電子写真感光体の製造方法を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性
支持体、中間層及び感光層をこの順に有する電子写真感
光体において、該導電性支持体表面が水を主成分として
含有する溶液で洗浄されており、かつ該中間層が導電性
物質を含有することを特徴とする電子写真感光体であ
る。
【0014】また本発明は、導電性支持体表面を水を主
成分として含有する溶液で洗浄する工程、洗浄された支
持体表面上に導電性物質を含有する中間層を形成する工
程、及び該中間層上に感光層を形成する工程を有するこ
とを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。
【0015】本発明に用いられる導電性支持体として
は、アルミニウム、銅、鉄、真鍮及びステンレスなどの
金属、これらの金属または他の元素を添加した合金、こ
れらの金属や合金を、紙、プラスチック及びセラミック
スなどに被覆もしくは蒸着したものなどが挙げられる。
これらの中では、加工性や寸法安定性などの点から、ア
ルミニウムあるいはアルミニウム合金が好ましい。導電
性支持体の形状は、ドラム状及びシート状など特に限定
されない。また、本発明においては、導電性支持体の表
面は、切削などの加工をされていても、いなくても良
い。
【0016】本発明において、支持体の洗浄に用いられ
る水を主成分として含有する溶液は、水のみを含有して
も良いし、弱酸〜弱アルカリの界面活性剤などの補助剤
を更に含有しても良い。本発明においては、水100重
量部に対して0.1〜20重量部の界面活性剤を含有し
た溶液が好ましい。用いる水は比抵抗値が0.1MΩc
m以上の高純度な水であることが好ましい。
【0017】また界面活性剤は、疎水基と親水基とから
なる化合物であるが、この化合物は、2物質間(基板と
油)の界面に集まりやすい性質をもち、その2物質間の
離脱に効果がある。この化合物は、親水基の種類により
イオン型と非イオン型の2種類に大別され、イオン系と
しては脂肪族高級アルコール硫酸エステルナトリウム
塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド及びア
ルキルジメチルベタインなどが挙げられ、非イオン系と
しては脂肪族高級アルコールエチレンオキサイド付加物
(ポリエチレングリコールアルキルエーテル)などが挙
げられ、いずれも本発明には有効に作用する。
【0018】洗浄温度は、用いる界面活性剤などによっ
て異なるが、25〜80℃であることが好ましい。
【0019】また、より効果的に洗浄するためには、支
持体を単に水浴中に浸漬するだけでなく、ブラシやブレ
ードを用いたり、ジェットノズルなどにより高圧で水を
噴射したり、超音波を利用することができるが、これら
の中では超音波を印加する方法が最も好ましい。
【0020】本発明においては、洗浄は一工程だけでな
く、例えば予備洗浄、本洗浄、後洗浄及びすすぎなどの
複数工程であっても良い。
【0021】また、本発明においては、より清浄度を高
めるために、洗浄後に純水による水蒸気処理、温純水浴
槽への浸漬及び引き上げ、及び純水シャワー処理後の温
風乾燥をすることが好ましいが、その中でも温純水浴槽
への浸漬及び引き上げ処理が特に好ましい。用いる純水
の電導度は5μS以下であることが好ましく、特には1
μS以下であることが好ましい。また、処理温度は25
℃以上90℃以下であることが好ましく、特には40℃
以上80℃以下であることが好ましい。
【0022】これらの処理により、導電性支持体表面に
は酸化被膜が形成される。酸化被膜は支持体からのホー
ル注入が良好になるという特性を有するだけでなく、支
持体上に設ける層との接着性も良好になる。
【0023】しかしながら、酸化被膜が不均一に形成さ
れたり、支持体表面に凹凸が生じたりすることがあるの
で、本発明においては導電性物質を含有する層を感光層
との間に設けることにより、より優れた電子写真特性を
有する電子写真感光体を得ることができたのである。
【0024】本発明に用いられる導電性物質としては、
酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウ
ム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化鉄、硫酸バリウ
ム、炭酸バリウム、カーボンブラック、アルミニウム、
銀、銅、ニッケルなどが挙げられる。これらの中では、
金属酸化物が好ましい。導電性物質は単独で用いても2
種類以上混合して用いても良い。2種類以上混合する場
合は、単にそれぞれを同時に用いるだけでなく、固溶体
や融着したものを用いることもできる。導電性物質を含
有する層は、更に樹脂を含有していても良く、用いる樹
脂材料としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カ
ゼイン、ロジン、セルロース、ポリアミド、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリレート、ポリマレイン酸、ポリアクリ
レート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリスチレン−マレイン酸共
重合体及びポリスチレン−メチルアクリレート共重合体
などの熱可塑性樹脂、及びエポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、アクリル
−メラミン樹脂、シリコーン樹脂、硬化性ゴム及びフェ
ノール樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。中間層上
に、更に感光層を積層する際の溶出のし易さなどを考慮
すると熱硬化性樹脂であることが好ましい。特に、フェ
ノール類をアルカリ触媒下でアルデビド類と反応させる
ことにより、レゾールを形成し、形成したレゾールを熱
または酸により硬化することによって得られるフェノー
ル樹脂が好ましい。
【0025】レゾールを生成する際に用いるフェノール
類としては、m−クレゾール、o−クレゾール、p−ク
レゾール、3.5−キシレノール、2.5−キシレノー
ル、2.4キシレノールまたはフェノールなどが用いら
れ、アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、フルフラ
ールまたはアセトアルデヒドなどが用いられる。特に、
本発明ではフェノールとホルムアルデヒドとの反応生成
物が好ましいものである。
【0026】また、反応の際に用いるアルカリ触媒とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム及び水酸化カ
リウムなどのアルカリ金属水酸化物、ジメチルアミン、
エチルアミン、メチルアミン、ジェチルアミン、ジ−n
−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−プロピル
アミン、ヘキサメチレンテトラミン、ピリジン、ジベン
ジルアミン、トリメチルアミン、ベンジルアミン、トリ
エチルアミンなどの第1級アミン、第2級アミンまたは
第3級アミンあるいは、アンモニアを用いることができ
る。
【0027】この種のレゾールとしては、大日本インキ
(株)製の「ブライオーフェンJ−325」、「ブライ
オーフェン5010」などが知られている。このような
レゾールを所定の硬化条件下で硬化することによって得
られるフェノール樹脂の重量平均分子量は、350〜2
0000が好ましい。
【0028】樹脂と導電性物質の割合は、重量比で1:
5〜1:1であることが好ましい。これらを混合分散す
る方法としては、ロールミル法、ボールミル法、振動ボ
ールミル法、アトライター法、サンドミル法、及びコロ
イドミル法などが挙げられる。また、中間層の膜厚は、
1〜30μmであることが好ましく、特には5〜25μ
mであることが好ましい。
【0029】本発明においては、感光層の上記中間層へ
の浸み込みの更なる防止、感光層と中間層の接着性の更
なる向上、及び電子写真特性の更なる安定化といった観
点から、中間層上に第2の中間層を設けることが好まし
い。
【0030】第2の中間層に用いられる樹脂としては、
ポリビニル、アルコール、ポリビニルメチルエーテル、
ポリビニルピリジン、ポリアクリル酸類、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸、カゼイ
ン、ゼラチン及びでんぷんなどの水溶性樹脂やポリアミ
ド樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルホルマール、ポリ
ウレタンエラストマー、アルキド樹脂、エチレン−酢酸
ビニルコポリマー及びビニルピロリドン−酢酸ビニルコ
ポリマーなどの樹脂が挙げられる。
【0031】これらの中では、ポリアミド樹脂が好まし
い。また、第2の中間層の膜厚は、0.1〜5μmであ
ることが好ましく、特には0.3〜2μmであることが
好ましい。
【0032】本発明に用いられる感光層としては、電荷
発生材料と電荷輸送材料とを同一の層に含有する単層型
感光層、あるいは電荷発生材料を含有する電荷発生層
と、電荷輸送材料を含有する電荷輸送層を積層した積層
型感光層などが挙げられる。
【0033】電荷発生材料としては、ピリリウム、チオ
ピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアン
トロン顔料、ペリレン顔料、ジベンズピレンキノン顔
料、ピラントロン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料及びキ
ナクリドン系顔料などの有機光導電体が用いられる。
【0034】電荷輸送材料としては、ピラゾリン系、ヒ
ドラゾン系、スチルベン系、トリフェニルアミン系、ベ
ンジジン系、オキサゾール系及びインドール系、カルバ
ゾール系化合物などの有機光導電体が用いられる。
【0035】単層型感光層は上記の電荷発生材料と電荷
輸送材料を適当な結着樹脂に分散及び溶解し、塗布、乾
燥することにより形成される。膜厚は5〜40μmであ
ることが好ましく、特には10〜30μmであることが
好ましい。
【0036】積層型感光層としては、電荷発生層と電荷
輸送層をこの順に積層するもの、あるいは2)電荷輸送
層と電荷発生層をこの順に積層するものがある。電荷発
生層の形成法としては、適当な結着樹脂と溶剤中に上述
の電荷発生材料を分散した液を、塗布、乾燥する方法が
挙げられる。電荷発生層の膜厚は5μm以下であること
が好ましく、特には0.01〜3μmであることが好ま
しい。
【0037】電荷輸送層は上述の電荷輸送材料を成膜性
のある結着樹脂中に溶解した液を、塗布し、乾燥するこ
とにより形成される。膜厚は5〜40μm、特には8〜
35μmが好ましい。
【0038】また、電荷輸送層上に電荷発生層を積層す
る場合は、どちらの層も上述の有機光導電体を結着樹脂
と共に塗布、乾燥することにより層を形成することがで
きる。この時、電荷発生層中にも電荷輸送材料を含有さ
せることが好ましい。
【0039】上述した各種層の塗布方法としては、浸漬
コーティング法、スプレーコーティング法、ビームコー
ティング法、ローラコーティング法、マイヤーバーコー
ティング法及びブレードコーティング法などが挙げられ
る。
【0040】本発明の電子写真感光体は、通常の複写機
の他、レーザービームプリンター、LEDプリンター、
LCDプリンター、CRTプリンター及びファクシミリ
など電子写真方法を応用した種々の機器の感光体に適用
できる。
【0041】
【実施例】
1.非切削アルミニウムシリンダー(30mmφ×26
0mmL×1mm厚)を用意した。洗浄剤(バンライズ
D−20、常盤化学(株))の1重量%水溶液にこのア
ルミニウムシリンダーを浸漬し、超音波発振器(600
W、40KHz)を用いて1分間洗浄した。このシリン
ダーを純水ですすいだ後、80℃、電導度0.5μSの
純水に1分間浸漬し、次いで引き上げ、乾燥させた。
【0042】このシリンダー表面の仕事関数(Wf)は
表面分析装置(AC−1理研計器(株))で測定し、
4.5eVであった。
【0043】次に、酸化スズ粉体とルチル型酸化チタン
粉体をそれぞれ50部(重量部、以下同様)、レゾール
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ
(株)製)40部、メチルアルコール30部及び2−メ
トキシエチルアルコール30部を混合し、ボールミルに
て5時間にわたり分散した。
【0044】得られた塗料を先に洗浄したアルミニウム
シリンダーに浸漬塗布し、150℃で30分間乾燥及び
硬化させた。膜厚は20μであった。
【0045】次にメトキシメチル化6−ナイロン(トレ
ジン、帝国化学)5部(重量部、以下同様)をメタノー
ル50部、ブタノール45部に溶解し浸漬塗布により
0.2μm厚の中間層を設けた。
【0046】次に下記構造式のジスアゾ顔料を10部
【0047】
【外1】 酢酸酪酸セルロース樹脂(商品名:CAB−381、イ
ーストマン化学製)6部およびシクロヘキサノン60部
を1φガラスビーズを用いたサンドミル装置で20時間
分散した。この分散液にメチルエチルケトン100部を
加えて、上記中間層の上に浸漬塗布し、100℃で10
分間乾燥し、電荷発生層を形成した。
【0048】次いで、下記構造式のヒドラゾン化合物を
10部
【0049】
【外2】 およびスチレン−メタクリル酸メチル共重合樹脂(商品
名:MS−200、製鉄化学(株)製)12部をトルエ
ン70部に溶解し、電荷発生層上に塗布して100℃で
60分間の乾燥をして16μ厚の電荷輸送層を形成し
た。
【0050】こうして製造した電子写真感光体をキャノ
ン(株)製複写機FC−3に装着し、高温、高湿;常
温、常湿;及び低温、低湿の3環境、即ち、温度/湿度
が32℃/85%、22℃/50%及び15℃/10%
の3環境で複写したがいずれも良好な画像が得られた。
また、25μm厚のポリエステルフィルムを巻つけた標
準ドラムが−700Vに帯電するように設定した条件で
各々の環境下で感光体の暗部電位(VD)を測定した。
次に各々の感光体の暗部電位を−600Vになるように
再設定し、明部電位(VL)が−200Vになるために
必要な光量を感度として測定した。更に、前露光直後の
電位を残留電位(VR)として測定した。
【0051】結果を表1に示す。
【0052】(比較例1)アルミニウムシリンダーの洗
浄/乾燥を水溶液及び純水を用いずにトリクロロエタン
を用いて行ない、更に、導電性物質を含有する層を設け
なかった以外は、実施例1と同様にして感光体を作成
し、評価した結果を表1に示す。
【0053】(比較例2)導電性粒子を含有する層を設
けなかった以外は、実施例1と同様にして感光体を作成
し、評価した。結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】2.切削加工後のアルミニウムシリンダー
(30mmφ×346mmL×1mm厚)を、実施例1
と同様に洗浄し、すすぎ、純水により処理した。
【0056】電導性粉体として、酸化錫と酸化アンチモ
ン(酸化錫の10重量%)で表面被覆したルチル型酸化
チタン粉体(被覆量は酸化チタンの75重量%)を用意
し、この10部をレゾール(商品名:ブライオーフエン
5010、大日本インキ(株)製)5部、エチルアルコ
ール8部および2−エトキシエチルアルコール6部と混
合し、次いでボールミルにて6時間分散した。
【0057】この塗料を上記、洗浄後のアルミニウムシ
リンダー上に塗布し150℃で30分間乾燥することに
より硬化した。こうして20μm厚の本発明の中間層を
設けた。更に実施例1で示したものと同様の第2の中間
層を設けた。
【0058】次に、電荷発生材料として、構造式
【0059】
【外3】 のジスアゾ顔科10部、ポリビニルブチラール樹脂(エ
スレックBX−1、積水化学製)6部及びシクロヘキサ
ノン50部をガラスビーズを用いたサンドミル装置で分
散した。この分散液にテトラヒドロフラン100部を加
えて、上述の中間層の上に浸漬塗布し、乾燥して電荷発
生層を形成した。
【0060】次に、構造式
【0061】
【外4】 で表されるスチルベン化合物10部及びポリカーボネー
ト樹脂(パンライトL−1250、帝人化成製)10部
をジクロロメタン50部及びモノクロロベンゼン10部
に溶解した液を、電荷発生層上に浸漬塗布して25μm
厚の電荷輸送層を形成した。
【0062】得られた感光体を複写機をNP−2020
にした以外は実施例1と同様にして評価した。
【0063】結果を表2に示す。
【0064】(比較例3)アルミニウムシリンダーの洗
浄/乾燥を水溶液及び純水を用いずにトリクロロエタン
を用いて行ない、更に本発明の樹脂層を設けなかった以
外は実施例2同様に感光体を作成した。
【0065】(比較例4)導電性物質を含有する層を設
けなかった以外は、実施例2と同様にして感光体を作成
し、評価した。
【0066】結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】3.切削加工後のアルミシリンダー(80
mmφ×360mmL×1mm厚)を用意した。洗浄剤
(パワーチャレンジャー、ネオス(株))の5重量%水
溶液に上述のアルミニウムシリンダーを浸漬し、超音波
発振器(600W、40KHz)を用いて1分間洗浄し
た。次に、純水ですすいだ後、80℃、電導度0.1μ
Sの純水に浸漬(3分間)し、充分に加温した後、引き
上げ、乾燥した。
【0069】このシリンダー表面の仕事関数を実施例1
と同様に測定したところ5.1eVであった。
【0070】次に酸化スズ粉末(三菱金属(株):T−
10)3部、スチレン−メチルアクリレートコポノマー
8部、トルエン50部を充分に攪拌し塗料とした。この
塗料を前述シリンダー上に浸漬塗布し、乾燥した。乾燥
後の膜厚は5μmであった。
【0071】この層に実施例1と同様の電荷発生層及び
電荷輸送層を順次積層した。この感光体をキャノン
(株)製複写機NP−3725に装置した以外は実施例
1と同様にして評価した。
【0072】結果を表3に示す。
【0073】(比較例5)アルミニウムシリンダーの洗
浄/乾燥を水溶液及び純水を用いずにトリクロロエタン
を用いて行ない、更に導電性物質を含有する層を設けな
かった以外は、実施例3と同様にして感光体を作成し、
評価した。
【0074】結果を表3に示す。
【0075】(比較例6)導電性物質を含有する層を設
けなかった以外は、実施例3と同様にして感光体を作成
し、評価した。
【0076】結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、環境や
人体に影響を与えることなく、全ての環境下において良
好な電子写真特性を示す電子写真感光体を提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢田 衡一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 大高 睦雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 丸岡 秀朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体、中間層及び感光層をこの
    順に有する電子写真感光体において、該導電性支持体表
    面が水を主成分として含有する溶液で洗浄されており、
    かつ該中間層が導電性物質を含有することを特徴とする
    電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 導電性物質が、金属酸化物である請求項
    1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 中間層が、熱硬化性樹脂を含有する請求
    項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 導電性支持体表面を水を主成分として含
    有する溶液で洗浄する工程、洗浄された支持体表面上に
    導電性物質を含有する中間層を形成する工程、及び該中
    間層上に感光層を形成する工程を有することを特徴とす
    る電子写真感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 洗浄が複数回行なわれる請求項4記載の
    電子写真感光体の製造方法。
  6. 【請求項6】 複数回のうちの少なくとも一回の洗浄の
    とき溶液に超音波を印加する請求項5記載の電子写真感
    光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 導電性支持体表面が、洗浄後に温純水中
    に浸漬され、次いで引き上げられる請求項1記載の電子
    写真感光体の製造方法。
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