JP3103992B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3103992B2
JP3103992B2 JP04164997A JP16499792A JP3103992B2 JP 3103992 B2 JP3103992 B2 JP 3103992B2 JP 04164997 A JP04164997 A JP 04164997A JP 16499792 A JP16499792 A JP 16499792A JP 3103992 B2 JP3103992 B2 JP 3103992B2
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伸一 川野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真に利用される感
光体に関し、特に反転現像方式に好適な感光体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真用感光体として、板状、ベ
ルト状又はドラム状のアルミ基体上に、無機光導電性材
料を用いた感光層や有機光導電性材料を用いた感光層を
設けた感光体が知られている。
【0003】前記感光体の電子写真性能はアルミ基体の
表面状態及び材質による影響が大である。即ち基体表面
の機械的平滑度が悪く凹凸や傷があると電気的欠陥を生
じ、画像形成時黒ぽちや黒筋等を発生する。そこで通常
ダイアモンドバイト等により鏡面加工が施される。また
アルミ基体は所望の機械的強度を確保するため、通常マ
グネシウム、鉄、珪素、銅、マンガン等が合金成分とし
て含有される。しかしながら鉄、珪素等の合金成分は、
押出し成型又は引拔き成型等の基体加工の過程で、アル
ミ合金を形成すると共に結晶化して多数の細い晶出物を
形成し、かつその周辺にアルミニウム融体が形成される
ことが多い。これらの晶出物及びその周辺のアルミニウ
ム融体はその上に感光層を形成して像形成を行なった場
合、画像欠陥を生ずることが多い。
【0004】そこで例えば特開昭64-79339号では鉄成分
を0.2重量%以下とし、珪素成分を0.1重量%以下とする
ことが提案され、特開平1-285953号では晶出物の径を3
μm以下とし、晶出物面積率を0.5%以下とすることが
提案されている。
【0005】ところでアルミニウム基体の表面の各種欠
陥を被覆し、感光体として用いたときの画質の調整を目
的として、例えばポリアミド樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂等の下引層を設ける技術が知られている。
【0006】しかしながら前記下引層を設けた感光体で
は、繰返し像形成の過程で疲労劣化を生じ易く、帯電
性、電荷保持性が低下しかつ残留電位が上昇して画質が
悪化すると言う問題がある。
【0007】そこで例えば特開昭64-29852号には、アル
ミニウム基体上に水和した酸化アルミニウム層を設け、
この上に電荷発生物質(CGM)と電荷輸送物質(CT
M)を含有する感光層を設けた感光体が提案されてい
る。
【0008】前記水和した酸化アルミニウム層は、例え
ば100℃付近の純水で処理することにより形成され、水
和加工が容易でかつ簡単であり、しかも整流性を有する
ことから、感光体に高感度化、及びすぐれた帯電性、電
荷保持性、繰返し特性等を付与することができると記載
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら本発明者
の検討の結果、前記水和した酸化アルミニウム層を設け
たアルミニウム基体を用いた感光体では、前記の如く電
子写真性能上すぐれた特性を有する反面、反転現像方式
で像形成を行なったとき、厳しい環境条件下あるいはく
り返し使用時に黒ぽち等の画像欠陥を発生することがわ
かった。例えばレーザ光を用いた複写機又はプリンタ等
においては、感光体上にスポット像露光を行ない、ドッ
ト状の静電潜像を形成し、これを反転現像方式で現像し
て像形成が行なわれるが、この際黒ぽちの集団から成る
かぶり又は濃度むらが観察される。
【0010】このような画像欠陥は、感光体の高感度化
に伴い多くなり、かつ像形成時の温湿度条件等の環境の
影響をうける。
【0011】本発明者等は鋭意検討の結果、アルミニウ
ム素管表面のアルミニウム合金中の晶出物は前記水和加
工に際し、必ずしも十分には水和した酸化アルミニウム
層により被覆されず、なお電気的欠陥を有していること
を知った。即ちアルミニウム素管表面の合金中の晶出物
が微細な場合は水和した酸化アルミニウム層で被覆さ
れ、画像欠陥として表れないが、ある限度以上になると
画像欠陥を発生すること、又晶出物の大きさや発生の度
合がアルミニウム基体表面成分と関連することを突止め
た。
【0012】即ちアルミニウム基体と画像欠陥との関り
について写真的に調べたところ、大きな晶出物がある部
(図1(1))が黒ぽちとなっている。またハーフト
ーンむらの模様は目視で見える水和酸化アルミニウム皮
膜のむらと似ている。
【0013】さらに晶出物部分の水和酸化アルミニウム
皮膜の生成状況を調べたところ、 ・晶出物の周りにはアルミニウムの溶出部分が存在して
いる ・晶出物部分および晶出物の周りのアルミニウム溶出部
分には水和酸化アルミニウム皮膜が形成されていない
(ただし、長時間の水和酸化処理をした場合には最終的
には水和酸化アルミニウム皮膜で覆われてしまう) ということがわかった(図1(2)及び(3))。
【0014】更に晶出物周りのアルミニウム溶出に関し
て検討した結果、Alよりもイオン化傾向が大きい金属の
存在下では、Alが溶出しやすくなる。またAlよりもイオ
ン化傾向が小さい金属の存在下では、Alは溶出せず、む
しろ、水和酸化反応が促進されるということがわかっ
た。
【0015】一方晶出物に関しては、Fe、Siは晶出物を
生成しやすい、MgはAlと固溶体を生成するため晶出物を
生成しないことが知られている。
【0016】従って; ・晶出物の大きさと量を限定 ・晶出物を生成しにくいアルミニウム合金組成 ・アルミが溶出しにくいアルミニウム合金組成 ・水和酸化反応を促進するアルミニウム合金組成 について探索、検討の必要があることを知った。
【0017】
【発明の目的】本発明の目的は帯電性、電荷保持性及び
光減衰特性にすぐれていて、かつ繰返し像形成に際し、
疲労劣化が少く高耐久性であり、反転現像方式で像形成
を行なったときでも黒ぽち等の画像欠陥を生ずることの
ない電子写真用感光体を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、アルミニ
ウム合金より成る導電性基体の表面に水和した酸化アル
ミニウム合金層を設け、該層上に感光層を設けた電子写
真感光体において、前記導電性基体表面のアルミニウム
合金に含まれる晶出物の径が5μm以下であり、かつ導
電性基体表面のアルミニウム合金中の前記晶出物の占め
る割合が面積比で2%以下である、好ましくは1%以下
である電子写真感光体により達成される。
【0019】なお、本発明の好ましい実施態様として
は、前記アルミニウム合金がアルミニウム−マグネシウ
ム系合金であって、該合金中の鉄成分及び珪素成分がそ
れぞれ0.2重量%以下であり、さらに前記アルミニウム
合金が、アルミニウムよりイオン化傾向が小さく、かつ
前記鉄成分及び珪素成分以外の合金成分が0.2重量%以
下である感光体である。
【0020】以下本発明の構成を詳しく説明する。
【0021】:水和酸化アルミニウム皮膜の形成方法:
本発明において、アルミニウム素管を洗浄した後アルミ
ニウム基体上に水和した酸化アルミニウム層を形成する
には特開昭58-11944号および特開昭58-14841号記載の方
法等で行うことができる。
【0022】:アルミニウム基体を洗浄する方法: 液体の噴射によって洗浄(ジェット洗浄) 摺擦部材によって洗浄(擦り洗浄) 300nm以下の紫外線を照射併用洗浄(UV洗浄) 有機溶剤による超音波および蒸気洗浄 スポンジ状ローラによる洗浄 水和酸化皮膜を形成させる前のアルミニウム基体の洗浄
方法としては、上記〜のような方法で行えるが、水
系洗浄剤で洗浄することが好ましい。
【0023】水系洗浄は、通常、洗浄−濯ぎ−乾燥の3
工程からなり、洗浄で素管表面の切削油,アルミニウム
切り粉等の除去、濯ぎで洗浄液の除去、乾燥で水分の除
去を行っている。
【0024】乾燥工程は水を均一に乾燥させるのが非常
に難しく、色々な方法が検討されている(熱風乾燥、エ
アーリングブロー乾燥、温純水引き上げ乾燥等)。
【0025】これら乾燥方法の中で、温純水引き上げ乾
燥を選択した場合、水和酸化皮膜の形成と水分の除去を
同時に行うことができ、もっとも好ましい組合せであ
る。
【0026】以下に水系洗浄の実施態様について述べ
る。
【0027】〔洗浄〕洗剤水溶液により導電性基体表面
についた切削油、アルミニウム切り粉等を除去する。
【0028】除去方法としては、 ・洗剤水溶液中に浸漬させる方法(単純浸漬、素管の回
転、揺動含む) ・超音波による洗浄(US洗浄) 超音波の配置→槽の底、横、斜め、およびこれらの組合
せ 超音波の種類→28KHz、40KHz、同時多重波、多周波交互
発振等 ・ブラシ、スポンジによる擦り洗浄 好ましいスポンジ形状→特開平3-257456記載のスポンジ
(カネボウ社製ベルクリーンが市販されている) があり、通常は1槽目=洗剤US洗浄、2槽目=洗剤ス
ポンジ+洗剤シャワーを組合せている。
【0029】洗剤には種々の市販品があり、表1に例示
する。
【0030】
【表1】
【0031】中性洗剤とアルカリ性洗剤を比較すると、
アルカリ性洗剤の方が洗浄性が良く、好ましい。
【0032】〔濯ぎ〕洗剤のついたアルミニウム基体か
ら洗剤を除去する。
【0033】除去方法としては、洗浄工程と同じ方法で
行われる。汚れの再付着防止の観点から、浸漬、超音波
等の非接触の方法が好ましい(ブラシ、スポンジは好ま
しくない。)。
【0034】浸漬する濯ぎ水としては、一般に純水、超
純水と称されるイオン、微粒子が除去された水が用いら
れる。
【0035】〔乾燥〕アルミニウム基体表面に付着した
水分を除去する。
【0036】除去方法としては、 ・熱風乾燥 ・エアーブロー乾燥 ・温純水引き上げ乾燥 等があるが、素管表面の乾燥が均一になるようにするた
めには、温純水引き上げ乾燥が好ましい。
【0037】温純水引き上げ乾燥は、温純水中にアルミ
ニウム基体を温純水と同じ温度になるまで浸漬(数秒〜
数10秒)した後、ゆっくりと一定速度でアルミニウム基
体を鉛直方向に引き上げ、アルミニウム基体の熱容量で
表面の水膜を乾燥させる。引き上げ速度は0.1cm/sec〜
2.0cm/sec(好ましくは0.5〜1.0cm/sec)であるが、タ
クトが許すなら遅い方が好ましい。温純水の温度として
は、高い方がはやく乾燥するが、あまり高すぎると蒸気
により乾燥ムラとなることがある。本発明においては、
乾燥工程と水和酸化皮膜形成工程を同時に行うことにな
るので、温純水の温度としては60〜90℃が好ましく、さ
らに好ましくは70〜80℃である。
【0038】本発明に係る前記基体用素管の水洗、水和
に用いられる純水としては以下の特性を有するものが好
ましい。
【0039】 比抵抗:10MΩcm以上、好ましくは17MΩcm以上 微粒子:100個/ml以下(0.2μm以上微粒子)、好ま
しくは30個/ml以下 生 菌:0.1コロニー/ml以下 前記水和加工に際して、素管表面の合金中の晶出物及び
その周辺の融体には必ずしも十分には酸化アルミニウム
層が形成されない。即ち極く小さい晶出物は被覆される
が、限界を越えた粒径の晶出物は被覆されないか、又は
不完全被覆となる。即ち限界を越えた晶出物を有する基
体上に感光液を塗布して感光体を形成し、像形成に供し
た場合、なお、黒ぽちが発生する。
【0040】本発明では前記限界を5μm以下とし、更
に素管合金表面中に占める晶出物の面積比を2.0%以
下、好ましくは1%以下としている。
【0041】又、前記晶出物の主たる発生源となる。鉄
成分及び珪素成分、その他の不純物成分を好ましくはそ
れぞれ0.2重量%以下としている。
【0042】前記諸条件を満足するアルミニウム合金素
管を用い前記加工法に基づく水和した酸化アルミ層を前
記素管上に設けて成るアルミニウム基体を用いた感光体
を用いることにより感度特性、帯電特性、電荷保持性に
すぐれ、高耐久性でかつ反転現像時、黒ぽちの発生のな
い感光体をうることができる。
【0043】電子写真感光体の構造は種々の形態が知ら
れているが、本発明の電子写真感光体はそれらのいずれ
の形態をもとり得る。
【0044】通常は、図2(1)〜(4)の形態であ
る。図2(1)及び同図(2)では、アルミ基体11上に
水和酸化アルミニウム層12を設けキャリア発生物質と、
キャリア輸送物質を含有する感光層14を設ける。尚同図
(2)のように中間層13を設けてもよい。
【0045】同図(3)及び(4)に示すようにこの感
光層14は、キャリア発生層21及びキャリア輸送層22の二
層構成としてもよい。このように感光層14を二層構成と
したときに最も優れた電子写真特性を有する感光体が得
られる。また本発明においては、最外層として保護層を
設けてもよい。
【0046】本発明に係る感光層のキャリア発生層に用
いられるキャリア発生物質としては光を吸収してフリー
電荷を発生するのであれば、無機顔料及び有機色素の何
れをも用いることができるが、次の代表例で示されるよ
うな有機顔料が好ましく用いられる。
【0047】(1)モノアゾ顔料、ポリアゾ顔料、金属
錯塩アゾ顔料、ピラゾロンアゾ顔料、スチルベンアゾ及
びアゾ−ルアゾ顔料等のアゾ系顔料 (2)ペリレン酸無水物及びペリレン酸イミド等のペリ
レン系顔料 (3)アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導
体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導
体、ビオラントロン誘導体及びイソビオラントロン誘導
体等のアントラキノン系又は多環キノン系顔料 (4)インジゴ誘導体及びチオインジゴ誘導体等のイン
ジゴイド系顔料 (5)金属フタロシアニン及び無金属フタロシアニン等
のフタロシアニン系顔料 (6)ジフェニルメタン系顔料、トリフェニルメタン顔
料、キサンテン顔料及びアクリジン顔料等のカルボニウ
ム系顔料 (7)アジン顔料、オキサジン顔料及びチアジン顔料等
のキノンイミン系顔料 (8)シアニン顔料及びアゾメチン顔料等のメチン系顔
料 (9)キノリン系顔料 (10)ニトロ系顔料 (11)ニトロソ系顔料 (12)ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料 (13)ナフタルイミド系顔料 (14)ビスベンズイミダゾール誘導体等のペリノン系顔
料。
【0048】電子吸引性基を有する種々のアゾ顔料が、
感度、メモリ−現像、残留電位等の電子写真特性の良好
さから用いられる。
【0049】また耐オゾン性の点では多環キノン系顔料
が最も好ましい。詳細は不明であるが、おそらく多環キ
ノン類はオゾンに対して不活性であるためと思われる。
【0050】フタロシアニン系顔料としては、次のもの
が例示され、本発明に係る基体との組合わせにおいて好
ましく用いることができる。
【0051】(IV−1)X型無金属フタロシアニン (IV−2)τ型無金属フタロシアニン (IV−3)クロロアルミニウムフタロシアニン (IV−4)チタニルフタロシアニン (IV−5)バナジルフタロシアニン (IV−6)ε型銅フタロシアニン (IV−7)クロロインジウムフタロシアニン 次に、本発明で使用可能なキャリア輸送物質(CTM)
としては、特に制限はないが、例えばオキサゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チア
ゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導
体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビス
イミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化
合物、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンジ
チアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾ
リン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、
フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ-N-
ビニルカルバゾール、ポリ-1-ビニルピレン、ポリ-9-ビ
ニルアントラセン等から選ばれた一種又は二種以上であ
ってよい。キャリア発生層とキャリア輸送層とで互いに
相異なるキャリア輸送物質を使用することもできる。
【0052】前記感光体のキャリア輸送層のバインダ樹
脂として、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、アク
リル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、
アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹
脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹脂、
重縮合型樹脂、並びにこれらの樹脂の繰り返し単位のう
ちの2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無
水マレイン酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂の他、ポリ-N
-ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられ
る。
【0053】本発明における化合物は、それ自体では被
覆形成能がない場合は種々のバインダを組合せて感光層
が形成される。
【0054】ここに用いられるバインダとしては任意の
ものを用いることができるが、疎水性で誘電率が高く、
電気絶縁性フィルム形成性高分子重合体を用いるのが好
ましい。このような高分子重合体としては、例えば次の
ものを挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0055】(P−1)ポリカーボネート (P−2)ポリエステル (P−3)メタクリル樹脂 (P−4)アクリル樹脂 (P−5)ポリ塩化ビニル (P−6)ポリ塩化ビニリデン (P−7)ポリスチレン (P−8)ポリビニルアセテート (P−9)スチレン−ブタジエン共重合体 (P−10)塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体 (P−11)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 (P−12)塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共
重合体 (P−13)シリコーン樹脂 (P−14)シリコーン−アルキッド樹脂 (P−15)フェノールホルムアルデヒド樹脂 (P−16)スチレン−アルキッド樹脂 (P−17)ポリ−N−ビニルカルバゾール (P−18)ポリビニルブチラール (P−19)ポリビニルフォルマール これらのバインダ樹脂は、単独であるいは2種以上の混
合物として用いることができる。
【0056】また、本発明に係るキャリア発生層及び輸
送層を形成するための溶剤としては、N,N-ジメチルホル
ムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホル
ム、1,2-ジクロルエタン、1,2-ジクロルプロパン、 1,1,
2-トリクロルエタン、1,1,1-トリクロルエタン、トリク
ロルエチレン、テトラクロルエタン、ジクロルメタン、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジ
メチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられ、
混合して用いることもできる。
【0057】本発明の感光体が積層感光体の場合、キャ
リア発生層中のキャリア発生物質に対するバインダ、キ
ャリア輸送物質の重量比はキャリア発生物質を1重量部
とした場合、バインダ0〜5重量部、キャリア輸送物質
0〜1重量部が好ましい。
【0058】キャリア発生物質の含有割合がキャリア発
生層中で15%(重量)より少ないと光感度が低く、残留
電位の増加を招き、またこれより多いと暗減衰及び受容
電位が低下する。
【0059】以上のようにして形成されるキャリア発生
層の膜厚は、好ましくは0.01〜10μm、特に好ましくは
0.1〜5μmである。
【0060】又、キャリア輸送物質はキャリア輸送層中
のバインダ樹脂100重量部当り20〜200重量部が好まし
く、特に好ましくは30〜150重量部である。
【0061】又、形成されるキャリア輸送層の膜厚は、
好ましくは5〜50μm、特に好ましくは10〜35μmであ
る。
【0062】一方、本発明の感光体が単層構成の場合、
キャリア発生物質に対する、バインダ、キャリア輸送物
質の重量比はキャリア発生物質を1重量部とした時、バ
インダ0.2〜5重量部、キャリア輸送物質0〜5重量部
が好ましく、形成される感光層の膜厚は5〜50μmが好
ましく、特に好ましくは10〜30μmである。
【0063】中間層、保護層等に用いられるバインダと
しては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に
挙げたものを用いることができるが、その他にポリアミ
ド樹脂、ナイロン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、
エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸共重合体等のエチ
レン系樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体
等が有効である。
【0064】本発明の感光層にはキャリア発生物質のキ
ャリア発生機能を改善する目的で有機アミン類を添加す
ることができる。有機アミン類のなかでは特に2級アミ
ンを添加するのが好ましい。
【0065】また、上記感光層中には保存性、耐久性、
耐環境性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等の
劣化防止剤を含有させることができる。そのような目的
に用いられる化合物としては例えば、ビフェニル、ター
フェニル、ジフェニルエーテル、炭酸ジフェニル、安息
香酸フェニル、フタル酸ジフェニル、トコフェロール等
のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もしく
はエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ハ
イドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化合
物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸
エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合
物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、
環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物などが有効
である。特に有効な化合物の具体例としては、「IRGANO
X 1010」,「IRGANOX565」(チバ・ガイギー社製),
「スミライザー BHT」,「スミライザー MDP」(住友化
学工業社製)等のヒンダードフェノール化合物、「サノ
ール LS−2626」,「サノール LS−622LD」(三共社
製)等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。これら
化合物とキャリア輸送物質との重量比は0.001〜0.1:1
で、好ましくは0.05〜0.1:1である。
【0066】本発明においてキャリア発生層には感度の
向上、残留電位ないし反復使用時の疲労低減等を目的と
して、一種又は二種以上の電子受容性物質を含有せしめ
ることができる。
【0067】ここに用いることのできる電子受容性物質
としては、例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブ
ロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラクロル無水
フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、3-ニトロ無水フ
タル酸、4-ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、
無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノ
キノジメタン、o-ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼ
ン、1,3,5-トリニトロベンゼン、パラニトロベンゾニト
リル、ピクリンクロライド、キノンクロルイミド、クロ
ラニル、ブルマニル、ジクロルジシアノパラベンゾキノ
ン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、2,7-ジ
ニトロフルオレノン、2,4,7-トリニトロフルオレノン、
2,4,5,7-テトラニトロフルオレノン、9-フルオレニリデ
ンマロノジニトリル、ポリニトロ-9-フルオレニリデン-
マロノジニトリル、ピクリン酸、o-ニトロ安息香酸、p-
ニトロ安息香酸、3,5-ジニトロ安息香酸、ペンタフルオ
ロ安息香酸、5-ニトロサリチル酸、3,5-ジニトロサリチ
ル酸、フタル酸、メリット酸、その他特開平1-206349
号、同2-214866号、同2-135362号、米国特許455,659号
に記載の電子親和力の大きい化合物を挙げることができ
る。
【0068】電子受容性物質の添加量は、重量比でキャ
リア発生物質:電子受容性物質=100:0.01〜200、好ま
しくは100:0.1〜100である。
【0069】電子受容性物質はキャリア輸送層に添加し
てもよい。かかる層への電子受容性物質の添加量は重量
比でキャリア輸送物質:電子受容性物質=100:0.01〜1
00、好ましくは100:0.1〜50である。
【0070】また本発明の感光体には、その他、必要に
より感光層を保護する目的で紫外線吸収剤等を含有して
もよく、また感色性補正の染料を含有してもよい。
【0071】本発明の電子写真感光体は以上のような構
成であって、後述する実施例からも明らかなように、帯
電特性、感度特性、画像形成特性に優れており、特に繰
返し使用したときにも疲労劣化が少なく、耐用性が優れ
たものである。
【0072】更に本発明の電子写真感光体は電子写真複
写機のほか、レーザ、ブラウン管(CRT)、発光ダイオ
ード(LED)を光源とするプリンタの感光体などの応用
分野にも広く用いることができる。
【0073】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、これにより本発明の実施態様が限定されるもの
ではない。
【0074】実施例1 (アルミニウム素管)本発明に係るアルミニウム合金引
抜管(8種類)及び比較のアルミニウム合金引抜管(8
種類)を用意し、両端インロー加工後、ダイヤモンドバ
イトで鏡面加工を施した。
【0075】素管の大きさ:φ40mm×270mm 素管表面粗さ:0.3s以下 素管の特性を表2に掲げた。
【0076】
【表2】
【0077】(アルミニウム素管の洗浄、水和酸化加
工) 第1槽(超音波洗浄) アルカリ性洗剤(ソニックフェロー社製SE-115)5%水
溶液を用い、常温で超音波洗浄60秒。超音波発振器は28
kHzのものを槽の底部と横の両方に配置。回転及び
の併用。
【0078】第2槽(スポンジ擦り洗浄) アルカリ性洗剤水溶液(第1槽と同じ)を用いベルクリ
ーン(カネボウ社製)スポンジを素管に擦りつけ、素管
と同方向に回転させながら(素管:200rpm、スポンジ:2
00rpm)、洗剤シャワーをかけながら60秒間擦り洗浄。
【0079】第3槽(濯ぎ) 純水(25℃)を用い、第1槽と同じ構成の槽にてオーバ
フローさせながら、濯ぎ60秒。
【0080】第4槽(濯ぎ) 第3槽と同じ。
【0081】第5槽(水和酸化処理、乾燥) 80℃の超純水に1分間浸漬させて水和酸化処理を施した
後、0.5cm/secの引上速度にて素管を引き上げ、素管を
乾燥させる。
【0082】比較のために、第5槽温度を40℃とし、水
和酸化皮膜を形成しない条件で、素管を乾燥させたもの
も2本作製した。
【0083】(感光層の形成) (キャリア発生層(CGL)の塗布)τ型無金属フタロ
シアニン(東洋インキ社製 TPH-278) 3重量部、シリ
コーン樹脂溶液(信越化学社製KR-5240) 10重量部、M
EK 100重量部から成るCGL液により、浸漬塗布にて
膜厚0.5μmのCGLを形成させる。
【0084】(キャリア輸送層(CTL)の塗布)ビス
フェノールZ型ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社
製;ユーピロンZ-200)20重量部、「化1」に示す構造
式(1)のスチリルトリフェニルアミン系キャリア輸送
物質(CTM) 12重量部、酸化防止剤(日本チバガイ
ギー社製;イルガノックス-1010) 0.6重量部、1,2-ジ
クロルエタン 100重量部、シリコーンオイル(信越化学
社製KF-54) 0.005重量部からなるCTL液により、浸
漬塗布にて膜厚約20μmのCTLを形成させる(乾燥:
90℃×1時間)。
【0085】比較の感光体として、水和酸化皮膜を形成
させなかった素管2本のうち1本を用い、UCL塗布を
行った後、上記と同様にしてCGL、CTLを形成させ
た感光体も作製した。
【0086】(中間層(UCL)の塗布)エチレン系共
重合体樹脂(デュポン社製ELVAX-5240) 2重量部、ト
ルエン 100重量部から成るUCL液により、浸漬塗布に
て膜厚0.2μmのUCLを形成させる。
【0087】
【表3】
【0088】(印字テスト1)上記にて作製した本発明
の感光体8本および比較の感光体10本の計18本をLP-311
0プリンタ(コニカ社製)改造機に組込み、グリッド電
圧を−720Vに調整した後、20℃,50%RH、10℃,20
%RHおよび30℃,80%RHの各環境下で100プリント
ずつの印字を行い、スタート時および100プリント後の
白地プリントにおける黒ぽち、かぶりによって印字品質
を評価した。結果を表4に示す。
【0089】印字品質評価基準 ◎ ;かぶり濃度0.005以下かつ0.3mm以上黒ぽち 0個
(A4プリントにて) ○ ;かぶり濃度0.01以下、0.3mm以上0.5mm未満黒ぽち
5個以下かつ0.5mm以上黒ぽち 0個(A4プリント) × ;かぶり濃度0.01以下かつ0.3mm以上黒ぽち 6個以
上(A4プリント)、又はかぶり濃度0.01超えかつ0.3m
m以上0.5mm未満の黒ぽち 5個以下 (A4プリント) ××;かぶり濃度0.01超えかつ0.3mm以上黒ぽち 6個以
上(A4プリント)
【0090】
【表4】
【0091】(印字テスト2)ドラムNo.1を用い、印
字テスト1と同じ印字条件に機械を調整した後、20℃,
50%RH環境下 1万プリント、引き続き10℃,20%R
H環境下 1万プリント、さらに30℃,80%RH環境下
1万プリントの計3万プリントの印字ロングランテスト
を行ったが、3万プリント後でも黒ぽち,かぶりのほと
んどない良好な印字プリントが得られた(3万プリント
後の印字品質=○)。
【0092】実施例2 素管洗浄時の洗剤として中性洗剤(ライオン社製FM-1
0)を用いた以外はすべて実施例1と同様にして試料を
作成し、同様の評価を行い結果を表5に示す。
【0093】
【表5】
【0094】実施例3 (アルミニウム素管)本発明に係るアルミニウム合金引
抜管(8種類)及び比較のアルミニウム合金引抜管(4
種類)を各2本ずつ(No.1,2は各4本ずつ)を用意
し、両端インロー加工後、ダイヤモンドバイトで鏡面加
工又は粗面加工を施した。
【0095】素管の大きさ:φ180mm×354mm 素管表面粗さ:鏡面加工品=0.3s以下、粗面加工品=0.
7〜1.0s 作製ドラムの諸元を表6に掲げた。
【0096】(アルミニウム素管の洗浄、水和酸化加
工) 第1槽(超音波洗浄) アルカリ性洗剤(島田理化工業社製A-88)5%水溶液
を用い、常温で超音波洗浄60秒。超音波発振器は28kHz
のものを槽の底部と横の両方に配置。回転及び動併
用。
【0097】第2槽(スポンジ擦り洗浄) アルカリ性洗剤水溶液(第1槽と同じ)を用いベルクリ
ーン(カネボウ社製)スポンジを素管に擦りつけ、素管
と同方向に回転させながら(素管:100rpm、スポンジ:
200rpm)、洗剤シャワーをかけながら60秒間擦り洗浄。
【0098】第3槽(濯ぎ) 純水(25℃)を用い、第1槽と同じ構成の槽にてオーバ
フローさせながら、濯ぎ60秒。
【0099】第4槽(濯ぎ) 第3槽と同じ。
【0100】第5槽(水和酸化処理、乾燥) 75℃の超純水に3分間浸漬させて水和酸化処理を施した
後、0.5cm/secの引上速度にて素管を引き上げ、素管を
乾燥させる。
【0101】比較のために、第5槽温度を40℃とし、水
和酸化皮膜を形成しない条件で、素管を乾燥させたもの
も4本作製した。
【0102】(感光層の形成) (CGLの塗布)Cu-Kα線に対するX線回折スペクトル
が、ブラック角2θの9.5°±0.2°、24.1°±0.2°、2
7.2°±0.2°にピークをもつ結晶型のY型チタニルフタ
ロシアニン 2重量部、シリコーン変性ブチラール樹脂
1重量部、酢酸ターシャルブチル100重量部から成るC
GL液により、浸漬塗布にて膜厚0.5μmのCGLを形
成させる。
【0103】(CTLの塗布)ビスフェノールZ型ポリ
カーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社製ユーピロンZ-20
0) 20重量部、「化1」に示す構造式(2)のスチルベ
ントリフェニルアミン系CTM 15重量部、1,2-ジクロ
ルエタン 100重量部、シリコーンオイル(信越化学社製
KF-54) 0.005重量部から成るCTL液により、浸漬塗
布にて膜厚約25μmのCTLを形成させる(乾燥:90℃
×1時間)。
【0104】比較の感光体として、水和酸化皮膜を形成
させなかった素管4本のうち2本を用い、UCL塗布を
行った後、上記と同様にしてCGL、CTLを形成させ
た感光体も作製した。
【0105】(UCLの塗布)ポリアミド樹脂(東レ製
CM-8000) 3重量部、メタノール 100重量部から成る
UCL液により、浸漬塗布にて膜厚0.2μmのUCLを
形成させる。
【0106】
【表6】
【0107】(実写テスト1) 上記にて作製した本発明の感光体16本および比較の感光
12本の計28本をKonica9028(コニカ社製)改造機
に組込み、20℃,50%RH環境下で、第1現像位置での
VH(未露光部の表面電位)が−850Vになるようにグ
リッド電圧を調整した後、20℃,50%RH、10℃,20%
RHおよび30℃,80%RHの各環境下で実写を行った。
【0108】実写はスタート時にVH測定および白地コ
ピーを行った後、フルカラーモードで連続100コピーの
実写を行い(チャート:カラー画像専有率75%)、さら
に100コピー終了後に再びVH測定と白地コピーを行
い、1コピー目と100コピー目のVHおよび白地コピー
における黒ぽち,かぶりにて画像品質を評価した。結果
を表7に示す。尚表中の電位はすべて負電位である。
【0109】画像品質評価基準 ◎ ;かぶり濃度0.005以下かつ0.3mm以上黒ぽち 0個
(A3画像にて) ○ ;かぶり濃度0.01以下、0.3mm以上0.5mm未満の黒ぽ
ち 5個以下かつ0.5mm以上黒ぽち 0個(A3画像) × ;かぶり濃度0.01以下かつ0.3mm以上黒ぽち 6個以
上(A3画像)、又はかぶり濃度0.01を超えかつ0.3mm
以上0.5mm未満の黒ぽち 5個以下 (A3) ××;かぶり濃度0.01を超えかつ0.3mm以上黒ぽち 6個
以上(A3)
【0110】
【表7】
【0111】(実写テスト2)ドラムNo.1を用い、実
写テスト1と同じ実写条件に機械を調整した後、20℃,
50%RH環境下 1万コピー、引き続き10℃,20%RH
環境下 1万コピー、さらに30℃,80%RH環境下 1
万コピーの計3万コピーの実写ロングランテストを行っ
たが、3万コピー後でも黒ぽち,かぶりのほとんどない
良好な画像が得られた(3万コピー後の画像品質=
○)。
【0112】
【化1】
【0113】
【発明の効果】電気特性が良好で耐用性がよく、かつ反
転現像において、黒ぽちを除去することができる。
【0114】更に本発明は、例えば、チタニルフタロシ
アニンのように、水分吸着等により環境特性の変化が起
こるような感光層に対して特に好結果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】水和アルミニウム基体の水和酸化アルミニウム
層表面の模式図。
【図2】本発明の感光体例の断面図。
【符号の説明】
11 アルミニウム合金導電性基体 12 水和酸化アルミニウム層 13 中間層 14 感光層 21 キャリア発生層 22 キャリア輸送層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−285953(JP,A) 特開 平2−306251(JP,A) 特開 昭64−79339(JP,A) 特開 平3−236060(JP,A) 特開 昭64−29852(JP,A) 特開 平2−22664(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/10 G03G 5/14 101

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金より成る導電性基体の
    表面に水和した酸化アルミニウム合金層を設け、該層上
    に感光層を設けた電子写真感光体において、前記導電性
    基体表面のアルミニウム合金に含まれる晶出物の径が5
    μm以下であり、かつ導電性基体表面のアルミニウム合
    金中の前記晶出物の占める割合が面積比で2%以下であ
    ることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記水和したアルミニウム合金層が洗剤
    による洗浄、水による濯ぎ、乾燥の工程により形成され
    ることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記洗剤がアルカリ洗剤であることを特
    徴とする請求項2に記載の電子写真感光体。
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