JP2779636B2 - 感光体 - Google Patents

感光体

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JP2779636B2
JP2779636B2 JP1034240A JP3424089A JP2779636B2 JP 2779636 B2 JP2779636 B2 JP 2779636B2 JP 1034240 A JP1034240 A JP 1034240A JP 3424089 A JP3424089 A JP 3424089A JP 2779636 B2 JP2779636 B2 JP 2779636B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感光体、特に電子写真感光体に関するもので
ある。
〔発明の背景〕
カールソン法の電子写真複写方法においては、感光体
表面に帯電させた後、露光によって静電潜像を形成する
と共に、その静電潜像をトナーによって現像し、ついで
その可視像を紙等に転写、定着させる。同時に、感光体
は付着トナーの除去や除電、表面の清浄化が施され、長
期にわたって反復使用される。
従って、電子写真感光体としては、帯電特性及び感度
が良好で暗減衰が小さい等の電子写真特性は勿論である
が、加えて繰返し使用での耐刷性、耐摩耗性、耐湿性な
どの物理的性質や、コロナ放電時に発生するオゾン、露
光時の紫外線等への耐性(耐環境性)においても良好で
あることが要求される。
従来、電子写真感光体としては、セレン、酸化亜鉛、
硫化カドミウム等の無機光導電性物質を主成分とする感
光体層を有する無機感光体が広く用いられている。
一方、種々の有機光導電性物質を電子写真感光体の感
光体層の材料として利用することが近年活発に研究、開
発されている。
しかしながら、感度及び耐久性において必ずしも満足
できるものではない。
このために、感光層において、キャリア発生機能とキ
ャリア輸送機能とを異なる物質に個別に分担させること
により、感度が高くて耐久性の大きい有機感光体を開発
する試みがなされている。
このような機能分離型の電子写真感光体においては、
各機能を発揮する物質を広い範囲のものから選択するこ
とができるので、任意の特性を有する電子写真感光体を
比較的容易に作製することが可能である。
そのため、感度が高く、耐久性の大きい有機感光体が
得られることが期待される。
第1図は、こうした有機光導電性物質を用いる機能分
離型の電子写真感光体を示すものである。
この電子写真感光体は、導電性支持体1の上に下引層
7、キャリア発生層6、キャリア輸送層4を順次積層し
た構成とされており、負帯電用として使用されているも
のである。即ち、感光層8はキャリア発生層6とキャリ
ア輸送層4から構成されている。
このような層構成を有する電子写真感光体において
は、負帯電性の場合に電子よりもホールの移動度が大き
いことから、良好な特性を有するホール輸送性の光導電
材料を使用でき、光感度等の点で有利である。
しかしながら、こうした感光体は、特に有機光導電性
物質を用いる感光体においては、第2図に示すように負
帯電時に導電性支持体又は下層側からの不均一なキャリ
ア(ホール)注入が生じ易く、このために表面電荷が微
視的にみて消失し、あるいは減少してしまう。これは特
に、反転現像法において黒い斑点状の画像欠陥となり
(黒斑点)、画像の品質を著しく低下させる。
こうした黒斑点の問題は、ホール移動度の大きい有機
系光導電性物質を用いる感光体での特有の現象であり、
この原因は、上記したキャリア注入が不均一に生じたこ
とが考えられる。
そこで、導電性支持体1と感光層との間に下引層を設
け、キャリア注入をブロッキングすることが提案されて
いる。下引層7を構成する材料としては、ポリエステ
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポ
リ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルフェノー
ル、セルロース等の樹脂が知られている。
しかしながら、上記の公知の下引層では、十分に黒斑
点抑制効果がない。しかも、ブロッキング性と感光体と
しての感度を双方とも良好にすることは実現されていな
い。即ち、従来採用されている樹脂においては、ブロッ
キング性が有効で黒斑点抑制効果があると思われるもの
は感度が悪く、逆に、感度を良好にしようとすると、ブ
ロッキング性が不十分となり黒斑点を十分に抑制するこ
とができない。
そこで、特開昭60−218658号においてエチレン共重合
体樹脂中に電子供与物質を添加する技術が提案されてい
る。
この技術においては、下引層中に電子供与物質を添加
することによりキャリアトラップが形成され、これによ
り導電性支持体からのキャリア注入がある程度阻止され
る。しかしながら、上記の技術においては、下引層中の
キャリアトラップのために繰返し使用時に残留電位が上
昇するという欠点があるとともに感度が不十分であっ
た。
更に、通常のエチレン共重合体を下引層に用いた場
合、キャリア発生層の塗工性が問題(下引層塗布直後の
キャリア発生層のぬれが悪い、下引層の塗布むらがキャ
リア発生層に出やすい)となったり、下引層とキャリア
発生層の接着性が不良となることが多い。
また、近年、電子写真複写方法において、安価、小型
で直接変調できるなどの特徴を有する半導体レーザ光源
が用いられている。現在、半導体レーザとして広範に用
いられているガリウム−アルミニウム−砒素(Ga−Al−
As)系発光素子は、発振波長が750nm程度以上である。
こうしたレーザビーム等を用いる技術体系はプリンタ
への応用が期待されているが、長波長光に高感度を有す
る感光体が未だ開発されていないのが現状である。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、黒斑点等の画像欠陥を抑止でき、し
かも半導体レーザ等の比較的長波長の光に十分な感度を
有する感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、耐刷性、電位安定性、残留電位
特性に優れた感光体を提供することである。
本発明の目的は、導電性支持体上に、下引層、キャリ
ア発生層、キャリア輸送層を順次積層した感光体におい
て、キャリア発生層の塗工性、下引層との接着性に優れ
た感光体を提供することにある。
〔発明の構成及びその作用〕
即ち、本発明は、導電性支持体上に少なくとも下引層
と感光層とが設けられている感光体において、エチレン
と酢酸ビニルと不飽和カルボン酸を成分とする共重合体
によって前記下引層が形成されていることを特徴として
構成される。
本発明によれば、支持体上に設けられる下引層を前記
組成の共重合体で形成していることが極めて重要であ
る。
即ち、この共重合体は、記述したごとく、ホール移動
度の大きい有機光導電性物質を感光層に用いたときに生
じ易い支持体からの不均一なホールの注入を効果的に防
止するブロッキング機能を有しており、かつ下地との接
着性が良好であって均一に形成可能であるためにブロッ
キング機能を十二分に発揮することができる。特に下引
層を塗布形成する際に析出物を生じることがないし、
又、上層の塗布形成時に下引層の樹脂が溶出することも
ない。従って、この下引層の存在によって、支持体側か
らの局所的なキャリア注入に対する障壁を設けることが
でき、局所的なキャリア注入による表面電荷の消失、減
少を阻止できると考えられる。従って、特に反転現像を
行った場合に画像上に黒斑点が生ずることはなく、白斑
点やガサツキ、ピンホールの発生もなく、画像欠陥のな
い高品質の画像を得るという顕著な作用効果を奏するこ
とができる。
この下引層において、仮に上記共重合体成分がエチレ
ン系炭化水素のみからなっている(このときにはホモポ
リマーとなる)場合には、溶解性及び下地に対する接着
性が十分ではないが、本発明においては、下引層をエチ
レンと酢酸ビニルと不飽和カルボン酸とを成分とする共
重合体としているため、下地に対する接着性(膜付き)
が良好となる。
本発明感光体の下引層においてエチレン−酢酸ビニル
と共重合する成分は不飽和カルボン酸であり、不飽和カ
ルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
前記共重合体において、エチレン構造部分の含有量は
40wt%以上が好ましく、又酢酸ビニル構成部分の含有量
は1〜50wt%が好ましい。
更に該共重合体のメルトフローレート(MFR)は1〜5
0g/10minであることが望ましい。
本発明の感光体において、下引層を形成するエチレン
共重合体具体例としては、以下の樹脂が挙げられる。
A エチレン−酢酸ビニル−不飽和カルボン酸共重合体 エルバックス 4260(三井デュポンケミカル) 4355(三井デュポンケミカル) 4320(三井デュポンケミカル) 4310(三井デュポンケミカル) 本発明における下引層は、1μm以下と薄い膜厚を有
していることが、ブロッキング性能を十分に発揮しつ
つ、残留電位の抑制等の感光体性能を良好に保持する点
で望ましい。
本発明の感光体は例えば第1図に示す構成からなって
いる。
この感光体においては、導電性支持体(基体)1上
に、上記した下引層7を介してキャリア発生層6が設け
られ、このキャリア発生層6上にキャリア輸送層4が設
けられている。8は感光層を示す。従って、キャリア発
生層6と支持体1との間に下引層7が設けられているの
で、第6図に示す支持体側からの不均一なホールの注入
を効果的に阻止する一方、光照射時には支持体側へ光キ
ャリアである電子を効率よく輸送することができる。
尚、本発明の感光体は、上記した構成から(即ち、キ
ャリア発生層上にキャリア輸送層を積層)以外にも第4
図のように、キャリア発生物質とキャリア輸送物質を混
合した単一層の感光層8からなっていてもよい。又、第
5図のように、キャリア発生層6とキャリア輸送層4と
を上下逆にした層構成(正帯電用)としてもよい。
又、本発明の感光体において、耐刷性向上等のため感
光体表面に保護層(保護膜)を形成してもよく、例えば
合成樹脂被膜をコーティングしてもよい。
本発明の感光体においては、キャリア発生物質として
次の代表例で示される様な有機顔料が用いられる。
(1) モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、トリアゾ顔料、
金属錯塩アゾ顔料等のアゾ系顔料 (2) ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミド等のペリ
レン系顔料 (3) アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導
体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導
体、ビオラントロン誘導体及びイソビオラントロン誘導
体等多環キノン系顔料 (4) インジゴ誘導体及びチオインジゴ誘導体等のイ
ンジゴイド系顔料 (5) 金属フタロシアニン及び無金属フタロシアニン
等のフタロシアニン系顔料 これらの中でフタロシアニン系顔料は高波長域に高感
度を有し、本発明に係る半導体レーザ用感光体に好適で
ある。
金属フタロシアニンとしては、中心に銅を含有するも
の(特公昭52−1667号、特開昭55−60958号、同57−207
41号等)、アルミニウム、チタニウム、バナジウム、イ
ンジウム等を中心とするもの(特開昭53−89433号、同5
7−148745号、同63−218768号、特願昭62−173640号
等)が挙げられ、高感度化の添加らオキシチタニウムフ
タロシアニン(Y型、β型、A型)が好ましい。
又、無金属フタロシアニンとしては、χ型無金属フタ
ロシアニン(特公昭49−4338号)、τ型無金属フタロシ
アニン(特開昭58−182639号)及びα,β,ε型フタロ
シアニンが挙げられ、感度、電位安定性の添加らτ型が
好ましい。
又、好ましく用いられるキャリア発生物質としては特
開昭58−194035号、特願昭62−336384号等に紹介されて
いるアゾ系顔料があり、特に下記一般式〔F〕で示され
るビスアゾ化合物が好ましい。
一般式〔F〕 式中Q1,Q2は水素原子,ハロゲン原子,アルキル基,
アリコキシ基,シアノ基又はトリフルオロメチル基を表
す。
ハロゲン原子としては塩素原子,臭素原子,沃素原
子、アルキル基としては、メチル基,エチル基,ブチル
基,アルコキシ基としてはメトキシ基,エトキシ基,ブ
トキシ基などが挙げられる。特に好ましくは水素原子、
ハロゲン原子である。
Cpはカプラー残基を表し、下記構造式(1)〜(11)
で示すカプラー残基が好ましい。
式中、Zはベンゼン環と縮合して多環式芳香族環或は
複素環を形成するに必要な原子群を表す。
R1,R2は水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリ
ール基、複素環基或いはそれらの置換体を表す。又窒素
原子或いは炭素原子と共に環を形成してもよい。
R3はO,S,−NHを表す。
R4,R5は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ニト
ロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アセチル基を表す。
Aは炭素環式芳香族環又は複素環式芳香族環の2価の
基を表す。
R6はアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環
基或はそれら置換体を表す。
R7は水素原子、アルキル基、ジアルキルアミノ基、ジ
アリールアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルバモイル
基、カルボキシ基又はそのエステル基を表す。
R8は芳香族環基或はその置換体を表す。
これらのカプラー残基の中で、(1),(3),
(9)(10)が好ましく、特に下記構造式(1−a),
(1−b)が好ましい。
式中、Y1,Y2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリコキシ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロ
メチル基を表す。
更に、前記以外に好ましく用いられる顔料としては、
特開昭55−126254号に記載されている多環キノン系顔料
があり、その例を下記一般式〔Q1〕,〔Q2〕及び〔Q3
に示す。
一般式〔Q1一般式〔Q2一般式〔Q3 ここにR1,R2,R3,R4はハロゲン原子、Xはハロゲン原
子及びNO2,CN,COCH3の各基を表す。nは0〜4の整数で
ある。
キャリア発生層において、キャリア発生物質のバイン
ダ物質に対する含有量比は5/1〜1/10とするのが好まし
く、3/1〜1/3とすると更に好ましい。
キャリア発生物質の含有量比が上記範囲より大きい黒
斑点等が現れ易くなる。但し、キャリア発生物質の割合
があまり小さいと、光感度等が低下してしまう。
キャリア発生層の膜厚は0.1μm以上とすることが好
ましく、0.2〜5μmの範囲内とすることがより好まし
い。
キャリア輸送層の膜厚は10μm以上であることが好ま
しい。
感光層全体の膜厚は10〜40μmの範囲内とするのが好
ましく、15〜30μmの範囲内とすると更に好ましい。こ
の膜厚が上記範囲よりも小さいと、薄いために帯電電位
が小さくなり、耐刷性も低下する傾向がある。
又、膜厚が上記範囲よりも大きいと、かえって残留電
位は上昇する上に、上記したキャリア発生層が厚すぎる
場合と同様の現象が発生して、十分な輸送能が得がたく
なる傾向が現れ、このため繰返し使用時には残留電位の
上昇が起こり易くなる。
キャリア発生層中にキャリア輸送物質をも含有せしめ
ることも可能である。
粒状のキャリア発生物質を分散せしめて感光層を形成
する場合においては、キャリア発生物質は2μm以下、
好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.5μm以下の
平均粒径の粉粒体とされるのが好ましい。
又、キャリア輸送層において、キャリア輸送物質は、
バンインダ物質との相溶性に優れたものが好ましい。
これにより、バインダ物質に対する量を多くしても濁
り不透明化を生ずることがないので、バインダ物質との
混合割合を非常に広くとることができ、又、相溶性が優
れていることからキャリア発生層が均一、かつ安定であ
り、結果的に感度、帯電特性がより良好となり、更に高
感度で鮮明な画像を形成できる感光体をうることができ
る。
更に、特に反復転写式電子写真に用いたとき、疲労劣
化を生ずることが少ないという作用効果を奏することが
できる。
本発明においては、前述したキャリア発生物質と共
に、他のキャリア発生物質の一種又は二種以上を併用す
ることも可能である。
併用できるキャリア発生物質としては、アントラキノ
ン顔料、ペリレン顔料、スクアリック酸メチン顔料、シ
アニン色素、アズレニウム化合物等が挙げられる。
本発明で使用可能なキャリア輸送物質は、カルバゾー
ル誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導
体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導
体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導
体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘
導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、
ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾ
フラン誘導体、アクリジン誘導体、フエナジン誘導体、
アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、
フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリ−
N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポ
リ−9−ビニルアントラセン等から選ばれた一種又は二
種以上であってよい。
かかるキャリア輸送物質の具体的化合物例は、特開昭
63−50851号に記載されている。
以下にその一般式を掲げる。
キャリア輸送物質として、次の一般式〔VII〕又は〔V
III〕のスチリル化合物が使用可能である。
一般式〔VII〕: (但し、この一般式中、 R11、R12: 置換若しくは未置換のアルキル基、アリー
ル基を表し、置換基としてはアルキル基、アリコキシ
基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基
を用いる。
Ar5、Ar6: 置換若しくは未置換のアリール基を表し、
置換基としてはアルキル基、アリコキシ基、置換アミノ
基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基を用いる。
R13、R14: 置換若しくは未置換のアリール基、水素原
子を表し、置換基としては、アルキル基、アリコキシ
基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基
を用いる。) 一般式〔VIII〕: (但し、この一般式中、 R15:置換若しくは未置換のアリール基、 R16:水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは未置換のア
ルキル基、アルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、水
酸基、 R17:置換若しくは未置換のアリール基、置換若しくは未
置換の複素環基を表す。) 又、キャリア輸送物質として次の一般式〔IX〕,
〔X〕、〔X a〕〔X b〕又は〔XI〕のヒドラゾン化合物
も使用可能である。
一般式〔IX〕: (但し、この一般式中、 R18及びR19:それぞれ水素原子又はハロゲン原子、 R20及びR21:それぞれ置換若しくは未置換のアリール
基、 Ar7:置換若しくは未置換のアリーレン基を表
す。) 一般式〔X〕: (但し、この一般式中、 R22:置換若しくは未置換のアリール基、置換若しくは未
置換のカルバゾリル基、又は置換若しくは未置換の複素
環基を表し、 R23,R24及びR25:水素原子、アルキル基、置換若しくは
未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアラル
キル基を表す。) 一般式〔X a〕: (但し、この一般式中、 R26:メチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル基又は
2−クロルエチル基、 R27:メチル基、エチル基、ベンジル基又はフェニル基、 R28:メチル基、エチル基、ベンジル基又はフェニル基を
示す。) 一般式〔X b〕: (但し、この一般式中、 R29:置換若しくは未置換のナフチル基 R30:置換若しくは未置換のアルキル基、アラルキル基又
はアリール基; R31:水素原子、アラルキル基又はアルコキシ基; R32及びR33:置換若しくは未置換のアルキル基、アラル
キル基又はアリール基からなる互いに同一の若しくは異
なる基を示す。) 一般式〔XI〕: (但し、この一般式中、 R34:置換若しくは未置換のアリール基又は置換若しくは
未置換の複素環基、 R35:水素原子、置換若しくは未置換のアラルキル基又は
置換若しくは未置換のアリール基、 Q:水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アミノ
基、アルコキシ基又はシアノ基、 s:0又は1の整数を表す。) 又、キャリア輸送物質として、次の一般式〔XII〕の
ピラゾリン化合物も使用可能である。
一般式〔XII〕: (但し、この一般式中、 l:0又は1 R36及びR37:置換若しくは未置換のアリール基、 R38:置換若しくは未置換のアリール基若しくは複素環
基、 R39及びR40:水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル
基、又は置換若しくは未置換のアリール基若しくはアラ
ルキル基(但し、R39及びR40は共に水素原子であること
はなく、又前記lが0のときはR39は水素原子ではな
い。) 更に、次の一般式〔XIII〕のアミン誘導体もキャリア
輸送物質として使用できる。
一般式〔XIII〕: (但し、この一般式中、 Ar8,Ar9:置換若しくは未置換のフェニル基を表し、置換
基としてはハロゲン原子、アルキル基、ニトロ基、アル
コキシ基を用いる。
Ar10:置換若しくは未置換のフェニル基、ナフチル基、
アントリル基、フルオレニル基、複素環基を表し、置換
基としてはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、
水酸基、アリールオキシ基、アリール基、アミノ基、ニ
トロ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ナフチル基、ア
ンスリル基及び置換アミノ基を用いる。但し、置換アミ
ノ基の置換基としてアシル基、アルキル基、アリール
基、アラルキル基を用いる。) 更に、次の一般式〔XIV〕の化合物もキャリア輸送物
質として使用できる。
一般式〔XIV〕: (但し、この一般式中、 Ar11:置換又は未置換のアリーレン基を表し、 R41,R42,R43及びR44:置換若しくは未置換のアルキル
基、置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しく
は未置換のアラルキル基を表す。) 更に、次の一般式〔XV〕の化合物もキャリア輸送物質
として使用できる。
一般式〔XV〕: 〔但し、この一般式中、R45,R46,R47及びR48は、それぞ
れ水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基、シクロ
アルキル基、アルケニル基、アリール基、ベンジル基又
はアラルキル基、R49及びR50は、それぞれ水素原子、置
換若しくは未置換の炭素原子数1〜40のアルキル基、シ
クロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、
アリール基又はアラルキル基(但し、R49とR50とが共同
して炭素原子数3〜10の飽和若しくは不飽和の炭化水素
環を形成してもよい。) R51,R52,R53及びR54は、それぞれ水素原子、ハロゲン
原子、ヒドロキシル基、置換若しくは未置換のアルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
ラルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ
基又はアリールアミノ基である。〕 キャリア輸送層、キャリア発生層中に酸化防止剤を含
有せしめることができる。これにより放電で発生するオ
ゾンの影響を抑制でき、繰返し使用時の残留電位上昇や
帯電電位の低下を防止できる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダ
ードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカ
ン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノ
ン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物
等が挙げられる。
これらの具体的化合物としてしは、特開昭63−14153
号、同63−18355号、同63−44662号、同63−50848号、
同63−50849号、同63−58455号、同63−71856号、同63
−71857号及び同63−146046号に記載がある。
感光層中に高分子有機半導体を含有せしめることもで
きる。こうした高分子有機半導体のうちポリ−N−ビニ
ルカルバゾール又はその誘導体が効果が大であり、好ま
しく用いられる。かかるポリ−N−ビニルカルバゾール
誘導体とは、その繰返し単位における全部又は一部のカ
ルバゾール環が種々の置換基、例えばアルキル基、ニト
ロ基、アミノ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子によっ
て置換されたものである。又、感光層内に感度の向上、
残留電位ないし反復使用時の疲労低減等を目的として、
少なくとも一種の電子受容性物質を含有せしめることが
できる。
本発明の感光体に使用可能な電子受容性物質として
は、例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無
水マレイン酸、無水フタル酸、テトラクロル無水フタル
酸、テトラブロム無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル
酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無
水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアミキ
ノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベン
ゼン、1,3,5−トリニトロベンゼン、パラニトロベンゾ
ニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、
クロラニル、ブルマニル、2−メチルナフトキノン、ジ
クロロジシアノパラベンゾキノン、アントラキノン、ジ
ニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、9−
フルオレニリデン[ジシアノメチレンマロノジニトリ
ル]、ポリニトロ−9−フルオレニリデン−[ジシアノ
メチレンマロノジニトリル]、ピクリン酸、o−ニトロ
安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香
酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、
3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸、そ
の他の電子親和力の大きい化合物の一種又は二種以上挙
げることができる。
これらのうち、フルオレノン系、キノン系や、Cl,CN,
NO2等の電子吸引性の置換基のあるベンゼン誘導体が特
によい。
又更に表面改質剤としてシリコーンオイル、弗素系界
面活性剤を存在させてもよい。又、耐久性向上剤として
アンモニウム化合物が含有されていてもよい。更に紫外
線吸収剤を用いてもよい。
好ましい紫外線吸収剤としては、安息香酸、スチルベ
ン化合物等及びその誘導体、トリアゾール化合物、イミ
ダゾール化合物、トリアジン化合物、クマリン化合物、
オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物及びその誘
導体等の含窒素化合物類が用いられる。
感光体の構成層に使用可能なバインダ樹脂としては、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、
メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ア
ルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、
メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニリデン、
ポリスチレン等の付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮
合型樹脂並びにこれらの繰返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹
脂等の絶縁樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、
塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂等、更
にはN−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体、変
性シリコーン樹脂等を挙げることができる。
上記のバインダは、単独であるいは二種以上の混合物
として用いることができる。
必要に応じて設けられる保護層のバインダとしては、
体積抵抗108Ω・cm以上、好ましくは1010Ω・cm以上、
より好ましくは1013Ω・cm以上の透明樹脂が用いられ
る。
又前記バインダは光又は熱により硬化する樹脂を用い
てもよく、かかる光又は熱により硬化する樹脂として
は、例えば熱硬化性アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、尿素樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹
脂、メラミン樹脂、光硬化性桂皮酸樹脂等又はこれらの
共重合もしくは縮合樹脂があり、その他電子写真材料に
供される光又は熱硬化性樹脂の全てが利用される。
又前記保護層中には加工性及び物性の改良(亀裂防
止、柔軟性付与等)を目的として必要により熱可塑性樹
脂を50wt%未満含有せしめることができる。かかる熱可
塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂又はこれらの
共重合樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子
有機半導体、その他電子写真材料に供される熱可塑性樹
脂の全てが利用される。
キャリア発生層は、次のような方法によって設けるこ
とができる。
(イ) キャリア発生物質等にバインダ、溶媒を加えて
混合溶解した溶液を塗布する方法。
(ロ) キャリア発生物質等をボールミル、ホモミキサ
ー、サンドミル、超音波分散機、アトライタ等によって
分散媒中で微細粒子とし、バインダを加え混合分散して
得られる分散液を塗布する方法。
これらの方法において超音波の作用下に粒子を分散さ
せると、均一分散が可能になる。
又、キャリア輸送層は、既述のキャリア輸送物質を単
独てあるいは既述したバインダ樹脂と共に溶解、分散せ
しめたものを塗布、乾燥して形成することができる。
この場合、キャリア発生層中にキャリア輸送物質を含
有せしめる場合には、上記(イ)の溶液、(ロ)の分散
液中に予めキャリア輸送物質を溶解又は分散せしめる方
法、即ちキャリア発生層中にキャリア輸送物質を添加す
る方法がある。
この場合は、キャリア輸送物質の添加量をバインダ10
0重量部に対して1〜100重量部の範囲内とするのが好ま
しい。又、キャリア輸送物質を含有する溶液をキャリア
発生層上に塗布し、キャリア発生層を膨潤あるいは一部
溶解せしめてキャリア輸送物質をキャリア発生層内に拡
散せしめる方法がある。
この方法を採用した場合は、上述のようにキャリア発
生層中にキャリア輸送物質を添加しておく必要はない
が、上述の二方法を同時に行うことも差し支えない。
層の形成に使用される溶剤あるいは分散媒としては、
n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミ
ン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、
トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、1,2−ジ
クロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド等
を挙げることができる。
上記感光層、下引き層、保護層等は、例えばブレード
塗布、ディップ塗布、スプレィ塗布、ロール塗布、スパ
イラル塗布等により設けることができる。
尚、導電性支持体は金属板、金属ドラム又は導電性ポ
リマー、酸化インジウム等の導電性化合物若しくはアル
ミニウム、バラジウム、金等の金属より成る導電性薄層
を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により、紙、プラス
チツクフイルム等の基体に設けて成るものが用いられ
る。
次に、本発明の感光体を用いる記録装置の一例を第2
図に示す。第3図は電子写真法における反転現像のフロ
ーチャートである。
第2図の装置において、23は上述した有機光導電性物
質の感光層8と下引層7を有し、矢印方向に回転するド
ラム状の感光体、22は感光体23の表面を一様帯電する帯
電器、24は画像露光、15は現像器である。20は感光体23
上にトナー像が形成された画像を記録体Pに転写し易く
するために必要に応じて設けられる転写前露光ランプ、
21は転写器、19は分離用コロナ放電器、12は記録体Pに
転写されたトナー像を定着させる定着器である。13は除
電ランプと除電用コロナ放電器の一方又は両者の組合せ
からなる除電器、14は感光体23の画像を転写した後の表
面の残留トナーを除去するためのクリーニングブレード
やファーブラシを有するクリーニング装置である。
像露光を半導体レーザで行う場合、第2図の記録装置
のようにドラム状の感光体23を用いるものにあっては、
像露光24は、レーザビームスキャナによるものが好まし
い。
又、感光体がベルト状のように平面状態をとり得る記
録装置にあっては、像露光をフラッシュ露光とすること
もできる。
以上のような記録装置によって、第3図に示したよう
な方法を実施することができる。
第3図は、像露光部が背景部よりも低電位の静電像と
なる静電像形成法によって静電像が形成され、現像が静
電像に背景部電位と同極性に帯電するトナーが付着する
ことによって行われる、反転現像の例を示している。即
ち、最初に、除電器13で除電され、クリーニング装置14
でクリーニングされて、電位が0となっている初期状態
の感光体23の表面に、帯電器22によって一様に帯電を施
し、その帯電面に像露光24を投影して静電像部の電位が
略0となる像露光を行い、得られた静電像を現像器15
(トナーT)によって現像する。
尚、この画像方法は、ハロゲンランプ、タングステン
ランプ、LED(発光ダイオード)、ヘリウム−ネオン、
アルゴン、ヘリウム−カドミウム等の気体レーザ、半導
体レーザ等の各種光源に対し適用できる。
本発明の画像形成方法は、電子写真複写機、プリンタ
等の多種多様の用途を有するものである。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例について更に詳細に説明する
が、これにより本発明は限定されるものではなく、種々
の変形した他の実施例も勿論含むものである。
まず、下記のようにして実施例の感光体1〜5及び比
較例の感光体(1)〜(8)を製造した。各感光体の製
造手順は次の通り共通である。
まず、以下に示す樹脂をトルエンに加え(濃度は表1,
2に記載)、50℃に加熱しながら完全に溶解し、下引層
用塗布液を調製した。
・エルバックス4260(三井デュポンケミカル) ┌エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸共重合体 └酢酸ビニル分含有量28wt%,MFR 6g/10min ・比較用樹脂(表2) この液に直径80mm、長さ355mm、肉厚1mmの表面を鏡面
加工したアルミニウムシリンダを表1及び表2に示した
下引層用の溶液に浸漬し、引き上げ速度(塗布速度)30
0mm/minの速度にてディップ塗布を行った。塗布後、40
℃、30分間乾燥を行い、0.5μmの膜厚の下引層を設け
た。ここで用いた下引層用溶液は0.6μmのフィルタで
濾過したものを用いた。
次に、キャリア発生物質(CGM)としての表1及び表
2に示す各フタロシアニン40gを、200gのシリコーン樹
脂「KR−5240」(信越化学社製、固形分20%)を溶かし
たメチルエチルケトン溶液2,000mlに加えてサンドグラ
インダにて4時間分散させ、キャリア発生層用塗布液を
調製した。
また、ビスアゾ顔料については15gを、5gのブチラー
ル樹脂「エスレックBH−3」(積水化学社製)を溶かし
たメチルエチルケトン溶液1000mlに加え、ボールミルで
12時間分散させ同様に塗布液を調製した。
この液に、上記の下引層を有するシリンダを浸漬し、
720mm/minの塗布速度で引き上げてディップ塗布を行
い、0.5μmの膜厚のキャリア発生層(CGL)を得た。
更に、表1及び表2に示したキャリア輸送物質(CT
M)200gとポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ−200」
(三菱ガス化学)400gとを1,2−ジクロルエタン2000ml
に溶解し、得られた溶液に、前記キャリア発生層まで塗
布したシリンダを浸漬し、90mm/minの引き上げ速度(塗
布速度)で引き上げてディップ塗布を行い、85℃で1時
間乾燥して、20μmの膜厚を有するキャリア輸送層(CT
L)を形成した。
本発明に係る感光体1〜5及び比較例の感光体(1)
〜(8)の計16種のそれぞれを「U−Bix1550」(コニ
カ社製)(半導体レーザ光源搭載)改造機に搭載し、VH
が−700±10〔V〕になるようにグリッド電圧を調節
し、0.7mWの照射時の露光面の電位をVLとし、現像バイ
アス−600〔V〕で反転現像を行い、複写画像の白地部
分の黒斑点を評価した(−VH 5000−VL 5000はそれぞれ50
00コピー後の電位)。
尚、黒斑点の評価は、画像解析装置「オムニコン300
形」(島津製作所社製)を用いて黒斑点の粒径と個数を
測定し、φ(径)0.05mm以上の黒斑点が1cm2当たり何個
あるかにより判定した。黒斑点評価の判定基準は、下記
表に示す通りである。
尚、黒斑点判定の結果が◎、○であれば実用になる
が、△は実用に適さないことがあり、×である場合は実
用に適さない。
又、下引層の耐溶剤性をみるために、下引層の塗布、
乾燥後に、30秒間、キャリア発生層用の溶媒であるメチ
ルエチルケトンに浸漬し、この後に電子顕微鏡(SEM)
観察を行った。浸漬面の下引層が均質に残っているもの
を◎、不均質若しくは溶媒や剥れのあるものを△又は×
で示した。
下引層と感光層の接着性については、基盤目試験によ
り評価した。すなわち、隣り合う隙間どうしの間隔が1m
mのカッターガイドを用い、カッターで導電性支持体ま
で縦横に11本平行に傷をつけ、100個のます目(基盤
目)を形成する。その上に幅24mmのセロテープをはりつ
けた後、一端から引剥がす。その時に剥離したます目の
数をかぞえて、100個中で残ったます目の数で表示し
た。
接着性の目安として100/100であれば接着性良好、0/1
00であれば不良とみなす。
表1及び表2に実施例及び比較例の評価結果を示す。
この結果によれば、本発明に基づいて下引層を設けるこ
とによって、帯電、感度、繰返しの電位安定性等の電子
写真特性を良好に保持しながら、黒斑点のない(即ち、
下引層の均質性)優れた感光体を得ることができる。
逆に、比較例(1)〜(2)のように下引層を設けな
いと、黒斑点が多発し、また比較例(1)〜(2)のよ
うに下引層を設けないと、黒斑点が多発し、又比較例
(3)〜(4)のような樹脂を用いると、下引層の耐溶
剤性が不十分となるため黒斑点を防止できない。
また、比較例(5)〜(6)の場合、ブロッキング層
の均質性は良くて黒斑点には問題が少ないが、感度及び
接着性が悪くなる。又、比較例(7)〜(8)の場合、
接着性共に悪い。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本発明の実施例を示すものであって、 第1図、第4図、第5図は本発明に使用する各感光体の
一部分の断面図、 第2図は像形成装置の概略図、 第3図は像形成の過程を示すフローチャートである。 第6図は従来の感光体の一部分の断面図である。 なお、図面に示す符号において、 1……導電性基体 4……キャリア輸送層 6……キャリア発生層 7……下引層 8……感光層 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤巻 義英 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 審査官 中澤 俊彦 (56)参考文献 特開 昭57−29494(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/14 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に、少なくとも下引層と感
    光層とが設けられている感光体において、 下引層がエチレンと酢酸ビニルと不飽和カルボン酸を成
    分とする共重合体によって形成されていることを特徴と
    する感光体。
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