JP2005234034A - ホーニング処理方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

ホーニング処理方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体ホーニング処理をする基体において研磨材(砥粒)が基体表面に突き刺さりやあるみのササクレ、ナイフエッジ、突起、ゴミ付着物等の無い電子写真感光体用基体をコンパクトな装置を用いて提供すること。
【解決手段】研磨材として球状アルミナ砥粒やジルコニア砥粒等を用いた液体ホーニング処理後において、感光体基体を酸性又はアルカリ性の液体中に浸漬させアルミ基体表面を浸食することにより、ホーニング加工時に発生した基体表面のササクレやナイフエッジや突起を溶解し、これらのササクレやナイフエッジや突起により画像欠陥が起きることを防ぐ。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体、特にアルミニウム又はその合金から成る基板を用いた電子写真感光体とそれを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真装置は、高速で且つ高印字品質が得られ、複写機及びレーザービームプリンター等の分野において利用されている。電子写真装置に用いられる感光体として、有機の光導電材料を用いた有機感光体(OPC)の開発が進められ普及してきている。又、感光体の構成も電荷移動型錯体構造や電荷発生材料を結着樹脂中に分散した単層型の感光体から、電荷発生層と電荷輸送層とを分離した機能分離型の感光体構成へと変遷し、性能が向上してきた。この機能分離型感光体構成において現在では、アルミニウム基材の上に、下引き層を形成し、その後、電荷発生層、電荷輸送層を形成する構成が主流となっている。
又、電子写真装置の進歩に伴い、感光体の性能においてより高品位な画質が要求されるようになってきた。感光体の繰り返し安定性や環境安定性の改善に対しては、電荷発生層及び電荷輸送層及び下引き層の何れの層も感度・画質や繰り返し安定性等、電子写真特性それぞれ重要な影響を与えている。更に、基材はコスト低減や画質欠陥の改善等を目的として、押し出し管やED管、EI管等の各種のものが用いられるようになってきた。
一般に、レーザープリンター用の電子写真用感光体の基体を製造する場合、熱間押し出しによる素管製造後、冷間引抜きにより素管の振れ及び外径精度を得ていたり、或は旋盤によりダイヤモンド切削バイトで素管を切削加工をし、素管の振れと外径精度を出し、その際、表面をなるべく平滑にするためにバイトの送り量を少なくしなければならず、1本の素管を切削するのに数分時間が掛かり、又、このようにして切削加工された切削管や引抜き管に、レーザー光が基体に反射して起こる干渉縞を防止するため、何らかの手段による粗面化が必要である。この粗面の粗さは形状にもよるがおよそRz0.6μm以上が必要である。
しかし、切削加工では、切削の粗さが規則的であるため干渉縞は消えても切削のスジとレーザー光との干渉によるモアレ現象が起きてしまう。他に粗面化の方法としてはホーニング処理があり、乾式及び湿式での処理方法があるが、何れを用いても良い(特許文献1参照)。湿式(液体)ホーニング処理は、水等の液体に粉末状の研磨剤(砥粒)を懸濁させ、高速度で導電性支持体表面に吹き付けて粗面化する方法であり、表面粗さは吹き付け圧力、速度、研磨材の量、種類、形状、大きさ、硬度、比重及び懸濁温度等により制御することができる。同様に、乾式ホーニング処理は、研磨材をエアにより、高速度で導電性支持体表面に吹き付けて粗面化する方法であり、湿式ホーニング処理と同じように表面粗さを制御することができる。これら湿式又は乾式ホーニング処理に用いる研磨材としては、炭化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、ステンレス、鉄、ガラスビーズ、プラスティックショット等の粒子が挙げられる。
しかし、乾式ブラストや不定形アルミナ砥粒を用いた液体ホーニングでは、砥粒が基体表面に突き刺さり、或は、アルミ表面がホーニングにより凹んだ時にできた表面のササクレやナイフエッジ等が、感光体を作製したときに画像に黒点として現れてしまう。
研磨材としては、球状アルミナ砥粒、ジルコニア砥粒、SUS砥粒等を用いた液体ホーニング処理方法にて、基体を粗面化した後、感光層を形成して、電子写真感光体を作製するのが一般的である。
この場合、砥粒を含有する研磨液を基体に噴射する工程時、基体上に砥粒が直角に近い角度で当たると、基体の平坦な部分では砥粒は突き刺さらないが、基体表面の引抜き溝スジや凹み等の窪み部分に砥粒がめり込み、その後、水や溶剤等で洗浄しても洗い落とせずに基体表面に残留してしまい、そのような基体を用いた電子写真感光体を電子写真装置に使用すると、ベタ画像上に白抜け、黒点、濃度ムラ等の画像欠陥が発生するという問題があった。このような現象を防ぐためには、液体ホーニングノズルの噴射角度を基体表面に対して30〜60°の角度に傾けて噴射する方法がある。しかし、この方法は装置スペースを多く必要とするのである。
特開平8−129266号公報
本発明は前述の問題点について考慮しなされたものであり、本発明の目的は液体ホーニング処理をする基体において研磨材(砥粒)が基体表面に突き刺さりやあるみのササクレ、ナイフエッジ、突起、ゴミ付着物等の無い電子写真感光体用基体をコンパクトな装置を用いて提供することであり、そのような基体を用いた電子写真感光体を電子写真装置に使用した際に、ベタ画像上に白抜け、黒点、濃度ムラ等の画像欠陥の発生の無い電子写真感光体及びその電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、研磨材として球状アルミナ砥粒やジルコニア砥粒等を用いた液体ホーニング処理後において、感光体基体を酸性又はアルカリ性の液体中に浸漬させアルミ基体表面を浸食することにより、ホーニング加工時に発生した基体表面のササクレやナイフエッジや突起を溶解し、これらのササクレやナイフエッジや突起により画像欠陥が起きることを防ぐのである。ホーニング後にエッチング方法で基体を処理することによりシリンダー表面にササクレやナイフエッジや突起等の異物がなく、基体表面が滑らかであり、電子写真装置に使用した際に、ベタ画像上に白抜け、黒点、濃度ムラ等、画像欠陥の発生の少ない電子写真感光体基体及び電子写真感光体が提供される。
又、本発明に従って上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置が提供される。
本発明の電子写真感光体基体の製造方法は、図1に示すように、基体上に、アルミニウム引抜き管又は切削管の表面を球状アルミナ砥粒やジルコニア砥粒等を用い、被加工物面(アルミシリンダー基体)に砥粒を吐出して液体ホーニング後、感光層を形成する。
図1に示す液体ホーニング方法は、砥粒を液体に懸濁させて被加工物に細いノズル1の先からエア圧で投射させて表面を粗らす方法で、懸濁媒体7としては一般的に水を用いて、メディア(砥粒)としてはアルミナ砥粒、ジルコニア砥粒、SUS砥粒等が用いられる。この液体ホーニングに用いられる砥粒の粒径は、5μm〜数100μm程度である。これらの種類、粒径等は使用目的に応じて使い分けられている。
これらのメディア(砥粒)を懸濁媒体(主に水)に対して2%から30%の割合で混合させる。メディア(砥粒)の割合が少な過ぎると加工の効率が落ちてしまい、多過ぎると懸濁媒体の流動性が悪くなり、ノズルからの吐出量が少なくなり、或は出なくなってしまう。
液体ホーニングは、砥粒を懸濁させた液体をポンプ11で循環し、ノズルの噴射口形状が円形の場合、口径5mm〜20mmのノズルの先から吐出させ、被加工物4に投射するのであるが、毎分5リットル〜50リットル程度の循環量では、懸濁液が被加工物に当たっても表面の粗さは余り変わらない。投射時のエアの圧力により、大きく粗さが変化する。このエア圧力は一般には0.01MPa〜0.6MPa程度である。この範囲以下では、加工の効率が落ち、この範囲以上では表面粗さが大きくなり過ぎる傾向にある。
球状アルミナの砥粒を用いた場合、平均粒径が20〜30μmで、粒度分布としては、2〜40μmの粒径のものが含まれる。或る程度粒度分布がシャープなものを製造することは可能ではあるが、完全に小粒径の砥粒を無くすことはできないし、コストが高くなってしまう。
ノズル1先端と被加工物4との距離は、近いほど効率が良いが、一般的に、円筒状のものを回転させながらノズル1を移動させていく方法では、ノズルを近付け過ぎると加工ムラがでてしまうため、10mm〜400mmの距離で加工を行っている。ノズルの移動速度は、毎分0.2m〜2m程度であり、一般に被加工物を回転させながら、ノズルを移動させてホーニングする方法が用いられる。回転数は速い程ムラが出にくいが、(1/2)S−1〜10S−1程度が好ましく、ノズルの移動速度に合わせて調節する。
ノズルから吐出された砥粒は、同時に吐出された水の影響で被加工物にソフトに衝突する。そのため、懸濁媒体(水)を用いない乾式サンドブラスト方法よりも、砥粒の衝撃が少なく、従って、加工する表面の粗さは、乾式サンドブラスト方法よりも同じ条件では少なく、砥粒の割れる割合も少ない。乾式サンドブラスト方法や液体ホーニング方法では、一般に表面を粗らすということは表面を削ると考えられているが、実際には殆ど表面は削れておらず、主に砥粒が衝突した衝撃で表面が塑性変形を起こし凹んでいるのである。特に球状の砥粒を用いた場合にはその傾向が強い。
それ故に乾式サンドブラスト方法や液体ホーニング方法では表面に隈無く砥粒を投射すれば、それ以上は同じ条件で砥粒を当てても表面の粗さは殆ど変化しないのである。
又、液体ホーニングやブラストによる粗面化の場合、被加工物面に対して吐出砥粒を垂直に当てるよりも角度を小さくして斜めに当てると、砥粒噴射時の加工面積が広がる等してムラが出にくくなる傾向にある。
液体ホーニングによる基体表面の粗面化工程、即ち研磨工程の後、通常、水等の液体により表面の洗浄を行い、付着した研磨材(砥粒)、研磨液、ごみ、油系物質、人の指紋等の除去を行う。その後、酸性液体、又はアルカリ性液体により基体を浸漬させてエッチング加工を行い、基体表面の突起、異物を溶解除去する。
しかし、酸やアルカリに溶解しない異物が付着し洗浄しても洗い落とせずに基体表面に残留してしまうことがあり、そのような基体を用いた電子写真感光体を電子写真装置に使用すると、ベタ画像上に白抜け、黒点、濃度ムラ等の画像欠陥が発生する原因となるため、合成繊維や不織布等で基体表面を擦り、付着物や不溶性異物を予め除去しておく場合もある。
次に、エッチング処理について説明する。
(エッチングの理論)
エッチングのプロセスは一般的に2つの段階に分けることができる。
第1段階はエッチング種(エッチングする物質、例えば弗酸等のエッチング液です)をエッチングされる物質の表面へ運ぶ段階でエッチング種の移送と言う。これには反応生成物を反応表面から運び去ることも含まる。エッチングが進行しているときには新しいエッチング種がエッチングされる物質の表面に次から次へと供給され、反応でできた生成物は表面から取り除かれて、新しいエッチング種と入れ替わる。
第2段階は物質表面でエッチング種がエッチングされる物質と化学反応する段階で、表面反応と言い、エッチングの速度はこの2つの段階の速度で決まり、遅い方で律速される。通常、表面反応は活性化エネルギーで反応速度が決まり、温度が上がると反応速度は上がる。つまり、表面反応が遅いときには表面反応律速となり、それは温度依存性が高くなる。そのため、温度のばらつきがエッチングのばらつきとなり、逆に温度分布を良くすればばらつきが減ることになる。
エッチング種の移送は、通常は拡散によって行われる。表面反応によってエッチング種が消費されるとエッチング種の濃度勾配ができて拡散による移送が発生する。この場合、液体であれば攪拌することで移送速度を上げることができる。ウェーハの周辺部はエッチング種の移送が行われ易いため、エッチング速度が上がる傾向がある。エッチング種が気体の場合(ドライエッチ)は減圧することで、エッチング種のミーンフリーパスを長くすれば移送のばらつきを減らすことができる。ウェーハ表面の凹凸も移送速度に影響する。エッチング種の方向がランダムな場合、凸の部分はどちらから来たエッチング種でも反応できるので速度が上がる。凹の部分は上からくるエッチング種としか反応できないため、移送速度は下がり、エッチングが遅くなる。つまり、谷間はなかなかエッチングされず、尾根は早くエッチングされる。この移送と表面反応の考え方は、エッチングだけでなくCVD、酸化等でも同様に使うことができる。
(ウェットエッチング)
所謂エッチング液でエッチングする方法をウェットエッチと言う。使用するエッチング液はエッチングしたい物質によって変わる。酸化膜(SiO2)をエッチングする時は通常フッ化アンモニウム水溶液が使われる。エッチング液の入った槽にウェーハを入れてエッチングする。液温は一定に保ち、必要に応じて撹拌を行う。
シリコン(Si)をエッチングするには、例えばフッ酸と硝酸を混合したものを用いる。エッチング速度を調整するため酢酸を加えても良い。この場合、エッチング速度が比較的速いため エッチング種の移送が律速となり撹拌が重要になる。スプレー方式でウェーハにエッチング液を吹き掛ける方法も使われる。フッ酸・硝酸の混合液はフォトレジストでマスクする事が困難なため、エッチングマスクとして酸化膜とかチッ化膜を使う。最近はシリコンのエッチングにはドライエッチングを使うようになってきた。
チッ化膜(Si34)をエッチングするには、例えば熱した燐酸を使う。この場合には、温度が高いのでフォトレジストに代えて酸化膜をエッチングマスクに用いる。最近はチッ化膜もドライエッチングが主流である。アルミ膜のエッチングには燐酸等が使われる。この場合もエッチング速度が速いため撹拌したり、スプレーを使って均一性を上げることが好ましい。
本発明に用いるエッチングは、ウェットエッチングであり、主に水酸化ナトリウム(NaOH)、硫酸、塩酸等が使われる。図2に示すようにホーニング後の水洗したアルミシリンダー26を水酸化ナトリウム、又は硫酸、又は塩酸の5〜20%水溶液中25に1〜5分程度浸漬させ、40℃〜60℃で一定の温度に保ち、該水溶液を攪拌しながらエッチングを行う。エッチング処理終了後はアルミシリンダーを水溶液中から素早く引き上げ水洗して処理液を洗い流し、乾燥させる。
アルミシリンダー表面を更にきれいにするには、スクラブ(擦り)処理を行う場合もある。これは、図3に示すようにホーニングして水洗したシリンダー26を台に載せて1〜2S−1で回転させつつ、ポリエステル繊維製の布ロール27或はポリビニルアセタール樹脂のロール等をカウンター方向に1〜2S−1で回転させ、0.1〜0.2MPaの圧力で双方を押し付けながら、1 〜3分間スクラブ処理(擦り)を行う方法である。このスクラブ処理を行うことにより、ホーニングしたアルミシリンダーの表面に付着した砥粒やアルミ滓やゴミ等の異物は可成り除去できるのである。
本発明の感光体基体を用いて感光体を作製する場合、感光層は電荷発生層と電荷輸送層から成る積層構造型のもの、或は1層の中に電荷発生物質及び電荷輸送物質を含む単層型のものがある。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生材料としては、ピリリウム系染料、チアピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン系顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、非対称キノシアニン等を用いることができる。
特に、デジタル用電子写真感光体の場合、これらの電荷発生材料の中で、赤外レーザー、可視光レーザーへの対応において、波長への感光依存性の広さから、フタロシアニン系が優れており、更に、フタロシアニン系の中でもオキシチタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンがその感度の高さから更に優れていると言える。
又、本発明の感光体に使用される電荷輸送材料としては、例えば各種ヒドラゾン類、ピラゾリン類、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリールメタン系化合物、トリアリルアミン系化合物、ポリアリールアルカン類等の化合物の中から選択される。これらの電荷発生材料や電荷輸送材料は、真空蒸着或は適当な結着樹脂と組み合わせて、基体上に塗工して成膜を行うことで感光層とする。
感光層の結着樹脂としては、例えばポリビニールアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル樹脂、セルロース系樹脂等が好ましく用いられる。
本発明の電子写真感光体においては、感光層上に保護層を設けても良い。保護層は主に樹脂で構成される。保護層を構成する材料としては、例えばポリエステル、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリサルホン、ポリアクリルエーテル、ポリアセタール、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂等があげられる。
これらの樹脂中には、クリーニング性、耐摩耗性等の改善のために、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビリニデン、フッ素系グラフトポリマー、シリコン系グラフトポリマー、シリコン系オイル等の潤滑剤や、保護層の抵抗制御の意味で酸化スズ粉体や導電性酸化チタン等を分散させることも可能である。
保護層の膜厚は、0.05μ〜15μ、特には1μm〜10μmが好ましい。
本発明の導電性基体と感光層の間にバリアー機能と下引き機能を持つ下引き層を設けることもできる。
下引き層は感光層の接着性改良、基体の保護、基体からの電荷注入性改良、感光体の電気的破壊に対する保護等のために形成することができる。下引き層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリーN−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン・アクリル酸コポリマー、カゼイン、ポリアミド、共重合ナイロン、ニカワ、ゼラチン等が使用される。
又、無機高分子化合物を用いたゾルゲル法による下引き層も用いても良い。これらは、ジルコニウムとシラン化合物の混合物、シラン化合物およびジルコニウム化合物にセルロース樹脂を添加したもの、ブチラール樹脂をジルコニウム及びシランの無機成分に添加した塗工液等がある。
又、下引き層の替わりに表面を、クロム酸を用いるクロメート化成処理、又はチタニウム塩やジルコニウム塩を用いるノンクロメート化成処理を行い下引き層の代わりとしても良い。
本発明の感光体用基体に感光層を塗布する方法としては、浸漬塗布法、ブレードコーティング法、バーコート法、スプレーコート法等がある。
本発明の感光体用基体上に感光層を設ける場合に、その膜厚は単一層構造の場合、5μm〜100μmが好ましく、特には10μm〜60μmが好ましい。感光層が積層構造の場合、電荷発生層の厚さは0.001μm〜5μm、特には0.05μm〜2μmが好ましく、電荷輸送層の厚さは1μm〜40μm、特には、10μm〜30μmが好ましい。
本発明による電子写真感光体は電子写真複写機・レーザービームプリンター等の他、CRTプリンター・LEDプリンター・液晶プリンター・ファクシミリ・レーザー製版等の電子写真応用技術に広く用いることができる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
A3003の外径φ30.0mm、内径φ28.5mm、長さ260.5mm、振れ精度30μm、表面粗さRz=0.8μm、Rmax D=4μm以下のアルミニウム引抜きシリンダー(ED管)を準備した。
表面粗さの測定は、JIS B 0601(1994)に準じ小坂研究所表面粗さ計サーフコーダーSE3500を用い、カットオフを0.8mm、測定長さを8mmで行った。
尚、算術平均粗さRa、十点平均粗さRz、凹凸の平均間隔SmはJIS B0601−1994での設定における値を示し、最大高さはRmax D、即ち、Rmax DINを示す。
得られたアルミニウム切削管に対して、図1に示す液体(湿式)ホーニング装置(不二精機製造所製)を用いて、図2に示す方法と下記条件にて液体ホーニング処理を行った。(液体ホーニング条件)
研磨材砥粒=球状アルミナビーズ平均粒径30μm
(商品名:CB−A30S、昭和タイタニウム株式会社製)
懸濁媒体=水、
研磨材/懸濁媒体=1/9(体積比)
アルミニウム切削管の回転数=1.67S−1
エア吹き付け圧力=0.15MPa
ガン移動速度=13.3mm/sec
ガンノズル先端とアルミニウムシリンダー表面間の距離=200mm
研磨液投射回数=1回(片道)
ホーニング後のシリンダー表面粗さはRmax D=2.43μm、Rz=1.52μm、Ra=0.23μm、Sm=32μmであった。
上記のようにして湿式ホーニング処理を施した直後にアルミニウムシリンダーに、毎分10リットルの純水を掛けて1分間洗浄した。その後シリンダーを浸漬槽から引き上げ、5%の水酸化ナトリウム水溶液に1分間攪拌しながら浸漬した後、水で洗浄し、シリンダー表面が乾燥する前に純水シャワー洗浄し、80℃の温純水に浸漬後引き上げ、自然乾燥させた。
次に、ポリアミド樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ製)10重量部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学(株)社製)30重量部を、メタノール400重量部、n−ブタノール200重量部の混合溶媒中に溶解した塗料を浸漬塗布し、90℃で10分間熱風乾燥させ、膜厚0.68μmの下引き層を形成した。
次に、CuKαのX線回折スペクトルにおける回折角2θ±0.2°が9.0°、14.2°、23.9°、27.1°に強いピークを有するチタニルフタロシアニン顔料4重量部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学工業製)2重量部、シクロヘキサノン60重量部から成る溶液を1mmφのガラスビーズを用いたサンドミルで4時間分散した後、エチルアセテート100重量部を加えて電荷発生層用の分散液を調合した。
この分散液を中間層上に浸漬塗布し、95℃で10分間加熱乾燥することにより、電荷発生層を形成した。電荷発生層の膜厚は0.3μmであった。
次に、下記構造式のアミン化合物9重量部
Figure 2005234034
下記構造式のアミン化合物1重量部
Figure 2005234034
ビスフェノールZ 型ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ−200,三菱ガス化学(株)製)を10重量部をモノクロロベンゼン70重量部、ジクロロメタン30重量部の混合溶媒に溶解した。この塗料を浸せき法で塗布し120℃で1間乾燥し25μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして作製した本発明の電子写真感光体を、ヒューレット・パッカード(株)
製プリンターLaserJet 4000 に装着して、黒画像、白画像、ハーフトーン画像をそれぞれ出して、画像評価を行った。
黒点、ササクレ、ナイフエッジ及び突起、ゴミ付着の判定は、ドラム1回転分に相当する白画像上の欠陥個数・大きさで以下のような基準で行った。
○ :直径1mm未満の黒点が3個以内
△ :直径1mm未満の黒点が5個以内、又は直径1mm以上の黒点が1個
× :直径1mm未満の黒点が6個以上、又は直径1mm以上の黒点が2個以上
ハーフトーン画像は黒線1本と白線2本分が交互に連続しているものであり、縦方向、横方向それぞれ走査したものを使用した。
実施例1と同じ条件でA3003アルミシリンダー(ED管)に湿式ホーニングを行い、その後、ポリエステル製の布ロールとシリンダーをカウンター方向に1.67S−1で回転させつつ、0.1〜0.2MPaの圧力で双方を押し付けて、3分間スクラブ処理(擦り)を行った以外は、同様にエッチング処理を行い、実施例1と同様に処理した後、同様に電子写真感光体を作製し、画像評価を行った。
実施例1と同じ条件でA3003アルミシリンダー(ED管)に湿式ホーニングを行い、その後、20%硫酸溶液に浸漬し、3分間エッチング処理を行った以外は実施例1と同様に処理した後、同様に電子写真感光体を作製し、画像評価を行った。
実施例2と同じ条件でA3003アルミシリンダー(ED管)に湿式ホーニングを行い、その後、ポリエステル製の布ロールとシリンダーを回転させながら、0.1〜0.2MPaの圧力で双方を押し付けながら、3分間スクラブ処理(擦り)を行った後、20%硫酸溶液にてエッチング処理を行い、実施例1と同様に処理した後、同様に電子写真感光体を作製し、画像評価を行った。
実施例1と同じ条件でA3003アルミシリンダー(ED管)に湿式ホーニングを行い、その後、10%塩酸溶液に浸漬し、1分間エッチング処理を行った以外は実施例1と同様に処理した後、同様に電子写真感光体を作製し、画像評価を行った。
実施例2と同じ条件でA3003アルミシリンダー(ED管)に湿式ホーニングを行い、その後、ポリエステル製の布ロールとでシリンダーを回転させながら、0.1〜0.2MPa圧力で双方を押し付けながら、3分間スクラブ処理(擦り)を行った後、10%塩酸溶液にて1分間エッチング処理を行い、実施例1と同様に処理した後、同様に電子写真感光体を作製し、画像評価を行った。
<比較例1>
実施例1と同じ条件でA3003アルミシリンダー(ED管)に湿式ホーニングを行い、その後、エッチング処理を行わず、実施例1と同様に処理した後、同様に電子写真感光体を作製し、画像評価を行った。
<比較例2>
実施例2と同じ条件でA3003アルミシリンダー(ED管)に湿式ホーニングを行い、その後、ポリエステル製の布ロールとシリンダーを回転させながら、0.1〜0.2MPaの圧力で3分間スクラブ処理(擦り)を行った後、エッチング処理を行わず、実施例1と同様に処理した後、同様に電子写真感光体を作製し、画像評価を行った。
評価の結果、表1に示す通り、本発明を用いた実施例の円筒状基体(アルミシリンダー)には、シリンダーのササクレ、ナイフエッジ、突起、ゴミ付着等は認められず、それを用いた電子写真装置で出力した画像については黒点等の画像欠陥は無かった。
しかし、本発明を用いないでホーニング処理のみで、感光体を製作した比較例の円筒状基体には、ササクレ、ナイフエッジ、突起、ゴミ付着等が認められ、それを用いた電子写真装置で出力した画像については黒点等の画像欠陥が認められた。
Figure 2005234034
本発明は、電子写真感光体用基体、電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に対して利用可能である。
本発明における液体ホーニング装置の概略構成図である。 本発明に使用されるエッチング処理の概略構成図である。 本発明に使用されるスクラブ(擦り)処理装置の概略構成図である。 本発明の電子写真装置の一例の概略構成図である。
符号の説明
1 ホーニングのノズル
2 エア供給管
3 ホーニング液循環管
4 ワーク(円筒基体)
5 ワーク置き台
6 ワーク回転モータ
7 ホーニング液
8 撹拌モータ
9 撹拌用プロペラ
10 ホーニング液回収管
11 ホーニング液循環ポンプ
12 ノズル移動方向
13 ホーニング砥粒
14 感光体
15 帯電ローラー
16 像露光
17 現像器
18 転写ローラー
19 用紙
20 定着ローラー
21 クリーニングブレード
22 カートリッジ枠体
23 カートリッジガイド
24 エッチング槽
25 エッチング液
26 ホーニングシリンダー
27 擦り布ロール
28 ロール軸心
29 ロール回転方向
30 シリンダー回転方向

Claims (5)


  1. 少なくとも基体と感光層から成る電子写真感光体の基体表面に、研磨材又は研磨材を含むホーニング処理液を圧縮エアと共に吹き付けて該基体表面を粗面化するホーニング処理方法において、
    前記ホーニング処理後にエッチング処理をして該基体表面を処理することを特徴とするホーニング処理方法。

  2. 少なくとも基体と感光層から成る電子写真感光体の基体表面に、研磨材又は研磨材を含むホーニング処理液を圧縮エアと共に吹き付けて該基体表面を粗面化するホーニング処理方法において、
    前記ホーニング処理後、布、又はプラスチック又は紙等により該基体表面をスクラブ処理した後にエッチング処理をして該基体表面を処理することを特徴とするホーニング処理方法。

  3. 用いるエッチング処理液が酸性液体を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のホーニング処理方法。

  4. 用いるエッチング処理液がアルカリ性液体を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のホーニング処理方法。

  5. 請求項1〜4の何れかに記載のホーニング処理方法で製造されることを特徴とする電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置。
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