JPH0862867A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法

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JPH0862867A
JPH0862867A JP19665694A JP19665694A JPH0862867A JP H0862867 A JPH0862867 A JP H0862867A JP 19665694 A JP19665694 A JP 19665694A JP 19665694 A JP19665694 A JP 19665694A JP H0862867 A JPH0862867 A JP H0862867A
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JP
Japan
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surfactant
photosensitive member
electrophotographic photosensitive
washing
water
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JP19665694A
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Katsunori Oba
克則 大場
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも表面がアルミニウム及び/又はそ
の合金である導電性基体の表面を界面活性剤及び水を含
む洗液で洗浄する工程の後、導電性基体の表面に感光層
を形成して成る電子写真感光体の製造方法において、洗
液のpH及び導電率について、以下の式(1)及び式
(2)の2式を満たす洗液を用いる電子写真感光体の製
造方法。 【数1】 1.44×(pH)+ln(導電率)< 15.3 (1) 【数2】 −4.32×(pH)+ln(導電率)<−14.0 (2) 【効果】 本発明の方法によれば、導電性基体表面を腐
食させることなく、十分に洗浄できるので、均一な感光
層を形成することができ、画像不良等の発生がない均一
な感光層を有する電子写真感光体を製造することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性基体の表面を洗浄
した後、導電性基体の表面に感光層を形成して成る電子
写真感光体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、一般に、導電性基体
(以下、基体と略す。)の表面に感光層を形成して製造
する。この基体には加工性などの理由からアルミニウム
又はアルミニウム合金が一般に用いられる。
【0003】一般に、基体の加工時には、切削油、防錆
油などの油脂が使用される。そのため、電子写真感光体
用に加工された後の基体表面には油脂が残留している。
また、加工中に発生する金属粉、その他大気中の各種塵
埃が基体表面に付着している。
【0004】このように、基体表面に各種汚れが付着し
た状態で感光層を形成しようとすると、各種汚れにより
感光層の均一な形成が著しく困難となる。この場合、感
光層が形成されたとしても、画像不良等が発生し、電子
写真感光体としての機能を満たせない。そのため、電子
写真感光体の製造時には基体表面を十分に洗浄し、油脂
などの各種汚れを取り除く必要がある。
【0005】従来、基体の洗浄には1,1,1−トリク
ロロエタン、フロン113等の塩素系溶剤が、脱脂性、
不燃性、速乾性の面から広く使用されていた。また、
酸、アルカリを用いる方法も行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、基体の洗浄に広
く用いられてきた1,1,1−トリクロロエタン等の塩
素系溶剤は、分子内に塩素を含むため、基体表面に塩素
が残留することが避けられない。基体表面に塩素が残留
すると、特に、基体表面が金属で構成されている場合、
表面腐食の起点となる。近年の電子写真用感光体におい
ては、このような表面腐食は高画質化の妨げとなる。
【0007】また、1,1,1−トリクロロエタン等の
塩素系溶剤では、油脂などの主に分子間力により付着し
た汚れについては十分な洗浄が可能であるが、静電気に
より付着する塵埃については静電気を取り除けないた
め、液流などの物理的力を用いて塵埃を取り除けたとし
ても、大気中の塵埃が再付着してしまう。
【0008】そして近年1,1,1−トリクロロエタン
についてはオゾン層破壊物質(略称ODC)として、近
年中に世界的に使用できなくなる。
【0009】以上のような問題から、次世代フロンと言
われる水素を含むクロロフルオロカーボン(Hydro Chlo
ro Fluoro Carbon;略称HCFC)、炭化水素系溶剤、
水系など各種代替洗浄法が提唱されている。しかしなが
ら、HCFCについては使用期間が世界的に限定されて
おり、恒久的な技術ではない。また、炭化水素系溶剤に
ついては、引火点が常温付近のものが多く、更には、溶
剤中毒の問題もあり、安全上問題が多い。また、静電気
により付着する塵埃については1,1,1−トリクロロ
エタン等の塩素系溶剤と同様、静電気を取り除けないた
めに大気中の塵埃を再付着してしまう。
【0010】そこで水系の洗浄が注目されるが、油脂を
洗浄する際、主に界面活性剤を水に分散した洗浄剤を用
いるため、特に基体表面がアルミニウム等金属である場
合、洗浄剤と金属の間に電気化学反応が起こり、基体表
面の腐食が発生する場合があり、電子写真感光体用基体
に用いた場合画像不良等の問題を発生することが多い。
【0011】上記問題の対策として、洗浄液のpHが着
目され、例えば、特開平5−61215号公報には、洗
浄液のpHが6.0〜9.0が好ましいことが開示され
ている。また、特開平5−28175号公報には、基体
をpH5以下の水系溶液中に浸漬することが好ましいこ
とが開示されている。さらに、特開平6−3831号公
報には、pHが7より大きく9以下の洗浄液の使用によ
り、高い洗浄効果と共に腐食を防止すること開示されて
いる。
【0012】しかしながら、アルミニウムは両性金属で
あり、洗浄液が酸性でもアルカリ性でも腐食が発生して
しまう。一般にpHが7付近で中性と言われる洗浄液で
も、種類によっては腐食の発生が避けられない。
【0013】本発明が解決しようとする課題は、導電性
基体表面を腐食させることがなく、充分に洗浄可能な洗
浄方法を提供することにより、画像不良等の発生がない
均一な感光層を形成することができる電子写真感光体の
製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の問題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。
【0015】即ち、本発明は、上記課題を解決するため
に、少なくとも表面がアルミニウム及び/又はその合金
である導電性基体の表面を界面活性剤及び水を含む洗液
で洗浄する工程の後、導電性基体の表面に感光層を形成
して成る電子写真感光体の製造方法において、洗液のp
H及び導電率について、以下の式(1)及び式(2)の
2式を満たす洗液を用いることを特徴とする電子写真感
光体の製造方法。
【0016】
【数5】 1.44×(pH)+ln(導電率)< 15.3 (1)
【0017】
【数6】 −4.32×(pH)+ln(導電率)<−14.0 (2)
【0018】を提供する。尚、上記式(1)及び式
(2)において、導電率の単位はμS/cmである。
【0019】本発明の製造方法においては、塩素を含む
溶剤を用いないので塩素の残留を発生しない。
【0020】また、洗浄液のpHと導電率をコントロー
ルすることで基体表面の腐食を発生させずに基体表面の
汚れを除くことができる。
【0021】更に、導電性基体の表面を界面活性剤及び
水を含む洗液で洗浄する工程の後、純水を用いて洗浄す
ることにより、洗浄後に基体表面に付着した界面活性剤
を効果的に除去できる。
【0022】また、界面活性剤及び水を含む洗液及び/
又は純水に対して、洗浄時に10kHz〜2MHzの超
音波を印加することにより、洗浄効率は大幅に向上す
る。
【0023】更にまた、界面活性剤及び水を含む洗液及
び/又は純水に対して印加する超音波の周波数を、基準
周波数を中心とした一定範囲内で常に規則的に変動させ
ることにより、超音波のエネルギーの集中を抑え、均一
な洗浄が可能となる。
【0024】また、溶存酸素濃度が4ppm以下である
純水を用いて洗浄することにより、超音波の効率が向上
し、リンスの効率が良くなる。
【0025】そして、スクラブ工程を有することで、基
体表面の酸化皮膜中に残存し易い汚れを効率よく除去で
きる。
【0026】スクラブ工程を経た後、純水を用いて洗浄
することで、表面の洗浄効率は更に良くなる。
【0027】界面活性剤は、ノニオン系、アニオン系、
カチオン系、両性と大きく4種類の分けられるが、それ
らの中でもノニオン系、アニオン系が洗浄能力として優
れている。特に、ノニオン系の界面活性剤はpHと導電
率のコントロールが容易である。
【0028】洗浄液のpHを安定させるために、界面活
性剤及び水を含む洗液の中にハロゲンを含まないpH調
整成分を含むことにより、より均一な洗浄を行うことが
でき、更に効果的である。
【0029】pH調整成分として3級アミンを用いるこ
とは、pHと導電率のバランスを取り易く、効果的であ
る。
【0030】一般に、アミンは発ガン性等生体への影響
が懸念される問題があるが、3級アミンはその問題が比
較的少ないことが知られている。3級アミンの中でもト
リエタノールアミンは汎用性が高く有効である。
【0031】また、pH調整成分としてカルボン酸及び
/又はカルボン酸塩は、その使用法が確立されており、
特に扱いが容易である。
【0032】そして、少なくとも表面がアルミニウムで
ある導電性基体の表面を界面活性剤及び水を含む洗液で
洗浄する工程の後、導電性基体の表面に感光層を形成し
て成る電子写真感光体の製造方法において、洗液のpH
及び導電率について、上記(1)式及び(2)式の2式
を満たす界面活性剤及び水及びハロゲンを含まないpH
調整成分を含む洗液に、10kHz〜2MHzの超音波
を、その超音波の周波数を基準周波数を中心とした一定
範囲内で常に規則的に変動させて印加しながら洗浄した
後、溶存酸素濃度が4ppm以下である純水に対して、
10kHz〜2MHzの超音波を、その超音波の周波数
を基準周波数を中心とした一定範囲内で常に規則的に変
動させて印加しながら洗浄することにより、その効果は
最大限に発揮される
【0033】本発明で用いるノニオン系界面活性剤とし
ては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシ
エチレンアルキルアミン類などが挙げられる。
【0034】本発明で用いるアニオン系界面活性剤とし
ては、アルキル硫酸塩類、アルキルベンゼン硫酸塩類、
アルキルエーテル硫酸塩類、ポリオキシアルキルエーテ
ル硫酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル硫酸塩類、N−アシルアミノ酸及びその塩類、アル
キルエーテル酢酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル酢酸塩類、アルキルスルホカルボン酸塩類、α−
オレフィンスルホン酸塩、アルキルエーテルリン酸エス
テル塩類、アルキルリン酸エステル塩類などが挙げられ
る。
【0035】尚、本発明で用いる界面活性剤濃度は、各
活性剤のミセル限界濃度(c.m.c.)以上で用いる
ことが好ましく、例えば、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル系では、c.m.c.は0.001〜
0.1%である。
【0036】また、界面活性剤は、親水部分と疎水部分
を分子中に有しており、界面活性剤として機能するため
には、そのバランスが重要である。
【0037】このバランスはH.L.B.という指標で
表わされ、その値が大きいほど親水性であり、小さいほ
ど疎水性である。洗浄用には13〜15の範囲が好まし
いとされている。
【0038】そして、ノニオン系界面活性剤は、ある温
度以上で用いると界面活性剤と水が分離してしまい、十
分な洗浄ができなくなる。この温度を曇点といい、この
温度以下で用いることが必要である。
【0039】また、本発明で使用する純水は、導電率が
10μS/cm以下のものを用いることが好ましい。
【0040】そして本発明の製造方法においては、導電
性基体の表面を界面活性剤及び水を含む洗液で洗浄する
工程及び/又は純水を用いて洗浄する工程の後、導電性
基体を純水に浸漬の後、一定速度で引き上げる工程を設
けることが好ましい。その際用いる純水は、以下の条件
を満たすものが好ましい。 温度は30℃〜90℃ 溶存酸素濃度は8ppm以下、より好ましくは4pp
m以下 導電率が10μS/cm以下
【0041】導電性基体を本発明の方法にて洗浄した
後、導電性基体の表面に感光層を形成する前に、乾燥工
程を有することは何等差し支えない。乾燥工程の方法と
しては熱風乾燥、真空乾燥、スポンジなどの吸水性の物
質を接触させる方法、蒸気乾燥、遠心乾燥、エアーナイ
フ法、IPA等の溶剤による水置換法等がある。
【0042】本発明に用いられる導電性基体は、少なく
とも表面がアルミニウムである導電性基体であり、基体
の全材質がアルミニウム及び/又はその合金であるも
の、基体本体が樹脂、紙、アルミニウム以外の金属等
で、表面がアルミニウム及び/又はその合金でおおわれ
ているものであってもその効果は変わらない。
【0043】感光層は、電荷発生材料を主体とする電荷
発生層と、電荷輸送材料を主体とする電荷輸送層を順次
積層した第1のタイプのもの、電荷輸送層と、電荷発生
層を順次積層した第2のタイプのもの、電荷発生材料を
電荷移動媒体の中に分散せしめた第3のタイプであって
も良い。
【0044】第1のタイプの感光層は、電荷発生材料の
蒸着、あるいは電荷発生材料の微粒子を必要に応じて結
着剤樹脂を溶解した溶媒中に分散して得た分散液を塗
布、乾燥し、その上に電荷輸送材料を単独、あるいは必
要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解した溶液を塗布、乾
燥することによって製造することができる。
【0045】第2のタイプの感光層は、電荷輸送材料を
単独、あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解し
た溶液を導電性支持体上に塗布、乾燥し、その上に電荷
発生材料の蒸着、あるいは電荷発生材料の微粒子を溶剤
又は結着剤樹脂溶液中に分散して得た分散液を塗布、乾
燥することにより製造することができる。
【0046】第3のタイプの感光層は、電荷輸送材料を
単独、あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解し
た溶液に電荷発生材料の微粒子を分散させて、これを導
電性支持体上に塗布、乾燥することによって製造するこ
とができる。
【0047】感光層の厚さは、第1及び第2のタイプの
感光層の場合には、電荷発生層の厚さは5μm以下、好
ましくは0.01〜2μmであり、電荷輸送層の厚さは
3〜50μm、好ましくは5〜30μmである。第3の
電子写真感光体の場合には、感光層の厚さは、3〜50
μm、好ましくは5〜30μmである。
【0048】第1及び第2のタイプの感光層における電
荷輸送層中の電荷輸送材料の割合は、5〜100重量%
の範囲で適時選ぶことができ、好ましくは40〜80重
量%の範囲で選ぶことができる。第1及び第2のタイプ
の感光層の電荷発生層中の電荷発生材料の割合は、5〜
100重量%の範囲で適時選ぶことができ、好ましくは
40〜80重量%の範囲で選ぶことができる。第3のタ
イプの感光層中の電荷輸送材料の割合は、5〜99重量
%の範囲で適時選ぶことができ、また電荷発生材料の割
合は、1〜50重量%、好ましくは3〜20重量%であ
る。なお、第1〜第3のいずれの感光層の作製において
も、結着剤樹脂と共に可塑剤、増感剤を用いることがで
きる。
【0049】電荷発生材料としては、例えば、モノアゾ
顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料等のアゾ顔料類;
各種金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、ナフ
タロシアニン等のフタロシアニン顔料類;ペリノン顔
料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン
顔料等の縮合多環顔料類;スクエアリウム色素類;アズ
レニウム色素類;チアピリリウム色素類;シアニン色素
類等を挙げることができる。
【0050】特に、フタロシアニン類は半導体レーザや
発光ダイオード等の長波長光源を用いる電子写真システ
ムに於いては感度が高く好適である。
【0051】電荷発生材料は、ここに記載したものに限
定されるものではなく、その使用に際しては単独、ある
いは2種類以上を混合して用いることもできる。
【0052】電荷輸送材料は、低分子化合物と高分子化
合物に大きく分けられる。
【0053】低分子化合物の電荷輸送材料としては、例
えば、ピレン;N−エチルカルバゾール、N−イソプロ
ピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール等のカル
バゾール類;N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3
−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフ
ェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバ
ゾール、p−(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデ
ヒドジフェニルヒドラゾン、p−(N,N−ジエチルア
ミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、p−
(N,N−ジフェニルアミノ)ベンズアルデヒドジフェ
ニルヒドラゾン、1−[4−(N,N−ジフェニルアミ
ノ)ベンジリデンイミノ]−2,3−ジメチルインドリ
ン、N−エチルカルバゾール−3−メチリデン−N−ア
ミノインドリン、N−エチルカルバゾール−3−メチリ
デン−N−アミノテトラヒドロキノリン等のヒドラゾン
類;2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール
類;1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−[キノリル−(2)]−3−(p−ジエチルア
ミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン類;トリ−p
−トリルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビ
ス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−
4,4’−ジアミン等のアリールアミン類;1,1−ビ
ス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニ
ル−1,3−ブタジエン等のブタジエン類;4−(2,
2−ジフェニルエテニル)−N,N−ジフェニルベンゼ
ンアミン、4−(1,2,2−トリフェニルエテニル)
−N,N−ジフェニルベンゼンアミン等のスチリル類等
が挙げられる。
【0054】また、高分子化合物の電荷輸送材料として
は、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン
化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、
ポリビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ
−9−ビニルフェニルアンスラセン、ピレン−ホルムア
ミド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹
脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリフェニルアルキ
ルシラン等が挙げられる。
【0055】電荷輸送材料は、ここに記載したものに限
定されるものではなく、その使用に際しては単独、ある
いは2種類以上を混合して用いることができる。
【0056】必要に応じて使用することのできる結着剤
樹脂は、疎水性で、電気絶縁性のフィルム形成可能な高
分子化合物を用いるのが好ましい。このような高分子重
合体としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテ
ート、ポリビニルブチラール、スチレン−ブタジエン共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重
合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド
樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルフォ
ルマール、ポリスルホン等が挙げられる。
【0057】結着剤樹脂はここに記載したものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独あるいは2
種以上の混合物として用いることもできる。
【0058】また、成膜性、可撓性、機械的強度を向上
するために、これらの結着剤樹脂と共に、周知の可塑
剤、表面改質剤等の添加剤を使用することもできる。
【0059】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、o−ターフェニル、p−ターフェニル、
ジブチルフタレート、ジエチルグリコールフタレート、
ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフ
タレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、各種のフルオロ炭化水素等が挙
げられる。
【0060】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッソ樹脂等が挙げられる。
【0061】前記感光層に必要に応じて用いられる増感
剤としては、いずれも周知のものが使用できる。
【0062】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0063】また、保存性、耐久性、耐環境依存性を向
上させるために、感光層中に酸化防止剤や光安定剤等の
劣化防止剤を含有させることもできる。その例として
は、フェノール化合物、ハイドロキノン化合物、アミン
化合物等を挙げることができる。
【0064】更に、導電性支持体と感光層との接着性を
向上させたり、導電性支持体から感光層への自由電荷の
注入を阻止するため、導電性支持体と感光層との間に、
必要に応じて接着層あるいはバリアー層を設けることも
できる。
【0065】これらの層に用いられる材料としては、前
記結着剤樹脂に用いられる高分子化合物のほか、カゼイ
ン、ゼラチン、エチルセルロース、ニトロセルロース、
カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリ
マーラテックス、スチレン−ブタジエン系ポリマーラテ
ックス、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリウレ
タン、フェノール樹脂、酸化アルミニウム、酸化スズ、
酸化チタン等が挙げられ、その膜厚は1μm以下が望ま
しい。
【0066】電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型
の感光層を塗工によって形成する場合、結着剤樹脂を溶
解する溶剤は、結着剤樹脂の種類によって異なるが、下
層を溶解しないものの中から選択することが望ましい。
具体的な有機溶剤の例としては、例えば、メタノール、
エタノール、n−プロパノール等のアルコール類;アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、メチルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン等のスルホキシド及びスルホン類;ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエ
タン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン
等の芳香族類等が挙げられる。
【0067】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これにより本発明が実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例中、「部」は「重量部」を表わす。
【0068】[実施例1]表面を鏡面状に切削したアル
ミニウムドラム(直径60mm×長さ247mm)を用意し
た。
【0069】洗浄液として、式
【0070】
【化1】HO(CH2CH2O)n1835
【0071】で表わされるポリエチレングリコールモノ
オレイルエーテル(東京化成工業(株)製のノニオン系界
面活性剤;n=約7)10.7g、式
【0072】
【化2】HO(CH2CH2O)n1633
【0073】で表わされるポリエチレングリコールモノ
セチルエーテル(東京化成工業(株)製)のノニオン系界
面活性剤;n=約23)9.3g及びトリエタノールア
ミン(東京化成工業(株)製)0.2gに、純水(導電率
0.5μS/cm)1979.8gを加えて溶解した洗
浄液を用意した。
【0074】この洗浄液を40℃に加温し、その洗浄液
中に上述のアルミニウムドラムを浸漬し、超音波洗浄機
(600W、39kHz)にて3分間処理した。
【0075】次に、純水(導電率:0.5μS/cm、
温度26℃)が連続的に供給されている液槽中にて、前
述のアルミニウムドラムについて、前述の超音波洗浄機
を用い、周波数39kHzの超音波を印加しながら2分
間処理した。
【0076】その後、純水(温度:70℃)が連続的に
供給されている液槽中に洗浄したアルミニウムドラムを
浸漬して、15秒静置後、7mm/秒の速度で引き上げ
た。
【0077】次に、得られた導電性基体の上に共重合ナ
イロン(商品名「CM−8000」東レ社製)7部をメ
タノール60部及びn−ブタノール40部に溶解した溶
液で浸漬法によって塗布し、乾燥後の膜厚が1μmの下
引層を得た。
【0078】チタニルフタロシアニンを合成し、濃硫酸
溶液から再結晶した結晶をアトライターミルにより90
℃で90分間粉砕したもの5部に、ブチラール樹脂(商
品名「エスレックBL−1」積水化学社製)5部及び塩
化メチレン90部を混合し、振動ミルを用いて電荷発生
層用の分散液を得た。この塗料を上記下引層の上に塗布
し、乾燥後の膜厚が0.3μmの電荷発生層を形成し
た。
【0079】次に、式
【0080】
【化3】
【0081】で表わされるヒドラゾン化合物9部と結着
樹脂としてポリカーボネート(商品名「ユーピロンZ2
00」三菱ガス化学(株)社製)10部を塩化メチレン6
0部及びモノクロルベンゼン20部に溶解した溶液を浸
漬法により塗布した後、乾燥させて、厚さ20μmの電
荷輸送層を形成して、電子写真感光体を得た。
【0082】[実施例2]実施例1において、洗浄液と
して、式
【0083】
【化4】HO(CH2CH2O)n1835
【0084】で表わされるポリエチレングリコールモノ
オレイルエーテル(東京化成工業(株)製;n=約7)2
0.0g及びトリエタノールアミン(東京化成工業(株)
製)0.3gに、純水(導電率0.5μS/cm)19
79.7gを加えて、溶解した洗浄液を用いた以外は、
実施例1と全く同様にして、アルミニウムドラムを処理
した。その後、実施例1と同様にして感光層を形成して
電子写真感光体を得た。
【0085】[実施例3]実施例1において、洗浄液と
して、式
【0086】
【化5】HO(CH2CH2O)n1835
【0087】で表わされるポリエチレングリコールモノ
オレイルエーテル(東京化成工業(株)製;n=約7)1
9.1g、こはく酸(東京化成工業(株)製)0.2g及
びこはく酸二ナトリウム(東京化成工業(株)製)0.8
gに、純水(導電率0.5μS/cm)1979.9g
を加えて溶解した洗浄液を用いた以外は、実施例1と全
く同様にして、アルミニウムドラムを処理した。その
後、実施例1と同様にして感光層を形成して電子写真感
光体を得た。
【0088】[実施例4]実施例1において、洗浄液と
して、式
【0089】
【化6】HO(CH2CH2O)n64919
【0090】で表わされるポリエチレングリコールモノ
−p−ノニルフェニルエーテル(東京化成工業(株)製の
ノニオン系界面活性剤;n=約5)19.7g、こはく
酸(東京化成工業(株)製)0.2g及びこはく酸二ナト
リウム(東京化成工業(株)製)0.2gに、純水(導電
率0.5μS/cm)1979.9gを加えて溶解した
洗浄液を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、ア
ルミニウムドラムを処理した。その後、実施例1と同様
にして感光層を形成して電子写真感光体を得た。
【0091】[実施例5]実施例1において、洗浄液と
して、式
【0092】
【化7】HO(CH2CH2O)n64919
【0093】で表わされるポリエチレングリコールモノ
−p−ノニルフェニルエーテル(東京化成工業(株)製;
n=約5)20.1gに、純水(導電率0.5μS/c
m)1979.9gを加えて溶解した洗浄液を用いた以
外は、実施例1と全く同様にして、アルミニウムドラム
を処理した。その後、実施例1と同様にして感光層を形
成して電子写真感光体を得た。
【0094】[実施例6]実施例1において、洗浄液と
して、式
【0095】
【化8】HO(CH2CH2O)n1835
【0096】で表わされるポリエチレングリコールモノ
オレイルエーテル(東京化成工業(株)製;n=約7)2
0.1gに、純水(導電率0.5μS/cm)197
9.9gを加えて溶解した洗浄液を用いた以外は、実施
例1と全く同様にして、アルミニウムドラムを処理し
た。その後、実施例1と同様にして感光層を形成して電
子写真感光体を得た。
【0097】[実施例7]実施例1において、洗浄液と
して、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(日光ケミ
カルズ(株)製両性界面活性剤;商品名AM301)2
0.2g、こはく酸(東京化成工業(株)製)0.2g及
びこはく酸二ナトリウム(東京化成工業(株)製)0.2
gに、純水(導電率0.5μS/cm)1979.4g
を加えて溶解した洗浄液を用いた以外は、実施例1と全
く同様にして、アルミニウムドラムを処理した。その
後、実施例1と同様にして感光層を形成して電子写真感
光体を得た。
【0098】[実施例8]実施例1において、洗浄液と
して、アミソフトCT12(味の素(株)製)20.0g
に、純水(導電率0.5μS/cm)1980.0gを
加えて溶解した洗浄液を用いた以外は、実施例1と全く
同様にして、アルミニウムドラムを処理した。その後、
実施例1と同様にして感光層を形成して電子写真感光体
を得た。
【0099】[実施例9]実施例1において、洗浄液と
して、PS29((株)プレッテク製)20.0gに、純
水(導電率0.5μS/cm)1980.0gを加えて
溶解した洗浄液を用いた以外は、実施例1と全く同様に
して、アルミニウムドラムを処理した。その後、実施例
1と同様にして感光層を形成して電子写真感光体を得
た。
【0100】[実施例10]実施例1において、洗浄液
として、セミクリーンM(横浜油脂(株)製)20.0g
に、純水(導電率0.5μS/cm)1980.0gを
加えて溶解した洗浄液を用いた以外は、実施例1と全く
同様にして、アルミニウムドラムを処理した。その後、
実施例1と同様にして感光層を形成して電子写真感光体
を得た。
【0101】[実施例11]実施例1において、純水を
脱気水製造装置(三浦工業(株)FDO−400)を用い
て酸素濃度が3.5〜4ppmの範囲となる様に脱気し
て用いた以外は、実施例1と全く同様にして、アルミニ
ウムドラムを処理した。その後、実施例1と同様にして
感光層を形成して電子写真感光体を得た。
【0102】[実施例12]実施例1において、純水
に、超音波洗浄機((株)プレテック製PT−06B出力
300W)を用い、周波数を37.5±2kHzの範囲
で常に規則的に変化させて超音波を印加しながら用いた
以外は、実施例1と全く同様にして、アルミニウムドラ
ムを処理した。その後、実施例1と同様にして感光層を
形成して電子写真感光体を得た。
【0103】[実施例13]実施例1において、脱気水
製造装置(三浦工業(株)FDO−400)を用いて酸素
濃度が3.5〜4ppmの範囲となる様に脱気した純水
に、超音波洗浄機((株)プレテック製PT−06B 出
力300W)を用い、周波数を37.5±2kHzの範
囲で常に規則的に変化させて超音波を印加しながら用い
た以外は、実施例1と全く同様にして、アルミニウムド
ラムを処理した。その後、実施例1と同様にして感光層
を形成して電子写真感光体を得た。
【0104】[比較例1]実施例1において、洗浄液と
して、式
【0105】
【化9】C122564SO3Na
【0106】で表わされるドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム(ソフト型)(東京化成工業(株)製のアニオ
ン系界面活性剤)19.5g、こはく酸(東京化成工業
(株)製)0.2g及びこはく酸二ナトリウム(東京化成
工業(株)製)0.5gに、純水(導電率0.5μS/c
m)1979.8gを加えて溶解した洗浄液を用いた以
外は、実施例1と全く同様にして、アルミニウムドラム
を処理した。その後、実施例1と同様にして感光層を形
成して電子写真感光体を得た。
【0107】[比較例2]実施例1において、洗浄液と
して、式
【0108】
【化10】C122564SO3Na
【0109】で表わされるドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム(ソフト型)(東京化成工業(株)製のアニオ
ン系界面活性剤)20.2gに、純水(導電率0.5μ
S/cm)1979.8gを加えて溶解した洗浄液を用
いた以外は、実施例1と全く同様にして、アルミニウム
ドラムを処理した。その後、実施例1と同様にして感光
層を形成して電子写真感光体を得た。
【0110】[比較例3]実施例1において、洗浄液と
して、式
【0111】
【化11】HO(CH2CH2O)n1633
【0112】で表わされるポリエチレングリコールモノ
セチルエーテル(東京化成工業(株)製のノニオン系界面
活性剤)20.1gに、純水(導電率0.5μS/c
m)1979.9gを加えて溶解した洗浄液を用いた以
外は、実施例1と全く同様にして、アルミニウムドラム
を処理した。その後、実施例1と同様にして感光層を形
成して電子写真感光体を得た。
【0113】[比較例4]実施例1において、洗浄液と
して、式
【0114】
【化12】C122564SO3Na
【0115】で表わされるα−オレフィンスルホン酸ナ
トリウム(東京化成工業(株)製アニオン系界面活性剤;
商品名OS−14)19.7g、こはく酸(東京化成工
業(株)製)0.2g及びこはく酸二ナトリウム(東京化
成工業(株)製)0.2gに、純水(導電率0.5μS/
cm)1979.9gを加えて溶解した洗浄液を用いた
以外は、実施例1と全く同様にして、アルミニウムドラ
ムを処理した。その後、実施例1と同様にして感光層を
形成して電子写真感光体を得た。
【0116】[比較例5]実施例1において、洗浄液と
して、エコバ(エコバジャパン製)20.0gに、純水
(導電率0.5μS/cm)1980.0gを加えて溶
解した洗浄液を用いた以外は、実施例1と全く同様にし
て、アルミニウムドラムを処理した。その後、実施例1
と同様にして感光層を形成して電子写真感光体を得た。
【0117】[評価1]実施例1、実施例2、実施例
3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、実施例
8、実施例9、実施例10、比較例1、比較例2、比較
例3、比較例4及び比較例5で使用した洗浄液につい
て、堀場製作所製pH計B−112及び堀場製作所製導
電率計B−173を用いてpH及び導電率を測定し、そ
の結果を表1にまとめて示した。また、式1及び式2の
左辺についての計算結果も表1にまとめて示した。
【0118】
【表1】
【0119】このように、実施例では式1及び2を満た
しているのに対し、いずれの比較例も少なくともどちら
かの式を満たしていないことが分かる。
【0120】[評価2]実施例1、実施例2、実施例
3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、実施例
8、実施例9、実施例10、実施例11、実施例12、
実施例13、比較例1、比較例2、比較例3、比較例4
及び比較例5で処理して得たアルミニウムドラムの表面
を、偏光顕微鏡((株)ニコン製)にて200倍の倍率で
観察した像について写真を撮り、の写真上の2cm四方
の中にあるアルミニウムドラム表面の腐食による孔の数
を数えた結果を表2にまとめて示した。
【0121】
【表2】
【0122】このように、各比較例で処理して得たアル
ミニウムドラムでは、腐食による孔が10個前後観察さ
れたのに対し、各実施例で処理して得たアルミニウムド
ラムでは観察されず、はっきり差があることがわかる。
【0123】[評価3]実施例1、実施例2、実施例
3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、実施例
8、実施例9、実施例10、実施例11、実施例12、
実施例13、比較例1、比較例2、比較例3、比較例
4、比較例5で得た電子写真感光体について、日本電気
(株)日本語ページプリンタPC−PR601で気温10
℃湿度20%の環境にて印字評価を実施し、その結果を
表3にまとめて示した。
【0124】
【表3】
【0125】比較例1、2、3、4及び5で得た電子写
真感光体には、印字した画像にかぶり(トナーが白べた
部分に付く現象)が観察される不良が観られるが、実施
例1〜13で得た電子写真感光体では、観察されず、良
好な印字評価結果であった。
【0126】
【発明の効果】このように本発明の電子写真感光体の製
造方法によれば、導電性基体表面を腐食させることな
く、十分に洗浄できるので、均一な感光層を形成するこ
とができ、画像不良等の発生がない均一な感光層を有す
る電子写真感光体を製造することができる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面がアルミニウム及び/又
    はその合金である導電性基体の表面を界面活性剤及び水
    を含む洗液で洗浄する工程の後、導電性基体の表面に感
    光層を形成して成る電子写真感光体の製造方法におい
    て、洗液のpH及び導電率について、以下の式(1)及
    び式(2)の2式を満たす洗液を用いることを特徴とす
    る電子写真感光体の製造方法。 【数1】 1.44×(pH)+ln(導電率)< 15.3 (1) 【数2】 −4.32×(pH)+ln(導電率)<−14.0 (2)
  2. 【請求項2】 界面活性剤及び水を含む洗液で洗浄した
    後、純水を用いて洗浄することを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 【請求項3】 溶存酸素濃度が4ppm以下である純水
    を用いて洗浄することを特徴とする請求項2記載の電子
    写真感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 界面活性剤及び水を含む洗液及び/又は
    純水に対して、洗浄時に10kHz〜2MHzの超音波
    を印加することを特徴とする請求項1又は2記載の電子
    写真感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 界面活性剤及び水を含む洗液及び/又は
    純水に対して印加する超音波の周波数を、基準周波数を
    中心とした一定範囲内で常に規則的に変動させることを
    特徴とする請求項1又は2記載の電子写真感光体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 導電性基体の表面に感光層を形成する前
    に導電性基体表面を擦るスクラブ工程を設けることを特
    徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の電子写真感
    光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 導電性基体の洗浄工程において界面活性
    剤及び水を含む洗液で洗浄中又はその後、界面活性剤及
    び水を含む洗液又は水中にて導電性基体を擦るスクラブ
    工程を経た後、純水を用いて洗浄することを特徴とする
    請求項6記載の電子写真感光体の製造方法。
  8. 【請求項8】 導電性基体の洗浄工程において界面活性
    剤及び水を含む洗液で洗浄中又はその後、界面活性剤及
    び水を含む洗液又は水を散布しながら導電性基体を擦る
    スクラブ工程を経た後、純水を用いて洗浄することを特
    徴とする請求項6記載の電子写真感光体の製造方法。
  9. 【請求項9】 洗液に用いる界面活性剤がノニオン系で
    あることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7又は8記載の電子写真感光体の製造方法。
  10. 【請求項10】 洗液に用いる界面活性剤がアニオン系
    であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7又は8記載の電子写真感光体の製造方法。
  11. 【請求項11】 界面活性剤及び水を含む洗液の中にハ
    ロゲンを含まないpH調整成分を含むことを特徴とする
    請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記
    載の電子写真感光体の製造方法。
  12. 【請求項12】 pH調整成分として3級アミンを用い
    ることを特徴とする請求項11記載の電子写真感光体の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 3級アミンがトリエタノールアミンで
    あることを特徴とする請求項12記載の電子写真感光体
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 pH調整成分としてカルボン酸及び/
    又はカルボン酸塩を用いることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の電子写
    真感光体の製造方法。
  15. 【請求項15】 少なくとも表面がアルミニウム及び/
    又はその合金である導電性基体の表面を、洗液のpH及
    び導電率について、以下の式(1)及び式(2)の2式
    を満たす界面活性剤、水及びハロゲンを含まないpH調
    整成分を含む洗液に、10kHz〜2MHzの超音波
    を、その超音波の周波数を基準周波数を中心とした一定
    範囲内で常に規則的に変動させて印加しながら洗浄した
    後、溶存酸素濃度が4ppm以下である純水に対して、
    10kHz〜2MHzの超音波を、その超音波の周波数
    を基準周波数を中心とした一定範囲内で常に規則的に変
    動させて印加しながら洗浄した後、導電性基体の表面に
    感光層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製
    造方法。 【数3】 1.44×(pH)+ln(導電率)< 15.3 (1) 【数4】 −4.32×(pH)+ln(導電率)<−14.0 (2)
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