JPH0751644A - 電子写真感光体用基体の洗浄方法 - Google Patents

電子写真感光体用基体の洗浄方法

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JPH0751644A
JPH0751644A JP20160493A JP20160493A JPH0751644A JP H0751644 A JPH0751644 A JP H0751644A JP 20160493 A JP20160493 A JP 20160493A JP 20160493 A JP20160493 A JP 20160493A JP H0751644 A JPH0751644 A JP H0751644A
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JP
Japan
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substrate
cleaning
frequency
washing liquid
photosensitive member
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JP20160493A
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Katsunori Oba
克則 大場
Masanori Shibata
真典 柴田
Takeshi Majima
猛 真島
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 洗液中に基体を入れ、前記洗液に超音波を印
加し、前記洗液に生じる振動によって前記基体の汚れを
除去する電子写真感光体用基体の洗浄方法において、前
記超音波の周波数を、基準周波数を中心とした一定範囲
内で常に規則的に変動させる電子写真感光体用基体の洗
浄方法。 【効果】 本発明の電子写真感光体用基体の洗浄方法に
よれば、電子写真感光体用基体を均一に洗浄することが
でき、基体表面にダメージが発生することを大幅に抑制
することができる。また、この基体を用いて製造した電
子写真感光体においても、印字画像のかぶり現象の発生
を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体用基体
の洗浄方法に関すし、更に詳しくは、洗液中に基体を入
れ、前記洗液に超音波を印加し、前記洗液に生じる振動
によって前記基体の汚れを除去する電子写真感光体用基
体の洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭58−108568号公
報、特開平2−198449号公報等に記載の電子写真
感光体用基体の洗浄に用いる超音波の周波数は、28k
Hz等の特定の周波数で固定して使用されていた。
【0003】洗液中に電子写真感光体用基体を入れ、前
記超音波を印加すると、洗液中に強力な加速度を発生す
ることにより、激しい振動を発生する。その振動により
電子写真感光体用基体の表面に付着する各種汚れを効率
的に洗浄できる。その効果は大変顕著であり、洗液中に
電子写真感光体用基体を浸漬し超音波を印加するだけ
で、浸漬するだけでは落としきれない表面に付着する各
種汚れを簡単に落とせる簡便で有効な洗浄方法である。
【0004】さて、一般に液槽中で超音波を使うと、発
振器から印加される波と反対側から反射して戻ってくる
波の合成によりエネルギーの集中する部分が発生する。
その集中の間隔は、印加する周波数波長に依存する。
【0005】ここで、固定された周波数で超音波を印加
すると、エネルギーの集中部位は液槽の特定の部分に固
定される(定在波)。そのため、電子写真感光体用基体
表面に発生する加速度に不均一が生じるため、均一な洗
浄とならない問題がある。
【0006】対策として電子写真感光体用基体をある間
隔で揺動しながら超音波を印加する方法がとられる。こ
れにより、かなり均一な洗浄が可能となるが、常に電子
写真感光体用基体を揺動する必要があるために、工業用
としては自動的に揺動する設備を設置しなければならな
い等の問題がある。
【0007】特に洗液が水の場合、あるエネルギー値
(しきい値)以上の出力の超音波を印加すると液中にキ
ャビテーションが発生する(空洞現象)。通常、キャビ
テーションは、超音波による洗浄効果を高める現象とし
て歓迎されるが、一方でエロージョンによる表面破壊が
発生する問題がある。超音波の周波数が固定されている
と、エロージョンが基体の特定部位を集中的に破壊す
る。
【0008】中でも特に電子写真感光体用基体がアルミ
ニウムの場合、エロージョンによる破壊は顕著である。
【0009】また、キャビテーションの発生及びそれに
起因するエロージョンの発生具合は、洗液中の気体溶存
量に依存する。例えば、特開昭58−315183号公
報には、気体溶存量が少ないと、超音波による洗浄効果
の上昇がみられることが示されている。しかしながら、
超音波の周波数が固定されていると、電子写真感光体用
基体の表面に発生する定在波による洗液の振動(加速
度)の強弱がさらに増強され、不均一が生じるため、均
一な洗浄ができず、洗液中の気体溶存量を減少させるこ
とによる効果が十分に生かされないという問題点があ
る。
【0010】なお、特開平4−40270号公報、特開
平4−320268号公報には、気体溶存量を少なくし
た水を洗浄に利用する方法が記載されているが、超音波
を印加する効果については言及していない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、超音波に
よる洗浄は、簡便でありかつ有効な洗浄方法である一
方、固定された周波数である場合、エネルギーの集中部
位が特定の部分に固定されるため均一な洗浄が困難であ
る。
【0012】本発明で解決しようとする課題は、自動的
に感光体用基体を揺動する設備を設置することなく、超
音波によるエネルギーが基体の特定の部分に集中するこ
となく、均一な洗浄ができる方法を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、洗液中に基体を入れ、前記洗液に超音波を
印加し、前記洗液に生じる振動によって前記基体の汚れ
を除去する電子写真感光体用基体の洗浄方法において、
前記超音波の周波数を、基準周波数を中心とした一定範
囲内で常に規則的に変動させることを特徴とする電子写
真感光体用基体の洗浄方法を提供する。
【0014】本発明で使用する電子写真感光体用基体の
材質としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、ステ
ンレス、クロム、チタン、ニッケル、モリブデン、バナ
ジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金が挙げ
られる。
【0015】超音波の周波数を常に規則的に変動させる
ことにより、超音波の波長が常に規則的に変化するよう
になる。そのため、エネルギーの集中部位が常に規則的
に移動するようになる。その結果、定在波の発生が抑え
られ、電子写真感光体用基体を均一に洗浄することが可
能となる。
【0016】特に水系においては、エロージョンが原因
となる電子写真感光体用基体表面の破壊を大幅に減少で
きる。
【0017】中でも特に電子写真感光体用基体がアルミ
ニウムである場合は、エロージョンが原因となる電子写
真感光体用基体表面の破壊が特におきやすい基体材料で
あるため、本発明は特に有効な効果を発揮する。
【0018】そして、洗液中の溶存気体を除去する装置
を用いて酸素濃度が4ppm以下になるレベルまで洗液
中の溶存気体を除去することにより、電子写真感光体用
基体表面全面を均一に、より効果的に洗浄することがで
きる。
【0019】電子写真感光体用基体の外周面は、必要に
応じて化学的又は物理的な処理を施された後、感光層が
設けられる。
【0020】感光層は、電荷発生材料を主体とする電荷
発生層と、電荷輸送材料を主体とする電荷輸送層を順次
積層した第1のタイプのもの、電荷輸送層と、電荷発生
層を順次積層した第2のタイプのもの、電荷発生材料を
電荷移動媒体の中に分散せしめた第3のタイプであって
も良い。
【0021】第1のタイプの感光層は、電荷発生材料の
蒸着、あるいは電荷発生材料の微粒子を必要に応じて結
着剤樹脂を溶解した溶媒中に分散して得た分散液を塗
布、乾燥し、その上に電荷輸送材料を単独、あるいは必
要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解した溶液を塗布、乾
燥することによって製造することができる。
【0022】第2のタイプの感光層は、電荷輸送材料を
単独、あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解し
た溶液を導電性支持体上に塗布、乾燥し、その上に電荷
発生材料の蒸着、あるいは電荷発生材料の微粒子を溶剤
又は結着剤樹脂溶液中に分散して得た分散液を塗布、乾
燥することにより製造することができる。
【0023】第3のタイプの感光層は、電荷輸送材料を
単独、あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解し
た溶液に電荷発生材料の微粒子を分散させて、これを導
電性支持体上に塗布、乾燥することによって製造するこ
とができる。
【0024】感光層の厚さは、第1及び第2のタイプの
感光層の場合には、電荷発生層の厚さは5μm以下、好
ましくは0.01〜2μmであり、電荷輸送層の厚さは
3〜50μm、好ましくは5〜30μmである。第3の
電子写真感光体の場合には、感光層の厚さは、3〜50
μm、好ましくは5〜30μmである。
【0025】第1及び第2のタイプの感光層における電
荷輸送層中の電荷輸送材料の割合は、5〜100重量%
の範囲で適時選ぶことができ、好ましくは40〜80重
量%の範囲で選ぶことができる。第1及び第2のタイプ
の感光層の電荷発生層中の電荷発生材料の割合は、5〜
100重量%の範囲で適時選ぶことができ、好ましくは
40〜80重量%の範囲で選ぶことができる。第3のタ
イプの感光層中の電荷輸送材料の割合は、5〜99重量
%の範囲で適時選ぶことができ、また電荷発生材料の割
合は、1〜50重量%、好ましくは3〜20重量%であ
る。なお、第1〜第3のいずれの感光層の作製において
も、結着剤樹脂と共に可塑剤、増感剤を用いることがで
きる。
【0026】電荷発生材料としては、例えば、モノアゾ
顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料等のアゾ顔料類;
各種金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、ナフ
タロシアニン等のフタロシアニン顔料類;ペリノン顔
料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン
顔料等の縮合多環顔料類;スクエアリウム色素類;アズ
レニウム色素類;チアピリリウム色素類;シアニン色素
類等を挙げることができる。
【0027】特に、フタロシアニン類は半導体レーザや
発光ダイオード等の長波長光源を用いる電子写真システ
ムに於いては感度が高く好適である。
【0028】電荷発生材料は、ここに記載したものに限
定されるものではなく、その使用に際しては単独、ある
いは2種類以上を混合して用いることもできる。
【0029】電荷輸送材料は、低分子化合物と高分子化
合物に大きく分けられる。
【0030】低分子化合物の電荷輸送材料としては、例
えば、ピレン;N−エチルカルバゾール、N−イソプロ
ピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール等のカル
バゾール類;N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3
−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフ
ェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバ
ゾール、p−(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデ
ヒドジフェニルヒドラゾン、p−(N,N−ジエチルア
ミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、p−
(N,N−ジフェニルアミノ)ベンズアルデヒドジフェ
ニルヒドラゾン、1−[4−(N,N−ジフェニルアミ
ノ)ベンジリデンイミノ]−2,3−ジメチルインドリ
ン、N−エチルカルバゾール−3−メチリデン−N−ア
ミノインドリン、N−エチルカルバゾール−3−メチリ
デン−N−アミノテトラヒドロキノリン等のヒドラゾン
類;2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール
類;1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−[キノリル−(2)]−3−(p−ジエチルア
ミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン類;トリ−p
−トリルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビ
ス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−
4,4’−ジアミン等のアリールアミン類;1,1−ビ
ス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニ
ル−1,3−ブタジエン等のブタジエン類;4−(2,
2−ジフェニルエテニル)−N,N−ジフェニルベンゼ
ンアミン、4−(1,2,2−トリフェニルエテニル)
−N,N−ジフェニルベンゼンアミン等のスチリル類等
が挙げられる。
【0031】また、高分子化合物の電荷輸送材料として
は、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン
化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、
ポリビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ
−9−ビニルフェニルアンスラセン、ピレン−ホルムア
ミド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹
脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリフェニルアルキ
ルシラン等が挙げられる。
【0032】電荷輸送材料は、ここに記載したものに限
定されるものではなく、その使用に際しては単独、ある
いは2種類以上を混合して用いることができる。
【0033】必要に応じて使用することのできる結着剤
樹脂は、疎水性で、電気絶縁性のフィルム形成可能な高
分子化合物を用いるのが好ましい。このような高分子重
合体としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテ
ート、ポリビニルブチラール、スチレン−ブタジエン共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重
合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド
樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルフォ
ルマール、ポリスルホン等が挙げられる。
【0034】結着剤樹脂はここに記載したものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独あるいは2
種以上の混合物として用いることもできる。
【0035】また、成膜性、可撓性、機械的強度を向上
するために、これらの結着剤樹脂と共に、周知の可塑
剤、表面改質剤等の添加剤を使用することもできる。
【0036】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、o−ターフェニル、p−ターフェニル、
ジブチルフタレート、ジエチルグリコールフタレート、
ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフ
タレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、各種のフルオロ炭化水素等が挙
げられる。
【0037】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッソ樹脂等が挙げられる。
【0038】前記感光層に必要に応じて用いられる増感
剤としては、いずれも周知のものが使用できる。
【0039】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0040】また、保存性、耐久性、耐環境依存性を向
上させるために、感光層中に酸化防止剤や光安定剤等の
劣化防止剤を含有させることもできる。その例として
は、フェノール化合物、ハイドロキノン化合物、アミン
化合物等を挙げることができる。
【0041】更に、導電性支持体と感光層との接着性を
向上させたり、導電性支持体から感光層への自由電荷の
注入を阻止するため、導電性支持体と感光層との間に、
必要に応じて接着層あるいはバリアー層を設けることも
できる。
【0042】これらの層に用いられる材料としては、前
記結着剤樹脂に用いられる高分子化合物のほか、カゼイ
ン、ゼラチン、エチルセルロース、ニトロセルロース、
カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリ
マーラテックス、スチレン−ブタジエン系ポリマーラテ
ックス、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリウレ
タン、フェノール樹脂、酸化アルミニウム、酸化スズ、
酸化チタン等が挙げられ、その膜厚は1μm以下が望ま
しい。
【0043】電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型
の感光層を塗工によって形成する場合、結着剤樹脂を溶
解する溶剤は、結着剤樹脂の種類によって異なるが、下
層を溶解しないものの中から選択することが望ましい。
具体的な有機溶剤の例としては、例えば、メタノール、
エタノール、n−プロパノール等のアルコール類;アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、メチルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン等のスルホキシド及びスルホン類;ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエ
タン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン
等の芳香族類等が挙げられる。
【0044】塗工法としては、例えば、浸漬コーティン
グ法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティン
グ法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティン
グ法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング
法、カーテンコーティング法等のコーティング法を用い
ることができる。
【0045】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を用いて本発明を
更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定さ
れるものではない。
【0046】[実施例1]市販の台所用洗剤「ファミリ
ーフレッシュ」(花王(株)製)を水で100倍に希釈し
たものを洗液とし、この洗液に、表面を鏡面状に切削加
工したアルミニウムドラム(直径60mm×長さ247m
m)を浸漬し、超音波洗浄機((株)プレテック製PT−
06B 出力300W)を用い、印加周波数を37.5
±2kHzの範囲で常に規則的に変化させて1分間処理
した。
【0047】次に、イオン交換水(0.5μS/cm)が
連続的に供給されている液槽中にて、洗液で洗浄したア
ルミニウムドラムについて、前述の超音波洗浄機を用
い、印加周波数を37.5±2kHzの範囲で常に規則
的に変化させて2分間処理した。
【0048】その後、イオン交換水が連続的に供給され
ている液槽中に洗浄したアルミニウムドラムを浸漬し
て、15秒静置した後、7mm/秒の速度で引き上げた。
次に、得られた導電性基体の上に、共重合ナイロン(商
品名「CM−8000」東レ社製)7部をメタノール6
0部及びn−ブタノール40部に溶解した溶液を用い
て、浸漬法によって乾燥後の膜厚が1μmとなるように
塗布した後、乾燥させて、中間層を形成した。
【0049】チタニルフタロシアニンを合成し、濃硫酸
溶液から再結晶させて得られた結晶をアトライターミル
により90℃で90分間粉砕したもの5部に、ブチラー
ル樹脂(商品名「エスレックBL−1」積水化学社製)
5部及び塩化メチレン90部を混合し、振動ミルを用い
て分散して、電荷発生層用塗料を得た。この塗料を上記
中間層の上に浸漬法によって乾燥後の膜厚が0.3μm
となるように塗布した後、乾燥させて、電荷発生層を形
成した。
【0050】次に、式
【0051】
【化1】
【0052】で表わされるヒドラゾン化合物9部及び結
着樹脂としてポリカーボネート(商品名「ユーピロンZ
200」三菱ガス化学(株)社製)10部を、塩化メチレ
ン60部及びモノクロルベンゼン20部から成る混合溶
媒に溶解した溶液を用いて、前記電荷発生層上に浸漬法
によって乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布した
後、乾燥させて、電荷輸送層を形成して、電子写真感光
体を得た。
【0053】[実施例2]実施例1において、イオン交
換水について、脱気水製造装置(三浦工業(株)FDO−
400)を用いて、酸素濃度が3.5〜4ppmの範囲
となる様に脱気して用いた以外は実施例1と同様にして
洗浄を行った。
【0054】その後、実施例1と同様にして感光層を作
成して電子写真感光体を得た。
【0055】[比較例1]実施例1において、印加する
超音波について40kHzに固定した以外は全く同様に
洗浄を行った。
【0056】その後、実施例1と同様にして感光層を作
成して電子写真感光体を得た。
【0057】[評価1]実施例1、実施例2、比較例1
について、得られたアルミニウムドラムの表面を偏光顕
微鏡((株)ニコン製)にて200倍の倍率で観察した像
について写真を撮り、写真上の2cm四方の中にあるアル
ミニウムドラム表面のエロージョンによるダメージの数
を数えた。その際、表面のダメージの分布を観るため
に、疎の部分と密の部分の両方について数えた結果を表
1にまとめて示した。
【0058】
【表1】
【0059】表1から、固定周波数の超音波を用いた比
較例1ではエロージョンのダメージ数が多く、疎の部分
と密の部分ができ洗浄が不均一であるのに対し、実施例
1及び実施例2においては、ダメージが大幅に減少し、
また疎密分布が無く、洗浄が均一であることが理解でき
る。特に、脱気水を用いた実施例2においては、エロー
ジョンのダメージが全く観察されなかった。
【0060】[評価2]実施例1、2及び比較例1で得
た電子写真感光体について、日本電気(株)日本語ページ
プリンタPC−PR601を用いて、画像のかぶり(ト
ナーが白べたべた部分に付く現象)が発生し易い、気温
10℃、湿度20%の環境にて印字評価を実施し、その
結果を表2に示した。
【0061】
【表2】
【0062】比較例1においては、印字した画像にかぶ
りが観察されるが、実施例1及び実施例2においては、
印字した画像にかぶりが観察されず、印字評価結果は良
好であった。
【0063】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体用基体の洗浄方
法によれば、超音波の周波数を常に規則的に変動させる
ことにより、超音波の波長が常に規則的に変化するた
め、エネルギーの集中部位が常に規則的に移動するよう
になる。その結果、定在波の発生が抑えられ、電子写真
感光体用基体を均一に洗浄することができ、基体表面に
ダメージが発生することを大幅に抑制することができ
る。また、この基体を用いて製造した電子写真感光体に
おいても、印字画像のかぶり現象の発生を抑制すること
ができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】また、キャビテーションの発生及びそれに
起因するエロージョンの発生具合は、洗液中の気体溶存
量に依存する。例えば、特開昭63−315183号公
報には、気体溶存量が少ないと、超音波による洗浄効果
の上昇がみられることが示されている。しかしながら、
超音波の周波数が固定されていると、電子写真感光体用
基体の表面に発生する定在波による洗液の振動(加速
度)の強弱がさらに増強され、不均一が生じるため、均
一な洗浄ができず、洗液中の気体溶存量を減少させるこ
とによる効果が十分に生かされないという問題点があ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗液中に基体を入れ、前記洗液に超音波
    を印加し、前記洗液に生じる振動によって前記基体の汚
    れを除去する電子写真感光体用基体の洗浄方法におい
    て、前記超音波の周波数を、基準周波数を中心とした一
    定範囲内で常に規則的に変動させることを特徴とする電
    子写真感光体用基体の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 洗液が純水であることを特徴とする請求
    項1記載の電子写真感光体用基体の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 溶存酸素濃度が4ppm以下である純水
    を用いることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光
    体用基体の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 基体がアルミニウム製であることを特徴
    とする請求項1、2又は3記載の電子写真感光体用基体
    の洗浄方法。
JP20160493A 1993-08-13 1993-08-13 電子写真感光体用基体の洗浄方法 Pending JPH0751644A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004016808A1 (fr) * 2002-08-16 2004-02-26 Tsinghua University Procede et appareil permettant de laver un substrat solide a l'aide d'une onde ultrasonore apres une reaction d'hybridation

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