JPH07101567B2 - 絶縁電線・ケ−ブル - Google Patents
絶縁電線・ケ−ブルInfo
- Publication number
- JPH07101567B2 JPH07101567B2 JP62156175A JP15617587A JPH07101567B2 JP H07101567 B2 JPH07101567 B2 JP H07101567B2 JP 62156175 A JP62156175 A JP 62156175A JP 15617587 A JP15617587 A JP 15617587A JP H07101567 B2 JPH07101567 B2 JP H07101567B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rust preventive
- cable
- insulator
- eva
- conductor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、絶縁電線・ケーブル、特に架空絶縁配電線に
用いて有用なものに関する。
用いて有用なものに関する。
〈従来の技術〉 従来、架空絶縁配電線としては、ポリエチレン絶縁電線
が汎用されているが、この種の電線では、導体側への水
分の侵入により、導体の応力腐食割れが起こるという問
題点があった。
が汎用されているが、この種の電線では、導体側への水
分の侵入により、導体の応力腐食割れが起こるという問
題点があった。
この導体の応力腐食割れの対策として、絶縁体にベンゾ
トリアゾール（BTA）またはこのBTA系の防錆剤を添加す
る方法が講じられている。この防錆剤は、導体側に徐々
に移行して、導体素線表面に防錆膜を形成する等の作用
により、導体の応力腐食割れを防止する機能を有する。
トリアゾール（BTA）またはこのBTA系の防錆剤を添加す
る方法が講じられている。この防錆剤は、導体側に徐々
に移行して、導体素線表面に防錆膜を形成する等の作用
により、導体の応力腐食割れを防止する機能を有する。
〈発明が解決しようとする問題点〉 ところが、このBTAまたはこのBTA系の防錆剤は、ポリエ
チレン絶縁体に対して相溶性が悪いために、防錆剤のブ
リードが生じるという問題があった。
チレン絶縁体に対して相溶性が悪いために、防錆剤のブ
リードが生じるという問題があった。
このブリードを防ぐため、防錆剤に対して、相溶性のよ
い、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体（EVA）を添
加する方法が提案されているが、必ずしもうまく行われ
ていなかった。
い、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体（EVA）を添
加する方法が提案されているが、必ずしもうまく行われ
ていなかった。
なぜなら、使用するEVAの特性や添加量の範囲を誤る
と、防錆剤が絶縁体中からブリードとして出てくるこ
と、絶縁体の押出中にEVAが絶縁体からブリードして
きて、製造の障害となること、等の問題があった。
と、防錆剤が絶縁体中からブリードとして出てくるこ
と、絶縁体の押出中にEVAが絶縁体からブリードして
きて、製造の障害となること、等の問題があった。
本発明は、このような従来の問題点を解決するためにな
されたものである。
されたものである。
〈問題点を解決するための手段及びその作用〉 かゝる本発明の特徴とする点は、絶縁体が、ポリエチレ
ンと、0.5〜５重量％のベンゾトリアゾール（BTA）また
はベンゾトリアゾール系の防錆剤と、酢酸ビニル含有量
（VA％）が15〜24％で、組成物中の酢酸ビニル含有量が
１％以上となるように添加されたエチレン−酢酸ビニル
共重合体とからなる絶縁電線・ケーブルにある。
ンと、0.5〜５重量％のベンゾトリアゾール（BTA）また
はベンゾトリアゾール系の防錆剤と、酢酸ビニル含有量
（VA％）が15〜24％で、組成物中の酢酸ビニル含有量が
１％以上となるように添加されたエチレン−酢酸ビニル
共重合体とからなる絶縁電線・ケーブルにある。
本発明で用いるEVAの酢酸ビニル含有量（VA％）を15〜2
4％としたのは、VA％が15％未満の場合、防錆剤との相
溶性が悪く、防錆剤のブリードが有り、また24％を越え
ると、ポリエチレンとEVAとの相溶性が悪くなり、絶縁
体の押出加工時にEVAがブリードするようになるからで
ある。また、このEVAの添加量を、ポリエチレンをベー
スとする組成物に対して、そのVA％を１％以上としたの
は、１％未満では、防錆剤との相溶性が悪く、ブリード
が発生するからである。
4％としたのは、VA％が15％未満の場合、防錆剤との相
溶性が悪く、防錆剤のブリードが有り、また24％を越え
ると、ポリエチレンとEVAとの相溶性が悪くなり、絶縁
体の押出加工時にEVAがブリードするようになるからで
ある。また、このEVAの添加量を、ポリエチレンをベー
スとする組成物に対して、そのVA％を１％以上としたの
は、１％未満では、防錆剤との相溶性が悪く、ブリード
が発生するからである。
また、本発明において、ベンゾトリアゾール（BTA）ま
たはこのBTA系の防錆剤の添加量を0.5〜５重量％とした
のは、0.5重量％未満では、導体の応力腐食割れ防止の
効果が十分なく、５％より多いときには、大き過ぎてブ
リードの発生が顕著となるからである。
たはこのBTA系の防錆剤の添加量を0.5〜５重量％とした
のは、0.5重量％未満では、導体の応力腐食割れ防止の
効果が十分なく、５％より多いときには、大き過ぎてブ
リードの発生が顕著となるからである。
なお、本発明の絶縁電線・ケーブルにおいては、必要に
より、予め撚線等の導体自体に防錆処理を施しておくと
よい。また、この絶縁体に所定量の酸化防止剤、耐候用
カーポンブラック、無機フィラー等を必要により添加す
ることも可能である。
より、予め撚線等の導体自体に防錆処理を施しておくと
よい。また、この絶縁体に所定量の酸化防止剤、耐候用
カーポンブラック、無機フィラー等を必要により添加す
ることも可能である。
〈実施例〉 メルトインデックス（M1）が0.8の低密度ポリエチレン
に種々のVA％のEVAを所定量配合し、これに防錆剤BTAを
１重量％添加して絶縁体を作り、この絶縁体を用いて、
ポリエチレン絶縁電線を製造した（実施例１〜３、比較
例１〜３）。この電線の導体は19本撚り、公称断面積60
mm2であり、予め防錆処理および応力緩和処理を施して
ある。この絶縁体の被覆は200℃で導体上に押出して行
い、その厚さは2.5mmとした。
に種々のVA％のEVAを所定量配合し、これに防錆剤BTAを
１重量％添加して絶縁体を作り、この絶縁体を用いて、
ポリエチレン絶縁電線を製造した（実施例１〜３、比較
例１〜３）。この電線の導体は19本撚り、公称断面積60
mm2であり、予め防錆処理および応力緩和処理を施して
ある。この絶縁体の被覆は200℃で導体上に押出して行
い、その厚さは2.5mmとした。
このようにして得られた各電線について、以下の試験を
行ったところ、その結果は、第１表の如くであった。
行ったところ、その結果は、第１表の如くであった。
（１）防錆剤ブリード試験 試料電線を50℃で２週間保存し、絶縁体表面の防錆剤ブ
リードの有無を調べて行った。
リードの有無を調べて行った。
（２）EVAブリード試験、 絶縁体押出中におけるEVAブリード物の有無を調べて行
った。
った。
（３）防錆試験 30cmの電線サンプルをNH4OH溶液（NH4 +イオン:100ppm）
に浸漬した。この際、溶液深さ20cmで１日、溶液深さ10
cmで６日を１サイクルとした乾湿サイクルを設定し、60
℃×１日８時間、20℃（室温）×１日16時間のサイクル
で、４週間浸漬試験を行った後、絶縁体を剥ぎ、導体変
色の有無を調べて行った。
に浸漬した。この際、溶液深さ20cmで１日、溶液深さ10
cmで６日を１サイクルとした乾湿サイクルを設定し、60
℃×１日８時間、20℃（室温）×１日16時間のサイクル
で、４週間浸漬試験を行った後、絶縁体を剥ぎ、導体変
色の有無を調べて行った。
上記第１表から、本発明の場合、すべての特性の面で優
れていることが判る 〈発明の効果〉 このように本発明によれば、防錆剤およびEVAのブリー
ドのない、防錆性能に優れた絶縁電線・ケーブルを提供
することができる。
れていることが判る 〈発明の効果〉 このように本発明によれば、防錆剤およびEVAのブリー
ドのない、防錆性能に優れた絶縁電線・ケーブルを提供
することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−72943（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−194210（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−35408（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−60819（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】絶縁体が、ポリエチレンと、0.5〜５重量
％のベンゾトリアゾール（BTA）またはベンゾトリアゾ
ール系の防錆剤と、酢酸ビニル含有量（VA％）が15〜24
％で、組成物中の酢酸ビニル含有量が１％以上となるよ
うに添加されたエチレン−酢酸ビニル共重合体とからな
る絶縁電線・ケーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62156175A JPH07101567B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | 絶縁電線・ケ−ブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62156175A JPH07101567B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | 絶縁電線・ケ−ブル |
Publications (3)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01604A JPH01604A (ja) | 1989-01-05 |
| JPS64604A JPS64604A (en) | 1989-01-05 |
| JPH07101567B2 true JPH07101567B2 (ja) | 1995-11-01 |
Family
ID=15621994
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62156175A Expired - Lifetime JPH07101567B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | 絶縁電線・ケ−ブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07101567B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3761606B2 (ja) * | 1995-07-07 | 2006-03-29 | 株式会社フジクラ | 電線用絶縁体組成物の製法 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6043306B2 (ja) * | 1978-12-16 | 1985-09-27 | タツタ電線株式会社 | 防食性セパレ−タ−フイルム |
| JPS57210511A (en) * | 1981-06-22 | 1982-12-24 | Dainichi Nippon Cables Ltd | Method of producing watertight twisted conductor |
| JPS5846811A (ja) * | 1981-09-11 | 1983-03-18 | 住友電気工業株式会社 | 絶縁電線の防蝕工法 |
| JPS5960819A (ja) * | 1982-09-29 | 1984-04-06 | 株式会社フジクラ | 水密絶縁電線 |
| JPS6072943A (ja) * | 1983-09-30 | 1985-04-25 | Dainichi Nippon Cables Ltd | ポリオレフイン組成物 |
| JPS6235408A (ja) * | 1985-08-06 | 1987-02-16 | 住友電気工業株式会社 | 屋外配線用電線 |
-
1987
- 1987-06-23 JP JP62156175A patent/JPH07101567B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS64604A (en) | 1989-01-05 |
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