JPH0697960B2 - 易溶性コンニヤクマンナンの製造方法 - Google Patents

易溶性コンニヤクマンナンの製造方法

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JPH0697960B2
JPH0697960B2 JP62015215A JP1521587A JPH0697960B2 JP H0697960 B2 JPH0697960 B2 JP H0697960B2 JP 62015215 A JP62015215 A JP 62015215A JP 1521587 A JP1521587 A JP 1521587A JP H0697960 B2 JPH0697960 B2 JP H0697960B2
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easily soluble
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敬志 福田
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Shimizu Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は易溶性コンニヤクマンナン粉末の新規な製造方
法に関するものである。さらに詳しくいえば、本発明
は、例えばこんにやくなどの加工食品材料や、増粘剤、
結着剤、水産練り製品及び蓄肉製品の品質改良剤などと
して好適な、水に対する溶解性が向上し、かつ溶解時に
ままここになることがないなど、優れた特徴を有するコ
ンニヤクマンナン粉末を工業的有利に製造する方法に関
するものである。
従来の技術 コンニヤクマンナンは、サトイモ科の多年生作物である
こんにやくの根茎(通称こんにやくいも)に含まれてい
る多糖類の主成分グルコマンナンのことであり、モル比
1.6:1の割合のマンノースとグルコースとから構成され
ている。
このコンニヤクマンナンは従来、加工食品であるこんに
やくの材料として用いられており、また近年、単独で又
は他の多糖類、例えばカラギーナン、セルロース、ロー
カストビーンガス、アルギン酸、ペクチン、キサンタン
ガム、グアーガムなどとともに、チクワ、カマボコなど
の水産練り製品やハム、ソーセージなどの蓄肉製品の品
質改良剤として、あるいは他の加工食品の増粘剤や結着
剤などとしても用いられている。
該コンニヤクマンナンは通常、収穫されたこんにやくい
もを短冊状に切つて乾燥したもの(荒粉)を粉砕して風
選することにより、繊維やデンプンの軽い粒子(飛粉)
を風で吹き飛ばし、あとに残る重い粒子のみを集め、精
粉として得られる。このようにして得られた精粉には、
通常コンニヤクマンナンが80重量%程度含まれている。
該コンニヤクマンナンをこんにやくの原料や、食品加工
材料などとして用いる場合には、通常前記のようにして
得られたこんにやく精粉が用いられる。しかしながら、
このこんにやく精粉はその粒子径が60〜80メツシユと比
較的大きい上に、表面が硬質の殻に覆われているため、
水に溶解する場合、通常2〜5時間程度の溶解時間が必
要であるなど、そのままでは水に対する溶解性が悪いと
いう欠点を有している。
そのため、該こんにやく精粉を粉砕し、微粉末にして溶
解性を改良することが試みられているが、粉砕時に劣化
が生じるという問題があり、また得られた微粉砕品は水
溶液にした場合に、その粘度が粉砕前のものに比べてか
なり劣化する上に、微粒子のため溶解時にいわゆるまま
こが生じ、作業性が悪くなるのを免れないという欠点が
ある。
また、従来のこんにやく精粉やその微粉砕品において
は、他の多糖類と混合して使用する場合、それぞれの粉
体を単に混合して水に溶解する際に、いずれかの多糖類
がままこになつたり、あるいはよくかきまぜないと、コ
ンニヤクマンナンと他の多糖類とが分離して不均一な溶
液になりやすいなどの問題がある。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、このような従来のコンニヤクマンナンが有す
る欠点を克服し、水に対する溶解性が向上し、かつ溶解
時にままこになることがない上に、均一な水溶液が容易
に得られるなど、優れた特徴を有する単独又は他の多糖
類との複合体から成る易溶性コンニヤクマンナン粉末を
提供することを目的としてなされたものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、こんにやく原料として使用する際に、容
易に水に溶解し、膨潤しうる易溶性コンニヤクマンナン
を開発するために、鋭意研究を重ねた結果、こんにやく
精粉をいったん水中で膨潤させブロツク状ゾルを形成さ
せたのち、それにアルコールを加えて湿式粉砕し、乾燥
したものは、意外にも容易に水に溶解しうることを見出
し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、こんにやく精粉に、その乾燥重量
に対して3〜20倍量の水を加え、こんにやく精粉を膨潤
させてコンニヤクマンナンのブロツク状ゾルを形成さ
せ、次いでこれに全量に基づき少なくとも20重量%のア
ルコールを添加して、該ブロツク状ゾルを湿式粉砕した
のち、そのまま乾燥するか、又はこれに他の多糖類を加
えて乾燥することを特徴とする易溶性コンニヤクマンナ
ン粉末の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明方法における原料としては、通常こんにやく精粉
が用いられる。このものは、こんにやく荒粉を粉砕風選
することにより得られ、コンニヤクマンナンの純度が80
%程度のものであり、市販品として容易に入手すること
ができる。
また、本発明方法において、他の多糖類との複合体から
成る易溶性コンニヤクマンナン粉末を製造するために用
いられる多糖類としては、例えばカラギーナン、セルロ
ース、ローカストビーンガム、アルギン酸、ペクチン、
キサンタンガム、グアーガムなどが挙げられる。これら
は、例えば増粘剤、糊料、安定剤、ゲル化剤などとし
て、通常ハム、ソーセージ、水産練り製品、プロセスチ
ーズ、冷菓、冷凍食品、ソースなどに用いられている多
糖類である。本発明においては、これらの多糖類はそれ
ぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
次に、本発明の易溶性コンニヤクマンナン粉末の製造方
法について説明すると、まず、前記したこんにやく精粉
に、その乾燥重量に対して3〜20倍量の水を加え、該こ
んにやく精粉中のコンニヤクマンナンを膨潤させて、そ
のブロック状ゾルを形成させる。この際の温度について
は特に制限はないが、通常室温で操作される。
次に、このブロツク状ゾルに対し、全量に基づき少なく
とも20重量%のアルコールを添加し、該ブロツク状ゾル
を公知の手段によつて湿式粉砕する。この際使用するア
ルコールとしてはエチルアルコールが好適である。次い
で、このようにして湿式粉砕されたコンニヤクマンナン
ゾルをそのまま乾燥してもよいし、必要ならばろ過、遠
心分離、デカンテイシヨンなどの公知の手段により固形
物をとり出して乾燥してもよい。さらに、湿式粉砕され
た該ゾルに前記多糖類を添加し、乾燥してもよいし、必
要ならば粉砕ゾルの固形物を前記手段によりとり出し、
これに該多糖類を添加したのち、乾燥してもよい。
前記多糖類の添加量は、コンニヤクマンナン粉末の使用
量に対し、通常0.5〜30重量%の範囲で選ばれる。ま
た、乾燥方法については特に制限がなく、粉体の乾燥に
慣用されている方法の中から任意の方法を選択して用い
ることができる。
このようにして得られた、単独又は他の多糖類との複合
体から成る易溶性コンニヤクマンナン粉末は、多孔質状
であつて、通常0.35〜0.7の範囲の見掛け比重を有し、
水に対する溶解性が良い上に、溶解時にままこを生じる
ことがない。また、他の多糖類との複合体においては、
該多糖類が多孔質となつたコンニヤクマンナン粉末の内
部まで侵入し、一体化した粒子となるので、水に溶解す
る際均一な水溶液を容易に得ることができる。
さらに、本発明方法においては、原料のこんにやく精粉
中に含まれる亜硫酸、窒素化合物、無機塩などの不純物
の大部分が除去されるので、コンニヤクマンナンの純度
の高い易溶性製品が得られる。
発明の効果 本発明方法によると、コンニヤクマンナンの劣化を引き
起こすことがなく、水に対する溶解性が向上し、かつ溶
解時にままこになることがない上に、均一な水溶液が容
易に得られるなど、優れた特徴を有する、単独又は他の
多糖類との複合体から成る易溶性コンニヤクマンナン粉
末を極めて容易に製造することができる。
本発明方法で得られた易溶性コンニヤクマンナン粉末
は、前記特徴を有することから、従来のものに比べて作
業性に優れており、例えばこんにやくなどの加工食品材
料や、増粘剤、結着剤、水産練り製品及び蓄肉製品の品
質改良剤などとして好適に用いられる。
実 施 例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によつてなんら限定されるものではな
い。
実施例1 粒子径60〜80メツシユの市販のこんにやく精粉100gに、
水400mlを添加して室温でかきまぜたところ、約1分間
でブロツク状ゾルが形成された。15分間そのまま放置し
たのち、これにエチルアルコール400mlを添加し、家庭
用ミキサーを用いて該ブロツク状ゾルを湿式粉砕し、次
いで固形物をろ別して、乾燥器中で80℃において乾燥を
行い、易溶性コンニヤクマンナン90gを得た。
このものは多孔質状の粒子から成る見掛け比重0.45の粉
末であり、その0.5gを水100ml中に溶解させたところ、
ままこが生じることがなく1.5時間で完全に溶解し、均
一な水溶液が得られた。
比較例1 実施例1で用いたこんにやく粉末(見掛け比重0.75)0.
5gを水100ml中に溶解させたところ、ままこが生じ、ま
た完全に溶解するのに2.5時間を要した。
実施例2 粒子径60〜80メツシユの市販のこんにやく精粉100gに水
400mlを添加し、15分間かきまぜてブロツク状ゾルを形
成させた。次いでこれにエチルアルコール400mlを添加
し、家庭用ミキサーを用いて該ブロツク状ゾルを湿式粉
砕したのち、固形物をろ別する。次にこれにセルロース
粉末5gとグアーガム粉末5gとを混合したのち、この混合
物を乾燥器中で80℃において乾燥を行い、他の多糖類の
複合体から成る易溶性コンニヤクマンナン100gを得た。
このものは、多孔質状の粒子から成る見掛け比重0.5の
粉末であり、その0.5gを水100ml中に溶解させたとこ
ろ、ままこが生じることがなく、2.5時間で完全に溶解
し、均一な水溶液が得られた。
比較例2 実施例2において用いたコンニヤクマンナン粉末、セル
ロース粉末及びグアーガム粉末を、それぞれ100g、5g及
び5g用いて混合粉末を得た。
この混合粉末0.5gを水100ml中に溶解させたところ、ま
まこが生じ、また完全に溶解するのに4時間を要した上
に、均一な水溶液が得られにくく、よくかきまぜる必要
があつた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】こんにやく精粉に、その乾燥重量に対して
    3〜20倍量の水を加え、該こんにやく精粉を膨潤させて
    コンニヤクマンナンのブロツク状ゾルを形成させ、次い
    でこれに全重量に基づき少なくとも20重量%のアルコー
    ルを添加して、該ブロツク状ゾルを湿式粉砕したのち、
    そのまま乾燥するか、又はこれに他の多糖類を加えて乾
    燥することを特徴とする易溶性コンニヤクマンナン粉末
    の製造方法。
  2. 【請求項2】他の多糖類がカラギーナン、セルロース、
    ローカストビーンガム、アルギン酸、ペクチン、キサン
    タンガム及びグアーガムの中から選ばれた少なくとも1
    種である特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP62015215A 1987-01-27 1987-01-27 易溶性コンニヤクマンナンの製造方法 Expired - Lifetime JPH0697960B2 (ja)

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